◎ディオンヌ・ワーウィック~余裕とクラスの贅沢な80分

【In A Class By Itself: 80 Minutes of Luxuary】

余裕。

ドラムス、ギター、ベース、キーボード、ピアノという5人編成のバックバンド・メンバーは全員蝶ネクタイに黒のタキシード。ちゃんとしたいでたちでまさにディナー・ショーの装いだ。テーブルの上にはシャンパーン。観客はさすがに50代より上でかなり年齢層が高い。まさに余裕の層だ。

ディオンヌがバート・バカラックのヒットを歌ってスターになったのが1960年代。そして、70年代、80年代もヒットを出し続けた。リアル・タイムで聞いてきた人は、それは40年以上ファンであるわけだから、年輪も深まり、中にはリタイアして悠々自適の方も多いだろう。

まさに品のあるヴェテラン・シンガーのショー。演じるほうも、これを見に来た観客のほうも、余裕の世界だ。

ディオンヌの声も実によく出ており、何よりステージ裁きが実に手馴れたもの。

次々と短くメドレーにして誰もが知っている曲を誰もが知っているように歌って見せる。これは、持ち歌がたくさんある人の真の特権だ。

そして、ディオンヌはまるで話すみたいに自由に歌う。かしこまって歌っている感じがない。これもまた長いキャリアから醸し出される余裕のひとつ。

そして、ブルーノートで饗されているディナーコースのコーヒーの香りが実にいい。

僕がかつてオーチャードで見たときは、ちょうど60分でショーを終えたが、この日は80分近くやってくれた。これは大満足。

■今日の「ソウル・ブレンズ」(インターFM76.1mhz、2時~4時)内「ソウル・サーチン」(午後3時半)でご紹介します。関東地区の方は、ラジコでも。
http://radiko.jp/player/player.html#INT

(8月5日午後6時追記)
上記「ソウルサーチン」ポッドキャスト、期間限定でアップしました。
http://soundcloud.com/soul_searchin_6/soul-searchin-radio-2012-08-05

■ディオンヌ・ワーウィック・ベスト (セプター時代のベスト。1960年代のヒット中心)(これは便利で超安い。5枚組で1622円)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B003097B9Q/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■こちらのベストは60年代から80年代までをバランスよく選曲して1枚に。ワーナー時代、アリスタ時代も収録

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000568KS/soulsearchiho-22/ref=nosim/"


■ メンバー

Dionne Warwick(vo)
ディオンヌ・ワーウィック(ヴォーカル)
William Hunter(key)
ウィリアム・ハンター(キーボード)
Rob Shrock(p)
ロブ・シュロック(ピアノ)
Roger Wade Short(b)
ロジャー・ウェイド・ショート(ベース)
Jeffrey Lewis(ds)
ジェフリー・ルイス(ドラムス)
Renato Pereira(per)
レナート・ペレイラ(パーカッション)

■ セットリスト

show started 19:30
01.Close To You
02.Walk On By
03.Anyone Who Had A Heart
04.You’ll Never Get To Heaven (If You Want To Break My Heart)
05.I’ll Never Fall In Love Again
06.Message To Michael
07.This Girl’s In Love With You
08.I Say A Little Prayer
09.Alfie
10.Heartbreaker
11.Brazilian Medley:
12.Do You Know The Way To San Jose
13.Only Trust Your Heart
14.I’ll Never Ever Start Loving You
15.I’ll Never Love This Way Again
16.What The World Need Is Love
17.That’s What Friends Are For
Show ended 20:52

(2012年7月20日金曜、青山ブルーノート、ディオンヌ・ワーウィック・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Warwick, Dionne
2012-

コメント