シカゴ警察、アイス・キューブに謝罪

シカゴ警察が、22日、ラッパーで俳優でもあるアイス・キューブに、シカゴ近辺で起きている暴行事件の容疑者がアイス・キューブに似ていると発表したことに対し、謝罪した。

警察はシカゴのウィッカー公園で起きた3件の女性暴行事件の容疑者を追っているが、20日(日曜)に容疑者は20代半ばの黒人で、人気ラップアーティスト、アイス・キューブを思わせる人物と発表していた。シカゴのCBS系列のテレビ局は21日にその発表に基づきニュースを報じるときに、アイス・キューブのビデオを流した。

警察のスポークスパーソンは、「このような表現はすべきではなかった。すぐに取り消そうとしたが、アイス・キューブ氏には深くお詫び申し上げる。なんら悪意はなかった」と発表した。

一方、そのアイス・キューブは今週から、昨年リリースされてヒットした映画『バーバーショップ』の続編『2』の撮影に入っている。

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味。

このところ、ラッパーというよりもっぱら俳優仕事のほうが多いアイス・キューブだが、僕が初めて彼の俳優としての存在感に感心させられたのは、やはり、92年の『ボーイズ・ン・ザ・フッド』だった。これは、当時新進気鋭のジョン・シングルトン監督の作品。

こうしたリアルなブラック・コミュニティーを描いた映画を見せつけられると、本当にやるせなくなる。今の日本はかなり危ない状況ではあるが、それでも、たとえば映画の舞台となるようなカリフォルニアのサウスコンプトンとかに比べれば、まだ日本は安全といえるだろう。シングルトンの作った映画、あるいは、アイス・キューブが出てくる映画などを見ていると、映画なのにドキュメンタリーを見ているような気になってくる。

そういう意味では、アイス・キューブって、実に味のある俳優になっているなあ、と思う今日このごろでした。歌手上がりの俳優はなかなか成功しないが、ラップ上がりの俳優は、みないいです。トゥパックもね。


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