△スティーヴィー・ワンダー、フロリダなどで演奏しないと言明~ジマーマン無罪評決を受けて
【Stevie Wonder Declared He’d Never Play Again in Florida】
宣言。
スティーヴィー・ワンダーが2013年7月14日、カナダ・ケベックで行われた音楽祭「ケベック・フェスティヴァル」のトリを務め、そのライヴの中で「私は、フロリダ州、あるいは『スタンド・ユア・グラウンド法』(正当防衛法)がある場所では世界中のどこでも演奏をしない」と宣言した。その場にいた観客は一瞬何かと思ったようだが、すぐに大きな拍手喝さいが巻き起こった。
ニュース記事
http://www.vibe.com/article/stevie-wonder-boycotts-florida-states-stand-your-ground-law
これは2013年7月13日(土)、フロリダ州サンフォードの裁判所で行われた17歳のトレイヴォン・マーティン君を殺した元自警団のジョージ・ジマーマン(29)に対して無罪評決が出たことを受けてのもの。この裁判は陪審員6人が全員、白人女性だった。
このニュースを見て(下記リンク)、7月16日午前5時くらいにすぐにツイートした。
また、このツイートの中で「スタンド・ユア・グラウンド法」(自分の身に危害を及ぼす可能性がある相手に対して武器の使用を認めるという法律)に対してまだ定番の訳語がないようで、とりあえず、「正当防衛法」と訳した。
すると翻訳家・音楽評論家の五十嵐正さんから次のような解説・指摘をいただいた。
「この法律を『正当防衛法』と訳すと、少し誤解が生まれますね。自分の所有する家や車を侵入者から守るために正当防衛を認めるというのが基本で、米国の20少しの州で制定され、それぞれに規定が違いますが、フロリダなどの場合の問題点は主に2点あります。
通常、正当防衛というのは、見に迫った危険から逃げる余地もなく、反撃するしかない場合に適用されますが、この法律では逃げる義務を除外しています。危険だと感じたら、それを避けられるかどうか関係なしに、発砲していいんですね。
2点目は家に押し入られるとかだけでなく、その「ground」の領域をすごく拡大していることです。この2点があるので、今回も「スタンド・ユア・グラウンド」法が適用され、裁判では殺人罪に問えるだけの物的証拠と信頼に値する目撃証人がいなかったため、無罪となったわけです」
ひじょうにわかりやすい解説で、ジマーマンが無罪評決を得た理由が少しわかった。
とはいうものの、この無罪評決はとても納得がいくものではないので、おそらくスティーヴィーのように声をあげるアーティストはこんご続くと思われる。無罪評決は無罪の「評決」であり、「無罪」ではない。
http://quebec.huffingtonpost.ca/2013/07/15/stevie-wonder-festival-ete-quebec_n_3597555.html?utm_hp_ref=divertissement (記事はフランス語。ケベックはフランス語圏)
スティーヴィーがまずジマーマン無罪評決に「異議あり」と堂々と宣言したことを高く評価したい。
スティーヴィーがその宣言をしたときの動画。(オーディエンス・ショット)
http://youtu.be/3i9GSbwgvcQ
NEWS>Zimmerman
ARTIST>Wonder, Stevie
【Stevie Wonder Declared He’d Never Play Again in Florida】
宣言。
スティーヴィー・ワンダーが2013年7月14日、カナダ・ケベックで行われた音楽祭「ケベック・フェスティヴァル」のトリを務め、そのライヴの中で「私は、フロリダ州、あるいは『スタンド・ユア・グラウンド法』(正当防衛法)がある場所では世界中のどこでも演奏をしない」と宣言した。その場にいた観客は一瞬何かと思ったようだが、すぐに大きな拍手喝さいが巻き起こった。
ニュース記事
http://www.vibe.com/article/stevie-wonder-boycotts-florida-states-stand-your-ground-law
これは2013年7月13日(土)、フロリダ州サンフォードの裁判所で行われた17歳のトレイヴォン・マーティン君を殺した元自警団のジョージ・ジマーマン(29)に対して無罪評決が出たことを受けてのもの。この裁判は陪審員6人が全員、白人女性だった。
このニュースを見て(下記リンク)、7月16日午前5時くらいにすぐにツイートした。
また、このツイートの中で「スタンド・ユア・グラウンド法」(自分の身に危害を及ぼす可能性がある相手に対して武器の使用を認めるという法律)に対してまだ定番の訳語がないようで、とりあえず、「正当防衛法」と訳した。
すると翻訳家・音楽評論家の五十嵐正さんから次のような解説・指摘をいただいた。
「この法律を『正当防衛法』と訳すと、少し誤解が生まれますね。自分の所有する家や車を侵入者から守るために正当防衛を認めるというのが基本で、米国の20少しの州で制定され、それぞれに規定が違いますが、フロリダなどの場合の問題点は主に2点あります。
通常、正当防衛というのは、見に迫った危険から逃げる余地もなく、反撃するしかない場合に適用されますが、この法律では逃げる義務を除外しています。危険だと感じたら、それを避けられるかどうか関係なしに、発砲していいんですね。
2点目は家に押し入られるとかだけでなく、その「ground」の領域をすごく拡大していることです。この2点があるので、今回も「スタンド・ユア・グラウンド」法が適用され、裁判では殺人罪に問えるだけの物的証拠と信頼に値する目撃証人がいなかったため、無罪となったわけです」
ひじょうにわかりやすい解説で、ジマーマンが無罪評決を得た理由が少しわかった。
とはいうものの、この無罪評決はとても納得がいくものではないので、おそらくスティーヴィーのように声をあげるアーティストはこんご続くと思われる。無罪評決は無罪の「評決」であり、「無罪」ではない。
http://quebec.huffingtonpost.ca/2013/07/15/stevie-wonder-festival-ete-quebec_n_3597555.html?utm_hp_ref=divertissement (記事はフランス語。ケベックはフランス語圏)
スティーヴィーがまずジマーマン無罪評決に「異議あり」と堂々と宣言したことを高く評価したい。
スティーヴィーがその宣言をしたときの動画。(オーディエンス・ショット)
http://youtu.be/3i9GSbwgvcQ
NEWS>Zimmerman
ARTIST>Wonder, Stevie
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