◎サンタナ・ライヴ~初来日から40周年

【Santana : Since 1973】

サンタナ。

サンタナということで年齢層が高い、車で来る人の率が高い、と思っていつもより早めに家を出た。カーステレオには『キャラヴァンサライ』をいれて。

あの虫の鳴き声。僕は当時まだレコードが買えず友人から借りたと思う。

果たして6時半過ぎには武道館入口まで来たのだが、なんと早くも第一駐車場は満車。ユーターンして第二、第三とまわるが、空いているのにもう入れないようになっている。何台か車が入ろうと並んでいるが、入れないのでバックしようとしている。いつも思うのだが、人がいるわけでもないので、機械が精算するのだから、コンサートの日だけでも6時とかに閉鎖せずに、発券の機械の電源だけでもいれておけばいいのにと思う。管理者にぜひお願いしたい。

ということで、駐車場難民となり、あちこちを放浪。結局30分近く探し回って、なんとあたま3曲ほど聞き逃した。

九段下から武道館に歩いて向かう途中で何度もダフ屋の人に声をかけられた。ひとりは「8000円に割引するよ~~」と声をだしていた。始まっても、まだ8000円なのか。(笑) 1000円とか2000円にはならないのかな。

ちょうど武道館の横、入口までの間で「ブラック・マジック・ウーマン」が漏れてきた。

1973年に初来日してから40年。たぶん、それは見ているはずだ。

中に入ると超満員。アリーナはほとんどが立ち上がっていた。ステージ正面上にライヴの映像を映し出すモニター。サンタナたちが映っていた。

「自分の人生には何人もの尊敬する自分のキャリアを作り上げてくれた人がいる。ビル・グラハム(ウッドストックに出させてくれた)、クライヴ・デイヴィス(CBSでレコード・デビューさせてくれ、その後アリスタ・レコードに移籍しサンタナの作品を出してくれた)、そして日本のミスター・ウドー(日本に初めて呼んだ)だ」と言って、ミスター・ウドー(ウドー音楽事務所・会長)にギターをステージでプレゼント。親日家、日本大好きと言ってはばからないサンタナらしいはからいだ。

単独公演としては10年ぶりだという。来日自体は7年ぶり、通算14回目とのこと。客層はさすがに年齢層が高い。平均50代後半ではないか。ひょっとすると60代かもしれない。9-1か8-2で圧倒的に男性客が多い。

繰り広げられる音楽は、ラテン・ロック、ラテン・ジャズ。パーカッション二人とドラムスが繰り出す躍動感あふれるラテンのリズム。

そして当たり前だが、バンド・メンバーがみんなうまい。普段ブルーノートあたりでうまさを見せ付けるようなクラスのミュージシャンが武道館という大きなスペースでなんなく勝負しているという感じだ。

ドラムスは重いヘヴィーなドラムスを聴かせるデニス・チェンバースでこれが実にいいのだが、一曲「コラゾン」のところで、シンディー・ブラックマン(サンタナ現婦人)が同じドラム・セットで登場、ソロを披露。シンディーは1959年オハイオ生まれ。ジャズ・ドラマー。1993年からレニー・クラヴィッツのバンドに入り、その後、2010年7月、オンステージでサンタナから求婚され結婚。

ちなみにデニス・チェンバースも1959年生まれで、彼は2005年からサンタナのツアーに参加。

サンタナの泣きのギターも、早弾きも、存在感のあるギタリストだ。

「ジンゴ」がすごくかっこよかったなあ。

サンタナは途中のMCで、日本に呼んでくれたことを感謝し、「観客のみんなファミリーだ」と言った。彼の声、話し方を聴いていると、ナラダ・マイケル・ウォルデンとものすごく似た感じがした。袂を分ったスリ・チンモイの影響なのだろうか。

ライヴ終了後、外に出るのにえらく時間がかかり、そのとき音楽評論家の佐藤英輔さんから肩を叩かれ一緒に九段下まで歩く。彼はなんとデニチェンのドラムスが「重いからあんまり好きじゃない」ということで、僕は「重いから好き」と正反対でおもしろかった。

シンディーについてのうんちくを佐藤氏より聞きながら、「ウォーネル・ジョーンズはどこに住んでいるのだ」と聞かれ、「たぶん、吉祥寺だ」というと、「ロックのバンドにいる黒人のアーティストが好きなんだ」と言う。ライヴあるとき教えて、「(彼が参加している)ニルス・ロフグレンのレコード持ってってサインもらうから」とのことなので、次にブルース・アレイあたりでライヴがあるときにご案内すると伝える。

すると、今週土曜日昼何していると聞かれたので、何、と言うと、佐藤氏が四谷の「いーぐる」という正統派ジャズ喫茶でおしゃべりとレコードをかける会をやるからよかったらどうぞ、とのこと。

そんな音楽談義をしながら歩いたが、武道館を出てから九段下までたどり着くのに30分以上かかった。

ライヴにはサンタナの『ロータス』と『アミーゴ』ジャケットをてがけたデザイナー/イラストレーターの横尾忠則さんもいらして旧交を温めたようだ。

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佐藤英輔氏イヴェント

ジャズ喫茶いーぐる・連続講演第494回 「オーネット・コールマン(関連)のハーモロディック・ファンク」
選曲・お話・佐藤英輔

2013年3月16日(土)午後3時半から
チャージ600円+飲食代

ジャズ喫茶いーぐる
http://www.jazz-eagle.com/
〒160-0004 東京都新宿区四谷1丁目8
03-3357-9857
四谷駅から新宿通りを新宿方面に向かって右側。


佐藤英輔氏ブログ
http://43142.diarynote.jp/

■セットリスト~サンタナ
Setlist : Santana, Budoukan, March 12, 2013

show started
00. Milky Way Intro
01.Cloud Nine
02.Love Is You Love Is Me
03.Black Magic Woman
04.Gypsy Queen
05.Oye Como Va
06.Maria Maria
07.Foo Foo
08.Europe
09.Batuka
10.No One To Depend On
11.Taboo
12.Exdus
13.Corazon Espinado (Cindy Blackmon drum solo)
14.Jingo – a riff of Message In A Bottle– a riff of Land Of 1000 Dances, a riff of Wanna Be Startin’ Something (Soul Makossa)
15.Incident At Neshabur
16.Evil Ways
17.A Love Supreme
18.Smooth
19.Dame Tu Amor
Enc. Soul Sacrifice
Enc. Bridegroom
Ending. Toussiant L’ Overture
Show ended 21:13

■ Members

Carlos Santana (guitar)
Andy Vargas (vocal)
Tony Lindsay (vocal)
Thomas Maestu (guitar)
Benny Rietveld (bass)
Dennis Chambers (drums)
David K. Mathews (keyboards)
Karl Perazzo (percussion)
Raul Rekow (percussion)
Bill Ortiz (trumpet)
Jeff Cressman (trombone)
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Cindy Blackman (drums)

(2013年3月12日火曜、サンタナ・ライヴ、日本武道館)
ENT>MUSIC>LIVE>Santana

■横尾忠則アートワーク=サンタナ 『ロータス』(通常盤)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000026FVC/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ 横尾忠則アートワーク=サンタナ 『アミーゴ』(通常盤)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005G9DA/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■キャラヴァンサライ

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000A2I1B/soulsearchiho-22/ref=nosim/"

■エッセンシャル

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0027BECTK/soulsearchiho-22/ref=nosim/

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