◎「ヘアー」ミュージカル~反戦のメッセージは今も有効
2013年6月1日 音楽◎「ヘアー」ミュージカル~反戦のメッセージは今も有効
【”Hair” Musical – Air of 1967】
反戦。
1967年頃を舞台にした反戦ミュージカルといってもいい『ヘアー』の最新オリジナル・ブロードウェイ・キャスト・ヴァージョンが渋谷のヒカリエに登場。2日目を見た。
まず驚いたのが観客層。以前このヒカリエにきたときも、オーチャードなどで見たミュージカルでも感じたのだが、おそらく圧倒的に50代、60代が中心。ミュージカルを見る層というのが、定年後、悠々自適の人たちが多いのだろうか。ふだん年齢層の高い観客が集まるライヴ会場でみかける人たちともだいぶ趣が違う。ミュージカル・ファン層という確固たるファン層がいるのかもしれない。
さて、『ヘアー』は1967年10月からオフ・ブロードウェイで始まったヴェトナム戦争への反戦ミュージカル。1968年4月からブロードウェイにあがり、1750回もの公演を重ねた。その後何度も再演され映画化までされ、日本版も行われた。
当時のヒッピー・カルチャーが描かれ、まさに1967年あたりの時代の空気感をたっぷり。サイケ調、自由、マリファナ、セックス&ロックンロール、当時の様々な人種の若者カルチャーを若者の視点で捉えている。ここからは、「アクエリアス」がフィフス・ディメンションのカヴァーによって大ヒット。それまでブロードウェイのミュージカル・シーンになかった「ロック・ミュージカル」というコンセプトを初めて導入し成功させた。また、最後に観客と一体化しステージにあげるという「ビー・イン」式フィナーレも斬新だった。観客参加型というわけだ。
一言でいえば、さすが40年以上時の試練にたたされているだけに、ひじょうによく出来たミュージカル、歌とセリフが練られていると感じた。
そして改めて思うのが、戦争はいけない、ということ。この当たり前で強烈なメッセージが、誕生から40年以上も経った2013年の今日いつになく有効なのはなぜか。それは世界各地で今も戦争がなくならないからなのだろう。
本編の最後で、観客をステージに招き入れると、ご丁寧に「ここからは写真撮影可です」の字幕アナウンスが。みんな写真を撮りだした。これはファンにとっては嬉しい。
出演者が何度も客席に下りてきて、のりのいい人をピックアップしてステージにあげる。前のほうも最後は総立ち。
■『ヘアー』2013年5月29日(水)から6月9日(日)渋谷ヒカリエ・東急シアターオーブにて
http://www.hairmusical.jp/
『ヘアー』を体験したければ、ぜひ。6月9日まで。
ENT>LIVE>Musical “Hair”
■オリジナル・サウンドトラック
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002M2Z3R4/soulsearchiho-22/ref=nosim/
【”Hair” Musical – Air of 1967】
反戦。
1967年頃を舞台にした反戦ミュージカルといってもいい『ヘアー』の最新オリジナル・ブロードウェイ・キャスト・ヴァージョンが渋谷のヒカリエに登場。2日目を見た。
まず驚いたのが観客層。以前このヒカリエにきたときも、オーチャードなどで見たミュージカルでも感じたのだが、おそらく圧倒的に50代、60代が中心。ミュージカルを見る層というのが、定年後、悠々自適の人たちが多いのだろうか。ふだん年齢層の高い観客が集まるライヴ会場でみかける人たちともだいぶ趣が違う。ミュージカル・ファン層という確固たるファン層がいるのかもしれない。
さて、『ヘアー』は1967年10月からオフ・ブロードウェイで始まったヴェトナム戦争への反戦ミュージカル。1968年4月からブロードウェイにあがり、1750回もの公演を重ねた。その後何度も再演され映画化までされ、日本版も行われた。
当時のヒッピー・カルチャーが描かれ、まさに1967年あたりの時代の空気感をたっぷり。サイケ調、自由、マリファナ、セックス&ロックンロール、当時の様々な人種の若者カルチャーを若者の視点で捉えている。ここからは、「アクエリアス」がフィフス・ディメンションのカヴァーによって大ヒット。それまでブロードウェイのミュージカル・シーンになかった「ロック・ミュージカル」というコンセプトを初めて導入し成功させた。また、最後に観客と一体化しステージにあげるという「ビー・イン」式フィナーレも斬新だった。観客参加型というわけだ。
一言でいえば、さすが40年以上時の試練にたたされているだけに、ひじょうによく出来たミュージカル、歌とセリフが練られていると感じた。
そして改めて思うのが、戦争はいけない、ということ。この当たり前で強烈なメッセージが、誕生から40年以上も経った2013年の今日いつになく有効なのはなぜか。それは世界各地で今も戦争がなくならないからなのだろう。
本編の最後で、観客をステージに招き入れると、ご丁寧に「ここからは写真撮影可です」の字幕アナウンスが。みんな写真を撮りだした。これはファンにとっては嬉しい。
出演者が何度も客席に下りてきて、のりのいい人をピックアップしてステージにあげる。前のほうも最後は総立ち。
■『ヘアー』2013年5月29日(水)から6月9日(日)渋谷ヒカリエ・東急シアターオーブにて
http://www.hairmusical.jp/
『ヘアー』を体験したければ、ぜひ。6月9日まで。
ENT>LIVE>Musical “Hair”
■オリジナル・サウンドトラック
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002M2Z3R4/soulsearchiho-22/ref=nosim/
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