★◆ クリフ・アーチャー:日本に来て22年のファンキーベース奏者

【Cliff Archer : 22 Years in Japan】

ベース。

日本で活躍するファンキーなベース奏者、クリフ・アーチャー。フィリップ・ウーやシャンティ、その他のアーティストのライヴでファンキーな音が欲しいときに欠かせぬベース奏者。「ソウル・サーチン」でも何度もプレイしてもらっている。先日久々に会って話をした。

いつも会うと、「次の君のギグはいつだ? When your next gig?」と聞かれる。今は次の「ソウル・サーチン」が決まっていないので、特に決まっていない、と言ったのだが、このブログはときどきチェックしてくれているようだ。「英語版は書かないのか」ともいつも言われる。(笑) 

クリフ・アーチャーはブラック、R&Bファンであれば誰でも知ってるアトランティック・スターの元ベース奏者。何曲かアトランティック・スターのルイス兄弟たちと共同で書いている。

しばらく前にアメリカのTVOne(ティーヴィーワン)で放送されたソウルのドキュメンタリー番組でアトランティック・スターをフィーチャーしていた。僕もネットで見たが、もちろんクリフのモノクロだったかスチール写真が映っていた。

クリフから昔話を聞くのはいつも楽しい。

「もちろん、見たよ。まあ、テレビだからな(苦笑)」と手の平をゆらゆらさせた。「so-so まあまあ、it’s ok、あんなもんだろ」といったニュアンスのようだ。彼の見立てだと「きれいにいいところだけをまとめあげた」という感想らしい。

僕なんかは、事情をすべて知っているわけではないので、このドキュメンタリーでもけっこう感慨深く見てしまったのだが…。(笑) 

アトランティック・スターではドラムスのポッツ(ポーター・キャロル)や初代リードのシャロン・ブライアントとはときどき連絡を取っているそう。シャロンをギグで日本に呼びたいとも言っていた。そして、このドキュメンタリーの取材チームからも連絡があったが、返事をせずに取材は受けなかったそうだ。

「その番組用に、ボビー・イーライ(フィラデルフィアのプロデューサー)がインタヴューを受け、2時間もしゃべったんだ。だけど、彼の発言はひとつも使われなかったんだよ(笑)」 受けなくて正解だったという感じだ。

ボビー・イーライはアトランティック・スターの初期のアルバムをプロデュースしている。

ルイス兄弟は、クリフが日本にいるのは知っているが、来日時に特に連絡はしてこない、という。クリフはルイス兄弟より少し年上なので、ビッグ・ブラザーのような感じらしい。

Unsung : Atlantic Starr (約37分)-TVOne

http://player.theplatform.com/ps/player/pds/MVQZyCs4Z_?pid=CdTJIOMj_JKUdkD9yIr3us48M2FRlvzj



ちなみにクリフ・アーチャーは、1990年ごろ横浜のオフィサーズ・クラブにいわゆる箱バンド(デューク・ジョーンズ・バンド)で2-3ヶ月やってきた。

デューク・ジョーンズはアトランティック・スターの初期2枚に参加しているトランペッター。その後、キッド・クレオール&ザ・ココナッツに参加した。その彼が自身のバンドを率いてオフィサーズ・クラブにやってきて、横浜のディスコ・サーカスの前にあったマンションか何かに住んでいたそうだ。

クリフはそれ以来、すっかり日本が気に入り、ずっと日本に住んでいる。これまでアメリカには2-3度帰っただけだそうだ。まさに日本に骨を埋めるソウル・ベーシストだ。

ところでアトランティック・スターのアルバムで僕が一番好きなのは、6枚目の『アズ・ザ・バンド・ターンズ』なのだが、これにはもうクリフはいない。

そうそう、クリフで一番感心するのは「時間に正確なこと」。リハとか決して遅れない。集合時間よりたいがい5分くらい前に来ている。

ARTIST>Archer, Cliff

■6枚目 『アズ・ザ・バンド・ターンズ』輸入盤

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000008D0R/soulsearchiho-22/ref=nosim/"

■日本盤

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