【何トンものソウル】
中毒。
ミュージシャンたちに一言言うとすれば、こうだ。「みんな、日本に引っ越してきて、こっちに住んでよ」
もしあなたが70年代、80年代の音楽を知っていれば、下記のセットリストを見るだけで、そのライヴがどんなものだったか、想像し、楽しめることだろう。
日本のシンガー、久保田利伸のバックバンドのメンバーが、東京地区で何度か楽しみのために、ライヴを行った。グループ名は、「フィリップ・ウー&ニューヨーク・オールスター」。
僕は先週水曜、はるばる吉祥寺まで旅をして彼らを見に行ったが、その価値は充分あった。このバンドは、見事にタイトで、素晴らしいシンガーたちを抱えていた。全員、ザ・ソウル・サーチャーがとても楽しめるソウルをふんだんに持ち合わせていた。
今日の、パフォーマンスも自宅から20マイルも離れているが、そこまで行く価値があることは充分わかっていた。たとえ、雨が降ったとしてもだ。
ミュージシャンたちは、僕がブログに書いた先週の吉祥寺チャチャハウスのライヴ評を読んでいた。ブログは日本語で書かれていたが、彼らの友人が英語に通訳していたのだ。そこで今回は英語で書いてみることにする。
会場に到着すると、すでに「テル・ミー・サムシング・グッド」は終わろうとしていた。バンドマスターのフィリップがシンガーのユリを呼び、彼女は「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン」を歌い始めた。これを聴いて、そういえば先週も雨だったことを思い出した。彼女の声はとてもディープだ。もし『ソウル・サーチン・ザ・セッション:メンフィス・ソウル』などという企画をやるときには、彼女にそっと連絡してみよう。
そして、タイが登場。先週、僕が聞き逃した作品を歌った。スティーヴィー・ワンダー作、後に誰あろうルーサーもカヴァーする「ノックス・ミー・オフ・マイ・フィート」だ。これは、スティーヴィーのヴァージョンか、はたまたルーサーのヴァージョンか。いや、これは、タイ・スティーブンスのヴァージョンになっていた。彼は、『ソウル・サーチン〜ルーサー・ヴァンドロス』の会に来るべきだった。彼ともっと早く知り合っていれば。
ケイリブ・ジェームスとシャンティが観客にいることを発見し、休憩時間に挨拶に行った。
第二部は、とてもファンキーなウォーの「スリッピン・イントゥ・ダークネス」から始まった。これは、ひじょうに才能があるドラマー・シンガー、ラルフが歌い、フィリップがハーモニカを吹いた。ラルフはアル・グリーンの曲も歌った。
フィリップがフェリシアを呼び出し、彼女はあの素晴らしき「エイント・ノー・ウェイ」を歌い始めた。これは、僕の大のお気に入りだ。観客全員が彼女を見つめた。彼女は、アレサにもなれるし、シャカにもなれるが、しっかりと自分自身というシンガーとして地に足をつけている。『ソウル・サーチン〜アレサ・フランクリン』をやる際には、彼女は声をかける筆頭の人物だ。フィリップは、もう少しアレサの曲をやろうと、ユリを呼び、彼女が「デイ・ドリーミン」を歌った。
フィリップは、「タイとアンプラグドでやってみたいと思う」と言い、残りのミュージシャンを舞台から降ろした。そしてピアノの鍵盤を高いほうから低いほうへ奏で始めた。ダニーだ。タイはおそらくこの曲を1000回以上歌っているにちがいない。これは、まさに「完璧な10点満点」のヴァージョンだ。
最後の曲は彼らが「ブギー・ウギー・ウギー」を演奏し始めたが、まもなく、「ブギー・ナイツ」になり、さらに、自然にたくさんのソウル・ヒットがメドレーになってあふれでてきた。観客は大喜びだ。ある時はラルフが何かの曲を始め他のミュージシャンやシンガーがそれを歌いだしたり、シンガーが何かを歌い始めると、バックがそれを付け始めたりした。とても自然発生的だった。レイ・ブラウンがお気に入りベースだというカルロス・ヘンダーソンのベースもおもいきり弾けていた。本当のミュージシャンは、いとも簡単に何でも弾けるものだ。アンコールでは観客席にいたブレンダ・ヴォーンや、シャンティ、ケイリブなどもステージにあがり、みんなで「アイム・エヴリ・ウーマン」をジャムセッションした。
フィリップ以外のニューヨーク・オールスターズは4ヶ月の日本滞在を終えて、8月7日に離日する。このモーション・ブルーの夜は彼らの最後のライヴだそうだ。彼らのバンド・サウンドは、本当に僕にとって中毒になる。こんなに中毒にしておいて、僕を放って帰らないでくれ。それほど素晴らしいバンドだ。次は彼らにいつ会えるのだろうか。
今夜、ザ・ソウル・サーチャーは、ひとかけらのソウルなんてものではなく、何トンものソウルを発見した。
(フィリップ、ハンコ屋さん、タイ・スティーブンスは8月2日に小さなライヴハウス、メビウスでライヴをします)
セットリストは、7月20日の日記に。
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_07_20.html
(2006年7月19日水曜、横浜モーションブルー=フィリップ・ウー&ニューヨーク・オールスターズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Woo, Philip & New York Allstars
2006-139
中毒。
ミュージシャンたちに一言言うとすれば、こうだ。「みんな、日本に引っ越してきて、こっちに住んでよ」
もしあなたが70年代、80年代の音楽を知っていれば、下記のセットリストを見るだけで、そのライヴがどんなものだったか、想像し、楽しめることだろう。
日本のシンガー、久保田利伸のバックバンドのメンバーが、東京地区で何度か楽しみのために、ライヴを行った。グループ名は、「フィリップ・ウー&ニューヨーク・オールスター」。
僕は先週水曜、はるばる吉祥寺まで旅をして彼らを見に行ったが、その価値は充分あった。このバンドは、見事にタイトで、素晴らしいシンガーたちを抱えていた。全員、ザ・ソウル・サーチャーがとても楽しめるソウルをふんだんに持ち合わせていた。
今日の、パフォーマンスも自宅から20マイルも離れているが、そこまで行く価値があることは充分わかっていた。たとえ、雨が降ったとしてもだ。
ミュージシャンたちは、僕がブログに書いた先週の吉祥寺チャチャハウスのライヴ評を読んでいた。ブログは日本語で書かれていたが、彼らの友人が英語に通訳していたのだ。そこで今回は英語で書いてみることにする。
会場に到着すると、すでに「テル・ミー・サムシング・グッド」は終わろうとしていた。バンドマスターのフィリップがシンガーのユリを呼び、彼女は「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン」を歌い始めた。これを聴いて、そういえば先週も雨だったことを思い出した。彼女の声はとてもディープだ。もし『ソウル・サーチン・ザ・セッション:メンフィス・ソウル』などという企画をやるときには、彼女にそっと連絡してみよう。
そして、タイが登場。先週、僕が聞き逃した作品を歌った。スティーヴィー・ワンダー作、後に誰あろうルーサーもカヴァーする「ノックス・ミー・オフ・マイ・フィート」だ。これは、スティーヴィーのヴァージョンか、はたまたルーサーのヴァージョンか。いや、これは、タイ・スティーブンスのヴァージョンになっていた。彼は、『ソウル・サーチン〜ルーサー・ヴァンドロス』の会に来るべきだった。彼ともっと早く知り合っていれば。
ケイリブ・ジェームスとシャンティが観客にいることを発見し、休憩時間に挨拶に行った。
第二部は、とてもファンキーなウォーの「スリッピン・イントゥ・ダークネス」から始まった。これは、ひじょうに才能があるドラマー・シンガー、ラルフが歌い、フィリップがハーモニカを吹いた。ラルフはアル・グリーンの曲も歌った。
フィリップがフェリシアを呼び出し、彼女はあの素晴らしき「エイント・ノー・ウェイ」を歌い始めた。これは、僕の大のお気に入りだ。観客全員が彼女を見つめた。彼女は、アレサにもなれるし、シャカにもなれるが、しっかりと自分自身というシンガーとして地に足をつけている。『ソウル・サーチン〜アレサ・フランクリン』をやる際には、彼女は声をかける筆頭の人物だ。フィリップは、もう少しアレサの曲をやろうと、ユリを呼び、彼女が「デイ・ドリーミン」を歌った。
フィリップは、「タイとアンプラグドでやってみたいと思う」と言い、残りのミュージシャンを舞台から降ろした。そしてピアノの鍵盤を高いほうから低いほうへ奏で始めた。ダニーだ。タイはおそらくこの曲を1000回以上歌っているにちがいない。これは、まさに「完璧な10点満点」のヴァージョンだ。
最後の曲は彼らが「ブギー・ウギー・ウギー」を演奏し始めたが、まもなく、「ブギー・ナイツ」になり、さらに、自然にたくさんのソウル・ヒットがメドレーになってあふれでてきた。観客は大喜びだ。ある時はラルフが何かの曲を始め他のミュージシャンやシンガーがそれを歌いだしたり、シンガーが何かを歌い始めると、バックがそれを付け始めたりした。とても自然発生的だった。レイ・ブラウンがお気に入りベースだというカルロス・ヘンダーソンのベースもおもいきり弾けていた。本当のミュージシャンは、いとも簡単に何でも弾けるものだ。アンコールでは観客席にいたブレンダ・ヴォーンや、シャンティ、ケイリブなどもステージにあがり、みんなで「アイム・エヴリ・ウーマン」をジャムセッションした。
フィリップ以外のニューヨーク・オールスターズは4ヶ月の日本滞在を終えて、8月7日に離日する。このモーション・ブルーの夜は彼らの最後のライヴだそうだ。彼らのバンド・サウンドは、本当に僕にとって中毒になる。こんなに中毒にしておいて、僕を放って帰らないでくれ。それほど素晴らしいバンドだ。次は彼らにいつ会えるのだろうか。
今夜、ザ・ソウル・サーチャーは、ひとかけらのソウルなんてものではなく、何トンものソウルを発見した。
(フィリップ、ハンコ屋さん、タイ・スティーブンスは8月2日に小さなライヴハウス、メビウスでライヴをします)
セットリストは、7月20日の日記に。
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_07_20.html
(2006年7月19日水曜、横浜モーションブルー=フィリップ・ウー&ニューヨーク・オールスターズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Woo, Philip & New York Allstars
2006-139
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