▼Soul Singer Bill Coday Dies At 66
2008年6月13日【ビル・コデイ死去】
死去。
いわゆるサザン・ソウル・シンガーとして知られるビル・コデイが去る2008年6月7日(土)、テネシー州メンフィスのメソディスト大学病院で死去した。66歳。
ビル・コデイは、ミシシッピ州テイト・カウンティーのコールド・ウォーターという街に1942年5月10日生まれた。その後1961年シカゴに移り住み、ここですでに地元で活躍していた女性ソウル・シンガー、デニース・ラサールと知り合い、彼女に認められデニースのバック・シンガーとして活動。その後、自身のレコードも出すようになった。ビルはデニースがオウナーであるケイジョン・レコードから「シックスティー・ミニット・ティーザー」(1970年)、「ユーアー・ゴナ・ウォント・ミー」、「ゲット・ユア・ライ・ストレート」(1971年ソウル・チャート入り)などのローカル・ヒットを放つ。この時代の作品は、メンフィスのハイ・サウンド(ロイヤル・レコーディング・スタジオ)で、後にアル・グリーンで大当たりをとるプロデューサー、ウィリー・ミッチェルのプロデュースで録音されており、日本のその筋でも人気が高い。
その後1973年メジャーのエピック・レコードと契約、1973年「アイム・バック・トゥ・コレクト」、1976年シングル「アイ・ドント・ウォナ・プレイ・ディス・ゲーム」と2枚をリリース。また後者は、後にリリースされるコンピレーション・アルバム『ロスト・ソウル』に収録され注目を集めた。1980年代からはメンフィスのエコー・レコードからレコードをリリース、1990年代にかけては、ツアーを多数行い、自身のレーベル、B&Jレコードをメンフィスに設立していた。デニースは妻。
彼のシンガーとしての魅力は、サザン・ソウル・シンガーとして深みのあるディープな唱法。メンフィスのスタジオで録音されたものは、日本ではヴィヴィッド・サウンドからリリースされた。また、2008年3月に日本発売されたソウル・コンピ『ザ・ロスト・ソウル・ジェム』に、エピック時代の2曲「アイ・ドント・ウォナ・プレイ・ディス・ゲーム」と「ア・マン・キャント・ビー・ア・マン」が収録されている。これは、1976年にシングル発売された両面。
基本的にはシングル主体のシンガーだったので、一般的知名度は獲得できなかったが、シングルを集めたアルバムなどもリリースされ、サザン・ソウル好きの人たちから熱い支持を集めた。
ご冥福をお祈りする。
■ 『スニーキン・バック』(1995年)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000003H5W/soulsearchiho-22/ref=nosim/
ENT>OBITUARY>Coday, Bill (May 10, 1942 -- June 7, 2008 (66)
死去。
いわゆるサザン・ソウル・シンガーとして知られるビル・コデイが去る2008年6月7日(土)、テネシー州メンフィスのメソディスト大学病院で死去した。66歳。
ビル・コデイは、ミシシッピ州テイト・カウンティーのコールド・ウォーターという街に1942年5月10日生まれた。その後1961年シカゴに移り住み、ここですでに地元で活躍していた女性ソウル・シンガー、デニース・ラサールと知り合い、彼女に認められデニースのバック・シンガーとして活動。その後、自身のレコードも出すようになった。ビルはデニースがオウナーであるケイジョン・レコードから「シックスティー・ミニット・ティーザー」(1970年)、「ユーアー・ゴナ・ウォント・ミー」、「ゲット・ユア・ライ・ストレート」(1971年ソウル・チャート入り)などのローカル・ヒットを放つ。この時代の作品は、メンフィスのハイ・サウンド(ロイヤル・レコーディング・スタジオ)で、後にアル・グリーンで大当たりをとるプロデューサー、ウィリー・ミッチェルのプロデュースで録音されており、日本のその筋でも人気が高い。
その後1973年メジャーのエピック・レコードと契約、1973年「アイム・バック・トゥ・コレクト」、1976年シングル「アイ・ドント・ウォナ・プレイ・ディス・ゲーム」と2枚をリリース。また後者は、後にリリースされるコンピレーション・アルバム『ロスト・ソウル』に収録され注目を集めた。1980年代からはメンフィスのエコー・レコードからレコードをリリース、1990年代にかけては、ツアーを多数行い、自身のレーベル、B&Jレコードをメンフィスに設立していた。デニースは妻。
彼のシンガーとしての魅力は、サザン・ソウル・シンガーとして深みのあるディープな唱法。メンフィスのスタジオで録音されたものは、日本ではヴィヴィッド・サウンドからリリースされた。また、2008年3月に日本発売されたソウル・コンピ『ザ・ロスト・ソウル・ジェム』に、エピック時代の2曲「アイ・ドント・ウォナ・プレイ・ディス・ゲーム」と「ア・マン・キャント・ビー・ア・マン」が収録されている。これは、1976年にシングル発売された両面。
基本的にはシングル主体のシンガーだったので、一般的知名度は獲得できなかったが、シングルを集めたアルバムなどもリリースされ、サザン・ソウル好きの人たちから熱い支持を集めた。
ご冥福をお祈りする。
■ 『スニーキン・バック』(1995年)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000003H5W/soulsearchiho-22/ref=nosim/
ENT>OBITUARY>Coday, Bill (May 10, 1942 -- June 7, 2008 (66)
【シャカ(チャカ)・カーン来日履歴・調査中】
調査中。
2008年6月10日付けブログで一部紹介したシャカ・カーンの来日履歴。すでに何人かの読者の方からメール、情報提供をいただきました。ありがとうございます。それにしても、ぞくぞくと出てくる、というのが正直な感想。こんなに来日していたか、というところです。途中経過ですが、一度まとめてみます。引き続き情報などありましたら、おぼろげでもけっこうですのでebs@st.rim.or.jp までおよせください。来日日付が一日しかないものは、たぶん、その前後に日本全国のどこかでライヴをやっているものと思われます。
これをまとめるとソロで19回(ジャズ・フェスでのゲスト含める)、ルーファスで1回か2回、20回以上の来日となります。
■シャカ・カーン来日履歴(2008年6月12日現在まで判明分)
1976年6月20日 東京音楽祭エントリー・中野サンプラザ(ルーファスで)(初来日)
(ルーファス来日はもう一回くらいあったらしい。トニー・メイデンは2度来たような気がするとコメントしているようだ。それがルーファスとしてか、シャカのバックとしてかは不明)
(以下はシャカ・カーン・ソロ、ジャズ・フェスのゲストも含む)
1982年3月15日〜 渋谷ライヴ・イン82(3月15日、16日、20日〜22日)
1982年3月20日=大阪・バラード
1982年4月19日〜 オーレックス・ジャズ・フェスティヴァル (スタンリー・クラーク・グループの一員。この年は3月、4月と2ヶ月のうちに2度来日した)
1983年 ??2年連続で来日??(未確認=ないかも)
1984年5月1日、2日 中野サンプラザ、 5月3日=大阪厚生年金 5月4日=名古屋勤労会館 (グローバル・エンタープライズ招聘?)
1985年6月 場所不明
1989年5月 人見記念ほか (神原音楽事務所・招聘?)
1990年11月11日〜11月18日(12日を除く)横浜 本牧アポロシアター
1991年 民音招聘・チャカ・カーン(厚生年金??)
1992年5月18日〜23日 ブルーノート東京
1992年11月25日,26日 新宿厚生年金
1993年8月21日、22日、マウント・フジ・ジャズ・フェス (自己名義デノショウ)
1993年10月9日 渋谷オンエアー
1993年 ?? 大阪ブルーノート?? どこかこの前後で大阪ブルーノート(年号日時わからず=1993年より以前と思われる。あるいは93年か)
1994年7月末〜 8月1日 新宿厚生年金
1997年5月17日 新宿厚生年金
1997年5月26日 新潟フェイズ ほか (上記と同一来日)
(2000年3月21日〜)ブルーノート東京で予定だったが急病で中止。代打でデイヴィッド・サンボーン。シャカの振り替えはなかった模様。
2000年12月31日 東京ビッグサイトNEW MILLENNIUM COUNTDOWN(下記に詳細)(イヴェントにゲスト出演)
2003年8月23日、24日 東京ジャズ (ダイアン・クロールの代打で登場。ライヴ自体は単独)(下記にセットリスト・メンバー)
2003年10月10日 武道館(スカパラとの対バン。スカパラが前座。シャカが単独でトリを演じる。ライヴ的には単独ライヴ)(下記にセットリスト)
2008年6月2日〜 ビルボード東京、ビルボード大阪
++++++
2003年8月23日、24日 東京ジャズ (ダイアナ・クロールの代打で登場。ライヴ自体は単独)
セットリスト
1. And The Melody Still Lingers On (Night In Tunisia)
2. My Funny Valentine
3. The End of A Love Affair
4. Them There Eyes
5. I Wish You Love
6. I Loves You, Porgy
7. Take The “A “Train
8. What’s Going On
メンバー
Chaka Khan (Vo)
Herbie Hancock (Pf)
Jack DeJohnette (Ds)
Christian McBride (Ba)
Joshua Redman (8.のみ) (Sax)
渡辺 香津美 (8.のみ) (Gt)
Chaka Khan Setlist 10/11/2003 @ Budoukan
1. I Feel For You
2. Whatcha Gonna Do For Me
3. You’ve Got The Love
4. Until You Come Back To Me
5. Tell Me Something Good
6. Hollywood
7. Sweet Thing
8. My Funny Valentine
9. (Whip In The House?) I’m Every Woman
◇NEW MILLENNIUM COUNTDOWN
日時:2000年12月31日(日)-2001年1月1日(月)
時間:開場 20:00 開演 21:00 - 終演 06:00(予定)
会場:東京ビッグサイト 東展示棟「ホール1・3・4・5・6」
内容:あらゆるジャンルのアーティスト達による2001年のカウントダウンコンサート
出演予定アーティスト:
【HOUSE ZONE (東棟ホール1)】
LIVE: CHAKA KHAN(from LA)
DJ:TODD TERRY(from NYC),DANNY KRAVIT(Body&Soul/NYC)
EMMA(MALAWAI ROCKS/NITELIST MUSIC),
沖野 修也(kyoto jazz massive/cosmic village)他
+++++
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Khan, Chaka
調査中。
2008年6月10日付けブログで一部紹介したシャカ・カーンの来日履歴。すでに何人かの読者の方からメール、情報提供をいただきました。ありがとうございます。それにしても、ぞくぞくと出てくる、というのが正直な感想。こんなに来日していたか、というところです。途中経過ですが、一度まとめてみます。引き続き情報などありましたら、おぼろげでもけっこうですのでebs@st.rim.or.jp までおよせください。来日日付が一日しかないものは、たぶん、その前後に日本全国のどこかでライヴをやっているものと思われます。
これをまとめるとソロで19回(ジャズ・フェスでのゲスト含める)、ルーファスで1回か2回、20回以上の来日となります。
■シャカ・カーン来日履歴(2008年6月12日現在まで判明分)
1976年6月20日 東京音楽祭エントリー・中野サンプラザ(ルーファスで)(初来日)
(ルーファス来日はもう一回くらいあったらしい。トニー・メイデンは2度来たような気がするとコメントしているようだ。それがルーファスとしてか、シャカのバックとしてかは不明)
(以下はシャカ・カーン・ソロ、ジャズ・フェスのゲストも含む)
1982年3月15日〜 渋谷ライヴ・イン82(3月15日、16日、20日〜22日)
1982年3月20日=大阪・バラード
1982年4月19日〜 オーレックス・ジャズ・フェスティヴァル (スタンリー・クラーク・グループの一員。この年は3月、4月と2ヶ月のうちに2度来日した)
1983年 ??2年連続で来日??(未確認=ないかも)
1984年5月1日、2日 中野サンプラザ、 5月3日=大阪厚生年金 5月4日=名古屋勤労会館 (グローバル・エンタープライズ招聘?)
1985年6月 場所不明
1989年5月 人見記念ほか (神原音楽事務所・招聘?)
1990年11月11日〜11月18日(12日を除く)横浜 本牧アポロシアター
1991年 民音招聘・チャカ・カーン(厚生年金??)
1992年5月18日〜23日 ブルーノート東京
1992年11月25日,26日 新宿厚生年金
1993年8月21日、22日、マウント・フジ・ジャズ・フェス (自己名義デノショウ)
1993年10月9日 渋谷オンエアー
1993年 ?? 大阪ブルーノート?? どこかこの前後で大阪ブルーノート(年号日時わからず=1993年より以前と思われる。あるいは93年か)
1994年7月末〜 8月1日 新宿厚生年金
1997年5月17日 新宿厚生年金
1997年5月26日 新潟フェイズ ほか (上記と同一来日)
(2000年3月21日〜)ブルーノート東京で予定だったが急病で中止。代打でデイヴィッド・サンボーン。シャカの振り替えはなかった模様。
2000年12月31日 東京ビッグサイトNEW MILLENNIUM COUNTDOWN(下記に詳細)(イヴェントにゲスト出演)
2003年8月23日、24日 東京ジャズ (ダイアン・クロールの代打で登場。ライヴ自体は単独)(下記にセットリスト・メンバー)
2003年10月10日 武道館(スカパラとの対バン。スカパラが前座。シャカが単独でトリを演じる。ライヴ的には単独ライヴ)(下記にセットリスト)
2008年6月2日〜 ビルボード東京、ビルボード大阪
++++++
2003年8月23日、24日 東京ジャズ (ダイアナ・クロールの代打で登場。ライヴ自体は単独)
セットリスト
1. And The Melody Still Lingers On (Night In Tunisia)
2. My Funny Valentine
3. The End of A Love Affair
4. Them There Eyes
5. I Wish You Love
6. I Loves You, Porgy
7. Take The “A “Train
8. What’s Going On
メンバー
Chaka Khan (Vo)
Herbie Hancock (Pf)
Jack DeJohnette (Ds)
Christian McBride (Ba)
Joshua Redman (8.のみ) (Sax)
渡辺 香津美 (8.のみ) (Gt)
Chaka Khan Setlist 10/11/2003 @ Budoukan
1. I Feel For You
2. Whatcha Gonna Do For Me
3. You’ve Got The Love
4. Until You Come Back To Me
5. Tell Me Something Good
6. Hollywood
7. Sweet Thing
8. My Funny Valentine
9. (Whip In The House?) I’m Every Woman
◇NEW MILLENNIUM COUNTDOWN
日時:2000年12月31日(日)-2001年1月1日(月)
時間:開場 20:00 開演 21:00 - 終演 06:00(予定)
会場:東京ビッグサイト 東展示棟「ホール1・3・4・5・6」
内容:あらゆるジャンルのアーティスト達による2001年のカウントダウンコンサート
出演予定アーティスト:
【HOUSE ZONE (東棟ホール1)】
LIVE: CHAKA KHAN(from LA)
DJ:TODD TERRY(from NYC),DANNY KRAVIT(Body&Soul/NYC)
EMMA(MALAWAI ROCKS/NITELIST MUSIC),
沖野 修也(kyoto jazz massive/cosmic village)他
+++++
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Khan, Chaka
【アンドレア・ホプキンス@イル・ブッテロ】
金曜夜。
広尾の瀟洒な一軒家レストラン「イル・ブッテロ」で、ソウルのライヴ演奏。ミュージック・チャージはなしで、以前、フィリップ・ウーのライヴでフィーチャード・シンガーとして歌ったアンドレア・ホプキンスのショウ。実はアンドレの夫であるシルヴァーノさんが持つのがこのレストラン。ふだんは、落ち着いた、しかしカジュアルなイタリアン・レストランだ。ここに簡易PAと照明を持ち込み、ステージを作った。
メンバーは、フィリップ・ウーを始め、ジェイ・スティックス、キース・ウィリアムソン、ハンコ屋さんの4人にコーラス2人(アンソニー・ベイリーとタイニース・ヒントン)という豪華版。シルヴァーノさんの趣味でたまにこうしたライヴを行っているという。
僕はセカンドから見たが、超満員。テーブルが大きいので、5−60人以上ははいっていたか。しかし、後ろのほうの席はステージは見えない。普通に食事をしている。ふだん、このお店に来ているお客さんが多かったようだ。さすがに音響は簡易だけにそれ相応だが、アップテンポの曲になると、お客さん、みな立ち上がって、リズムに体を揺らす。普通にそこにある音楽をエンジョイする。外人比率高し。みんなが知ってる曲をカヴァー・バンドがやって、金曜の夜を楽しむ、こういう気楽なパーティー・バンドもいいかもしれない。東京の夜を楽しむひとつの方法だ。
それにしても、選曲がベタで受ける。しかし、こんなところでセットリストをメモる僕って何? う〜ん、セットリスト・マニアの悲しい性だあ。(苦笑)また半年に1回くらいの割りでやるそうなので、そのときはお知らせします。
■ メンバー
Funk Night @ Il Buttero
Andrea Hopkins (vocal), Philip Woo (Keyboards), Keith Williamson (Bass), Jay Stixx (Drums), Nishiyama ‘Hank’ Fumio (Guitar), Anthony Bailey (Vocal), Tynice Hinton (Vocal)
■セットリスト アンドレア・ホプキンス
Setlist : Andrea Hopkins Live @ Il Buttero, June 6th, 2008
[ ] denotes original artist
Show started 21:10
01. Dock Of The Bay [Otis Redding]
02. I Will Survive [Gloria Gaynor]
03. I Wish [Stevie Wonder]
04. Long Train Running [Doobie Brothers]
05. Yes We Can Can [Pointer Sisters]
06. Believe [Cher]
07. Because Of You [Neyo](Anthony sings)
08. Ain’t Nobody [Rufus & Chaka Khan]
Enc. September [Earth Wind & Fire]
Show ended 22:04
1st set
01. Street Life [Crusaders]
02. Everything Must Change [George Benson, Randy Crawford]
03. Just Be Good To Me [SOS Band]
04. Midnight Train To Georgia [Gladys Knight & The Pips]
05. I’ll Be Good To You [Brothers Johnson, Quincy Jones]
06. Killing Me Softly With His Song [Roberta Flack]
(2008年6月6日金曜、広尾イル・ブッテロ=アンドレア・ホプキンス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Hopkins, Andrea
金曜夜。
広尾の瀟洒な一軒家レストラン「イル・ブッテロ」で、ソウルのライヴ演奏。ミュージック・チャージはなしで、以前、フィリップ・ウーのライヴでフィーチャード・シンガーとして歌ったアンドレア・ホプキンスのショウ。実はアンドレの夫であるシルヴァーノさんが持つのがこのレストラン。ふだんは、落ち着いた、しかしカジュアルなイタリアン・レストランだ。ここに簡易PAと照明を持ち込み、ステージを作った。
メンバーは、フィリップ・ウーを始め、ジェイ・スティックス、キース・ウィリアムソン、ハンコ屋さんの4人にコーラス2人(アンソニー・ベイリーとタイニース・ヒントン)という豪華版。シルヴァーノさんの趣味でたまにこうしたライヴを行っているという。
僕はセカンドから見たが、超満員。テーブルが大きいので、5−60人以上ははいっていたか。しかし、後ろのほうの席はステージは見えない。普通に食事をしている。ふだん、このお店に来ているお客さんが多かったようだ。さすがに音響は簡易だけにそれ相応だが、アップテンポの曲になると、お客さん、みな立ち上がって、リズムに体を揺らす。普通にそこにある音楽をエンジョイする。外人比率高し。みんなが知ってる曲をカヴァー・バンドがやって、金曜の夜を楽しむ、こういう気楽なパーティー・バンドもいいかもしれない。東京の夜を楽しむひとつの方法だ。
それにしても、選曲がベタで受ける。しかし、こんなところでセットリストをメモる僕って何? う〜ん、セットリスト・マニアの悲しい性だあ。(苦笑)また半年に1回くらいの割りでやるそうなので、そのときはお知らせします。
■ メンバー
Funk Night @ Il Buttero
Andrea Hopkins (vocal), Philip Woo (Keyboards), Keith Williamson (Bass), Jay Stixx (Drums), Nishiyama ‘Hank’ Fumio (Guitar), Anthony Bailey (Vocal), Tynice Hinton (Vocal)
■セットリスト アンドレア・ホプキンス
Setlist : Andrea Hopkins Live @ Il Buttero, June 6th, 2008
[ ] denotes original artist
Show started 21:10
01. Dock Of The Bay [Otis Redding]
02. I Will Survive [Gloria Gaynor]
03. I Wish [Stevie Wonder]
04. Long Train Running [Doobie Brothers]
05. Yes We Can Can [Pointer Sisters]
06. Believe [Cher]
07. Because Of You [Neyo](Anthony sings)
08. Ain’t Nobody [Rufus & Chaka Khan]
Enc. September [Earth Wind & Fire]
Show ended 22:04
1st set
01. Street Life [Crusaders]
02. Everything Must Change [George Benson, Randy Crawford]
03. Just Be Good To Me [SOS Band]
04. Midnight Train To Georgia [Gladys Knight & The Pips]
05. I’ll Be Good To You [Brothers Johnson, Quincy Jones]
06. Killing Me Softly With His Song [Roberta Flack]
(2008年6月6日金曜、広尾イル・ブッテロ=アンドレア・ホプキンス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Hopkins, Andrea
【シャカ(チャカ)・カーンのステージにあがったユリさん】
ご縁。
シャカは日曜日大阪に移動。月曜から3日間、ビルボード大阪で大旋風を巻き起こすことだろう。さて、土曜日セカンドでシャカのステージに上ったユリさん。(アーティスト表記はYURI) どういう経緯でステージに上がったのかきいた。
ユリさんは木曜日にシャカのライヴを見に行き、このとき幸運にも久保田さんとともに楽屋に行け、シャカ本人に会うことができた。世間話をしている中で、彼女も歌を歌うということがわかり、シャカに「じゃあ、ちょっと歌ってみてよ」と言われ、その場で「テル・ミー・サムシング・グッド」「ユー・ガット・ラヴ」の数フレーズをアカペラで歌った。するとそれを聴いたシャカが気に入って「今度(ライヴに)来る機会があったら、一緒に歌いましょう」と言ってくれたのだ。
半分は社交辞令かとも思いつつ、がぜん乗り気になった彼女は、だめもとで東京最終日、土曜日のセカンドに出向く。シャカのセキュリティーが厳しく、ライヴ前には本人には会えなかったが、いちおうそのセキュリティーにユリが来ていることを伝えた。彼女が座った席は1階のミュージシャンが通っていくあたり。
シャカがステージに進むときには、シャカは彼女に気がつかなかったが、セキュリティーが途中で「ユリが来ている」という紙をシャカに渡したところ、「ユー・ガット・ザ・ラヴ」のところで、ステージに上げられた、というわけだ。本人曰く、「意外とあがらなかった」とのこと。かなりの強心臓だ。
ユリさんは、神戸生まれ。ボストンのバークリー音楽院出身。その後アメリカ東海岸を本拠に約10年ほど音楽活動を続け、その頃、多くのアメリカ人ソウル系アーティストたちと知己を得た。2006年に本格的に活動の拠点を日本に移した。最近だと久保田利伸、AIのバックコーラスなどを担当。またさまざまなセッションなどにも参加している。今年公開された映画『アメリカン・ギャングスター』(デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ主演)でも、歌が使われている。
僕は2006年、久保田利伸のバックバンドであるフィリップ・ウー&ニューヨーク・オールスターズの一員として彼女を初めて見た。その後2007年3月の『ソウル・サーチン:ザ・セッション』、木下航志の品川教会ライヴなどで歌ってもらった。また、2007年8月には本人名義として初のライヴを渋谷JZブラットで行っている。
1980年代のシャカ・カーンのツアー用バンドのドラマーは、日本人の沼澤尚さんだった。それを考えると、ユリさんがシャカのバックコーラスの一員になることも、まったく可能性がないわけではない。彼女はシャカから連絡先を聞かれたので、しっかり渡しておいたそうだ。これもご縁だ。なんか夢が広がるような話だ。
■ お願い 来日履歴調査中
ところで、筆者は現在シャカ・カーンの来日履歴を調べております。なかなかコンプリートにならないのですが、どなたか情報お持ちの方いらっしゃいましたら ebs@st.rim.or.jp までおよせください。現在判明しているものは、次の通りです。
1976年 東京音楽祭エントリー(ルーファスで)(初来日)
(ルーファス来日はもう一回くらいあったような気も、ただし確証なし)
(以下はシャカ・カーン・ソロ)
1982年3月 ライヴ・イン82
1984年5月1日、2日 中野サンプラザ、そのほか
1989年5月 (人見記念)??
1991年 横浜アポロシアター
1992年5月18日〜 ブルーノート
1993年 ??
1997年5月26日 新潟フェイズ ほか
2003年8月23日、24日 東京ジャズ
2003年10月10日 武道館
2008年6月2日〜 ビルボード東京、ビルボード大阪
■本人のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/divafresh/diary/200806090000/
■ユリ関連記事
May 23, 2007
Philip & Hank, Yuri Kamino : Mind To Mind Communication
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200705/2007_05_23.html
August 10, 2007
Yuri’s First Her Own Live:
http://blog.soulsearchin.com/archives/001947.html
(YURI名義の初ライヴ)
March 27, 2007
Soul Searchin: The Session〜A Tribute To Aretha Franklin (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/001671.html
March 29, 2007
Soul Searchin: (Part 3): The Beauty Of Background Vocals
http://blog.soulsearchin.com/archives/001673.html
February 16, 2007
Philip Woo & Friends @ Cha Cha House
http://blog.soulsearchin.com/archives/001592.html
July 13, 2006
Philip Woo Band: So Tight, So Funky
http://blog.soulsearchin.com/archives/001141.html
(初めて彼女の歌を聴いたときの記事)
■ シャカ・カーン関連記事・今回ライヴ評など
June 08, 2008
Chaka Khan (Part 3) : More Chaka Khan At Billboard
http://blog.soulsearchin.com/archives/002557.html
June 07, 2008
Chaka Khan (Part 2) “Through The Fire” Is Chaka Khan’s Soul Searchin’ Song
http://blog.soulsearchin.com/archives/002556.html
(「スルー・ザ・ファイアー」物語、その24年の重み)
June 03, 2008
Chaka Khan (Part 1) Chaka Khan Live @ Hi Energy Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002552.html
2008年6月2日(月)ビルボード・ライヴのライヴ評
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(2003年前回来日ライヴ評)
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Kamino, Yuri
ご縁。
シャカは日曜日大阪に移動。月曜から3日間、ビルボード大阪で大旋風を巻き起こすことだろう。さて、土曜日セカンドでシャカのステージに上ったユリさん。(アーティスト表記はYURI) どういう経緯でステージに上がったのかきいた。
ユリさんは木曜日にシャカのライヴを見に行き、このとき幸運にも久保田さんとともに楽屋に行け、シャカ本人に会うことができた。世間話をしている中で、彼女も歌を歌うということがわかり、シャカに「じゃあ、ちょっと歌ってみてよ」と言われ、その場で「テル・ミー・サムシング・グッド」「ユー・ガット・ラヴ」の数フレーズをアカペラで歌った。するとそれを聴いたシャカが気に入って「今度(ライヴに)来る機会があったら、一緒に歌いましょう」と言ってくれたのだ。
半分は社交辞令かとも思いつつ、がぜん乗り気になった彼女は、だめもとで東京最終日、土曜日のセカンドに出向く。シャカのセキュリティーが厳しく、ライヴ前には本人には会えなかったが、いちおうそのセキュリティーにユリが来ていることを伝えた。彼女が座った席は1階のミュージシャンが通っていくあたり。
シャカがステージに進むときには、シャカは彼女に気がつかなかったが、セキュリティーが途中で「ユリが来ている」という紙をシャカに渡したところ、「ユー・ガット・ザ・ラヴ」のところで、ステージに上げられた、というわけだ。本人曰く、「意外とあがらなかった」とのこと。かなりの強心臓だ。
ユリさんは、神戸生まれ。ボストンのバークリー音楽院出身。その後アメリカ東海岸を本拠に約10年ほど音楽活動を続け、その頃、多くのアメリカ人ソウル系アーティストたちと知己を得た。2006年に本格的に活動の拠点を日本に移した。最近だと久保田利伸、AIのバックコーラスなどを担当。またさまざまなセッションなどにも参加している。今年公開された映画『アメリカン・ギャングスター』(デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ主演)でも、歌が使われている。
僕は2006年、久保田利伸のバックバンドであるフィリップ・ウー&ニューヨーク・オールスターズの一員として彼女を初めて見た。その後2007年3月の『ソウル・サーチン:ザ・セッション』、木下航志の品川教会ライヴなどで歌ってもらった。また、2007年8月には本人名義として初のライヴを渋谷JZブラットで行っている。
1980年代のシャカ・カーンのツアー用バンドのドラマーは、日本人の沼澤尚さんだった。それを考えると、ユリさんがシャカのバックコーラスの一員になることも、まったく可能性がないわけではない。彼女はシャカから連絡先を聞かれたので、しっかり渡しておいたそうだ。これもご縁だ。なんか夢が広がるような話だ。
■ お願い 来日履歴調査中
ところで、筆者は現在シャカ・カーンの来日履歴を調べております。なかなかコンプリートにならないのですが、どなたか情報お持ちの方いらっしゃいましたら ebs@st.rim.or.jp までおよせください。現在判明しているものは、次の通りです。
1976年 東京音楽祭エントリー(ルーファスで)(初来日)
(ルーファス来日はもう一回くらいあったような気も、ただし確証なし)
(以下はシャカ・カーン・ソロ)
1982年3月 ライヴ・イン82
1984年5月1日、2日 中野サンプラザ、そのほか
1989年5月 (人見記念)??
1991年 横浜アポロシアター
1992年5月18日〜 ブルーノート
1993年 ??
1997年5月26日 新潟フェイズ ほか
2003年8月23日、24日 東京ジャズ
2003年10月10日 武道館
2008年6月2日〜 ビルボード東京、ビルボード大阪
■本人のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/divafresh/diary/200806090000/
■ユリ関連記事
May 23, 2007
Philip & Hank, Yuri Kamino : Mind To Mind Communication
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200705/2007_05_23.html
August 10, 2007
Yuri’s First Her Own Live:
http://blog.soulsearchin.com/archives/001947.html
(YURI名義の初ライヴ)
March 27, 2007
Soul Searchin: The Session〜A Tribute To Aretha Franklin (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/001671.html
March 29, 2007
Soul Searchin: (Part 3): The Beauty Of Background Vocals
http://blog.soulsearchin.com/archives/001673.html
February 16, 2007
Philip Woo & Friends @ Cha Cha House
http://blog.soulsearchin.com/archives/001592.html
July 13, 2006
Philip Woo Band: So Tight, So Funky
http://blog.soulsearchin.com/archives/001141.html
(初めて彼女の歌を聴いたときの記事)
■ シャカ・カーン関連記事・今回ライヴ評など
June 08, 2008
Chaka Khan (Part 3) : More Chaka Khan At Billboard
http://blog.soulsearchin.com/archives/002557.html
June 07, 2008
Chaka Khan (Part 2) “Through The Fire” Is Chaka Khan’s Soul Searchin’ Song
http://blog.soulsearchin.com/archives/002556.html
(「スルー・ザ・ファイアー」物語、その24年の重み)
June 03, 2008
Chaka Khan (Part 1) Chaka Khan Live @ Hi Energy Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002552.html
2008年6月2日(月)ビルボード・ライヴのライヴ評
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(2003年前回来日ライヴ評)
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Kamino, Yuri
【木下航志・ブルース・アレー自己名義で初登場】
新社会人。
高校を卒業し、新社会人1年生になった木下航志くんの目黒ブルース・アレーライヴ。(航志くんは1989年5月8日生まれ、平成元年生まれの19歳) 彼がこのブルース・アレーのステージに初めて立ったのは、2005年6月26日のこと。『ソウル・サーチン』イヴェントのレイ・チャールズの回にゲストで登場した。それ以来、航志くんは『ソウル・サーチン』の「レギュラー・ゲスト」になり、マーヴィン・ゲイ、ルーサー・ヴァンドロス、アレサ・フランクリンと4回連続の出演となっている。また、ほかにフィリップ・ウーのライヴ、ブレンダ・ヴォーンのライヴでもゲストで登場している。そんな航志くんが自分名義のフル・ショウでブルース・アレーに初登場となった。そして立ち見もでるほどの超満員。ある意味、これもまた感無量だ。
今回のライヴのテーマは、『ドゥ・ザ・ソウル』。ソウル・ミュージックをやる、ということで、アンコール1曲以外すべてソウル系の作品になった。バックを支えるのは、最近の航志くんのピアノの先生、フィリップ・ウーが集めたバンド。メンバーは、ジェイ・スティックス(ドラムス)、キース・ウィリアムソン(ベース)、パット・プライアー(ギター)、そしてコーラスにブレンダ・ヴォーンとアンソニー・ベイリー。みなブラザーとシスター、まさにソウル・ショウにふさわしい強力なメンバーが集まっている。バックがみんなアフリカン・アメリカンなら、否が応でもソウルな雰囲気は伝わる。そして、披露される曲もこれまで彼自身のライヴやゲストで『ソウル・サーチン』などで歌い、着実にレパートリーとして増やしている作品が中心。
ところで、観客はやはり航志くんファンと見受けられる方々が多く、年齢層もけっこう高い。しかも女性ファンが多い。7割から8割が女性という感じがした。また、お子様連れもいらっしゃる。やはりNHK効果なのだろうか。で、そういう観客層を見ると、その人たちにこの「ソウル・ショウ」が伝わったのかというのがちょっと心配になった。
とはいっても、彼の誰にでも愛されるキャラクターは存分にでて、その魅力はMC(トーク)でかなりの観客の心をつかむ。やっぱり明るいからいいよね、彼は。
セカンド6曲目で、フィリップと一緒に書いたという新曲を初披露。また、唯一オリジナル日本語曲となったアンコールの「世界の果て」は、吉本100本映画の「キシタコウシ」のエンディング・テーマとなった作品だ。一般のお客さんは、彼がひとりで弾き語りで歌ったため、これに印象付けられた様子だ。
さてここまで来ると、そろそろ英語の発音・ディクションもさらに一歩高めなくてはならない時期に来ている感じがする。しかし、一方で裏声、高い声の歌い方が以前よりも力強くうまくなっているように感じた。また、彼がブレンダと一緒に歌うと、いつのまにか自然と航志くんのヴォーカルもソウルフルになる。たぶんブレンダが持つソウルのDNAが瞬時に航志くんにも乗り移るのだろう。「ワイルド・ホーセス」などの掛け合いでそうしたことが顕著だ。
「ワイルド・ホーセス」を終えて航志くんがおもしろいことを言った。「ブレンダは、本気を出すとほんとにすごいんです。これはライヴに来た人にしかわかりません。ブレンダとはなんかキャッチボールをしているような感じなんです」(笑)
それにしても、オリジナルを除いて全曲、彼が生まれる前の作品をこうして歌ってしまうのだから、やはり強力な19歳だ。こんなセットリスト(曲目)で、しかも、バックはみなブラックで(フィリップはちがうが、魂・プレイはブラック=(笑))やれるシンガーはそうそういない。そうそう、後半のフィリップのハモンドのオルガン・ソロはもうのりのりで最高だった。航志くんもあらゆることにチャレンジして、どんどん前に進んでいってほしい。
なお、木下航志くんのブルース・アレーでのライヴ、次回は2008年9月11日(木)に決定、さらにその次も12月に行うことが決まっている。大体3ヶ月に一度にやっていくような感じだ。
■ 過去記事
2004/04/30 (Fri)
Kishita Koushi: 14-Year-Old Genius, I’d Call Him "Little Koushi"
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200404/diary20040430.html
最初の出会いなどについて。
August 30, 2007
Kishita Kohshi Live At Shinagawa Church: Can I Get A Witness?
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200708/2007_08_30.html
(木下航志・過去記事一覧はここに)
■メンバー
木下航志 『Do The Soul!! vol.1』@BAJ on 8th June ’08
(Vo/Pf/Rhodes)木下航志 (Ds)JAY STIXX (G)PAT PRYOR (B)KEITH WILLIAMSON (Key)PHILIP WOO (Cho)BRENDA VAUGHN ANOTHONY BAILEY
■セットリスト 木下航志 ブルース・アレー
Setlist : Kishita Koushi @ Blues Alley, June 8th, 2008
[ ] denotes original artist
First set
Show started 18:39
01. Valdes In The Country [Donny Hathaway]
02. Summer Breeze [Seales & Crofts, Isley Brothers]
03. Stevie Wonder Medley:
Intro (I Wish) --Isn’t She Lovely
04. Lately
05. You’re The Sunshine Of My Life
06. Wild Horses [Rolling Stones, Alicia Keys](with Brenda Vaughn)
07. Mess Around(Japanese Lyric Version) [Ray Charles]
Show ended 19:27
Second set
Show started 20.01
01. Everything Is Everything [Donny Hathaway]
02. Bridge Over Troubled Water [Simon & Garfunkel, Aretha Franklin]
03. Groovin’ [Rascals, Aretha Franklin]
04. What’cha Gonna Do For Me [Chaka Khan]
05. A Change Is Gonna Come [Sam Cooke]
06. We Got Rhythm [Kishita Koushi & Philip Woo] [new original song]
07. One Love [Bob Marley] -- People Get Ready [Curtis Mayfield]
08. Enc. You’ve Got A Friend [Carol King, James Taylor, Donny Hathaway] (with Brenda Vaughn)
Enc. What’s Going On [Marvin Gaye, Donny Hathaway, Chaka Khan]
Enc. Sekai No Hate [original]
Show ended 21:25
(2008年6月8日日曜、目黒ブルース・アレー=木下航志ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Kishita, Koushi
2008-98
新社会人。
高校を卒業し、新社会人1年生になった木下航志くんの目黒ブルース・アレーライヴ。(航志くんは1989年5月8日生まれ、平成元年生まれの19歳) 彼がこのブルース・アレーのステージに初めて立ったのは、2005年6月26日のこと。『ソウル・サーチン』イヴェントのレイ・チャールズの回にゲストで登場した。それ以来、航志くんは『ソウル・サーチン』の「レギュラー・ゲスト」になり、マーヴィン・ゲイ、ルーサー・ヴァンドロス、アレサ・フランクリンと4回連続の出演となっている。また、ほかにフィリップ・ウーのライヴ、ブレンダ・ヴォーンのライヴでもゲストで登場している。そんな航志くんが自分名義のフル・ショウでブルース・アレーに初登場となった。そして立ち見もでるほどの超満員。ある意味、これもまた感無量だ。
今回のライヴのテーマは、『ドゥ・ザ・ソウル』。ソウル・ミュージックをやる、ということで、アンコール1曲以外すべてソウル系の作品になった。バックを支えるのは、最近の航志くんのピアノの先生、フィリップ・ウーが集めたバンド。メンバーは、ジェイ・スティックス(ドラムス)、キース・ウィリアムソン(ベース)、パット・プライアー(ギター)、そしてコーラスにブレンダ・ヴォーンとアンソニー・ベイリー。みなブラザーとシスター、まさにソウル・ショウにふさわしい強力なメンバーが集まっている。バックがみんなアフリカン・アメリカンなら、否が応でもソウルな雰囲気は伝わる。そして、披露される曲もこれまで彼自身のライヴやゲストで『ソウル・サーチン』などで歌い、着実にレパートリーとして増やしている作品が中心。
ところで、観客はやはり航志くんファンと見受けられる方々が多く、年齢層もけっこう高い。しかも女性ファンが多い。7割から8割が女性という感じがした。また、お子様連れもいらっしゃる。やはりNHK効果なのだろうか。で、そういう観客層を見ると、その人たちにこの「ソウル・ショウ」が伝わったのかというのがちょっと心配になった。
とはいっても、彼の誰にでも愛されるキャラクターは存分にでて、その魅力はMC(トーク)でかなりの観客の心をつかむ。やっぱり明るいからいいよね、彼は。
セカンド6曲目で、フィリップと一緒に書いたという新曲を初披露。また、唯一オリジナル日本語曲となったアンコールの「世界の果て」は、吉本100本映画の「キシタコウシ」のエンディング・テーマとなった作品だ。一般のお客さんは、彼がひとりで弾き語りで歌ったため、これに印象付けられた様子だ。
さてここまで来ると、そろそろ英語の発音・ディクションもさらに一歩高めなくてはならない時期に来ている感じがする。しかし、一方で裏声、高い声の歌い方が以前よりも力強くうまくなっているように感じた。また、彼がブレンダと一緒に歌うと、いつのまにか自然と航志くんのヴォーカルもソウルフルになる。たぶんブレンダが持つソウルのDNAが瞬時に航志くんにも乗り移るのだろう。「ワイルド・ホーセス」などの掛け合いでそうしたことが顕著だ。
「ワイルド・ホーセス」を終えて航志くんがおもしろいことを言った。「ブレンダは、本気を出すとほんとにすごいんです。これはライヴに来た人にしかわかりません。ブレンダとはなんかキャッチボールをしているような感じなんです」(笑)
それにしても、オリジナルを除いて全曲、彼が生まれる前の作品をこうして歌ってしまうのだから、やはり強力な19歳だ。こんなセットリスト(曲目)で、しかも、バックはみなブラックで(フィリップはちがうが、魂・プレイはブラック=(笑))やれるシンガーはそうそういない。そうそう、後半のフィリップのハモンドのオルガン・ソロはもうのりのりで最高だった。航志くんもあらゆることにチャレンジして、どんどん前に進んでいってほしい。
なお、木下航志くんのブルース・アレーでのライヴ、次回は2008年9月11日(木)に決定、さらにその次も12月に行うことが決まっている。大体3ヶ月に一度にやっていくような感じだ。
■ 過去記事
2004/04/30 (Fri)
Kishita Koushi: 14-Year-Old Genius, I’d Call Him "Little Koushi"
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200404/diary20040430.html
最初の出会いなどについて。
August 30, 2007
Kishita Kohshi Live At Shinagawa Church: Can I Get A Witness?
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200708/2007_08_30.html
(木下航志・過去記事一覧はここに)
■メンバー
木下航志 『Do The Soul!! vol.1』@BAJ on 8th June ’08
(Vo/Pf/Rhodes)木下航志 (Ds)JAY STIXX (G)PAT PRYOR (B)KEITH WILLIAMSON (Key)PHILIP WOO (Cho)BRENDA VAUGHN ANOTHONY BAILEY
■セットリスト 木下航志 ブルース・アレー
Setlist : Kishita Koushi @ Blues Alley, June 8th, 2008
[ ] denotes original artist
First set
Show started 18:39
01. Valdes In The Country [Donny Hathaway]
02. Summer Breeze [Seales & Crofts, Isley Brothers]
03. Stevie Wonder Medley:
Intro (I Wish) --Isn’t She Lovely
04. Lately
05. You’re The Sunshine Of My Life
06. Wild Horses [Rolling Stones, Alicia Keys](with Brenda Vaughn)
07. Mess Around(Japanese Lyric Version) [Ray Charles]
Show ended 19:27
Second set
Show started 20.01
01. Everything Is Everything [Donny Hathaway]
02. Bridge Over Troubled Water [Simon & Garfunkel, Aretha Franklin]
03. Groovin’ [Rascals, Aretha Franklin]
04. What’cha Gonna Do For Me [Chaka Khan]
05. A Change Is Gonna Come [Sam Cooke]
06. We Got Rhythm [Kishita Koushi & Philip Woo] [new original song]
07. One Love [Bob Marley] -- People Get Ready [Curtis Mayfield]
08. Enc. You’ve Got A Friend [Carol King, James Taylor, Donny Hathaway] (with Brenda Vaughn)
Enc. What’s Going On [Marvin Gaye, Donny Hathaway, Chaka Khan]
Enc. Sekai No Hate [original]
Show ended 21:25
(2008年6月8日日曜、目黒ブルース・アレー=木下航志ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Kishita, Koushi
2008-98
◆More Chaka Khan At Billboard
2008年6月8日【シャカ・カーン旋風、東京を席巻】
旋風。
シャカ(チャカ)・カーンは1981年『エコーズ・オブ・アン・エラ』というジャズ・アルバムを出した。以来、彼女は徐々にジャズ志向を強め、ジャズ作品→ファンク・R&B作品→ジャズ→ファンクと、音楽的に行き来している。ここしばらくは、どちらかというとジャズ系のライヴが多かったが、今回のライヴは、新作『ファンク・ディス』で見られたようなファンク、R&B系でいくコンセプトだ。4年前の武道館ライヴも、基本は今回と同じ。昔のルーファスのヒット、シャカのヒットを中心に組んでいた。
さて、東京最終日、僕は足を運べなかったのだが、終わった頃から続々とメールや電話が。
まず、ソウルメイト・ハセヤンは、今、彼の会社で「女優ミラー」という商品を売り出し中。手鏡の両サイドに楽屋で使われるようなライトが点灯する優れもの。特にこうした暗いクラブやライヴハウスなどで、お化粧を直すときなど最適だ。すでに流行に敏感な女性たちの間では大評判を得ている。彼のもとにはマトメ買いする友人からのオーダーが殺到しているらしい。この日、その話題の「女優ミラー」をシャカに花束とともに手渡した。彼は今週一週間皆勤で5回ライヴを見た。もし、シャカの次のジャケットに「女優ミラー」が映っていたら、最高だね!
さらに、驚いたのが、久保田利伸さん、AIのバックコーラスを担当し、『ソウル・サーチン・ザ・セッション』でも強烈な歌を聴かせてくれたソウルフルなシンガー、神野ゆりさんがステージにあげられて、シャカとともに「ユー・ガット・ザ・ラヴ」を少し歌ったこと。この日は、久保田さん、AIらもシャカのステージを観覧していたようだ。ゆりさん、久保田、AIの次はシャカのバック・コーラスか。(笑)どういう経緯でステージにあがったのか聴こうと思って電話したが、つながらなかった。(笑)
一週間、全ステージ(ファーストもセカンドも)10本を完全制覇(この後、大阪も帯同予定)したやはりソウルメイト、松浦さんにどれがいちばんよかったか、と尋ねると金曜のセカンドだったとのこと。
ライヴ後、近くのソウルバーに行っていたAIから電話がかかってきて「いやあ、ほんとヤバイっすね、ほんとすごいっす」とえらいテンションだった。
今回のバンド・マスターは、ベースのアンドリュー。ひときわ目立ったギタリストのトニー・メイデンは客演だ。僕はバンド自体はもっとシャカにあったリズムのしっかりした強力なファンク・バンドがいいと思うが、シャカ本人はひじょうに今回のツアーにごきげんらしく、「また、来年やってきたい」と言っているそうだ。
それと当初メンバー紹介をしなかった件だが、金曜あたりから少しずつしていて、土曜の最後には全員を紹介した。どうやら、最初のうち名前を全部は覚えていなかったため単純にできなかったらしい。(笑) メンバー紹介をしなかったのは、他意はなくただ自然にそうだっただけらしい。シャカはなんでも自然体だ。お願いとしては、来年来るときは、少しギャラ、経費、安くしてもらえないかなあ。(笑)
今回のシャカの来日は、これまでになく盛り上がった。今回見て感じたのが、往年のファンだけでなく、比較的若い20代と思われるファンもけっこういたこと。ルーファス時代をリアル・タイムで知らなくとも、「ソウル・レジェンド」としてシャカを知っている人が増えているということなのだろう。
ひとつだけ、セットリストについて。今回はファンクがコンセプトということで、R&Bセットに終始しているのだが、例えば、「ウィル・ユー・ラヴ・ミー」のところに、ジャズ曲1曲だけいれると、絶対いいと思う。ファンクの中にぽっと1曲そういうのが入ると、全体のセットリストがぐっとひきしまるはずだ。ファンク・セット、R&Bセットの「箸休め」だ。
最後におまけ情報。ルーファス・フィーチャリング・シャカ・カーンの名盤ライヴ『Live – Stompin’ At The Savoy サヴォイでストンプ』が2008年7月にワーナーから再発されるが、そのライナーノーツを書いた。ほんとだったら、先月末くらいの締め切りだったのだが、無理をお願いしてシャカのライヴを見てから原稿を書いた。もっとも、このライナーは、最初にアルバムが出た1983年、CD化された1992年と2度書いていて、今回が3回目。全面的に書き直した。25年前の作品のライナーノーツを書き直すというのも感無量だ。
■シャカ・カーン、ライヴはこのあと大阪ビルボードで2008年6月9日月曜から11日水曜まで。
■ 関連記事
June 07, 2008
“Through The Fire” Is Chaka Khan’s Soul Searchin’ Song
【シャカ・カーン(チャカ・カーン)、多くの修羅場をくぐりぬけて】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002556.html
June 03, 2008
Chaka Khan Live @ Hi Energy Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002552.html
2008年6月2日(月)ビルボード・ライヴのライヴ評
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(前回来日ライヴ評)
ENT>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>LIVE>Khan, Chaka
旋風。
シャカ(チャカ)・カーンは1981年『エコーズ・オブ・アン・エラ』というジャズ・アルバムを出した。以来、彼女は徐々にジャズ志向を強め、ジャズ作品→ファンク・R&B作品→ジャズ→ファンクと、音楽的に行き来している。ここしばらくは、どちらかというとジャズ系のライヴが多かったが、今回のライヴは、新作『ファンク・ディス』で見られたようなファンク、R&B系でいくコンセプトだ。4年前の武道館ライヴも、基本は今回と同じ。昔のルーファスのヒット、シャカのヒットを中心に組んでいた。
さて、東京最終日、僕は足を運べなかったのだが、終わった頃から続々とメールや電話が。
まず、ソウルメイト・ハセヤンは、今、彼の会社で「女優ミラー」という商品を売り出し中。手鏡の両サイドに楽屋で使われるようなライトが点灯する優れもの。特にこうした暗いクラブやライヴハウスなどで、お化粧を直すときなど最適だ。すでに流行に敏感な女性たちの間では大評判を得ている。彼のもとにはマトメ買いする友人からのオーダーが殺到しているらしい。この日、その話題の「女優ミラー」をシャカに花束とともに手渡した。彼は今週一週間皆勤で5回ライヴを見た。もし、シャカの次のジャケットに「女優ミラー」が映っていたら、最高だね!
さらに、驚いたのが、久保田利伸さん、AIのバックコーラスを担当し、『ソウル・サーチン・ザ・セッション』でも強烈な歌を聴かせてくれたソウルフルなシンガー、神野ゆりさんがステージにあげられて、シャカとともに「ユー・ガット・ザ・ラヴ」を少し歌ったこと。この日は、久保田さん、AIらもシャカのステージを観覧していたようだ。ゆりさん、久保田、AIの次はシャカのバック・コーラスか。(笑)どういう経緯でステージにあがったのか聴こうと思って電話したが、つながらなかった。(笑)
一週間、全ステージ(ファーストもセカンドも)10本を完全制覇(この後、大阪も帯同予定)したやはりソウルメイト、松浦さんにどれがいちばんよかったか、と尋ねると金曜のセカンドだったとのこと。
ライヴ後、近くのソウルバーに行っていたAIから電話がかかってきて「いやあ、ほんとヤバイっすね、ほんとすごいっす」とえらいテンションだった。
今回のバンド・マスターは、ベースのアンドリュー。ひときわ目立ったギタリストのトニー・メイデンは客演だ。僕はバンド自体はもっとシャカにあったリズムのしっかりした強力なファンク・バンドがいいと思うが、シャカ本人はひじょうに今回のツアーにごきげんらしく、「また、来年やってきたい」と言っているそうだ。
それと当初メンバー紹介をしなかった件だが、金曜あたりから少しずつしていて、土曜の最後には全員を紹介した。どうやら、最初のうち名前を全部は覚えていなかったため単純にできなかったらしい。(笑) メンバー紹介をしなかったのは、他意はなくただ自然にそうだっただけらしい。シャカはなんでも自然体だ。お願いとしては、来年来るときは、少しギャラ、経費、安くしてもらえないかなあ。(笑)
今回のシャカの来日は、これまでになく盛り上がった。今回見て感じたのが、往年のファンだけでなく、比較的若い20代と思われるファンもけっこういたこと。ルーファス時代をリアル・タイムで知らなくとも、「ソウル・レジェンド」としてシャカを知っている人が増えているということなのだろう。
ひとつだけ、セットリストについて。今回はファンクがコンセプトということで、R&Bセットに終始しているのだが、例えば、「ウィル・ユー・ラヴ・ミー」のところに、ジャズ曲1曲だけいれると、絶対いいと思う。ファンクの中にぽっと1曲そういうのが入ると、全体のセットリストがぐっとひきしまるはずだ。ファンク・セット、R&Bセットの「箸休め」だ。
最後におまけ情報。ルーファス・フィーチャリング・シャカ・カーンの名盤ライヴ『Live – Stompin’ At The Savoy サヴォイでストンプ』が2008年7月にワーナーから再発されるが、そのライナーノーツを書いた。ほんとだったら、先月末くらいの締め切りだったのだが、無理をお願いしてシャカのライヴを見てから原稿を書いた。もっとも、このライナーは、最初にアルバムが出た1983年、CD化された1992年と2度書いていて、今回が3回目。全面的に書き直した。25年前の作品のライナーノーツを書き直すというのも感無量だ。
■シャカ・カーン、ライヴはこのあと大阪ビルボードで2008年6月9日月曜から11日水曜まで。
■ 関連記事
June 07, 2008
“Through The Fire” Is Chaka Khan’s Soul Searchin’ Song
【シャカ・カーン(チャカ・カーン)、多くの修羅場をくぐりぬけて】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002556.html
June 03, 2008
Chaka Khan Live @ Hi Energy Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002552.html
2008年6月2日(月)ビルボード・ライヴのライヴ評
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(前回来日ライヴ評)
ENT>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>LIVE>Khan, Chaka
【シャカ・カーン(チャカ・カーン)、多くの修羅場をくぐりぬけて】
修羅場。
まさに旋風を巻き起こしている感のあるビルボード・ライヴでのシャカ・カーン(チャカ・カーン)のライヴだが、多くのおなじみのヒット曲の中でイントロが始まるととびきり歓声があがる曲がある。そう、「スルー・ザ・ファイアー」だ。メロディアスな日本人受けするデイヴィッド・フォスター作品だが、これを歌う前に、シャカは、一言二言コメントした。
「今まで、修羅場をくぐってきたことがある人、いる?」 たぶん、バックのバンドが少さく音を流しながら話したために、英語が聞き取れなかったのだろう。彼女の問いかけはあまり伝わらなかった感じはあった。「修羅場」は、もちろん意訳だ。直訳では「あなたは、今まで火の中を通ったことある?」だ。「私は随分と火をくぐりぬけてきた。(修羅場を通ってきたわ)。でも、神様はみんなのことを愛してるのよ」 そして、ギターのイントロへ。その瞬間、客席から大歓声。
シャカ・カーンの歴史は修羅場の連続だったのかもしれない。シカゴの男ばかりのファンク・バンド、ルーファスに入った。1970年代初期、男性バンドに女性1人というのは、珍しかった。シャカはまだ20歳にもなっていなかった。当然、メンバーからは軽くあしらわれ、とてもきちんとリスペクトされてはこなかった。意見を言えば、女のくせに、若いくせに、と言ったことでないがしろにされメンバーとはしばしばぶつかった。そのころ大体音楽業界に限らず、どこでも男性社会だった。
アレサが歌う「リスペクト」(少しは女性に対してリスペクトの念を見せなさいよ、という歌)が、多くの女性のアンセムになったが、シャカにとっても「リスペクト」は希望の星だった。
そんなシャカはリード・シンガーとしてどんどんと力をつけ、人気も高まる。すると今度はそれはそれで、彼女だけにスポットが当たることをメンバーが嫉妬しねたんだりするようになる。やっとの思いでソロ活動を始めるも、その成功にこんどはシャカが入ったほうがレコードが売れるということで、グループへの復帰を望まれる。グループ、ソロ、グループ、ソロと彼女の立ち位置はリヴォルヴィング・ドアのように回り人生は翻弄される。彼女の思うようにはならない。
そうしたことをさせるマネージメントとともうまくいかなかった。子供も設けたが、その父親ともうまくいかなかった。1980年代初期から後期はそんなこともあって、かなり荒れ、酒におぼれることもあった。彼女のライヴ・パフォーマンスは彼女のそのときの精神状態を如実に表すために、ライヴは良いときも、悪いときもあった。図らずも、ライヴは彼女の人生のその瞬間のバロメーターになった。
もちろん、1970年代から1980年代にかけて音楽的には素晴らしい作品を残してきた。アリフ・マーディン、クインシー・ジョーンズら素晴らしきプロデューサーたちの厳しいガイダンスのもと、質の高いアルバムや楽曲が作られた。ファンク・バンドの一シンガーがジャズにも挑戦し、それがまた高い評価を得た。
1990年代に入り、少し状況が変わった。新しいマネージメント、新しいボーイフレンド。一時期彼女は新しいボーイフレンドとともにドイツに移り住んだ。ぎすぎすしたアメリカとは違ったフレンドリーなヨーロッパの空気は彼女に新たな命を与えた。嬉しいニュースも生まれた。40代で「おばあちゃん」になったのだ。
だが皮肉なもので、私生活の安定した充実とは裏腹に、2000年代に入ると、彼女のレコード(CD)作品はメジャー・レーベルからリリースされなくなる。しかし、レコードが出なくとも、彼女はシンガーとしてそれまでになく尊敬され、多くの若手から慕われ、崇められるようになる。が、かつてのようなヒット曲は生まれなくなった。
2004年、再び事件は起きる。息子のダミアン・ホランドが銃で友人を誤って殺してしまいその損害賠償(約130万ドル=約1億3千万円=現在裁判中)の責任を負ってしまったのだ。(だから彼女はたくさん仕事をして、お金を稼がなくてはならないのかもしれない。だから、ギャラが高くて、チケット代が高いのかもしれない(笑))
彼女は過去35年以上、「炎の中をかけぬけて(through the fire)」人生を生きてきたのだ。シャカは、多くの修羅場をくぐり抜け、嫌なこともたくさん我慢し、自身が成長し、なぜ自分にこんな不幸が起こるのか自問自答し、日々ソウル・サーチンし、今、今日の日を迎えている。
だから、彼女がこの「スルー・ザ・ファイアー」を歌うとき、そこに彼女が自身の人生を投影し、ありったけの魂を込めて歌ったとしてもなんらおかしくない。ときにはこれを歌いながら、自身の人生における修羅場の一場面が走馬灯して涙する瞬間もあるかもしれない。この曲が1984年にレコーディングされたときから、すでに24年が経っている。2008年ライヴで聴く「スルー・ザ・ファイアー」は、CDからわれわれが聞ける「スルー・ザ・ファイアー」よりも24年の重みが加わっているのだ。だから、シャカのかつてのオウラの何倍もの強力なオウラが今そこで見事な光を放つのである。そして、会場でこの強力なオウラに満ち溢れた「スルー・ザ・ファイアー」が歌われると、観客に歓喜にも似た涙が訳もなくあふれ出るわけだ。
彼女は「スルー・ザ・ファイアー」の後半で「ハレル〜〜ヤ」「アイ・サンキュー」と声を張り上げる。これもまさにゴスペルだ。
「限界の限界まで火をくぐりぬけて、
あなたとともに生きることに賭けるわ
あらゆるリスクを負いましょう
何が起ころうと、何がどうなろうと
あなたを愛するためなら、
どこまでも行くわ
最後の最後までどんな火の中でもかけ抜けていくわ」
(「スルー・ザ・ファイアー」)
火を駈け抜けて、素晴らしき人生を進め、シャカ・カーン!
火を駈け抜けて、素晴らしき人生を切り開け、シャカ・カーン!
火を駈け抜けて、素晴らしき人生に火を灯せ、シャカ・カーン!
■ 「スルー・ザ・ファイアー」収録の『フィール・フォー・ユー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HGC1/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ 関連記事
June 03, 2008
Chaka Khan Live @ Hi Energy Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002552.html
2008年6月2日(月)ビルボード・ライヴのライヴ評
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(前回来日ライヴ評)
+++++
Through The Fire (written by David Foster, Tom Keane and Cynthia Weil)
I look in your eyes and I can see
We’ve loved so dangerously
You’re not trusting your heart to anyone
You tell me you’re gonna play it smart
We’re through before we start
But I believe that we’ve only just begun
When it’s this good, there’s no saying no
I want you so, I’m ready to go
Chorus:
Through the fire
To the limit, to the wall
For a chance to be with you
I’d gladly risk it all
Through the fire
Through whatever, come what may
For a chance at loving you
I’d take it all the way
Right down to the wire
Even through the fire
I know you’re afraid of what you feel
You still need time to heal
And I can help if you’ll only let me try
You touch me and something in me knew
What I could have with you
Well I’m not ready to kiss that dream goodbye
When it’s this sweet, there’s no saying no
I need you so, I’m ready to go
Chorus
Through the test of time
Chorus
Through the fire, to the limit
Through the fire, through whatever
Through the fire, to the limit
Through the fire, through whatever
+++++
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>SONG>Through The Fire
修羅場。
まさに旋風を巻き起こしている感のあるビルボード・ライヴでのシャカ・カーン(チャカ・カーン)のライヴだが、多くのおなじみのヒット曲の中でイントロが始まるととびきり歓声があがる曲がある。そう、「スルー・ザ・ファイアー」だ。メロディアスな日本人受けするデイヴィッド・フォスター作品だが、これを歌う前に、シャカは、一言二言コメントした。
「今まで、修羅場をくぐってきたことがある人、いる?」 たぶん、バックのバンドが少さく音を流しながら話したために、英語が聞き取れなかったのだろう。彼女の問いかけはあまり伝わらなかった感じはあった。「修羅場」は、もちろん意訳だ。直訳では「あなたは、今まで火の中を通ったことある?」だ。「私は随分と火をくぐりぬけてきた。(修羅場を通ってきたわ)。でも、神様はみんなのことを愛してるのよ」 そして、ギターのイントロへ。その瞬間、客席から大歓声。
シャカ・カーンの歴史は修羅場の連続だったのかもしれない。シカゴの男ばかりのファンク・バンド、ルーファスに入った。1970年代初期、男性バンドに女性1人というのは、珍しかった。シャカはまだ20歳にもなっていなかった。当然、メンバーからは軽くあしらわれ、とてもきちんとリスペクトされてはこなかった。意見を言えば、女のくせに、若いくせに、と言ったことでないがしろにされメンバーとはしばしばぶつかった。そのころ大体音楽業界に限らず、どこでも男性社会だった。
アレサが歌う「リスペクト」(少しは女性に対してリスペクトの念を見せなさいよ、という歌)が、多くの女性のアンセムになったが、シャカにとっても「リスペクト」は希望の星だった。
そんなシャカはリード・シンガーとしてどんどんと力をつけ、人気も高まる。すると今度はそれはそれで、彼女だけにスポットが当たることをメンバーが嫉妬しねたんだりするようになる。やっとの思いでソロ活動を始めるも、その成功にこんどはシャカが入ったほうがレコードが売れるということで、グループへの復帰を望まれる。グループ、ソロ、グループ、ソロと彼女の立ち位置はリヴォルヴィング・ドアのように回り人生は翻弄される。彼女の思うようにはならない。
そうしたことをさせるマネージメントとともうまくいかなかった。子供も設けたが、その父親ともうまくいかなかった。1980年代初期から後期はそんなこともあって、かなり荒れ、酒におぼれることもあった。彼女のライヴ・パフォーマンスは彼女のそのときの精神状態を如実に表すために、ライヴは良いときも、悪いときもあった。図らずも、ライヴは彼女の人生のその瞬間のバロメーターになった。
もちろん、1970年代から1980年代にかけて音楽的には素晴らしい作品を残してきた。アリフ・マーディン、クインシー・ジョーンズら素晴らしきプロデューサーたちの厳しいガイダンスのもと、質の高いアルバムや楽曲が作られた。ファンク・バンドの一シンガーがジャズにも挑戦し、それがまた高い評価を得た。
1990年代に入り、少し状況が変わった。新しいマネージメント、新しいボーイフレンド。一時期彼女は新しいボーイフレンドとともにドイツに移り住んだ。ぎすぎすしたアメリカとは違ったフレンドリーなヨーロッパの空気は彼女に新たな命を与えた。嬉しいニュースも生まれた。40代で「おばあちゃん」になったのだ。
だが皮肉なもので、私生活の安定した充実とは裏腹に、2000年代に入ると、彼女のレコード(CD)作品はメジャー・レーベルからリリースされなくなる。しかし、レコードが出なくとも、彼女はシンガーとしてそれまでになく尊敬され、多くの若手から慕われ、崇められるようになる。が、かつてのようなヒット曲は生まれなくなった。
2004年、再び事件は起きる。息子のダミアン・ホランドが銃で友人を誤って殺してしまいその損害賠償(約130万ドル=約1億3千万円=現在裁判中)の責任を負ってしまったのだ。(だから彼女はたくさん仕事をして、お金を稼がなくてはならないのかもしれない。だから、ギャラが高くて、チケット代が高いのかもしれない(笑))
彼女は過去35年以上、「炎の中をかけぬけて(through the fire)」人生を生きてきたのだ。シャカは、多くの修羅場をくぐり抜け、嫌なこともたくさん我慢し、自身が成長し、なぜ自分にこんな不幸が起こるのか自問自答し、日々ソウル・サーチンし、今、今日の日を迎えている。
だから、彼女がこの「スルー・ザ・ファイアー」を歌うとき、そこに彼女が自身の人生を投影し、ありったけの魂を込めて歌ったとしてもなんらおかしくない。ときにはこれを歌いながら、自身の人生における修羅場の一場面が走馬灯して涙する瞬間もあるかもしれない。この曲が1984年にレコーディングされたときから、すでに24年が経っている。2008年ライヴで聴く「スルー・ザ・ファイアー」は、CDからわれわれが聞ける「スルー・ザ・ファイアー」よりも24年の重みが加わっているのだ。だから、シャカのかつてのオウラの何倍もの強力なオウラが今そこで見事な光を放つのである。そして、会場でこの強力なオウラに満ち溢れた「スルー・ザ・ファイアー」が歌われると、観客に歓喜にも似た涙が訳もなくあふれ出るわけだ。
彼女は「スルー・ザ・ファイアー」の後半で「ハレル〜〜ヤ」「アイ・サンキュー」と声を張り上げる。これもまさにゴスペルだ。
「限界の限界まで火をくぐりぬけて、
あなたとともに生きることに賭けるわ
あらゆるリスクを負いましょう
何が起ころうと、何がどうなろうと
あなたを愛するためなら、
どこまでも行くわ
最後の最後までどんな火の中でもかけ抜けていくわ」
(「スルー・ザ・ファイアー」)
火を駈け抜けて、素晴らしき人生を進め、シャカ・カーン!
火を駈け抜けて、素晴らしき人生を切り開け、シャカ・カーン!
火を駈け抜けて、素晴らしき人生に火を灯せ、シャカ・カーン!
■ 「スルー・ザ・ファイアー」収録の『フィール・フォー・ユー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HGC1/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ 関連記事
June 03, 2008
Chaka Khan Live @ Hi Energy Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002552.html
2008年6月2日(月)ビルボード・ライヴのライヴ評
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(前回来日ライヴ評)
+++++
Through The Fire (written by David Foster, Tom Keane and Cynthia Weil)
I look in your eyes and I can see
We’ve loved so dangerously
You’re not trusting your heart to anyone
You tell me you’re gonna play it smart
We’re through before we start
But I believe that we’ve only just begun
When it’s this good, there’s no saying no
I want you so, I’m ready to go
Chorus:
Through the fire
To the limit, to the wall
For a chance to be with you
I’d gladly risk it all
Through the fire
Through whatever, come what may
For a chance at loving you
I’d take it all the way
Right down to the wire
Even through the fire
I know you’re afraid of what you feel
You still need time to heal
And I can help if you’ll only let me try
You touch me and something in me knew
What I could have with you
Well I’m not ready to kiss that dream goodbye
When it’s this sweet, there’s no saying no
I need you so, I’m ready to go
Chorus
Through the test of time
Chorus
Through the fire, to the limit
Through the fire, through whatever
Through the fire, to the limit
Through the fire, through whatever
+++++
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>MUSIC>SONG>Through The Fire
▲Bo Diddley Dies At 79
2008年6月6日コメント (1)【ロックン・ロール・オリジネイター、ボ・ディドリー死去】
ビート。
いわゆる「ロックン・ロール」のオリジネイターのひとりであるミュージシャン、ボ・ディドリーが2008年6月2日、フロリダ州アーチャーの自宅で心臓疾患で死去した。79歳だった。
ボ・ディドリーは1928年12月30日アメリカ南部ミシシッピー州マッコム生まれ。本名はエラ・オサ・ベイツ・マクダニエル。実の親ではなく、親類に育てられ、その親類家族と7歳で北部シカゴへ。ブルーズ・ギタリスト、ジョン・リー・フッカーを見て影響され、ブルーズ・ギタリスト、シンガーとしてシカゴのサウスサイドのライヴハウスなどで活動するようになる。その後リズムを強調したサウンドを作り出し、ロックン・ロールの原型となるサウンドを作り出し、多くの黒人、白人ミュージシャン、ロッカーに多大な影響を与えた。
1954年、ハーモニカ奏者、ドラマーらとともに、2曲のデモテープを制作。それが「アイム・ア・マン」と「ボ・ディドリー」という楽曲。シカゴの名門スタジオ、チェスでこれを再録音。1955年になって、R&Bチャートで1位を記録する大ヒットとなった。
「ボ・ディドリー」のサウンドは、当時「ボ・ディドリー・ビート」と呼ばれ、その特徴は、「ボンバ・・ボンバ・・」といったパーカッシヴなリズム・サウンド。そして、ほとんどワンコードで楽曲が作られ、そののりのよさはそうしたパーカッション的な音ゆえだった。また彼はカスタムメイドの独特の形をしたギターを持って演奏したことからも有名になった。
1955年11月、彼は『エド・サリヴァン・ショウ』(生放送)に出演するが、このとき、事前の打ち合わせではテネシー・アーニー・フォードの「16トンズ」を歌うように言われていたが、それを無視し、自身のヒット「ボ・ディドリー」を歌い、司会者エド・サリヴァンを激怒させた。以来、番組には出られなくなった。しかし、彼は次々とヒットを生み出し、珍しく白人からも支持を集める黒人アーティストとなった。
ロックン・ローラー、バディー・ホリーは「ノット・フェイド・アウェイ」で、ボ・ディドリーのリズムを借用するが、これは後にローリング・ストーンズが1964年にカヴァーし、彼らにとっての初ヒットとなる。
1980年代には映画に端役で出演したり、ナイキのCMに出演したりしていた。
1997年、楽曲「ボ・ディドリー」は、「グラミー・ホール・オブ・フェイム」入りし、また1998年グラミー賞ライフタイム・アチーヴメント賞を獲得。そのほかにも多数のアワードを獲得している。近年は、教会に通い、ゴスペル的な作品を録音するつもりだったらしい。
2007年5月12日のライヴ後、心臓発作に見舞われ翌13日入院。8月に再発。その後11月までに一時退院し、自宅療養していた。
6月2日午前1時45分頃、自宅には約35名の家族親類が集まり、ゴスペル曲「ウォーク・アラウンド・ザ・ヘヴン」が歌われたという。これを聴きながら、本人は「私はこれから天国へ行く」と言って旅立ったという。
彼には15人の孫、15人のひ孫、さらに3人の玄孫(やしゃご=ひ孫の子供)がいる。
ENT>OBITUARY>Bo Diddley / December 30, 1928 - June 2, 2008 (79)
ビート。
いわゆる「ロックン・ロール」のオリジネイターのひとりであるミュージシャン、ボ・ディドリーが2008年6月2日、フロリダ州アーチャーの自宅で心臓疾患で死去した。79歳だった。
ボ・ディドリーは1928年12月30日アメリカ南部ミシシッピー州マッコム生まれ。本名はエラ・オサ・ベイツ・マクダニエル。実の親ではなく、親類に育てられ、その親類家族と7歳で北部シカゴへ。ブルーズ・ギタリスト、ジョン・リー・フッカーを見て影響され、ブルーズ・ギタリスト、シンガーとしてシカゴのサウスサイドのライヴハウスなどで活動するようになる。その後リズムを強調したサウンドを作り出し、ロックン・ロールの原型となるサウンドを作り出し、多くの黒人、白人ミュージシャン、ロッカーに多大な影響を与えた。
1954年、ハーモニカ奏者、ドラマーらとともに、2曲のデモテープを制作。それが「アイム・ア・マン」と「ボ・ディドリー」という楽曲。シカゴの名門スタジオ、チェスでこれを再録音。1955年になって、R&Bチャートで1位を記録する大ヒットとなった。
「ボ・ディドリー」のサウンドは、当時「ボ・ディドリー・ビート」と呼ばれ、その特徴は、「ボンバ・・ボンバ・・」といったパーカッシヴなリズム・サウンド。そして、ほとんどワンコードで楽曲が作られ、そののりのよさはそうしたパーカッション的な音ゆえだった。また彼はカスタムメイドの独特の形をしたギターを持って演奏したことからも有名になった。
1955年11月、彼は『エド・サリヴァン・ショウ』(生放送)に出演するが、このとき、事前の打ち合わせではテネシー・アーニー・フォードの「16トンズ」を歌うように言われていたが、それを無視し、自身のヒット「ボ・ディドリー」を歌い、司会者エド・サリヴァンを激怒させた。以来、番組には出られなくなった。しかし、彼は次々とヒットを生み出し、珍しく白人からも支持を集める黒人アーティストとなった。
ロックン・ローラー、バディー・ホリーは「ノット・フェイド・アウェイ」で、ボ・ディドリーのリズムを借用するが、これは後にローリング・ストーンズが1964年にカヴァーし、彼らにとっての初ヒットとなる。
1980年代には映画に端役で出演したり、ナイキのCMに出演したりしていた。
1997年、楽曲「ボ・ディドリー」は、「グラミー・ホール・オブ・フェイム」入りし、また1998年グラミー賞ライフタイム・アチーヴメント賞を獲得。そのほかにも多数のアワードを獲得している。近年は、教会に通い、ゴスペル的な作品を録音するつもりだったらしい。
2007年5月12日のライヴ後、心臓発作に見舞われ翌13日入院。8月に再発。その後11月までに一時退院し、自宅療養していた。
6月2日午前1時45分頃、自宅には約35名の家族親類が集まり、ゴスペル曲「ウォーク・アラウンド・ザ・ヘヴン」が歌われたという。これを聴きながら、本人は「私はこれから天国へ行く」と言って旅立ったという。
彼には15人の孫、15人のひ孫、さらに3人の玄孫(やしゃご=ひ孫の子供)がいる。
ENT>OBITUARY>Bo Diddley / December 30, 1928 - June 2, 2008 (79)
【吉弘知鶴子ゴスペル・ナイト〜ブレンダ節炸裂】
スピリット。
かつてニューオーリンズで腕を鳴らしてきた女性キーボード奏者吉弘知鶴子さん名義としてはブルース・アレーで初のライヴ。それもゴスペル曲ばかりをやるという異色のライヴにいい感じの胸騒ぎ。しかも、オンステージ8人のうち日本人は吉弘さんだけ、残りは全員アフリカン・アメリカン。まあ、そのままブラック・ゴスペルが目黒ブルース・アレーを占拠したようなものだ。(笑)シンガー4人をまとめるのは、我らがブレンダ・ヴォーン、東京レディー・ソウル・ナンバー・ワンだ。ワキを固めるのは、フランク、ミーシャ、シモニークのブラザー&シスター軍団。
シャカ・カーン→シーシー・ワイナンズ→ブレンダ・ヴォーンと、まさに3連続ゴスペル系シンガーを見られる東京の夜って一体なんなんだろう。(笑)
冒頭2曲は演奏曲。ブルース・アレー、ピアノの上にカメラを設置し、上からの映像をスクリーンに映し出した。これ、なかなかいい。しばらく前に、上原ひろみ&チック・コーリアでも俯瞰の映像がひじょうによかったが、やはりピアノを真上から見る映像は楽しい。
3曲目以降ヴォーカルが入る。1人リードで3人コーラスでも、迫力がめいっぱいある。前日も、クワイアーも物量作戦は必要ないかもしれない、と思ったが、ここでの1+3も十分だ。これは、このライヴに限らないが、ゴスペル曲って初めて聴いても、すぐになじめる感じのものが多い。ヒップホップの新曲などだと、いちいち耳に残らないのだが、ゴスペル曲はなぜかすっと入ってくる。そもそもそういう作りなのかなあ。それとも、こちらが年を取ったせいか。(笑)
しかし、こうしたゴスペルを歌うときのブレンダは本当にすごい。存分にブレンダ節を聴かせる。僕はシャカのライヴを見ているときに、ブレンダが思い浮かんだ。ブレンダはシャカ、シーシーなどと並んで歌っても、まったく遜色ない。たまたま彼女は日本をベースにして、ここで活躍しているだけで、彼女がずっとオークランドかロスで活躍して、それなりのプロデューサーなんかと出会っていたら、まちがいなくビッグな存在になっていたと思う。実力と知名度、ヒット曲のあるなしは関係ない。実力があっても、ヒットなしには知名度はでない。要は「ご縁」の問題なのだ。
この日は、全テーブルに演奏曲目が書かれた紙が置かれ、全員がこの曲目を知ることができた。しかも、それに加え吉弘さんが1曲ごとに丁寧に解説してから演奏に入った。こういうのもいい。たとえば、5曲目では、「これは元はこういう曲でした」といってピアノでそのメロディーを弾く。みんなが知っているメロディーだったので、観客が歌い始めた。「そして、それをブラック・ゴスペルでやるとこうなります」といってその曲に入った。
ヴォーカルもの4曲の中では、どれもよかったが、特に「スピリット」という曲が素晴らしかった。空気はブルース・アレー転じてゴスペル・アレーだ。シャカも当然ゴスペル・ルーツ、そして、シーシー・ワイナンズももろゴスペル、この日も完全ゴスペルということで、今週前半は、べったりゴスペル漬けになった。吉弘さんに「2ヶ月に1度くらいの割りでやったら、どうですか」と言ったら、「ほんと大変なんです。体力ないんで、(笑)半年に一度くらいでいいかなって。次は12月にはクリスマスも含めてやろうと思ってます」とのお答え。う〜〜ん、もったいない。
僕は第二部もかなり見たかったが、後ろ髪ひかれつつ次に移動。
■ メンバー
吉弘知鶴子ゴスペルナイト
(Pf/Org)吉弘知鶴子 (G)ザンドレ・ヤブロウ (B)グレッグ・リー (Ds)マーティー・ブレイシー (Vo)ブレンダ・ヴォーン、ミーシャ・ドナルド、シャモニーク・ジャクソン、フランク・レグリー
★Special Guest シスターリード(from CampZama)
■ セットリスト
Setlist : Yoshihiro Chizuko Gospel Night @ Blues Alley Japan, June 4th, 2008
First set
Show started 19:40
01. Oh How I Love Jesus (Instrumental)
02. He Reigns (Instrumental)
03. Ooh Child
04. Spirit
05. What A Friend We Have
06. Authority
Show ended 20:42
Second set
01. Just A Closer Walk To Thee
02. Never Would Have Made It
03. Oh Happy Day
04. He’s Standing Right There
05. Conquerors
06. Hallelujah, You’re Worthy To Be Praised
07. I Need You To Survive
(2008年6月4日水曜、目黒ブルース・アレー=吉弘知鶴子ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Yoshihiro, Chizuko
2008-94
スピリット。
かつてニューオーリンズで腕を鳴らしてきた女性キーボード奏者吉弘知鶴子さん名義としてはブルース・アレーで初のライヴ。それもゴスペル曲ばかりをやるという異色のライヴにいい感じの胸騒ぎ。しかも、オンステージ8人のうち日本人は吉弘さんだけ、残りは全員アフリカン・アメリカン。まあ、そのままブラック・ゴスペルが目黒ブルース・アレーを占拠したようなものだ。(笑)シンガー4人をまとめるのは、我らがブレンダ・ヴォーン、東京レディー・ソウル・ナンバー・ワンだ。ワキを固めるのは、フランク、ミーシャ、シモニークのブラザー&シスター軍団。
シャカ・カーン→シーシー・ワイナンズ→ブレンダ・ヴォーンと、まさに3連続ゴスペル系シンガーを見られる東京の夜って一体なんなんだろう。(笑)
冒頭2曲は演奏曲。ブルース・アレー、ピアノの上にカメラを設置し、上からの映像をスクリーンに映し出した。これ、なかなかいい。しばらく前に、上原ひろみ&チック・コーリアでも俯瞰の映像がひじょうによかったが、やはりピアノを真上から見る映像は楽しい。
3曲目以降ヴォーカルが入る。1人リードで3人コーラスでも、迫力がめいっぱいある。前日も、クワイアーも物量作戦は必要ないかもしれない、と思ったが、ここでの1+3も十分だ。これは、このライヴに限らないが、ゴスペル曲って初めて聴いても、すぐになじめる感じのものが多い。ヒップホップの新曲などだと、いちいち耳に残らないのだが、ゴスペル曲はなぜかすっと入ってくる。そもそもそういう作りなのかなあ。それとも、こちらが年を取ったせいか。(笑)
しかし、こうしたゴスペルを歌うときのブレンダは本当にすごい。存分にブレンダ節を聴かせる。僕はシャカのライヴを見ているときに、ブレンダが思い浮かんだ。ブレンダはシャカ、シーシーなどと並んで歌っても、まったく遜色ない。たまたま彼女は日本をベースにして、ここで活躍しているだけで、彼女がずっとオークランドかロスで活躍して、それなりのプロデューサーなんかと出会っていたら、まちがいなくビッグな存在になっていたと思う。実力と知名度、ヒット曲のあるなしは関係ない。実力があっても、ヒットなしには知名度はでない。要は「ご縁」の問題なのだ。
この日は、全テーブルに演奏曲目が書かれた紙が置かれ、全員がこの曲目を知ることができた。しかも、それに加え吉弘さんが1曲ごとに丁寧に解説してから演奏に入った。こういうのもいい。たとえば、5曲目では、「これは元はこういう曲でした」といってピアノでそのメロディーを弾く。みんなが知っているメロディーだったので、観客が歌い始めた。「そして、それをブラック・ゴスペルでやるとこうなります」といってその曲に入った。
ヴォーカルもの4曲の中では、どれもよかったが、特に「スピリット」という曲が素晴らしかった。空気はブルース・アレー転じてゴスペル・アレーだ。シャカも当然ゴスペル・ルーツ、そして、シーシー・ワイナンズももろゴスペル、この日も完全ゴスペルということで、今週前半は、べったりゴスペル漬けになった。吉弘さんに「2ヶ月に1度くらいの割りでやったら、どうですか」と言ったら、「ほんと大変なんです。体力ないんで、(笑)半年に一度くらいでいいかなって。次は12月にはクリスマスも含めてやろうと思ってます」とのお答え。う〜〜ん、もったいない。
僕は第二部もかなり見たかったが、後ろ髪ひかれつつ次に移動。
■ メンバー
吉弘知鶴子ゴスペルナイト
(Pf/Org)吉弘知鶴子 (G)ザンドレ・ヤブロウ (B)グレッグ・リー (Ds)マーティー・ブレイシー (Vo)ブレンダ・ヴォーン、ミーシャ・ドナルド、シャモニーク・ジャクソン、フランク・レグリー
★Special Guest シスターリード(from CampZama)
■ セットリスト
Setlist : Yoshihiro Chizuko Gospel Night @ Blues Alley Japan, June 4th, 2008
First set
Show started 19:40
01. Oh How I Love Jesus (Instrumental)
02. He Reigns (Instrumental)
03. Ooh Child
04. Spirit
05. What A Friend We Have
06. Authority
Show ended 20:42
Second set
01. Just A Closer Walk To Thee
02. Never Would Have Made It
03. Oh Happy Day
04. He’s Standing Right There
05. Conquerors
06. Hallelujah, You’re Worthy To Be Praised
07. I Need You To Survive
(2008年6月4日水曜、目黒ブルース・アレー=吉弘知鶴子ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Yoshihiro, Chizuko
2008-94
【シーシー・ワイナンズ登場、東急ワールドミュージックスペシャル】
光。
東急グループが定期的に行っているイヴェント『東急ワールド・ミュージック・スペシャル』、今回は数えて9回目。ひょんなことから、ここにゴスペル・シンガー、シーシー・ワイナンズがやってくると知り、見たいなあと思い、ネットからいろんな名前を使って応募したが、全部はずれた。(笑)
シーシーは、一度1990年代初めに新宿のルミネ・ホールにビービー&シーシーで来日、ライヴを見た。また1997年5月、ホイットニー・ヒューストンの東京ドームでのライヴに彼女が飛び入りで1曲「カウント・オン・ミー」を歌ったことを記憶している。去年はヴァネッサ・ベル・アームストロングがひょいとやってきたり、カーク・ウェイラムとジョン・スタッダードが来日したり、今年はシーシーと、知らぬ間にいろんなゴスペル・アーティストが来ている。
シーシーは現在日本のレコード会社もないようで、前日まで鑑賞はあきらめていたところ、これまた当日午後になって急遽とあるご縁で見られることになり、ビービー&シーシーの来日時に彼のラジオのゲストにでてもらったという松尾潔氏とともに観戦。無料、抽選で、その倍率は10倍以上だったとか。じゃあ、3通くらい出したくらいじゃあ当たらない。(笑)
東急グループのサイト↓
http://www.tokyu.co.jp/group/twms2008/index.html
プロフィール↓
http://www.tokyu.co.jp/group/twms2008/profil.html
無料イヴェントということもあり、会場は超満員。またテーマがゴスペルということで、ゴスペルを歌っている風の人たちも見受けられたが、多くは年齢層も幅広い一般の方々が集まっていた。入り口で、本日のプログラム(曲目が書いてある)、小さなLEDライトを渡され、最後の曲でお使いください、とご案内された。これが小さいがとてもきれいな色を発光する。入り口でシーシーの新作を売っていたので、松尾氏とそれぞれ一枚ずつご購入。もう一枚、ビービー&シーシーのベストもあったが、曲目をよく見ると、けっこう持っていたのでこちらはパス。
第一部のザ・ボーン・アゲイン・チャーチからは11名のシンガーたちが登場。そのうちの1名がオルガンを弾く。「アメージング・グレイス」から始まり、最後のほうで50名以上の日本人コーラスがバックに立った。
休憩をはさんで、シーシー登場。さすがに立派、歌の格が違う感じ。前日のシャカ・カーンが頭の先から声を出すのに比べて、このシーシーはおなかのおへそのあたりから、ガツーンと低い声をだしてくる。タイプが違うわけだが、シーシーの堂々としたふるまいはもはや中堅からヴェテランの域に達しているということか。
ドラムス、ギター、ベース、キーボード2人にコーラス4人という9人のバックというきちんとした編成。この4人のコーラスがまたけっこううまかった。この4人とシーシーの歌を聴いていると、その迫力は50人のクワイアーを凌駕。こういうのを見ると、ゴスペルも人数だけではないんだなあ、と感じる。もちろん人数がいればいたで、迫力なんですけどね。松尾氏この歌とコーラスを見て、「クワイアーいらずですねえ…」。
シーシーはセットリスト中7曲までが、2008年4月全米リリースの最新作『サイ・キンゴドム・カム』収録の曲だった。道理でなじみはなかったが、荘厳な雰囲気とのりのいいコンテンポラリー・ゴスペルの世界にたっぷり浸れた。
特に5曲目「ヒーズ・コンサーンド」では、シーシーは通訳を招き入れ、「あなたたちを、神様はみな気にかけています。愛しています」といったメッセージを説明、さらに歌に入るとアフリカのホームレスの子供たちの映像をスクリーンに映し出した。
最後アンコールで「オー・ハッピー・デイ」。第一部ででてきた人たちも含めて全員登場。ここで、先のLEDライトが登場。2000以上のこの小さなライトが暗い会場に一斉に光ると、ホタルみたいで実にきれいだ。「アメージング・グレイス」に始まり、「オー・ハッピー・デイ」に終わるゴスペル・イヴェント。最後はホタルの光…。
■ 「東急ワールドミュージックスペシャルin Bunkamura vol.9ゴスペルナイト」(シーシー・ワイナンズなど)会場 東急文化村
■セットリスト 東急ワールドミュージックスペシャルin Bunkamura vol.9
ゴスペルナイト
Setlist : Tokyu Bunkamura, Orchard Hall, June 3, 2008
The Born Again Church Choir & Tokyu World Music Special Choir
MC started 19:02
Live performance started 19:10
01. Amazing Grace
02. Nobody Knows The Trouble I’ve Seen
03. I Want To Be Ready
04. Precious Lord, Take My Hand
05. O Mary Don’t You Weep
06. Sweeping Through the City
07. Hosanna
08. Blessed And Highly Favored
09. Faithful Is Our God
10. Total Praise
Performance ended 20:00
-break-
CeCe Winans
MC 20:24
Performance started 20:28
01. We Welcome You (Holy Father)
02. Forever
03. Pray
04. Waging War
05. He’s Concerned -- Jesus Loves Me -- He’s Concerned
06. Oh Holy Place
07. You’re The One
08. Alabaster Box (??)
09. Million Miles
10. It Ain’t Over
Enc. Oh, Happy Day (all)
Show ended 21:30
(2008年6月3日火曜、東急文化村=東急ワールドミュージックスペシャルin Bunkamura vol.9 ゴスペルナイト・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tokyu World Music Special In Bunkamura, Vol.9
2008-93
光。
東急グループが定期的に行っているイヴェント『東急ワールド・ミュージック・スペシャル』、今回は数えて9回目。ひょんなことから、ここにゴスペル・シンガー、シーシー・ワイナンズがやってくると知り、見たいなあと思い、ネットからいろんな名前を使って応募したが、全部はずれた。(笑)
シーシーは、一度1990年代初めに新宿のルミネ・ホールにビービー&シーシーで来日、ライヴを見た。また1997年5月、ホイットニー・ヒューストンの東京ドームでのライヴに彼女が飛び入りで1曲「カウント・オン・ミー」を歌ったことを記憶している。去年はヴァネッサ・ベル・アームストロングがひょいとやってきたり、カーク・ウェイラムとジョン・スタッダードが来日したり、今年はシーシーと、知らぬ間にいろんなゴスペル・アーティストが来ている。
シーシーは現在日本のレコード会社もないようで、前日まで鑑賞はあきらめていたところ、これまた当日午後になって急遽とあるご縁で見られることになり、ビービー&シーシーの来日時に彼のラジオのゲストにでてもらったという松尾潔氏とともに観戦。無料、抽選で、その倍率は10倍以上だったとか。じゃあ、3通くらい出したくらいじゃあ当たらない。(笑)
東急グループのサイト↓
http://www.tokyu.co.jp/group/twms2008/index.html
プロフィール↓
http://www.tokyu.co.jp/group/twms2008/profil.html
無料イヴェントということもあり、会場は超満員。またテーマがゴスペルということで、ゴスペルを歌っている風の人たちも見受けられたが、多くは年齢層も幅広い一般の方々が集まっていた。入り口で、本日のプログラム(曲目が書いてある)、小さなLEDライトを渡され、最後の曲でお使いください、とご案内された。これが小さいがとてもきれいな色を発光する。入り口でシーシーの新作を売っていたので、松尾氏とそれぞれ一枚ずつご購入。もう一枚、ビービー&シーシーのベストもあったが、曲目をよく見ると、けっこう持っていたのでこちらはパス。
第一部のザ・ボーン・アゲイン・チャーチからは11名のシンガーたちが登場。そのうちの1名がオルガンを弾く。「アメージング・グレイス」から始まり、最後のほうで50名以上の日本人コーラスがバックに立った。
休憩をはさんで、シーシー登場。さすがに立派、歌の格が違う感じ。前日のシャカ・カーンが頭の先から声を出すのに比べて、このシーシーはおなかのおへそのあたりから、ガツーンと低い声をだしてくる。タイプが違うわけだが、シーシーの堂々としたふるまいはもはや中堅からヴェテランの域に達しているということか。
ドラムス、ギター、ベース、キーボード2人にコーラス4人という9人のバックというきちんとした編成。この4人のコーラスがまたけっこううまかった。この4人とシーシーの歌を聴いていると、その迫力は50人のクワイアーを凌駕。こういうのを見ると、ゴスペルも人数だけではないんだなあ、と感じる。もちろん人数がいればいたで、迫力なんですけどね。松尾氏この歌とコーラスを見て、「クワイアーいらずですねえ…」。
シーシーはセットリスト中7曲までが、2008年4月全米リリースの最新作『サイ・キンゴドム・カム』収録の曲だった。道理でなじみはなかったが、荘厳な雰囲気とのりのいいコンテンポラリー・ゴスペルの世界にたっぷり浸れた。
特に5曲目「ヒーズ・コンサーンド」では、シーシーは通訳を招き入れ、「あなたたちを、神様はみな気にかけています。愛しています」といったメッセージを説明、さらに歌に入るとアフリカのホームレスの子供たちの映像をスクリーンに映し出した。
最後アンコールで「オー・ハッピー・デイ」。第一部ででてきた人たちも含めて全員登場。ここで、先のLEDライトが登場。2000以上のこの小さなライトが暗い会場に一斉に光ると、ホタルみたいで実にきれいだ。「アメージング・グレイス」に始まり、「オー・ハッピー・デイ」に終わるゴスペル・イヴェント。最後はホタルの光…。
■ 「東急ワールドミュージックスペシャルin Bunkamura vol.9ゴスペルナイト」(シーシー・ワイナンズなど)会場 東急文化村
■セットリスト 東急ワールドミュージックスペシャルin Bunkamura vol.9
ゴスペルナイト
Setlist : Tokyu Bunkamura, Orchard Hall, June 3, 2008
The Born Again Church Choir & Tokyu World Music Special Choir
MC started 19:02
Live performance started 19:10
01. Amazing Grace
02. Nobody Knows The Trouble I’ve Seen
03. I Want To Be Ready
04. Precious Lord, Take My Hand
05. O Mary Don’t You Weep
06. Sweeping Through the City
07. Hosanna
08. Blessed And Highly Favored
09. Faithful Is Our God
10. Total Praise
Performance ended 20:00
-break-
CeCe Winans
MC 20:24
Performance started 20:28
01. We Welcome You (Holy Father)
02. Forever
03. Pray
04. Waging War
05. He’s Concerned -- Jesus Loves Me -- He’s Concerned
06. Oh Holy Place
07. You’re The One
08. Alabaster Box (??)
09. Million Miles
10. It Ain’t Over
Enc. Oh, Happy Day (all)
Show ended 21:30
(2008年6月3日火曜、東急文化村=東急ワールドミュージックスペシャルin Bunkamura vol.9 ゴスペルナイト・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tokyu World Music Special In Bunkamura, Vol.9
2008-93
(これからライヴをごらんになる方は十分ご注意ください)
【シャカ・カーン初日から全開】
エネルギー全開。
2003年10月以来4年8ヶ月ぶりの現代のソウル・ディーヴァ、シャカ・カーン(チャカ・カーン)の来日公演。前回武道館、今回は小さなライヴ・ハウス、ビルボードということで、初日セカンド超満員。ほぼ空席なしだ。改めてシャカ人気を認識。
今回の最大のポイントは、ギターに1970年代に一緒に活動したファンク・グループ、ルーファスの名ギタリスト、トニー・メイデンが参加していること。30年来の友人だけに、お互いすべてを知り尽くしているパフォーマンスとなる。
シャカ・カーンは、1970年代にルーファスの一員として来日して以来、1980年代、1990年代とコンスタントに来日している。彼女の場合、ライヴには波があり、ものすごく良いときは誰もかなわないほど素晴らしく、逆に気分が乗らないときにはこんなことがあるのかというほどの醜態を見せる。ひどかったのは1980年代初期のもの。ワイン・グラスのみながらやるわ、もう酒でよっぱらうわ、音程ははずすわ、でどうしようもなかった。そのときのプロモーターの社長が激怒して、マネージャーとやりあったという。逆に僕がもっとも素晴らしいと思ったのは、1990年代に今はなき横浜・本牧にほんの一時期だけあった「マイカル本牧アポロ・シアター」で見たシャカ・カーンだった。どの曲も完璧で、本当に気持ちよさそうに歌い、「スルー・ザ・ファイアー」など、涙がでるほど感激し鳥肌が立った。おそらくそのときの彼女の精神状態によって、出来不出来がでるのだろう。
さて、まず初日を見なければならない。結論から言うとシャカの声は、よく出ていた。パフォーマンスもよかった。もういきなり全開である。声が若干キンキンしている部分はあったが、概ねよかった。セットリストも短いながらも、コンパクトにまとめ、ラインアップも悪くない。ルーファス時代の曲も、シャカ・ソロもいれていて、ソウル・シンガー・ショウという感じだ。若干バンドの音量が大きめでシャカの声が聞き取りにくいところがあったが、これはシャカの問題ではない。しいていえば、1曲だけでいいので、ジャズ風の曲をいれてもよかったかもしれない。例えば、「エンド・オブ・ラヴ・アフェア」とか、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」あたり。2曲はいらない、1曲でいい。
それにしても、あの声はどこからでてくるのか。頭のてっぺんから出てくるのではないかと思われるほどの声。声力、声圧、迫力、相当なものだ。例えば、多くのシンガーが目指すのがアレサ・フランクリンか、シャカ・カーンというのもうなずける。
セカンドでは、当初の予定では4曲目に「アイム・ア・ウーマン」をやる予定だったのを、急遽、「ステイ」のフル・ヴァージョンに変えて歌った。3曲目が終わった後、ベース奏者(ミュージカル・ディレクター)に耳打ちし、これにした。また、ファーストでは「スイート・シング」のあとにアンコールだったそうだが、セカンドでは「ホワッツ・ゴーイング・オン」を歌ってくれた。
アレサも、その場その場で気分次第で曲をどんどん変えていくというが、シャカも乗ってきて、なれてくると、どんどんと曲を変えていきそうな予感がする。
東京は休息日1日はさみ5日間計10回、さらにその後大阪3日6回。果たしてどうなるだろうか。さらに日が進むごとに、ライヴはよくなっていくか。
■過去記事
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(前回来日ライヴ評)
■ メンバー
シャカ・カーン/Chaka Khan(Vocals)
アンドリュー・ガウチェ/Andrew Gouche(Bass/Music Director)
ジャヴァド・デイ/Javad Day(Keyboards)
ダレル・クロックス/Darrell Crooks(Guitar)
トニー・メイデン/Tony Maiden(Guitar)
チャールズ・ストリーター/Charles Streeter(Drums)
ティファニー・スミス/Tiffany Smith(Vocals)
トニー・スクラッグス/Tony Scruggs(Vocals)
マヴゥート・カーペンター/Mabvuto Carpenter(Vocals)
■セットリスト シャカ・カーン(チャカ・カーン)
Setlist : Chaka Khan @ Billboard, June 2, 2008
Show started 21:39
01. Intro : Once You Get Started ./ Stay
02. I Feel For You
03. Ain’t Nobody
04. Stay
05. Whatcha Gonna Do For Me
06. Please Pardon Me
07. Hollywood
08. Do You Love What You Feel
09. Will You Love Me
10. Angel
11. Through The Fire
12. You Got The Love
13. Tell Me Something Good
14. Sweet Thing
15. What’s Going On
Enc. I’m Every Woman
Show ended 22:59
(2008年6月2日月曜、ビルボード・ライヴ東京=シャカ・カーン・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
2008-92
【シャカ・カーン初日から全開】
エネルギー全開。
2003年10月以来4年8ヶ月ぶりの現代のソウル・ディーヴァ、シャカ・カーン(チャカ・カーン)の来日公演。前回武道館、今回は小さなライヴ・ハウス、ビルボードということで、初日セカンド超満員。ほぼ空席なしだ。改めてシャカ人気を認識。
今回の最大のポイントは、ギターに1970年代に一緒に活動したファンク・グループ、ルーファスの名ギタリスト、トニー・メイデンが参加していること。30年来の友人だけに、お互いすべてを知り尽くしているパフォーマンスとなる。
シャカ・カーンは、1970年代にルーファスの一員として来日して以来、1980年代、1990年代とコンスタントに来日している。彼女の場合、ライヴには波があり、ものすごく良いときは誰もかなわないほど素晴らしく、逆に気分が乗らないときにはこんなことがあるのかというほどの醜態を見せる。ひどかったのは1980年代初期のもの。ワイン・グラスのみながらやるわ、もう酒でよっぱらうわ、音程ははずすわ、でどうしようもなかった。そのときのプロモーターの社長が激怒して、マネージャーとやりあったという。逆に僕がもっとも素晴らしいと思ったのは、1990年代に今はなき横浜・本牧にほんの一時期だけあった「マイカル本牧アポロ・シアター」で見たシャカ・カーンだった。どの曲も完璧で、本当に気持ちよさそうに歌い、「スルー・ザ・ファイアー」など、涙がでるほど感激し鳥肌が立った。おそらくそのときの彼女の精神状態によって、出来不出来がでるのだろう。
さて、まず初日を見なければならない。結論から言うとシャカの声は、よく出ていた。パフォーマンスもよかった。もういきなり全開である。声が若干キンキンしている部分はあったが、概ねよかった。セットリストも短いながらも、コンパクトにまとめ、ラインアップも悪くない。ルーファス時代の曲も、シャカ・ソロもいれていて、ソウル・シンガー・ショウという感じだ。若干バンドの音量が大きめでシャカの声が聞き取りにくいところがあったが、これはシャカの問題ではない。しいていえば、1曲だけでいいので、ジャズ風の曲をいれてもよかったかもしれない。例えば、「エンド・オブ・ラヴ・アフェア」とか、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」あたり。2曲はいらない、1曲でいい。
それにしても、あの声はどこからでてくるのか。頭のてっぺんから出てくるのではないかと思われるほどの声。声力、声圧、迫力、相当なものだ。例えば、多くのシンガーが目指すのがアレサ・フランクリンか、シャカ・カーンというのもうなずける。
セカンドでは、当初の予定では4曲目に「アイム・ア・ウーマン」をやる予定だったのを、急遽、「ステイ」のフル・ヴァージョンに変えて歌った。3曲目が終わった後、ベース奏者(ミュージカル・ディレクター)に耳打ちし、これにした。また、ファーストでは「スイート・シング」のあとにアンコールだったそうだが、セカンドでは「ホワッツ・ゴーイング・オン」を歌ってくれた。
アレサも、その場その場で気分次第で曲をどんどん変えていくというが、シャカも乗ってきて、なれてくると、どんどんと曲を変えていきそうな予感がする。
東京は休息日1日はさみ5日間計10回、さらにその後大阪3日6回。果たしてどうなるだろうか。さらに日が進むごとに、ライヴはよくなっていくか。
■過去記事
2003/10/11 (Sat)
Chaka Khan Live @ Budoukan: One & Only Voice Still Shines
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031011.html
(前回来日ライヴ評)
■ メンバー
シャカ・カーン/Chaka Khan(Vocals)
アンドリュー・ガウチェ/Andrew Gouche(Bass/Music Director)
ジャヴァド・デイ/Javad Day(Keyboards)
ダレル・クロックス/Darrell Crooks(Guitar)
トニー・メイデン/Tony Maiden(Guitar)
チャールズ・ストリーター/Charles Streeter(Drums)
ティファニー・スミス/Tiffany Smith(Vocals)
トニー・スクラッグス/Tony Scruggs(Vocals)
マヴゥート・カーペンター/Mabvuto Carpenter(Vocals)
■セットリスト シャカ・カーン(チャカ・カーン)
Setlist : Chaka Khan @ Billboard, June 2, 2008
Show started 21:39
01. Intro : Once You Get Started ./ Stay
02. I Feel For You
03. Ain’t Nobody
04. Stay
05. Whatcha Gonna Do For Me
06. Please Pardon Me
07. Hollywood
08. Do You Love What You Feel
09. Will You Love Me
10. Angel
11. Through The Fire
12. You Got The Love
13. Tell Me Something Good
14. Sweet Thing
15. What’s Going On
Enc. I’m Every Woman
Show ended 22:59
(2008年6月2日月曜、ビルボード・ライヴ東京=シャカ・カーン・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Khan, Chaka
2008-92
【伝統的R&Bヴォーカル・グループの真髄〜マンハッタンズ・ライヴ】
真髄。
ソウル・ヴォーカル・グループ、マンハッタンズの2006年1月以来およそ2年5ヶ月ぶりの来日ライヴ。前回ライヴのときに、一番低音のウィンフレッド・ブルー・ラヴェットが杖をついていたのだが、今回は杖などなく、昔ながらに元気にステージ狭しと踊っていた。たぶん、前回は単にそのとき怪我をしていたということなのだろう。それを見ただけで、僕は嬉しくなった。直ってよかった、という感じだ。観客層もやはりかなり年齢が高い。
さて、9時1分前にはバンドがスタンバイ。9時ちょうどにライヴがスタート。きっちりしている。マンハッタンズの4人がMCに煽られてさっそうと登場。スーツとシャツはサーモン・ピンク、靴もピカピカのサーモン・ピンク、もちろんハンカチーフもシルクのサーモン・ピンク。きっちり決める。「エイント・ノー・ストッピン」でイケイケにしておいて、持ち歌「アイル・ネヴァー・・・」へ突入。4人での振り付けが、もう伝統的ソウル・ヴォーカル・グループのそれだ。テンプス、スタイリスティックス、そして、今マンハッタンズ。まさに王道。
1曲目から最後まで、ほとんど曲間なく、次々とテンポよく曲が歌われる。きっちりきっちり。このあたりのちょっとやってノンストップで次の曲へ行くスタイルは、ソウル・ヴォーカル・グループの真骨頂。ほんとに息つく間もなく楽しめる。スローバラードでは客席のカップルがチークを踊る姿も。いいですねえ、こういう雰囲気。
オリジナルのヒット曲にはちゃんと振り付けがついている。これらの多くはチョーリー・アトキンスという伝説の振り付け師が振付けたもの。(曲によっては、ブルーらメンバーも振り付ける) チョーリーは、元々モータウンで多くの振り付けの仕事をしていたが、その後、マンハッタンズやスタイリスティックス、スピナーズなどいわゆる多くのヴォーカル・グループの振り付けをした。
バックを支えるバンドは、ドラムス、ギター、ベースにキーボード2人の5人。「イースト・コースト・コネクション」という名前で、マンハッタンズのバックバンドとして10年以上活動を続けている。バンドもきっちりきっちり。
また、マンハッタンズの低音ブルー・ラヴェットとジェラルド以外のふたりのうち、デイヴィッド・タイソンはなんとテンプテーションズのロン・タイソンの弟だという。1994年以来、現在のマンハッタンズに参加している。デイヴィッドのウェッブサイトによれば、1959年9月14日生まれ。現在48歳。ブルーやジェラルドよりもかなり若い。スキンヘッドのトロイも1994年からの参加。2人も目立たないがうまい。
やはり、はりのあるジェラルドが歌い、ブルーがあの低音でコーラスをつけたりしゃべったりすると、もうそれだけできっちりマンハッタンズの世界になる。そして短めのMCが、曲のイントロにのって話されるので、まるでノンストップのラジオ・ショウを聴いているかのよう。
下記セットリスト13では、マンハッタンズの3人がステージを降りてジェラルドだけが残り、サム・クックの「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」を熱唱。サム・クックの影響を多大に受けているジェラルドならではの解釈で、存分にサム・クック節を聴かせ、ショウのハイライトのひとつになった。これは前の曲から「チェンジ」つながりになっている。生のサム・クックを見られない今日、こうしたサム・スクールのシンガーをじっくり聴こうとすると、こうしたジェラルドの歌声になるのだろう。もちろん、ボビー・ウーマックもいい。
スピナーズの「ラヴ・ドント・ラヴ・ノーバディー」からボーイズ・トゥ・メンの「アイル・メイク・ラヴ・トゥ・ユー」をメドレーでやったが、グラディス・ナイトがこの並びでつないでいた。この前武道館で見たカラオケ・ヴァージョンの同曲(ボーイズ・トゥ・メンの歌)よりも、はるかによかった。やはり、振り付けのついたヴォーカル・グループのリアルなバンドとともに歌われるライヴ・パフォーマンスは楽しい。そして、彼らの曲が終わるときの直角に折れるおじぎが長くてすがすがしい。おじぎもきっちりだ。
もう一箇所圧倒的だったのが、これも前回来日で見せてくれたが、アンコールのオープニングの部分。4人アカペラで「ジョージア…」を歌う。別に彼らのヒットでもないのに、まるで彼らが何十年と歌ってきたかのようにさえ思える。歌手自身の解釈力を見せ付ける。
ほぼ無音部分なしの80分は、密度濃くあっという間。彼らにとっては「朝飯前」なんだろうが、やはり何度見ても嬉し楽し。同行ソウルメイト黒沢さんは、「いい声、いい音楽は本当に耳の栄養になります、いやあ、本当に来てよかった」といたく感激していた。ライヴ後はサイン会で、長い列ができていた。最後まできっちり仕事するなあ。
■ 過去記事
January 08, 2006
Manhattans: Brings The Legacy Of Sam Cook, Ray Charles
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200601/2006_01_08.html
(前回来日ライヴ評)
■ メンバー
(マンハッタンズ)
ジェラルド・アルストン/Gerald Alston(Lead Vocals)
ブルー・ ラヴェット/Blue Lovett(Vocals(Bass))
トロイ・メイ/Troy May(Vocals(Bariton & Tenor))
デイヴィッド・タイソン/David Tyson(Vocals(1st Tenor)
(イースト・コースト・コネクション)
ジャスティス・バトラー/Justice Butler("Drums/ Musical Director")
コルト・ヤンガー/Colt Younger("Keyboards/co-Musical Director")
ハーウィ・ロビンス/Howie Robbins(Keyboards)
マーク・バウワーズ/Mark Bowers(Guitar)
ジェイソン・シモンズ/Jason Simons(Bass)
■ セットリスト マンハッタンズ
Setlist : Manhattans @ Billboard Live, June 1st, 2008
[ ] indicates original artist or artist made the song hit
Show started21:00
01. Ain’t No Stoppin’ Us Now [MacFadden & Whitehead]
02. I’ll Never Find Another (Find Another Like You)
03. Wish That You Were Mine
04. Hurt [Timi Yuro]
05. Tomorrow [Musical “Annie”]
06. We Never Danced To A Love Song
07. It Feels So Good To Be Loved So Bad
08. There’s No Good In Goodbye
09. There’s No Me Without You
10. Crazy
11. Don’t Take Your Love From Me (including a riff of “If You Think You’re Lonely Now)
12. Hold On (Change Is Coming) [Sounds Of Blackness]
13. A Change Is Gonna Come [Sam Cooke]
14. Love Don’t Love Nobody [Spinners]
15. End Of The Road [Boys II Men]
16. Shining Star
17. Introducing members on “For The Love Of Money”[O’Jays]
18. Kiss And Say Goodbye
Enc. Georgia On My Mind [Ray Charles]
Show ended 22:20
(2008年6月1日日曜、ビルボード・ライヴ東京=マンハッタンズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Manhattans
2008-91
真髄。
ソウル・ヴォーカル・グループ、マンハッタンズの2006年1月以来およそ2年5ヶ月ぶりの来日ライヴ。前回ライヴのときに、一番低音のウィンフレッド・ブルー・ラヴェットが杖をついていたのだが、今回は杖などなく、昔ながらに元気にステージ狭しと踊っていた。たぶん、前回は単にそのとき怪我をしていたということなのだろう。それを見ただけで、僕は嬉しくなった。直ってよかった、という感じだ。観客層もやはりかなり年齢が高い。
さて、9時1分前にはバンドがスタンバイ。9時ちょうどにライヴがスタート。きっちりしている。マンハッタンズの4人がMCに煽られてさっそうと登場。スーツとシャツはサーモン・ピンク、靴もピカピカのサーモン・ピンク、もちろんハンカチーフもシルクのサーモン・ピンク。きっちり決める。「エイント・ノー・ストッピン」でイケイケにしておいて、持ち歌「アイル・ネヴァー・・・」へ突入。4人での振り付けが、もう伝統的ソウル・ヴォーカル・グループのそれだ。テンプス、スタイリスティックス、そして、今マンハッタンズ。まさに王道。
1曲目から最後まで、ほとんど曲間なく、次々とテンポよく曲が歌われる。きっちりきっちり。このあたりのちょっとやってノンストップで次の曲へ行くスタイルは、ソウル・ヴォーカル・グループの真骨頂。ほんとに息つく間もなく楽しめる。スローバラードでは客席のカップルがチークを踊る姿も。いいですねえ、こういう雰囲気。
オリジナルのヒット曲にはちゃんと振り付けがついている。これらの多くはチョーリー・アトキンスという伝説の振り付け師が振付けたもの。(曲によっては、ブルーらメンバーも振り付ける) チョーリーは、元々モータウンで多くの振り付けの仕事をしていたが、その後、マンハッタンズやスタイリスティックス、スピナーズなどいわゆる多くのヴォーカル・グループの振り付けをした。
バックを支えるバンドは、ドラムス、ギター、ベースにキーボード2人の5人。「イースト・コースト・コネクション」という名前で、マンハッタンズのバックバンドとして10年以上活動を続けている。バンドもきっちりきっちり。
また、マンハッタンズの低音ブルー・ラヴェットとジェラルド以外のふたりのうち、デイヴィッド・タイソンはなんとテンプテーションズのロン・タイソンの弟だという。1994年以来、現在のマンハッタンズに参加している。デイヴィッドのウェッブサイトによれば、1959年9月14日生まれ。現在48歳。ブルーやジェラルドよりもかなり若い。スキンヘッドのトロイも1994年からの参加。2人も目立たないがうまい。
やはり、はりのあるジェラルドが歌い、ブルーがあの低音でコーラスをつけたりしゃべったりすると、もうそれだけできっちりマンハッタンズの世界になる。そして短めのMCが、曲のイントロにのって話されるので、まるでノンストップのラジオ・ショウを聴いているかのよう。
下記セットリスト13では、マンハッタンズの3人がステージを降りてジェラルドだけが残り、サム・クックの「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」を熱唱。サム・クックの影響を多大に受けているジェラルドならではの解釈で、存分にサム・クック節を聴かせ、ショウのハイライトのひとつになった。これは前の曲から「チェンジ」つながりになっている。生のサム・クックを見られない今日、こうしたサム・スクールのシンガーをじっくり聴こうとすると、こうしたジェラルドの歌声になるのだろう。もちろん、ボビー・ウーマックもいい。
スピナーズの「ラヴ・ドント・ラヴ・ノーバディー」からボーイズ・トゥ・メンの「アイル・メイク・ラヴ・トゥ・ユー」をメドレーでやったが、グラディス・ナイトがこの並びでつないでいた。この前武道館で見たカラオケ・ヴァージョンの同曲(ボーイズ・トゥ・メンの歌)よりも、はるかによかった。やはり、振り付けのついたヴォーカル・グループのリアルなバンドとともに歌われるライヴ・パフォーマンスは楽しい。そして、彼らの曲が終わるときの直角に折れるおじぎが長くてすがすがしい。おじぎもきっちりだ。
もう一箇所圧倒的だったのが、これも前回来日で見せてくれたが、アンコールのオープニングの部分。4人アカペラで「ジョージア…」を歌う。別に彼らのヒットでもないのに、まるで彼らが何十年と歌ってきたかのようにさえ思える。歌手自身の解釈力を見せ付ける。
ほぼ無音部分なしの80分は、密度濃くあっという間。彼らにとっては「朝飯前」なんだろうが、やはり何度見ても嬉し楽し。同行ソウルメイト黒沢さんは、「いい声、いい音楽は本当に耳の栄養になります、いやあ、本当に来てよかった」といたく感激していた。ライヴ後はサイン会で、長い列ができていた。最後まできっちり仕事するなあ。
■ 過去記事
January 08, 2006
Manhattans: Brings The Legacy Of Sam Cook, Ray Charles
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200601/2006_01_08.html
(前回来日ライヴ評)
■ メンバー
(マンハッタンズ)
ジェラルド・アルストン/Gerald Alston(Lead Vocals)
ブルー・ ラヴェット/Blue Lovett(Vocals(Bass))
トロイ・メイ/Troy May(Vocals(Bariton & Tenor))
デイヴィッド・タイソン/David Tyson(Vocals(1st Tenor)
(イースト・コースト・コネクション)
ジャスティス・バトラー/Justice Butler("Drums/ Musical Director")
コルト・ヤンガー/Colt Younger("Keyboards/co-Musical Director")
ハーウィ・ロビンス/Howie Robbins(Keyboards)
マーク・バウワーズ/Mark Bowers(Guitar)
ジェイソン・シモンズ/Jason Simons(Bass)
■ セットリスト マンハッタンズ
Setlist : Manhattans @ Billboard Live, June 1st, 2008
[ ] indicates original artist or artist made the song hit
Show started21:00
01. Ain’t No Stoppin’ Us Now [MacFadden & Whitehead]
02. I’ll Never Find Another (Find Another Like You)
03. Wish That You Were Mine
04. Hurt [Timi Yuro]
05. Tomorrow [Musical “Annie”]
06. We Never Danced To A Love Song
07. It Feels So Good To Be Loved So Bad
08. There’s No Good In Goodbye
09. There’s No Me Without You
10. Crazy
11. Don’t Take Your Love From Me (including a riff of “If You Think You’re Lonely Now)
12. Hold On (Change Is Coming) [Sounds Of Blackness]
13. A Change Is Gonna Come [Sam Cooke]
14. Love Don’t Love Nobody [Spinners]
15. End Of The Road [Boys II Men]
16. Shining Star
17. Introducing members on “For The Love Of Money”[O’Jays]
18. Kiss And Say Goodbye
Enc. Georgia On My Mind [Ray Charles]
Show ended 22:20
(2008年6月1日日曜、ビルボード・ライヴ東京=マンハッタンズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Manhattans
2008-91
▼Fukamachi Jun #89: Keyboard Party
2008年6月1日【深町純、キーボード・パーティー89回】
再発。
深町純、月例即興キーボード演奏会。この日は客足悪く、ほぼ常連さんばかりの観客。演者、あまりモチヴェーションがあがらないかもしれない。(笑) そんな中、深町さんの旧作がCD化されるトピックが登場。
かつて1970年代にリリースされたアルバムが、ユニバーサルから新装発売される。まず7月に出るのが『ゴールデン・ベスト』という作品。これは深町さんがキティー・レコードから出した複数のアルバムから各2曲程度ずつ選んだベストもの。選曲、ライナーも本人だという。キティーの作品の権利が今、ユニバーサルにあるので、ユニバーサルから発売されることになった。
もう一枚がこれがなかなかすごい。8月にリリースされる『トライアングル・セッション』。これはもともと1977年発売のアルバムで、このマルチ・トラックのマスター・テープが倉庫から発見され、新たにリミックスして再度リリースするというもの。これは、マイケルとランディー・ブレッカーをアメリカから呼んでレコーディングしたもので、本盤のギターは大村憲二さんだが、オルタナティヴ・テイクで高中正義さんが弾いているテイクがあり、それらを使用することも考えられている。リミックスには深町さんも立ち会う。
深町さんのアルファ時代の作品群はソニーに権利があり、何枚かは今年になって発売されている。
セットリスト第二部の5曲目は、彼の自作自演による歌。NHKのみんなの歌ように何曲か書き、半分くらいは採用されたが、これはボツになった曲のひとつだそうだ。歌い終えて、「僕は、歌が好きなんだよねえ」とぽつりと言った。
■ 過去記事
April 27, 2008
Fukamachi Jun #88: Jun Lose To Young Energy
http://blog.soulsearchin.com/archives/002483.html
March 30, 2008
Fukamachi Jun #87
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_30.html
March 27, 2008
Fukamachi Jun #86; Talks About New York All Stars
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_27.html
January 28, 2008
Fukamachi Jun #85: 8th Year Has Just Started
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_01_28.html
■セットリスト
Setlist : Fukamachi Jun #89 @FJ’s, May 31, 2008
セットリスト 深町純 89回
1st set
show started 20:02
01. 2008年5月31日20時02分の作品(15:34)
02. 2008年5月31日20時26分の作品(11:11)
03. 2008年5月31日お題拝借作品1「ウーーン」(01:33)
04. 2008年5月31日お題拝借作品2トムのメロディー(02:31)
show ended 20:59
2nd set
show started 21:32
01. 2008年5月31日21時32分の作品(19.25)
02. 2008年5月31日21時51分の作品(05:01)
03. 2008年5月31日21時56分の作品(06:57)
04. 2008年5月31日22時03分の作品(09:35)
05.「風の色」(歌・深町純) (05:58)
06. 2008年5月31日22時28分の作品(05:03)
show ended 22:34
■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します)(単位は%)
2007年07月 第一部 66.23 第二部 66.45
2007年08月 第一部 67.03 第二部 68.04
2007年09月 第一部 71.16 第二部 67.30
2007年10月20日 第一部 67.81 第二部 49.29 (通算82回)
2007年10月27日 第一部 96.00 第二部 74.65(サントリー・ホール・ブルー・ローズ)
2007年11月24日 第一部 66.96 第二部 77.04 (通算83回)
2007年12月29日 第一部 60.67 第二部 58.38
2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回)
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29 (第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)
2008年05月31日 第一部 54.06 第二部83.84(第89回)
(2008年05月31日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-90
再発。
深町純、月例即興キーボード演奏会。この日は客足悪く、ほぼ常連さんばかりの観客。演者、あまりモチヴェーションがあがらないかもしれない。(笑) そんな中、深町さんの旧作がCD化されるトピックが登場。
かつて1970年代にリリースされたアルバムが、ユニバーサルから新装発売される。まず7月に出るのが『ゴールデン・ベスト』という作品。これは深町さんがキティー・レコードから出した複数のアルバムから各2曲程度ずつ選んだベストもの。選曲、ライナーも本人だという。キティーの作品の権利が今、ユニバーサルにあるので、ユニバーサルから発売されることになった。
もう一枚がこれがなかなかすごい。8月にリリースされる『トライアングル・セッション』。これはもともと1977年発売のアルバムで、このマルチ・トラックのマスター・テープが倉庫から発見され、新たにリミックスして再度リリースするというもの。これは、マイケルとランディー・ブレッカーをアメリカから呼んでレコーディングしたもので、本盤のギターは大村憲二さんだが、オルタナティヴ・テイクで高中正義さんが弾いているテイクがあり、それらを使用することも考えられている。リミックスには深町さんも立ち会う。
深町さんのアルファ時代の作品群はソニーに権利があり、何枚かは今年になって発売されている。
セットリスト第二部の5曲目は、彼の自作自演による歌。NHKのみんなの歌ように何曲か書き、半分くらいは採用されたが、これはボツになった曲のひとつだそうだ。歌い終えて、「僕は、歌が好きなんだよねえ」とぽつりと言った。
■ 過去記事
April 27, 2008
Fukamachi Jun #88: Jun Lose To Young Energy
http://blog.soulsearchin.com/archives/002483.html
March 30, 2008
Fukamachi Jun #87
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_30.html
March 27, 2008
Fukamachi Jun #86; Talks About New York All Stars
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_27.html
January 28, 2008
Fukamachi Jun #85: 8th Year Has Just Started
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_01_28.html
■セットリスト
Setlist : Fukamachi Jun #89 @FJ’s, May 31, 2008
セットリスト 深町純 89回
1st set
show started 20:02
01. 2008年5月31日20時02分の作品(15:34)
02. 2008年5月31日20時26分の作品(11:11)
03. 2008年5月31日お題拝借作品1「ウーーン」(01:33)
04. 2008年5月31日お題拝借作品2トムのメロディー(02:31)
show ended 20:59
2nd set
show started 21:32
01. 2008年5月31日21時32分の作品(19.25)
02. 2008年5月31日21時51分の作品(05:01)
03. 2008年5月31日21時56分の作品(06:57)
04. 2008年5月31日22時03分の作品(09:35)
05.「風の色」(歌・深町純) (05:58)
06. 2008年5月31日22時28分の作品(05:03)
show ended 22:34
■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します)(単位は%)
2007年07月 第一部 66.23 第二部 66.45
2007年08月 第一部 67.03 第二部 68.04
2007年09月 第一部 71.16 第二部 67.30
2007年10月20日 第一部 67.81 第二部 49.29 (通算82回)
2007年10月27日 第一部 96.00 第二部 74.65(サントリー・ホール・ブルー・ローズ)
2007年11月24日 第一部 66.96 第二部 77.04 (通算83回)
2007年12月29日 第一部 60.67 第二部 58.38
2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回)
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29 (第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)
2008年05月31日 第一部 54.06 第二部83.84(第89回)
(2008年05月31日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-90
▽Chris Botti King Of Smooth Jazz
2008年5月31日Chris Botti King Of Smooth Jazz : How Many Sushi Toro Could Be Eaten From The Money He Could Get Paid
(これからごらんになる方はご注意ください。若干ネタバレがあります)
【クリス・ボッティー・ライヴ〜エネルギー全開】
全開。
1995年のメジャー・デビュー以来、コンスタントに活動、アルバムもベストを含め10枚を数える中堅ジャズ・トランペット奏者クリス・ボッティーの2006年11月以来約1年半ぶりのライヴ。僕は2004年5月以来約4年ぶりに見た。
なにしろ、やわらかいそのトランペットの音色、うっとりしてしまう優しさ、わかりやすい楽曲、ずいぶんと空気を和ませてくれた。
かつてキョードー東京が1970年代に提案した「ラヴ・サウンズ」というイージー・リスニングのジャンルにぴったりではないかと思う。『21世紀のニニ・ロッソ』というキャッチを授けたい。もちろん、ジャズ・アーティストであるだけに、最近でいうところの「スムース・ジャズ」のアーティストとしても人気だ。「キング・オブ・スムース・ジャズ」とも言える。特に、ルックスがイケメンだけに、今回も女性ファンがかなり多く見受けられた。観客には、ほかに金融系のビジネスマンが目立った。
早口ながら、彼の滑舌のいいトークもけっこうおもしろい。
「普段日本に来るときは、東京が最初に降り立つ所。だから、いつも時差ぼけに悩まされる。だが、今回は過去数週間アジア・ツアーをやってきていて、東京にはジャカルタから入った。(時差ぼけがないから)体調万全、エネルギー全開でステージに臨んでいる」(大意)
「今夜はマイルス・デイヴィス好きな人がいてくれるといいけれど。(パラパラと拍手。クリス・ファンは、あまりマイルスを聴かないようだ) 1959年のある日、マイルスは、ジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレー、ビル・エヴァンスなど錚々たるメンバーとスタジオに入った。そして、後にジャズ史に残る『カインド・オブ・ブルー』を録音する。このアルバムがすごかったのは、わずか1日半で彼らがほとんど準備もなく録音したということ。そして、各自のギャラは65ドル。(笑) (日本レストランの)ノブでトロなんか5貫くらいしか食べられないほどのギャラだ。(笑)そのアルバムにトリビュートして、僕たちのヴァージョンの『フラメンコ・ブルー』」
途中、少し省略したが、およそこんなことを言っていた。65ドルというギャラが、各自なのか、バンド全員でなのかが聞き取れなくて、ライヴ後、帰り際にクリスに聞いたら、各自だと答えてくれた。マイルスの自伝を読んで得た情報だという。(その後、家に戻り、マイルスの自伝の『カインド・オブ・ブルー』のあたりを読み返したが、65ドルという記述はその近辺にはなかった。当時のアルバムの相場ギャラなのか、別の読み物か何かの話かもしれない)
実は65ドルというギャラ、僕は最初、バンド全部でかなと思い、いろいろと考えていた。5人として1人あたり13ドル。1ドル360円で4680円だ。昭和34年の日本での大卒初任給は10,000円前後。2日ジャズを録音すれば、通常の一般の生活はできる。たぶんアメリカでも一般庶民は週給で35〜50ドルくらいだっただろうから、1日のセッションで13ドルは悪くはないと思ったのだ。だが、1日65ドルなら、当時だってかなり高給ではないだろうか。スシ15貫くらいは食べられるのでは。(笑) (しかし、彼の軽いMCの中のネタで、そんなに細かくひっかかるな、って。はいはい)
おもしろかったのは、5曲目の紹介のところ。「これからやる曲はロバート・デニーロの映画『ザ・ミッション』のテーマ曲」 ギターのマーク・ホイットフィールドが弾き始めると、いつのまにか、「ミッション・インポッシブル(スパイ大作戦のテーマ)」になり、「おいおい、それはミッション・インポッシブルじゃないか」とクリスが、つっこむ。マークは、7曲目のソロを担当するときには、超早弾きで5本の指が10本に見えた。
毎回彼のライヴにやってきて、一番前のほうに座っているマダムがいるらしく、「そこのママ、毎回同じ、僕のクソみたいなジョークに笑ってくれてありがとう」と、またまた受けることを言う。
各ミュージシャンは、ひじょうにレベルが高く、ソロを回されたときは、これでもかと自分をアピールする。「ドラムスが沼澤さんを思わせる」、「クリスはニニ・ロッソ風」と感じたら、前回のライヴ評でも同じことを書いていた。毎回感じることは一緒か。(笑) 全曲インストなのだが、やはりメンバーが若いせいか、観客もけっこう集中してエンジョイしているようだ。
アンコールに「ニュー・シネマ・パラダイス」を持ってくるところなど、日本人の音楽嗜好をよく知っているのかもしれない。我らがブレンダ・ヴォーンは実はクリスの大ファン。「もし、彼に会うなら、私が『アイ・ラヴ・ユー』って言ってるって伝えてね」と言われた。ごめん、言い忘れた。
■ クリス・ボッティ最新作『イタリア』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00144665E/soulsearchiho-22/ref=nosim/
そういえば、彼は幼少時にイタリアにも住んでいたそうだ。
■過去記事
2004/05/29 (Sat)
Chris Botti Live At DUO:
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040529.html
■ メンバー
クリス・ボッティ(トランペット)Chris Botti(tp)
ビリー・チャイルズ(ピアノ)Billy Childs(p)
マーク・ホイットフィールド(ギター)Mark Whitfield(g)
ボブ・ハースト(ベース)Bob Hurst(b)
ビリー・キルソン(ドラムス)Billy Kilson(ds)
■セットリスト クリス・ボッティー
Setlist : Chris Botti @ Bluenote, May 29, 2008
Show started 21:42
01. Ave Maria
02. When I Fall In Love
03. Caruso
04. Flamenco Sketches
05. Gabriel’s Oboe (From The “Mission”) (A riff of “Mission Impossible”)
06. A Thousand Kisses Deep
07. Indian Summer
(Encore) Cinema Paradiso
show ended 22:56
(2008年5月29日木曜、ブルーノート東京=クリス・ボッティ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Botti, Chris
2008-89
(これからごらんになる方はご注意ください。若干ネタバレがあります)
【クリス・ボッティー・ライヴ〜エネルギー全開】
全開。
1995年のメジャー・デビュー以来、コンスタントに活動、アルバムもベストを含め10枚を数える中堅ジャズ・トランペット奏者クリス・ボッティーの2006年11月以来約1年半ぶりのライヴ。僕は2004年5月以来約4年ぶりに見た。
なにしろ、やわらかいそのトランペットの音色、うっとりしてしまう優しさ、わかりやすい楽曲、ずいぶんと空気を和ませてくれた。
かつてキョードー東京が1970年代に提案した「ラヴ・サウンズ」というイージー・リスニングのジャンルにぴったりではないかと思う。『21世紀のニニ・ロッソ』というキャッチを授けたい。もちろん、ジャズ・アーティストであるだけに、最近でいうところの「スムース・ジャズ」のアーティストとしても人気だ。「キング・オブ・スムース・ジャズ」とも言える。特に、ルックスがイケメンだけに、今回も女性ファンがかなり多く見受けられた。観客には、ほかに金融系のビジネスマンが目立った。
早口ながら、彼の滑舌のいいトークもけっこうおもしろい。
「普段日本に来るときは、東京が最初に降り立つ所。だから、いつも時差ぼけに悩まされる。だが、今回は過去数週間アジア・ツアーをやってきていて、東京にはジャカルタから入った。(時差ぼけがないから)体調万全、エネルギー全開でステージに臨んでいる」(大意)
「今夜はマイルス・デイヴィス好きな人がいてくれるといいけれど。(パラパラと拍手。クリス・ファンは、あまりマイルスを聴かないようだ) 1959年のある日、マイルスは、ジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレー、ビル・エヴァンスなど錚々たるメンバーとスタジオに入った。そして、後にジャズ史に残る『カインド・オブ・ブルー』を録音する。このアルバムがすごかったのは、わずか1日半で彼らがほとんど準備もなく録音したということ。そして、各自のギャラは65ドル。(笑) (日本レストランの)ノブでトロなんか5貫くらいしか食べられないほどのギャラだ。(笑)そのアルバムにトリビュートして、僕たちのヴァージョンの『フラメンコ・ブルー』」
途中、少し省略したが、およそこんなことを言っていた。65ドルというギャラが、各自なのか、バンド全員でなのかが聞き取れなくて、ライヴ後、帰り際にクリスに聞いたら、各自だと答えてくれた。マイルスの自伝を読んで得た情報だという。(その後、家に戻り、マイルスの自伝の『カインド・オブ・ブルー』のあたりを読み返したが、65ドルという記述はその近辺にはなかった。当時のアルバムの相場ギャラなのか、別の読み物か何かの話かもしれない)
実は65ドルというギャラ、僕は最初、バンド全部でかなと思い、いろいろと考えていた。5人として1人あたり13ドル。1ドル360円で4680円だ。昭和34年の日本での大卒初任給は10,000円前後。2日ジャズを録音すれば、通常の一般の生活はできる。たぶんアメリカでも一般庶民は週給で35〜50ドルくらいだっただろうから、1日のセッションで13ドルは悪くはないと思ったのだ。だが、1日65ドルなら、当時だってかなり高給ではないだろうか。スシ15貫くらいは食べられるのでは。(笑) (しかし、彼の軽いMCの中のネタで、そんなに細かくひっかかるな、って。はいはい)
おもしろかったのは、5曲目の紹介のところ。「これからやる曲はロバート・デニーロの映画『ザ・ミッション』のテーマ曲」 ギターのマーク・ホイットフィールドが弾き始めると、いつのまにか、「ミッション・インポッシブル(スパイ大作戦のテーマ)」になり、「おいおい、それはミッション・インポッシブルじゃないか」とクリスが、つっこむ。マークは、7曲目のソロを担当するときには、超早弾きで5本の指が10本に見えた。
毎回彼のライヴにやってきて、一番前のほうに座っているマダムがいるらしく、「そこのママ、毎回同じ、僕のクソみたいなジョークに笑ってくれてありがとう」と、またまた受けることを言う。
各ミュージシャンは、ひじょうにレベルが高く、ソロを回されたときは、これでもかと自分をアピールする。「ドラムスが沼澤さんを思わせる」、「クリスはニニ・ロッソ風」と感じたら、前回のライヴ評でも同じことを書いていた。毎回感じることは一緒か。(笑) 全曲インストなのだが、やはりメンバーが若いせいか、観客もけっこう集中してエンジョイしているようだ。
アンコールに「ニュー・シネマ・パラダイス」を持ってくるところなど、日本人の音楽嗜好をよく知っているのかもしれない。我らがブレンダ・ヴォーンは実はクリスの大ファン。「もし、彼に会うなら、私が『アイ・ラヴ・ユー』って言ってるって伝えてね」と言われた。ごめん、言い忘れた。
■ クリス・ボッティ最新作『イタリア』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00144665E/soulsearchiho-22/ref=nosim/
そういえば、彼は幼少時にイタリアにも住んでいたそうだ。
■過去記事
2004/05/29 (Sat)
Chris Botti Live At DUO:
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040529.html
■ メンバー
クリス・ボッティ(トランペット)Chris Botti(tp)
ビリー・チャイルズ(ピアノ)Billy Childs(p)
マーク・ホイットフィールド(ギター)Mark Whitfield(g)
ボブ・ハースト(ベース)Bob Hurst(b)
ビリー・キルソン(ドラムス)Billy Kilson(ds)
■セットリスト クリス・ボッティー
Setlist : Chris Botti @ Bluenote, May 29, 2008
Show started 21:42
01. Ave Maria
02. When I Fall In Love
03. Caruso
04. Flamenco Sketches
05. Gabriel’s Oboe (From The “Mission”) (A riff of “Mission Impossible”)
06. A Thousand Kisses Deep
07. Indian Summer
(Encore) Cinema Paradiso
show ended 22:56
(2008年5月29日木曜、ブルーノート東京=クリス・ボッティ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Botti, Chris
2008-89
【ジェイミー・アーロン・ケリー・ライヴ】
老若男女。
エルヴィスの楽曲をそっくりに歌い人気となっているジェイミー・アーロン・ケリーが早くも再来日。都内で5本のライヴを行い、その最終日、スイートベイジルでのライヴを見た。
観客の多くはさすがに年齢層が高いが、前回よりも若い女性ファンが増えていた感じがする。観客の中に姉妹かと思えるような母娘がいた。何人かのグループで来ていたようで、お母さんは以前はエルヴィスをちょっと聴いていたのかな。それで、家に娘(推定7歳くらい)をおいてこられないので連れてきた、という感じ。最初は興味なさげに見ていた娘さんも、途中、ジェイミーが観客に体を動かさせる「アイ・キャン・ヘルプ」では、一緒に踊っていた。この曲では、会場全員が立ち上がってシンプルな動きに酔いしれた。老若男女、ジェイミーの歌を楽しむといったところだ。
ギター、ベース、ドラムス、キーボードの4人編成バンド。今回は全体的に、エルヴィスの楽曲のみだけで構成するのではなく、現在のジェイミーが気に入っている昔の曲なども多数いれていたようだ。
「現在作っている次のアルバムは、エルヴィス以外の曲もいれる予定なんだ」とジェイミーは言う。ある意味で、1950年代から1960年代初期のロックン・ロール、ロカビリー専門のシンガーというのもおもしろい。
彼がサム・クックの「サッド・ムード」を歌った。レイ・チャールズの「メス・アラウンド」も歌った。このあたりのソウル系選曲は嬉しいところ。
年内にその新作をひっさげて再来日するという。「今度は、もっと大きなステージ・プロダクションでやるつもりだ。照明、舞台などいろいろ凝ってね」とジェイミーは言った。また徐々にオリジナルを含めたエルヴィス以外の楽曲をショーの中にいれていくとも言う。
下記セットリストにオリジナル・アーティストを調べて記した。これを見ると、今回は比較的エルヴィスの曲が少なくなっている点に気づく。少しエルヴィスを減らし、より多くのロックン・ロール曲へ軸足を傾けた、感がした。(なお、セットリストに記したオリジナル・アーティストなどにまちがいがあれば、ご指摘ください。若干わからない部分もありました。メールは、 ebs@st.rim.or.jp まで)
■ 過去関連記事
November 11, 2007
Jamie Aaron Kelley: The Legacy Of Elvis Is Here To Stay
http://blog.soulsearchin.com/archives/002141.html
■メンバー
Jamie Aaron Kelley (vo) with His Japan Team 【堤雅之(b)、森泰弘(g)、鮎川茂行(ds)、佐々木義人(key/pf)】
■セットリスト ジェイミー・アーロン・ケリー
Setlist : Jamie Aaron Kelley @ Sweet Basil 139, May 26, 2008
[ ] indicates original artist or artist who made song hit
Show started 20:01
00. Video
00. (Instrumental) (Band Only)
00. Great Balls Of Fire (Band Only) [Jerry Lee Lewis]
00. Can’t Help Fallin In Love (Vocal) (Band Only) [Elvis ]
---Jamie on the stage---
01. If You Only Knew
02. Little Mama [Clovers ?? - 1954]
03. Since I Fell For You [Lenny Welch - 1963]
04. Lovesick Blues [Hank Williams -- 1949, Floyd Cramer -- 1962]
05. Mess Around [Ray Charles - 1953]
06. For My Heart [Jamie’s original]
07. Sun Medley: Get Rhythm [Johnny Cash - 1969] / Folsom Prison Blues [Johnny Cash - 1968] / Mystery Train [Elvis - 1959] / Tiger Man [Elvis -1969]
08. Don’t Forbid Me [Pat Boone -1957]
09. You Mean Everything To Me [Neil Sedaka - 1960]
10. You’re So Fine [Little Walter Jacobs - 1954]
11. Such A Night [Elvis - 1964]
12. It’s Now Or Never [Elvis - 1960]
13. Little Sister [Elvis - 1961]
14. I Don’t Care (Just As Long As You Love Me) [Buck Owens - 1964]
15. Sad Mood [Sam Cooke - 1960]
16. Come What May [Clyde McPhatter - 1958]
17. C’mon Everybody [Eddie Cochran - 1959]
18. In The Ghetto [Elvis - 1969]
19. Memphis In The Meantime [Carl Perkins, John Hiatt -1987]
20. I Can Help [Elvis -1975] (dance with audience)
21. All I Ever Need Is You [Sonny & Cher - 1971]
22. Stuck In The Middle With You [Stealers Wheel - 1973]
Encore
23. Baby What You Want Me To Do [Jimmy Reed - 1960]
24. One Night With You [Elvis - 1958]
25. Introduction of Members
26. Suspicious Minds [Elvis -1969]
Show ended 22:02
(2008年5月26日月曜、六本木スイート・ベイジル=ジェイミー・アーロン・ケリー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Kelley, Jamie Aaron
2008-86
老若男女。
エルヴィスの楽曲をそっくりに歌い人気となっているジェイミー・アーロン・ケリーが早くも再来日。都内で5本のライヴを行い、その最終日、スイートベイジルでのライヴを見た。
観客の多くはさすがに年齢層が高いが、前回よりも若い女性ファンが増えていた感じがする。観客の中に姉妹かと思えるような母娘がいた。何人かのグループで来ていたようで、お母さんは以前はエルヴィスをちょっと聴いていたのかな。それで、家に娘(推定7歳くらい)をおいてこられないので連れてきた、という感じ。最初は興味なさげに見ていた娘さんも、途中、ジェイミーが観客に体を動かさせる「アイ・キャン・ヘルプ」では、一緒に踊っていた。この曲では、会場全員が立ち上がってシンプルな動きに酔いしれた。老若男女、ジェイミーの歌を楽しむといったところだ。
ギター、ベース、ドラムス、キーボードの4人編成バンド。今回は全体的に、エルヴィスの楽曲のみだけで構成するのではなく、現在のジェイミーが気に入っている昔の曲なども多数いれていたようだ。
「現在作っている次のアルバムは、エルヴィス以外の曲もいれる予定なんだ」とジェイミーは言う。ある意味で、1950年代から1960年代初期のロックン・ロール、ロカビリー専門のシンガーというのもおもしろい。
彼がサム・クックの「サッド・ムード」を歌った。レイ・チャールズの「メス・アラウンド」も歌った。このあたりのソウル系選曲は嬉しいところ。
年内にその新作をひっさげて再来日するという。「今度は、もっと大きなステージ・プロダクションでやるつもりだ。照明、舞台などいろいろ凝ってね」とジェイミーは言った。また徐々にオリジナルを含めたエルヴィス以外の楽曲をショーの中にいれていくとも言う。
下記セットリストにオリジナル・アーティストを調べて記した。これを見ると、今回は比較的エルヴィスの曲が少なくなっている点に気づく。少しエルヴィスを減らし、より多くのロックン・ロール曲へ軸足を傾けた、感がした。(なお、セットリストに記したオリジナル・アーティストなどにまちがいがあれば、ご指摘ください。若干わからない部分もありました。メールは、 ebs@st.rim.or.jp まで)
■ 過去関連記事
November 11, 2007
Jamie Aaron Kelley: The Legacy Of Elvis Is Here To Stay
http://blog.soulsearchin.com/archives/002141.html
■メンバー
Jamie Aaron Kelley (vo) with His Japan Team 【堤雅之(b)、森泰弘(g)、鮎川茂行(ds)、佐々木義人(key/pf)】
■セットリスト ジェイミー・アーロン・ケリー
Setlist : Jamie Aaron Kelley @ Sweet Basil 139, May 26, 2008
[ ] indicates original artist or artist who made song hit
Show started 20:01
00. Video
00. (Instrumental) (Band Only)
00. Great Balls Of Fire (Band Only) [Jerry Lee Lewis]
00. Can’t Help Fallin In Love (Vocal) (Band Only) [Elvis ]
---Jamie on the stage---
01. If You Only Knew
02. Little Mama [Clovers ?? - 1954]
03. Since I Fell For You [Lenny Welch - 1963]
04. Lovesick Blues [Hank Williams -- 1949, Floyd Cramer -- 1962]
05. Mess Around [Ray Charles - 1953]
06. For My Heart [Jamie’s original]
07. Sun Medley: Get Rhythm [Johnny Cash - 1969] / Folsom Prison Blues [Johnny Cash - 1968] / Mystery Train [Elvis - 1959] / Tiger Man [Elvis -1969]
08. Don’t Forbid Me [Pat Boone -1957]
09. You Mean Everything To Me [Neil Sedaka - 1960]
10. You’re So Fine [Little Walter Jacobs - 1954]
11. Such A Night [Elvis - 1964]
12. It’s Now Or Never [Elvis - 1960]
13. Little Sister [Elvis - 1961]
14. I Don’t Care (Just As Long As You Love Me) [Buck Owens - 1964]
15. Sad Mood [Sam Cooke - 1960]
16. Come What May [Clyde McPhatter - 1958]
17. C’mon Everybody [Eddie Cochran - 1959]
18. In The Ghetto [Elvis - 1969]
19. Memphis In The Meantime [Carl Perkins, John Hiatt -1987]
20. I Can Help [Elvis -1975] (dance with audience)
21. All I Ever Need Is You [Sonny & Cher - 1971]
22. Stuck In The Middle With You [Stealers Wheel - 1973]
Encore
23. Baby What You Want Me To Do [Jimmy Reed - 1960]
24. One Night With You [Elvis - 1958]
25. Introduction of Members
26. Suspicious Minds [Elvis -1969]
Show ended 22:02
(2008年5月26日月曜、六本木スイート・ベイジル=ジェイミー・アーロン・ケリー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Kelley, Jamie Aaron
2008-86
○AI “Don’t Stop A.I. Japan Tour” Final
2008年5月29日【アイ(AI)ライヴ@武道館】
ファイナル。
アイ(AI)が2月末、三重からスタートした『ドント・ストップ・アイ・ジャパン・ツアー』が、足掛け4ヶ月、32本目のライヴを武道館で行い、幕を閉じた。その最終日を見た。
今回は日本縦断、32本の旅、10万人動員という。前回も武道館で締めたが、今回は武道館2日間。確実にファンベースを増やしている。それにしても32本には驚いた。
ショーの内容は、前回同様、大規模な3階建てステージとバックにLEDモニターを使い、さらに6名のダンサーを起用、ヴィジュアル効果たっぷり。選曲は、2007年12月の最新作『ドント・ストップ・AI』からの作品をほとんど中心に構成。これに過去の大ヒット、おなじみ曲をはさんだ。バンドはケイリブをリーダーにドラムス、ベース、ギター、コーラス、キーボードら全員いい。
今回、何がよかったかというと、MCがぐっと少なくなった点。(笑) 実際ちょっと長めにしゃべったところも一箇所程度。特に冒頭7曲のノンストップのところは、ダンス、歌、ヴィジュアル映像ともに、ひじょうによく練られ、固まった完成度の高いもの。さらに、中盤も後半もじっくり楽曲を聴かせるなどして、まとまった。
かつて、全国の小さなクラブやディスコを回っていた彼女がどんどん成長し、人気者となり、ついには武道館で2日間もライヴを行い、満員にするという。平成の大成功物語だ。AIは夢を着実に実現しつつある。次の夢へ歩を進めよう。
■ AI 過去関連記事
October 04, 2007
Oggi The 15th Anniversary Music On TV "The Basics"
【AIがホストを務め伊藤由奈らが登場】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002058.html
April 27, 2007
AI Sung For Don Katsumoto: Katsumoto & Brown Became Soul Brother Forever
http://blog.soulsearchin.com/archives/001735.html
December 14, 2006
AI Tour Ends: First Dream Came True, Go For Second Dream
http://blog.soulsearchin.com/archives/001449.html
November 16, 2006
AI Tour Begins: The Best Is Yet To Come
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_11_16.html
February 17, 2006
AI Show Case: Reveals New Single & New Plan
http://blog.soulsearchin.com/archives/000838.html
2004/09/10 (Fri)
MACHIGAINAI: Ai Live At Ax
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040910.html
2004/06/26 (Sat)
Look Out For Number One: Ai Live At Duo
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040626.html
■AIの前作についての記事
http://www.aimusic.tv/pc/
http://www.universal-music.co.jp/ai/UPCI-1049.html
■メンバー
ケイリブ・ジェームス (音楽ディレクター、キーボード)
ペニーK (キーボード)
ロレンゾ・ブレイスフル (ドラムス)
ザンドレ・ヤーブロー (ギター)
ローレンス・ダニエルス・ジュニア (ベース)
ユリ (コーラス)
オリヴィア・バレル (コーラス)
ピエール・アンドレ (コーラス、サックス)
ヒラカツ (DJ)
ダンサーズ: Larry, Jana, Kingnight, Cliff, Erika, Lile
■セットリスト AI(アイ)“Don’t Stop A.I. Japan Tour” 武道館
Setlist : AI @ Budoukan May 28th, 2008
Show started 19:07
00. Intro
01. Don’t Stop (From CD “Don’t Stop A.I.”)
02. It’s Show Time!!! (From CD “Don’t Stop A.I.”)
03. (Dance)
04. Move (From CD “Don’t Stop A.I.”)
05. The Answer (From CD “Don’t Stop A.I.”)
06. My Sweet Home (From CD “Don’t Stop A.I.”)
07. イマ (From CD “Don’t Stop A.I.”)
08. I’ll Remember You (From CD “Don’t Stop A.I.”)
09. 大切なもの (From CD “Don’t Stop A.I.”)
10. (DJ Hirakatsu Showcase)
11. Medley : Get Up (From CD “Don’t Stop A.I.”)
Get Up (Remix) (From CD “Don’t Stop A.I.”)
Butterfly (From CD “Don’t Stop A.I.”)
E.O. (From CD “2004 A.I.”)
I Wanna Know (From CD “What’s Goin’ On A.I.”)
Beautiful (Remix) (From CD “What’s Goin’ On A.I.”)
12. (Band Introduction from Kaleb James)
13. Story (From CD “Mic-A-Holic A.I.”)
14. Feel So Good (From CD “Don’t Stop A.I.”)
15. One (From CD “Don’t Stop A.I.”)
16. Brand New Day (From CD “Don’t Stop A.I.”)
Enc. Get Up (Remix)(Full Version) (+Zeebra, Sphere Of Influence)
Enc. Butterfly (Full Version) (+Anty The 紅乃壱, Anna Tsuchiya, Pushim)
Enc. Life (From CD “Original A.I.”)
Enc. My Friend (Short Version) (From CD “Original A.I.”)
Enc. Music (From CD “What’s Goin’ On A.I.”)
Show ended 21:31
(2008年5月28日水曜、日本武道館=AI(アイ)ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>A.I.
2008-87
ファイナル。
アイ(AI)が2月末、三重からスタートした『ドント・ストップ・アイ・ジャパン・ツアー』が、足掛け4ヶ月、32本目のライヴを武道館で行い、幕を閉じた。その最終日を見た。
今回は日本縦断、32本の旅、10万人動員という。前回も武道館で締めたが、今回は武道館2日間。確実にファンベースを増やしている。それにしても32本には驚いた。
ショーの内容は、前回同様、大規模な3階建てステージとバックにLEDモニターを使い、さらに6名のダンサーを起用、ヴィジュアル効果たっぷり。選曲は、2007年12月の最新作『ドント・ストップ・AI』からの作品をほとんど中心に構成。これに過去の大ヒット、おなじみ曲をはさんだ。バンドはケイリブをリーダーにドラムス、ベース、ギター、コーラス、キーボードら全員いい。
今回、何がよかったかというと、MCがぐっと少なくなった点。(笑) 実際ちょっと長めにしゃべったところも一箇所程度。特に冒頭7曲のノンストップのところは、ダンス、歌、ヴィジュアル映像ともに、ひじょうによく練られ、固まった完成度の高いもの。さらに、中盤も後半もじっくり楽曲を聴かせるなどして、まとまった。
かつて、全国の小さなクラブやディスコを回っていた彼女がどんどん成長し、人気者となり、ついには武道館で2日間もライヴを行い、満員にするという。平成の大成功物語だ。AIは夢を着実に実現しつつある。次の夢へ歩を進めよう。
■ AI 過去関連記事
October 04, 2007
Oggi The 15th Anniversary Music On TV "The Basics"
【AIがホストを務め伊藤由奈らが登場】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002058.html
April 27, 2007
AI Sung For Don Katsumoto: Katsumoto & Brown Became Soul Brother Forever
http://blog.soulsearchin.com/archives/001735.html
December 14, 2006
AI Tour Ends: First Dream Came True, Go For Second Dream
http://blog.soulsearchin.com/archives/001449.html
November 16, 2006
AI Tour Begins: The Best Is Yet To Come
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_11_16.html
February 17, 2006
AI Show Case: Reveals New Single & New Plan
http://blog.soulsearchin.com/archives/000838.html
2004/09/10 (Fri)
MACHIGAINAI: Ai Live At Ax
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040910.html
2004/06/26 (Sat)
Look Out For Number One: Ai Live At Duo
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040626.html
■AIの前作についての記事
http://www.aimusic.tv/pc/
http://www.universal-music.co.jp/ai/UPCI-1049.html
■メンバー
ケイリブ・ジェームス (音楽ディレクター、キーボード)
ペニーK (キーボード)
ロレンゾ・ブレイスフル (ドラムス)
ザンドレ・ヤーブロー (ギター)
ローレンス・ダニエルス・ジュニア (ベース)
ユリ (コーラス)
オリヴィア・バレル (コーラス)
ピエール・アンドレ (コーラス、サックス)
ヒラカツ (DJ)
ダンサーズ: Larry, Jana, Kingnight, Cliff, Erika, Lile
■セットリスト AI(アイ)“Don’t Stop A.I. Japan Tour” 武道館
Setlist : AI @ Budoukan May 28th, 2008
Show started 19:07
00. Intro
01. Don’t Stop (From CD “Don’t Stop A.I.”)
02. It’s Show Time!!! (From CD “Don’t Stop A.I.”)
03. (Dance)
04. Move (From CD “Don’t Stop A.I.”)
05. The Answer (From CD “Don’t Stop A.I.”)
06. My Sweet Home (From CD “Don’t Stop A.I.”)
07. イマ (From CD “Don’t Stop A.I.”)
08. I’ll Remember You (From CD “Don’t Stop A.I.”)
09. 大切なもの (From CD “Don’t Stop A.I.”)
10. (DJ Hirakatsu Showcase)
11. Medley : Get Up (From CD “Don’t Stop A.I.”)
Get Up (Remix) (From CD “Don’t Stop A.I.”)
Butterfly (From CD “Don’t Stop A.I.”)
E.O. (From CD “2004 A.I.”)
I Wanna Know (From CD “What’s Goin’ On A.I.”)
Beautiful (Remix) (From CD “What’s Goin’ On A.I.”)
12. (Band Introduction from Kaleb James)
13. Story (From CD “Mic-A-Holic A.I.”)
14. Feel So Good (From CD “Don’t Stop A.I.”)
15. One (From CD “Don’t Stop A.I.”)
16. Brand New Day (From CD “Don’t Stop A.I.”)
Enc. Get Up (Remix)(Full Version) (+Zeebra, Sphere Of Influence)
Enc. Butterfly (Full Version) (+Anty The 紅乃壱, Anna Tsuchiya, Pushim)
Enc. Life (From CD “Original A.I.”)
Enc. My Friend (Short Version) (From CD “Original A.I.”)
Enc. Music (From CD “What’s Goin’ On A.I.”)
Show ended 21:31
(2008年5月28日水曜、日本武道館=AI(アイ)ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>A.I.
2008-87
(タワー・オブ・パワー・ライヴ〜昨日からの続き)
【『何か質問は?』〜イミーリオはたびたび尋ねた】
質問?
「オンリー・ソー・マッチ・オイル…」が終わると、軽く再度メンバー紹介。やはり、その中でも、バリトン・サックスのドックの紹介は熱く、ちょっとしたフレーズを吹いた。
セットリストは続く。ミディアム調からアップテンポが多くを占める中、ところどころにスローバラードを挟む。「ウィリング・トゥ・ラーン」は、そんな1曲。「ジョニー・ギター・ワトソンが一緒に書いた曲」と言って次の「トゥ・セイ・ザ・リースト…」をご紹介。またまたのりのり。
時代はいつのまにか1974年まで進んでいる。アルバム『アーバン・リニューアル』からは4曲も選曲された。
イミーリオは、トークの合間で、「何か質問はあるかな Any questions?」と聞く。冒頭での紹介で、今日はこれまでのタワーの歴史を振り返りながら、曲のエピソードや裏話などを披露する、ついては、何か質問があったら、いつでも、何でも聞いてくれ、といったようなことを言っていた。そこで、MCで、何度か「Any questions?」とはさんでいた。一度、誰かが何かを言ったのだが、僕は聞き取れず、またイミーリオも聞き取れずで、彼は「何?」と聞き返した。だが、質問者は英語が通じなかったのであきらめたのか、再度質問はしなかった。
僕も彼が何度か「Any questions?」と聞くので、質問を考えはじめていた。だがなかなか勇気がでない。(笑)となりのカマサミ・コングさんも、考えていたようだが、なかなか言えないでいた。
「クリーン・ステイト」は、ロジャー・スミスのハモンドB3が迫力いっぱい。途中、メンバー間で言葉のやりとりがあったが、ちょっと僕にはわからなかった。だが、隣のケイリブには受けていた。
セットリスト22以降は、いつものタワー・オブ・パワー・ライヴ、後半の再現。「ディス・タイム…」「…ナイト・クラブ」、そして「…ハード・トゥ・ゴー」一気呵成だ。そして、「ハード・トゥ・ゴー」が終わったところで、またイミーリオが尋ねた。「Any questions?」 となりのカマサミ・コングさんが叫んだ。「What is Hip?(ヒップって何だ?)」 あああ、なるほど! これだ! (笑)
そして、「ホワット・イズ・ヒップ」へ。時計はすでに9時を8分ほど回っていた。2時間超だ。ジェームス・ブラウンの「ソウル・パワー」をはさみこんだ「ホワット・イズ・ヒップ」は、もうすっかりおなじみ。
しかし、ふと思った。もしショーの途中で「ホワット・イズ・ヒップ」という質問が観客から出たら、そこでこれを演奏してしまうのだろうか。これは、彼に質問しなければ。(笑) ”What if you asked “any questions” then audience answered “What is Hip” in the middle of the show, are you going to play “What is Hip?” or would you keep this song until the end of the show?”
これが終わり、メンバーは一度舞台を去る。そして、歓喜の拍手が続く。その炸裂する拍手の波の中、メンバーは再びステージへ。アンコールだ。コングさんが、僕に聞いてきた。「アンコールは何だと思う?」 僕は答えた。「まだ、『ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン』をやってないね。それから、『ノック・ユアセルフ・アウト』も」 するとケイリブが「おおっ、『ノック・ユアセルフ・アウト』だ、それそれ、大好きだ」
始まったのは、「ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン」だった。途中のフレーズでフロントのメンバーがひざまずく。かっこいい。
初レコ。
僕が初めて買ったタワーのレコードがこれ(「ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン」)を含む『バンプ・シティー』だった。1972年5月リリースのこのアルバムを買ったのは、1973年11月25日のこと。1200円で購入した。ジャケットの中袋にそう書いてある。なぜ1200円なのかがもはや記憶が定かでない。中古でもなく、カットアウト盤でもない。当時の輸入盤の新作相場は、ヤマハだったら、2800円。メロディー・ハウスあたりで1950円とか2000円から2100円くらいだったと思う。だから、たぶん、どこかの輸入レコード店で売れ残っていたので安売りしていたのだろう。渋谷ヤマハか原宿のメロディー・ハウスか。僕はこの「…ヤング・マン」目当てで買った。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00171LF7I/soulsearchiho-22/ref=nosim/
なぜかその次の『タワー・オブ・パワー』(1973年5月発売)が見当たらない。何かで使ってそのままどこかに行っているのかもしれない。(涙) 絶対買ったはずだが…。次の『バック・トゥ・オークランド』は1974年3月5日に1800円で購入。おそらく2月末に全米リリースされたので、即買ったのだろう。ビルボードのアルバム・チャートを見ると、1974年3月9日付けで初登場している。しかし、それから30年以上経って、そのアルバムをひっぱりだし、こうして何かを書くなんて夢にも思わなかった。本当に継続は素晴らしい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HG8J/soulsearchiho-22/ref=nosim/
『オークランド』のジャケットは、サンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジだと思うが、向こう側から車が5車線で来る。こんな5車線を見たことがなかったので、なんで、逆方向の向こう行きがないのだろう、と疑問に思った。普通往復2車線ずつに分けるのではないか、この橋は一方通行なのか、と。行ったはいいが、帰る時はどうするんだ。せいぜい見たことがあったのは、首都高でそれでも片道2車線だ。そして、実はこれは橋が二階建てになっていて、逆方向に行く車線はこの階下にある、なんてことは随分と後になってから知る。アメリカの道というのは、すごいんだなあ、ということをそうして覚えた。
さて、そんな思い出も走馬灯しつつ、もう1曲アンコールを。ケイリブのお気に入り「ノック・ユアセルフ・アウト」だ。途中には、デイヴィッドのドラム・ソロ、そして、サム&デイヴの「アイ・サンキュー」も挟み込み、抜群のグルーヴを出す。イミーリオがデイヴィッドのドラムスを紹介するいつものセリフが僕は大好きだ。
“Often imitated, Never duplicated, One and Only…David Garibaldi!!” (しばしば、真似られる、しかし、決して同じようには再現されない、唯一無比の〜〜デイヴィッド・ガルバルディー!!)
もはや、このキャッチフレーズはタワー・オブ・パワーそのものにも付けられる。1968年に結成された彼らはその歴史40年。偉大なる「オヤジバンド」だ。熱い拍手と歓喜によって、2時間半を超えるタワー・オブ・パワーの歴史に残るブルーノート・ライヴは幕を閉じた。
■ 関連リンク
東京メットポッド(ポッドキャスト=英語)
http://www.metropolis.co.jp/podcast/
2008年5月26日付け、27日付けで、メンバーのちょっとしたコメントが聞かれます。10日間程度でアーカイブは消えるようです。
■ 過去関連記事
May 26, 2008
Tower Of Power Live: Power Of Horns, Rhythms, Vocals And Everything (Part 1): Hi Energy Funk Exploded More Than 2 Hours & Half
【タワー・オブ・パワー、ブルーノート史上初、2時間半超ライヴ(パート1)】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002535.html
2008年5月のタワー最終日ライヴ・レポート。パート1。5月27日付け、28日付へ続く。
May 27, 2008
Tower Of Power Live (Part 2) : History Of Tower Of Power
【タワー・オブ・パワー・ライヴ(パート2)〜歴史集大成ライヴ】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002536.html
March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html
2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html
2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html
February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html
■ メンバー
イミーリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・LB・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドッグ”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル) Mike Bogart(tp,flh,vo)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
マーク・ハーパー(ギター)Marc Harper(g)
フランシス・ロッコー・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デイヴィッド・ガルバルディー(ドラムス)David Garibaldi(ds)
■ セットリスト タワー・オブ・パワー @ブルーノート東京
Setlist : Tower Of Power @ Bluenote Tokyo, May 25,2008
( ) indicates album song included
→denotes medley to next song
Members on the stage 19:04
Performance started 19:08
01. We Came To Play (“We Came To Play” 1978)
02. And You Know It (“Back On The Street” 1979)
03. Oakland Zone (snippet) (“Oakland Zone” 2003)
04. So I Got To Groove – A Riff & Rhythm Of “Super Bad”[James Brown] (“Rhythm & Business” 1997)
05. Diggin’ On James Brown (“Souled Out” 1995)
06. Soul With A Capitol “S” (“T.O.P.” 1993)
07. How Could This Happen To Me (“Monster On A Leash” 1991)
08. Stroke 75 →
09. Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976) →
10. You Ought To Be Havin’ Fun (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
11. Can’t Stand To See Her Slaughter (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
12. As Surely As I Stand Here (“In The Slot” 1975)
13. You Strike My Main Nerve (“Bump City” 1972) →
14. Just Enough And Too Much (“In The Slot” 1975)
15. Only So Much Oil In The Ground (“Urban Renewal” 1974)
---- Doc plays few notes upon introducing member
16. Willing To Learn (“Urban Renewal” 1974)
17. (To Say The Least) You’re The Most (“Urban Renewal” 1974)
18. It’s Not The Crime (“Urban Renewal” 1974)
19. Can’t You See (You Doin’ Me Wrong) (“Back To Oakland” 1974)
20. Time Will Tell (“Back To Oakland” 1974)
21. Clean Slate (“Tower Of Power” 1973)
22. This Time It’s Real (“Tower Of Power” 1973)
23. Down To The Night Club (“Bump City” 1972)
24. So Very Hard To Go (“Tower Of Power” 1973)
25. What Is Hip → Soul Power [James Brown] → What Is Hip (“Tower Of Power” 1973)
Enc.1. You’re Still A Young Man (“Bump City” 1972)
Enc.2. Knock Yourself Out → I Thank You [Sam & Dave] → Knock Yourself Out (“East Bay Grease” 1971)
Show ended 21:37
(2008年5月25日日曜、東京ブルーノート=タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2008-85
【『何か質問は?』〜イミーリオはたびたび尋ねた】
質問?
「オンリー・ソー・マッチ・オイル…」が終わると、軽く再度メンバー紹介。やはり、その中でも、バリトン・サックスのドックの紹介は熱く、ちょっとしたフレーズを吹いた。
セットリストは続く。ミディアム調からアップテンポが多くを占める中、ところどころにスローバラードを挟む。「ウィリング・トゥ・ラーン」は、そんな1曲。「ジョニー・ギター・ワトソンが一緒に書いた曲」と言って次の「トゥ・セイ・ザ・リースト…」をご紹介。またまたのりのり。
時代はいつのまにか1974年まで進んでいる。アルバム『アーバン・リニューアル』からは4曲も選曲された。
イミーリオは、トークの合間で、「何か質問はあるかな Any questions?」と聞く。冒頭での紹介で、今日はこれまでのタワーの歴史を振り返りながら、曲のエピソードや裏話などを披露する、ついては、何か質問があったら、いつでも、何でも聞いてくれ、といったようなことを言っていた。そこで、MCで、何度か「Any questions?」とはさんでいた。一度、誰かが何かを言ったのだが、僕は聞き取れず、またイミーリオも聞き取れずで、彼は「何?」と聞き返した。だが、質問者は英語が通じなかったのであきらめたのか、再度質問はしなかった。
僕も彼が何度か「Any questions?」と聞くので、質問を考えはじめていた。だがなかなか勇気がでない。(笑)となりのカマサミ・コングさんも、考えていたようだが、なかなか言えないでいた。
「クリーン・ステイト」は、ロジャー・スミスのハモンドB3が迫力いっぱい。途中、メンバー間で言葉のやりとりがあったが、ちょっと僕にはわからなかった。だが、隣のケイリブには受けていた。
セットリスト22以降は、いつものタワー・オブ・パワー・ライヴ、後半の再現。「ディス・タイム…」「…ナイト・クラブ」、そして「…ハード・トゥ・ゴー」一気呵成だ。そして、「ハード・トゥ・ゴー」が終わったところで、またイミーリオが尋ねた。「Any questions?」 となりのカマサミ・コングさんが叫んだ。「What is Hip?(ヒップって何だ?)」 あああ、なるほど! これだ! (笑)
そして、「ホワット・イズ・ヒップ」へ。時計はすでに9時を8分ほど回っていた。2時間超だ。ジェームス・ブラウンの「ソウル・パワー」をはさみこんだ「ホワット・イズ・ヒップ」は、もうすっかりおなじみ。
しかし、ふと思った。もしショーの途中で「ホワット・イズ・ヒップ」という質問が観客から出たら、そこでこれを演奏してしまうのだろうか。これは、彼に質問しなければ。(笑) ”What if you asked “any questions” then audience answered “What is Hip” in the middle of the show, are you going to play “What is Hip?” or would you keep this song until the end of the show?”
これが終わり、メンバーは一度舞台を去る。そして、歓喜の拍手が続く。その炸裂する拍手の波の中、メンバーは再びステージへ。アンコールだ。コングさんが、僕に聞いてきた。「アンコールは何だと思う?」 僕は答えた。「まだ、『ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン』をやってないね。それから、『ノック・ユアセルフ・アウト』も」 するとケイリブが「おおっ、『ノック・ユアセルフ・アウト』だ、それそれ、大好きだ」
始まったのは、「ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン」だった。途中のフレーズでフロントのメンバーがひざまずく。かっこいい。
初レコ。
僕が初めて買ったタワーのレコードがこれ(「ユー・アー・スティル・ア・ヤング・マン」)を含む『バンプ・シティー』だった。1972年5月リリースのこのアルバムを買ったのは、1973年11月25日のこと。1200円で購入した。ジャケットの中袋にそう書いてある。なぜ1200円なのかがもはや記憶が定かでない。中古でもなく、カットアウト盤でもない。当時の輸入盤の新作相場は、ヤマハだったら、2800円。メロディー・ハウスあたりで1950円とか2000円から2100円くらいだったと思う。だから、たぶん、どこかの輸入レコード店で売れ残っていたので安売りしていたのだろう。渋谷ヤマハか原宿のメロディー・ハウスか。僕はこの「…ヤング・マン」目当てで買った。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00171LF7I/soulsearchiho-22/ref=nosim/
なぜかその次の『タワー・オブ・パワー』(1973年5月発売)が見当たらない。何かで使ってそのままどこかに行っているのかもしれない。(涙) 絶対買ったはずだが…。次の『バック・トゥ・オークランド』は1974年3月5日に1800円で購入。おそらく2月末に全米リリースされたので、即買ったのだろう。ビルボードのアルバム・チャートを見ると、1974年3月9日付けで初登場している。しかし、それから30年以上経って、そのアルバムをひっぱりだし、こうして何かを書くなんて夢にも思わなかった。本当に継続は素晴らしい。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HG8J/soulsearchiho-22/ref=nosim/
『オークランド』のジャケットは、サンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジだと思うが、向こう側から車が5車線で来る。こんな5車線を見たことがなかったので、なんで、逆方向の向こう行きがないのだろう、と疑問に思った。普通往復2車線ずつに分けるのではないか、この橋は一方通行なのか、と。行ったはいいが、帰る時はどうするんだ。せいぜい見たことがあったのは、首都高でそれでも片道2車線だ。そして、実はこれは橋が二階建てになっていて、逆方向に行く車線はこの階下にある、なんてことは随分と後になってから知る。アメリカの道というのは、すごいんだなあ、ということをそうして覚えた。
さて、そんな思い出も走馬灯しつつ、もう1曲アンコールを。ケイリブのお気に入り「ノック・ユアセルフ・アウト」だ。途中には、デイヴィッドのドラム・ソロ、そして、サム&デイヴの「アイ・サンキュー」も挟み込み、抜群のグルーヴを出す。イミーリオがデイヴィッドのドラムスを紹介するいつものセリフが僕は大好きだ。
“Often imitated, Never duplicated, One and Only…David Garibaldi!!” (しばしば、真似られる、しかし、決して同じようには再現されない、唯一無比の〜〜デイヴィッド・ガルバルディー!!)
もはや、このキャッチフレーズはタワー・オブ・パワーそのものにも付けられる。1968年に結成された彼らはその歴史40年。偉大なる「オヤジバンド」だ。熱い拍手と歓喜によって、2時間半を超えるタワー・オブ・パワーの歴史に残るブルーノート・ライヴは幕を閉じた。
■ 関連リンク
東京メットポッド(ポッドキャスト=英語)
http://www.metropolis.co.jp/podcast/
2008年5月26日付け、27日付けで、メンバーのちょっとしたコメントが聞かれます。10日間程度でアーカイブは消えるようです。
■ 過去関連記事
May 26, 2008
Tower Of Power Live: Power Of Horns, Rhythms, Vocals And Everything (Part 1): Hi Energy Funk Exploded More Than 2 Hours & Half
【タワー・オブ・パワー、ブルーノート史上初、2時間半超ライヴ(パート1)】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002535.html
2008年5月のタワー最終日ライヴ・レポート。パート1。5月27日付け、28日付へ続く。
May 27, 2008
Tower Of Power Live (Part 2) : History Of Tower Of Power
【タワー・オブ・パワー・ライヴ(パート2)〜歴史集大成ライヴ】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002536.html
March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html
2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html
2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html
February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html
■ メンバー
イミーリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・LB・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドッグ”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル) Mike Bogart(tp,flh,vo)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
マーク・ハーパー(ギター)Marc Harper(g)
フランシス・ロッコー・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デイヴィッド・ガルバルディー(ドラムス)David Garibaldi(ds)
■ セットリスト タワー・オブ・パワー @ブルーノート東京
Setlist : Tower Of Power @ Bluenote Tokyo, May 25,2008
( ) indicates album song included
→denotes medley to next song
Members on the stage 19:04
Performance started 19:08
01. We Came To Play (“We Came To Play” 1978)
02. And You Know It (“Back On The Street” 1979)
03. Oakland Zone (snippet) (“Oakland Zone” 2003)
04. So I Got To Groove – A Riff & Rhythm Of “Super Bad”[James Brown] (“Rhythm & Business” 1997)
05. Diggin’ On James Brown (“Souled Out” 1995)
06. Soul With A Capitol “S” (“T.O.P.” 1993)
07. How Could This Happen To Me (“Monster On A Leash” 1991)
08. Stroke 75 →
09. Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976) →
10. You Ought To Be Havin’ Fun (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
11. Can’t Stand To See Her Slaughter (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
12. As Surely As I Stand Here (“In The Slot” 1975)
13. You Strike My Main Nerve (“Bump City” 1972) →
14. Just Enough And Too Much (“In The Slot” 1975)
15. Only So Much Oil In The Ground (“Urban Renewal” 1974)
---- Doc plays few notes upon introducing member
16. Willing To Learn (“Urban Renewal” 1974)
17. (To Say The Least) You’re The Most (“Urban Renewal” 1974)
18. It’s Not The Crime (“Urban Renewal” 1974)
19. Can’t You See (You Doin’ Me Wrong) (“Back To Oakland” 1974)
20. Time Will Tell (“Back To Oakland” 1974)
21. Clean Slate (“Tower Of Power” 1973)
22. This Time It’s Real (“Tower Of Power” 1973)
23. Down To The Night Club (“Bump City” 1972)
24. So Very Hard To Go (“Tower Of Power” 1973)
25. What Is Hip → Soul Power [James Brown] → What Is Hip (“Tower Of Power” 1973)
Enc.1. You’re Still A Young Man (“Bump City” 1972)
Enc.2. Knock Yourself Out → I Thank You [Sam & Dave] → Knock Yourself Out (“East Bay Grease” 1971)
Show ended 21:37
(2008年5月25日日曜、東京ブルーノート=タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2008-85
【タワー・オブ・パワー・ライヴ(パート2)〜歴史集大成ライヴ】
集大成。
ラリーが「タワー・オブ・パワーの核となる4人のメンバーをご紹介しよう」と言って、ドラムスのデイヴィッド・ガルバルディ、ロッコー・プレスティーア、ドック・クプカー、そして、イミーリオ・カスティーアをステージに招き入れる。この段階で観客の熱狂はすでに沸騰中。「レディーズ・アンド・ジェントルマン、フロム・オークランド・カリフォルニア! タワー・オブ・パワー!!」そして、1曲目「ウィ・ケーム・トゥ・プレイ」に流れ込む。すでに観客総立ちだ。
ホーン・セクションの5人がステージの前に立ち、動きながら演奏している様は、圧巻。後ろのロッコー、ドラムスのガルバルディーも見えない。だがそのシュアなサウンドはいつもと同じに強力だ。
MCは、イミーリオが担当。「われわれは1968年にグループを結成して40年。今夜は、僕たちの曲を、現在から逆に昔にたどりながらやっていこうと思う。もし、何か質問があったら、いつでも訊いてくれ」
「タワー・オブ・パワーのホーン・クリニックス」などと言って、ドックをはじめとするホーン・セクションが、「オークランド・ゾーン」をちょっとだけ披露。
そして、1997年のアルバム『リズム・アンド・ビジネス』から「アイ・ガット・ザ・グルーヴ」へ。この曲自体がジェームス・ブラウンの「スーパーバッド」のリズムを元に作られている。それが終わると「さて、世界中で一番ファンキーなグルーヴを持っているのは?」と観客に尋ねる。ケイリブたちが、「J〜B」と答える。イミーリオが「ジェームス・ブラウンだな」 そして、ジェームス・ブラウンの専属MCダニー・レイさながらに、観客を煽る。「1968年、それ以来、ずっと思い続けていることがある」 「それは、な〜〜んだ??」 観客が一斉に答える。「ジェームス・ブラウン!!」「いまだに、ジェームス・ブラウンが大好きなんだ!! (I’m Still Diggin’ On James Brown)」
それにしても、小気味よく挟み込まれるドックの超低音バリトン・サックスは、腹の底に響く。観客に、サビの部分をマイクを渡し歌わせる。客も慣れたもので、「I’m Still Diggin’ On James Brown」と歌う。コール&レスポンスうまい。ホーンの5人の腰をフリフリの振り付けがかわいい。
「僕とドックが、あるとき部屋で本を見つけた。神についての7か条のようなものが書いてあった。ディープだろ。そのうちのひとつに、『ゴッド・イズ・ソウル』と書いてあった。その『Soul』という文字が、普通の『soul』ではなく、大文字の『Soul』だったんだ。次の曲は、『ソウル・ウィズ・キャピトル(大文字の)S』」(いずれも、イミーリオのコメントは大意)
フロントのメンバーがアップテンポの曲にあわせてこぶしを前に突き出す。
「ヒューイ・ルイスは、1980年代に大スターだった男だが、タワー・オブ・パワーの大ファンだった。彼は僕に約束した。あらゆるインタヴューで、タワー・オブ・パワーの名前を出してくれ、サポートしてくれた。次の曲はアルバムではでていない曲。シングルのB面のみのもので、『オークランド・ストローク』の続編のような作品だ」
オルガンのファンキーなイントロに導かれ、完璧なタワー節が炸裂。もうたまらない。下記セットリスト8〜10は、メドレー。11は、「日本で書いたヒントを得て書いた」そう。しかし、40年もこのバンドを続けてきたという事実にひれ伏す。LBことラリー・ブラッグスのリード・シンガーぶりも、初期リード、レニー・ウィリアムスを思わせ、実にいい。
「日本に来たとき、テレビでなにかのCMをやっていた。〜ブンブンブン〜という音がしていた。そのとき、ドックに言ったんだ。なあ、これをもっとファンキーにしたててみないか、ってね。それでできたのが、『キャント・スタンド・トゥ・シー・ハー』」
「ドックが小学生の頃、悩んだ顔をしていたのか、校長室に呼ばれた。校長がドックに尋ねた。『何か悩みでもあるのかな』 ドックは答えた。なんて答えたんだい、ドック」とマイクをドックに渡す。ドックが言う。「ひとつだけ、悩みがあるんだよ。(「それは、何だ」とイミーリオ) もし限りある石油がなくなったら、世界はどうなるのだろう、って言ったんだよ。僕は9歳だった」(笑) 9歳のドック少年は、なぜ、その頃、世界を憂えていたのだろうか。なんておませな少年か。(笑)
そして、「オンリー・ソー・マッチ・オイル・イン・ザ・グラウンド(=地球には石油資源が限られている)」。Only so much で「限られた量の」を意味する慣用句なんですね。このファンク曲が終わった時点で、すでに15曲を演奏し8時21分。イミーリオは最初に、歴史をさかのぼって行くと言った。まだまだ、いつもやる1970年代初期作品群がまったくでてきていない。一体、この後どうなるのだろう、最後はどう着地するのか、あとどれくらい続くのだろう、などどんどんと期待が膨らんでいった。あるいは最後はメドレーにしてさらっとまとめるのか。そのときはまだこれがほんの折り返し地点になるなど、まったく予想だにしなかった。
(この項続く)
(下記セットリストに収録アルバムを付け加えました。ほぼタワー・オブ・パワーの歴史が現代から過去へさかのぼってのライヴとなりました)
■ 過去関連記事
May 26, 2008
Tower Of Power Live: Power Of Horns, Rhythms, Vocals And Everything (Part 1): Hi Energy Funk Exploded More Than 2 Hours & Half
【タワー・オブ・パワー、ブルーノート史上初、2時間半超ライヴ(パート1)】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002535.html
2008年5月のタワー最終日ライヴ・レポート。パート1。5月27日付け、28日付へ続く。
March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html
2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html
2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html
February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html
■ メンバー
イミーリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・LB・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドッグ”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル) Mike Bogart(tp,flh,vo)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
マーク・ハーパー(ギター)Marc Harper(g)
フランシス・ロッコー・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デイヴィッド・ガルバルディ(ドラムス)David Garibaldi(ds)
■ セットリスト タワー・オブ・パワー @ブルーノート東京
Setlist : Tower Of Power @ Bluenote Tokyo, May 25,2008
( ) indicates album song included
→denotes medley to next song
Members on the stage 19:04
Performance started 19:08
01. We Came To Play (“We Came To Play” 1978)
02. And You Know It (“Back On The Street” 1979)
03. Oakland Zone (snippet) (“Oakland Zone” 2003)
04. So I Got To Groove – A Riff & Rhythm Of “Super Bad”[James Brown] (“Rhythm & Business” 1997)
05. Diggin’ On James Brown (“Souled Out” 1995)
06. Soul With A Capitol “S” (“T.O.P.” 1993)
07. How Could This Happen To Me (“Monster On A Leash” 1991)
08. Stroke 75 →
09. Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976) →
10. You Ought To Be Havin’ Fun (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
11. Can’t Stand To See Her Slaughter (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
12. As Surely As I Stand Here (“In The Slot” 1975)
13. You Strike My Main Nerve (“Bump City” 1972) →
14. Just Enough And Too Much (“In The Slot” 1975)
15. Only So Much Oil In The Ground (“Urban Renewal” 1974)
---- Doc plays few notes upon introducing member
16. Willing To Learn (“Urban Renewal” 1974)
17. (To Say The Least) You’re The Most (“Urban Renewal” 1974)
18. It’s Not The Crime (“Urban Renewal” 1974)
19. Can’t You See (You Doin’ Me Wrong) (“Back To Oakland” 1974)
20. Time Will Tell (“Back To Oakland” 1974)
21. Clean Slate (“Tower Of Power” 1973)
22. This Time It’s Real (“Tower Of Power” 1973)
23. Down To The Night Club (“Bump City” 1972)
24. So Very Hard To Go (“Tower Of Power” 1973)
25. What Is Hip → Soul Power [James Brown] → What Is Hip (“Tower Of Power” 1973)
Enc.1. You’re Still A Young Man (“Bump City” 1972)
Enc.2. Knock Yourself Out → I Thank You [Sam & Dave] → Knock Yourself Out (“East Bay Grease” 1971)
Show ended 21:37
(2008年5月25日日曜、東京ブルーノート=タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2008-85
集大成。
ラリーが「タワー・オブ・パワーの核となる4人のメンバーをご紹介しよう」と言って、ドラムスのデイヴィッド・ガルバルディ、ロッコー・プレスティーア、ドック・クプカー、そして、イミーリオ・カスティーアをステージに招き入れる。この段階で観客の熱狂はすでに沸騰中。「レディーズ・アンド・ジェントルマン、フロム・オークランド・カリフォルニア! タワー・オブ・パワー!!」そして、1曲目「ウィ・ケーム・トゥ・プレイ」に流れ込む。すでに観客総立ちだ。
ホーン・セクションの5人がステージの前に立ち、動きながら演奏している様は、圧巻。後ろのロッコー、ドラムスのガルバルディーも見えない。だがそのシュアなサウンドはいつもと同じに強力だ。
MCは、イミーリオが担当。「われわれは1968年にグループを結成して40年。今夜は、僕たちの曲を、現在から逆に昔にたどりながらやっていこうと思う。もし、何か質問があったら、いつでも訊いてくれ」
「タワー・オブ・パワーのホーン・クリニックス」などと言って、ドックをはじめとするホーン・セクションが、「オークランド・ゾーン」をちょっとだけ披露。
そして、1997年のアルバム『リズム・アンド・ビジネス』から「アイ・ガット・ザ・グルーヴ」へ。この曲自体がジェームス・ブラウンの「スーパーバッド」のリズムを元に作られている。それが終わると「さて、世界中で一番ファンキーなグルーヴを持っているのは?」と観客に尋ねる。ケイリブたちが、「J〜B」と答える。イミーリオが「ジェームス・ブラウンだな」 そして、ジェームス・ブラウンの専属MCダニー・レイさながらに、観客を煽る。「1968年、それ以来、ずっと思い続けていることがある」 「それは、な〜〜んだ??」 観客が一斉に答える。「ジェームス・ブラウン!!」「いまだに、ジェームス・ブラウンが大好きなんだ!! (I’m Still Diggin’ On James Brown)」
それにしても、小気味よく挟み込まれるドックの超低音バリトン・サックスは、腹の底に響く。観客に、サビの部分をマイクを渡し歌わせる。客も慣れたもので、「I’m Still Diggin’ On James Brown」と歌う。コール&レスポンスうまい。ホーンの5人の腰をフリフリの振り付けがかわいい。
「僕とドックが、あるとき部屋で本を見つけた。神についての7か条のようなものが書いてあった。ディープだろ。そのうちのひとつに、『ゴッド・イズ・ソウル』と書いてあった。その『Soul』という文字が、普通の『soul』ではなく、大文字の『Soul』だったんだ。次の曲は、『ソウル・ウィズ・キャピトル(大文字の)S』」(いずれも、イミーリオのコメントは大意)
フロントのメンバーがアップテンポの曲にあわせてこぶしを前に突き出す。
「ヒューイ・ルイスは、1980年代に大スターだった男だが、タワー・オブ・パワーの大ファンだった。彼は僕に約束した。あらゆるインタヴューで、タワー・オブ・パワーの名前を出してくれ、サポートしてくれた。次の曲はアルバムではでていない曲。シングルのB面のみのもので、『オークランド・ストローク』の続編のような作品だ」
オルガンのファンキーなイントロに導かれ、完璧なタワー節が炸裂。もうたまらない。下記セットリスト8〜10は、メドレー。11は、「日本で書いたヒントを得て書いた」そう。しかし、40年もこのバンドを続けてきたという事実にひれ伏す。LBことラリー・ブラッグスのリード・シンガーぶりも、初期リード、レニー・ウィリアムスを思わせ、実にいい。
「日本に来たとき、テレビでなにかのCMをやっていた。〜ブンブンブン〜という音がしていた。そのとき、ドックに言ったんだ。なあ、これをもっとファンキーにしたててみないか、ってね。それでできたのが、『キャント・スタンド・トゥ・シー・ハー』」
「ドックが小学生の頃、悩んだ顔をしていたのか、校長室に呼ばれた。校長がドックに尋ねた。『何か悩みでもあるのかな』 ドックは答えた。なんて答えたんだい、ドック」とマイクをドックに渡す。ドックが言う。「ひとつだけ、悩みがあるんだよ。(「それは、何だ」とイミーリオ) もし限りある石油がなくなったら、世界はどうなるのだろう、って言ったんだよ。僕は9歳だった」(笑) 9歳のドック少年は、なぜ、その頃、世界を憂えていたのだろうか。なんておませな少年か。(笑)
そして、「オンリー・ソー・マッチ・オイル・イン・ザ・グラウンド(=地球には石油資源が限られている)」。Only so much で「限られた量の」を意味する慣用句なんですね。このファンク曲が終わった時点で、すでに15曲を演奏し8時21分。イミーリオは最初に、歴史をさかのぼって行くと言った。まだまだ、いつもやる1970年代初期作品群がまったくでてきていない。一体、この後どうなるのだろう、最後はどう着地するのか、あとどれくらい続くのだろう、などどんどんと期待が膨らんでいった。あるいは最後はメドレーにしてさらっとまとめるのか。そのときはまだこれがほんの折り返し地点になるなど、まったく予想だにしなかった。
(この項続く)
(下記セットリストに収録アルバムを付け加えました。ほぼタワー・オブ・パワーの歴史が現代から過去へさかのぼってのライヴとなりました)
■ 過去関連記事
May 26, 2008
Tower Of Power Live: Power Of Horns, Rhythms, Vocals And Everything (Part 1): Hi Energy Funk Exploded More Than 2 Hours & Half
【タワー・オブ・パワー、ブルーノート史上初、2時間半超ライヴ(パート1)】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002535.html
2008年5月のタワー最終日ライヴ・レポート。パート1。5月27日付け、28日付へ続く。
March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html
2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html
2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html
February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html
■ メンバー
イミーリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・LB・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドッグ”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル) Mike Bogart(tp,flh,vo)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
マーク・ハーパー(ギター)Marc Harper(g)
フランシス・ロッコー・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デイヴィッド・ガルバルディ(ドラムス)David Garibaldi(ds)
■ セットリスト タワー・オブ・パワー @ブルーノート東京
Setlist : Tower Of Power @ Bluenote Tokyo, May 25,2008
( ) indicates album song included
→denotes medley to next song
Members on the stage 19:04
Performance started 19:08
01. We Came To Play (“We Came To Play” 1978)
02. And You Know It (“Back On The Street” 1979)
03. Oakland Zone (snippet) (“Oakland Zone” 2003)
04. So I Got To Groove – A Riff & Rhythm Of “Super Bad”[James Brown] (“Rhythm & Business” 1997)
05. Diggin’ On James Brown (“Souled Out” 1995)
06. Soul With A Capitol “S” (“T.O.P.” 1993)
07. How Could This Happen To Me (“Monster On A Leash” 1991)
08. Stroke 75 →
09. Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976) →
10. You Ought To Be Havin’ Fun (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
11. Can’t Stand To See Her Slaughter (“Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now 1976)
12. As Surely As I Stand Here (“In The Slot” 1975)
13. You Strike My Main Nerve (“Bump City” 1972) →
14. Just Enough And Too Much (“In The Slot” 1975)
15. Only So Much Oil In The Ground (“Urban Renewal” 1974)
---- Doc plays few notes upon introducing member
16. Willing To Learn (“Urban Renewal” 1974)
17. (To Say The Least) You’re The Most (“Urban Renewal” 1974)
18. It’s Not The Crime (“Urban Renewal” 1974)
19. Can’t You See (You Doin’ Me Wrong) (“Back To Oakland” 1974)
20. Time Will Tell (“Back To Oakland” 1974)
21. Clean Slate (“Tower Of Power” 1973)
22. This Time It’s Real (“Tower Of Power” 1973)
23. Down To The Night Club (“Bump City” 1972)
24. So Very Hard To Go (“Tower Of Power” 1973)
25. What Is Hip → Soul Power [James Brown] → What Is Hip (“Tower Of Power” 1973)
Enc.1. You’re Still A Young Man (“Bump City” 1972)
Enc.2. Knock Yourself Out → I Thank You [Sam & Dave] → Knock Yourself Out (“East Bay Grease” 1971)
Show ended 21:37
(2008年5月25日日曜、東京ブルーノート=タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2008-85
【タワー・オブ・パワー、ブルーノート史上初、2時間半超ライヴ】
怒涛。
5月16日(金)からやり始めて、2度の週末をはさみ、あしかけ3週間ライヴ。まさにタワー・オブ・パワー・ウイーク、あまりの人気に当初最終日のあとに追加公演が決まり、その日曜日の特別公演に。もう少し前に来たかったのだが、なかなかタイミングあわず、やっと最終日にまにあった。来年以降は、タワー・ウイークは、彼らのライヴを先にがっちり予定に書き込んでおかないとダメみたいだ。初日、中日、最終日とか。(笑)
この日は特別公演というわけか、通常1日2ステージが7時開始の1ステージのみ。アリーナ(ステージ前の一段低いエリア)の両サイドに高いスツールを置き、スタンディング・エリアを特設。どんどん踊ってください、という雰囲気を作った。会場に入るなり、なんとケイリブ・ジェームスがいた。彼がDJカマサミ・コングさんと来ている。彼らの横で見ることができた。
さて、一言で言えば、超お得なライヴだった。コンセプトは、イミーリオが解説をしながらタワーの歴史を、現代から昔にさかのぼるというもの。こんなことは見たことがなかった。何しろ、通常は70−80分程度のファンク・ショーをノンストップで行っていく彼らが、ほぼ1曲ずつに簡単な解説や、誕生エピソードを語りながら、演奏していく。しかも、それまでの1週間ファーストとセカンドでほぼダブりなく演奏していた彼らが、そのファーストとセカンドの両方をあわせたようなショーを繰り広げたのだ。2割増量なんてものではない、ダブル・ザ・ショー、ショー自体が2倍になっていた。結局、2時間半超、27曲以上を演奏する特大ステージになった。ブルーノートには20年近く通っているが、少なくとも、僕のブルーノート歴の中で、もっとも長いショーになった。
1曲目から観客総立ちの怒涛のパフォーマンスであった。
それにしても、このホーン・セクションが最大のスターであるタワー・オブ・パワーは、結成40年を向かえ、ますます輝きを増す。「1988年、俺は酒を止めた。だから、今こうして生きている。ドックも1989年に酒を止めた。だから、こうやって生きている」 イミーリオのMCは、過去40年を振り返って、さまざまな思い出話をしていく。「僕たちは40年間、ソウル・ミュージックをやってきた」 ソウルをやり続けて40年、途中に多くの山あり谷ありを乗り越え、ソウル・サヴァイヴァーに。
A4の紙にセットリストと話したことをメモしたが、あまりの長さに裏を使っても書ききれなかった。イミーリオが話したことなどを記憶の限り、明日のブログでもご紹介しよう。
今回の来日で15回の公演を行った彼らだが、もし1回だけ見ることができるなら、この日のものが文句なく最高だ。僕が今年見たライヴの中でダントツのナンバーワンである。それだけではない。ブルーノートのライヴの中でも歴史に残る一夜になったと断言できる。本当にラッキーだった。興奮冷めやらない。
(この項・明日につづく)
■ 過去関連記事
March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html
2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html
2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html
February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html
■ メンバー
イミーリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドッグ”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル) Mike Bogart(tp,flh,vo)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
マーク・ハーパー(ギター)Marc Harper(g)
フランシス・ロッコ・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デヴィッド・ガリバルディ(ドラムス)David Garibaldi(ds)
■ セットリスト タワー・オブ・パワー @ブルーノート東京
Setlist : Tower Of Power @ Bluenote Tokyo, May 25,2008
→denotes medley to next song
Members on the stage 19:04
Performance started 19:08
01. We Came To Play
02. And You Know It
03. Oakland Zone (snippet)
04. So I Got To Groove -- A Riff & Rhythm Of “Super Bad”[James Brown]
05. Diggin’ On James Brown
06. Soul With A Capitol “S”
07. How Could This Happen To Me
08. Stroke 75 →
09. Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now →
10. You Ought To Be Havin’ Fun
11. Can’t Stand To See Her Slaughter
12. As Surely As I Stand Here
13. You Strike My Main Nerve →
14. Just Enough And Too Much
15. Only So Much Oil In The Ground
---- Doc plays few notes upon introducing member
16. Willing To Learn
17. (To Say The Least) You’re The Most
18. It’s Not The Crime
19. Can’t You See (You Doin’ Me Wrong)
20. Time Will Tell
21. Clean Slate
22. This Time It’s Real
23. Down To The Night Club
24. So Very Hard To Go
25. What Is Hip → Soul Power [James Brown] → What Is Hip
Enc.1. You’re Still A Young Man
Enc.2. Knock Yourself Out → I Thank You [Sam & Dave] → Knock Yourself Out
Show ended 21:37
(2008年5月25日日曜、東京ブルーノート=タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2008-85
怒涛。
5月16日(金)からやり始めて、2度の週末をはさみ、あしかけ3週間ライヴ。まさにタワー・オブ・パワー・ウイーク、あまりの人気に当初最終日のあとに追加公演が決まり、その日曜日の特別公演に。もう少し前に来たかったのだが、なかなかタイミングあわず、やっと最終日にまにあった。来年以降は、タワー・ウイークは、彼らのライヴを先にがっちり予定に書き込んでおかないとダメみたいだ。初日、中日、最終日とか。(笑)
この日は特別公演というわけか、通常1日2ステージが7時開始の1ステージのみ。アリーナ(ステージ前の一段低いエリア)の両サイドに高いスツールを置き、スタンディング・エリアを特設。どんどん踊ってください、という雰囲気を作った。会場に入るなり、なんとケイリブ・ジェームスがいた。彼がDJカマサミ・コングさんと来ている。彼らの横で見ることができた。
さて、一言で言えば、超お得なライヴだった。コンセプトは、イミーリオが解説をしながらタワーの歴史を、現代から昔にさかのぼるというもの。こんなことは見たことがなかった。何しろ、通常は70−80分程度のファンク・ショーをノンストップで行っていく彼らが、ほぼ1曲ずつに簡単な解説や、誕生エピソードを語りながら、演奏していく。しかも、それまでの1週間ファーストとセカンドでほぼダブりなく演奏していた彼らが、そのファーストとセカンドの両方をあわせたようなショーを繰り広げたのだ。2割増量なんてものではない、ダブル・ザ・ショー、ショー自体が2倍になっていた。結局、2時間半超、27曲以上を演奏する特大ステージになった。ブルーノートには20年近く通っているが、少なくとも、僕のブルーノート歴の中で、もっとも長いショーになった。
1曲目から観客総立ちの怒涛のパフォーマンスであった。
それにしても、このホーン・セクションが最大のスターであるタワー・オブ・パワーは、結成40年を向かえ、ますます輝きを増す。「1988年、俺は酒を止めた。だから、今こうして生きている。ドックも1989年に酒を止めた。だから、こうやって生きている」 イミーリオのMCは、過去40年を振り返って、さまざまな思い出話をしていく。「僕たちは40年間、ソウル・ミュージックをやってきた」 ソウルをやり続けて40年、途中に多くの山あり谷ありを乗り越え、ソウル・サヴァイヴァーに。
A4の紙にセットリストと話したことをメモしたが、あまりの長さに裏を使っても書ききれなかった。イミーリオが話したことなどを記憶の限り、明日のブログでもご紹介しよう。
今回の来日で15回の公演を行った彼らだが、もし1回だけ見ることができるなら、この日のものが文句なく最高だ。僕が今年見たライヴの中でダントツのナンバーワンである。それだけではない。ブルーノートのライヴの中でも歴史に残る一夜になったと断言できる。本当にラッキーだった。興奮冷めやらない。
(この項・明日につづく)
■ 過去関連記事
March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html
2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html
2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html
February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html
■ メンバー
イミーリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドッグ”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
マイク・ボガート(トランペット、フリューゲルホルン、ヴォーカル) Mike Bogart(tp,flh,vo)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
マーク・ハーパー(ギター)Marc Harper(g)
フランシス・ロッコ・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デヴィッド・ガリバルディ(ドラムス)David Garibaldi(ds)
■ セットリスト タワー・オブ・パワー @ブルーノート東京
Setlist : Tower Of Power @ Bluenote Tokyo, May 25,2008
→denotes medley to next song
Members on the stage 19:04
Performance started 19:08
01. We Came To Play
02. And You Know It
03. Oakland Zone (snippet)
04. So I Got To Groove -- A Riff & Rhythm Of “Super Bad”[James Brown]
05. Diggin’ On James Brown
06. Soul With A Capitol “S”
07. How Could This Happen To Me
08. Stroke 75 →
09. Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now →
10. You Ought To Be Havin’ Fun
11. Can’t Stand To See Her Slaughter
12. As Surely As I Stand Here
13. You Strike My Main Nerve →
14. Just Enough And Too Much
15. Only So Much Oil In The Ground
---- Doc plays few notes upon introducing member
16. Willing To Learn
17. (To Say The Least) You’re The Most
18. It’s Not The Crime
19. Can’t You See (You Doin’ Me Wrong)
20. Time Will Tell
21. Clean Slate
22. This Time It’s Real
23. Down To The Night Club
24. So Very Hard To Go
25. What Is Hip → Soul Power [James Brown] → What Is Hip
Enc.1. You’re Still A Young Man
Enc.2. Knock Yourself Out → I Thank You [Sam & Dave] → Knock Yourself Out
Show ended 21:37
(2008年5月25日日曜、東京ブルーノート=タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2008-85
▲Studying In Funk All Stars
2008年5月25日【ファンク・オール・スターズの演じた5曲を調査】
勉強。
昨日、フレッド・ウェスリーたちが83分で演奏したのは、たった5曲。しかし、その中でわかったのは、3曲目のみ。それもメロディーが「ああ、これこれ、なんだっけ」っていう感じで、もぞもぞしながら、横に座っていた湘南ビーチFMのDJ人見氏に聞くと、「イン・ア・センチメンタル・ムード」とタイトルを言われ、「ああー。それそれ」という感じでわかったというもの。
しかし、昨日のブログで書いたように、フレッド・ウェスリー本人に尋ねてわかった5曲は、いずれも、ジャズ界ではスタンダードというか、一般常識的な作品ばかりであった。
せっかくだから、その調査報告を。「わからなければ、調べる」「調べたら、すぐ書く」をモットーに行きます。(笑) 「受け売り」もはやいよ。「受け」たら、すぐ「売る」。5分前に初めて聞いた話を、太古の昔(×)、太古(○)から知っているかのように話す。
さて、「リトル・サンフラワー」は、1938年生まれのジャズ・トランペッター、フレディー・ハバードの1966年の傑作アルバム『バックラッシュ』に収録されている作品。多数のカヴァー・ヴァージョンがある。このアルバムは、彼のアトランティックに移籍しての第1弾。
続く2曲目は、1935年生まれのジャズ・オルガン奏者、ルーベン・ウィルソンの1969年のアルバム『ブルー・モード』からの1曲。このアルバムでは、ジャズとメンフィス・ファンク、あるいはR&Bを融合しようとし、エディー・フロイドの「ノック・オン・ウッド」や、デトロイトのエドウィン・スターの大ヒット「25マイルス」をカヴァーしたりしている。
3曲目はデューク・エリントン作の1935年の超有名スタンダード作品。
4曲目はアン・ロネールという1930年代に活躍した、当時としてはひじょうに珍しい女性シンガー・ソングライターの代表曲。彼女は初めてのディズニーのヒット曲のひとつ「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」も共作している人。ハリウッドとティン・パン・アレーで最初に成功した女性ソングライターのひとりだそうだ。この曲は1932年にポール・ホワイトマン・オーケストラでヒットし、その後、エラ・フィッツジェラルド、ウェス・モンゴメリー、フランク・シナトラ、ビリー・ホリデイなど錚々たるシンガーたちが録音している。その後1964年にイギリスのデュオ、チャッド&ジェレミーがカヴァー、ヒットさせた。
ロネールはこの曲を、彼女に音楽業界での機会を広げてくれた大作曲家ジョージ・ガーシュウィンに捧げて書いたという。ロネールは大学時代、大学新聞のライターとしてジョージ・ガーシュウィンにインタヴューをしたことがきっかけで、彼に気に入られ、リハーサル・ピアニストの仕事をもらったという。そこから人脈が広がり、さまざまな音楽関係の仕事に就くことになった。まさに「ご縁」があったわけだ。そして、そのジョージに捧げたのが、これ。前述、人見氏によれば、この曲の邦題は、「柳よ泣いておくれ」。
クリフォード・ブラウンは、1956年、わずか25歳で非業の交通事故死を遂げるジャズ界に残る偉大なトランペッター。その彼の1955年のアルバム『スタディー・イン・ブラウン』収録曲。なんと1995年のフレッド・ウェスリーのアルバム『トゥ・サムワン』の1曲目を飾っていた。
というわけで、今日は、まさに『スタディー・イン・ファンク・オール・スターズ』でした。
Setlist : Funk All Stars @ Billboard, May 23, 2008
Show started 21:30
01. Little Sunflower [Freddie Hubbard -- LP ”Backlash”- 1966]
02. Orange Peel [Ruben Wilson -- LP”Blue Mode” -- 1969]
03. In A Sentimental Mood [Duke Ellington -- 1935]
04. Willow Weep For Me [Ann Ronell -- 1932]
05. Sandu [Clifford Brown -- LP “Study In Brown”-- 1955]
Show ended 22:53
ENT>MUSIC>LIVE>Funk All Stars
ENT>MUSIC>SONGS
勉強。
昨日、フレッド・ウェスリーたちが83分で演奏したのは、たった5曲。しかし、その中でわかったのは、3曲目のみ。それもメロディーが「ああ、これこれ、なんだっけ」っていう感じで、もぞもぞしながら、横に座っていた湘南ビーチFMのDJ人見氏に聞くと、「イン・ア・センチメンタル・ムード」とタイトルを言われ、「ああー。それそれ」という感じでわかったというもの。
しかし、昨日のブログで書いたように、フレッド・ウェスリー本人に尋ねてわかった5曲は、いずれも、ジャズ界ではスタンダードというか、一般常識的な作品ばかりであった。
せっかくだから、その調査報告を。「わからなければ、調べる」「調べたら、すぐ書く」をモットーに行きます。(笑) 「受け売り」もはやいよ。「受け」たら、すぐ「売る」。5分前に初めて聞いた話を、太古の昔(×)、太古(○)から知っているかのように話す。
さて、「リトル・サンフラワー」は、1938年生まれのジャズ・トランペッター、フレディー・ハバードの1966年の傑作アルバム『バックラッシュ』に収録されている作品。多数のカヴァー・ヴァージョンがある。このアルバムは、彼のアトランティックに移籍しての第1弾。
続く2曲目は、1935年生まれのジャズ・オルガン奏者、ルーベン・ウィルソンの1969年のアルバム『ブルー・モード』からの1曲。このアルバムでは、ジャズとメンフィス・ファンク、あるいはR&Bを融合しようとし、エディー・フロイドの「ノック・オン・ウッド」や、デトロイトのエドウィン・スターの大ヒット「25マイルス」をカヴァーしたりしている。
3曲目はデューク・エリントン作の1935年の超有名スタンダード作品。
4曲目はアン・ロネールという1930年代に活躍した、当時としてはひじょうに珍しい女性シンガー・ソングライターの代表曲。彼女は初めてのディズニーのヒット曲のひとつ「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」も共作している人。ハリウッドとティン・パン・アレーで最初に成功した女性ソングライターのひとりだそうだ。この曲は1932年にポール・ホワイトマン・オーケストラでヒットし、その後、エラ・フィッツジェラルド、ウェス・モンゴメリー、フランク・シナトラ、ビリー・ホリデイなど錚々たるシンガーたちが録音している。その後1964年にイギリスのデュオ、チャッド&ジェレミーがカヴァー、ヒットさせた。
ロネールはこの曲を、彼女に音楽業界での機会を広げてくれた大作曲家ジョージ・ガーシュウィンに捧げて書いたという。ロネールは大学時代、大学新聞のライターとしてジョージ・ガーシュウィンにインタヴューをしたことがきっかけで、彼に気に入られ、リハーサル・ピアニストの仕事をもらったという。そこから人脈が広がり、さまざまな音楽関係の仕事に就くことになった。まさに「ご縁」があったわけだ。そして、そのジョージに捧げたのが、これ。前述、人見氏によれば、この曲の邦題は、「柳よ泣いておくれ」。
クリフォード・ブラウンは、1956年、わずか25歳で非業の交通事故死を遂げるジャズ界に残る偉大なトランペッター。その彼の1955年のアルバム『スタディー・イン・ブラウン』収録曲。なんと1995年のフレッド・ウェスリーのアルバム『トゥ・サムワン』の1曲目を飾っていた。
というわけで、今日は、まさに『スタディー・イン・ファンク・オール・スターズ』でした。
Setlist : Funk All Stars @ Billboard, May 23, 2008
Show started 21:30
01. Little Sunflower [Freddie Hubbard -- LP ”Backlash”- 1966]
02. Orange Peel [Ruben Wilson -- LP”Blue Mode” -- 1969]
03. In A Sentimental Mood [Duke Ellington -- 1935]
04. Willow Weep For Me [Ann Ronell -- 1932]
05. Sandu [Clifford Brown -- LP “Study In Brown”-- 1955]
Show ended 22:53
ENT>MUSIC>LIVE>Funk All Stars
ENT>MUSIC>SONGS