【オーサカ=モノレール・ライヴ】

目撃。

日本が誇るJBファンク・バンド、オーサカ=モノレールが待望の新作『アイウイットネス・トゥ・ザ・・・』をリリース、そのリリース・パーティーをかねて、渋谷のクラブ、エイジアで一昼夜のイヴェントを行った。

オーサカのライヴは、3回に別れて行われファーストとセカンドを見た。バンドは、ドラムス、ギター、ギター、ベース、トロンボーン、サックス、トランペット、トランペット、そして、リード・ヴォーカル(キーボード兼任)の10人編成。

もうすっかりこなれたステージ運び。ジェームス・ブラウンのカヴァーから、オーサカのオリジナルまで縦横無尽にノンストップで繰り広げられるファンク・ソウル・ショウ。4人いるブラスセクションが、さすがに圧巻だ。ミスター・ブラウンのカヴァーからオーサカのオリジナルへの移行など、ブラウンのステージで使われるブリッジ(曲間をつなぐ短いジングルのような曲)と似たようなものでつながれるため、区別がつかないほど。それほど、オーサカのファンクとミスター・ブラウンのファンクが一体化している。

今回はスタンディングでかなり前で見たが、中田さんは、かなり小刻みに動いている。遠くで見ていると、よくわからなかった。相当ジェームス・ブラウンの動きを研究し尽くしていると言える。

前にもどこかに書いたかもしれないが、一度、ミスター・ブラウン本人に見せたいなあ、このライヴ。

中田さんは「日本人にはファンクはできないとか、ソウルはできないという人もいるが、できると仮定して、とにかく徹底して、ブラックネス、黒さとかファンクというものをコピーして、しまくっていくと、その先にオリジナリティーが生まれるのではないかと思ってやってる」というようなことを言っている。確かにこの理論は言えている。何事もすべてはコピーから始まるのだから。コピーの先にオリジナリティーが生まれれば、それでよしだ。

ところで、このオーサカのライヴのほかに、京都出身のタミーという女性シンガーが、レコードのカラオケにあわせて3曲ほど歌った。こんど中田さんがシングルをプロデュースするというシンガーだ。低く、そして、太い声で、マーヴァ・ホイットニー系のかなりのシャウターで、迫力いっぱいで実にかっこよかった。これは、レコーディングがあがってくるのが楽しみだ。ちなみにセットリスト2曲目「バグズ・ライフ」というタイトルがついた曲は、イギリスのベイカー・ブラザースというグループの「ピース・オブ・マインド」というインスト曲に彼女自身が英詞をつけたもの。

タミーは、京都を中心に関西圏で主としてブルースを歌ってきたシンガー。話を聞くと、エタ・ジェームス、ココ・テイラー、グラディス・ナイト、リン・コリンズなどが好きだという。

オーサカを見ていると、マーサ・ハイ、あるいはリン・コリンズ的な女性シンガー、さらには、「リヴィング・イン・アメリカ」の時にでてくる派手なダンサーなどの演出が将来的にでてくればいいなと思う。要はパッケージショウということだ。それにしても、ここまで徹底してやってくれるのだから、日本のファンク・シーンは、この中田亮にお任せってところでしょうか。

■オーサカ=モノレール・ウエッブ
http://www.osakamonaurail.com/

Setlist: (+)denotes Osaka Monaurail original song

1st

01. Where Soulful People Gather ’Round I Wanna Go (+)
02. Damn Right, I Am Somebody

2nd

show started 22:47
01. Intro
02. Soul Pride
03. The Grunt
04. Intro 2
05. What It Is-What It Was (+)
06. Thankful (+)
07. Down And Out (+)
08. That’s My Desire
09. Evil
10. Spinning Off The Balance (+)
11. Hot Pants
12. New New Type Thing (+)
13. Groovy, Groovy, Groovy (+)
14. Double Up Now (+)
15. Whatever You Do (+)
16. Groovy, Groovy, Groovy (+)
17. Finale
show ended 23:45

Tami Setlist

show started 00:46
01. It’s Alright Now
02. Bug’s Life (Piece Of Mind) (Baker Brothers)
03. How Long Do I Have To Wait For You (Sharon Jones)
show ended 00:58

Setlist compiled with courtesy of Mr. Nakata Ryo and Tammi.

(2005年10月19日水曜、渋谷・エイジア=オーサカ=モノレール・ライヴ)

ENT>MUSIC>LIVE>Osaka Monaurail

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