【ソウル・シーカーズ・ライヴ】
探し。
「シーク(seek)」も「サーチン(searching)」も、「探す」という意味では、ほぼ同義。というわけで、前々から気になっていたソウル・シーカーズのライヴを初めて見た。三軒茶屋のグレープフルーツ・ムーン。
グループは東京のスタジオ・シーン、ライヴ・シーンで活躍中の名うてのヴェテランたちを中心に結成されている。パーカッションのケンケンさんは、ソイソウルでもおなじみ。ベース岡沢さんは、70年代から数多くのレコーディングで大活躍の超ヴェテラン。中西さん、正木さんは上田正樹のバンドにも。唯一本間さんが若手代表といったところか。
最近ではラグフェアーなどのプロデュースもてがけるヴェテラン・ギタリスト、幾見さんが2年前に彼らに声をかけて始めたのが、このソウル・シーカーズだ。ヴォーカルは、Roomer(ルーマー)。はて? 芸能界では、よく言葉を引っくり返す。「寿司」を「シースー」、「ソウル」を「ルーソー」、「メシ」を「シーメー」。しかも、アクセントなしの平板で発音する。ひっくりかえった「ルーマー」は? 答え=「マル」。その昔、別れた彼氏が「マル」のことをひっくりかえして、「ルーマー」と呼んでいたそうだ。マル・ソロ、ゴスペル、そしてこのシーカーズと最近、まるでマルのおっかけです。(笑)
ソウル、ロックなどのカヴァーに若干のオリジナルを加えた16曲セット。ベースの岡沢さん、またドラムスの正木さんが歌うとは知らなかった。どちらも渋い声の持ち主だ。いい感じ。客層、もっと年齢層が高いかと思ったが、意外と若い世代も多かった。
いくつか曲解説を。ファーストの1曲目「キープ・オン・ランニング」は、キーボード(ローズではなく、カシオでしたが)から始まる60年代風かっこいい曲で、しかも、ヴォーカルは岡沢さん。これは、なんと60年代に活躍したイギリスの白人R&B系グループ、スペンサー・デイヴィス・グループの1966年のヒットでした。また、セカンドセット3曲目、再び岡沢ヴォーカルの「フィーリン・オールライト」は、デイヴ・メイソンが書きジョー・コッカーが1969年にヒットさせた作品。「ストロンガー・ザン・ビフォー」は、シャカ・カーンで有名だが、バート・バカラックとキャロル・ベイヤー・セイガーらが書き、キャロルが1981年にレコーディングしていた。
セカンド4曲目「ラヴ・オブ・マイン」は、ニューヨークのフュージョン・グループ、スタッフの1977年発表の2作目『モア・スタッフ』に収録されている作品。また、続く「エヴリシング・マスト・チェンジ」は、マルは、ソングライター、バーナード・アイグナーの作品で、クインシー・ジョーンズの1974年のアルバム『ボディー・ヒート』に収録されていたものを参考にした、という。これは他にもランディー・クロフォード、ジョージ・ベンソン、オリータ・アダムスなど多数のカヴァーがある名曲中の名曲だ。バンド演奏は、安定している。
ライヴ途中のおしゃべり(MC)も、なかなかゆるいもので、ほんわか雰囲気が伝わってくる。グループ名「ソウル・シーカーズ」は、同名の曲から取ったという。昔の曲と幾見さんは言っていたが、調べてでてきたのは90年代のリッピングトンズの曲だけだった。これかな? だが、なんとステージで「グループ名は何でもいいので、かっこいい名前を募集します」との衝撃発表も。(笑) ただし、ちょうど「ソウル・シーカーズ」のステッカーを作ったばかりなので、これがなくなったらグループ名を新しいものにするかもしれない・・・、とのこと。
ソウル・サーチャーが今宵はソウル・シーカーズをサーチンしました。どちらも「ソウル探し」が共通点。
■次回ライヴは、同じく三軒茶屋グループフルーツムーンで、9月25日(月曜)19時30分から。
http://www.grapefruit-moon.com
■メンバー
Roomer (maru)(マル)(ヴォーカル)
幾見雅博 (ギター)
岡沢章 (ベース)
中西康晴 (キーボード)
Ken Keng (ケンケン)(パーカッション)
正木五郎 (ドラムス)
本間将人 (サックス)
佐藤なおこ(ゲスト=パーカッション)(セカンド7曲目で)
Setlist ( )=original artist
1st
show started 19:52
01. Keep On Running (Spencer Davis Group) (Okazawa on Vocal)
02. Stronger Than Before (Carol Bayer Sager, Chaka Kahn)
03. Overjoyed (Stevie Wonder)
04. Cry (日本語=オリジナル)
05. I’d Like To Be Baby To You (Roberta Flack)
06. Whatcha Gonna Do For Me (Chaka Kahn)
07. If I Ever Lose This Heaven (AWB)
show ended 20:39
2nd set
show started 21:11
01. Chameleon (Herbie Hancock)
02. Between The Sheets (Isley Brothers)
03. Feeling Alright (Joe Cocker) (Okazawa on Vocal)
04. Love Of Mine (Stuff) (Masaki on Vocal)
05. Everything Must Change (Quincy Jones ftg Bernerd Ighner)
06. From You To Me To You (日本語=オリジナル)
07. Loving You Was Like A Party (Marlena Shaw)
08. Come Rain Or Come Shine (日本語=オリジナル)
Enc. Wait A Little While (Patti Austin)
show ended 22:21
(2006年8月31日木曜、三軒茶屋グレープフルーツ・ムーン=ソウル・シーカーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Seekers
2006-168
探し。
「シーク(seek)」も「サーチン(searching)」も、「探す」という意味では、ほぼ同義。というわけで、前々から気になっていたソウル・シーカーズのライヴを初めて見た。三軒茶屋のグレープフルーツ・ムーン。
グループは東京のスタジオ・シーン、ライヴ・シーンで活躍中の名うてのヴェテランたちを中心に結成されている。パーカッションのケンケンさんは、ソイソウルでもおなじみ。ベース岡沢さんは、70年代から数多くのレコーディングで大活躍の超ヴェテラン。中西さん、正木さんは上田正樹のバンドにも。唯一本間さんが若手代表といったところか。
最近ではラグフェアーなどのプロデュースもてがけるヴェテラン・ギタリスト、幾見さんが2年前に彼らに声をかけて始めたのが、このソウル・シーカーズだ。ヴォーカルは、Roomer(ルーマー)。はて? 芸能界では、よく言葉を引っくり返す。「寿司」を「シースー」、「ソウル」を「ルーソー」、「メシ」を「シーメー」。しかも、アクセントなしの平板で発音する。ひっくりかえった「ルーマー」は? 答え=「マル」。その昔、別れた彼氏が「マル」のことをひっくりかえして、「ルーマー」と呼んでいたそうだ。マル・ソロ、ゴスペル、そしてこのシーカーズと最近、まるでマルのおっかけです。(笑)
ソウル、ロックなどのカヴァーに若干のオリジナルを加えた16曲セット。ベースの岡沢さん、またドラムスの正木さんが歌うとは知らなかった。どちらも渋い声の持ち主だ。いい感じ。客層、もっと年齢層が高いかと思ったが、意外と若い世代も多かった。
いくつか曲解説を。ファーストの1曲目「キープ・オン・ランニング」は、キーボード(ローズではなく、カシオでしたが)から始まる60年代風かっこいい曲で、しかも、ヴォーカルは岡沢さん。これは、なんと60年代に活躍したイギリスの白人R&B系グループ、スペンサー・デイヴィス・グループの1966年のヒットでした。また、セカンドセット3曲目、再び岡沢ヴォーカルの「フィーリン・オールライト」は、デイヴ・メイソンが書きジョー・コッカーが1969年にヒットさせた作品。「ストロンガー・ザン・ビフォー」は、シャカ・カーンで有名だが、バート・バカラックとキャロル・ベイヤー・セイガーらが書き、キャロルが1981年にレコーディングしていた。
セカンド4曲目「ラヴ・オブ・マイン」は、ニューヨークのフュージョン・グループ、スタッフの1977年発表の2作目『モア・スタッフ』に収録されている作品。また、続く「エヴリシング・マスト・チェンジ」は、マルは、ソングライター、バーナード・アイグナーの作品で、クインシー・ジョーンズの1974年のアルバム『ボディー・ヒート』に収録されていたものを参考にした、という。これは他にもランディー・クロフォード、ジョージ・ベンソン、オリータ・アダムスなど多数のカヴァーがある名曲中の名曲だ。バンド演奏は、安定している。
ライヴ途中のおしゃべり(MC)も、なかなかゆるいもので、ほんわか雰囲気が伝わってくる。グループ名「ソウル・シーカーズ」は、同名の曲から取ったという。昔の曲と幾見さんは言っていたが、調べてでてきたのは90年代のリッピングトンズの曲だけだった。これかな? だが、なんとステージで「グループ名は何でもいいので、かっこいい名前を募集します」との衝撃発表も。(笑) ただし、ちょうど「ソウル・シーカーズ」のステッカーを作ったばかりなので、これがなくなったらグループ名を新しいものにするかもしれない・・・、とのこと。
ソウル・サーチャーが今宵はソウル・シーカーズをサーチンしました。どちらも「ソウル探し」が共通点。
■次回ライヴは、同じく三軒茶屋グループフルーツムーンで、9月25日(月曜)19時30分から。
http://www.grapefruit-moon.com
■メンバー
Roomer (maru)(マル)(ヴォーカル)
幾見雅博 (ギター)
岡沢章 (ベース)
中西康晴 (キーボード)
Ken Keng (ケンケン)(パーカッション)
正木五郎 (ドラムス)
本間将人 (サックス)
佐藤なおこ(ゲスト=パーカッション)(セカンド7曲目で)
Setlist ( )=original artist
1st
show started 19:52
01. Keep On Running (Spencer Davis Group) (Okazawa on Vocal)
02. Stronger Than Before (Carol Bayer Sager, Chaka Kahn)
03. Overjoyed (Stevie Wonder)
04. Cry (日本語=オリジナル)
05. I’d Like To Be Baby To You (Roberta Flack)
06. Whatcha Gonna Do For Me (Chaka Kahn)
07. If I Ever Lose This Heaven (AWB)
show ended 20:39
2nd set
show started 21:11
01. Chameleon (Herbie Hancock)
02. Between The Sheets (Isley Brothers)
03. Feeling Alright (Joe Cocker) (Okazawa on Vocal)
04. Love Of Mine (Stuff) (Masaki on Vocal)
05. Everything Must Change (Quincy Jones ftg Bernerd Ighner)
06. From You To Me To You (日本語=オリジナル)
07. Loving You Was Like A Party (Marlena Shaw)
08. Come Rain Or Come Shine (日本語=オリジナル)
Enc. Wait A Little While (Patti Austin)
show ended 22:21
(2006年8月31日木曜、三軒茶屋グレープフルーツ・ムーン=ソウル・シーカーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Seekers
2006-168
コメント
岡沢さんは、吉田美奈子さんのバンドで随分前からデュエットで唄っていらして。今は大分渋い声になられましたが、ワタシの中では、20年位前から結構黒人声の唄の上手なベーシストってイメージです〜♪
正木さんも、近藤房乃助さんのバンドで必ず1曲歌っていらっしゃいましたねぇ。
正木さんと岡沢さんという取り合わせが妙味、ですね。
そうですか。それは知りませんでした。そうですね、まさにふたりともその「黒人声」という感じでした。
ソウルシーカーズ、9月25日にもあります。