【マッシュ・アップを生ミュージシャンで】

解説。

モーション・ブルーで見たウィル・カフーンのライヴ。セットリストの一部がわからなかったので、本人にメールで尋ねたら、親切に返事をいただいた。すでに当日分ブログのセットリストは修正したが、その中でひじょうに面白いと思ったのが、アンコールの部分だ。

このときは、ドラム・ソロから入り、すぐにマッコイ・タイナーの「パッション・ダンス」とロック・グループ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「ブールズ・オン・パレード」の2曲に進んだ。ここで彼はこの2曲を「マッシュ・アップ」という手法でひとつの楽曲にして演奏したのだ。

この「マッシュ・アップ」という手法は、イギリスやアメリカのクラブDJがやり始めた手法で、まったく関係のない2曲を同時にうまくミックスしてかけてオーディエンスを楽しませるもの。関係ない2曲でもリズム・パターンが似ていたり、コード・シンガーが似ているとミックスしても意外とおもしろい効果が表れる。あるいは、インストゥルメンタルのトラックに、別のヴォーカルものを抜き出してミックスしたりするものもある。

いつ頃から始まったか定かではないが、2000年前後からその名前が普及したのではないか、と言われる。ただし、ある曲のインストゥルメンタルや曲の一部をループにして、そこに別のヴォーカルや楽曲を重ねるという手法は1980年代からサンプリングの手法の発展とともに生まれてきた。

ウィル・カフーンのひじょうにユニークなところは、そんなDJ的手法のマッシュ・アップを生身のミュージシャンのライヴ演奏でやっているところだ。このあたりが、ウィルのクリエイティヴィティが抜群なところだ。

■ ウィル・カフーン・ライヴ評
August 09, 2008
Will Calhoun & Stanley Jordan And More  Department Store Of Rhythm
http://blog.soulsearchin.com/archives/002634.html

ENT>MUSIC>LIVE>Calhoun, Will
【(速報)ソウル・レジェンド、アイザック・へイズ死去】

訃報。

メンフィス・スタックス・レコードの重鎮のひとりでもあったアイザック・ヘイズが2008年8月10日(日曜)メンフィスの自宅で倒れているところを発見され、まもなく近くの病院に運ばれたが死去していた。65歳だった。ヘイズは2007年の初め、心臓発作で倒れていた。

ヘイズは1942年8月20日、テネシー州コーヴィントン生まれ。来週66歳の誕生日を迎えるところだった。1971年の「シャフトのテーマ」が自身の最大のヒットだが、スタックス・レコードで多くのヒット曲を書き、プロデュースしている。

ロイター通信のニュース
http://www.reuters.com/article/newsOne/idUSN1029123920080810?pageNumber=1&;virtualBrandChannel=0

(詳細は後ほど)

ENT>OBITUARY>Hayes, Isaac (August 20, 1942 – August 10, 2008, 65)