●テリー・ハフ、65歳で死去
2012年12月26日 音楽●テリー・ハフ、65歳で死去
【Terry Huff Dies At 65】
訃報。
1976年に「ザ・ロンリー・ワン」などのヒットを放ったワシントンDCを本拠に活躍していたソウル・シンガー、テリー・ハフ(スペシャル・デリヴァリー)が2012年12月14日、地元の病院で死去した。65歳だった。大腸がんを患っていた。
テリー・ハフは地元で警察官をやりながら歌の世界に入り、レコード・デビュー。1976年にニューヨークのインディ・レーベル、メインストリームから出した「デディケート・トゥ・ザ・ワン」「ロンリー・ワン」などがヒット。しかし、グループ・メンバーと折り合いが悪くなり、ソロへ。その後はヒットらしいヒットには恵まれなかった。音楽の仕事も細々となり、保険のセールスマンなどさまざまな仕事をしていたが、ここ数年は地元でホームレスになっていたという。
評伝。
テリー・ハフは1947年10月16日ノースキャロライナ州に18人兄弟の9番目として生まれた。3歳年上の兄アンドリュー・ハフとともにグループを結成。アンディー&ザ・マーグロウズとして活動。1960年代中ごろ、シングル3枚をレコーディングしたが、ヒットには至っていない。1969年、警察官になりいい成績をあげ、24歳までに刑事に昇格した。この若さでの昇進は初めてのことだったという。1971年ころのこと。しかし、警察では上司と衝突することが多く、1973年に警察を辞める。その後地元の音楽仲間と音楽活動を再開。ジョージ・バーカー、レジナルド・ロス、チェット・フォーチューンらと4人でスペシャル・デリヴァリーを結成。彼らは「アクト1」という名前で活動をしていたグループだった。そこにテリーが入り、スペシャル・デリヴァリーとなって地元のライヴハウスなどで活動。アクト1は、スプリング・レコードと契約、「トム・ザ・ピーパー」というヒットを出しているが、その後が続かず、スプリングとの契約も切れていた。彼らは1975年、ニューヨークのメインストリーム・レコードと契約、アルバムをレコーディングするが、この録音中からグループ・メンバーとテリー・ハフが衝突することが多かった。そして、アルバムを完成させたものの、テリーはグループを脱退。グループ自体もテリーをメインにしていたために、自然解散となった。
しかしこのアルバムからは、「アイ・デストロイド・ユア・ラヴ」「ザ・ロンリー・ワン」がヒット。特に地元では大ヒットとなり、彼らの名前は一躍知られることになった。前者はテリーが妻と離婚することになったときに作った歌だという。1973年ごろ書かれた作品。もともとテリーと妻のワンダは幼馴染で二人は若くして結婚した。ところがワンダは男性によくもてたため、テリーがそのことにやきもちをやき、二人の関係が悪くなってしまい、最終的には別れることになった。そのことを歌ったという。
その後は、テリーはときどき音楽の仕事をしていたが、それでは食べられなくなり、さまざまな仕事をするようになる。
ハフはなかなか気の強い性格のようで、どこでも衝突するようだ。その結果仕事も長続きせず、最近はホームレスとなり、兄弟や親戚のうちに世話になったりしていた、という。2年ほど前に大腸がんがわかり、なんとか治療もしていたが、ここに来て容態が悪化。12月14日、病院で死去した。
テリー・ハフはワシントンDCのソウル・ミュージック界ではちょっとしたヒーローになっていた。地元ラジオ局のDJが、ワシントンDC出身のアーティストを集めたイヴェントを開催しようとしたとき、テリー・ハフを探そうとしたが、さがせなかったという。
2010年6月、地元紙がテリー・ハフのストーリーを掲載。「テリー・ハフのロスト・ソウル」と題された記事が話題になった。
http://www.washingtoncitypaper.com/articles/39327/terry-huffs-lost-soul-hes-been-a-cop-an-rampb/full/
この記事を読むとテリーがかなり頑固で周囲とすぐに衝突してしまう性格だということがわかる。どれだけ才能があり、歌や声がよくても周囲とある程度うまくやっていけないと、結局は長続きはできない、ということなのだろう。
■ロンリー・ワンCD
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OBITUARY>Huff, Terry, October 16, 1947 – December 14, 2012, 65 year old
【Terry Huff Dies At 65】
訃報。
1976年に「ザ・ロンリー・ワン」などのヒットを放ったワシントンDCを本拠に活躍していたソウル・シンガー、テリー・ハフ(スペシャル・デリヴァリー)が2012年12月14日、地元の病院で死去した。65歳だった。大腸がんを患っていた。
テリー・ハフは地元で警察官をやりながら歌の世界に入り、レコード・デビュー。1976年にニューヨークのインディ・レーベル、メインストリームから出した「デディケート・トゥ・ザ・ワン」「ロンリー・ワン」などがヒット。しかし、グループ・メンバーと折り合いが悪くなり、ソロへ。その後はヒットらしいヒットには恵まれなかった。音楽の仕事も細々となり、保険のセールスマンなどさまざまな仕事をしていたが、ここ数年は地元でホームレスになっていたという。
評伝。
テリー・ハフは1947年10月16日ノースキャロライナ州に18人兄弟の9番目として生まれた。3歳年上の兄アンドリュー・ハフとともにグループを結成。アンディー&ザ・マーグロウズとして活動。1960年代中ごろ、シングル3枚をレコーディングしたが、ヒットには至っていない。1969年、警察官になりいい成績をあげ、24歳までに刑事に昇格した。この若さでの昇進は初めてのことだったという。1971年ころのこと。しかし、警察では上司と衝突することが多く、1973年に警察を辞める。その後地元の音楽仲間と音楽活動を再開。ジョージ・バーカー、レジナルド・ロス、チェット・フォーチューンらと4人でスペシャル・デリヴァリーを結成。彼らは「アクト1」という名前で活動をしていたグループだった。そこにテリーが入り、スペシャル・デリヴァリーとなって地元のライヴハウスなどで活動。アクト1は、スプリング・レコードと契約、「トム・ザ・ピーパー」というヒットを出しているが、その後が続かず、スプリングとの契約も切れていた。彼らは1975年、ニューヨークのメインストリーム・レコードと契約、アルバムをレコーディングするが、この録音中からグループ・メンバーとテリー・ハフが衝突することが多かった。そして、アルバムを完成させたものの、テリーはグループを脱退。グループ自体もテリーをメインにしていたために、自然解散となった。
しかしこのアルバムからは、「アイ・デストロイド・ユア・ラヴ」「ザ・ロンリー・ワン」がヒット。特に地元では大ヒットとなり、彼らの名前は一躍知られることになった。前者はテリーが妻と離婚することになったときに作った歌だという。1973年ごろ書かれた作品。もともとテリーと妻のワンダは幼馴染で二人は若くして結婚した。ところがワンダは男性によくもてたため、テリーがそのことにやきもちをやき、二人の関係が悪くなってしまい、最終的には別れることになった。そのことを歌ったという。
その後は、テリーはときどき音楽の仕事をしていたが、それでは食べられなくなり、さまざまな仕事をするようになる。
ハフはなかなか気の強い性格のようで、どこでも衝突するようだ。その結果仕事も長続きせず、最近はホームレスとなり、兄弟や親戚のうちに世話になったりしていた、という。2年ほど前に大腸がんがわかり、なんとか治療もしていたが、ここに来て容態が悪化。12月14日、病院で死去した。
テリー・ハフはワシントンDCのソウル・ミュージック界ではちょっとしたヒーローになっていた。地元ラジオ局のDJが、ワシントンDC出身のアーティストを集めたイヴェントを開催しようとしたとき、テリー・ハフを探そうとしたが、さがせなかったという。
2010年6月、地元紙がテリー・ハフのストーリーを掲載。「テリー・ハフのロスト・ソウル」と題された記事が話題になった。
http://www.washingtoncitypaper.com/articles/39327/terry-huffs-lost-soul-hes-been-a-cop-an-rampb/full/
この記事を読むとテリーがかなり頑固で周囲とすぐに衝突してしまう性格だということがわかる。どれだけ才能があり、歌や声がよくても周囲とある程度うまくやっていけないと、結局は長続きはできない、ということなのだろう。
■ロンリー・ワンCD
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OBITUARY>Huff, Terry, October 16, 1947 – December 14, 2012, 65 year old
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