(8月28日に行われたジェラルド・オルブライトのライヴ評です。遅くなりましたが、ご紹介します)

【サックス奏者ジェラルド・オルブライト・ライヴ】

ひとかけら。

どこぞのライヴに行って、「さあて、どこにひとかけらのソウルが落ちてるかな〜」と探すソウル・サーチャーですが、ソウルを探しに行っても、残念ながら探せないこともあります。

ところが、この夜、ミュージシャンたちがステージに上がり、音を一音出しただけで、もうすべてソウル! 「どこにソウルがある?」なんて、考える間もなく、全部がソウルでした。やっぱりこれでなければ。キーボード(音楽ディレクター)、ギター、ベース、ドラムス、そして、サックスという5人編成。人気サックス奏者、ジェラルド・オルブライトの待望約9年ぶりの来日ライヴ。

バンドがフュージョン系というより、ファンク系バンドと捉えたほうがいいといえるほど、グルーヴ感たっぷりだった。

2曲目を終えて、ジェラルドがマイクを握った。「1年ちょっと前にリリースしたアルバム、『キッキン・イット・アップ』があります。そこからタイトル曲をやろうかと思います。いや、違う曲にしよう。ジェフ・ローバーと一緒に作った曲です。元モータウンのサックス奏者、ジュニア・ウォーカーに捧げた作品です。彼は僕の大好きなサックス奏者のひとりなんです。『ウォーカーズ・シーム』。」

ジェラルドのMCの声は、とても洗練されていて、実にいい声。かっこいい。「次はスロー・バラードを1曲。最近のアルバム『キッキン・イット・アップ』から、一番最後にはいっている曲です。10曲目! 「イフ・ユー・ドント・ノウ・ミー・バイ・ナウ」!」 ハロルド・メルヴィン&ブルーノーツの大ヒットのカヴァーだ。

それにしても、吹いて吹いて吹きまくる。後半、ずいぶんグルーヴのある曲になったなあ、と思っていたが、聞けば、メイシオ・パーカーが大好きだそうで、かなり納得。

いやあ、金曜には拾えなかったソウルがたくさん拾えて心はうきうきだ。

Setlist

show started 21.01

1. Gee & Lee ("Smooth"--94)
2. Bermuda Nights ("Bermuda Nights"--89)
3. Walker’s Theme (Jeff Lorber)("Kickin’ It Up"--04)
4. If You Don’t Know Me By Now ("Kickin’ It Up"--04)
5. To The Max ("Kickin’ It Up"--04)
6. Too Cool ("Bermuda Nights"--89)
7. Kickin’ It Up ("Kickin’ It Up"--04)
Enc. Georgia On My Mind

show ended 22.27

■メンバー

ジェラルド・オルブライト(サックス)、
トレイシー・カーター(キーボード)、
ダリーン・モレーノ(ギター)、
メルヴィン・デイヴィス(ベース)、
トニー・モーア(ドラムス)

Gerald Albright(sax) ,
Tracy Carter(key),
Darlene Moreno(g) ,
Melvin Davis(b),
Tony Moore(ds)

(2005年8月28日日曜、ブルーノート東京・セカンド=ジェラルド・オルブライト・ライヴ)

ENT>MUSIC>LIVE>Albright, Gerald

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