【スタンス変わらぬディキシーズを受け入れたアメリカの変貌】
一言。
今年のグラミー賞をまとめるなら、一言、デキシー・チックスに尽きる。ここまですべてくるとは思わなかった。ノミネート5部門をすべて制覇。ただ、このあたりの音楽をよく聴いている方たちはしっかりこのデキシーたちを当てているので、アメリカの音楽業界をよく知っていればとてつもなく「予想外」ということでもないのだろう。僕個人はあまりカントリー系の作品を聴かないので、このあたりのジャンルはどうしても読みきれない。
後から考えれば、2003年、アメリカ全体が好戦的な空気の中でのブッシュ批判から一斉にバッシングを浴びたものの、最近の反戦の空気が高まる中でも、彼女たちの反戦、反ブッシュ体制は変わらなかった。そこで同じ主張でも、4年前には反発を受けても、今はそれが支持されるという、まさに時代の流れを如実に表した結果とも言える。しかし、これは彼女たちが大量受賞した後だから言えること。もしまったく受賞しなければ、「やはり4年前の発言が後をひいた」といった解説がなされただろう。
さて、今年の新機軸のひとつが「モーメント・オブ・グラミー」。3人の新人シンガーが全米からのインターネット、携帯メールなどによる投票でその場で一人だけ選ばれ、その一人がジャスティン・ティンバーレイクとともに1曲歌うという趣向のもの。ここで選ばれたロビン・トゥロワーというシンガーは、最初は驚いていたが、ステージにあがってからは堂々としたものだった。彼女のキャリアはこれを機に劇的に変化するだろう。
個人的には、ジェームス・ブラウンのトリビュートは、物足りなかった。せめてイーグルス・メドレーをやったくらいの長さで何曲かメドレーで聴きたかった。
スモーキー・ロビンソンとライオネル・リッチーのパフォーマンスは、見られてよかったが、このグラミー全体の中での位置付けがあまり明確でなく、なぜここでこの2人なのか、よくわからなかった。彼らだったらもっといい形で露出してもよさそうに思えた。一方、今年の話題の人、メアリー・J・ブライジは、アース・ウィンド&ファイアーをバックにやったりして、いい出方をした。
日本で人気の高いジェームス・ブラント、コリーヌ・ベイリー・レイは、それほどアメリカで支持を集めているようには思えなかった。逆にいわゆる「日本受けする洋楽」として、日本では大事に育てられるのではないだろうか。日本ではまったく注目されていないデキシーたちのアメリカでの圧倒的な支持は、情報として今回大いに伝わることになるのだろう。
しかし、一番印象に残ったコメントというか言葉は、プリンスのビヨンセの紹介だった。てを広げて一言だけ言い放った。「One word, Beyonce!」 誰かを紹介する時、これからしばらく流行るのではないだろうか。(笑)
予想に関して言えば、42部門中、本命・対抗で6割6部7厘は平均的にはいいが、主要4部門で新人しか当てられず、まったく不本意。
ENT>AWARD>GRAMMY>49th
一言。
今年のグラミー賞をまとめるなら、一言、デキシー・チックスに尽きる。ここまですべてくるとは思わなかった。ノミネート5部門をすべて制覇。ただ、このあたりの音楽をよく聴いている方たちはしっかりこのデキシーたちを当てているので、アメリカの音楽業界をよく知っていればとてつもなく「予想外」ということでもないのだろう。僕個人はあまりカントリー系の作品を聴かないので、このあたりのジャンルはどうしても読みきれない。
後から考えれば、2003年、アメリカ全体が好戦的な空気の中でのブッシュ批判から一斉にバッシングを浴びたものの、最近の反戦の空気が高まる中でも、彼女たちの反戦、反ブッシュ体制は変わらなかった。そこで同じ主張でも、4年前には反発を受けても、今はそれが支持されるという、まさに時代の流れを如実に表した結果とも言える。しかし、これは彼女たちが大量受賞した後だから言えること。もしまったく受賞しなければ、「やはり4年前の発言が後をひいた」といった解説がなされただろう。
さて、今年の新機軸のひとつが「モーメント・オブ・グラミー」。3人の新人シンガーが全米からのインターネット、携帯メールなどによる投票でその場で一人だけ選ばれ、その一人がジャスティン・ティンバーレイクとともに1曲歌うという趣向のもの。ここで選ばれたロビン・トゥロワーというシンガーは、最初は驚いていたが、ステージにあがってからは堂々としたものだった。彼女のキャリアはこれを機に劇的に変化するだろう。
個人的には、ジェームス・ブラウンのトリビュートは、物足りなかった。せめてイーグルス・メドレーをやったくらいの長さで何曲かメドレーで聴きたかった。
スモーキー・ロビンソンとライオネル・リッチーのパフォーマンスは、見られてよかったが、このグラミー全体の中での位置付けがあまり明確でなく、なぜここでこの2人なのか、よくわからなかった。彼らだったらもっといい形で露出してもよさそうに思えた。一方、今年の話題の人、メアリー・J・ブライジは、アース・ウィンド&ファイアーをバックにやったりして、いい出方をした。
日本で人気の高いジェームス・ブラント、コリーヌ・ベイリー・レイは、それほどアメリカで支持を集めているようには思えなかった。逆にいわゆる「日本受けする洋楽」として、日本では大事に育てられるのではないだろうか。日本ではまったく注目されていないデキシーたちのアメリカでの圧倒的な支持は、情報として今回大いに伝わることになるのだろう。
しかし、一番印象に残ったコメントというか言葉は、プリンスのビヨンセの紹介だった。てを広げて一言だけ言い放った。「One word, Beyonce!」 誰かを紹介する時、これからしばらく流行るのではないだろうか。(笑)
予想に関して言えば、42部門中、本命・対抗で6割6部7厘は平均的にはいいが、主要4部門で新人しか当てられず、まったく不本意。
ENT>AWARD>GRAMMY>49th
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