【早朝に】
早朝日記。
それにしても、アンコール5曲もやるか!(笑い) 本当に歌うことが大好きで大好きでしょうがない、という雰囲気が思いきり伝わってきたショーだった。「エイント・イット・ミスビヘイヴィン」を終えて、一応、いったんステージ袖にひっこんだスティーヴが、予定通りアンコールに戻ってきた。そして、自分がもっとも影響を受けたシンガーの歌を歌うといって歌い始めたのが、レイ・チャールズの「ジョージア」。これは、他の曲とぜんぜん魂の入り方が違う。そして、またステージを降りて、バンドも下がり、照明もついた。ところが拍手が鳴り止まない。すると、スティーヴたちがもう一度ステージに戻ってきて、なにやら打ち合わせをしてアンコール第二部をやり始めたのだ。
それから結局4曲。いつも歌いなれている曲をかる〜く、歌ってみました、という感じで大サーヴィスだ。いやあ、いい感じ! いかにもブルーノート的なアーティスト、パフォーマンスだ。
下記セットリスト、10から12曲目までの3曲はビリー・ホリデイの持ち歌で知られる作品。また、13〜15の3曲は、今回初めてオーディエンスの前で披露したという曲。したがって横浜のセットリストにはない。スティーヴの次のアルバム『フランク・シナトラ・ソングブック』に収録される作品群だという。このアルバムは、全米で11月にハリウッド・レコードからリリースされる。
この中でとても気に入ったのが、15曲目の「イン・ザ・ウイ・スモール・アワーズ・オブ・ザ・モーニング」。シナトラが55年にレコーディングしている曲。歌詞を探して読んでみた。なかなかいい曲だ。「ウイ・スモール・アワーズ・・・」で朝の早い時間のことを意味する。辞書をひいてわかった。かなわぬ恋を歌った作品だ。
+++++
In The Wee Small Hours Of The Morning
世界がまだ眠りから覚めない早朝に、
ベッドでおぼろげに目を覚まし、
あの娘のことを考える
決して再び寝ようと、羊の数を
数えたりはしない
彼女からの電話がない限り、
彼女は君のものにはならない
寂しさつのる心は、それを知っている
朝のとても早い時間に、君は何よりも
彼女のことを思う
In The Wee Small Hours Of The Morning
by Bob Hilliard/David Mann
In the wee small hours of the morning,
While the whole wide world is fast asleep,
You lie awake and think about the girl
And never, ever think of counting sheep.
When your lonely heart has learned its lesson,
You’d be hers if only she would call,
In the wee small hours of the morning,
That’s the time you miss her most of all.
+++++
というわけで、この日記もいつも、こんなIn the wee small hours of the morning(早朝)に書いている。
この日は、トランペットにヴェテランのルー・ソロスが登場。おや、横浜にはいなかったようだが。スティーヴにそれを尋ねると、「ああ、あの日は一年に二日だけあるジューイッシュ・ホリデイ(ユダヤ系の休日)だったんだ。その二日だけは、彼は仕事をしないんだ。僕? 僕はカソリックだから、一年中いつでも、働くよ! (笑い)」 このトランペットの音が実に大きく、すばらしい。ストレートにトランペットを吹く。こんな一直線のペットはなかなかない。トランペット一筋で生涯来ているという雰囲気がいい。
全25曲、どれもスタンダードばかり。僕自身それほどなじみがない曲もあったが、調べてみると、それなりのスタンダードばかりだ。全曲、解説をつけてもいいほど。この日は、彼の娘さんが会場に来ていた。ショーが終わるとすぐに客席にでてきて、ファンの人たちと歓談していた。サインも気軽に応じてくれる。誕生日を尋ねると12月19日、1944年だという。うむ、45年よりも、さらに一年はやかった。昭和19年生まれなので、申年(さるどし)です。現在60歳、今年の誕生日で61歳。いやあ、若い! 毎年来てほしいな。
+++++
■ブルーノートウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20051009.html
October 05, 2005
Steve Tyrell Live: The Man Behind "Greatest Song Book"
4日のライヴ評
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_10_05.html
October 06, 2005
Steve Tyrell Talks
スティーヴ語る
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_10_06.html
■Setlist: Steve Tyrell @ Blue Note, Second Set, October 9, 2005
show started 21:05
01. It All Depends On You
02. Nevertheless I’m In Love With You
03. You’d Be So Nice Come Home To
04. Isn’t It Romantic
05. I’ve Got A Crush On You
06. Just In Time
07. This Guy’s In Love With You
08. I Wonder, I Wonder, I Wonder
09. A Kiss To Build A Dream On
10. Until The Real Thing Comes Along
11. The Mood That I’m In
12. What A Little Moonlight Can Do
13. I Get A Kick Out Of You
14. I Concentrate On You
15. In The Wee Small Hours Of The Morning
16. Don’t Get Around Much More
17. The Way You Look Tonight (From "Father Of Bride")
18. I Can’t Give You Anything But Love
19. It Had To Be You
20. Ain’t It Misbehavin’
Enc1. Georgia On My Mind
Enc2. Give Me The Simple Life
Enc3. Let’s Fall In Love
Enc4. On The Sunny Side Of The Street
Enc5. Smile
show ended 22:37
(2005年10月9日日曜、東京ブルーノート・セカンド=スティーヴ・タイレル・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tyrell, Steve
早朝日記。
それにしても、アンコール5曲もやるか!(笑い) 本当に歌うことが大好きで大好きでしょうがない、という雰囲気が思いきり伝わってきたショーだった。「エイント・イット・ミスビヘイヴィン」を終えて、一応、いったんステージ袖にひっこんだスティーヴが、予定通りアンコールに戻ってきた。そして、自分がもっとも影響を受けたシンガーの歌を歌うといって歌い始めたのが、レイ・チャールズの「ジョージア」。これは、他の曲とぜんぜん魂の入り方が違う。そして、またステージを降りて、バンドも下がり、照明もついた。ところが拍手が鳴り止まない。すると、スティーヴたちがもう一度ステージに戻ってきて、なにやら打ち合わせをしてアンコール第二部をやり始めたのだ。
それから結局4曲。いつも歌いなれている曲をかる〜く、歌ってみました、という感じで大サーヴィスだ。いやあ、いい感じ! いかにもブルーノート的なアーティスト、パフォーマンスだ。
下記セットリスト、10から12曲目までの3曲はビリー・ホリデイの持ち歌で知られる作品。また、13〜15の3曲は、今回初めてオーディエンスの前で披露したという曲。したがって横浜のセットリストにはない。スティーヴの次のアルバム『フランク・シナトラ・ソングブック』に収録される作品群だという。このアルバムは、全米で11月にハリウッド・レコードからリリースされる。
この中でとても気に入ったのが、15曲目の「イン・ザ・ウイ・スモール・アワーズ・オブ・ザ・モーニング」。シナトラが55年にレコーディングしている曲。歌詞を探して読んでみた。なかなかいい曲だ。「ウイ・スモール・アワーズ・・・」で朝の早い時間のことを意味する。辞書をひいてわかった。かなわぬ恋を歌った作品だ。
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In The Wee Small Hours Of The Morning
世界がまだ眠りから覚めない早朝に、
ベッドでおぼろげに目を覚まし、
あの娘のことを考える
決して再び寝ようと、羊の数を
数えたりはしない
彼女からの電話がない限り、
彼女は君のものにはならない
寂しさつのる心は、それを知っている
朝のとても早い時間に、君は何よりも
彼女のことを思う
In The Wee Small Hours Of The Morning
by Bob Hilliard/David Mann
In the wee small hours of the morning,
While the whole wide world is fast asleep,
You lie awake and think about the girl
And never, ever think of counting sheep.
When your lonely heart has learned its lesson,
You’d be hers if only she would call,
In the wee small hours of the morning,
That’s the time you miss her most of all.
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というわけで、この日記もいつも、こんなIn the wee small hours of the morning(早朝)に書いている。
この日は、トランペットにヴェテランのルー・ソロスが登場。おや、横浜にはいなかったようだが。スティーヴにそれを尋ねると、「ああ、あの日は一年に二日だけあるジューイッシュ・ホリデイ(ユダヤ系の休日)だったんだ。その二日だけは、彼は仕事をしないんだ。僕? 僕はカソリックだから、一年中いつでも、働くよ! (笑い)」 このトランペットの音が実に大きく、すばらしい。ストレートにトランペットを吹く。こんな一直線のペットはなかなかない。トランペット一筋で生涯来ているという雰囲気がいい。
全25曲、どれもスタンダードばかり。僕自身それほどなじみがない曲もあったが、調べてみると、それなりのスタンダードばかりだ。全曲、解説をつけてもいいほど。この日は、彼の娘さんが会場に来ていた。ショーが終わるとすぐに客席にでてきて、ファンの人たちと歓談していた。サインも気軽に応じてくれる。誕生日を尋ねると12月19日、1944年だという。うむ、45年よりも、さらに一年はやかった。昭和19年生まれなので、申年(さるどし)です。現在60歳、今年の誕生日で61歳。いやあ、若い! 毎年来てほしいな。
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■ブルーノートウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20051009.html
October 05, 2005
Steve Tyrell Live: The Man Behind "Greatest Song Book"
4日のライヴ評
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_10_05.html
October 06, 2005
Steve Tyrell Talks
スティーヴ語る
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_10_06.html
■Setlist: Steve Tyrell @ Blue Note, Second Set, October 9, 2005
show started 21:05
01. It All Depends On You
02. Nevertheless I’m In Love With You
03. You’d Be So Nice Come Home To
04. Isn’t It Romantic
05. I’ve Got A Crush On You
06. Just In Time
07. This Guy’s In Love With You
08. I Wonder, I Wonder, I Wonder
09. A Kiss To Build A Dream On
10. Until The Real Thing Comes Along
11. The Mood That I’m In
12. What A Little Moonlight Can Do
13. I Get A Kick Out Of You
14. I Concentrate On You
15. In The Wee Small Hours Of The Morning
16. Don’t Get Around Much More
17. The Way You Look Tonight (From "Father Of Bride")
18. I Can’t Give You Anything But Love
19. It Had To Be You
20. Ain’t It Misbehavin’
Enc1. Georgia On My Mind
Enc2. Give Me The Simple Life
Enc3. Let’s Fall In Love
Enc4. On The Sunny Side Of The Street
Enc5. Smile
show ended 22:37
(2005年10月9日日曜、東京ブルーノート・セカンド=スティーヴ・タイレル・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tyrell, Steve
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