◎ジョー・サンプル・クレオール・ジョー・バンド(パート2)

【Creole Joe’s Band: Happy Happy Dance Music】

ザディコ。

今回のジョー・サンプルのバンドは、彼が12年ほど構想をあたためてきた企画。彼のルーツであるルイジアナ、ニューオーリンズの音楽クレオール・サウンド、ザディコをプレイするバンドだ。

クレオールは、ルイジアナ、ニューオーリンズを中心とした地域に生きるブラックとヨーロッパ系(特にスペイン、フランス)とのミックスによる人たちの総称。広い意味では、ミックス(混血)を指すが、狭義では「ルイジアナ・クレオール」と呼ばれるほど、その地域に密着し、独特の文化や音楽を持つ。その代表的音楽が「ザディコ」と呼ばれる。(ほかにもハイチ・クレオールなども多い)

「ザディコ」は、もともとフランス語のザリコzaricô(さやまめ)が訛った言葉だという。1920年代からルイジアナのクレオール・コミュニティーで流行し始めた元々は「ララ」と呼ばれた音楽だった。ジョーもそのあたりをステージで解説していた。

ジョー(1939年生まれ)によれば、ザディコは自分が生まれた頃からすでにあって、子供の頃から当たり前のようになじんでいた。自分のルーツでもある、だから、いつかこのザディコ・バンド、クレオール・バンドをやりたいと思っていた、という。

今回ギターで参加したニューオーリンズ在住の山岸潤史によれば、「ジョーとは、もう20年以上面識はあったけど、10年くらい前かなあ、ジョーが僕を探していると連絡をもらった。そのとき、一緒にレコーディングをしたいと言って、すぐにはスケジュールの関係でできなかったんだけど、それが今回のこのザディコのプロジェクトだったんだ。で、今回ライヴをやるというので、今回はスケジュールがあって、一緒にやることになった」という。

リハーサルは、3日間メンバーが集まってヒューストンにある「テキサス・サザーン・ユニヴァーシティー」のリハーサル・ルームで行った。「まあ、でも、ずっと何か食べたり、食事しっぱなしだったけどね(笑)」と山岸潤史さんが言う。この大学は、クルセイダーズのメンバーが出たことで「クルセイダーズ大学」と呼ばれているらしい。

今回驚いたのは、ジョー自身がアコーディオンを一生懸命プレイしていること。通常のエレキ・ピアノのところに座り、アコーディオンを必死にプレイするが、その姿が実にかわいい。そして、CJとジョーが立ち上がり、アコーディオン・バトルを繰り広げる場面もあり、お互いが思い切り楽しんでいるようで、見ててもハッピーになる。

同時に、山岸潤史とレイ・パーカーのギター・バトルもあって、これもおもしろい。楽器でまさに楽しむ、遊ぶ、そして、ザディコのリズムで踊るパーティー・バンドの真髄だ。

カルチャー。

メンバー紹介のところで、ジョーは言った。「この僕の横にいる紳士の父、クリフトン・シェニエーは、僕が子供のころ、最初にとりこになったアコーディオンの音楽をやっていた。僕が6歳か7歳の頃だった。彼はキング・オブ・ザディコだった。ところで、みんなはザディコって呼ぶけど、僕たちは昔こうした音楽をを『ララ』と呼んでいた。初めてこうして『ララ・バンド』の音楽を、ララ・ミュージシャンたちによって日本に紹介できて嬉しい」

ジョーは、このザディコのバンドをずっとやりたいと思っていた。通常のソロ活動、クルセイダーズとしての活動とはまったく違うタイプのバンド活動だ。12年かけてやったこのプロジェクトは彼にとってのドリーム・プロジェクトだったのだろう。ライヴ後も、ジョーは事のほかごきげんでハッピーだった。そのハッピーさは、観客にも確実に伝わる。

CJは初日は金色のスーツで登場した。その派手っぷりがあまりにおもしろかったので彼に尋ねた。「何色くらい持ってるのですか」「何色もあるよ。毎日違う色でできるぞ」「どこで作ったんですか」「ニューオーリンズだ」「けっこう高いんですか」「いや、そんなに高くない。ソー・ソー(まあまあ)だ」「500ドルくらい?」「そんなにしない。200ドルちょいじゃないか。まあ、日本で作ったら500くらいするのかもしれないがな(笑)」

彼に名前の正しい発音は尋ねた。「おお、それは発音する人間がどこの人間かによるな。(笑) ヨーロッパの連中は、シェニエー(ル)[エにアクセントで最後のルは聴こえるか聴こえないくらい]、アメリカ人は、シェニアー(ル)かな。北部と南部のアメリカ人の違い?北部ははっきり、シェニアー、南部は(口をもごもごさせて、シェ(ニ)ア、(ちょっと口をまるめる感じ)だ。(笑))

ジョーは明らかにこの自分のルーツ、カルチャーを誇りに思っている。そして、その他の国々のカルチャーにも敬意を表す。金曜日に出演したNHK-BSの『エルムンド』でも、『Hold on to your culture』(あなたのカルチャーを手離さないように)という言葉を選んで語っていた。

トゥートゥー。

昨日のブログでご紹介した「マイ・トゥー・トゥー」、読者の花田さんから昨年のデニース・ラセールのライヴでもやっていて、そこでも客席に歌わせてました、と情報をいただきました。ありがとうございます。そうでした。やってましたね。

2010年11月23日(火)
デニース・ラサールのサザンな香り
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10714901393.html

■ライヴは火曜から木曜までブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp/jp/index.html

初日ライヴ評(セットリスト、メンバー表)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20110515.html

■ジョー・サンプル過去記事は多数

2009年11月01日(日)
ジョー・サンプル・ライヴ、解説付きで音楽を楽しむ
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10377956943.html
(過去記事一覧も)

ENT>LIVE>Sample, Joe & Creole Joe Band
2011-


◎ジョー・サンプルズ・クレオール・バンド・ライヴ(パート1)~ルイジアナのごきげんなパーティー・バンド本邦初登場

【Joe Sample’s Creole Band Debut】

初お披露目。

ファンキーでリリカルなキーボード、ピアノを聞かせ日本でも人気の高いジョー・サンプルが12年越しで暖めてきた「クレオール・ジョー・バンド」が世界初のお披露目を東京で行った。これは、彼が以前からやりたかった「クレオールのバンド」。クレオールのバンドとは、ルイジアナ、ニューオーリンズなどに多い黒人とフランス、スペインなどヨーロッパ系の人との間に生まれた人種「クレオール」によるバンド。ルイジアナ、ニューオーリンズにはヨーロッパの香りも持つそのクレオールたちのサウンドとして、「ザディコZydeco」というものがあるが、今回のバンドはそうしたザディコ・サウンドをベースにしたものになっている。まだレコードCDは出ていないが、レコーディングはすませているそうなので、発売が待たれる。その意味で、ライヴで最初にお披露目ということになる。

ジョーがステージで解説する。「今回のバンドは、構想12年で、やっとできあがったバンドだ。ついに12年越しにライヴができる。ザディコは、ルイジアナにある音楽だ。これは、僕が子供の頃からずっとあって、それこそベイビーから100歳の老人まで誰もが同じ曲、同じサウンドを楽しんで、踊れる世代を超えた音楽だった。僕が6歳か7歳の頃、彼(と言って横の長身のCJシェニエー)のお父さんのレコードを初めて聞いてすっかり夢中になった」

CJの父、クリフトン・シェニエーは、ザディコのキング。ニューオーリンズのセカンドラインともルーツを同じくするタイプの似たファンキーでポップで大変ダンサブルなパーティー・ミュージックだ。ほぼ全編、このリズムでショーは進む。1曲、スローというかフォーク・ソングというか、CJがアコーディングを使わず、直立不動になって歌った「イフ・エニバディー・アスク・ユー」は、CJの渋い声が響き、途中のピアノ・ソロ部分が、まさにジョー節を奏でた。CJは初来日で、実にユニーク。この日はゴールドの金ぴかのスーツを着ていた。

第一部のセットリストで一番有名なのは、「ドント・メス・ウィズ・マイ・トゥー・トゥー」だろう。トゥー・トゥーというところを観客に歌わせ、一体感を演出。ただの盛り上がりがさらに盛り上がった。1984年にやはり有名なザディコ・アーティスト、ロッキン・シドニーがヒットさせ、グラミーも取ったザディコ・クラシック。

ロッキン・シドニーの「マイ・トゥー・トゥー」


http://youtu.be/D2gp_BConUo

「トゥー・トゥー」とは、もともとはケイジャンのスラングで「恋人(Sweet Heart)」「スペシャルな人」などを意味する。「Don’t mess with my toot toot」というと、「俺の恋人にちょっかいだすな、女に手を出すな」といったあたりになる。またただ、これがドラッグやセックスも含む意味に解釈も広がるそうで、いろいろな受け取り方があるそうだ。

ロッキンはこれを1973年ごろに書いて以来歌っていたが、1984年にシングルを録音、ヒットさせた。ただこの曲には元歌があるそうで、「マイ・シェー・トゥー・トゥー」といったタイトルで何年も前に歌われていたらしい。それを、ロッキンがうまくアレンジして現在の形にしたそうだ。

ジョーもこのバンドで来日できたことがことのほか嬉しいようで、ずっとごきげんだ。赤い小さな蝶ネクタイが実にかわいらしい。

そして、このバンドに日本人でニューオーリンズ在住のファンキー・ギタリスト、山岸潤史やレイ・パーカーがいるのも嬉しい。このあたりの話は明日以降に。

日本ではあまりなじみのないザディコだが、これを機に知名度があがると嬉しいところだ。

(この項つづく)

ライヴは、木曜(19日)まで16日をのぞいて毎日2ショー、ブルーノート東京で。
http://www.bluenote.co.jp/jp/index.html

■メンバー

JOE SAMPLE & THE CREOLE JOE BAND featuring RAY PARKER Jr., JUNE YAMAGISHI & C.J.CHENIER
ジョー・サンプル&ザ・クレオール・ジョー・バンド・フィーチャリング・レイ・パーカーJr.、山岸 潤史&C.J.シェニエー

ジョー・サンプル(アコーディオン、キーボード)Joe Sample (accordion, key)
C.J.シェニエー(ヴォーカル、アコーディオン)C.J. Chenier (vo,accordion)
レイ・パーカーJr.(ギター、ヴォーカル)Ray Parker Jr. (g,vo)
ニック・サンプル(ベース、ヴォーカル)Nick Sample (b,vo)
ダグ・ベローテ(ドラムス)Doug Belote (ds)
山岸 潤史(ギター)June Yamagishi (g)
スキップ・ナリア(キーボード)Skip Nallia (key)
シャロン・マーティン(ヴォーカル)Sharon Martin (vo)
ジェラルド・シェニエー(ウォッシュボード)Gerard Chenier(washboard)

■セットリスト ジョー・サンプル&ザ・クレオール・ジョー・バンド
Setlist : Joe Sample & The Creole Joe Band, May 14, 2011

Show started 18:03
01.Creole Joe (Theme)
02.Zydeco Train
03.Look Better Goin’ (Then Coming)
04.Jambalaya Jumble
05.Down In New Orleans
06.(Don’t Mess With) My Toot Toot (Rockin Sidney)
07.If Anybody Ask You
08.Zydeco Bugaloo
09.Louisiana Woman, Texas Man
10.(Low Down) Down Home Zydeco Blues
11.Creole Joe Groove
Show ended 19:20

Second set (予定)

01.Creole Joe
02.Louisiana Lovin’
03.Zydeco Zoo
04.Boomti Boomti Boom Boom
05.Give Me One Good Reason
06.Zydeco Bugaloo
07.Louisiana Woman, Texas Man
08.Jambalaya (On The Bayou) (Hank Williams)
09.Please Forgive Me
10.Zydeco Train
11.Creole Joe Groove

(2011年5月14日土曜、ブルーノート東京、ジョー・サンプル&ザ・クレオール・ジョー・バンド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Sample, Joe & The Creole Joe Band
2011-

○ドクター・フィリップ・ウー&フレンズブルーノートでチャリティー・コンサート開催

【Dr. Philip Woo Will Do Charity Concert At Bluenote】

チャリティー。

フィリップ・ウー、ブレンダ・ヴォーン、ケイリブ・ジェームスら日本在住のリアルなソウル・ミュージシャンたちが一同に会し、2011年3月11日に起きた東日本大震災の被災者のためのチャリティー・コンサートを来る2011年5月12日(木)、東京ブルーノートで行う。メンバーは、上記3名のほか、日野賢二、マサ小浜、ジェイ・スティックス、デイヴィッド・キングら、いずれもソウル・サーチャーズの面々。彼らが得意とするソウル・ヒットをブルーノートのステージで繰り広げる。このほかに、出演未定のゲストが登場する可能性もある。

この日はワン・ショーで、7時半からスタート。収益の一部を赤十字などの団体に寄付する。一般予約は2011年4月30日から。

フィリップは震災が起きてからすぐに、なんらかの形でチャリティー・イヴェントを行いたいと考えており、ちょうど、震災で来日アーティストのキャンセルが相次いだブルーノートと話が進んだ。フィリップは自身のギャラを全額寄付する。

現在確定しているメンバー。

フィリップ・ウー(キーボード、ハーモニカ)Philip Woo(key,harmonica)
ブレンダ・ヴォーン(ヴォーカル)Brenda Vaughn(vo)
デイヴィッド・キング(ヴォーカル) David King(vo)
日野“JINO”賢二(ベース)Kenji "Jino" Hino(b)
マサ小浜(ギター)Masa Kohama(g)
ジェイ・スティックス(ドラムス)Jay Stixx(ds)
ケイリブ・ジェイムス(キーボード、ヴォーカル)Kaleb James(key,vo)

他メンバー未定。

○フィリップ・ウー、インターFM『ソウル・ブレンズ』、2011年5月1日(日)「ソウル・サーチン」のコーナーに生ゲスト出演。

フィリップ・ウーが、来る5月12日のブルーノートでのライヴ告知などのために、「ソウル・サーチン」に生ゲストで出演する。出演時間は、午後2時半から。関東地区の方は、パソコンでラジコ経由で聴くことができる。メイズ時代の作品、ロイ・エヤーズの「エヴリバディー・サンシャシン」などの作品をかけ、それぞれのアーティストなどとの思い出、エピソードなどを語ってもらう予定。

「ソウル・サーチン」では、1月末に2月の「ソウル・サーチン」イヴェントに関連して、ケイリブ・ジェームスがゲスト出演している。また、先々週は、ナイル・ロジャーズがスペシャル・ゲストとして出演している。

予約など。
http://www.bluenote.co.jp/jp/artist/philip-woo/

■ フィリップ・ウー関連過去記事 (このほかに「ソウル・サーチン」イヴェントのライヴ評などが膨大な量あります)

2010年08月05日(木)
フィリップ・ウー&フレンズ・ライヴ(パート1): 東京ナンバーワン・ソウルフル・ナイト 
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10610344511.html

2010年08月06日(金)
フィリップ・ウー&フレンズ・ライヴ(パート2): ケーブルテレビを無料で見る方法
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10610466616.html


2009年10月10日(土)
フィリップ・ウー、メイズについて語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10361274843.html


2009年09月12日(土)
フィリップ・ウー・ライヴ: フィリップとブレンダのマイケル
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10340423746.html


(『ソウル・サーチン』は、日本で一番フィリップ・ウーの記事が読めるウェッブサイトです)

May 02, 2009
フィリップ・ウー・ライヴ(パート1)~東京1ソウルなバンド
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090502.html
(ブルース・アレイ・ライヴ評)

May 05, 2009
フィリップはハモンド・オルガンが大好き
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090505.html
(ブルース・アレイ・ライヴ評)

(2008年)

March 07, 2008
フィリップ・ウー・ライヴ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080307.html

March 29, 2008
フィリップ・ウー&ブレンダ・ヴォーン@コットン・クラブ
テーマ:ブログ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080329.html

October 11, 2008
フィリップ・ウー・セッション
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081011.html

(2007年以前)

November 10, 2007
Philip Woo With Maxyan: Philip Dedicates Show To His Father
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20071110.html

October 02, 2007
Philip Woo Live At Blues Alley
【フィリップ・ウー・ライヴ】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20071002.html

June 06, 2007
Philip Woo: A Tribute To Billy Preston Live
【フィリップ・ウー、ビリー・プレストンへ捧げる】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070606.html

June 04, 2007
Philip Woo Promotes His Own Gig
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070604.html

May 24, 2007
Philip Woo’s Billy Preston Tribute Again; Jino’s Funky Gig Will Be On Next Week
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070524.html

May 23, 2007
Philip & Hank, Yuri Kamino : Mind To Mind Communication
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070523.html

April 04, 2007
Philip Woo: Tribute To Billy Preston (Part 1)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070404.html

April 05, 2007
Philip Woo: Tribute To Billy Preston (Part 2)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070405.html

February 16, 2007
Philip Woo & Friends @ Cha Cha House
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_02_16.html
(ここにフィリップ関連過去記事一覧があります)

ENT>ANNOUNCEMENT>Woo, Philip
ARTIST>Woo, Philip

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◎CCキング・ライヴ

【CC King Live @ Blues Alley】

丑年.

ブルース・アレイのマネージャー、高橋さんから「一度ぜひ見てくださいよ」と言われていたCCキングのライヴ。名うてのミュージシャンたちが集まり、オリジナルを作り、ライヴを行った。最初はカヴァーなどもやっていたが、最近はメンバーでオリジナルを作って、今回は全曲オリジナル。「CCキング」というので、最初はクリスタル・キング関係のバンドかとも思った。(笑)

ドラムス、ギター、ベース、キーボードというシンプルな4人編成のジャズ・ファンク・ロック・バンド風。なかなかのグルーヴを作り出す。ほぼ全曲歌のないインストゥルメンタル。しっかりとしたタイトなサウンドで聴かせる。

グループを4人で結成してちょうど一周年。まだ、CDも出ていないのにライヴハウスは超満員。それぞれが人気のパフォーマーたちなので、それぞれのファンが集まっているそうだ。

各曲の中で、それぞれがソロを聴かせ、パフォーマーたちも、存分に楽しんでいる様子。4人だけでこれだけの幅のある音がだせるのが実にいい。

ところで、MCがけっこうおもしろい。そんな中でも、グループ名の由来もおもしろかった。もともと「何とかキング」とつけたかった。そこででてきた「CCキング」のCCは、メンバー全員が「丑年(うしどし)」ということで、カウ・カウ(牛牛)キングにした、という。次回もぜひ拝見したい。

■メンバー

CC KING ~1st ANNIVERSARY~
(B)松原秀樹 (G)田中義人 (Key)森俊之 (Ds)玉田豊夢

■セットリスト CCキング
Setlist : CC King @ Blues Alley Meguro, April 16, 2011

01.ヒデキング
02.Skinny Dipper
03.もりそば
04.331
05.Mission (旧・天そば)

Second set

01.Hideking Party
02.半信半疑
03.Sweet Spot
04.IIRS
05.Cat Walk
06.Money
Enc. エレファント
Enc. C.C.Kingのテーマ(ヴォーカルあり)

(2011年4月16日土曜、目黒・ブルース・アレイ、CCキング・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>C.C.King
2011-

○ブーツィー・コリンズ8月に来日、チッタで単独公演

【Bootsy Collilns Will Coming To Japan On August】

来日決定。

ジェームス・ブラウン、そして、ジョージ・クリントンのPファンクのもとファンク修行を積んできたファンク・ベースの第一人者、ブーツィー・コリンズとのそのバンドが、2011年8月来日することが決まった。東京近郊川崎クラブチッタで2011年8月12日(金)と13日(土)の2日間にわたる単独公演と「サマー・ソニック」の幕張でのステージ出演(14日日曜)が発表された。

ブーツィー・コリンズを主とするバンドの単独来日としては、1989年7月MZA有明ほか、1992年10月渋谷オンエアーほか、1998年5月赤坂ブリッツほかがある。また、2008年7月にはフジロックに登場している。また、これ以外、客演として1991年ディーライト、1993年ジョージ・クリントン&Pファンク・オールスターズ、1994年キャロウェイ兄弟で来日。したがって、来日としては、2008年7月以来5年1ヶ月ぶり。単独公演としては1998年ブリッツ以来13年3ヶ月ぶりとなる。

今回チッタでのライヴがユニークなのは、「大人のためのファンクナイト」と題して、客席前方250席を立ち見が辛い人のために、座席を用意。立ち見の人は、その後ろ側に立つようにセッティングしていること。また、2階は従来通り席がある。

メンバーには、バーニー・ウォーレル(キーボード)、ブラックバード・ナイト(ギター)、ベースにTJルイス、ドラムスにフランキー・ワディーなども入る予定。ファンク度いっぱいのライヴがはじける。

なお、この2日の単独ライヴの後8月14日(日)に幕張で行われる「サマー・ソニック」に出演する。

概要は次の通り。

Bootsy Collins and The Funk U Band ☆JAPAN TOUR 2011☆
(ブーツィー・コリンズ&ザ・ファンク・ユー・バンド)
日時 2011年8月12日(金),13日(土)
会場:CLUB CITTA’

-来日予定ミュージシャン-
Bootsy Collins - bass, vocal
T.M. Stevens - bass
Bernie Worrell-keyboards
Joel "Razor" Johnson-keyboards
Dewayne "Blackbird" McKnight- gtr
Keith Cheatham- gtr
Frankie "Kash" Waddy-drums
Garry Winters-trumpet
Randy Villars-saxophone
Sarah Morrow Trumbone
Kyle Jason - vocals
Candice Cheatham-vocals
Hazel Razzberry Scott-vocals
(出演者に一部変更がある場合がありますので予めご了承ください。)

●12日(金)
~おとなのファンク・ナイト~
OPEN 18:30 / START 19:30
★前方指定席(250席)、後方スタンディング設定。★
★往年のファン待望のじっくり観戦!!★
[前売りチケット]
1F 指定席(前方プレミアム・シート) \11,500(消費税込)
※限定250席
1F スタンディング \9,500(消費税込)
2F 指定席(おとなのファンク・シート) \10,500(消費税込)
※入場の際ドリンク代\500が別途必要となります。

●13日(土)
~サタデー・スターナイト・パーティー~
OPEN 18:00 / START 19:30
★18:00~19:30はDJ Time!!★
★オープニングでDJも盛り上げる!★
★お得意のブーツィー流パーティー!★
[前売りチケット]
1F オールスタンディング \9,500(消費税込)
2F 指定席(おとなのファンク・シート) \10,500(消費税込)
※入場の際ドリンク代\500が別途必要となります。

詳細はこちら
http://clubcitta.co.jp/001/bootsycollins/

■ブラックバードさんのソロ・イヴェント

December 19, 2006
Blackbyrd McKnight’s Social Gathering; Played To Death
http://blog.soulsearchin.com/archives/001458.html

■最新CD

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004OGYLMO/soulsearchiho-22/ref=nosim

■これは便利ワーナー時代の5枚のアルバムで2000円弱(輸入盤)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B003097AFQ/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■DVD3枚組みボックスも発売

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004OGYKIY/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■河地依子著 P-FUNK P-FUNKのことをまとめて勉強

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309272460/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ENT>ANNOUNCEMENT>Bootsy Collins

●シギディー・アブドゥラー(SOSバンドのプロデューサー)62歳で死去

【Sigidi Abdullah Dies At 62】

訃報。

SOSバンドの「テイク・ユア・タイム」などの大ヒットを作曲、プロデュースしてきたプロデューサー、シギディー・アブドゥラーが、2011年5月8日(日曜)、ロスアンジェルスで死去した。62歳だった。昨年夏に手術を受けていた。病名などは、不明。親しい音楽関係者、友人が明らかにした。

シギディーは、SOSの最初の1-2枚目のアルバムや、70年代に大ヒットしたブラックバーズの「ウォーキング・イン・リズム」のコーラス、ドナルド・バードの「クワイエット・ストーム」での人気曲「シンク・トワイス」、「ファーリン・ライク・ドミノス」などにかかわってきた。

シギディーは、SOSバンドについて、1990年代に来日したこともあるという。グループ・メンバーではないため、ステージには立っていないが、スタッフの一員として来日したそうだ。

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接点。

個人的に驚いたことに、シギディーは先月横浜で死去したソウル・シンガー、カルヴィン・ヤングブラッドと親しかったようで、カルヴィンのアトランタでの葬儀をオルガナイズしていた。また、フェイスブックのシギディーのページのプロフィール写真にカルヴィンの写真を掲げている。これには驚いた。そこまで親しかったのか。シギディーは一時期アトランタに住んでいたこともあり、SOSの創始者ジェイソン・ブライアントは現在、横浜に住んでいる。カルヴィンとシギディーがどのように接点を持ったのか、今となっては知る由もないが、いずれわかることもあるだろう。

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評伝。

シギディーは、1948年10月11日、シカゴ生まれ。シギディーは、身長190センチを超える長身で大変インパクトがあるという。アトランタ、ロスアンジェルスを本拠にしていた。最初は、ソングライターとして活動、ドナルド・バードと知り合い、1970年代中期に彼がてがけるブラックバーズのプロジェクトにかかわった。シギディーが20代半ばの時期だ。

彼の父がジャズ・ミュージシャンだったことから、ファミリーには音楽があふれ、家族の仲間などから楽器をやって音楽をやったらどうかと勧められた。当初はピアノをやり始めたが、ハイスクールの音楽の授業で当時の先生から、「君は背が高い(190センチ=6フィート以上)あるから、君にぴったりの楽器がる」とアップライト・ベースを勧められたという。ハイスクールのタレント・ショーで友人のグループに誘われ、マイルス・デイヴィスの「ソー・ホワット」と「カインダ・ブルー」をプレイしたという。そのとき、ひじょうにいいリアクションを得たので、音楽の道に進むことを決意した。

ロスに移りハイスクールをいくつか転校するうちに、音楽関係の事務所で楽譜をスタジオに持っていったりする雑用を始め、そのうちに多くの音楽関係者と知り合うようになった。ロスで友人たちとヴォーカル・グループを結成し、ハーヴィー・フークワのオーディションなども受けたが、メンバーがヴェトナム戦争に徴兵され自然解散。シギディーは、ニューヨークへ移住。その後、またロスに戻り、再度グループを結成。コンジュアー(Conjure)というグループで、MGM/サンフラワーからシングルが出た。

その後、フォンスとラリー・マイゼルと知り合い、その線からドナルド・バード人脈とつながり、バードがてがけたブラックバーズ、ボビー・ハンフリー、ジョニー・ハモンド・スミスなどと知り合う。そして、バード、マイゼル兄弟と、曲作りにからむようになり、作曲を始めるようになった。そんなセッションの中で、ブラックバーズの「ウォーキング・イン・リズム」のコーラスを歌うことになった。このほかに、「シンク・トワイス」「フォーリング・ライク・ドミノス」などの曲作りにかかわった。

その後、ジャズのアーマッド・ジャマルのアルバム『ワン』のプロデュースにかかわり、さらに、当時タブー・レコードを大きくしようとしていたクラレンス・エイヴォントと知り合った。

そして、SOSバンドのデビュー・アルバムをてがけることになる。ここから最初のシングル「テイク・ユア・タイム」が980年夏から大ヒットし、SOSバンドは一躍スターダムにのし上がり、シギディーもプロデューサーとして、メジャーな存在になる。その後も、フィリップ・ウィン(1985年、フィリップ最後のレコーディング「ウェイト・ティル・トゥモロウ」など)、カーティス・メイフィールド、DJジャジー・ジェフ、ゲイリー・バーツ、チューズン・フュー、ブラック・シープ、Jディラの「シンク・トワイス」など多くのレコーディングをてがけている。

(クラレンス・エイヴォントとの出会い、「テイク・ユア・タイム」誕生秘話などについては後日、またご紹介したいと思います)

ご冥福をお祈りします。

(Special thanks to Ms. Marva Jean for providing detailed information)

SOSバンド「ファースト」「テイク・ユア・タイム」収録

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006LHXK/soulsearchiho-22/ref=nosim

SOSバンド2

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000083ELG/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ドナルド・バード「ファーリン・ライク・ドミノス」収録

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000005H7S/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ドナルド・バード「シンク・トゥワイス」収録

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001VEH3EK/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ブラックバーズ「ウォーキング・イン・リズム」収録

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0037LKMYS/soulsearchiho-22/ref=nosim/

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OBITUARY>Sigidi, (Abdullah) / October 11, 1948 – May 8, 2011, 62 year old


●(速報)コーネル・デュプリー、68歳で死去

【Cornell Dupree Dies At 68】

訃報。

ニューヨークを本拠に1960年代から活躍していた名ギタリスト、コーネル・デュプリーが2011年5月8日、テキサス州フォートウォースの自宅で死去した。68歳だった。(1942年生まれのため、一部で69歳と書かれているが、まちがい。1942年生まれだが、12月生まれで誕生日がまだきていないために68歳) ここ数年、肺気腫を患っており、肺の移植手術を受けることになっていた。それでも、2010年8月、2009年2月、2008年6月と毎年のように来日、ステージを見せていた。2010年8月が最後の来日。これまでに2500以上のセッションに参加、参加レコード多数、ライヴ多数。特に1976年にスティーヴ・ガッド、エリック・ゲイル、リチャード・ティーらと結成したグループ、「スタッフ」が大きな人気を集めた。

2011年3月20日には、コーネルの手術代、治療費などをサポートするために有志のミュージシャンが集まり、ニューヨークのBBキングの「ハウス・オブ・ブルーズ」でチャリティー・ライヴが行われた。

コーネル・デュプリーは、1942年12月19日、テキサス州フォートウォース生まれ。1962年にニューヨークに出て、まもなくベースのチャック・レイニーとともにキング・カーティス・バンドの一員となる。サム・クック、ファッツ・ドミノなどのバックや、1965年にはビートルズのオープニングもやったという。中期からアトランティック・レコードのハウス・バンドの一員として活躍するようになり、アトランティックにおける多数のセッションに参加した。その頃の作品には、アレサ・フランクリンの「リスペクト」、名盤『ライヴ・アット・フィルモア・ウェスト』、ダニー・ハサウェイの名盤『ライヴ』、ブルック・ベントンの「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」など多数ある。1967年から1976年まで、アレサ・フランクリンのツアー・バンドの一員でもあった。

彼は、ダニー・ハサウェイ、アレサ、ジョー・コッカー、ロバータ・フラック、ポール・サイモンなどのほかに、自身名義のソロ・アルバム(1974年『ティージン』以降、ソロ多数)もだしている。

スタジオおよびライヴ・セッションでの名声を得た彼は、同業の仲間であるミュージシャン、エリック・ゲイル(ギター)、リチャード・ティー(キーボード)、スティーヴ・ガッド、クリス・パーカー(ともにドラムス)、ゴードン・エドワーズ(ベース)らとともに、1976年、グループ「スタッフ」を結成。ニューヨークの名うてのミュージシャンが集まったスーパー・グループとして、当時のフュージョン・シーン、後のジャズ・ファンク・シーンでも大きな人気を集めた。

スタッフとしてのデビュー・アルバム『スタッフ』(1976年)、さらに『モア・スタッフ』(1977年)は特に日本で大ヒットとなり、日本におけるフュージョン・ブームの起爆剤となった。

その後も、スティーヴ・ガッドがリーダーとなったガッド・ギャングなどでも活躍、さらに、ソウル・サヴァイヴァーズ名義でも活躍し、毎年のように来日し、日本のファンに親しまれた。

コーネル死しても、そのギターの音色は、ずっと生き続ける。His guitar sound will survive forever.

なお、スタッフのうち、リチャード・ティーは1993年7月21日に49歳で、エリック・ゲイルは1994年5月25日、55歳でともに癌で亡くなっている。

(修正:デュプリーの死去した場所を当初、ニューヨークと書きましたが、テキサス州フォートウォースの自宅だったことがわかりましたので、修正しました。=2011年5月12日、午後1時40分現在)

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訃報に関して。

訃報に関しては毎回書いていますが、必ず複数の情報源から確認を取るようにしています。最近はツイッター、フェースブックなどで、一般ネットメディアに出る前に、当人の家族、親しい友人などからの情報が流れることが多くなっています。ただ一般の人がツイートした場合、いつ・どこで・何が原因で・何歳で死去したかという、きちんとしたメディア情報になっていないことが多いために、それを確認するために、時間がかかります。しかし、第一報は瞬く間に広がります。

ソウル・サーチンでは、ツイッターにおける「速さ」よりも、その情報が確実かどうか、信頼性があるかに重きを置いて、確実だと判断した場合のみ情報を発信しています。これからも、親しい筋から情報が出た場合、一般メディア、ネットメディアなどに出るまでには6~24時間程度の時差が生まれるでしょう。しかし、多くのツイッター情報は、ひとつの情報源のものをリツイートすることが多く、瞬く間に広まるために、誤報だった場合も、瞬時に広まる危険性があります。そのあたりは慎重に対処するつもりですので、ご理解ください。

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今回の訃報は、ムゲンブラスターズの宮原さんが9日午後8時過ぎにエリック・ゲイルの奥様マサコさんからの情報としてツイートした。僕もそれを見て知り、いろいろと確認作業をしたが、その後、マサコさん自身の書き込みが確認されたため、確定情報として午後10時半すぎにツイートした。日本時間10日になって、ジェイソン・マイルズなどもツイート。日本時間で10日午前0時20分ごろ、英語版ウィキペディアで死亡が書かれた。また、9日昼12時(日本時間10日午前4時)からはカリフォルニア州ロングビーチのジャズ専門局KJAZZ(88.1FM)が追悼特集を放送し始めた。

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コーネル・デュプリーは、調べてみると2010年と2009年を見逃していた。2010年は予定があわず行けず、2009年はマーヴィン・ゲイにかかりきりで、時間が取れなかった。よって、最後のライヴ評は2008年のものだった。そのときからすでに、酸素ボンベだったのだから、本当に大変なプロ意識だと思う。いつ見ても、陳腐な表現だが、いぶし銀だった。ご冥福をお祈りします。

■ 過去記事 コーネル・デュプリー関連

2008年04月17日(木)
職人ギタリスト、コーネル・デュプリー
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10088927816.html

August 06, 2005
Soul Survivors Still Survive:
【平均年齢62.2歳、老練のサヴァイヴァーたち】
http://blog.soulsearchin.com/archives/000431.html

2003/03/09 (Sun)
Soul Survivors who make soul survive
2003年ソウル・サヴァイヴァーズのライヴ評~ソウルを生きながらえさせる男たち
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030309.html

■コーネルの名演奏が聴けるスタッフの1枚目、2枚目、そして、ダニー、アレサのライヴ

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00129Q1WE/soulsearchiho-22/ref=nosim

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00129Q1WO/soulsearchiho-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000005S6W/soulsearchiho-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000WPP9EU/soulsearchiho-22/ref=nosim/

OBITUARITY>Dupree, Cornell


◎木下航志誕生日ライヴ

【Kishita Kohshi Birthday Live】

1年ぶり。

木下航志(きした・こうし)くんの久しぶりのブルース・アレイ・ライヴ。ブルース・アレイでの単独ライヴは、調べてみたら、前回が2010年3月の『ドゥ・ザ・ソウル』(Vol 8)。となると、1年2ヶ月ぶり。ただ、『ソウル・サーチン』では、2011年2月にも出ている。航志くんは『ソウル・サーチン』は、2005年6月のレイ・チャールズから1回も欠かさずに出演してもらっている。他に、ブレンダやフィリップなどのライヴでもゲストで出ているので、1年ぶりという久しぶり感はあまりなかった。

連休の合間ということもあってか、若干、集客が寂しかったが、航志くんは元気いっぱい歌っていた。今回はいつものドラムス、ベース、キーボードに航志くんという、彼曰く「省エネ・バンド」(笑)。

1曲、吾妻光良&スゥインギン・バッパーズのメンバーでもあり、ソニーミュージックのディレクターでもある渡邊康蔵さんがサックスでゲスト参加。なんと、しばらく前に代官山のレザールで康蔵さんがセッションしていたときに、航志くんが遊びに行って、今回の飛び入りに結びついた、という。

また、ブレンダなどをてがけている大野さんがめんどうを見ているまだ17歳というジュリアという女性シンガーが、今回2曲で航志くんとデュエットした。

ライヴの感想としては、過去記事をじっくりごらんいただくとして、振り返ってみると、航志くんを2003年12月に見かけて、その後翌年、本人に出会い、2005年の『ソウル・サーチン』に出てもらったというつきあいで、もう8年以上になるんだなあ、と感慨深かった。

5月8日で、ええっ、もう22歳? はやい、しかし、まだ若い。1989年(平成元年)生まれだ。

なお、この日はNHK海外放送のテレビ番組『オルタナ・ジャパン』の取材でカメラが3台ほどはいっていた。8月頃のオンエアの予定とのこと。日本で活躍するオルタナティヴっぽい動きをしているミュージシャンを取材してまとめる番組だという。一応、現状では国際放送用番組で、世界各国の放送局で流れるが、国内のNHKでは流れない。ただ、インターネットで見られるようになる、という。

■ 関連記事(一部)

2010年03月22日(月)
木下航志『ドゥ・ザ・ソウル』(Vol.8)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10488032523.html
川崎さんの撮影した4点の写真がとても素敵です

2009年09月07日(月)
木下航志『ドゥ・ザ・ソウルVol.6』ライヴ
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10336933773.html

2009年05月13日(水)
木下航志・誕生日記念ライヴ
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10259919781.html

December 06, 2008
Kishita Kohshi Live At Blues Alley : Kohshi Believes To His Soul
【木下航志ライヴ@ブルース・アレイ】(第3回)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081206.html

September 12, 2008
Kishita Kohshi Live At Blues Alley: Started With "Sun Goddess" With Sunglass
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080912.html

June 09, 2008
Kishita Koushi First Live At Blues Alley
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080609.html
ブルース・アレイに自己名義で初登場
(ここに過去記事一覧リンクがあります)

2003/12/29 (Mon)
Stevie Gave Love & Courage To Everybody
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200312/diary20031229-1.html
航志くんとの初めての接点。そのときは、名前も知らなかった。

2004/04/30 (Fri)
Kishita Koushi: 14-Year-Old Genius, I’d Call Him "Little Koushi"
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200404/diary20040430.html
スティーヴィーで見かけた少年の名前が判明。

■メンバー

木下航志 Birthday LIVE

(Vo/Pf/Fender Rhodes1970) 木下航志
(Pf/HAMMOND B-3/Fender Rhodes/Key) Philip Woo 
(B) 名村武
(Ds) 河合マイケル 
ゲスト: 渡邊康蔵 (サックス)、ジュリア(歌)

■セットリスト
Setlist : Kishita Kohshi @ Blues Alley Meguro, May 7, 2011

01.遠い街
02.世界の果てへ
03.Someday We’ll All Be Free
04.We Got Rhythm
05.Love (新曲)
06.Voice (+Watanabe Kouzo on sax)
07.My Cherie Amour
08.You’ve Got A Friend (+Julia)
Performance ended 2027

Second set

Started 20:51
01.Amazing Grace (+Julia)
02.You & I
03.Ribbon In The Sky
04.Groovin’
05.風の扉 (新曲)
06.Trying To Be A Man (新曲)
07.What’s Going On
08.Rock With You
09.Love Is Everywhere
Enc. Georgia On My Mind
Enc. I’ll Be There
Enc. Pray

(2011年5月7日土曜、目黒ブルース・アレイ、木下航志ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Kishita, Kohshi
2011-



▽八竹亭おやじさん、とんかつやに転身~不死鳥の如く頑固に復活(パート2)

【Another Story of Stubborn Kind Of Fellow: The Master Of Hatchiku-tei Became The Master Of Tong-katsu Restaurant (Part 2)】

(30年続いた八竹亭の突然の閉店から半年余り。八竹亭のおやじさんは、とんかつやで復活。昨日からの続き)

不死鳥。

おやじさんに、「このお店のこと、常連さんたちに知らせたの?」と聞くと、「誰にも言ってない。携帯とか、嫌いなんだよ」と相変わらずだ。すると、「なんか、キムタクとか竹之内(豊)とかが、テレビで『八竹亭』どこ行ったみたいなことをしゃべってたらしいけど」とも。そういう人たちも常連だった。(ちなみに、僕は竹之内豊はみかけたことがある。しかし、「竹之内豊・八竹亭なう」などとツイートはしなかった。そんなことツイートされたら、芸能人の方はたまらないですね(笑) 芸能人を見て、携帯をいじりだす人がいたら、要注意ね(笑))

2010年10月にオープンして、まだ半年。なかなかお客さんは来ないという。それもそのはず、表の看板にとんかつの「と」の字も出していない。外から見たら、どう見てもただのカフェだ。まず通りすがりの一見さんは絶対に入らない。おやじさんファンもまだそれほど、知らない。自分から電話することもない。食べログか、これからこうして口コミで広まっていくのだろう。

おやじさんから、「どうやってここのこと知ったの?」と聞かれたので、「タキオノから聞いた」と答えると、「ああ、オノちゃんか」と顔を崩した。そんなこんな与太話をしているうちに、ひれかつがあがってきた。

メニューにも出ているが、なんでもここで使用する豚は、北海道・十勝の「源ファーム」の「ホエー豚」だという。最近はいろいろなブランド豚があるようだ。

ひれなので、少しこぶりで、小さめにカットされている。そして、キャベツは別の器に盛られている。ごはんも小さめのお茶碗に。ごはん、キャベツともにお代わり自由。なかなかいい感じだ。とんきのハード系、まい泉のソフト系と分類すれば、若干ハード系寄り。でも、さくっとした食感がなかなかよく、また肉質もジューシーでおいしい。

とんかつやを始める前に、おやじさんは社長と都内のとんかつやを何軒も回ったという。「どことどこに行ったの?」と尋ねると、「名前はわかんないよ。社長に連れてかれた」。それで、どこだったかで、社長に「こういうとんかつ揚げられるか」と聞かれ、「これくらいなら、できるんじゃない?」と軽く言ったら、そこの店の主人に嫌な顔をされたそうだ。おやじさんらしい。(笑) 

「なんかでここのとんかつが1位になったとか、きいたよ。俺、関係ないけど」と、ネットなどにはまったく縁がないおやじさん。どうやら、「食べログ1位」というのが情報として伝わっているらしい。

とんかつを終えて、勘定をするのだが、それが表の珈琲店のレジ。そこで、せっかくなので、珈琲も飲むことにした。ここでは昔ながらのサイフォンで珈琲をいれている。深煎り珈琲がおいしそうだったので、これを頼んだ。これがサイフォンながらなかなかまろやかだった。豆がいいのかもしれない。この女性マスターも、珈琲を淹れるプロだとのこと。(ちなみに、僕はサイフォンより、ドリップ式派)

しかし、この珈琲屋を抜けて、裏のとんかつやに行くというのが受ける。珈琲屋の常連さえも、最初のうちは、奥にとんかつやがあるのはわからないという。トイレに行くと、とんかつやの入口がわかるのだが。

実は、このおやじさんには、もうひとつ、先に書いた交通事故のときの臨死体験というとっておきの話がある。いつだったか、何ヶ月か突然店を閉めた後に行ったときに、なんかの拍子で交通事故の話になり、三途の川を見た、といいだして、その話が始まった。たぶん、そのときもタキオノと行っていて、営業終了間際の最後の客になっていた。

おやじさんが事故にあい、大怪我をして病院に担ぎ込まれた。たまたまその日の当直で脳外科の担当医師がおやじさんを知っていたというラッキーなどもあったそうだが、救急で運ばれて、すぐに手術。どうやらそのときに三途の川を見たという。事故の前後のことは、ほとんど何も覚えてないそうだ。しかし、その不思議な体験だけは鮮明に覚えている。

「向こうから誰かがこっちにおいでおいでってやってるんだよ、それで、ものすごく行きたくなるんだけど、『こっちに来るな』って言われたようで、なんか、ふと行くのやめたんだ。でも、ものすごく気持ちよくてね」 まさに、臨死体験ではないか。しかし、川を渡らなかったから、八竹亭は復活し、そして、閉店して、また、この新しいマメヒコでの復活も実現した。まさにこのおやじさんは、何度も奇跡の復活を遂げる不死鳥だ。

ファン。

帰ってきて、八竹亭、マメヒコのことなどを調べてみたら、けっこう、おやじさんがマメヒコで復活していることが出ていた。知っている人は知っているのだ。マメヒコのオウナーとおやじさんとの出会いについて書いてあるものもあった。まさにネット時代だ。

八竹亭では愛想はなかったが、それでもおやじさんのファンはかなりいたはず。そしてそのファンたちの多くは、おやじさんがここでひっそりととんかつを揚げていることを知らない。

タキオノも、「例えば月1回でいいから、『八竹亭ナイト』とかにして、昔のメニューを出す日を作れば必ず行くんだけどなあ」などと言っている。いいアイデアだ。八竹だから、毎月8日、あるいは、8日と9日とか。はち・く=八九、なんてどうだ。毎月8日9日だけ、八竹亭のメニューをいくつか選んで出すっていうのは、かなりいいと思うなあ。最初はランチもなかったが、最近ランチを始めた。またカツサンドは持ち帰りができる。

おやじさんに、「とんかつ以外はやらないの?」と聞くと、「給料安いから、これ以上やりたくな~い」と一笑に付された。おやじさんらしい。そして、一息ついて時計を見て「ああ、まだ二時間もあんのか(ちょうど9時くらいだった)。もう疲れた、帰りたい」とも。しかし、週7日、休みなく店に立っているらしい。

こうしてヘラヘラしていても、実は意外と味だけにはうるさい。八竹亭時代、一時期ものすごく八竹が混んでいた時期があり、いつもおやじさんは「人が足りない足りない、一人じゃこんなに作りきれない」と愚痴をこぼしていた。八竹は18席くらいあったはず。満員になり、同時に作るとなると、そうとう大変だ。「じゃあ、コックさん雇えばいいじゃない」と言うと、「だめだよ、そうしたら味が変わっちゃうじゃない」ときっぱり一刀両断された。どんなに人手が足りなくても、そこで出す料理は自分で作る、鍋には誰にも手をつけさせない、そんな職人の意地を垣間見た瞬間であった。

きっと、このマメヒコでも、どんなに忙しくなっても、とんかつは絶対に自分で揚げるんだろうな、と思った。頑固一徹、偏屈一徹、しかし、このとんかつやは、おやじさんありきで出来た店である。

今年70歳、不死鳥の如く蘇った元八竹亭の主人。とんかつ→美味しい珈琲というコースがお勧めです。

カフエ・マメヒコ・パート3
東京都渋谷区宇田川町38-1  エランビタールフクシマビル3F
電話03-3780-0045
営業時間 喫茶11:00~23:00、とんかつ12:00~23:00
休み なし
クレジットカード可
とんかつは禁煙
行き方 JR「渋谷」駅より徒歩10分。渋谷西武A館、B館の間(井の頭通り)をまっすぐ進み、東急ハンズ前の「神南小学校下」交差点前フレッシュネスバーガーの細道を左に入り、最初の角を右折。ビルの3階。イタリアン・ボスキュートという店と同じビル。

【とんかつ】

ロースかつ定食1800円/ロースかつ単品 1250円
ヒレかつ定食 1800円/ヒレかつ単品 1250円
ごはん 300円、みそ汁 250円
台湾烏龍茶 300円、ビール 600円
持ち帰り用 ロースかつサンド …800円など

【喫茶】

深煎り珈琲 700円、浅煎り珈琲 700円
季節の珈琲 730円、カフェオレ 750円
ダージリン、アッサム、ウバ、アールグレー各700円
ロイヤルミルクティ 800円など
ジャムトースト 500円
小豆トースト 500円
カツサンド 850円

ESSAY>Hacchiku-tei, Mamehiko

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▽八竹亭おやじさん、とんかつやに転身~不死鳥の如く頑固に復活(パート1)

【Another Story of Stubborn Kind Of Fellow: The Master Of Hatchiku-tei Became The Master Of Tong-katsu Restaurant (Part 1)】

突然閉店。

ツイッターでつぶやいたら、思いのほか反響があったので、「八竹亭」のおやじさんのことを書いてみる。

「ねえねえ、あの八竹亭、なくなっちゃったの? おやじさん、どうしたの?」昨年4月頃、神山町に住んでいた友人のタキオノに緊急電話をいれた。「八竹亭」とは、神山町で約30年ほど続いていたカウンターだけの定食屋だ。僕も四半世紀ほど、渋谷にいると、けっこう通っていた。定食屋というとうらぶれた雰囲気が漂うかもしれないが、意外とそうでもなく、出されるものはかなりしっかりしていた。

その八竹亭が、2010年3月に突然店をたたんでいたのだ。そして、その行方がわからなくなっていた八竹亭(看板には和風レストランと書かれていた)のおやじさんはどうしていたのだろうか。

八竹亭は、多くの人は「はっちくてい」と読む。ただ「はちく」と読む人も若干いるようだ。おやじさんは、江尻栄市さんという。八竹亭の薄汚れた壁に掛けられていた調理士免許か、営業許可書かなにかにフルネームが書かれていたが、誰もその名前は知らないで、みな「おやじさん」とか「八竹のおじさん」などと呼ぶ。

ちょうど昨年(2010年)の春過ぎ4月頃、渋谷でライヴを見た後、八竹亭に行こうと思ったら、なんと看板がはずされ、店自体がなくなっていた。休業ではなく、明らかに閉店していた様子。おやじさん一人でやっていた店だから、また、倒れたのかと思った。前回倒れて長期間休んでいたときは、おやじさんが交通事故にあって療養中のときだった。あのときは、看板はあったが、長い間いつ行っても休んでいて心配した。そして、事故のことはずいぶんあとから知った。閉店中も、なぜ閉店しているかなどの張り紙はなかったから、ファンはどうしたのだろうとみな思っていた。だが、今回は店自体がなくなっていたので、引退して店をたたんだのか、あるいは、最悪、おやじさんが亡くなったかとさえ思った。そこで、旧知のタキオノに電話をしたというわけだ。

それから2-3ヶ月後だろうか、「八竹亭」の前を通ると、まったく違うカフェみたいな居酒屋みたいなビストロができていた。(調べると2010年7月末にオープンのビストロで、下北にあった店が引越してきたという) 「ああ、八竹はほんとうになくなったんだなあ」とかなり寂しい思いをしたものだ。

30年くらい前からこの店の常連だったタキオノもその消息を知らないという。タキオノはかつて八竹亭の裏あたりに住んでいて、おやじさんとも顔なじみ。僕も彼に初めて連れていかれたような記憶がある。1986年ごろのことだ。あの頃、八竹亭はおやじさんのお母さん(とても背が小さかった)と、おやじさんの弟さんの3人でやっていた。やがて、お母さんが体調をくずしたかで、店にでてこなくなり、兄弟二人になった。

ところがこの兄弟、仲が悪く、客の前でも喧嘩を始めてしまうこともあり、一時期店の雰囲気が険悪になったこともあった。結局、弟さんはここを辞め、以後はおやじさん(兄)一人で切り盛りするようになった。

いろんなものがおいしかったが、僕は牛肉ピーマン炒め定食とか、魚のバター焼き定食とか、しょうが焼き定食とか、いろいろ食べた。その定食には味噌汁、ゴハン、サラダがついてくるのだが、そのサラダのドレッシングがめちゃくちゃ美味しくて、いつだったか「これ、ちょっと売ってくださいよ」と言ったら、何かのビンにいれて、くれたこともあった。しばし、うちでサラダを食べるときはこのドレッシングをかけて食べたものだった。言ってみれば、当たり前の普通の定食が、おいしかったということだった。

しかし、おやじさん、人見知りはする、あんまり愛想はない、気分屋ということもあって、客の中にも好き嫌いが別れていた。だが、親しくなると、やたら話しかけてくるおやじさんで、こんな話もあった。↓

2008年02月22日(金)
八竹亭のオヤジのホットライン
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10074474059.html

テレビや雑誌の取材などもけっこうあったようだが、あの調子のおやじさんだった。

それにしても、辞めるなら、たとえば、いつで最後になります、とか、そういうアナウンスが事前にあってもいいと思うが、そんなものは何一つなかった。ま、それもおやじさんぽいと言えば、おやじさんぽい。だからほとんどの常連も、ある日突然店がなくなっていて驚いたはずだ。

衝撃復活。

さて、年が明けて、(2011年)4月の末。その友人タキオノから興奮して電話がかかってきた。「吉岡さん、あの八竹亭のおやじが、とんかつやにいるんだよ!」 「えええっ?? 何それ? とんかつや?」 意味がわからなかった。

彼がその日、近くでとんかつを食べたいと思って「食べログ」で調べたら1位とされる店があったので、とりあえず行ってみた。店名が「カフェ・マメヒコ」というので、怪訝(けげん)に思ったが、ものは試しと行ってみた。中に入ると、そこは落ち着いた木作りのカフェ。「いったいどこにとんかつが?」とさらに怪訝に思ったが、店の人が「お食事はこちらです」と奥に案内してくれた。

すると、カウンター10席だけの店が忽然(こつぜん)と姿を現した。そして、店の若い女の子にオーダーをしてから顔を上げ、カウンターの中の主人を見ると、どこかで見たことがある顔が。な、な、なんとあの八竹亭のおやじさんがいるではないか。目があって「おおおっ」となり、「なんでここにいるの?」とひとしきり、昔話に咲いた。そして、すぐに僕に電話をくれたのだ。

タキオノが電話をくれてから、2週間もしないうちに、僕もこのマメヒコにでかけた。住所・電話を聞いていたので、万一、気まぐれでやってないと困るので、一応念のために、訪問前に電話。すると、ちゃんとやっている。「とんかつは予約した方がいいか」と聞くと、「していただいたほうがいい」というので、予約したが、とんかつやで予約なんかしたことは、今まで一度もなかった。(笑)

さて、目的のビルに到着すると、瀟洒(しょうしゃ)な3階建てのビル。階段を上がり、ドアを開くと重厚な木造りのカフェが姿を現した。ほんとにカフェ、喫茶店なんだ。古めかしいオーディオ・スピーカーが鎮座し、ジャズを静かに流している。そして、お店の人に「あの~~、とんかつは?」と聞くと、「はい、こちらです」と奥に案内された。ちょうどその入口の上に、豚が珈琲を飲んでいるイラストが描かれていた。これは聞くところ、オウナーが描いた絵だという。そして、中に進むと、まさにとんかつや然とした白木のカウンターの店が目前に広がった。なんだ、このギャップ。(笑)

そして、最初、向こうはこっちに気づかなかったが、間違いなく、あのよく見かけた八竹亭のおやじさんが、なにやら仕事をしていた。お客さんは一組いたが、話をきくと、当分、予約は必要もなさそうだ。(笑) メニューを見ると、ひれ、ロース、串揚げそれにゴハン、味噌汁などのみ。ひれかつ定食を頼みながら、ちらちらと話を始めた。

まとめるとこういう話のようだ。去年3月頃、前の八竹亭の大家(おおや)と家賃のことでちょっともめ、「じゃあ、やめてやる」と勢いでやめてしまった、という。このあたりが、いかにもこのおやじさんらしい。気に入らない客だったら、客だろうが誰とでも喧嘩してしまうくらいだから。しかし、当時、店の上に住んでいたおやじさんは、住むところがなくなってしまった。

すると、4月のある日、おやじさんが渋谷にあるカフェ、「マメヒコ・パート2」の前でぼーと佇んでいたそうだ。これは、八竹亭と同じ通りにあるカフェだ。ここのオウナー社長も、八竹亭のファンで、長く通っていた。一体どうしたのか、と問うと、これこれしかじかだという。噂では、「行くところがなくなっちゃった」と言ったとか。そこで、とりあえず、社長は三軒茶屋に住まいを確保し、三茶にある「マメヒコ一号店」でスタッフのためにまかないを作ってもらうことにした。

だが、とはいうものの、腕のある職人をまかないだけで雇っておくことには、さすがに社長も抵抗があった。そこで、じゃあ何か店をやろうということになった。しかし、マメヒコはあくまでカフェだ。カフェプラス何か、という業態が浮かんだという。そしていろいろ知恵を絞った末、おやじさんにとんかつをやってもらおうということになった。

店は瀟洒で重厚な木造り。これが立派なカフェ。壁面は北海道での切り木の余り木を使っている。一見レンガのように見えるその切り木をみんなで貼ったという。カフェという言葉が軽い、むしろ、昔ながらの美味しい珈琲を淹れる喫茶、珈琲専門店という感じだ。あの自由が丘のアンセーニュダングルのような感じだ。そして、その裏にまったく別の白木作りカウンターのとんかつやを作った。さらに、そのとんかつやとカフェの間になんと、パン工房を作り、トースト用パン、かつサンド用のパン、焼き菓子も自作するという。

こうして、世にも不思議な、表にカフェ、裏にとんかつや、そして間にパン工房付きという一店三役(Three In One)の店が2010年10月に始まった。おやじさんは、見事にとんかつ職人として蘇ったわけだ。

(この項、明日に続く)

カフエ・マメヒコ・パート3
東京都渋谷区宇田川町38-1  エランビタールフクシマビル3F
電話03-3780-0045
営業時間 喫茶11:00~23:00、とんかつ12:00~23:00
休み なし
クレジットカード可
とんかつは禁煙
行き方 JR「渋谷」駅より徒歩10分。渋谷西武A館、B館の間(井の頭通り)をまっすぐ進み、東急ハンズ前の「神南小学校下」交差点前フレッシュネスバーガーの細道を左に入り、最初の角を右折。ビルの3階。イタリアン・ボスキュートという店と同じビル。

【とんかつ】

ロースかつ定食1800円/ロースかつ単品 1250円
ヒレかつ定食 1800円/ヒレかつ単品 1250円
ごはん 300円、みそ汁 250円
台湾烏龍茶 300円、ビール 600円
持ち帰り用 ロースかつサンド …800円など

【喫茶】

深煎り珈琲 700円、浅煎り珈琲 700円
季節の珈琲 730円、カフェオレ 750円
ダージリン、アッサム、ウバ、アールグレー各700円
ロイヤルミルクティ 800円など
ジャムトースト 500円
小豆トースト 500円
カツサンド 850円

ESSAY>Hacchiku-tei, Mamehiko

◎AI 「ミュージック・フォー・ライフ・ツアー」セットリスト

【AI: Music For Life Tour Ends】

圧巻。

レンガ風の壁が、ステージの開始とともに、少しずつはがれ、ビーととともにバウンスし、飛び出し、すべてが崩れ去ったかに見えた瞬間、3段ある一番高いステージの3階左にAIは姿を現した。

以後、ほぼノンストップで40分、ミディアム、アップ、スローと息もつかせぬ勢いで歌いきった。ソウル、R&B、ファンクの要素を思い切り全面に出したショー。ダンサーとの絡みも抜群、そして、この「マッピング」という手法を使った演出が圧巻だった。『ドリームガールズ』は、薄いLEDパネルが、映像も映し、ときに透けて見えたが、このAIの「マッピング」も、普通のスクリーンがときに透けたり、映像によって透けなかったりしていた。

メンバー紹介でのダンサーたちのひょうきんぶりも、おもしろかった。ほんとに、彼らは動かずにはいられないんだなあ、と思った。

前回はバンドでのライヴ、今回はダンサーとのライヴ、という位置づけ。アンコールでのバラード・メドレーも圧巻だった。

当初は東京が最終になる予定だったものが、大震災の影響でいくつかのショーが延期され、5日の仙台が最終となった。この「マッピング」、次回もぜひ使って、今回以上の仕掛けで驚かせてほしい。

AIは、まちがいなく日本のR&B系シンガーの最高峰にいる。歌が抜群にうまく、英語も完璧、そして踊れて、ラップまで出来る。当分、この世界を突っ走りそうだ。

AIの最新作は、『ラストAI』。最後のAIの意味だ。CDと今回のツアーは、ある意味で、AIのキャリアの中で、ひとつの最後、終焉、区切りを意味する。このツアーを終えたAIは、次のステップに進む。果たして彼女が挑戦する新たなステップは何か。次に何をするかの発表が楽しみだ。

セットリストをお送りする。

■AI最新盤

THE LAST A.I(初回限定盤)(DVD付)posted with amazlet at 10.12.01AI K’NAAN AI with Chaka Kahn 安室奈美恵 Snoop Dogg 加藤ミリヤ AK-69 Judith Hill Boyz II Men Chaka Khan
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■AI過去関連記事

2011年05月01日(日)
AI、「マッピング」という新技術で斬新な演出~「ミュージック・フォー・ライフ・ツアー」(パート1)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20110501.html

2011年05月02日(月)
「マッピングの衝撃」(パート2)~AIライヴツアー
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20110502.html

2010年12月02日(木)
AI デビュー10周年記念スペシャル・ライヴ「伝説ナイト」
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10723851715.html

2009年07月20日(月)
AI ヴィヴァAIジャパン・ツアー
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10303328128.html

2009年07月21日(火)
AI VIVA A.I.ジャパン・ツアー・ファイナル
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10304016970.html

2009年07月22日(水)
AI VIVA A.I.ツアー 千穐楽&モア…
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10304631620.html

2008年05月29日(木)
アイ(AI)ライヴ@武道館
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10101034861.html

October 04, 2007
Oggi The 15th Anniversary Music On TV "The Basics"
【AIがホストを務め伊藤由奈らが登場】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002058.html

April 27, 2007
AI Sung For Don Katsumoto: Katsumoto & Brown Became Soul Brother Forever
http://blog.soulsearchin.com/archives/001735.html

December 14, 2006
AI Tour Ends: First Dream Came True, Go For Second Dream
【AI、次の夢へ向けて突っ走れ】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_12_14.html

November 16, 2006
AI Tour Begins: The Best Is Yet To Come
http://blog.soulsearchin.com/archives/001392.html

February 17, 2006
AI Show Case: Reveals New Single & New Plan
http://blog.soulsearchin.com/archives/000838.html

May 08, 2005
After The Rain: Ai & John Legend Sing 
http://blog.soulsearchin.com/archives/000245.html

2004/09/10 (Fri)
MACHIGAINAI: Ai Live At Ax
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040910.html

2004/06/26 (Sat)
Look Out For Number One: Ai Live At Duo
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040626.html

2003/09/13 (Sat)
What Is At The Top Of Stairway: AI Live At Quattro
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20030913.html

■メンバー

AI (アイ) ヴォーカル、ダンス

ダンサー

Laby The Clown
Troy
D-Mack
Mayuko
Davi
KT (King Tight)

■セットリスト
Setlist : AI, April 30, 2011, Zepp Tokyo

Show started 18:00
00.Dancers show case
AI Show started 18:14
00.Intro
01.E.O. [Glamorous Remix]
02.Let It Go
03.Like A Bird
04.So Special [Version AI]
05.Nobody Like You
06.Ooh
07.After The Rain
08.Summer Breeze
09.Sha La La
10.Sunshine
11.Showcase by dancers & DJ
12.Fake [Kocky & Trash remix]
13.Stronger
14.Still…
15.I Wanna Know
--. Introducing Members
16.My Angel
17.Wavin’ Flag[Coca Cola Celebration Mix – Version AI]
Enc. (Happy Birthday)
--. Bakuten~Super Mario
Enc. Life
Enc. Believe
Enc. Story
Enc. I’ll Remember You
Enc. For My Sister
Enc. You Are My Star
Show ended 20:03
CD Wavin’ Flags

(2011年4月30日土曜、ゼップ東京、AIライヴ)
ENT>LIVE>AI
2011-



○カマサミ・コングのメットポッド~お台場のハワイ・フェス

【Kamasami Kong’s Met-pod】

収録。

大阪ココロFM、東京のインターFMなどでも活躍する人気DJカマサミ・コング氏が毎週インターネットで放送している東京メットポッドは、東京を中心とした音楽・映画・エンタテインメント・カルチャーの最新情報を紹介する番組だ。そのメットポッドの収録に、来週12日にブルーノートで東北大震災のチャリティー・ライヴを行うフィリップ・ウーとブレンダ・ヴォーンらが登場した。

毎週水曜午後、飯倉のアメリカン・レストラン、スージーズで行われる収録は、コング氏のネットワークで東京在住の外国人が何人も集まる。映画、コンピューター、音楽、その他のカルチャーに詳しい人々が、コング氏のインタヴューに答える。

コング氏は、いつもデジタル・レコーダーと高性能マイク、イアフォーンなどをワンセットにして持ち歩き、いつでも、どこでも録音できる。まさに、コング行くところ、どこでもスタジオといった感じだ。Wherever Kong Goes, It’s Studio.

フィリップとブレンダが、5月12日に東京ブルーノートで行われるチャリティー・ライヴについて語る。コング氏。「ドクター・ウ~~!」 フィリップ。「これは、チャリティー・イヴェント。5月12日、午後7時半、ソウル・ショーだ。ディレクテッド・バイ・ドクター・フィリップ・ウー」 コング。「そして、ブレンダ・ヴォーンがAC/DCを歌うんでしょう! (一同爆笑)」 フィリップ。「僕たちは、ハッピーでアップテンポで、ポジティヴなメッセージを持ち、アップリフティングな曲ばかりを選んで演奏する。こんどソニーの今年の一押しとなる橋本江莉果のライヴを担当することになったんだが、その彼女に1曲僕がアレンジした曲を歌ってもらう」 ブレンダ。「メンバーは、東京ソウル・コネクションという感じで、いつも一緒にやっているメンバーばかりよ」

フィリップ。「それと、まだはっきりはしてないけれど、シークレット・ゲストも来てくれるかもしれない。名前は言えないんだけど」 コング。「その人物は現在亡命中の人物かな」 フィリップ&ブレンダ「(爆笑) 日本に住んでると思う」

+++++

その後、一度ここでも紹介したジョセフ・テイムさんが、新しいパソコンのアプリを紹介した。何でもキスするアプリとかいうもので、たとえば有名人のそのキスのアプリを買うと、有名人からキスされるらしい。

+++++

その後、コング氏がお台場のヴィーナスフォートで行われているハワイアン・フェスティヴァルで友人のハワイのグループがライヴを行っているので、そこに行き、インタヴューするので、一緒に来るかと誘われたので、行ってみた。

ヴィーナスフォートはゴールデン・ウィークということもあってかすごい人ごみ。フォート内教会広場でライヴをやっていたのは、ウェルドン・ケカウオハの3人組。ライヴ後、コング氏はさっそくインタヴュー。瞬く間に機材をセットし、マイクを渡し、話が始まる。彼がここで録音したものは、自宅で編集し、ポッドキャストで使用するものは、そのままアップロード、FM番組で使用するものは、完パケにして局に送るか、生放送の場合は、そのまま使う。まさに、Wherever Kong Goes, It’s Studio. ほんとに、機動力があって素晴らしい。

+++++

その後、戻るところの大きな広場のところに、マラサダを揚げて売ってるショップがあり、コング氏に強力に勧められ、並んで購入。ポルトガルからハワイにはいってヒットしたドーナツみたいなパンを揚げ、砂糖などでまぶしたもの。ハワイでは、レオナードという店のものが一番のオリジナルだが、いろいろな店で出される、という。揚げたてがふわふわで、実にこれがおいしかった。このふわふわ感は初めて味わったが最高だ。

18時の段階で残り270個と表示された。話をきいてみると、このハワイ週間では、1日1500個くらい売れるらしい。なんとか、まにあって買うことができた。この出店は横浜の都築区にあるH1カフェが出していたもの。この移動出店だけで作っているため、お店のメニューには出ていないという。



http://www.h1-trailer.com/index.html
+++++

ちょうど、これをその広場で食べていたら、カラパナの曲がかかり、コング氏が解説してくれた。「カラパナのメンバーは、リード・シンガーがものすごくいい人だったのに、ドラッグにおぼれて、自殺してしまった。グループの曲や、繊細な詞を書いていたのは彼だったので、彼が死んでからは、雰囲気が変わってしまった。カラパナのメンバーの一人、ケンジ・サノは、吉岡さんも知ってるでしょう」

+++++

メットポッドのサイトはこちら。
http://metropolis.co.jp/podcast/
2011年5月6日ごろ、アップされる予定

ENT>ANNOUNCEMENT>Woo, Philip
ENT>RADIO>Metpod



○高山広、チャリティー一人芝居5月13日金曜に無料で

【Takayama Hiroshi Charity Free Live On May 13】

チャリティー。

『ソウル・サーチン』のイヴェントでもソウル・アーティストをユニークな切り口で演じてみせてくれたパフォーマー、高山広さんが来る2011年5月13日(金)、目黒のパーシモンホールで東日本大震災の被災者のためのチャリティー・ライヴを行う。入場は無料。

高山さんの故郷は宮城県ということで、今回も宮城に足を運びながら、現地でヴォランティアとしても活動してきた、という。今回は、その復興支援ライヴとして「おキモチ作戦 OPERATION OKIMOCHI 劇励」と題してライヴを行う。

題名 復興支援ライヴ「おキモチ作戦 OPERATION OKIMOCHI 劇励」
出演 高山広 http://www.schop.air-nifty.com/ 
日時 2011年5月13日(金) 開場13時、開演13時30分
会場 めぐろパーシモンホール(小ホール)
http://www.persimmon.or.jp/ 東急東横線・都立大学より徒歩7分
住所 〒152-0023 東京都目黒区八雲1-1-1
電話 03-5701-2924 FAX:03-5701-2968
入場 無料 なお、義援金として、お一人様千円以上のご協力をお願い致します。 
問い合わせ 03-5789-3323 (株)リビング・エージェント

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高山さんは、『ソウル・サーチン』でもかつて、ルーサー・ヴァンドロス(2006年7月1日)、アレサ・フランクリン(2007年3月26日)でそれぞれのキャラを見事な一人芝居で演じてくれた。(詳細は下記過去記事で) 一人芝居に興味がある方、ぜひ一度試しにどうぞ。おもしろさ、その内容は保証します。どのようなものか詳しく知りたい方は、過去記事をごらんください。

++++

■ 高山広・プロフィール

高山広は、1963年宮城県出身。1988年から芝居、演技を開始。1992年から、一人芝居をさまざまな会場で行うようになる。ショート・ストーリーを数本まとめたオムニバス形式のシリーズ『高山広のおキモチ大図鑑』では、高山は単に人間だけでなく、動物、昆虫、はては、花火、パチンコ玉、かさ、たばこ、信号機などありとあらゆる森羅万象の物格・人格になりきり、それを演じる。作品数はすでに600本に迫り、数分のショートものから、2時間を越える超大作まで多数。鋭い洞察力をもとにした人物の描き方、演じ方は他の追従を許さない。
                                   
■ 高山広公式ウェッブ
http://schop.air-nifty.com/takayama/

■高山広・ソウル・サーチン過去関連記事

2010年01月20日(水)
高山広ライヴ:「ねずぶり」~「ねずぶり」とは、そしてそのメッセージは
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100120.html

2008年09月09日(火)
高山広・一人芝居~20周年中年
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080909.html

November 07, 2007
Takayama Hiroshi @ Martano : He Made “Away” Home
http://blog.soulsearchin.com/archives/002129.html
マルターノでのライヴ。

March 30, 2007
Soul Searchin: The Session (Part 4): "Day Dreaming -- I’m Thinking Of You"
http://blog.soulsearchin.com/archives/001677.html
『ソウル・サーチン』でアレサ・フランクリンを演じたときの評。

August 28, 2006
Takayam Hiroshi One Man Play: Portrays All Things In The Universe
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200608/2006_08_28.html

July 23, 2006
Takayama Hiroshi: Like A Virgin; Hot, Hot, Hot
http://blog.soulsearchin.com/archives/001151.html

July 07, 2006
Takayama Hiroshi Talks About Luther Vandross
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_07_07.html
『ソウル・サーチン』でルーサーと父を演じたときの評。

July 02, 2006
Big Big Thanks For Joining "Soul Searchin’: The Session Vol.1"
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_07_02.html

May 22, 2006
Takayama Hiroshi One Man Stage Play
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200605/2006_05_22.html

ENT>ANNOUNCEMENT>Takayama, Hiroshi




◎ナチュラリー7、口と体の可能性を無限に広げるパフォーマンス

【Naturally 7: Sky’s The Limit: The World Of Acapella, HumanVoice】

無限。

2004年の初来日以来コンスタントに日本に来ている7人のアカペラ侍、ナチュラリー7。ちょうど、2009年4月以来約2年ぶりの来日だ。初来日の時に、インタヴューしたが、もうあれから7年か。光陰矢のごとし。




スピーカーから出る音は、すべてステージ上の7人の口から出る声。そこから生まれる「バンド・サウンド」(楽器の音もすべて口から)、ハーモニー、スクラッチなどの効果音まで含めて、他の追従をまったく許さないユニークなアカペラ・サウンドを繰り出す。

本当に何度見ても面白く楽しめる。ただのハーモニーだけでなく、ちゃんと振り付けもして、踊って見せて、よりエンタテインメントにしているところが素晴らしい。テイク6が優等生的大学生とすると、このナチュラリー7はストリートの連中という感じ。

彼らもセットリストが自由自在に変わるようで、その場でいろいろなアドリブが飛び出てくる。何も予定通りにはいかないようだ。(笑) メモを元に作ったのが下記セットリスト。ライヴ後、事前のセットリストを見たが、まったく違っていた。

見所は満載だが、下記セットリストで7にあたる「ループ・ペダル」などもおもしろい。その場で何小節か口でやった音を録音し、それをすぐに再生、さらにそれにあわせて新しい音を録音し、それを重ねて再生。これを何度か繰り返し、どんどん音が厚みを増していく。これをその場でやってくれる。メロディーも音も歌詞もすべてアドリブだ。

最近、彼らは自らの音を『ウォール・オブ・サウンド』(サウンドの壁)と呼んでいて、その名の曲も作っている。下記セットリスト8の「ウォール・オブ・サウンド」では、前回もやっていたが、マイケルの「シェーク・ユア・ボディー」「オフ・ザ・ウォール」なども入れ込んでいい感じだ。そして、メンバー一人一人をねじ巻き仕掛けの人形のように止めてしまい、フリーズしたメンバーをまた一人一人動かしていくパフォーマンスなども楽しい。

セットリスト9のDJなど各ソロパートもおもしろい。特にDJ役のロッドのターンテーブルを二台(といっても、もちろん、エア・ターンテーブル!)使ったスクラッチとドラムスの掛け合いは、人間業とは思えない。「ウィ・ウイル・ロック・ユー」や「ロック・ウィズ・ユー」のヴォーカル部分をこするところなど、本当にレコードをこすっているみたいだ。

今回初めて見たのが、ハービー・ハンコック・メドレー。これはなかなかのアイデア。「ウォーターメロン・マン」「カメレオン」そして、「ロック・イット」と、代表3曲をうまくアレンジした。「ロック・イット」なんて、もっとも彼ら向き。

アンコールの定番「レディー・オア・ノット」では、1960年代の「モンキー・ダンス」を彼らもやりながら、徐々に観客にもやらせ、会場が一体化。ジャンプで会場が揺れた。地震なのか、彼らの揺れなのかもわからないほど盛り上がった。

今回は、ジャマールに代わり新しいナポレオン(愛称ポロ)が参加していた。

エア・ギター、エア・ドラムス、エア・ベース、エアDJ。しかし、よくまあ、ここまで多彩に取り揃える。間違いなく、何度でも見たいライヴ・パフォーマンスだ。

■ナチュラリー・7 

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Vocalplay: Canadian Special Edition
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■ナチュラリー7ホームページ(英語)
http://www.naturallyseven.com/

■過去関連記事

2009年04月03日(金)
ナチュラリー7、2年ぶりのライヴ~究極のエア・インスト軍団
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10235487703.html
前回来日時↑

May 22, 2007
Naturally 7: Magnificent 7’s Vocal Play
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_22.html

2004/06/05 (Sat)
Naturally 7: The Magnificent 7 Proved The Theory Of Evolution, Naturally
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040605-1.html

2004/06/06 (Sun)
Naturally 7 Talk: They Could Sing Anywhere, Anytime
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/interview/diary20040606.html

2004/10/07 (Thu)
Naturally 7 Will Hit First Japan Tour
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200410/diary20041007.html

2004/12/07 (Tue)
Naturally 7: Live At AX: It’s The Art
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200412/diary20041207.html

2004/12/08 (Wed)
More Naturally 7: They Bless This House
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200412/diary20041208.html

July 09, 2006
Naturally 7 Live: All Sounds Made By Human Voice
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200607/2006_07_09.html

■メンバー

ナチュラリー 7 Naturally 7

ロジャー・トーマス / Roger Thomas(Vocals, musical director, arranger, 1st Baritone, Rap)(リーダー)
ウォーレン・トーマス / Warren Thomas(Vocals, drums, percussion, guitar, clarinet, 3rd tenor)
ロッド・エルドリッジ / Rod Eldridge(Vocals ,DJ, 1st tenor, scratching, trumpet)
ガーフィールド・バックリー / Garfield Buckley(Vocals, harmonica, flute, 2nd Tenor, Harmonica)
アルマンド・ホップス・ハットン / Armand Hops Hutton(Vocals, bass)
ドゥワイト・スチュアート / Dwight Stewart(trombone, lead vocal, 2nd baritone, trumpet)
ナポレオン・ポロ・カミングス / Napoleon Cummings(Vocals, Guitar4th Tenor, guitar)(新メンバー)

(楽器名を書いてありますが、あくまで口で出す音の楽器の種類です)
(前回のジャマール・リードから、ナポレオン・カミングスに交代)

■セットリスト ナチュラリー7 ビルボードライブ東京
Setlist (Incomplete): Naturally 7 @ Billboard Live Tokyo, May 2, 2011

show started 21:31
01.Why Don’t You Le Me Know (Wait For Your Love) ?
02.Can You Feel It
03.Guitar solo to Broken Wings
04.Drum solo
05.(Gospel, churchy song) Changing Ways ?
06.How Can I Forget About You
07.Drum solo, Loop Pedal improvisation
08.Wall Of Sound ~ A riff of “Shake Your Body (Down To The Ground)”, “Off The Wall”
09.(Bluesy song) Land Of Blues ?
10.(Members solo) 1. Polo ~ 2. DJ on turntable ~ 3. Bass man
11.Tribute To Herbie Hancock medley: Watermelon Man ~ Chameleon ~ Rock It
12.Feel It (In The Air Tonight)
Enc. Ready Or Not
Show ended 22:43

(2011年5月2日月曜、ビルボードライブ東京、ナチュラリー7・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Naturally 7
2011-

★ダンサー、マユコさん『ディス・イズ・イット』のオーディションを語る

【Mayuko, The Dancer, Talks About This Is It Audition】

オーディション。

現在AIのツアーでロスから来日中のダンサーの一人で日本人のマユコ(キタヤマ)さんも、『ディズ・イズ・イット』のオーディションを受け、1次に受かり、2次に進み、マイケル、トラヴィスの目の前で踊った。

AIの楽屋でちらっとマユコさんと立ち話をしたのでご紹介しよう。

予選は2009年4月13日、14日、15日とあった。13日が男子、14日が女子、そしてこの二日で選ばれたものが15日に再度2次審査。ここで選ばれると、次の3次審査へ。

マユコさんは1次に受かり、おそらく4-50人ほどの2次審査に進んだ。8人一組で、オーディションを受ける。

ステージの目の前には、マイケル・ジャクソンと振付師のトラヴィスが椅子に座っている。ダンサーたちは、マイケルとトラヴィスが見ている目の前で踊るのだ。

何千人と集まったダンサーたちの多くは、マイケルに憧れてダンスを始めた。いつかは、マイケルと一緒に踊りたいという夢を胸に秘めて、ロスのオーディションにやってきた。彼女に、「なんかこうギラギラしたものはありましたか」と尋ねると、「ギラギラというよりも、みんな本当に熱かったですねえ。ただ、熱くて。みんなマイケルの前で踊れるだけで、なんか、こう嬉しいんですよ。そのひたむきな熱さを見ていたら、こっちまで泣けちゃって」と振り返る。

ステージでは、4人が前列・後列に別れ、約2分程度のメドレーになった曲をそれぞれ踊り、前の列で踊った4人が、次に後ろにまわり、後ろの4人が前に出て、もういちどそれを踊る、というスタイルのオーディションだった。

楽曲は、「デンジャラス」「スムース・クリミナル」「ホワイ・ユー・ウォナ・トリップ・オン・ミー」がメドレーになった約2分程度のもの。

これが2度かかり、前列と後列で踊り、その場で、名前が呼ばれると合格になった。残念ながら、マユコさんは名前を呼ばれなかった。

この4月15日に合格した20数名が翌日16日の3次審査に進み、ここで最終的なメンバー(10人強)が選ばれることになる。最終的に合格しても、ケント・モリさんのように、本人の契約の都合でツアーに参加できなかったダンサーもいた。

女子はもともと募集が少なかったこともあり、男子よりさらに競争率は高かった。マユコさんによれば、「踊りの正確さ、かっこよさは、もちろんのこと、たとえば、『ザ・ウェイ・ユー・メイク・ミー・フィール』を踊るモデルのようなプレゼンスのある(存在感のある)歩き方が要求された」という。となると、やはり背が低い人は若干、不利になる。

このオーディションには受からなかったが、彼女は2007年からグエン・ステファニーの100本近い全米ツアーでダンサーとして活躍した。100本近いライヴをこなすとなると、相当な体力もないとつとまらない。

マユコさんは、1983年2月17日神戸生まれ。彼女は現在、ロスのシャーマンオークスに居をかまえ、日々アメリカのダンスシーンで活躍している。


左は、ディー・マック、右・マユコさん

ENT>ARTIST>Mayuko, The Dancer
◎「マッピングの衝撃」(パート2)~AIライヴツアー

(昨日からの続き)

【Mapping : AI Tour, First In Japan】

衝撃。

まさに、このステージングは衝撃としかいいようがない。普通に壁というか垂れ幕だと思ったものが、動き、バウンスし、飛び、消えた。ただの壁と思っていたものが、映像を映し出すスクリーンだったのだ。壁が「動いた」とき、思わず観客から「おおおっ」と声が上がった。

そのスクリーンには続く2時間、様々な映像が映し出され、それが視覚効果をじつに多彩に醸し出す。しかも、ダンサーの動きと、ダンサーたちのシルエットがまるで同時に行われているかのような錯覚さえ起こる。

AIの事務所社長新井さんによると、「何年か前から知ってた。毎回、アルバムが出るたびに、それをサポートするツアーというスタイルも、それそろ変わってきてもいいんじゃないかと思い始めていた。そこで、CDはCD、ライヴはライヴという考え方で行こうと。そんなとき、これを使ってライヴをやってみたら、おもしろいのではないかと考えた」という。

このアイデアそのもの自体はイギリス人が考え出し、今回は香港のチームがオペレーションなどを一切仕切るはずで、準備を進めていた。素材となる映像撮影はロスで3月に。ダンサーたちと踊るシーンを撮影し、ステージでどう動かすか、詳細なマップを作り、シミュレーションを重ねた。

映像は、客席側から投影し、ステージの裏から映し出すものではない。基本的には21面あるスクリーンはちょっとした特殊加工したスクリーン素材だ。

スクリーンに映る映像のダンサーと、リアルなステージにいるダンサーが瞬時に入れ替わったり、瞬間移動したりする、そんな演出になる。今回、シルエットや、スクリーンは向こう側のライトをつけると透けて見えるので、スクリーン越しに見えるダンサーや、スクリーンが奥に凹んでいる場合、生のダンサーが直接見える。

すべての進行表をびっしり決めないといけないために、楽曲、セットリストも早めに決め、音を作り、素材となる映像を撮影し、動きを考えた。

そうした準備を進めている最中の3月11日に事件は起きた。AIやダンサーたちは、ロスでリハーサル、撮影などをしていたが、震災が起こり、香港のチームたちが来れなくなってしまった。そこで、一部を変更して、やらざるをえなくなった、という。

マッピングの言葉自体の意味は「個々の構成要素に対して、別の集合の要素を規則に従って機械的に対応付けたり割り当てたりすること」だという。この場合、21面のスクリーンにそれぞれの映像を別個に、あるいは、全面を使ってひとつの映像を作ったりする。

ひょっとして21台の映写機があるのかと思いきや、なんと2台の映写機でこれらの複雑な映像を映しているという。しかし、それこそ動きはミリ単位で調整しなければならないので、本当にリハーサルが大変だった、という。何度もパソコン上で動きを計算し、実際にステージでやってみて、あわせる作業を何度も行う。

客席から見て一番上の段の左から順に1番から7番、真ん中の段には8番から14番、下の段、ステージと同じ高さのボックスには15番から21番とそれぞれ番号がふられている。そして、ダンサーたちは、どの曲の何小節目で何番のボックスに登場、などと細かく決められている。

たとえば、オープニングでは、壁がすべて飛んだ後、AIは一番上段の3番に登場し、左の2番と右の4番を行き来する。2番と4番はスクリーン越しにAIを見ることになる。一方、2曲目では1-3-5-7-8-12番にダンサーが位置し、そこで踊りながら、AIは19番から登場といった具合だ。


ステージ上の3階建てステージ。上段では1番3番5番7番が凹んでいる。そこにダンサーたちが入り、踊る

また、バックを彩る映像もなかなかいい。「アフター・ザ・レイン」での虹の写真、「サマー・ブリーズ」での海の夕日、「ノーバディー・ライク・ユー」での各ボックスの地球儀や本棚に並べられた本のセットも素敵でかわいらしい。マンハッタンの夜景、夕日、森の木々、宇宙、モノクロのテレビ画面など、各映像がうまくバックをつける。

特に踊りとこれらの映像がシンクロしたときがたまらなくかっこいい。その圧巻は「フェイク」。3階建てアパートにダンサーのシルエットが映り、自由自在、神出鬼没にシルエットが動き、ある瞬間にステージにリアルなダンサーが現れる。

相当なリハーサルをつまないとこれらの動きはなかなかびしっと決まらないだろう。

こうした演出も、もちろんAIがきっちりと歌える歌唱力のある実力派だからこそ映えるもの。単なるギミックにならず、大掛かりな視覚効果と歌唱、ダンスが一体化しているところが素晴らしい。

マンハッタンの夜景から海辺の美しい夕日などを見ると、まるでAIが世界旅行をしているかのようにも思える。ちょうどマイケル・ジャクソンの「ブラック・オア・ホワイト」のプロモーション・ビデオで、マイケルのバックが世界各地を旅したように、これさえ使えば、簡単にAIを世界に連れて行ける。

この「マッピング」の可能性は、本当に無限大だ。映像も無限大なら、その組み合わせなども、無限大。何でもできるはず。いかようにも、進化できる。それにしても、ダンスものとのマッチングは完璧だ。ダンスとマッピングで、ステージは6メートルx14メートルのスクリーンを自由自在に描けるキャンバスに出来る。

たとえば、リアルタイムでパフォーマーたちをカメラで写し、それを後ろのスクリーンに映し出すことも可能だろう。

「マッピング」とは、スクリーンにいる映像と、リアルなアーティストたちが、自由自在にコラボレーションできる新ツールだ。これから多くのアーティストたちがこれを使うようになるだろう。まさに「マッピングの衝撃」だ。

ENT>MUSIC>LIVE>AI
ENT>MUSIC>Mapping
◎AI、「マッピング」という新技術で斬新な演出~「ミュージック・フォー・ライフ・ツアー」(パート1)

【AI Using New Technology Called “Mapping”(Part 1)】

斬新。

日本を代表するR&B系シンガー、AI(アイ)が2009年「ヴィヴァAIジャパン・ツアー」、さらに2010年の「10周年記念スペシャル・ライヴ~伝説ナイト」に続く、2011年のツアー、その名もAI TOUR 2011「FOR MUSIC FOR LIFE」を2011年4月から開始した。当初は4月1日札幌から始まる予定だったが、震災の影響で、4月7日大阪からスタートした。

最後が、東京の予定だったが、仙台分がその後に移動してきたので、仙台が千秋楽になる。

AIのライヴ前に、地元のダンサーチームがパフォーマンスを見せた。

今回のゼップツアーは、ステージ全面に7x3計21面のパネルが立っている。ライヴが始まる前は、ここにツアー・タイトルのロゴが壁全面に出ていたが、ライヴが始まるとこの壁が動画を映し出すスクリーンとなった。まず、そこからレンガの壁がひとつひとつ前の方に飛び出るようになる。まるで3D映像のようだ。めがねをかけていないので、実際飛び出てくることはないのだが、そんなイメージだが、いきなり度肝を抜かれた。

この21面のパネルがときには、全面でひとつの映像となったり、それぞれの21面が21個の映像を映し出したり、変幻自在に投影して演出する。全21面のうち、上段が4面、中段が2面、下段が4面、それぞれスクリーンが6-70センチ後ろに引っ込んでいて、凹凸になっている。映像はダンサーを事前に実写した映像や、シルエットだったり、風景などだったりする。

そして、6人のダンサーたちの踊る姿がそのスクリーンにシルエットで映し出されつつ、曲のタイミングで凹んだスクリーンの手前にリアルなダンサーがぱっと登場して観客を驚かせる。この映像とリアルなダンサー、そして、AIとの組み合わせが実に奇想天外でおもしろい。

ときどき、そのシルエットが映像なのか、実際に踊ってシルエットに見えるのか、本物なのかどうかさえわからなくなってしまうほど、動きが展開するのだ。そして、これが実にスリリングでおもしろい。そうすると、今まで生のAIが引っ込んだスクリーンの前で歌っていて、すぐに横のボックスに映り、シルエットになったように見える。そして、次の瞬間、別の段の凹んだボックスにリアルなAIが瞬間移動していたりする、というわけだ。

この仕掛けを思わず目を凝らして見入ってしまった。この多面スクリーンとリアルなダンサーと映像とのコラボレーションを可能にしているのが、「マッピング」という手法だ。僕は、これに近いものを昨年の『ドリーム・ガールズ』のときに見ていたが、日本のアーティストとしてこれを大々的に使ったのは、AIが初めてとのこと。

僕は、これは、かつてステージで「バリ・ライト」や「レーザー・ライト」を初めて見たときと同じくらいの衝撃を感じた。最近では、大々的な映像スクリーン、またLEDなどを多用したステージングもひじょうにおもしろいが、この「マッピング」は、実に可能性のある新技術だ。おそらく、これから多数のエンタテイナーたちがこの技術を導入していくことだろう。

ただ、これを使ってうまい演出をできるアーティストはけっこう限られるかもしれない。ダンスのような動きのあるステージングで「マッピング」はとても相性がいい。

そして、今回は6人のダンサーとDJヒラカツ、そして、AIという出演者でまとめる。これが、その「マッピング」のおかげでひと時たりとも飽きないステージが繰り広げられる。それにしても、AIは、ダンサーたちと一緒に本当によく踊る。そして、よく歌う。そして、よくしゃべる。冒頭のノンストップの40分間は本当に、圧巻だ。そして、後半アンコールからのバラードメドレーはしっかりとスタンディングの観客の心を完璧にわしづかみ。

今回の歌の中で映像ともとてもマッチしていたのが、「今何ができる~」と歌う「アイ・ウォナ・ノウ」。スクリーンにはいくつもの地球が映し出され、現在の地球の病んでいる状況、また東北大震災の被災地に「今何ができる」というメッセージがかぶさり実に感動的だった。

AIによれば、これは「普通、リハなんかで泣かないでしょう。でも、リハーサルをしているときにほんとに泣けてきた」というほど、今回のセットリストの中では特に目立った1曲だった。

そして、曲間のMCは、相変わらずAIらしさが存分にでてファンに受けている。このキャラクターは、本当にワン&オンリーだ。

アンコール前に、いつのまにか、観客が「ストーリー」のサビ部分を歌い始め、AIを迎え入れるのが、定番になっている。観客の8~9割は20代前半の女性。やはり、若い女子の支持が圧倒的だ。

(明日以降、マッピングについて書きます)
(セットリストは、最終公演・仙台公演=5月5日終了後にアップします)

■過去関連記事

2010年05月21日(金)
ミュージカル『ドリームガールズ』始まる (パート1)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10540437269.html
『ドリームガールズ』では大きなLEDパネルを5枚使っていた。今回AIは、21枚のスクリーンを使用。

2010年12月02日(木)
AI デビュー10周年記念スペシャル・ライヴ「伝説ナイト」
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10723851715.html

2009年07月20日(月)
AI ヴィヴァAIジャパン・ツアー
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10303328128.html

2009年07月21日(火)
AI VIVA A.I.ジャパン・ツアー・ファイナル
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10304016970.html

2009年07月22日(水)
AI VIVA A.I.ツアー 千穐楽&モア…
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10304631620.html

2008年05月29日(木)
アイ(AI)ライヴ@武道館
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10101034861.html

October 04, 2007
Oggi The 15th Anniversary Music On TV "The Basics"
【AIがホストを務め伊藤由奈らが登場】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002058.html

April 27, 2007
AI Sung For Don Katsumoto: Katsumoto & Brown Became Soul Brother Forever
http://blog.soulsearchin.com/archives/001735.html

December 14, 2006
AI Tour Ends: First Dream Came True, Go For Second Dream
【AI、次の夢へ向けて突っ走れ】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_12_14.html

November 16, 2006
AI Tour Begins: The Best Is Yet To Come
http://blog.soulsearchin.com/archives/001392.html

February 17, 2006
AI Show Case: Reveals New Single & New Plan
http://blog.soulsearchin.com/archives/000838.html

May 08, 2005
After The Rain: Ai & John Legend Sing 
http://blog.soulsearchin.com/archives/000245.html

2004/09/10 (Fri)
MACHIGAINAI: Ai Live At Ax
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040910.html

2004/06/26 (Sat)
Look Out For Number One: Ai Live At Duo
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040626.html

2003/09/13 (Sat)
What Is At The Top Of Stairway: AI Live At Quattro
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20030913.html

■AI最新盤

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0045FTR7I/soulsearchiho-22/ref=nosim/

THE LAST A.I(初回限定盤)(DVD付)
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■メンバー

AI (アイ) ヴォーカル、ダンス

ダンサー

Laby The Clown
Troy
D-Mack
Mayuko
Davi
KT (King Tight)

■セットリスト
Setlist : AI, April 30, 2011, Zepp Tokyo

(セットリストは、最終公演・仙台公演=5月5日終了後にアップします)

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(2011年4月30日土曜、ゼップ東京、AIライヴ)
ENT>LIVE>AI
2011-

○ドクター・フィリップ・ウー&フレンズブルーノートでチャリティー・コンサート開催

【Dr. Philip Woo Will Do Charity Concert At Bluenote】

チャリティー。

フィリップ・ウー、ブレンダ・ヴォーン、ケイリブ・ジェームスら日本在住のリアルなソウル・ミュージシャンたちが一同に会し、2011年3月11日に起きた東日本大震災の被災者のためのチャリティー・コンサートを来る2011年5月12日(木)、東京ブルーノートで行う。メンバーは、上記3名のほか、日野賢二、マサ小浜、ジェイ・スティックス、デイヴィッド・キングら、いずれもソウル・サーチャーズの面々。彼らが得意とするソウル・ヒットをブルーノートのステージで繰り広げる。このほかに、出演未定のゲストが登場する可能性もある。

フィリップは震災が起きてからすぐに、なんらかの形でチャリティー・イヴェントを行いたいと考えており、ちょうど、震災で来日アーティストのキャンセルが相次いだブルーノートと話が進んだ。フィリップは自身のギャラを全額寄付する。

この日はワン・ショーで、7時半からスタート。収益の一部を赤十字などの団体に寄付する。一般予約は2011年4月30日から。

現在確定しているメンバー。

フィリップ・ウー(キーボード、ハーモニカ)Philip Woo(key,harmonica)
ブレンダ・ヴォーン(ヴォーカル)Brenda Vaughn(vo)
デイヴィッド・キング(ヴォーカル) David King(vo)
日野“JINO”賢二(ベース)Kenji "Jino" Hino(b)
マサ小浜(ギター)Masa Kohama(g)
ジェイ・スティックス(ドラムス)Jay Stixx(ds)
ケイリブ・ジェイムス(キーボード、ヴォーカル)Kaleb James(key,vo)

他メンバー未定。

予約など。03-5485-0088
http://www.bluenote.co.jp/jp/artist/philip-woo/

○フィリップ・ウー、インターFM『ソウル・ブレンズ』、2011年5月1日(日)「ソウル・サーチン」のコーナーに生ゲスト出演。

フィリップ・ウーが、来る5月12日のブルーノートでのライヴ告知などのために、「ソウル・サーチン」に生ゲストで出演する。出演時間は、午後2時半から。関東地区の方は、パソコンでラジコ経由で聴くことができる。メイズ時代の作品、ロイ・エヤーズの「エヴリバディー・サンシャシン」などの作品をかけ、それぞれのアーティストなどとの思い出、エピソードなどを語ってもらう予定。

「ソウル・サーチン」では、1月末に2月の「ソウル・サーチン」イヴェントに関連して、ケイリブ・ジェームスがゲスト出演している。また、先々週は、ナイル・ロジャーズがスペシャル・ゲストとして出演している。

■ フィリップ・ウー関連過去記事 (このほかに「ソウル・サーチン」イヴェントのライヴ評などが膨大な量あります)

2010年08月05日(木)
フィリップ・ウー&フレンズ・ライヴ(パート1): 東京ナンバーワン・ソウルフル・ナイト 
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10610344511.html

2010年08月06日(金)
フィリップ・ウー&フレンズ・ライヴ(パート2): ケーブルテレビを無料で見る方法
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10610466616.html

2009年10月10日(土)
フィリップ・ウー、メイズについて語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10361274843.html

2009年09月12日(土)
フィリップ・ウー・ライヴ: フィリップとブレンダのマイケル
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10340423746.html

(『ソウル・サーチン』は、日本で一番フィリップ・ウーの記事が読めるウェッブサイトです)

May 02, 2009
フィリップ・ウー・ライヴ(パート1)~東京1ソウルなバンド
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090502.html
(ブルース・アレイ・ライヴ評)

May 05, 2009
フィリップはハモンド・オルガンが大好き
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090505.html
(ブルース・アレイ・ライヴ評)

(2008年)

March 07, 2008
フィリップ・ウー・ライヴ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080307.html

March 29, 2008
フィリップ・ウー&ブレンダ・ヴォーン@コットン・クラブ
テーマ:ブログ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080329.html

October 11, 2008
フィリップ・ウー・セッション
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081011.html

(2007年以前)

November 10, 2007
Philip Woo With Maxyan: Philip Dedicates Show To His Father
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20071110.html

October 02, 2007
Philip Woo Live At Blues Alley
【フィリップ・ウー・ライヴ】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20071002.html

June 06, 2007
Philip Woo: A Tribute To Billy Preston Live
【フィリップ・ウー、ビリー・プレストンへ捧げる】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070606.html

June 04, 2007
Philip Woo Promotes His Own Gig
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070604.html

May 24, 2007
Philip Woo’s Billy Preston Tribute Again; Jino’s Funky Gig Will Be On Next Week
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070524.html

May 23, 2007
Philip & Hank, Yuri Kamino : Mind To Mind Communication
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070523.html

April 04, 2007
Philip Woo: Tribute To Billy Preston (Part 1)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070404.html

April 05, 2007
Philip Woo: Tribute To Billy Preston (Part 2)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20070405.html

February 16, 2007
Philip Woo & Friends @ Cha Cha House
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_02_16.html
(ここにフィリップ関連過去記事一覧があります)

ENT>ANNOUNCEMENT>Woo, Philip
ARTIST>Woo, Philip

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★ナイル・ロジャーズ、ミュージカル『ダブル・タイム』に挑戦

【Nile Rodgers Concentrate On Musical “Double Time”】

チャレンジ。

シックのナイル・ロジャーズが現在、ミュージカル『ダブル・タイム』の製作に集中している。これはここ数年構想を得て、いよいよ実現に向けてステップを歩んでいるもの。ほぼ台本と楽曲は出来上がり、あとは詳細を煮詰め、ブロードウェイにかけられるような資金を集め、キャスティングする段階まで来ている。その第一歩として、2011年5月14日午後1時半からアラバマ州モンゴメリーのアラバマ・シェークスピア・フェスティヴァル(会場名も同名)で朗読公開される。

『ダブル・タイム』の脚本を書いているのは、これまでにもいくつかミュージカル台本をてがけているジョン・ウォルチ。音楽をナイル・ロジャーズが担当する。

アラバマ・シェークスピア・フェスティヴァルは毎年5月に同会場で3日間にわたって行われる演劇、ミュージカルなどのイヴェント。新劇の南部作家フェスティヴァルの一環で5月13日から15日まで行われる。

『ダブル・タイム』は、最初の黒人ブロードウェイ・パフォーマーとしてスーパースターとなったアラバマ出身のレオナード・ハーパーの人生と時代を描く音楽コメディーを書こうとする白人の脚本家の物語。白人が黒人を描こうとするがゆえにさまざまな葛藤と、問題が生まれる。誰も、この作家を手助けしようとしないが、最終的にハーパーがその作家に手を差し伸べる。そうした紆余曲折を脚本の中にストーリーとして描いているという。

南部作家プロジェクトは1991年に南部出身の作家を育成する目的で設立された。

この『ダブル・タイム』用の楽曲「スタート・アゲインStart Again」が次のサイトで試聴できる。
http://www.reverbnation.com/doubletimethemusical

アラバマ・シェークスピア・フェスティヴァル
www.southernwritersproject.net


★ナイル・ロジャーズ、5月29日再来日

ナイル・ロジャーズが2011年5月29日再来日し、東京ブルーノートで1夜(2ステージ)だけのライヴを行う。ナイルによれば、もしチケットがすぐ売れきれたりしたら、もう一日追加するかもしれない、と言う。これは前日、マカオでライヴがあり、本来だったらそのままニューヨークに戻る予定だったが、東京は通り道でもあるので、どうせなら、東京に立ち寄って一日だけライヴをしていこうという話が持ち上がって実現したもの。バンドは翌日帰国するが、ナイルはしばらく残り、仙台などに行き、同地のストリート・ミュージシャンとジャム・セッションをしたい意向を持っている。29日はもともとレデシーのライヴの予定が入っていたが、震災のために、来日をキャンセルして、日程が空いていた。

http://www.bluenote.co.jp/jp/whatsnew/#002301

ジャム・セッション会員予約受付開始日:2011年4月26日火曜から
一般予約受付開始日:4月29日金曜から
電話番号03-5485-0088 (午前11時~午後11時、日曜・休日~午後9時)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004L295PO/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ENT>MUSIC>ARTIST>Rodgers, Nile


◎タワー・オブ・パワー~エンタテインメントの真髄

【Tower Of Power: No Same Songs On Two Sets】


日本の歴史を変えた2011年3月11日。そのとき、日本の地にいたアーティストが何組かいた。シンディ・ロウパーは、その日成田に到着。さまざまな議論の末、ライヴを決行。同じ頃すでに来日していて、前日すでにライヴを行っていたタワー・オブ・パワーも、当日こそ中止にしたものの、続く日程を果敢にライヴを行った。今となっては貴重なライヴとなったタワー・オブ・パワーのライヴ評を、ライヴ直後に書いたものを一月余、遅ればせながらご紹介する。

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決行。

3月11日は中止。12日~14日は決行。来日したタワー・オブ・パワーのライヴだ。13日の夜、セカンドに足を運んだ。タワーのライヴは2010年5月以来、約10ヶ月ぶり。来日コンサートは19回目。

かなり、行くかどうかは迷ったが、とりあえず行ってみよう、という感じで会場へ。ブルーノートの階段を下りると、ちょうど1曲目が始まり、中を見渡すと超満員。相変わらずの人気だ。ひょっとして11日中止での振り替えがなかったので、11日に来られなかった人もここに参戦したのかもしれない。

そして、いつもの通り、ファンキーでグルーヴィーなライヴを聴かせてくれた。まるでこの会場の中は、外で何が起こっているか、まったく関係ないかのよう。これがエンタテインメントの真髄だ。何か辛いことや嫌なことがあったら、ライヴや映画を見て、ほんのひととき、現実逃避しよう。いい悪いではなく、それがエンタテインメントの役割だ。タワーたちは、プロフェッショナルとして、そのエンタテインメントを遂行する。それだけ。それ以上でもなく、それ以下でもない。これは優れたエンタテイナーであったら誰でも同じはず。

さて、今回は、昨年参加のミック・ジレットが参加できなくなり、日本在住のエリック・ミヤシロ、コリン・ライコウという二人がスケジュールによって特別に参加。エリックさんは日本で大活躍中のトランペット奏者。コリン・ライコウは、横須賀在住だという。13日日曜セカンドは、両者がいたため、どちらかということではなく、二人がステージにあがった。

それにしても、もう何度も書いているが、ステージ前面にあれだけのホーン・セクションがどーんと立つと、それだけで迫力いっぱい。ブラス・セクションが動き、奏でる音がとにかくかっこいい。いつ見ても、何度見てもいいものはいい。

今回は、10日のセットリストを見ると、ファーストとセカンドの曲がまったくかぶっていない。これもすごい。ファースト、セカンド通しで見るファンは嬉しいことこの上ないだろう。

■過去関連記事(リンクがうまくつながらない場合は、コピー&ペーストなどしてみてください)

2010年05月12日(水)
タワー・オブ・パワー、ファンクでTKO
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10532446262.html

2009年05月27日(水)
タワー・オブ・パワー~ホーン炸裂41年のソウル・バンド
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090527.html

February 03, 2009
Tower Of Power’s New Album Is Also Soul Cover CD
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090203.html

May 26, 2008
Tower Of Power Live: Power Of Horns, Rhythms, Vocals And Everything (Part 1): Hi Energy Funk Exploded More Than 2 Hours & Half
【タワー・オブ・パワー、ブルーノート史上初、2時間半超ライヴ(パート1)】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080526.html
2008年5月のタワー最終日ライヴ・レポート。パート1。5月27日付け、28日付へ続く。

May 27, 2008
Tower Of Power Live (Part 2) : History Of Tower Of Power
【タワー・オブ・パワー・ライヴ(パート2)~歴史集大成ライヴ】
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080527.html

May 28, 2008
Tower Of Power Live (Part 3): Any Questions? Asked Emilio Number Of Times
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080528.html
【タワー・オブ・パワー・ライヴ(パート3)~歴史集大成ライヴ】

March 17, 2007
Tower Of Power Live: Continuation Makes Power
http://blog.soulsearchin.com/archives/001645.html

2004/01/21 (Wed)
Down To The Night Club: Tower Of Power Show What Is Hip
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040121.html

2004/01/22 (Thu)
Stranger Turned To Be A Friend By Power Of Tower & Champagne
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040122.html

February 24, 2006
Tower Of Power Live: It’s Soooo Hot Downstairs, Upstairs, Too
http://blog.soulsearchin.com/archives/000852.html


■ タワー・オブ・パワー・最新作『ライヴ・アット・フィルモア~結成40周年記念ライヴ』(DVD付き)(2011-3-2発売)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004GN9B02/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ タワー・オブ・パワー  『アメリカン・ソウル・ブック』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001IZ5B9G/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ ベスト・アルバム

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000TLYD26/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ メンバー

イミーリオ(エミリオ)・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)Emilio Castillo(ts,vo)
ラリー・LB・ブラッグス(ヴォーカル)Larry Braggs(vo)
トム・ポリッツァー(サックス)Tom Politzer(sax)
スティーブン・“ドック”・クプカ(バリトン・サックス)Stephen "Doc" Kupka(sax)
エリック宮城(トランペット) Eric Miyashiro (tru)(3月10日、3月12日、13日セカンド)、
コリン・ライコウ(トランペット)Colin Reicow (tru)(3月11日、3月13日ファースト)
アドルフォ・アコスタ(トランペット、フリューゲルホルン)Adolfo Acosta(tp,flh)
ロジャー・スミス(キーボード、ヴォーカル)Roger Smith(key,vo)
ジェリー・コーテス / Jerry Cortez(Guitar)
フランシス・ロッコー・プレスティア(ベース)Francis Rocco Prestia(b)
デイヴィッド・ガルバルディー(ドラムス)David Garibaldi(ds)

■セットリスト タワー・オブ・パワー、2011年3月13日日曜
Setlist: Tower Of Power, March 13, 2011, Bluenote Tokyo

Show started 20:45
01.We Came To Play
02.Soul With A Capitol “S”
03.Can’t You See (You Doin’ Me Wrong)
04.On The Serious Side
05.Get Yo’ Feet Back On The Ground
06.How Could This Happen To Me
07.Maybe It’ll Rub Off
08.You Got To Funkifize
09.Me & Mrs. Jones
10.James Brown Medley: Mother Popcorn – Give It Up Turn It Loose – I Got You – Diggin’ On James Brown
11.So Very Hard To Go
12.What is Hip? – Soul Power
Enc. This Time It’s Real
Show ended 22:12

(2011年3月13日日曜、東京ブルーノート、タワー・オブ・パワー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tower Of Power
2011-

< 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 >