Musical Movie "Dreamgirls": Born In 1981
2006年12月20日【映画『ドリームガールズ』〜1981年に生まれて】
夢。
1981年12月ブロードウェイで公開され大ヒットしたミュージカル『ドリームガールズ』。主演のジェニファー・ホリデイは、挿入歌の「アンド・アイム・テリン・ユー・・・」の大ヒットで一躍ヒットチャートでも人気となった。その『ドリームガールズ』が登場から四半世紀を経て、映画化された。日本でもこの映画ヴァージョンが2007年2月に公開される。その試写を見た。
『ドリームガールズ』は、歌手としての成功を夢見る3人の若い女性シンガーのグループ、ドリーメッツと彼女たちを取り巻く人たちの物語だ。舞台は1962年のデトロイト。ドリーメッツの当初のリードは歌が抜群にうまいエフィー(ジェニファー・ハドソン)、しかし、敏腕プロデューサーのカーティス・テイラー(ジェイミー・フォックス)が彼女たちの売り出しにかかり、リードをよりルックスのいいディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズ)に変えた。もうひとりのローレル・ロビンソン(アニカ・ノニ・ローズ)は、しばらく前まで人気絶頂だった男性R&Bシンガー、ジェームス・アーリー(エディー・マーフィー)と付き合い始める。
リードの座を降ろされたエフィーとグループ、プロデューサーの確執、また、落ちぶれ始めたジェームス・アーリーと彼を育てた古株のプロデューサー、マーティー・マディソン(ダニー・グローヴァー)との確執、ヒット曲を生み出すための泥仕合や様々な人間模様が描かれる。
この映画からは、黒人が作り黒人が歌った作品は、なかなか白人に受け入れられず、白人がカヴァーするとすぐにヒットするというアメリカ音楽業界の厳しい現実が明らかにされる。
音楽的なハイライトは、エフィーが歌う「アンド・アイム・テリング・ユー・アイム・ノット・ゴーイング」と「アイム・チェンジン」、そして、ビヨンセが歌う「ハード・トゥ・セイ・グッドバイ」。前2曲はオリジナル・ミュージカルでは、ジェニファー・ホリデイが歌い大喝采を浴びたシーンだ。さすがにストーリーの流れとともに、完璧な作品である。音楽的主役は、エフィーがもっていきそうな勢いだ。
ある程度、アメリカのソウル・ミュージックやR&Bが好きで、そうした音楽業界のことなどを基礎知識として持っていると、とてもエンジョイできる映画ではないだろうか。よってそんな業界の流れを事前に知らせておくのがいいのかもしれない。音楽好き、ソウル好き、ミュージカル好きの人たちはすぐに食いつけるだろうが、音楽に興味のない人は厳しいかも。
ストーリーとしては、いろいろな物語があり、特にカーティス(ジェイミー・フォックス)の強引とも言えるやり方がひじょうにおもしろかった。同時に演技としては、老練マネジャー役のダニー・グローヴァーがいい味をだしている。
なお、日本では1986年伊勢丹創業100年記念のイヴェントで、『ドリームガールズ』のアメリカ版ミュージカルが新宿厚生年金ホールで公演された。
もうひとつ特筆すべきは、このミュージカルが誕生した1981年という年はビヨンセがこの世に生まれた年でもある。ビヨンセが生まれた年に誕生したミュージカルをその25年後に、ビヨンセが演じるという歴史も大きな話題といっていい。
(この『ドリームガールズ』の項、続く)
映画『ドリームガールズ』、2007年2月17日日劇などで公開予定。
映画『ドリームガールズ』公式ページ(英語)
http://www.dreamgirlsmovie.com/
映画『ドリームガールズ』公式ページ(日本語)
http://www.dreamgirls-movie.jp
ENT>MOVIES>Dreamgirls
夢。
1981年12月ブロードウェイで公開され大ヒットしたミュージカル『ドリームガールズ』。主演のジェニファー・ホリデイは、挿入歌の「アンド・アイム・テリン・ユー・・・」の大ヒットで一躍ヒットチャートでも人気となった。その『ドリームガールズ』が登場から四半世紀を経て、映画化された。日本でもこの映画ヴァージョンが2007年2月に公開される。その試写を見た。
『ドリームガールズ』は、歌手としての成功を夢見る3人の若い女性シンガーのグループ、ドリーメッツと彼女たちを取り巻く人たちの物語だ。舞台は1962年のデトロイト。ドリーメッツの当初のリードは歌が抜群にうまいエフィー(ジェニファー・ハドソン)、しかし、敏腕プロデューサーのカーティス・テイラー(ジェイミー・フォックス)が彼女たちの売り出しにかかり、リードをよりルックスのいいディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズ)に変えた。もうひとりのローレル・ロビンソン(アニカ・ノニ・ローズ)は、しばらく前まで人気絶頂だった男性R&Bシンガー、ジェームス・アーリー(エディー・マーフィー)と付き合い始める。
リードの座を降ろされたエフィーとグループ、プロデューサーの確執、また、落ちぶれ始めたジェームス・アーリーと彼を育てた古株のプロデューサー、マーティー・マディソン(ダニー・グローヴァー)との確執、ヒット曲を生み出すための泥仕合や様々な人間模様が描かれる。
この映画からは、黒人が作り黒人が歌った作品は、なかなか白人に受け入れられず、白人がカヴァーするとすぐにヒットするというアメリカ音楽業界の厳しい現実が明らかにされる。
音楽的なハイライトは、エフィーが歌う「アンド・アイム・テリング・ユー・アイム・ノット・ゴーイング」と「アイム・チェンジン」、そして、ビヨンセが歌う「ハード・トゥ・セイ・グッドバイ」。前2曲はオリジナル・ミュージカルでは、ジェニファー・ホリデイが歌い大喝采を浴びたシーンだ。さすがにストーリーの流れとともに、完璧な作品である。音楽的主役は、エフィーがもっていきそうな勢いだ。
ある程度、アメリカのソウル・ミュージックやR&Bが好きで、そうした音楽業界のことなどを基礎知識として持っていると、とてもエンジョイできる映画ではないだろうか。よってそんな業界の流れを事前に知らせておくのがいいのかもしれない。音楽好き、ソウル好き、ミュージカル好きの人たちはすぐに食いつけるだろうが、音楽に興味のない人は厳しいかも。
ストーリーとしては、いろいろな物語があり、特にカーティス(ジェイミー・フォックス)の強引とも言えるやり方がひじょうにおもしろかった。同時に演技としては、老練マネジャー役のダニー・グローヴァーがいい味をだしている。
なお、日本では1986年伊勢丹創業100年記念のイヴェントで、『ドリームガールズ』のアメリカ版ミュージカルが新宿厚生年金ホールで公演された。
もうひとつ特筆すべきは、このミュージカルが誕生した1981年という年はビヨンセがこの世に生まれた年でもある。ビヨンセが生まれた年に誕生したミュージカルをその25年後に、ビヨンセが演じるという歴史も大きな話題といっていい。
(この『ドリームガールズ』の項、続く)
映画『ドリームガールズ』、2007年2月17日日劇などで公開予定。
映画『ドリームガールズ』公式ページ(英語)
http://www.dreamgirlsmovie.com/
映画『ドリームガールズ』公式ページ(日本語)
http://www.dreamgirls-movie.jp
ENT>MOVIES>Dreamgirls
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