★キャリン・ホワイト・インタヴュー
2012年7月8日 音楽★キャリン・ホワイト・インタヴュー
【Karyn White Interview: Talks About 17 Year Absence】
17年ぶり。
1995年4月以来17年ぶりの来日となった歌姫、キャリン・ホワイト。久々の新作、そして、ライヴと活動再開のキャリンに話を聞いた。キャリン・ホワイトは、ジャム&ルイス、そして、ベイビーフェイス&LAという1980年代から1990年代を席巻した2大スーパープロデューサーによってプロデュースされ一世を風靡したシンガーだ。この2大プロデューサーにプロデュースされたというだけでも、いかに時代に愛されたかがわかる。
この模様は今日の『ソウル・ブレンズ』(関東地区インターFM、76.1mhz、日曜午後2時~4時)内「ソウル・サーチン」(午後3時半~)の中でご紹介します。
関東地区の方は、ラジコを通してパソコン、スマートフォンでも聴けます。
http://radiko.jp/player/player.html#INT
キャリンには、1987年6月と1989年6月にインタヴューしていた。20年以上ぶりの再会ということになるが、あいかわらず綺麗でかわいいということにびっくりした。けっこう体調管理をしっかりしているのではないかと感じた。
インタヴューは6月23日(土)のファーストが始まる前に行なわれた。
まずは、この17年間のブランクについて、なぜこれほどの休息になったのか。
「私が前回来日した頃(1995年4月)はスーパープロデューサーのテリー・ルイスと結婚していた。アシュリー・ルイスという一人娘ができたばかりだった。今もう19歳ですが、テリーと誕生日(11月24日、1956年)が同じなのよ。(ということは、アシュリーは1992年11月24日生まれということになる。ちなみに離婚は1999年だそう) でも、もう歌わないなんて決めたわけではなかった。音楽業界が劇的に変化して、ヒップホップが席巻してきた。そんな中で情熱を持って音楽をやることができなくなった。(私にとっては)娘を育てるということが一番大事になった。この業界ではファミリーに対して尊敬の念を持ったりしないのでね。この業界でやっていこうとしたら、フルタイム・ジョブのつもりでやらないとだめでしょう。(子育てをしていたら)それはできない。逆に、母親として、妻としてはいい仕事をしたと思う。自分自身のことを考えれば、いい母親であることは(歌手であることより)大事だったということだと思う。最初は5年くらい子育てに専念するつもりだったけど、結局それが17年になってしまった、ということね(笑)」
そして、18年ぶりのアルバム『カーペ・ディエム』が登場。このアルバムを作ることになったきっかけは。
「カーペ・ディエムcarpe diemとはラテン語でシーズ・ザ・デイSeize the day、自由にその日を生きなさい、今を楽しめ、という意味。私も実際、過去17年間日々を楽しんでいたわ。(笑) でもこんなに長く休みとは思っていなかった。(笑) というわけでカンバックが決まってからは、ヴォーカル・トレーニングとか一生懸命やってきた。歌いたくないなんて思ったことはずっとなかった。ヴォーカル・レッスンなどをし始めると、また歌いたくなってきた」
「アルバムはアップテンポの曲とバラードのバランスを取るよう考えた。アップテンポの曲は久々にベストのものが出来たと思っている。バラードもいい曲ができた。シスター・シスターは2ヴァージョン、普通のものとアコースティックなもの。を両方いれた」
そして、日本についても。
「日本が好き、日本のファンも大好き。とても日本のファンとのつながりには感動している。日本に来るとほんとうにいつも感動している。他に言うべき言葉はみつからない」
音楽業界を離れて、不動産業にも手を出したそうだが。
「ずいぶんと長い間音楽業界から離れていました。不動産? そう、不動産業にも手を出していたの。今音楽業界は昔ほど、それほどぱっとしないでしょう。そこで不動産の仕事や、テレビの仕事なんかをするようになった。ロスアンジェルスに引っ越して、カメラの前に出るのはやめることにした。私は、銀行で有名になりたいと思った。(笑) I want to be famous at the bank 別に私は、もう(顔が売れて)有名になりたいとは思ってない。(笑)
ただそういう実業界のエグゼクティヴなんかに会うと『スーパーウーマン、あなたはここで何をしてるのですか』と聞かれたりした」
カンバックのきっかけは。
「(今の)私のマネージャー、クラブ・ヌーヴォーのジェイ・キング、彼はいくつものヒット曲をだしているけど、彼が(インターネットの)ラジオショーをやっていたの。『ジェイ・キング・ネットワーク』というもの。いかにヴェテラン・アーティストが活躍するか、いまこそ最高のタイミングだ、みたいなことをしゃべっている番組をやっていたのよ。そのために、何をすべきか、インターネットをどう使うか、といったトピックで話をしていた」
「アイチューンズなんかがでてきて、インターネットを通じて、アーティストが直接ファンとつながることができるようになった。そんな話をきいて、とても印象に残ったので、ジェイ・キングに連絡を取った。ワーナー時代にレーベルメイトで元々知っていたから。あなたと一緒に仕事をしたいわと言って、それから仕事をし始めることになった。彼が私が再び歌うようにインスパイアーしてくれたのよ」
「(彼にカンバックを強く勧められ)じゃあ、やってみようと。私の娘はすでに大学に行っていたので、別に(子育てという)やらない理由もなくなっていた。私の好きにやろうと思った。私は自分の家やビルを買って、好きにビジネスをしていた。だから、こんどのプロジェクトも私がボスとなって好きにやろうと思った。かつてワーナーブラザースが私を売るために膨大なお金をつぎ込んでくれた。だからそれによってできた名前を今使うのも悪くないと思った」
「クリエイティヴな面で誰かに何か指図されたり言われたりすることもない。ジャケットのアートワークも写真も自分のやりたいようにやれる。だからとても楽しかったのよ。別に誰かに答えたり、イエス、ノーを言ったりしなくてよかったんでね」
キャリンは昨年病気になり、3ヶ月の間に3回も手術をした、という。それも大きな転機となったようだ。
「入院中に友達が見舞いにやってきて、この入院期間に思ったことなんかをアルバムにしたらどうだと言ってくれたの。あなたは、日々を楽しまなければならない(Carpe Diem=Seize the day)、でしょうって。そのとき、カーペ・ディエムという言葉を初めて聞いた」
そして、アルバムが完成、ライヴ活動も再開し、ひさびさの来日となったというわけだ。
キャリンの声はとても低く、魅力的。それは歌声でも、話し声でも同じだ。
キャリンの現在のマネージャーはジェイ・キング。「リーン・オン・ミー」などをヒットさせたクラブ・ヌーヴォーのリーダーだ。ジェイは超ビジネスマン。キャリンとのインタヴューが終わった後、立ち話をしたが矢継ぎ早にいろいろと質問されたり、とてもおもしろかったので、そのあたりの話も改めて書いてみたいと思う。
■キャリン・ホワイト 最新作『カルペ・ディエム』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007W1C18Y/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ベスト
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000NOKAOY/soulsearchiho-22/ref=nosim
ARTIST>INTERVIEW>White, Karyn
【Karyn White Interview: Talks About 17 Year Absence】
17年ぶり。
1995年4月以来17年ぶりの来日となった歌姫、キャリン・ホワイト。久々の新作、そして、ライヴと活動再開のキャリンに話を聞いた。キャリン・ホワイトは、ジャム&ルイス、そして、ベイビーフェイス&LAという1980年代から1990年代を席巻した2大スーパープロデューサーによってプロデュースされ一世を風靡したシンガーだ。この2大プロデューサーにプロデュースされたというだけでも、いかに時代に愛されたかがわかる。
この模様は今日の『ソウル・ブレンズ』(関東地区インターFM、76.1mhz、日曜午後2時~4時)内「ソウル・サーチン」(午後3時半~)の中でご紹介します。
関東地区の方は、ラジコを通してパソコン、スマートフォンでも聴けます。
http://radiko.jp/player/player.html#INT
キャリンには、1987年6月と1989年6月にインタヴューしていた。20年以上ぶりの再会ということになるが、あいかわらず綺麗でかわいいということにびっくりした。けっこう体調管理をしっかりしているのではないかと感じた。
インタヴューは6月23日(土)のファーストが始まる前に行なわれた。
まずは、この17年間のブランクについて、なぜこれほどの休息になったのか。
「私が前回来日した頃(1995年4月)はスーパープロデューサーのテリー・ルイスと結婚していた。アシュリー・ルイスという一人娘ができたばかりだった。今もう19歳ですが、テリーと誕生日(11月24日、1956年)が同じなのよ。(ということは、アシュリーは1992年11月24日生まれということになる。ちなみに離婚は1999年だそう) でも、もう歌わないなんて決めたわけではなかった。音楽業界が劇的に変化して、ヒップホップが席巻してきた。そんな中で情熱を持って音楽をやることができなくなった。(私にとっては)娘を育てるということが一番大事になった。この業界ではファミリーに対して尊敬の念を持ったりしないのでね。この業界でやっていこうとしたら、フルタイム・ジョブのつもりでやらないとだめでしょう。(子育てをしていたら)それはできない。逆に、母親として、妻としてはいい仕事をしたと思う。自分自身のことを考えれば、いい母親であることは(歌手であることより)大事だったということだと思う。最初は5年くらい子育てに専念するつもりだったけど、結局それが17年になってしまった、ということね(笑)」
そして、18年ぶりのアルバム『カーペ・ディエム』が登場。このアルバムを作ることになったきっかけは。
「カーペ・ディエムcarpe diemとはラテン語でシーズ・ザ・デイSeize the day、自由にその日を生きなさい、今を楽しめ、という意味。私も実際、過去17年間日々を楽しんでいたわ。(笑) でもこんなに長く休みとは思っていなかった。(笑) というわけでカンバックが決まってからは、ヴォーカル・トレーニングとか一生懸命やってきた。歌いたくないなんて思ったことはずっとなかった。ヴォーカル・レッスンなどをし始めると、また歌いたくなってきた」
「アルバムはアップテンポの曲とバラードのバランスを取るよう考えた。アップテンポの曲は久々にベストのものが出来たと思っている。バラードもいい曲ができた。シスター・シスターは2ヴァージョン、普通のものとアコースティックなもの。を両方いれた」
そして、日本についても。
「日本が好き、日本のファンも大好き。とても日本のファンとのつながりには感動している。日本に来るとほんとうにいつも感動している。他に言うべき言葉はみつからない」
音楽業界を離れて、不動産業にも手を出したそうだが。
「ずいぶんと長い間音楽業界から離れていました。不動産? そう、不動産業にも手を出していたの。今音楽業界は昔ほど、それほどぱっとしないでしょう。そこで不動産の仕事や、テレビの仕事なんかをするようになった。ロスアンジェルスに引っ越して、カメラの前に出るのはやめることにした。私は、銀行で有名になりたいと思った。(笑) I want to be famous at the bank 別に私は、もう(顔が売れて)有名になりたいとは思ってない。(笑)
ただそういう実業界のエグゼクティヴなんかに会うと『スーパーウーマン、あなたはここで何をしてるのですか』と聞かれたりした」
カンバックのきっかけは。
「(今の)私のマネージャー、クラブ・ヌーヴォーのジェイ・キング、彼はいくつものヒット曲をだしているけど、彼が(インターネットの)ラジオショーをやっていたの。『ジェイ・キング・ネットワーク』というもの。いかにヴェテラン・アーティストが活躍するか、いまこそ最高のタイミングだ、みたいなことをしゃべっている番組をやっていたのよ。そのために、何をすべきか、インターネットをどう使うか、といったトピックで話をしていた」
「アイチューンズなんかがでてきて、インターネットを通じて、アーティストが直接ファンとつながることができるようになった。そんな話をきいて、とても印象に残ったので、ジェイ・キングに連絡を取った。ワーナー時代にレーベルメイトで元々知っていたから。あなたと一緒に仕事をしたいわと言って、それから仕事をし始めることになった。彼が私が再び歌うようにインスパイアーしてくれたのよ」
「(彼にカンバックを強く勧められ)じゃあ、やってみようと。私の娘はすでに大学に行っていたので、別に(子育てという)やらない理由もなくなっていた。私の好きにやろうと思った。私は自分の家やビルを買って、好きにビジネスをしていた。だから、こんどのプロジェクトも私がボスとなって好きにやろうと思った。かつてワーナーブラザースが私を売るために膨大なお金をつぎ込んでくれた。だからそれによってできた名前を今使うのも悪くないと思った」
「クリエイティヴな面で誰かに何か指図されたり言われたりすることもない。ジャケットのアートワークも写真も自分のやりたいようにやれる。だからとても楽しかったのよ。別に誰かに答えたり、イエス、ノーを言ったりしなくてよかったんでね」
キャリンは昨年病気になり、3ヶ月の間に3回も手術をした、という。それも大きな転機となったようだ。
「入院中に友達が見舞いにやってきて、この入院期間に思ったことなんかをアルバムにしたらどうだと言ってくれたの。あなたは、日々を楽しまなければならない(Carpe Diem=Seize the day)、でしょうって。そのとき、カーペ・ディエムという言葉を初めて聞いた」
そして、アルバムが完成、ライヴ活動も再開し、ひさびさの来日となったというわけだ。
キャリンの声はとても低く、魅力的。それは歌声でも、話し声でも同じだ。
キャリンの現在のマネージャーはジェイ・キング。「リーン・オン・ミー」などをヒットさせたクラブ・ヌーヴォーのリーダーだ。ジェイは超ビジネスマン。キャリンとのインタヴューが終わった後、立ち話をしたが矢継ぎ早にいろいろと質問されたり、とてもおもしろかったので、そのあたりの話も改めて書いてみたいと思う。
■キャリン・ホワイト 最新作『カルペ・ディエム』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007W1C18Y/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ベスト
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000NOKAOY/soulsearchiho-22/ref=nosim
ARTIST>INTERVIEW>White, Karyn
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