【アトランティック60周年アルバム〜「ファンキー・ナソウ」から「ザッツ・ザ・ウェイ」までの道のり】
ジャンカヌー。
アトランティック・レコードが来年、創立60周年を迎えるにあたって、アトランティックに残されている作品からジャズで60枚、ソウルで50枚の作品が次々と再発されたり、リリースされると書いた。
ソウル関係は二ヶ月にわたって25枚ずつ出るが、そのうちのいくつかのライナーノーツを書いている。テンプテーションズがアトランティックに77年に残したアルバムやビギニング・オブ・ジ・エンドのアルバム(『ファンキー・ナソウ』)、エイス・スペクトラムのファースト『インナー・スペクトラム』などだ。
ビギニング・オブ・ジ・エンドなど、71年の作品で、さすがにインターネットで調べてもほとんど何も出てこないで、手持ちの資料もいろいろあさったが、グループに関するものはほとんどなかった。しかし、関連のものを読んでいるうちに、この「ファンキー・ナソウ」の彼らのサウンドはバハマにある「ジャンカヌー・サウンド」という物で、当時はこの「ジャンカヌーもの」がかなりリリースされたらしいことがわかった。
ジャンカヌー・サウンドは一言で言えばバハマに伝わる独特のアップテンポでハッピーなのりのいいダンス・ミュージック。ジャマイカにレゲエ、ブラジルにサンバがあるように、バハマにはジャンカヌーがあった。
で、これが後に大きな影響を与えるのが、当時「ファンキー・ナソウ」をリリースしたマイアミのアルストン・レコードの大ボス、ヘンリー・ストーン(TKレコードの創始者にてフロリダ・マイアミの音楽業界を牛耳る大物)のところで雑役の仕事をしていたハリー・ケイシーだった。ハリー・ケイシーは「ファンキー・ナソウ」の2年後に自らのバンドを組むが、そのグループ名はこうしていたのである。「KC&ザ・サンシャイン・ジャンカヌー・バンド」。この名前で最初のシングル「ブロウ・ユア・ホイッスル」が出て、ちょっとしたヒットになった。KCは、ジャンカヌー・バンドだったのだ。僕も当時そのシングルを輸入盤で入手して、アーティスト名が長いことをかなり鮮烈に覚えている。ただ当時はジャンカヌーの音楽とは何かなど皆目見当がつかなかった。
KCたちは、このジャンカヌーのサウンドにアメリカのソウル、R&Bのサウンドを混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出した。だが、さすがにグループ名がこれでは長いということもあり、シンプルに「KC&ザ・サンシャイン・バンド」になり、以後彼らの大進撃が始まる。「ザッツ・ザ・ウェイ」「ゲット・ダウン・トゥナイト」など、なるほど、「ファンキー・ナソウ」とあい通じるところがある。
といったことなどがわかって、なるほどと思いつついろいろと書いているので、リリースされた時にはお楽しみに。
ENT>ALBUM>Atlantic 60th Anniversary
ジャンカヌー。
アトランティック・レコードが来年、創立60周年を迎えるにあたって、アトランティックに残されている作品からジャズで60枚、ソウルで50枚の作品が次々と再発されたり、リリースされると書いた。
ソウル関係は二ヶ月にわたって25枚ずつ出るが、そのうちのいくつかのライナーノーツを書いている。テンプテーションズがアトランティックに77年に残したアルバムやビギニング・オブ・ジ・エンドのアルバム(『ファンキー・ナソウ』)、エイス・スペクトラムのファースト『インナー・スペクトラム』などだ。
ビギニング・オブ・ジ・エンドなど、71年の作品で、さすがにインターネットで調べてもほとんど何も出てこないで、手持ちの資料もいろいろあさったが、グループに関するものはほとんどなかった。しかし、関連のものを読んでいるうちに、この「ファンキー・ナソウ」の彼らのサウンドはバハマにある「ジャンカヌー・サウンド」という物で、当時はこの「ジャンカヌーもの」がかなりリリースされたらしいことがわかった。
ジャンカヌー・サウンドは一言で言えばバハマに伝わる独特のアップテンポでハッピーなのりのいいダンス・ミュージック。ジャマイカにレゲエ、ブラジルにサンバがあるように、バハマにはジャンカヌーがあった。
で、これが後に大きな影響を与えるのが、当時「ファンキー・ナソウ」をリリースしたマイアミのアルストン・レコードの大ボス、ヘンリー・ストーン(TKレコードの創始者にてフロリダ・マイアミの音楽業界を牛耳る大物)のところで雑役の仕事をしていたハリー・ケイシーだった。ハリー・ケイシーは「ファンキー・ナソウ」の2年後に自らのバンドを組むが、そのグループ名はこうしていたのである。「KC&ザ・サンシャイン・ジャンカヌー・バンド」。この名前で最初のシングル「ブロウ・ユア・ホイッスル」が出て、ちょっとしたヒットになった。KCは、ジャンカヌー・バンドだったのだ。僕も当時そのシングルを輸入盤で入手して、アーティスト名が長いことをかなり鮮烈に覚えている。ただ当時はジャンカヌーの音楽とは何かなど皆目見当がつかなかった。
KCたちは、このジャンカヌーのサウンドにアメリカのソウル、R&Bのサウンドを混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出した。だが、さすがにグループ名がこれでは長いということもあり、シンプルに「KC&ザ・サンシャイン・バンド」になり、以後彼らの大進撃が始まる。「ザッツ・ザ・ウェイ」「ゲット・ダウン・トゥナイト」など、なるほど、「ファンキー・ナソウ」とあい通じるところがある。
といったことなどがわかって、なるほどと思いつついろいろと書いているので、リリースされた時にはお楽しみに。
ENT>ALBUM>Atlantic 60th Anniversary
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