【「ソウル・サーチン・トーキング第5回いよいよ今夜】
内容豊富。
今日(4月1日)午後7時半、目黒のライヴハウス「ブルースアレー」で「ソウル・サーチン・トーキング Vol.5〜マーヴィン・ゲイの真実」が行われる。今回を含め5回の中で、もっとも内容が充実したものになりそうだ。
木曜日に、木下航志君のリハーサルを少し覗いた。前回レイ・チャールズの時は、ピアノとベースだけだったが、今回はドラムス、ギターを含めたバンド編成になった。彼が何を歌うかなどは、当日の楽しみにとっておきたい。「ソウル・サーチン・レジデント・パフォーマー」ケイリブ・ジェームスは、今回はヴァイオリン奏者のエドガー・カウツナーとサックス・パーカッションのゲイリー・スコットを引き連れた豪華なアコースティック・セットになる。シンガーもケイリブ、航志くんのほか、ブレンダ・ヴォーン、シャンティ、そしてガッツも。ミュージシャン関係だけでオンステージが最大10人になる。
さらにトークゲスト陣が松尾潔氏、尾臺順子さん、岡伸昭さん。一体松尾さんとのフリートークでどこまで話が脱線するのか。尾臺さんには女性の視点からのマーヴィン・ゲイに対しての思いを、また、岡さんからは、アーティストの視点からのマーヴィンへの思いなどを語っていただく予定。岡さんは昨年まで十数年、青山OAで毎年4月1日にマーヴィン・トリビュートのイヴェントを行っていた。
使用する映像の編集も終わり、あとは、僕は話すことを整理するだけなのだが・・・。あれも、これもと内容がたくさん詰めすぎで、僕の最大の仕事は、司会者として、うまく時間の配分をできるかにかかっている。(笑) もちろん、ゲストからいかにおもしろい話を引き出せるかも重要だが。僕自身も、ライヴも楽しみながら、トークのほうも楽しみにしている。来ていただいたお客様には、絶対「きてよかった」と思って帰っていただきます。
尚、当日券もありますが、立ち見になります。ブルースアレーに直接お問合せください。
+++++
『ソウル・サーチン・トーキングVol.5』 〜マーヴィン・ゲイの真実〜
■日時:2006年4月1日(土曜)
開場午後6時 1部・午後7時半から、2部・9時半から
(1部と2部の入れ替えはありません)
■場所:目黒ブルースアレーhttp://www.bluesalley.co.jp/
■住所:〒153-0063 東京都目黒区目黒1-3-14
ホテルウィング・インターナショナル目黒B1F
■電話:03−5740-6041(予約専用電話)
当日のお店の番号03-5496-4381
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin’ Talking Vol.5
内容豊富。
今日(4月1日)午後7時半、目黒のライヴハウス「ブルースアレー」で「ソウル・サーチン・トーキング Vol.5〜マーヴィン・ゲイの真実」が行われる。今回を含め5回の中で、もっとも内容が充実したものになりそうだ。
木曜日に、木下航志君のリハーサルを少し覗いた。前回レイ・チャールズの時は、ピアノとベースだけだったが、今回はドラムス、ギターを含めたバンド編成になった。彼が何を歌うかなどは、当日の楽しみにとっておきたい。「ソウル・サーチン・レジデント・パフォーマー」ケイリブ・ジェームスは、今回はヴァイオリン奏者のエドガー・カウツナーとサックス・パーカッションのゲイリー・スコットを引き連れた豪華なアコースティック・セットになる。シンガーもケイリブ、航志くんのほか、ブレンダ・ヴォーン、シャンティ、そしてガッツも。ミュージシャン関係だけでオンステージが最大10人になる。
さらにトークゲスト陣が松尾潔氏、尾臺順子さん、岡伸昭さん。一体松尾さんとのフリートークでどこまで話が脱線するのか。尾臺さんには女性の視点からのマーヴィン・ゲイに対しての思いを、また、岡さんからは、アーティストの視点からのマーヴィンへの思いなどを語っていただく予定。岡さんは昨年まで十数年、青山OAで毎年4月1日にマーヴィン・トリビュートのイヴェントを行っていた。
使用する映像の編集も終わり、あとは、僕は話すことを整理するだけなのだが・・・。あれも、これもと内容がたくさん詰めすぎで、僕の最大の仕事は、司会者として、うまく時間の配分をできるかにかかっている。(笑) もちろん、ゲストからいかにおもしろい話を引き出せるかも重要だが。僕自身も、ライヴも楽しみながら、トークのほうも楽しみにしている。来ていただいたお客様には、絶対「きてよかった」と思って帰っていただきます。
尚、当日券もありますが、立ち見になります。ブルースアレーに直接お問合せください。
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『ソウル・サーチン・トーキングVol.5』 〜マーヴィン・ゲイの真実〜
■日時:2006年4月1日(土曜)
開場午後6時 1部・午後7時半から、2部・9時半から
(1部と2部の入れ替えはありません)
■場所:目黒ブルースアレーhttp://www.bluesalley.co.jp/
■住所:〒153-0063 東京都目黒区目黒1-3-14
ホテルウィング・インターナショナル目黒B1F
■電話:03−5740-6041(予約専用電話)
当日のお店の番号03-5496-4381
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin’ Talking Vol.5
【「ソウル・サーチン・トーキング」VOL.5】
大盛況。
昨日は『ソウル・サーチン・トーキング』にいらしていただいた方、本当にありがとうございます。過去5回の中でもっとも多くのお客様にきていただき、さらに、ゲスト、出演陣ももっとも多くなりました。予定の10時半終了を大幅に越え11時20分近くまでなってしまい、終電の関係で最後までいられなかった方申し訳ありません。次回こそは「タイム・キープ」に精進したいと思います。また後部で立ち見になってしまわれた方、申し訳ございません。
出演者はみな力の入ったパフォーマンスを見せてくれました。前回でも大好評だった木下航志君は、今回は「ホワッツ・ゴーイング・オン」をバンドで。えらく興奮して、のりのりでしたね。彼のコンサートで見せる表情と違うものが、この「ソウル・サーチン」では見られます。会場のヴァイヴを何か敏感に感じとっているのでしょう。さらに、ブレンダの「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレイプヴァイン」も迫力満点。ブレンダの歌は、コテコテのゴスペル〜ソウル。
第一部の最後を飾ったシャンティは、とっても素敵でした。セカンドとのブレイクの間に「あの子は誰? すごい気に入った」という声を何人もからもらいました。きっと、ファンが急増でしょう。歌った曲も2曲ともよかったですね。どちらもバラードで、「ピース・オブ・クレイ」、そして、ケイリブとのデュエットで「イフ・ディス・ワールド・ワー・マイン」。しかも、ルーサー・ヴァージョン!
さらに、第二部の頭で、元々レコーディングで来られないはずだった黒沢さんが飛び入りで登場。お得意の「ディスタント・ラヴァー」をその場で熱唱されました。トークも全開でヒートアップ。一部との休憩の間に、簡単にキーなどを打ち合わせ、ぶっつけ本番。歌いなれているだけに、これまた力強い。終わり方、かっこよかった。ケイリブと一緒にこの曲をやるのは初めてなのに、びたっと決められた。これはすごい。
そして、ガッツ。アコースティック・ヴァージョンの「レッツ・ゲット・イット・オン」。これまた歌いなれてるのか、余裕たっぷりでした。
もちろん、全体を通してのケイリブの解釈によるマーヴィン・ゲイの作品群はいつもながら、素晴らしかった。彼のアイデアでヴァイオリンのエドガー・カウツナーが参加することによって、これまで聞いたことがないようなマーヴィンの世界が繰り広げられた。こういう新鮮なサウンドは、僕も驚きだった。
さらに詳しく、爆笑トークの話なども明日以降の日記で。
+++++
『ソウル・サーチン・トーキングVOL.5〜マーヴィン・ゲイ』
吉岡正晴 (司会)Yoshioka Masaharu
松尾潔 (トークゲスト)Matsuo Kiyoshi
尾臺順子 (トークゲスト)Odai Junko
岡伸昭 (トークゲスト)Oka Nobuaki
ミュージシャン
ケイリブ・ジェームス (キーボード、ヴォーカル)Kaleb James
木下航志(きしたこうし)(キーボード、ヴォーカル)Kishita Kohshi
ブレンダ・ヴォーン (ヴォーカル)Brenda Vaughn
シャンティ (ヴォーカル)Shanti
ガッツ (ヴォーカル&ギター)Gats
ゲイリー・スコット (サックス&パーカッション)Gary Scott
エドガー・カウツナー (ヴァイオリン)Edgar Kautzner
名村武 (ベース)Namura Takeshi
河合マイケル誠一 (ドラムス)Kawai Michael Seiichi
末松一人 (ギター) Suematsu Kazuto
通訳 沖田忍野 Okita Shino
Setlist
show started 19:35
M01 Kaleb: "Trouble Man"
M02 Kaleb: "How Sweet It Is (To Be Loved By You)"
M03 Kaleb "Ain’t That Peculiar"
Video Clip: Live At The Apollo 1963 "Stubborn Kind Of Fellow" & "Hitchhike" (5:30)
M04 Kishita Kohshi: What’s Going On (with band)
M05 Brenda Vaughn: "I Heard It Through The Grapevine" (with band)
M06 Shanti: "Piece Of Clay"
M07 Shanti & Kaleb: "If This World Were Mine"
show ended 21:00
2ND STAGE
show started 21:25
M01 Kaleb & Shanti: "I Want You"
M02 Kurosawa Kaoru: "Distant Lover"
[Video Clip "I Spy" (Sexual Healing)
M03 Kaleb: "Sexual Healing"
M04 Kaleb: "Just To Keep You Satisfied " (From Let’s Get It On Album)
M05 Gats: "Let’s Get It On"
M06 Kaleb & Brenda: Medley: "Mercy, Mercy Me" & "God Is Love"
Video Clip: "Step Mom" & "Motown 25" (2:41)
M07 Kishita Kohshi & Brenda Vaughn & Everyone : "Ain’t No Mountain High Enough"
ENCORE
M08 Everyone: "What’s Going On"
show ended 23:17
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
大盛況。
昨日は『ソウル・サーチン・トーキング』にいらしていただいた方、本当にありがとうございます。過去5回の中でもっとも多くのお客様にきていただき、さらに、ゲスト、出演陣ももっとも多くなりました。予定の10時半終了を大幅に越え11時20分近くまでなってしまい、終電の関係で最後までいられなかった方申し訳ありません。次回こそは「タイム・キープ」に精進したいと思います。また後部で立ち見になってしまわれた方、申し訳ございません。
出演者はみな力の入ったパフォーマンスを見せてくれました。前回でも大好評だった木下航志君は、今回は「ホワッツ・ゴーイング・オン」をバンドで。えらく興奮して、のりのりでしたね。彼のコンサートで見せる表情と違うものが、この「ソウル・サーチン」では見られます。会場のヴァイヴを何か敏感に感じとっているのでしょう。さらに、ブレンダの「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレイプヴァイン」も迫力満点。ブレンダの歌は、コテコテのゴスペル〜ソウル。
第一部の最後を飾ったシャンティは、とっても素敵でした。セカンドとのブレイクの間に「あの子は誰? すごい気に入った」という声を何人もからもらいました。きっと、ファンが急増でしょう。歌った曲も2曲ともよかったですね。どちらもバラードで、「ピース・オブ・クレイ」、そして、ケイリブとのデュエットで「イフ・ディス・ワールド・ワー・マイン」。しかも、ルーサー・ヴァージョン!
さらに、第二部の頭で、元々レコーディングで来られないはずだった黒沢さんが飛び入りで登場。お得意の「ディスタント・ラヴァー」をその場で熱唱されました。トークも全開でヒートアップ。一部との休憩の間に、簡単にキーなどを打ち合わせ、ぶっつけ本番。歌いなれているだけに、これまた力強い。終わり方、かっこよかった。ケイリブと一緒にこの曲をやるのは初めてなのに、びたっと決められた。これはすごい。
そして、ガッツ。アコースティック・ヴァージョンの「レッツ・ゲット・イット・オン」。これまた歌いなれてるのか、余裕たっぷりでした。
もちろん、全体を通してのケイリブの解釈によるマーヴィン・ゲイの作品群はいつもながら、素晴らしかった。彼のアイデアでヴァイオリンのエドガー・カウツナーが参加することによって、これまで聞いたことがないようなマーヴィンの世界が繰り広げられた。こういう新鮮なサウンドは、僕も驚きだった。
さらに詳しく、爆笑トークの話なども明日以降の日記で。
+++++
『ソウル・サーチン・トーキングVOL.5〜マーヴィン・ゲイ』
吉岡正晴 (司会)Yoshioka Masaharu
松尾潔 (トークゲスト)Matsuo Kiyoshi
尾臺順子 (トークゲスト)Odai Junko
岡伸昭 (トークゲスト)Oka Nobuaki
ミュージシャン
ケイリブ・ジェームス (キーボード、ヴォーカル)Kaleb James
木下航志(きしたこうし)(キーボード、ヴォーカル)Kishita Kohshi
ブレンダ・ヴォーン (ヴォーカル)Brenda Vaughn
シャンティ (ヴォーカル)Shanti
ガッツ (ヴォーカル&ギター)Gats
ゲイリー・スコット (サックス&パーカッション)Gary Scott
エドガー・カウツナー (ヴァイオリン)Edgar Kautzner
名村武 (ベース)Namura Takeshi
河合マイケル誠一 (ドラムス)Kawai Michael Seiichi
末松一人 (ギター) Suematsu Kazuto
通訳 沖田忍野 Okita Shino
Setlist
show started 19:35
M01 Kaleb: "Trouble Man"
M02 Kaleb: "How Sweet It Is (To Be Loved By You)"
M03 Kaleb "Ain’t That Peculiar"
Video Clip: Live At The Apollo 1963 "Stubborn Kind Of Fellow" & "Hitchhike" (5:30)
M04 Kishita Kohshi: What’s Going On (with band)
M05 Brenda Vaughn: "I Heard It Through The Grapevine" (with band)
M06 Shanti: "Piece Of Clay"
M07 Shanti & Kaleb: "If This World Were Mine"
show ended 21:00
2ND STAGE
show started 21:25
M01 Kaleb & Shanti: "I Want You"
M02 Kurosawa Kaoru: "Distant Lover"
[Video Clip "I Spy" (Sexual Healing)
M03 Kaleb: "Sexual Healing"
M04 Kaleb: "Just To Keep You Satisfied " (From Let’s Get It On Album)
M05 Gats: "Let’s Get It On"
M06 Kaleb & Brenda: Medley: "Mercy, Mercy Me" & "God Is Love"
Video Clip: "Step Mom" & "Motown 25" (2:41)
M07 Kishita Kohshi & Brenda Vaughn & Everyone : "Ain’t No Mountain High Enough"
ENCORE
M08 Everyone: "What’s Going On"
show ended 23:17
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
Soul Searchin Talking Vol.5 (Part 2)
2006年4月3日【ソウル・サーチン〜本番までの道のり】
二転三転。
木下航志君は前回同様のベースの名村さん、そして、ブレンダとともにでてくれることになっていた。彼の「ホワッツ・ゴーイング・オン」は以前にも聴いたことがあり、歌詞も覚えている。ただ前回は、どちらかというとダニー・ハザウェイ・ヴァージョンだったので、今回はマーヴィン・ゲイ・ヴァージョンにアレンジしなおした。
そして、ブレンダとのデュエットは、いろいろな候補から、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」に決まった。そうこうしているうちに、ブレンダが1曲ソロで歌いたいということになり、「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレイプヴァイン」を歌うという。しかも、マーヴィン・ヴァージョンではなく、グラディス・ナイト・ヴァージョンで。
さらに、3月31日、航志君は大阪で仕事があり、バンドが帯同していて、そのまま全員東京に戻るので、1日は東京でバンドででてもいい、ということになった。そのバンド形態のリハが木曜にあり、それを覗いた。そこで、上記の3曲のリハが都内のスタジオで行われていたのだが、これがなかなかいい感じだった。
一方、曲順を決める中で、当初航志君セッションはファーストセットで3曲まとめてということだったが、アンコール前の最後の曲に、「エイント・ノー・マウンテン」が上がってきたため、ファーストとセカンドに別れることになった。当初、セカンドの最後の曲として「ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ」が候補になっていた。だが、これをバンドでやるためには練習が必要ということで、結局ボツになり、すごくもりあがる感じの「エイント・ノー・マウンテン」が最後曲に落ち着いた。
さて、ケイリブは彼のアイデアでヴァイオリン奏者エドワード・カウツナーとサックス&パーカッションのゲイリー・スコットの3人でアコースティックセットを行うという。彼らも木曜(30日)に都内のスタジオでリハをする段取りになっていた。が、なんとケイリブが翌金曜(31日)にテレビの『ミュージック・ステーション』で、アイ(AI)と中島美嘉のバックをつけるために、そのリハが木曜になり、こちらのリハができなくなってしまった。そのため、アコースティック・ヴァージョンの部分のリハを当日(1日)早めに会場に入ってやることになった。
中目黒で1時半頃ケイリブとゲイリーをピックアップ。会場入りすると、すでにシャンティが来ていた。三々五々メンバーが集まり、バンド、アコースティック・バンドのリハが行われた。二転三転した曲順がこれで固まった。
ブレンダの「グレイプヴァイン」は、やはりかっこいい。そして、その後ケイリブとシャンティの二人のリハ。軽く打ち合わせしてから、シャンティがピアノの横に立って歌ってみる。いい感じだ。
ドアオープンが6時ということで、松尾さん、岡さんらと軽くトーク、進行打ち合わせに近くのレストランに出向くことにした。6時前だったが、表にでると、すでにブルースアレー入口のところに並んでおられる方がいてびっくりした。松尾さん、軽くビール2杯。ここで雑談に花が咲くが、もうそのまま本番に持っていきたいような話ばかり。(笑)
デトロイトのアレンジャー、ポール・ライザーの話。松尾さんは、ポールの息子(サンマイクロシステム社勤務)を知っていて、メールのやりとりをしているという。なんでまた息子と? 実は松尾さん自身のプロデュース作品でポールを起用したが、その連絡でメールをやり取りする中、本人はメールができなくて、息子が代筆してくるので、息子とやりとりがひんぱんになった、という。
で、ポールが電話してくると、必ず「かけ直せ」と言ってくる。電話代を節約するためだ。おじさんの雑談に付き合うのに国際電話までかけるのはなんなんで、かけ直せって言われてかけ直さなかったこともあったそうだ。(笑) 「自分がソニーのスタジオにいるときなんかは、かけなおしたりしてね(笑)」
そのケチネタで僕が、前にどこかに書いたかもしれないが、ミック・ジャガーの国際電話ネタ、さらにコシノジュンコさんの洋服ネタを披露。
松尾さんが、初めて書いたライナーの話。88年か89年頃、ポニーキャニオンから出たフィリップ・ベイリーか、ワーナーのロバータ・フラックか、コロンビア(ソニー)からのボビー・ウーマック、エンチャントメントあたりじゃないか、ということなのだが、自分コレクターではないので、けっこうなくなっていたりする、という。今まで書いたライナーは300枚くらいじゃないか、と。ちなみに僕の最初のライナーは、何度もあちこちで言ってるが、メジャー・ハリスの75年の作品『マイ・ウェイ』(「ラヴ・ウォント・レット・ミー・ウェイト」の入ってるアルバム)、そして、2枚目がフランスのブラック・グループ、アイスのアルバム。これは売れなかった。(笑)
自身が出演されているラジオ番組の同録とかほとんどとっていないという。また、CDなども番組の選曲で使ってしまうと、それが返却されずに、何かの時に使おうとするとき、再度買い求めたりすることも多々ある。「だから、マーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイング・オン』なんて、うちに5−6枚ありますよ(笑)」と松尾さん。
松尾さんと初めて会った時の話。たぶん、90年前後にワーナーパイオニアのオフィースで会った。また、その頃、松尾さんがよく書いていたBMR誌の話。MZAに来たアーティストの話。ライヴの話など。気づいてみると、ま、ほとんど「ソウル・サーチン」の打ち合わせはしてませんが。(笑) 「打ち合わせというより、もう打ち上げの気分ですね」と松尾さん。
そんな中で、ルーサーのライヴは都合3回見ていて、正式なインタヴューもしているという。3回もライヴ見てるんだ。1回、分けてくれ、って感じですよね。(笑) 7月1日あたりは、どうなんですか、とそれとなく打診すると、「エッセンス(・ミュージック・フェスティヴァル)に行ってるかも〜〜」みたいな感じ。
そんな中、ケイリブから電話が入る。「マサハル、今、楽屋(ホテルの一室)にいるんだが、十何人もいてとてもコンファタブルではないので、もう一部屋とってくれないか」との連絡。すぐにブルースアレーの支配人に連絡し、ホテルをとってもらおうとお願いするが、すでに満室でその日はとれないという。それをケイリブに戻すと、しょうがないなあ、という感じ。
7時くらいにその楽屋に戻ると、確かに超牛詰。「よろしくお願いします」とみなさんにご挨拶。あまり押さずに時間どおりか、5分押しくらいで始めようということになった。7時20分頃、会場に下りると、座席は満員で階段のところに立ち見の方々が多数おられて、中に入るのに大変だった。
大きなケイリブと、パーカッションのゲイリーが人垣をかき分け、ステージに進んだ。客電が落ち、ケイリブがピアノを弾きだし、ゲイリーがボンゴをたたき出し、「トラブル・マン」のアコースティック・ヴァージョンが流れだした。ショウタイムの始まりだ。
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
二転三転。
木下航志君は前回同様のベースの名村さん、そして、ブレンダとともにでてくれることになっていた。彼の「ホワッツ・ゴーイング・オン」は以前にも聴いたことがあり、歌詞も覚えている。ただ前回は、どちらかというとダニー・ハザウェイ・ヴァージョンだったので、今回はマーヴィン・ゲイ・ヴァージョンにアレンジしなおした。
そして、ブレンダとのデュエットは、いろいろな候補から、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」に決まった。そうこうしているうちに、ブレンダが1曲ソロで歌いたいということになり、「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレイプヴァイン」を歌うという。しかも、マーヴィン・ヴァージョンではなく、グラディス・ナイト・ヴァージョンで。
さらに、3月31日、航志君は大阪で仕事があり、バンドが帯同していて、そのまま全員東京に戻るので、1日は東京でバンドででてもいい、ということになった。そのバンド形態のリハが木曜にあり、それを覗いた。そこで、上記の3曲のリハが都内のスタジオで行われていたのだが、これがなかなかいい感じだった。
一方、曲順を決める中で、当初航志君セッションはファーストセットで3曲まとめてということだったが、アンコール前の最後の曲に、「エイント・ノー・マウンテン」が上がってきたため、ファーストとセカンドに別れることになった。当初、セカンドの最後の曲として「ガット・トゥ・ギヴ・イット・アップ」が候補になっていた。だが、これをバンドでやるためには練習が必要ということで、結局ボツになり、すごくもりあがる感じの「エイント・ノー・マウンテン」が最後曲に落ち着いた。
さて、ケイリブは彼のアイデアでヴァイオリン奏者エドワード・カウツナーとサックス&パーカッションのゲイリー・スコットの3人でアコースティックセットを行うという。彼らも木曜(30日)に都内のスタジオでリハをする段取りになっていた。が、なんとケイリブが翌金曜(31日)にテレビの『ミュージック・ステーション』で、アイ(AI)と中島美嘉のバックをつけるために、そのリハが木曜になり、こちらのリハができなくなってしまった。そのため、アコースティック・ヴァージョンの部分のリハを当日(1日)早めに会場に入ってやることになった。
中目黒で1時半頃ケイリブとゲイリーをピックアップ。会場入りすると、すでにシャンティが来ていた。三々五々メンバーが集まり、バンド、アコースティック・バンドのリハが行われた。二転三転した曲順がこれで固まった。
ブレンダの「グレイプヴァイン」は、やはりかっこいい。そして、その後ケイリブとシャンティの二人のリハ。軽く打ち合わせしてから、シャンティがピアノの横に立って歌ってみる。いい感じだ。
ドアオープンが6時ということで、松尾さん、岡さんらと軽くトーク、進行打ち合わせに近くのレストランに出向くことにした。6時前だったが、表にでると、すでにブルースアレー入口のところに並んでおられる方がいてびっくりした。松尾さん、軽くビール2杯。ここで雑談に花が咲くが、もうそのまま本番に持っていきたいような話ばかり。(笑)
デトロイトのアレンジャー、ポール・ライザーの話。松尾さんは、ポールの息子(サンマイクロシステム社勤務)を知っていて、メールのやりとりをしているという。なんでまた息子と? 実は松尾さん自身のプロデュース作品でポールを起用したが、その連絡でメールをやり取りする中、本人はメールができなくて、息子が代筆してくるので、息子とやりとりがひんぱんになった、という。
で、ポールが電話してくると、必ず「かけ直せ」と言ってくる。電話代を節約するためだ。おじさんの雑談に付き合うのに国際電話までかけるのはなんなんで、かけ直せって言われてかけ直さなかったこともあったそうだ。(笑) 「自分がソニーのスタジオにいるときなんかは、かけなおしたりしてね(笑)」
そのケチネタで僕が、前にどこかに書いたかもしれないが、ミック・ジャガーの国際電話ネタ、さらにコシノジュンコさんの洋服ネタを披露。
松尾さんが、初めて書いたライナーの話。88年か89年頃、ポニーキャニオンから出たフィリップ・ベイリーか、ワーナーのロバータ・フラックか、コロンビア(ソニー)からのボビー・ウーマック、エンチャントメントあたりじゃないか、ということなのだが、自分コレクターではないので、けっこうなくなっていたりする、という。今まで書いたライナーは300枚くらいじゃないか、と。ちなみに僕の最初のライナーは、何度もあちこちで言ってるが、メジャー・ハリスの75年の作品『マイ・ウェイ』(「ラヴ・ウォント・レット・ミー・ウェイト」の入ってるアルバム)、そして、2枚目がフランスのブラック・グループ、アイスのアルバム。これは売れなかった。(笑)
自身が出演されているラジオ番組の同録とかほとんどとっていないという。また、CDなども番組の選曲で使ってしまうと、それが返却されずに、何かの時に使おうとするとき、再度買い求めたりすることも多々ある。「だから、マーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイング・オン』なんて、うちに5−6枚ありますよ(笑)」と松尾さん。
松尾さんと初めて会った時の話。たぶん、90年前後にワーナーパイオニアのオフィースで会った。また、その頃、松尾さんがよく書いていたBMR誌の話。MZAに来たアーティストの話。ライヴの話など。気づいてみると、ま、ほとんど「ソウル・サーチン」の打ち合わせはしてませんが。(笑) 「打ち合わせというより、もう打ち上げの気分ですね」と松尾さん。
そんな中で、ルーサーのライヴは都合3回見ていて、正式なインタヴューもしているという。3回もライヴ見てるんだ。1回、分けてくれ、って感じですよね。(笑) 7月1日あたりは、どうなんですか、とそれとなく打診すると、「エッセンス(・ミュージック・フェスティヴァル)に行ってるかも〜〜」みたいな感じ。
そんな中、ケイリブから電話が入る。「マサハル、今、楽屋(ホテルの一室)にいるんだが、十何人もいてとてもコンファタブルではないので、もう一部屋とってくれないか」との連絡。すぐにブルースアレーの支配人に連絡し、ホテルをとってもらおうとお願いするが、すでに満室でその日はとれないという。それをケイリブに戻すと、しょうがないなあ、という感じ。
7時くらいにその楽屋に戻ると、確かに超牛詰。「よろしくお願いします」とみなさんにご挨拶。あまり押さずに時間どおりか、5分押しくらいで始めようということになった。7時20分頃、会場に下りると、座席は満員で階段のところに立ち見の方々が多数おられて、中に入るのに大変だった。
大きなケイリブと、パーカッションのゲイリーが人垣をかき分け、ステージに進んだ。客電が落ち、ケイリブがピアノを弾きだし、ゲイリーがボンゴをたたき出し、「トラブル・マン」のアコースティック・ヴァージョンが流れだした。ショウタイムの始まりだ。
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
【『ソウル・サーチン・トーキングVOL.5』】
力技。
ケイリブたちの1曲目は「トラブル・マン」。これがほぼ終わりに近づいて、僕が松尾さん、尾臺さん、岡さんとともにステージに上がった。今回は僕が司会で、3人のゲストスピーカーから話を引き出す役だ。ということもあってか、また、階段前に大勢の立ち見のお客さんがいらしていたことなどもあって、珍しく、僕にしてはちょっと上がっていた。
本当は完璧な完全原稿に近い台本を作ろうと思っていたのだが、時間がなくて、曲順とネタのテーマだけを箇条書きにしたいわゆる進行表だけを作って臨んだ。なので、冒頭の言葉とか、まったくその場で思いつきでしゃべっていたのだが、なかなか最初はドキドキした。
ケイリブとゲイリーを紹介した後、ゲストスピーカーの紹介になり、僕の横の松尾さんから紹介した。すると、いきなり、「吉岡さんとは、もう10数年のおつきあいになりますが、こんなダンディーな吉岡さんは見たことがありません(笑)」と笑いを取り、これで一挙に僕も力が抜けた。(笑)
「今日の僕のテーマは、タイムキーピングです」と宣言。しかし、トークは抜群におもしろく、目の前にストップウォッチを置いていたが、あっという間に5分10分が過ぎていく。マーヴィンの簡単なバイオを紹介し、みなさんの「初マーヴィン・ゲイ体験」をうかがった。
進行表が出来て、各パートのざっくりした時間を計算したら、1回のトーク部分をどう考えても5分以内に押さえなければ、時間は超過するということがわかっていた。だが、この4人で5分以内というのは、絶対にあり得ないということが最初の2分で悟った。(笑) 「まあ、第一部はなんとか一時間半以内に押さえよう」というのが最初の目安だった。
ケイリブが2曲歌って、最初のゲスト。木下航志君とブレンダ・ヴォーン。航志君が何度もやってる「ホワッツ・ゴーイング・オン」。しばし、航志君がステージを支配した。そして、ブレンダの「グレイプヴァイン」。しかし、ブレンダは強力だ。ステージ慣れしていて、歌も力強く、聴く者を圧倒する。
そして、シャンティの登場。もうこの時点でかなり時間が押していたので、本当はマーヴィンと父親の確執、それにともなう「ホワッツ・ゴーイング・オン」の内容について話す予定だったが、カット。(笑) シャンティが歌った「ピース・オブ・クレイ」も、父に「息子を批判するのはやめてくれ」と言う強烈なメッセージがある。
直訳は「粘土のひとかけら」だが、歌詞の訳としては、「みんな、誰かを自分の粘土の一部にしたがっている」という意味。つまり、誰もが人を支配したがっている、自分の言う通りにさせたいと思っている、というニュアンスだ。これは、父親が息子である自分を思い通りにしたい、だが、できない。そして、息子を責めないでくれ、と強烈に歌う。さらに、これを進めると「アメリカは、ヴェトナムを支配しようとしている。それが間違いの元だ」という意味にも取れる。反戦歌と父親への強烈なメッセージという意味で、「ホワッツ・ゴーイング・オン」と同系列の曲でもあるのだ。
これは、72年に録音されたものの、ずっと日の目を見ず、96年の4枚組みボックスセットで初披露され、97年の映画『フェノミナン』で使用され、そのサントラに収められ広く知られるようになった。と、このあたりの話もゆっくりしたかったが、時間の関係でカット。(笑) シャンティは、そのサントラで知って、とても気に入っていた。彼女がこの曲を人前で歌うのは今回が初めてだ。「この曲のメッセージが今の時代にもあっていると思って歌ってみます」 途中からのゲイリーのサックスもいい感じで盛り上げた。
続けて歌った2曲目が「イフ・ディス・ワールド・ワー・マイン」。元々マーヴィン・ゲイとタミー・テレルがデュエットで歌ってヒットさせた作品。その後、ルーサーとシェリル・リンがカヴァーしている。このシャンティ&ケイリブ・ヴァージョンは、ルーサー・ヴァージョンを元にしている感じだが、これまたいい雰囲気だ。シャンティはこの2曲のパフォーマンスで、一挙にファンを獲得した感じだ。どちらも彼女にあっていた楽曲なのだろう。
この2曲を演奏している時に、ステージから降りて客席に来ると、なんと黒沢さんが関係者席に。「レコーディングの自分のパートが終わったので来ました」 「ありがとうございます。何か歌いません?」 「ディスタント・ラヴァーなら、でも、歌詞がないと・・・」 さっそく僕はお店のマネージャーの所にいって、「ディスタント・ラヴァーの歌詞カード、ネットで取れません?」と頼み込む。歌詞カードを探し出し、プリントアウト。しかし、文字が小さい。そこで、とって返し「すいません、拡大コピーお願いできますか」 それをもって黒沢さんのところに。キーは問題なく、終わり方だけ打ち合わせしたいという。ケイリブと楽屋で軽く打ち合わせすると、ケイリブもすぐにわかった。これが後に松尾氏に「力技(ちからわざ)」と呼ばれることになる。(笑)
第二部でケイリブが1曲歌った後で、黒沢さんを呼び込むことにした。第一部を軽く締めて、しばし休憩になった。ちょうど9時ちょい過ぎくらいに一部が終わった。大体1時間半だった。
+++++
ケイリブ・ジェームス・オフィシャル・ウェッブ
http://www.kalebjames.com/
シャンティ・オフィシャル・ウェッブ
http://www.snydersmarket.com/shanti.html
近々では、4月19日(水曜)、御茶ノ水ナル、5月24日(水)青山マンダラでライヴがあります。
ブレンダ・ヴォーン・オフィシャル・ウェッブ
http://www.brendavaughn.com/
木下航志・オフィシャル・ウェッブ
http://www.kishitakohshi.com/
エドガー・カウツナー・オフィシャル・ウェッブ
http://www.edgarkautzner.com/index-j.htm
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
2006-65
力技。
ケイリブたちの1曲目は「トラブル・マン」。これがほぼ終わりに近づいて、僕が松尾さん、尾臺さん、岡さんとともにステージに上がった。今回は僕が司会で、3人のゲストスピーカーから話を引き出す役だ。ということもあってか、また、階段前に大勢の立ち見のお客さんがいらしていたことなどもあって、珍しく、僕にしてはちょっと上がっていた。
本当は完璧な完全原稿に近い台本を作ろうと思っていたのだが、時間がなくて、曲順とネタのテーマだけを箇条書きにしたいわゆる進行表だけを作って臨んだ。なので、冒頭の言葉とか、まったくその場で思いつきでしゃべっていたのだが、なかなか最初はドキドキした。
ケイリブとゲイリーを紹介した後、ゲストスピーカーの紹介になり、僕の横の松尾さんから紹介した。すると、いきなり、「吉岡さんとは、もう10数年のおつきあいになりますが、こんなダンディーな吉岡さんは見たことがありません(笑)」と笑いを取り、これで一挙に僕も力が抜けた。(笑)
「今日の僕のテーマは、タイムキーピングです」と宣言。しかし、トークは抜群におもしろく、目の前にストップウォッチを置いていたが、あっという間に5分10分が過ぎていく。マーヴィンの簡単なバイオを紹介し、みなさんの「初マーヴィン・ゲイ体験」をうかがった。
進行表が出来て、各パートのざっくりした時間を計算したら、1回のトーク部分をどう考えても5分以内に押さえなければ、時間は超過するということがわかっていた。だが、この4人で5分以内というのは、絶対にあり得ないということが最初の2分で悟った。(笑) 「まあ、第一部はなんとか一時間半以内に押さえよう」というのが最初の目安だった。
ケイリブが2曲歌って、最初のゲスト。木下航志君とブレンダ・ヴォーン。航志君が何度もやってる「ホワッツ・ゴーイング・オン」。しばし、航志君がステージを支配した。そして、ブレンダの「グレイプヴァイン」。しかし、ブレンダは強力だ。ステージ慣れしていて、歌も力強く、聴く者を圧倒する。
そして、シャンティの登場。もうこの時点でかなり時間が押していたので、本当はマーヴィンと父親の確執、それにともなう「ホワッツ・ゴーイング・オン」の内容について話す予定だったが、カット。(笑) シャンティが歌った「ピース・オブ・クレイ」も、父に「息子を批判するのはやめてくれ」と言う強烈なメッセージがある。
直訳は「粘土のひとかけら」だが、歌詞の訳としては、「みんな、誰かを自分の粘土の一部にしたがっている」という意味。つまり、誰もが人を支配したがっている、自分の言う通りにさせたいと思っている、というニュアンスだ。これは、父親が息子である自分を思い通りにしたい、だが、できない。そして、息子を責めないでくれ、と強烈に歌う。さらに、これを進めると「アメリカは、ヴェトナムを支配しようとしている。それが間違いの元だ」という意味にも取れる。反戦歌と父親への強烈なメッセージという意味で、「ホワッツ・ゴーイング・オン」と同系列の曲でもあるのだ。
これは、72年に録音されたものの、ずっと日の目を見ず、96年の4枚組みボックスセットで初披露され、97年の映画『フェノミナン』で使用され、そのサントラに収められ広く知られるようになった。と、このあたりの話もゆっくりしたかったが、時間の関係でカット。(笑) シャンティは、そのサントラで知って、とても気に入っていた。彼女がこの曲を人前で歌うのは今回が初めてだ。「この曲のメッセージが今の時代にもあっていると思って歌ってみます」 途中からのゲイリーのサックスもいい感じで盛り上げた。
続けて歌った2曲目が「イフ・ディス・ワールド・ワー・マイン」。元々マーヴィン・ゲイとタミー・テレルがデュエットで歌ってヒットさせた作品。その後、ルーサーとシェリル・リンがカヴァーしている。このシャンティ&ケイリブ・ヴァージョンは、ルーサー・ヴァージョンを元にしている感じだが、これまたいい雰囲気だ。シャンティはこの2曲のパフォーマンスで、一挙にファンを獲得した感じだ。どちらも彼女にあっていた楽曲なのだろう。
この2曲を演奏している時に、ステージから降りて客席に来ると、なんと黒沢さんが関係者席に。「レコーディングの自分のパートが終わったので来ました」 「ありがとうございます。何か歌いません?」 「ディスタント・ラヴァーなら、でも、歌詞がないと・・・」 さっそく僕はお店のマネージャーの所にいって、「ディスタント・ラヴァーの歌詞カード、ネットで取れません?」と頼み込む。歌詞カードを探し出し、プリントアウト。しかし、文字が小さい。そこで、とって返し「すいません、拡大コピーお願いできますか」 それをもって黒沢さんのところに。キーは問題なく、終わり方だけ打ち合わせしたいという。ケイリブと楽屋で軽く打ち合わせすると、ケイリブもすぐにわかった。これが後に松尾氏に「力技(ちからわざ)」と呼ばれることになる。(笑)
第二部でケイリブが1曲歌った後で、黒沢さんを呼び込むことにした。第一部を軽く締めて、しばし休憩になった。ちょうど9時ちょい過ぎくらいに一部が終わった。大体1時間半だった。
+++++
ケイリブ・ジェームス・オフィシャル・ウェッブ
http://www.kalebjames.com/
シャンティ・オフィシャル・ウェッブ
http://www.snydersmarket.com/shanti.html
近々では、4月19日(水曜)、御茶ノ水ナル、5月24日(水)青山マンダラでライヴがあります。
ブレンダ・ヴォーン・オフィシャル・ウェッブ
http://www.brendavaughn.com/
木下航志・オフィシャル・ウェッブ
http://www.kishitakohshi.com/
エドガー・カウツナー・オフィシャル・ウェッブ
http://www.edgarkautzner.com/index-j.htm
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
2006-65
Soul Searchin Talking Vol.5 (Part 4)
2006年4月5日【「ソウル・サーチン・トーキング」】
最終回。
パーカッションのゲイリー、ヴァイオリンのエドガー、ピアノのケイリブ、そして、シャンティの4人がステージに進んだ。最初はシャンティ以外の3人でやる予定だったものだが、午後のリハでシャンティがヴォーカルで加わることになった曲だ。パーカッションがゆったり始まり、続いてヴァイオリンが入り、ピアノが来た。「アイ・ウォント・ユー」のアコースティック・ヴァージョンだ。これは意外なサウンド構成。ケイリブのアイデアの勝利だ。
一部ではお話できなかったシャンティの告知などを紹介。ふと思ったのだが、シャンティの声ってJウェイヴのDJクリス智子さんの声とか話し方に似てる。そして、今歌った「アイ・ウォント・ユー」のアルバムのジャケットの話を岡さんに披露してもらった。
『アイ・ウォント・ユー』のジャケットの原画を描いたのはアーニー・バーンズという画家。ところで、これが最初リリースされた時にはジャケット中央の文字が原画の「WSRC」から「WMPG」という文字に変わっていた。ラジオ局をもじったものだが、MPGは、マーヴィン・ペンツ・ゲイの頭文字を取ったもの。ところが、これが最近のリイシューものなどでは原画と同じ「WSRC」に戻っているのだ。かなりマニアックな話だ。
松尾さんは『アイ・ウォント・ユー』のジャケットは玄関に飾り、カーティス・メイフィールドのジャケットはベッドルームに飾ってあるそうだ。
そして、続いて飛び入りゲストをご紹介。レコーディングの途中で、抜け出してこちらにいらしていただいた黒沢薫さん。ちょっとだけ打ち合わせした「ディスタント・ラヴァー」。ヴァイオリンもいい感じではいり、エンディングもびしっと決まり、最高にかっこよく終わった。
松尾さん。「黒沢くんさあ、忌憚ない意見言うと、この前のプリンスでやった(ソロライヴでの)ジョン・レジェンド(のカヴァー)より数倍いいよね」 「なんですか(怒)」 「いやあ、それだけこっちは歌いこんだ歴史があるっていうことです。今日来たお客さんはものすごく得をした、と」 「ラジオでも歌ってるし、ライヴでも何度でも歌ってるしね」と僕。しばし、歓談がかなり盛り上がった。
尾臺さんが、「レッツ・ゲット・イット・オン」についての個人的経験を話すと、またこれにまつわるそれぞれの話が登場。そして、この前半はセクシュアルな曲を集めていたのだが、「アイ・ウォント・ユー」から飛び入りの「ディスタント・ラヴァー」をはさんで、「セクシュアル・ヒーリング」と「ジャスト・トゥ・キープ・ユー・サティスファイド」。後者は、アルバム『レッツ・ゲット・イット・オン』に収録されていた作品だ。僕は記憶になかったので、改めて聴いたら、実にいい曲だった。これは、ケイリブの選曲。ケイリブは、毎回このように、まったくのヒット曲ではない作品ながら渋くていい曲を選んでくる。おそらく、今回のセットリストの中でもっとも知られていない1曲だろう。だが、これがヴァイオリンを伴って演奏されるところが実におもしろかった。
そして、これに続いてガッツが登場し、これまた歌いこなれた「レッツ・ゲット・イット・オン」。今30歳のガッツが21歳の時から歌いこんでいる曲だ。ケイリブから「アコースティック・ファンク」の掛け声が。アコースティックでこれだけ聴かせてくれるっていうのは、さすがだ。
この時点でかなり時間が押してきて、ケイリブが次の曲を3曲メドレーを2曲メドレーにしてくれた。当初は10時半すぎ終わりをメドにしていたが、それはどう転んでも無理で、それなら11時までには終わらせたいと思うようになっていた。それにしても、どのライヴパフォーマンスも聴き応えがあって嬉しい。本来ならここで、ヴィデオで72年の『セイヴ・ザ・チルドレン』をかける予定だったが、時間がなくなり、これもカット。そして本編最後の曲へ。
「エイント・ノー・マウンテン」だ。これを木下航志君、ブレンダ・ヴォーンのデュエットで。曲に行く前に、映画『ステップママ(邦題、グッドナイト・ムーン)』で使用されたシーンと、タミー・テレルとマーヴィン・ゲイが歌う映像を紹介して、航志君たちが歌った。観客はもう総立ちになっていた。この曲は映画『天使にラヴソングを』でも使われたこともあり、日本でもかなり人気だ。
そして、アンコールは全員で「ホワッツ・ゴーイング・オン」。今度はケイリブがリードを取り、歌を次々といろいろな人が歌いジャムセッションを繰り広げた。
最後に重大発表。「『ソウル・サーチン・トーキング』は、今回で最終回になります」 (観客からえ〜〜?) 「でも、大丈夫です。次回以降は、『ソウル・サーチン・ザ・セッション』と題してお送りします。すでにご覧になったように、次々と日本のすぐれたミュージシャンたちがこのイヴェントに参加してくれるようになって、これからはライヴのほうに軸足を少しだけ移そうかなという感じですが、だからといってトークが手薄になるわけではありません。『ソウル・サーチン・ザ・セッション』の記念すべき第一回は、7月1日にここブルースアレーで行います。4月1日はマーヴィンの命日でしたが、7月1日の命日は・・・ルーサー・ヴァンドロス! (歓声) 正式告知は、月末か来月頭になるかと思いますが、いち早く予約されたい方はいつものアドレスにメールを送っていただいてもけっこうです」 ということで、次回予告もしつつ、ケイリブのCD、木下君のCDの告知、「ゴスペラーズは現在レコーディング中でシングルは初夏までにはでると思います」というコメントも飛び出て、大盛況のうちに幕を閉じた。それにしても、盛り上がってよかった〜〜。今までで一番盛り上がったようだ。第二部は1時間50分以上になっていた。言ってみればライヴを2本見たような感じだ。おつかれさま〜〜。
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
最終回。
パーカッションのゲイリー、ヴァイオリンのエドガー、ピアノのケイリブ、そして、シャンティの4人がステージに進んだ。最初はシャンティ以外の3人でやる予定だったものだが、午後のリハでシャンティがヴォーカルで加わることになった曲だ。パーカッションがゆったり始まり、続いてヴァイオリンが入り、ピアノが来た。「アイ・ウォント・ユー」のアコースティック・ヴァージョンだ。これは意外なサウンド構成。ケイリブのアイデアの勝利だ。
一部ではお話できなかったシャンティの告知などを紹介。ふと思ったのだが、シャンティの声ってJウェイヴのDJクリス智子さんの声とか話し方に似てる。そして、今歌った「アイ・ウォント・ユー」のアルバムのジャケットの話を岡さんに披露してもらった。
『アイ・ウォント・ユー』のジャケットの原画を描いたのはアーニー・バーンズという画家。ところで、これが最初リリースされた時にはジャケット中央の文字が原画の「WSRC」から「WMPG」という文字に変わっていた。ラジオ局をもじったものだが、MPGは、マーヴィン・ペンツ・ゲイの頭文字を取ったもの。ところが、これが最近のリイシューものなどでは原画と同じ「WSRC」に戻っているのだ。かなりマニアックな話だ。
松尾さんは『アイ・ウォント・ユー』のジャケットは玄関に飾り、カーティス・メイフィールドのジャケットはベッドルームに飾ってあるそうだ。
そして、続いて飛び入りゲストをご紹介。レコーディングの途中で、抜け出してこちらにいらしていただいた黒沢薫さん。ちょっとだけ打ち合わせした「ディスタント・ラヴァー」。ヴァイオリンもいい感じではいり、エンディングもびしっと決まり、最高にかっこよく終わった。
松尾さん。「黒沢くんさあ、忌憚ない意見言うと、この前のプリンスでやった(ソロライヴでの)ジョン・レジェンド(のカヴァー)より数倍いいよね」 「なんですか(怒)」 「いやあ、それだけこっちは歌いこんだ歴史があるっていうことです。今日来たお客さんはものすごく得をした、と」 「ラジオでも歌ってるし、ライヴでも何度でも歌ってるしね」と僕。しばし、歓談がかなり盛り上がった。
尾臺さんが、「レッツ・ゲット・イット・オン」についての個人的経験を話すと、またこれにまつわるそれぞれの話が登場。そして、この前半はセクシュアルな曲を集めていたのだが、「アイ・ウォント・ユー」から飛び入りの「ディスタント・ラヴァー」をはさんで、「セクシュアル・ヒーリング」と「ジャスト・トゥ・キープ・ユー・サティスファイド」。後者は、アルバム『レッツ・ゲット・イット・オン』に収録されていた作品だ。僕は記憶になかったので、改めて聴いたら、実にいい曲だった。これは、ケイリブの選曲。ケイリブは、毎回このように、まったくのヒット曲ではない作品ながら渋くていい曲を選んでくる。おそらく、今回のセットリストの中でもっとも知られていない1曲だろう。だが、これがヴァイオリンを伴って演奏されるところが実におもしろかった。
そして、これに続いてガッツが登場し、これまた歌いこなれた「レッツ・ゲット・イット・オン」。今30歳のガッツが21歳の時から歌いこんでいる曲だ。ケイリブから「アコースティック・ファンク」の掛け声が。アコースティックでこれだけ聴かせてくれるっていうのは、さすがだ。
この時点でかなり時間が押してきて、ケイリブが次の曲を3曲メドレーを2曲メドレーにしてくれた。当初は10時半すぎ終わりをメドにしていたが、それはどう転んでも無理で、それなら11時までには終わらせたいと思うようになっていた。それにしても、どのライヴパフォーマンスも聴き応えがあって嬉しい。本来ならここで、ヴィデオで72年の『セイヴ・ザ・チルドレン』をかける予定だったが、時間がなくなり、これもカット。そして本編最後の曲へ。
「エイント・ノー・マウンテン」だ。これを木下航志君、ブレンダ・ヴォーンのデュエットで。曲に行く前に、映画『ステップママ(邦題、グッドナイト・ムーン)』で使用されたシーンと、タミー・テレルとマーヴィン・ゲイが歌う映像を紹介して、航志君たちが歌った。観客はもう総立ちになっていた。この曲は映画『天使にラヴソングを』でも使われたこともあり、日本でもかなり人気だ。
そして、アンコールは全員で「ホワッツ・ゴーイング・オン」。今度はケイリブがリードを取り、歌を次々といろいろな人が歌いジャムセッションを繰り広げた。
最後に重大発表。「『ソウル・サーチン・トーキング』は、今回で最終回になります」 (観客からえ〜〜?) 「でも、大丈夫です。次回以降は、『ソウル・サーチン・ザ・セッション』と題してお送りします。すでにご覧になったように、次々と日本のすぐれたミュージシャンたちがこのイヴェントに参加してくれるようになって、これからはライヴのほうに軸足を少しだけ移そうかなという感じですが、だからといってトークが手薄になるわけではありません。『ソウル・サーチン・ザ・セッション』の記念すべき第一回は、7月1日にここブルースアレーで行います。4月1日はマーヴィンの命日でしたが、7月1日の命日は・・・ルーサー・ヴァンドロス! (歓声) 正式告知は、月末か来月頭になるかと思いますが、いち早く予約されたい方はいつものアドレスにメールを送っていただいてもけっこうです」 ということで、次回予告もしつつ、ケイリブのCD、木下君のCDの告知、「ゴスペラーズは現在レコーディング中でシングルは初夏までにはでると思います」というコメントも飛び出て、大盛況のうちに幕を閉じた。それにしても、盛り上がってよかった〜〜。今までで一番盛り上がったようだ。第二部は1時間50分以上になっていた。言ってみればライヴを2本見たような感じだ。おつかれさま〜〜。
(2006年4月1日土曜、目黒ブルースアレー=ソウル・サーチン・トーキング〜マーヴィン・ゲイ)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin Talking Vol.5 / Marvin Gaye
Kurosawa Kaoru Live "Love Unlimited"
2006年4月6日【黒沢薫・ソロライヴ〜ラヴ・アンリミテッド】
外部活動。
昨年ソロアルバムを出したゴスペラーズの黒沢薫のソロ・ライヴ、東京エリアでは昨年10月に続いての二回目。前回は、頭30分を見て、同じ日にあった別のライヴ(ラウル・ミドン)に行ってしまい、えらく怒られたわけですが、今回は冒頭から最後の最後までじっくり見させていただいた。
グループ活動と並行したソロ活動というのは、海外でもよくあるが、その最大のメリットは、グループ活動では得られない何かをソロ活動をすることによって得て、そして、それをまたグループ内に注入するという点だ。そうすることによって、グループ内に新たな要素などが組み込まれ、新鮮な雰囲気になったりする。新しいインプットが、グループに新たなる息吹となれば、グループにとっても利点となる。
今回のソロを見て感じたのは、グループでのシンガーとしての立ち位置と、ソロ・シンガーとしての立ち位置の微妙な違いがはっきりしていておもしろいということ。ソロ・シンガーのほうが、グループの一シンガーよりはるかに自由度が高いため、そこでのびのびと何でもできる。そうした自由度の高さがこのソロライヴにも表れていると思う。
例えば、ズーコとのデュエットや、飛び入りゲストの三浦大知くんとのかけあいなども、これはさすがにグループ活動のなかではやりづらいが、ソロ・シンガーだったら、極端な話、何でもありでやりやすい。そしてとてもいい感じになっている。ジョン・レジェンドのカヴァーなども、さすがにグループ・ライヴではやり辛いところだろうが、ソロなら、まったく問題なしで、ファンとしてもそれを存分に楽しめる。
また、グループの一員がソロ活動する場合、その元のグループをどうとらえるかによって、ライヴパフォーマンスなどでのアティテュードが違ってくる。グループを帰り行くべき「ホーム(わが家)」として考えるのか、あるいは、卒業した「母校」として捉えるかの違いだ。黒沢ソロの場合は、あくまでゴスペラーズをいつでも帰れる「ホーム(わが家)」としているところがいいのではないだろうか。ホームがあるから、安心して外にでて遊んでこられる、いつもホームには親や兄弟がいて戻れるから、単身赴任しても安心、というニュアンスだ。
それともう一点、前回にも書いたが、村上ソロとの違いを知ることによって、ゴスペラーズの要素が解剖されたような感じですごくおもしろかった。さらに、これからは、ゴスペラッツという飛び切りのプロジェクトもあり、ここでの酒井パフォーマンスが、また新たな要素として浮かび上がってくることは間違いないだろうから、これまた楽しみだ。黒沢ソロを含めたそうした「外部活動」が、再びこのゴスペラーズという「ホーム」に注入された時、「ホーム」には大きな力が加わることは間違いない。
(セットリストの公開解禁が仙台ライヴの28日以降でしたので、改めて書きました)
■関連記事
March 24, 2006
Kurosawa Kaoru Solo Live; Knowing Main Ingredients Of Group
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_03_24.html
Setlist
show started 19:16
01. Love Unlimited Introdcution
02. Theme Of Love Anthem
03. Late-Blooming
04. これから
05. 電話のむこう
06. Friends Before Lovers
07. Crazy For You
08. 渇き
09. Ordinary People
10. After the Rain
11. 満天の星の夜
12. 流星
13. Keep It Goin’ On
14. One Step Closer
15. Groovin’
Enc1. Windy Love
Enc2. Love A Flava
Enc3. 遠い約束
show ended 21:20
2006-
(2006年3月23日木曜、品川ステラボール=黒沢薫・ライヴ)c
ENT>MUSIC>LIVE>Kurosawa, Kaoru
2006-55
外部活動。
昨年ソロアルバムを出したゴスペラーズの黒沢薫のソロ・ライヴ、東京エリアでは昨年10月に続いての二回目。前回は、頭30分を見て、同じ日にあった別のライヴ(ラウル・ミドン)に行ってしまい、えらく怒られたわけですが、今回は冒頭から最後の最後までじっくり見させていただいた。
グループ活動と並行したソロ活動というのは、海外でもよくあるが、その最大のメリットは、グループ活動では得られない何かをソロ活動をすることによって得て、そして、それをまたグループ内に注入するという点だ。そうすることによって、グループ内に新たな要素などが組み込まれ、新鮮な雰囲気になったりする。新しいインプットが、グループに新たなる息吹となれば、グループにとっても利点となる。
今回のソロを見て感じたのは、グループでのシンガーとしての立ち位置と、ソロ・シンガーとしての立ち位置の微妙な違いがはっきりしていておもしろいということ。ソロ・シンガーのほうが、グループの一シンガーよりはるかに自由度が高いため、そこでのびのびと何でもできる。そうした自由度の高さがこのソロライヴにも表れていると思う。
例えば、ズーコとのデュエットや、飛び入りゲストの三浦大知くんとのかけあいなども、これはさすがにグループ活動のなかではやりづらいが、ソロ・シンガーだったら、極端な話、何でもありでやりやすい。そしてとてもいい感じになっている。ジョン・レジェンドのカヴァーなども、さすがにグループ・ライヴではやり辛いところだろうが、ソロなら、まったく問題なしで、ファンとしてもそれを存分に楽しめる。
また、グループの一員がソロ活動する場合、その元のグループをどうとらえるかによって、ライヴパフォーマンスなどでのアティテュードが違ってくる。グループを帰り行くべき「ホーム(わが家)」として考えるのか、あるいは、卒業した「母校」として捉えるかの違いだ。黒沢ソロの場合は、あくまでゴスペラーズをいつでも帰れる「ホーム(わが家)」としているところがいいのではないだろうか。ホームがあるから、安心して外にでて遊んでこられる、いつもホームには親や兄弟がいて戻れるから、単身赴任しても安心、というニュアンスだ。
それともう一点、前回にも書いたが、村上ソロとの違いを知ることによって、ゴスペラーズの要素が解剖されたような感じですごくおもしろかった。さらに、これからは、ゴスペラッツという飛び切りのプロジェクトもあり、ここでの酒井パフォーマンスが、また新たな要素として浮かび上がってくることは間違いないだろうから、これまた楽しみだ。黒沢ソロを含めたそうした「外部活動」が、再びこのゴスペラーズという「ホーム」に注入された時、「ホーム」には大きな力が加わることは間違いない。
(セットリストの公開解禁が仙台ライヴの28日以降でしたので、改めて書きました)
■関連記事
March 24, 2006
Kurosawa Kaoru Solo Live; Knowing Main Ingredients Of Group
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_03_24.html
Setlist
show started 19:16
01. Love Unlimited Introdcution
02. Theme Of Love Anthem
03. Late-Blooming
04. これから
05. 電話のむこう
06. Friends Before Lovers
07. Crazy For You
08. 渇き
09. Ordinary People
10. After the Rain
11. 満天の星の夜
12. 流星
13. Keep It Goin’ On
14. One Step Closer
15. Groovin’
Enc1. Windy Love
Enc2. Love A Flava
Enc3. 遠い約束
show ended 21:20
2006-
(2006年3月23日木曜、品川ステラボール=黒沢薫・ライヴ)c
ENT>MUSIC>LIVE>Kurosawa, Kaoru
2006-55
Dave Koz & Kirk Whalum Live
2006年4月7日【デイヴ・コズ&カーク・ウェイラム・ライヴ】
ダブルサックス。
「ソウル・サーチン」で書くことがたくさんあって、その前後に見たライヴ評がけっこう貯まっていたりするので、順にご紹介していこうと思う。実は自分的には「ソウル・サーチン」の余韻がまだ残っている。まずは、「ソウル・サーチン」後に見ていたサックス二人のライヴ。
いやあ、驚いた。デイヴ・コズとカーク・ウェイラムという二人のサックス奏者のライヴ。インストのライヴでこれほどエンタテインメント性があるとは思わなかった。デイヴは、ほんとにショウマンだ。いきなり、カークというヴェテランとともに、振り付けしながら、サックスを吹くところなど、おどろかされた。なるほど、こういう手があったか、という感じ。
スローもミディアムもアップテンポも、実に楽しそうにエンジョイしてサックスを吹く。まさに音を楽しんでる様子がひしひしと伝わってくる。さらに、客席を3つに分けてコーラスをやらせ、最後にあわせる、などというやりかたは、まるでソウル・ショウそのまま。
さらに、デイヴが観客席を歩きながら、サックスを吹き、誰かのところで止まって、ずっとそこで演奏し続ける。楽しませてくれる。しかも、合間には巧みな日本語を織り交ぜる。
歌なしでここまで飽きさせずに楽しませてくれのには、脱帽だ。このタイプのサックスだとケニーGが圧倒的に人気だが、このデイヴもいわゆるヒット曲が1曲でるだけで、日本での人気のブレイクも充分ありだ。
日本ではまだ知名度がないためか、観客数が多くないようだが、一度見に来た人たちは必ずリピーターになるような感じの良質のショウだった。ファーストなのに1時間38分も演奏していた。炸裂のダブル・サックスだ。また、ギターのトニー・メイデンは、元ルーファスのギター奏者だ。
ライヴが終わると、ミュージシャンたちが出てきて、それぞれの知り合いやファンたちと談笑していた。カークがでてきたので、一声かけた。「覚えてますか? 昔、バシリ・ジョンソンたちと一緒に、ディナーに行ったんだけど」 「おおっ、にんにくやか?」 「あ、にんにくやも行ったかも、でもたしか、インド料理のモティだったと思う」 「オーイエー」 上に上がったら、次の回のお客さんがすでに溢れていた。
ブルーノートウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20060330.html
Setlist
show started 19:01
01. Four
02. Shakin’ The Shack
03. All I See Is You
04. Emily
05. Can’t Let You Go (The Shala Song)
06. Supernatural Fine
07. Faces Of The Heart
08. (Chotto Matte) It’s All Good
09. Christ Is All
10. When Can I See You (Babyface)
11. Saint Thomas (Sonny Rollins)
12. Someone To Love
Enc. Sakura Sakura
Enc. I’ll Be There (Jackson Five, Mariah Carey)
show ended 20:39
(2006年4月4日火曜ファースト、東京ブルーノート=デイヴ・コズ、カーク・ウェイラム・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Koz, Dave / Whalum, Kirk
2006-68
ダブルサックス。
「ソウル・サーチン」で書くことがたくさんあって、その前後に見たライヴ評がけっこう貯まっていたりするので、順にご紹介していこうと思う。実は自分的には「ソウル・サーチン」の余韻がまだ残っている。まずは、「ソウル・サーチン」後に見ていたサックス二人のライヴ。
いやあ、驚いた。デイヴ・コズとカーク・ウェイラムという二人のサックス奏者のライヴ。インストのライヴでこれほどエンタテインメント性があるとは思わなかった。デイヴは、ほんとにショウマンだ。いきなり、カークというヴェテランとともに、振り付けしながら、サックスを吹くところなど、おどろかされた。なるほど、こういう手があったか、という感じ。
スローもミディアムもアップテンポも、実に楽しそうにエンジョイしてサックスを吹く。まさに音を楽しんでる様子がひしひしと伝わってくる。さらに、客席を3つに分けてコーラスをやらせ、最後にあわせる、などというやりかたは、まるでソウル・ショウそのまま。
さらに、デイヴが観客席を歩きながら、サックスを吹き、誰かのところで止まって、ずっとそこで演奏し続ける。楽しませてくれる。しかも、合間には巧みな日本語を織り交ぜる。
歌なしでここまで飽きさせずに楽しませてくれのには、脱帽だ。このタイプのサックスだとケニーGが圧倒的に人気だが、このデイヴもいわゆるヒット曲が1曲でるだけで、日本での人気のブレイクも充分ありだ。
日本ではまだ知名度がないためか、観客数が多くないようだが、一度見に来た人たちは必ずリピーターになるような感じの良質のショウだった。ファーストなのに1時間38分も演奏していた。炸裂のダブル・サックスだ。また、ギターのトニー・メイデンは、元ルーファスのギター奏者だ。
ライヴが終わると、ミュージシャンたちが出てきて、それぞれの知り合いやファンたちと談笑していた。カークがでてきたので、一声かけた。「覚えてますか? 昔、バシリ・ジョンソンたちと一緒に、ディナーに行ったんだけど」 「おおっ、にんにくやか?」 「あ、にんにくやも行ったかも、でもたしか、インド料理のモティだったと思う」 「オーイエー」 上に上がったら、次の回のお客さんがすでに溢れていた。
ブルーノートウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20060330.html
Setlist
show started 19:01
01. Four
02. Shakin’ The Shack
03. All I See Is You
04. Emily
05. Can’t Let You Go (The Shala Song)
06. Supernatural Fine
07. Faces Of The Heart
08. (Chotto Matte) It’s All Good
09. Christ Is All
10. When Can I See You (Babyface)
11. Saint Thomas (Sonny Rollins)
12. Someone To Love
Enc. Sakura Sakura
Enc. I’ll Be There (Jackson Five, Mariah Carey)
show ended 20:39
(2006年4月4日火曜ファースト、東京ブルーノート=デイヴ・コズ、カーク・ウェイラム・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Koz, Dave / Whalum, Kirk
2006-68
【ネイト・ジェームス・ライヴ】
UKソウル。
イギリスからやってきたソウル・シンガー、ネイト・ジェームスのライヴ。前日、幕張のほうで、フェスの参加アーティストの一組としてライヴをやっていたが、日曜だったためいけずに、こちらに参戦。
前半が日本人シンガー、松田亮治。声の綺麗なJポップシンガーという雰囲気だった。エリック・ベネイ系の路線狙いか。ルーサーでもおなじみの「スーパースター」のカヴァーも歌った。後はオリジナル曲。
さて、ネイトはドラムス、ギター、キーボード、コーラス二人を従えた編成。曲がどれもメロディアスで、いかにもUKソウルという感じ。日本語の歌詞を載せて歌えばそのままJポップになりそうな楽曲が多い。
ずっと見ていて、誰かにイメージが似ているなと思ったら、おでこの広さの様子からモーリス・ホワイトを思い浮かべた。21世紀のモーリスという感じか。それに気づいて意識して見ていると、気持ち歩き方もモーリスを思わせるように感じてしますから、単純だ。
本編最後にマックスウェルの「サムシン・サムシン」をカヴァー。大きなアフロは、マックスウェルのイメージもダブる。マックスウェルとモーリスを足して二で割るとこんな感じになるのではないだろうか。
ところで、ファーストセットが終わった後、ふと前のほうを見ると、前の前の日に「ソウル・サーチン」でお世話になった松尾潔氏を発見。となりにいかがですか、と誘われ、そこでネイトを見ることになった。「あ、あのキーボード、僕、レコーディングで使ったことありますよ〜」と解説。
ネイトがモーリスに似てるということを発見してそれを言うと「おでこのところですか」というリターン。そこでショウが終わった後、ネイト本人に聞くことにした。「あなたは、モーリス・ホワイトはお好きですか?」 「もちろん」 「似てますよね」 「おお、そうか?(笑)」 「ライヴを見たり、モーリス本人に会ったことは?」 「ないんだ。アースは、来週かそこらにロンドンに来るので見たいと思ってる」
松尾さんと一緒に軽くゴハンをすることになったのだが、その道すがら、「しかし、ネイト・ジェームスにいきなり、『do you like Maurice White?』って聞く音楽評論家の人も珍しいですねえ」。という感じで、僕とネイトのやりとりをおもしろおかしく話すものだから、よほどそっちのほうがおもしろかった。
デュオから向かった先は近くの権八。すると、そこにはレコード会社の人が先にいたり、他にもネイト帰りの関係者がいた。しばらくすると、松田亮治ご一行様まで到着。デュオから権八へ獣道ができているかのようだった。(笑)
Setlist
Mazda Ryozy
show started 19:11
01. Suspicious (intro)
02. My Girl
03. くつずれ
04. Superstar
05. 夢の中
06. 湿性の迷路
07. とおり雨
08. 予感
show ended 19:55
Nate James
show started 20:14
01. Shake Out
02. Funky Love
03. Impossible
04. The Message
05. I’ll Decline
06. I Don’t Wanna Fight
07. Justify Me
08. Universal (-classics medley)
09. Get This Right
10. Pretend
11. Sumthin’ Sumthin’
Enc. Just Say Yes
Enc. Set The Tone
show ended 21:27
(2006年4月3日月曜、渋谷デュオ=ネイト・ジェームス、松田亮治・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Nate / Mazda Ryozy
2006-66/67
UKソウル。
イギリスからやってきたソウル・シンガー、ネイト・ジェームスのライヴ。前日、幕張のほうで、フェスの参加アーティストの一組としてライヴをやっていたが、日曜だったためいけずに、こちらに参戦。
前半が日本人シンガー、松田亮治。声の綺麗なJポップシンガーという雰囲気だった。エリック・ベネイ系の路線狙いか。ルーサーでもおなじみの「スーパースター」のカヴァーも歌った。後はオリジナル曲。
さて、ネイトはドラムス、ギター、キーボード、コーラス二人を従えた編成。曲がどれもメロディアスで、いかにもUKソウルという感じ。日本語の歌詞を載せて歌えばそのままJポップになりそうな楽曲が多い。
ずっと見ていて、誰かにイメージが似ているなと思ったら、おでこの広さの様子からモーリス・ホワイトを思い浮かべた。21世紀のモーリスという感じか。それに気づいて意識して見ていると、気持ち歩き方もモーリスを思わせるように感じてしますから、単純だ。
本編最後にマックスウェルの「サムシン・サムシン」をカヴァー。大きなアフロは、マックスウェルのイメージもダブる。マックスウェルとモーリスを足して二で割るとこんな感じになるのではないだろうか。
ところで、ファーストセットが終わった後、ふと前のほうを見ると、前の前の日に「ソウル・サーチン」でお世話になった松尾潔氏を発見。となりにいかがですか、と誘われ、そこでネイトを見ることになった。「あ、あのキーボード、僕、レコーディングで使ったことありますよ〜」と解説。
ネイトがモーリスに似てるということを発見してそれを言うと「おでこのところですか」というリターン。そこでショウが終わった後、ネイト本人に聞くことにした。「あなたは、モーリス・ホワイトはお好きですか?」 「もちろん」 「似てますよね」 「おお、そうか?(笑)」 「ライヴを見たり、モーリス本人に会ったことは?」 「ないんだ。アースは、来週かそこらにロンドンに来るので見たいと思ってる」
松尾さんと一緒に軽くゴハンをすることになったのだが、その道すがら、「しかし、ネイト・ジェームスにいきなり、『do you like Maurice White?』って聞く音楽評論家の人も珍しいですねえ」。という感じで、僕とネイトのやりとりをおもしろおかしく話すものだから、よほどそっちのほうがおもしろかった。
デュオから向かった先は近くの権八。すると、そこにはレコード会社の人が先にいたり、他にもネイト帰りの関係者がいた。しばらくすると、松田亮治ご一行様まで到着。デュオから権八へ獣道ができているかのようだった。(笑)
Setlist
Mazda Ryozy
show started 19:11
01. Suspicious (intro)
02. My Girl
03. くつずれ
04. Superstar
05. 夢の中
06. 湿性の迷路
07. とおり雨
08. 予感
show ended 19:55
Nate James
show started 20:14
01. Shake Out
02. Funky Love
03. Impossible
04. The Message
05. I’ll Decline
06. I Don’t Wanna Fight
07. Justify Me
08. Universal (-classics medley)
09. Get This Right
10. Pretend
11. Sumthin’ Sumthin’
Enc. Just Say Yes
Enc. Set The Tone
show ended 21:27
(2006年4月3日月曜、渋谷デュオ=ネイト・ジェームス、松田亮治・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Nate / Mazda Ryozy
2006-66/67
Kanye West Live
2006年4月9日【カニエ・ウェスト・ライヴ】
勢い。
新木場スタジオコースト、超満員。今一番旬なヒップホップ系アーティスト、プロデューサー、カニエ・ウェストのライヴ。なんとステージには7人の弦楽器奏者がいて、彼女たちがリズムにあわせて身体を揺らす。ストリングスのプレイヤーがR&B系のバンドに入って、こうして身体を揺らすのを見るのは、シックのライヴ以来だ。
ストリングス7人、DJ1人、コーラス2人にカニエという布陣。基本サウンドはトラック(もしくはレコード)ということだが、ここに7人リアル・ミュージシャンであるストリングスをいれるところがカニエのすごいところだろう。これがなければ、ただのトラック(カラオケ)にのせてのラップショウということになってしまう。
まさに旬で勢いがあるラッパー、プロデューサーのショウだった。今なら何をやっても、OK、そんな感じだ。僕はその進行のゆるさから、次にやる曲など決めていないで、適当に曲をだしているのかと思った。ジェームス・ブラウン・ショウも次の曲はブラウン本人が決めてキューを出したりするのだが、これもそんな感じかと思ったら、セットリストが決まっていて大体それにしたがって進行していたようだ。
古い曲をうまく使うところが印象に残った。アル・グリーンの「レッツ・ステイ・トゥゲザー」などはレコードにあわせて、シンガーが歌っていた。(笑) カラオケじゃなくて、アル・グリーンにあわせてだ。唖然としてのはアーハの「テイク・オン・ミー」のレコードをかけて、観客に歌わせていたところ。ヒップホップファンが、アーハなんて聴いてたのだろうか。(笑) だが、この辺の選曲の妙が、カニエの人気の一端のような気がした。
僕が立っていたところは、ちょっと見づらかったが、帰り際にはお客さんの中から、「〜〜が聞けて感動したあ」といった声が聞こえてきた。
Setlist
show started 20:24
01. Diamonds
02. Heard ’Em Say
03. We Don’t Care
04. Workout Plan
05. (Sweet Dreams)
06. Addiction
07. (Atrak Solo)
08. Get Em High
09. Crack Music
10. Gone
11. Drive Slow
String Medley
Brand New -- Rhythmefast
12. Spaceship
13. Selfish
14. Roses
15. Hey Mama
16. All Falls Down
17. Gold Digger (Ray Charles Intro)
18. Slow Jamz
19. Over Night Celeb
20. (Old School Set)
Cause I Love You
Al Green’s Jam (Let’s Stay Together)
Rock With You (Michael Jackson)
Take On Me (A-ha)
21. Throught The Wire
(Break)
22. Jesus Walks
23. We Major
24. Celebration
25. Touch The Sky (Full Version)
show ended 22:07
(2006年4月6日木曜、新木場スタジオコースト=カニエ・ウェスト・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>West, Kanye
2006-69
勢い。
新木場スタジオコースト、超満員。今一番旬なヒップホップ系アーティスト、プロデューサー、カニエ・ウェストのライヴ。なんとステージには7人の弦楽器奏者がいて、彼女たちがリズムにあわせて身体を揺らす。ストリングスのプレイヤーがR&B系のバンドに入って、こうして身体を揺らすのを見るのは、シックのライヴ以来だ。
ストリングス7人、DJ1人、コーラス2人にカニエという布陣。基本サウンドはトラック(もしくはレコード)ということだが、ここに7人リアル・ミュージシャンであるストリングスをいれるところがカニエのすごいところだろう。これがなければ、ただのトラック(カラオケ)にのせてのラップショウということになってしまう。
まさに旬で勢いがあるラッパー、プロデューサーのショウだった。今なら何をやっても、OK、そんな感じだ。僕はその進行のゆるさから、次にやる曲など決めていないで、適当に曲をだしているのかと思った。ジェームス・ブラウン・ショウも次の曲はブラウン本人が決めてキューを出したりするのだが、これもそんな感じかと思ったら、セットリストが決まっていて大体それにしたがって進行していたようだ。
古い曲をうまく使うところが印象に残った。アル・グリーンの「レッツ・ステイ・トゥゲザー」などはレコードにあわせて、シンガーが歌っていた。(笑) カラオケじゃなくて、アル・グリーンにあわせてだ。唖然としてのはアーハの「テイク・オン・ミー」のレコードをかけて、観客に歌わせていたところ。ヒップホップファンが、アーハなんて聴いてたのだろうか。(笑) だが、この辺の選曲の妙が、カニエの人気の一端のような気がした。
僕が立っていたところは、ちょっと見づらかったが、帰り際にはお客さんの中から、「〜〜が聞けて感動したあ」といった声が聞こえてきた。
Setlist
show started 20:24
01. Diamonds
02. Heard ’Em Say
03. We Don’t Care
04. Workout Plan
05. (Sweet Dreams)
06. Addiction
07. (Atrak Solo)
08. Get Em High
09. Crack Music
10. Gone
11. Drive Slow
String Medley
Brand New -- Rhythmefast
12. Spaceship
13. Selfish
14. Roses
15. Hey Mama
16. All Falls Down
17. Gold Digger (Ray Charles Intro)
18. Slow Jamz
19. Over Night Celeb
20. (Old School Set)
Cause I Love You
Al Green’s Jam (Let’s Stay Together)
Rock With You (Michael Jackson)
Take On Me (A-ha)
21. Throught The Wire
(Break)
22. Jesus Walks
23. We Major
24. Celebration
25. Touch The Sky (Full Version)
show ended 22:07
(2006年4月6日木曜、新木場スタジオコースト=カニエ・ウェスト・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>West, Kanye
2006-69
Glynis "Bone" Martin & Argie Phine Live
2006年4月10日【グリニス・ボーン・マーティン・ライヴ】
東京ソウル。
グリニスが、奥さんのアージーとともに目黒のブルースアレーでライヴをやるというので、かけつけた。バンドは日本在住のブラック・ミュージシャンばかりで、まさにR&Bバンド。グリニスのこのバンドでは、ブルースアレーは初登場。一週間ぶりにブルースアレーに来ると観客の中に、なんといつも恵比寿で深町純ライヴに必ず来ている英会話の先生トーマスさんがいたのでびっくりした。彼も、僕が来ていてびっくりしている様子。観客にさすがに外国人比率高し。
ベースのクリフォードは、日本のR&B界ではよく知られる元アトランティック・スターのメンバー。もう10年以上日本にいる。というより、この日集まったブラック・ミュージシャンたちは、かなり長く日本にいるメンバーばかりだ。バンドは、グリニスが声をかけて集めた。みな、仲間たちだ。
バンドマスター、音楽ディレクターは、キーボードのキース。しばらく前のブラコンサウンド風のアレンジでまとめている。下記セットリストで5と6はオリジナル。5は少しスロー調で、6はニュージャック・スウィング風。また、7曲目と8曲目でプリンスの曲のカヴァーを2曲メドレーでやったが、このキーボードの感覚がプリンス風だった。
ただこの日は、バンドの音とグリニスやアージーたちのヴォーカルとのバランスが悪く、彼らの歌声が音にうまってしまいなかなか聴き辛かった。グリニスの声はちょっと甘いので、ベイビーフェイスのようなタイプの曲、ミディアムでもゆったりしたミディアムからスローの曲があうような気がした。
一方、アージーの歌は初めて聴いた。ミディアム調にした「タイム・アフター・タイム」を熱唱した。なかなかよかった。
ただ、全体的に多分、バンドの音楽的方向性と、グリニス、アージーたちのシンガーとしての音楽的方向性が微妙にかみあってないのだろう。これから何度かライヴを重ねるうちに、バンドサウンドが徐々に確立していくような感じがする。
しかし、これだけ多くのブラック・ミュージシャンたちが東京にいるんだから、東京ソウル・シーンをしっかりと見つめていきたいとつくづく思う。
ところで、グリニスはミドルネームに「ボーン」(骨)とつけている。なんで「ボーン」なのかと尋ねたら、「それは長い話になる」というので、いずれゆっくりその話を聴いてみよう。
この日は、おなじみリアル・ブラッドのルーサー市村さんもいらしていた。席を隣にしていただいて少しお話をしたが、ルーサーさんやキョーコさんは、グリニスやアージーたちと以前からの知り合いだという。また、以前お会いした時に話題になったジョージ・レディングという謎のシンガー(?=(笑))のCDをいただいた。これは、実はルーサーさんがこのCDを聴いて、自分はシンガーとしてやっていく自信がついたというシロモノである。詳しくは述べないが(笑)、そういうCDで、ルーサーさんに手渡す時にこう言われた。「くれぐれも、帰りのお車の中ではお聴きにならないように」。(笑)
Members:
Glynis Martin
Argie Phine
Kevin Biddle
Clifford Archer (Bass)
Albert Martin (Guitar)
Jay Stixx (Drums)
Keith Haine (Keyboards and Musical Director)
Glynis "Bone" Martin & Featuring New Science Band
Setlist (First)
show started 19:40
01. Let It Go (Ray J)
02. Time After Time (Cindy Lauper)
03. Change The World (Eric Clapton)
04. Overjoyed (Stevie Wonder)
05. I Wanna Know Your Name (Original)
06. I Like It Just Like That (Original)
07. Kiss (Prince)
08. Boys & Girls (Prince)
09. Superstition (Stevie Wonder)
show ended 20:42
■前回のライヴの模様
March 31, 2006
Philip, Hank, Glynis Trio Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/000923.html
(2006年4月8日土曜、目黒・ブルースアレー=グリニス・”ボーン”・マーティン&ニュー・サイエンス・バンド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Martin, Glynis & New Sience Band
2006-70
東京ソウル。
グリニスが、奥さんのアージーとともに目黒のブルースアレーでライヴをやるというので、かけつけた。バンドは日本在住のブラック・ミュージシャンばかりで、まさにR&Bバンド。グリニスのこのバンドでは、ブルースアレーは初登場。一週間ぶりにブルースアレーに来ると観客の中に、なんといつも恵比寿で深町純ライヴに必ず来ている英会話の先生トーマスさんがいたのでびっくりした。彼も、僕が来ていてびっくりしている様子。観客にさすがに外国人比率高し。
ベースのクリフォードは、日本のR&B界ではよく知られる元アトランティック・スターのメンバー。もう10年以上日本にいる。というより、この日集まったブラック・ミュージシャンたちは、かなり長く日本にいるメンバーばかりだ。バンドは、グリニスが声をかけて集めた。みな、仲間たちだ。
バンドマスター、音楽ディレクターは、キーボードのキース。しばらく前のブラコンサウンド風のアレンジでまとめている。下記セットリストで5と6はオリジナル。5は少しスロー調で、6はニュージャック・スウィング風。また、7曲目と8曲目でプリンスの曲のカヴァーを2曲メドレーでやったが、このキーボードの感覚がプリンス風だった。
ただこの日は、バンドの音とグリニスやアージーたちのヴォーカルとのバランスが悪く、彼らの歌声が音にうまってしまいなかなか聴き辛かった。グリニスの声はちょっと甘いので、ベイビーフェイスのようなタイプの曲、ミディアムでもゆったりしたミディアムからスローの曲があうような気がした。
一方、アージーの歌は初めて聴いた。ミディアム調にした「タイム・アフター・タイム」を熱唱した。なかなかよかった。
ただ、全体的に多分、バンドの音楽的方向性と、グリニス、アージーたちのシンガーとしての音楽的方向性が微妙にかみあってないのだろう。これから何度かライヴを重ねるうちに、バンドサウンドが徐々に確立していくような感じがする。
しかし、これだけ多くのブラック・ミュージシャンたちが東京にいるんだから、東京ソウル・シーンをしっかりと見つめていきたいとつくづく思う。
ところで、グリニスはミドルネームに「ボーン」(骨)とつけている。なんで「ボーン」なのかと尋ねたら、「それは長い話になる」というので、いずれゆっくりその話を聴いてみよう。
この日は、おなじみリアル・ブラッドのルーサー市村さんもいらしていた。席を隣にしていただいて少しお話をしたが、ルーサーさんやキョーコさんは、グリニスやアージーたちと以前からの知り合いだという。また、以前お会いした時に話題になったジョージ・レディングという謎のシンガー(?=(笑))のCDをいただいた。これは、実はルーサーさんがこのCDを聴いて、自分はシンガーとしてやっていく自信がついたというシロモノである。詳しくは述べないが(笑)、そういうCDで、ルーサーさんに手渡す時にこう言われた。「くれぐれも、帰りのお車の中ではお聴きにならないように」。(笑)
Members:
Glynis Martin
Argie Phine
Kevin Biddle
Clifford Archer (Bass)
Albert Martin (Guitar)
Jay Stixx (Drums)
Keith Haine (Keyboards and Musical Director)
Glynis "Bone" Martin & Featuring New Science Band
Setlist (First)
show started 19:40
01. Let It Go (Ray J)
02. Time After Time (Cindy Lauper)
03. Change The World (Eric Clapton)
04. Overjoyed (Stevie Wonder)
05. I Wanna Know Your Name (Original)
06. I Like It Just Like That (Original)
07. Kiss (Prince)
08. Boys & Girls (Prince)
09. Superstition (Stevie Wonder)
show ended 20:42
■前回のライヴの模様
March 31, 2006
Philip, Hank, Glynis Trio Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/000923.html
(2006年4月8日土曜、目黒・ブルースアレー=グリニス・”ボーン”・マーティン&ニュー・サイエンス・バンド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Martin, Glynis & New Sience Band
2006-70
【ファンク・ブラザース・ライヴ〜「マイ・ガール」の歌詞カードをお忘れなく】
ご褒美。
行く前から『ザ・ベスト・オブ・ファンク・ブラザース』のCDをかけながら、丸の内コットンクラブへ。久々に大きな期待に胸をはずませての会場入りだ。映画『永遠のモータウン』を見てファンク・ブラザースの存在を知って、その歴史に感動した人なら、そして、その生き証人たちでもある生のファンク・ブラザースが来るとなれば、これはいてもたってもいられないだろう。一度来日の話があったが、それが流れての名実共に初来日。
舞台は大人数だった。ドラムス、ギター2人、ベース、キーボード2人、管楽器3人、コーラス2人、オルガン1人、そして、リードシンガー1人、パーカッション1人の計14人。このうち、パーカッションとオルガンがオリジナル・ファンク・ブラザース、ジャック・アシュフォードとジョー・ハンターだ。ジャックとジョーの姿を見て、『永遠のモータウン』の映像がフラッシュバックした。あの二人が今ここにいる、それだけでモータウンの香りがしてくるではないか。
舞台にメンバーが立ってからしばらく時間があった。そして、演奏されたのは「ゲット・レディー」。そして、次々とモータウンのヒット曲が演奏され、歌われる。アンコールを含め全12曲、どれもモータウンのそして、アメリカのポップス大ヒット曲ばかり。まさに、アメリカの歌謡ソウル・ショウなのだと痛感した。
おもしろいことにこの12曲でもっとも年代が新しいのが、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」で71年である。あとはすべて60年代のヒット。ファンク・ブラザースのメンバーが60年代に活躍していたことを考えれば、それも当然か。
「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレイプヴァイン」を歌ったのは、白人の女性シンガー、ヴィッキー・アン、一方、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」と「エイント・ナッシング・ライク・ア・リアル・シング」を男性シンガー、ラリーとデュエットしたのは黒人女性シンガー、ヴァレンシア・ロビンソン。
ヴィッキー・アンが歌った「ダンシング・イン・ザ・ストリート」を終えると、重鎮ジャック・アシュフォードが席の前の方から、適当に観客を舞台に上げ始めた。10人くらい舞台に上がっただろうか。青いスーツに身を包んだジャックはマイクを取って語り始めた。「モータウンというのは、あらゆるミュージシャンがあらゆるシンガーのために、昼も夜もヒット曲をレコーディングしていた。誰かが誰かのために、録音していた。別に歌手は誰でもよかったんだ。そこである時プロデューサーが来て言ったもんだ。これなら、チキン(鳥)に録音させても(モータウンのミュージシャンを使えば)ヒットになるぞ、とね。そこで、こうして(観客を指差し)チキン・シンガーズを集めてみた。(笑) みなさん、舞台の人々に大きな拍手を!」 そして、ギタリストが「マイ・ガール」のイントロを奏で始めた。
「マイ・ガール」は、アメリカ人なら誰でも歌える、まさに基礎教養である。どんなに音痴な人でもその歌詞を知っている、そんな歌だ。しかし日本ではそうとも限らない。どうせなら、ここで会場から「マイ・ガール」を歌いたい人と言って、客を舞台に上げればいいと思う。無差別にあげるのではなく。そうすれば、かなり盛り上がるのではないだろうか。あるいは、お店で「マイ・ガール」の歌詞カードをテーブル全てに配っておくとか。そうすれば、みんな大合唱になっていい感じになること間違いない。ちょっとした日本向けの演出だ。
このファンク・ブラザースを見て思ったのは、彼らもまた、かつてのモータウンヒットを歌うカヴァーバンドのひとつだということ。しかし、星の数ほどあるカヴァーバンドとの決定的な違いは、その中に、本物のオリジナル・メンバーのDNAが含まれている点だ。やはり、ファンク・ブラザースがカヴァーするモータウンヒットというのは、重要だ。
おそらくジャック・アシュフォードも、ジョー・ハンターも40年以上前にデトロイトのモータウン・スタジオで週給をもらいながら演奏している時に、40年後に自分たちの名前が冠せられたバンドではるかかなたの極東の国でライヴをするなどとは夢にも思わなかっただろう。それは彼らにとって、演奏し続けてきたことへの大いなるご褒美だ。
■ファンク・ブラザース・ライヴ
ライヴは、4月15日(土曜)まで連日、2ステージ。コットンクラブ。
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html
いかれる方は「マイ・ガール」の歌詞カードを持っていきましょう。(笑)
My Girl (written by Smokey Robinson)
I’ve got sunshine on a cloudy day
When it’s cold outside, I’ve got the month of may
I guess you say, what can make me feel this way
My girl, my girl, my girl
Talking about my girl, My girl
I’ve got so much honey, the bees envy me
I’ve got a sweeter song, than the birds in the trees
Well, I guess you say, what can make me feel this way
My girl, my girl, my girl
Talking about my girl
My girl, oooo
Hey, Hey, Hey
Hey, Hey, Hey
Ooo yeah, I don’t need no money
Fortune or fame, I got all the riches, baby
One man can claim, well
I guess you say, what can make me feel this way
My girl my girl, my girl
Talking about my girl my girl
Talking about my girl
I’ve got sunshine on a cloudy day with my girl
I’ve even got the month of May with my girl
Talking about, talking about, talking about, my girl
Talking about my girl
That’s all I can talk about is my girl
■メンバー
ザ・ファンク・ブラザーズ・フィーチャリング・ジャック・アシュフォード・ジョー・ハンター & ラリー・ジョンソン
Jack Ashford(per),
Joe Hunter(org),
Larry Johnson(vo),
Gregory Wright(key,MD),
Valencia Robinson(vo),
VickieAnn Loveland(vo),
Carmelo Scaffidi-Argentina(tp),
Louis Van Taylor(sax),
Tom Ralls(tb),
Elmer Harrison Jr.(key,back vo),
Angelo Earl(g),
Ronald Rathers(g,back vo),
Tony Newton(b),
Noah King(ds)
■Setlist: [ original artist in ( ) ]
show started 21:35
01. Get Ready (Temptations)
02. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours (Stevie Wonder)
03. I Heard It Through The Grapevine (Marvin Gaye, Gladys Knight & Pips)
04. Heatwave (Martha & Vandellas)
05. You Can’t Hurry Love (Supremes)
06. What’s Going On (Marvin Gaye)
07. Ain’t No Mountain High Enough (Marvin & Tammie Terrell)
08. Ain’t Nothing Like A Real Thing (Marvin & Tammie Terrell)
09. Dancing In The Street (Marvelettes)
10. My Girl (Temptations)
11. I Know I’m Losing You (Temptations)
Enc. Shotgun (Junior Walker & All Stars)
show ended 22:43
(2006年4月10日月曜セカンド、丸の内コットンクラブ=ザ・ファンク・ブラザース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Funk Brothers, The
2006-71
ご褒美。
行く前から『ザ・ベスト・オブ・ファンク・ブラザース』のCDをかけながら、丸の内コットンクラブへ。久々に大きな期待に胸をはずませての会場入りだ。映画『永遠のモータウン』を見てファンク・ブラザースの存在を知って、その歴史に感動した人なら、そして、その生き証人たちでもある生のファンク・ブラザースが来るとなれば、これはいてもたってもいられないだろう。一度来日の話があったが、それが流れての名実共に初来日。
舞台は大人数だった。ドラムス、ギター2人、ベース、キーボード2人、管楽器3人、コーラス2人、オルガン1人、そして、リードシンガー1人、パーカッション1人の計14人。このうち、パーカッションとオルガンがオリジナル・ファンク・ブラザース、ジャック・アシュフォードとジョー・ハンターだ。ジャックとジョーの姿を見て、『永遠のモータウン』の映像がフラッシュバックした。あの二人が今ここにいる、それだけでモータウンの香りがしてくるではないか。
舞台にメンバーが立ってからしばらく時間があった。そして、演奏されたのは「ゲット・レディー」。そして、次々とモータウンのヒット曲が演奏され、歌われる。アンコールを含め全12曲、どれもモータウンのそして、アメリカのポップス大ヒット曲ばかり。まさに、アメリカの歌謡ソウル・ショウなのだと痛感した。
おもしろいことにこの12曲でもっとも年代が新しいのが、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」で71年である。あとはすべて60年代のヒット。ファンク・ブラザースのメンバーが60年代に活躍していたことを考えれば、それも当然か。
「アイ・ハード・イット・スルー・ザ・グレイプヴァイン」を歌ったのは、白人の女性シンガー、ヴィッキー・アン、一方、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」と「エイント・ナッシング・ライク・ア・リアル・シング」を男性シンガー、ラリーとデュエットしたのは黒人女性シンガー、ヴァレンシア・ロビンソン。
ヴィッキー・アンが歌った「ダンシング・イン・ザ・ストリート」を終えると、重鎮ジャック・アシュフォードが席の前の方から、適当に観客を舞台に上げ始めた。10人くらい舞台に上がっただろうか。青いスーツに身を包んだジャックはマイクを取って語り始めた。「モータウンというのは、あらゆるミュージシャンがあらゆるシンガーのために、昼も夜もヒット曲をレコーディングしていた。誰かが誰かのために、録音していた。別に歌手は誰でもよかったんだ。そこである時プロデューサーが来て言ったもんだ。これなら、チキン(鳥)に録音させても(モータウンのミュージシャンを使えば)ヒットになるぞ、とね。そこで、こうして(観客を指差し)チキン・シンガーズを集めてみた。(笑) みなさん、舞台の人々に大きな拍手を!」 そして、ギタリストが「マイ・ガール」のイントロを奏で始めた。
「マイ・ガール」は、アメリカ人なら誰でも歌える、まさに基礎教養である。どんなに音痴な人でもその歌詞を知っている、そんな歌だ。しかし日本ではそうとも限らない。どうせなら、ここで会場から「マイ・ガール」を歌いたい人と言って、客を舞台に上げればいいと思う。無差別にあげるのではなく。そうすれば、かなり盛り上がるのではないだろうか。あるいは、お店で「マイ・ガール」の歌詞カードをテーブル全てに配っておくとか。そうすれば、みんな大合唱になっていい感じになること間違いない。ちょっとした日本向けの演出だ。
このファンク・ブラザースを見て思ったのは、彼らもまた、かつてのモータウンヒットを歌うカヴァーバンドのひとつだということ。しかし、星の数ほどあるカヴァーバンドとの決定的な違いは、その中に、本物のオリジナル・メンバーのDNAが含まれている点だ。やはり、ファンク・ブラザースがカヴァーするモータウンヒットというのは、重要だ。
おそらくジャック・アシュフォードも、ジョー・ハンターも40年以上前にデトロイトのモータウン・スタジオで週給をもらいながら演奏している時に、40年後に自分たちの名前が冠せられたバンドではるかかなたの極東の国でライヴをするなどとは夢にも思わなかっただろう。それは彼らにとって、演奏し続けてきたことへの大いなるご褒美だ。
■ファンク・ブラザース・ライヴ
ライヴは、4月15日(土曜)まで連日、2ステージ。コットンクラブ。
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html
いかれる方は「マイ・ガール」の歌詞カードを持っていきましょう。(笑)
My Girl (written by Smokey Robinson)
I’ve got sunshine on a cloudy day
When it’s cold outside, I’ve got the month of may
I guess you say, what can make me feel this way
My girl, my girl, my girl
Talking about my girl, My girl
I’ve got so much honey, the bees envy me
I’ve got a sweeter song, than the birds in the trees
Well, I guess you say, what can make me feel this way
My girl, my girl, my girl
Talking about my girl
My girl, oooo
Hey, Hey, Hey
Hey, Hey, Hey
Ooo yeah, I don’t need no money
Fortune or fame, I got all the riches, baby
One man can claim, well
I guess you say, what can make me feel this way
My girl my girl, my girl
Talking about my girl my girl
Talking about my girl
I’ve got sunshine on a cloudy day with my girl
I’ve even got the month of May with my girl
Talking about, talking about, talking about, my girl
Talking about my girl
That’s all I can talk about is my girl
■メンバー
ザ・ファンク・ブラザーズ・フィーチャリング・ジャック・アシュフォード・ジョー・ハンター & ラリー・ジョンソン
Jack Ashford(per),
Joe Hunter(org),
Larry Johnson(vo),
Gregory Wright(key,MD),
Valencia Robinson(vo),
VickieAnn Loveland(vo),
Carmelo Scaffidi-Argentina(tp),
Louis Van Taylor(sax),
Tom Ralls(tb),
Elmer Harrison Jr.(key,back vo),
Angelo Earl(g),
Ronald Rathers(g,back vo),
Tony Newton(b),
Noah King(ds)
■Setlist: [ original artist in ( ) ]
show started 21:35
01. Get Ready (Temptations)
02. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours (Stevie Wonder)
03. I Heard It Through The Grapevine (Marvin Gaye, Gladys Knight & Pips)
04. Heatwave (Martha & Vandellas)
05. You Can’t Hurry Love (Supremes)
06. What’s Going On (Marvin Gaye)
07. Ain’t No Mountain High Enough (Marvin & Tammie Terrell)
08. Ain’t Nothing Like A Real Thing (Marvin & Tammie Terrell)
09. Dancing In The Street (Marvelettes)
10. My Girl (Temptations)
11. I Know I’m Losing You (Temptations)
Enc. Shotgun (Junior Walker & All Stars)
show ended 22:43
(2006年4月10日月曜セカンド、丸の内コットンクラブ=ザ・ファンク・ブラザース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Funk Brothers, The
2006-71
【ナイル・ロジャース&シック・ライヴ】
一歩。
「レディーズ&ジェントルメン!! 『アイ・ウォント・ユア・ラヴ』『グッドタイムス』『ル・フリーク』など数々のヒットでおなじみ。みなさん盛大な拍手を〜〜〜。ナイル・ロジャース&シ〜〜〜〜〜〜〜〜ク!!!」 ナイル・ロジャースをはじめ男性ミュージシャンは白いスーツに身を包み、女性ミュージシャンたちも白いスーツ風ドレスという統一感のあるユニフォームでステージにあがったシ〜〜〜クのメンバー。ブルーノートでは約3年ぶり、国際フォーラムから約2年ぶりのライヴはいつも通り「シックのテーマ」とも言うべき「シック・チア」からスタートだ。一気にブルーノートの気温が急上昇。
70年代後半から80年代初期にかけて数々のディスコヒットで知られるナイル・ロジャースのシック。それにしても、みな楽しそうに音楽を演奏している。そして、アップテンポの曲ばかりが次々と披露され、観客もみな立ち上がる。
それにしてもいいバンドだ。ナイルのギターもいいが、ジェリー・バーンズのベースもなじんできた感じ。しかも、オマー・ハキムのドラムスが見事としかいいようがない。ドラム、ギター、ベースのリズム・トライアングルは完璧だ。オマー・ドラムで一番感銘を受けたのが、ヒットメドレーのトップを飾る「アイム・カミング・アウト」。スーパーだ! これに、ミキサーのボードで若干深めのエコーかなんかかけられたら、もう最高。そこだけがちょっとおしい。このメンバーではここ数年やってきているので、もう息もぴったりということなのだろう。ヨーロッパ・ツアーなどもしていて、バンドユニットとしてサウンドが本当に固まっている。すばらし。
「さあ、君たちがシック・マニアかどうか試してみましょうう。この曲は知ってるかしら」と言って演奏し始めたのが、このセットリストでは無名な1曲「アット・ラスト・アイム・フリー」という少しばかりスロー調の曲。ダンス曲ばかりが続く中でここだけスローになるところ。
女性シンガー、黒髪のほうがジェシカ・ワグナー、赤髪のほうがシルヴァー・ローガン・シャープ。「アイム・カミング・アウト」をダイアナ・ロスっぽく歌ったのがジェシカ。一方「アップサイド・ダウン」を歌ったのがシルヴァー。どちらもうまい。(以前のライヴ評を読み返したら、シルヴァーのことに随分感心していた=(笑))
ところで、スタッフに聞くと、演奏曲目は、このセットリスト以外に「シンキング・オブ・ユー」(初日ファーストで演奏)と、「ロスト・イン・ミュージック」(今回来日では未公開)、さらにヨーロッパ用に「スペイサー」(シーラBデヴォーションでヒット。ヨーロッパで大ヒット)などがあるという。基本線は同じだが、ファーストとセカンドで若干の曲の入れ替えをしているそうだ。
シルヴァーが言う。「みんないいかい。カメラ持ってる? 今から写真撮影タイムよ。ブルーノートで写真を撮れるのは今だけ、シックだけよ。他の時はだめよ。急いで急いで! そして、いい写真が撮れたら、私たちのウェッブに送ってね。アドレスはナイル・ロジャース・ドット・コム! (http://www.nilerodgers.com/)」 そういえば、国際フォーラムでもやっていた。シックのライヴで過ごすひと時は間違いなく「グッド・タイムス」だ。
しかも、ナイルはライヴが終わるとすぐに客席にでてきてファンのために買ってくれたCDなどにサインを始めていた。すぐに長い列ができた。
この日、あざみのピッツェリア、マルターノの大西さんらと一緒にシックのライヴを見た。(下記1月13日、1月14日付け日記を参照) アンコールで「グッド・タイムス」を聴きながら、大西さんがいつの日にか創る夢のライヴハウスのことを考えていた。そのライヴハウスの名前はもう決まっている。「グッド・タイムス」だ。そして、ナイル・ロジャースがその柿落とし(こけらおとし)にやってきて、ステージでアンコールの時こう叫ぶのだ。「What’s your favorite restaurant??」 観客が答える。「Good Times!!」 もう一度ナイルが尋ねる。「What’s your favorite restaurant??」 観客がもっと大きな声で「Good Times!!」と叫ぶ。そこでナイルたちが、「グッド・タイムス」の演奏になだれ込む。
大西さんは、売っていたDVDを買ってサインの列に並び、ナイルにサインをもらう時に、ライヴハウス・レストランの話をした。大西さんとナイル・ロジャースの初めての「第三種接近遭遇(The Close Encounters Of The Third Kind)」の瞬間だ。これは、ひとりの男にとっては小さな一歩かもしれないが、マルターノにとっては大きな飛躍につながるかもしれない。 "That’s one small step for (a) man...it might be one giant leap for martano"(註)
(註)
1969年7月、アポロ11号で月面初着陸を果たしたアームストロング船長の言葉をアレンジ。オリジナルのセリフは "That’s one small step for (a) man...one giant leap for mankind"((この第一歩は)ひとりの男(人間)にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ)だった。
■ 関連記事
2003/04/15 (Tue)
Chic Chic Chic
グッドタイムス。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030415.html
2004/05/20 (Thu)
Let’s Groove 2004, Live At Kokusai Forum: Don’t You Miss It Back In The Day?
プレイバック。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040520.html
January 13, 2006
Like The Show Must Go On, The Story Must Go On (Part 1 of 2 Parts)
【シックの「グッド・タイムス」が結ぶ点と線】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200601/2006_01_13.html
January 14, 2006
The Show Must Go On: The Story Must Go On (Part 2 of 2 Parts)
【いつの日にか「グッド・タイムス・ストーリー」を〜】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_01_14.html
マルターノ・ウェッブ
http://www.martano.jp/
http://martano.exblog.jp/
ブログ2006年4月12日付け。他にストーリーも。
『ソウル・サーチン』
第4話 ナイル・ロジャース&バーナード・エドワーズ(シック)
〜友情という名のメロディー〜
http://www.soulsearchin.com/soulsearchin/4-1.html
■ Setilst
show started 21:34
01. Chic Cheer
02. Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah)
03. I Want Your Love
04. My Forbidden Lover (A riff of "Crazy In Love")
05. At Last I Am Free
06. Medley: I’m Coming Out -
Upside Down -
He’s The Greatest Dancer -
We Are Family
07. Le Freak
Enc. A riff of "Soup For One"
Good Times
show ended 22.51
■メンバー
ナイル・ロジャース & シック
ナイル・ロジャース(ギター、ヴォーカル)、
シルヴァー・ローガン・シャープ(ヴォーカル)、
ジェシカ・ワグナー(ヴォーカル)、
“スウィート”シェリー・ミッチェル(ヴォーカル、キーボード)、
ビル・ホロマン(トランペット、サックス)、
スティーヴン・ヤコブスキー(トランペット)、
リッチ・ヒルトン(キーボード)、
ジェリー・バーンズ(ベース)、
オマー・ハキム(ドラムス)、
ジェラルド・ヴェレス(パーカッション)
Nile Rodgers(g,vo),
Sylver Logan Sharp(vo) ,
Jessica Wagner(vo),
"Sweet" Cherie Mitchel(vo,key),
Bill Holloman(tp,sax),
Steven Jakowski(tp),
Rich Hilton(key) ,
Jerry Barnes(b),
Omar Hakim(ds) ,
Gerardo Velez(per)
ブルーノート・ウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20060410.html
シック・オフィシャル・ウェッブ
http://www.nilerodgers.com/
(2006年 4月11日火曜、東京ブルーノート・セカンド=ナイル・ロジャース&シック・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Rogers, Nile & Chic
2006-72
一歩。
「レディーズ&ジェントルメン!! 『アイ・ウォント・ユア・ラヴ』『グッドタイムス』『ル・フリーク』など数々のヒットでおなじみ。みなさん盛大な拍手を〜〜〜。ナイル・ロジャース&シ〜〜〜〜〜〜〜〜ク!!!」 ナイル・ロジャースをはじめ男性ミュージシャンは白いスーツに身を包み、女性ミュージシャンたちも白いスーツ風ドレスという統一感のあるユニフォームでステージにあがったシ〜〜〜クのメンバー。ブルーノートでは約3年ぶり、国際フォーラムから約2年ぶりのライヴはいつも通り「シックのテーマ」とも言うべき「シック・チア」からスタートだ。一気にブルーノートの気温が急上昇。
70年代後半から80年代初期にかけて数々のディスコヒットで知られるナイル・ロジャースのシック。それにしても、みな楽しそうに音楽を演奏している。そして、アップテンポの曲ばかりが次々と披露され、観客もみな立ち上がる。
それにしてもいいバンドだ。ナイルのギターもいいが、ジェリー・バーンズのベースもなじんできた感じ。しかも、オマー・ハキムのドラムスが見事としかいいようがない。ドラム、ギター、ベースのリズム・トライアングルは完璧だ。オマー・ドラムで一番感銘を受けたのが、ヒットメドレーのトップを飾る「アイム・カミング・アウト」。スーパーだ! これに、ミキサーのボードで若干深めのエコーかなんかかけられたら、もう最高。そこだけがちょっとおしい。このメンバーではここ数年やってきているので、もう息もぴったりということなのだろう。ヨーロッパ・ツアーなどもしていて、バンドユニットとしてサウンドが本当に固まっている。すばらし。
「さあ、君たちがシック・マニアかどうか試してみましょうう。この曲は知ってるかしら」と言って演奏し始めたのが、このセットリストでは無名な1曲「アット・ラスト・アイム・フリー」という少しばかりスロー調の曲。ダンス曲ばかりが続く中でここだけスローになるところ。
女性シンガー、黒髪のほうがジェシカ・ワグナー、赤髪のほうがシルヴァー・ローガン・シャープ。「アイム・カミング・アウト」をダイアナ・ロスっぽく歌ったのがジェシカ。一方「アップサイド・ダウン」を歌ったのがシルヴァー。どちらもうまい。(以前のライヴ評を読み返したら、シルヴァーのことに随分感心していた=(笑))
ところで、スタッフに聞くと、演奏曲目は、このセットリスト以外に「シンキング・オブ・ユー」(初日ファーストで演奏)と、「ロスト・イン・ミュージック」(今回来日では未公開)、さらにヨーロッパ用に「スペイサー」(シーラBデヴォーションでヒット。ヨーロッパで大ヒット)などがあるという。基本線は同じだが、ファーストとセカンドで若干の曲の入れ替えをしているそうだ。
シルヴァーが言う。「みんないいかい。カメラ持ってる? 今から写真撮影タイムよ。ブルーノートで写真を撮れるのは今だけ、シックだけよ。他の時はだめよ。急いで急いで! そして、いい写真が撮れたら、私たちのウェッブに送ってね。アドレスはナイル・ロジャース・ドット・コム! (http://www.nilerodgers.com/)」 そういえば、国際フォーラムでもやっていた。シックのライヴで過ごすひと時は間違いなく「グッド・タイムス」だ。
しかも、ナイルはライヴが終わるとすぐに客席にでてきてファンのために買ってくれたCDなどにサインを始めていた。すぐに長い列ができた。
この日、あざみのピッツェリア、マルターノの大西さんらと一緒にシックのライヴを見た。(下記1月13日、1月14日付け日記を参照) アンコールで「グッド・タイムス」を聴きながら、大西さんがいつの日にか創る夢のライヴハウスのことを考えていた。そのライヴハウスの名前はもう決まっている。「グッド・タイムス」だ。そして、ナイル・ロジャースがその柿落とし(こけらおとし)にやってきて、ステージでアンコールの時こう叫ぶのだ。「What’s your favorite restaurant??」 観客が答える。「Good Times!!」 もう一度ナイルが尋ねる。「What’s your favorite restaurant??」 観客がもっと大きな声で「Good Times!!」と叫ぶ。そこでナイルたちが、「グッド・タイムス」の演奏になだれ込む。
大西さんは、売っていたDVDを買ってサインの列に並び、ナイルにサインをもらう時に、ライヴハウス・レストランの話をした。大西さんとナイル・ロジャースの初めての「第三種接近遭遇(The Close Encounters Of The Third Kind)」の瞬間だ。これは、ひとりの男にとっては小さな一歩かもしれないが、マルターノにとっては大きな飛躍につながるかもしれない。 "That’s one small step for (a) man...it might be one giant leap for martano"(註)
(註)
1969年7月、アポロ11号で月面初着陸を果たしたアームストロング船長の言葉をアレンジ。オリジナルのセリフは "That’s one small step for (a) man...one giant leap for mankind"((この第一歩は)ひとりの男(人間)にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ)だった。
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2003/04/15 (Tue)
Chic Chic Chic
グッドタイムス。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030415.html
2004/05/20 (Thu)
Let’s Groove 2004, Live At Kokusai Forum: Don’t You Miss It Back In The Day?
プレイバック。
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January 13, 2006
Like The Show Must Go On, The Story Must Go On (Part 1 of 2 Parts)
【シックの「グッド・タイムス」が結ぶ点と線】
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January 14, 2006
The Show Must Go On: The Story Must Go On (Part 2 of 2 Parts)
【いつの日にか「グッド・タイムス・ストーリー」を〜】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_01_14.html
マルターノ・ウェッブ
http://www.martano.jp/
http://martano.exblog.jp/
ブログ2006年4月12日付け。他にストーリーも。
『ソウル・サーチン』
第4話 ナイル・ロジャース&バーナード・エドワーズ(シック)
〜友情という名のメロディー〜
http://www.soulsearchin.com/soulsearchin/4-1.html
■ Setilst
show started 21:34
01. Chic Cheer
02. Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah)
03. I Want Your Love
04. My Forbidden Lover (A riff of "Crazy In Love")
05. At Last I Am Free
06. Medley: I’m Coming Out -
Upside Down -
He’s The Greatest Dancer -
We Are Family
07. Le Freak
Enc. A riff of "Soup For One"
Good Times
show ended 22.51
■メンバー
ナイル・ロジャース & シック
ナイル・ロジャース(ギター、ヴォーカル)、
シルヴァー・ローガン・シャープ(ヴォーカル)、
ジェシカ・ワグナー(ヴォーカル)、
“スウィート”シェリー・ミッチェル(ヴォーカル、キーボード)、
ビル・ホロマン(トランペット、サックス)、
スティーヴン・ヤコブスキー(トランペット)、
リッチ・ヒルトン(キーボード)、
ジェリー・バーンズ(ベース)、
オマー・ハキム(ドラムス)、
ジェラルド・ヴェレス(パーカッション)
Nile Rodgers(g,vo),
Sylver Logan Sharp(vo) ,
Jessica Wagner(vo),
"Sweet" Cherie Mitchel(vo,key),
Bill Holloman(tp,sax),
Steven Jakowski(tp),
Rich Hilton(key) ,
Jerry Barnes(b),
Omar Hakim(ds) ,
Gerardo Velez(per)
ブルーノート・ウェッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20060410.html
シック・オフィシャル・ウェッブ
http://www.nilerodgers.com/
(2006年 4月11日火曜、東京ブルーノート・セカンド=ナイル・ロジャース&シック・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Rogers, Nile & Chic
2006-72
Victor Davis Live At Motion Blue
2006年4月13日【ヴィクター・デイヴィス・ライヴ】
あっさり。
イギリス出身のシンガー・ソングライター、ヴィクター・デイヴィスの新作『ヒア・ザ・サウンド』をひっさげてのライヴ。彼がギターを弾きながら歌い、これにパーカッションとベースが加わってのシンプルなトリオ。演じる音楽は、ほぼボサノヴァという感じだった。
ギターを弾きつつ、ほとんど下を向きながら歌う姿を見ていると、彼はとてもシャイな人なのかとも思った。聴衆に向かって演奏しているという感じがあまりしない。かなり内省的なものを感じた。なので、このモーションブルーのライヴハウスでさえ彼には会場として大きすぎると思った。もっと天井の低い、小さな30−40人くらいで満席になるような煙草の煙がもうもうとしているようなカフェで演奏するとすごくいい雰囲気になるのではないだろうか。やはり、音楽と会場にもTPOがあるということか。
彼にインタヴューした時に、アントニオ・カルロス・ジョビンなどのラテン系、ブラジル系の影響が強いということを言っていたが、まさにそうで、ジャンルとしてはソウルではなくボサ系だ。ただし、CDを聴くとバンド演奏のものの場合、少しだけソウル寄りにはなっていた。バンドで聴いてみないとわからないな、これは。
ただやはりソングライターとしてはかなりいいものを持っているように思え、曲によっては、例えばジェームス・イングラムやジェフリー・オズボーンのようなソウルフルなシンガーが歌ったら、いい味のソウル作品になるかもしれないと感じた。
ボサ系、シンガー・ソングライター好きな人向き。ソウル系好きな人には向かず。これは中川五郎さん、天辰保文さん、中原仁さん向けですね。(笑) なお、アンコール最後の「ユーズ・ミー」はビル・ウィザースの作品。そのアンコール含めて62分。あっさり、さっぱり、それもよし。
Setlist
show started 18:36
01. Morning Sun
02. Take It Or Leave It
03. Fly Away
04. Comigo
05. Gold & Diamonds
06. Brother
07. Would You Believe In Me
08. Runaway Train
09. Sound Of The Samba
10. Don’t Believe A Word
11. Here The Sound
Enc.1 End Of Time
Enc.2 Better Place
Enc.3 Use Me
show ended 19:38
(2006年4月12日水曜・ファースト、横浜モーション・ブルー=ヴィクター・デイヴィス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Davis, Victor
2006-73
あっさり。
イギリス出身のシンガー・ソングライター、ヴィクター・デイヴィスの新作『ヒア・ザ・サウンド』をひっさげてのライヴ。彼がギターを弾きながら歌い、これにパーカッションとベースが加わってのシンプルなトリオ。演じる音楽は、ほぼボサノヴァという感じだった。
ギターを弾きつつ、ほとんど下を向きながら歌う姿を見ていると、彼はとてもシャイな人なのかとも思った。聴衆に向かって演奏しているという感じがあまりしない。かなり内省的なものを感じた。なので、このモーションブルーのライヴハウスでさえ彼には会場として大きすぎると思った。もっと天井の低い、小さな30−40人くらいで満席になるような煙草の煙がもうもうとしているようなカフェで演奏するとすごくいい雰囲気になるのではないだろうか。やはり、音楽と会場にもTPOがあるということか。
彼にインタヴューした時に、アントニオ・カルロス・ジョビンなどのラテン系、ブラジル系の影響が強いということを言っていたが、まさにそうで、ジャンルとしてはソウルではなくボサ系だ。ただし、CDを聴くとバンド演奏のものの場合、少しだけソウル寄りにはなっていた。バンドで聴いてみないとわからないな、これは。
ただやはりソングライターとしてはかなりいいものを持っているように思え、曲によっては、例えばジェームス・イングラムやジェフリー・オズボーンのようなソウルフルなシンガーが歌ったら、いい味のソウル作品になるかもしれないと感じた。
ボサ系、シンガー・ソングライター好きな人向き。ソウル系好きな人には向かず。これは中川五郎さん、天辰保文さん、中原仁さん向けですね。(笑) なお、アンコール最後の「ユーズ・ミー」はビル・ウィザースの作品。そのアンコール含めて62分。あっさり、さっぱり、それもよし。
Setlist
show started 18:36
01. Morning Sun
02. Take It Or Leave It
03. Fly Away
04. Comigo
05. Gold & Diamonds
06. Brother
07. Would You Believe In Me
08. Runaway Train
09. Sound Of The Samba
10. Don’t Believe A Word
11. Here The Sound
Enc.1 End Of Time
Enc.2 Better Place
Enc.3 Use Me
show ended 19:38
(2006年4月12日水曜・ファースト、横浜モーション・ブルー=ヴィクター・デイヴィス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Davis, Victor
2006-73
June Pointer Dies At 52
2006年4月14日【ジューン・ポインター死去】
末娘。
姉妹グループとして70年代から80年代に数多くのヒットを放ったヴォーカル・グループ、ポインター・シスターズの末っ子ジューン・ポインターが去る2006年4月11日(火曜)、カリフォルニア州サンタモニカ大学病院で癌のため死去した。52歳だった。癌の種類は発表されていない。ジューン・ポインターは去る2月から入院していた。
ジューンは、姉のルース、アニタの胸に抱かれながら、また兄のアーロン、フリッツも立ち会う中死去した。ボニーは立ち会わなかった。
ポインター・シスターズは、1971年カリフォルニア州オークランドでポインター姉妹4人、上から順にルース・ポインター(1946年3月19日生まれ)、アニータ(1948年1月23日生まれ)、ボニー(1950年7月11日生まれ)、ジューン(1954年11月30日生まれ)によって結成された。60年代後半はポインター兄弟の、姉妹のほか、上記2人の兄たちと教会で共に歌っていた。
1973年、ニューオーリンズのプロデューサー、アラン・トゥーサンのプロデュースによる『ポインター・シスターズ』でブルーサム・レコードからデビュー。ここからいきなり、ファンキーな「イエス・ウィ・キャン・キャン」が大ヒットし注目されるようになった。ポインター・シスターズは、ソウル、ファンクだけでなく、1940年代のアメリカのノスタルジックなスタンダード曲も歌い、従来のR&Bコーラスグループと一線を画した。また、1976年の大ヒットブラック映画『カー・ウォッシュ』にも出演している。
1978年、3女のボニー・ポインターがソロシンガーとなるために、グループを脱退。ボニーは同年モータウンから「フリー・ミー・フロム・マイ・フリードム」がヒット。一方、ポインターズは3人組となり、一時期人気が低迷したが、1979年、ブルース・スプリングスティーンの作品「ファイアー」をレコーディングしたところ、これがポップ部門で2位まで行く大ヒットとなり、復活。以後、「ヒーズ・ソー・シャイ」(1980年)、「スロー・ハンド」(1981年)などの大ヒットが続出、70年代以上に大きな人気を獲得した。
その後、グループ活動と並行してジューン、アニータもソロ活動をしていた時期もあるが、ジューンはソロアルバム2枚をだしてグループを脱退。ポインター・シスターズは、しばらくアニータとルースの二人で活動、その後、ルースの娘イッサ・ポインターを加えて3人組として活動している。
ポインター・シスターズとしてはグラミー賞を3回獲得している。74年度、「フェアリーテール」で「ベスト・カントリー・パフォーマンス」、84年度「オートマティック」で「ベスト・アレンジ・フォー・ヴォイセス」、同年度「ジャンプ」で「ベスト・ポップ・パフォーマンス」。
ENT>OBITUARY>Pointer, June / April 11, 2006 (52)
末娘。
姉妹グループとして70年代から80年代に数多くのヒットを放ったヴォーカル・グループ、ポインター・シスターズの末っ子ジューン・ポインターが去る2006年4月11日(火曜)、カリフォルニア州サンタモニカ大学病院で癌のため死去した。52歳だった。癌の種類は発表されていない。ジューン・ポインターは去る2月から入院していた。
ジューンは、姉のルース、アニタの胸に抱かれながら、また兄のアーロン、フリッツも立ち会う中死去した。ボニーは立ち会わなかった。
ポインター・シスターズは、1971年カリフォルニア州オークランドでポインター姉妹4人、上から順にルース・ポインター(1946年3月19日生まれ)、アニータ(1948年1月23日生まれ)、ボニー(1950年7月11日生まれ)、ジューン(1954年11月30日生まれ)によって結成された。60年代後半はポインター兄弟の、姉妹のほか、上記2人の兄たちと教会で共に歌っていた。
1973年、ニューオーリンズのプロデューサー、アラン・トゥーサンのプロデュースによる『ポインター・シスターズ』でブルーサム・レコードからデビュー。ここからいきなり、ファンキーな「イエス・ウィ・キャン・キャン」が大ヒットし注目されるようになった。ポインター・シスターズは、ソウル、ファンクだけでなく、1940年代のアメリカのノスタルジックなスタンダード曲も歌い、従来のR&Bコーラスグループと一線を画した。また、1976年の大ヒットブラック映画『カー・ウォッシュ』にも出演している。
1978年、3女のボニー・ポインターがソロシンガーとなるために、グループを脱退。ボニーは同年モータウンから「フリー・ミー・フロム・マイ・フリードム」がヒット。一方、ポインターズは3人組となり、一時期人気が低迷したが、1979年、ブルース・スプリングスティーンの作品「ファイアー」をレコーディングしたところ、これがポップ部門で2位まで行く大ヒットとなり、復活。以後、「ヒーズ・ソー・シャイ」(1980年)、「スロー・ハンド」(1981年)などの大ヒットが続出、70年代以上に大きな人気を獲得した。
その後、グループ活動と並行してジューン、アニータもソロ活動をしていた時期もあるが、ジューンはソロアルバム2枚をだしてグループを脱退。ポインター・シスターズは、しばらくアニータとルースの二人で活動、その後、ルースの娘イッサ・ポインターを加えて3人組として活動している。
ポインター・シスターズとしてはグラミー賞を3回獲得している。74年度、「フェアリーテール」で「ベスト・カントリー・パフォーマンス」、84年度「オートマティック」で「ベスト・アレンジ・フォー・ヴォイセス」、同年度「ジャンプ」で「ベスト・ポップ・パフォーマンス」。
ENT>OBITUARY>Pointer, June / April 11, 2006 (52)
【リーラ・ジェームス・ライヴ〜ゴッドドーター・オブ・ソウルが21世紀のソウルを創る】
ゴッドドーター。
ドラムス、ギター、ベース、パーカッション、キーボード、そしてコーラス2人というバンド演奏が始まってまもなくリーラが登場。リズムにのって大きな特大のアフロヘアを振る。金髪のアフロヘアが激しく揺れる。しばらくして形が崩れていないか、鏡を持って確かめる。そんなエンタテインメントで、いきなり、オーディエンスをがっちりつかんだ。期待以上に、予想以上に素晴らしかったリーラ・ジェームスのライヴのオープニングだ。これだけオールド・スクールなのに、これほどの若いオーディエンスを獲得しているとは。
「ソウル・フード」(下記セットリストで7)が終わってスローへ移行する時彼女はこう言って歌い始めた。「少しスローにしましょう。私は、ゴスペル、ファンク、ブルーズ、ジャズ、ソウル・・・、そんなものを聴いて育ってきた。そうしたものがひとつになって今の私、リーラになっている。(中略) ブルーズを歌いたい気分。さあー、カモン・ヨー!」
彼女の本質は、リアル・ミュージックをやるリアル・ミュージシャン。ゴスペル、ブルーズ、ソウル、そうしたものが素晴らしかった時代のものを、彼女なりに捉え、咀嚼(そしゃく)し、完璧に自分のものとして排出している。そして、彼女の体の動きや、ミュージシャンとの連係、指示の仕方、そして、何よりそのちょっとした南部風の訛りなどから、女性版ミニ・ジェームス・ブラウン・ショウ的な印象を持った。
CDもディープで、ルーツで、奥が深かったが、ライヴはもっとさらに地球の根っ子に突き進んでいる感じだ。声がディープで、ソウル・ミュージックとしては、70年代、しかも南部のソウル、ゴスペルを思わせる。ライヴを見ると、CDでさえ今という時代へ歩み寄ったことがうっすらわかる。
一体、彼女は何歳なのだろうか。このオールドスクールぶりを見ていて、大いなる疑問が湧きあがった。見た目では年齢不詳。20代にも思えるが、こんなグレイトなライヴパフォーマンスを見せるんだから、相当なヴェテランとも思える。アンジー・ストーンより上でもおかしくないだろう。40代半ば以上という意味だ。
そして、一体、彼女は何者なのだろうか。アレサ・フランクリン、グラディス・ナイト、ティナ・ターナーを聴いてきた。シャーリー・シーザー、アル・グリーン、サム・クックを聴いていた。ミリー・ジャクソン、シャーリー・ブラウン、パティー・ラベルを聴いていた。それは彼女がリアルタイムで知った音楽か、それとも後から覚えたものなのか。
「音楽が本物の輝きを持っていた時、音楽がみんなのものだった頃、リアル・ミュージシャンがリアル・ミュージックをかなでていた頃。そんな頃に、私たちはもう戻れないのかしら? アイ・ラヴ・ミュージック!!」 リーラのオールドスクール賛歌宣言だ。こうして、ローリング・ストーンズのヒット「ミス・ユー」を使った彼女自身の「アイ・ラヴ・ミュージック」が歌われた。(「ミス・ユー」のリズムに彼女の替え歌がのったもの)
決して新しい物へ妥協などせず、リアル・ミュージシャンによるリアル・ミュージック=本質的な音楽を追求することを信念としていることが痛いほどわかった一言だ。「つまらないテーマではなく、本質を持った音楽。そんな曲を1曲お送りしましょう」と言って歌い始めたのが、ステイプル・シンガーズの「アイル・テイク・ユー・ゼア」だ。ここにもリアル・ミュージックへの強い信念がほとばしり出る。メイヴィス・ステイプル風に歌ったこれも素晴らしい。
「私の音楽は、ソウル・ミュージック。私のソウル(魂)からほとばしる音楽」 リーラのソウル・ミュージック宣言だ。こうも言い放った。「私はビデオでお尻を振ってレコードを売りたくはない」 「ミュージック」という曲(CDでは2曲目に収録。下記セットリストでは11)では、こうも歌う。「マーヴィン・ゲイが死んだことはみんな知ってる。でも、今どうなっているか(what’s going on)をいまだに語らなければならない。音楽は死んでしまった、と。ソウル・ミュージックはどこへ行った? ビデオばかりじゃないの。もはや私たちは歌を忘れている。音楽はどこへ行った? ソウルは死んだ。ソウルを取り返そう」
アリシア・キーズより、さらに一歩オールドスクールで、しかも過激だ。アリシアは20代なので、70年代にリスペクト感はあるが、ここまではいかない。こうした考え方は、とても20代には思えない。40代以降でないとここまで行き着かないと推察する。もし彼女が20代なら、相当早熟で、世間を俯瞰する力を持っていることになる。あるいは近くに強力な指導者がいるか。肉体的に何歳かはわからないが、間違いなく50代の叡智と知識と見識と知性を兼ね備えている。
約2時間弱のパフォーマンスの中で最高の輝きを見せたのは、なんと言っても「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」のシーンだ。彼女に言わせると、「こんな現状の音楽業界だが、必ずいつか変革は訪れる」ということだ。なんと力強いメッセージをこめた歌唱か。天井から落ちるスポットライトに頭をあげ、手を伸ばしている姿は感動的ですらあった。リーラの額から落ちる汗は、彼女のソウル・ミュージックへの信念の結晶だ。
ゴスペル、ブルーズ、ソウル、ファンク、ジャズ。すべてを飲み込み、リーラ・ジェームスは21世紀のソウル・ミュージックを創る。
+++++
1849。
ショウが終わった後、ほんのちょっとだけリーラに会えた。
彼女のライヴには事前のセットリストがなかった。確かにゆるい進行ではあった。だが、音楽自体は彼女が何度も言うとおり「リアル・ミュージック」だった。曲は毎回、リーラが音楽ディレクターであるキーボード奏者に伝える。「いくつかキーとなる言葉があって、それを言うと、音楽ディレクターはすぐにわかってくれるの。例えば『フード』と言えば、次は『ソウル・フード』を演奏する。『アイ・ワズ・ボーン・・・』と言えば、『ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム』という具合。何年も一緒にやっているので、次に何をやるか大体わかるのよ」
「あなたのライヴを見て、最初、ジェームス・ブラウン・ショウを思い浮かべました」 「あら、そう。しばらく前にジェームス・ブラウンに会ったわ。彼は私のことを『ゴッドドーター・オブ・ソウル』と言ってくれた。(ジェームス・ブラウンが『ゴッドファーザー・オブ・ソウル』なので、それにちなんで)」 ソウルの孫娘だ。特にショウの途中でバックコーラスの一人に付き添われて、ステージをはけるシーンがあるのだが、その時身体を震わしながら、舞台そでに歩いていくところがミスター・ブラウンそのものを思わせた。あのまま、付き添いを振り払えば、もはやミスター・ブラウンのマントショウである。セットリストがないところも、ミスター・ブラウン風か。
彼女の英語にちょっと南部訛りを感じたので「あなたは、サウスキャロライナあたりの出身?」と訊いたら「LAよ」とのこたえ。これは意外。
「ところで、あなたの誕生日は?」 「5月22日よ」 「年号は?」 「何年かって? エイティーン・フォーティー・ナイン・・・よ」 「エイティーン・フォーティー・・・? え〜〜?? 1849?? えええっ。(すぐに暗算できず)100歳以上か?」 「そんな年齢には見えないでしょ。ふふ」 さすがの僕も切り返せなかった。残念、無念。負けた。(笑)
絶対に、2枚目の作品を出して欲しい。お願いします。
Setlist セットリスト (Documented by Yoshioka Masaharu)
show started 19:15
01. Intro
02. (sampling "Rise") Clap Your Hand (?)
03. Long Time Coming
04. Good Time
05. We Are Gonna Have A Good Time (As Known As "Doing It To Death")
06. Give It To Me
07. Soul Food
08. I Love To Sing The Blues
09. My Joy
10. It’s Alright
11. Music (A riff of "I Love Music")
12. Miss You (I Love Music)
13. I’ll Take You There
14. I Believe Change (Prelude To "A Change Is Gonna Come")
15. A Change Is Gonna Come 〜 (Gospel Uptempo Arrange Song)
Enc.1 Apache (Recorded)
Enc.2 Don’t Speak
Enc.3 Presence Of A Change (?)
show ended 21.06
(2006年 4月14日金曜、渋谷オーイースト=リーラ・ジェームス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Leela
2006-75
ゴッドドーター。
ドラムス、ギター、ベース、パーカッション、キーボード、そしてコーラス2人というバンド演奏が始まってまもなくリーラが登場。リズムにのって大きな特大のアフロヘアを振る。金髪のアフロヘアが激しく揺れる。しばらくして形が崩れていないか、鏡を持って確かめる。そんなエンタテインメントで、いきなり、オーディエンスをがっちりつかんだ。期待以上に、予想以上に素晴らしかったリーラ・ジェームスのライヴのオープニングだ。これだけオールド・スクールなのに、これほどの若いオーディエンスを獲得しているとは。
「ソウル・フード」(下記セットリストで7)が終わってスローへ移行する時彼女はこう言って歌い始めた。「少しスローにしましょう。私は、ゴスペル、ファンク、ブルーズ、ジャズ、ソウル・・・、そんなものを聴いて育ってきた。そうしたものがひとつになって今の私、リーラになっている。(中略) ブルーズを歌いたい気分。さあー、カモン・ヨー!」
彼女の本質は、リアル・ミュージックをやるリアル・ミュージシャン。ゴスペル、ブルーズ、ソウル、そうしたものが素晴らしかった時代のものを、彼女なりに捉え、咀嚼(そしゃく)し、完璧に自分のものとして排出している。そして、彼女の体の動きや、ミュージシャンとの連係、指示の仕方、そして、何よりそのちょっとした南部風の訛りなどから、女性版ミニ・ジェームス・ブラウン・ショウ的な印象を持った。
CDもディープで、ルーツで、奥が深かったが、ライヴはもっとさらに地球の根っ子に突き進んでいる感じだ。声がディープで、ソウル・ミュージックとしては、70年代、しかも南部のソウル、ゴスペルを思わせる。ライヴを見ると、CDでさえ今という時代へ歩み寄ったことがうっすらわかる。
一体、彼女は何歳なのだろうか。このオールドスクールぶりを見ていて、大いなる疑問が湧きあがった。見た目では年齢不詳。20代にも思えるが、こんなグレイトなライヴパフォーマンスを見せるんだから、相当なヴェテランとも思える。アンジー・ストーンより上でもおかしくないだろう。40代半ば以上という意味だ。
そして、一体、彼女は何者なのだろうか。アレサ・フランクリン、グラディス・ナイト、ティナ・ターナーを聴いてきた。シャーリー・シーザー、アル・グリーン、サム・クックを聴いていた。ミリー・ジャクソン、シャーリー・ブラウン、パティー・ラベルを聴いていた。それは彼女がリアルタイムで知った音楽か、それとも後から覚えたものなのか。
「音楽が本物の輝きを持っていた時、音楽がみんなのものだった頃、リアル・ミュージシャンがリアル・ミュージックをかなでていた頃。そんな頃に、私たちはもう戻れないのかしら? アイ・ラヴ・ミュージック!!」 リーラのオールドスクール賛歌宣言だ。こうして、ローリング・ストーンズのヒット「ミス・ユー」を使った彼女自身の「アイ・ラヴ・ミュージック」が歌われた。(「ミス・ユー」のリズムに彼女の替え歌がのったもの)
決して新しい物へ妥協などせず、リアル・ミュージシャンによるリアル・ミュージック=本質的な音楽を追求することを信念としていることが痛いほどわかった一言だ。「つまらないテーマではなく、本質を持った音楽。そんな曲を1曲お送りしましょう」と言って歌い始めたのが、ステイプル・シンガーズの「アイル・テイク・ユー・ゼア」だ。ここにもリアル・ミュージックへの強い信念がほとばしり出る。メイヴィス・ステイプル風に歌ったこれも素晴らしい。
「私の音楽は、ソウル・ミュージック。私のソウル(魂)からほとばしる音楽」 リーラのソウル・ミュージック宣言だ。こうも言い放った。「私はビデオでお尻を振ってレコードを売りたくはない」 「ミュージック」という曲(CDでは2曲目に収録。下記セットリストでは11)では、こうも歌う。「マーヴィン・ゲイが死んだことはみんな知ってる。でも、今どうなっているか(what’s going on)をいまだに語らなければならない。音楽は死んでしまった、と。ソウル・ミュージックはどこへ行った? ビデオばかりじゃないの。もはや私たちは歌を忘れている。音楽はどこへ行った? ソウルは死んだ。ソウルを取り返そう」
アリシア・キーズより、さらに一歩オールドスクールで、しかも過激だ。アリシアは20代なので、70年代にリスペクト感はあるが、ここまではいかない。こうした考え方は、とても20代には思えない。40代以降でないとここまで行き着かないと推察する。もし彼女が20代なら、相当早熟で、世間を俯瞰する力を持っていることになる。あるいは近くに強力な指導者がいるか。肉体的に何歳かはわからないが、間違いなく50代の叡智と知識と見識と知性を兼ね備えている。
約2時間弱のパフォーマンスの中で最高の輝きを見せたのは、なんと言っても「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」のシーンだ。彼女に言わせると、「こんな現状の音楽業界だが、必ずいつか変革は訪れる」ということだ。なんと力強いメッセージをこめた歌唱か。天井から落ちるスポットライトに頭をあげ、手を伸ばしている姿は感動的ですらあった。リーラの額から落ちる汗は、彼女のソウル・ミュージックへの信念の結晶だ。
ゴスペル、ブルーズ、ソウル、ファンク、ジャズ。すべてを飲み込み、リーラ・ジェームスは21世紀のソウル・ミュージックを創る。
+++++
1849。
ショウが終わった後、ほんのちょっとだけリーラに会えた。
彼女のライヴには事前のセットリストがなかった。確かにゆるい進行ではあった。だが、音楽自体は彼女が何度も言うとおり「リアル・ミュージック」だった。曲は毎回、リーラが音楽ディレクターであるキーボード奏者に伝える。「いくつかキーとなる言葉があって、それを言うと、音楽ディレクターはすぐにわかってくれるの。例えば『フード』と言えば、次は『ソウル・フード』を演奏する。『アイ・ワズ・ボーン・・・』と言えば、『ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム』という具合。何年も一緒にやっているので、次に何をやるか大体わかるのよ」
「あなたのライヴを見て、最初、ジェームス・ブラウン・ショウを思い浮かべました」 「あら、そう。しばらく前にジェームス・ブラウンに会ったわ。彼は私のことを『ゴッドドーター・オブ・ソウル』と言ってくれた。(ジェームス・ブラウンが『ゴッドファーザー・オブ・ソウル』なので、それにちなんで)」 ソウルの孫娘だ。特にショウの途中でバックコーラスの一人に付き添われて、ステージをはけるシーンがあるのだが、その時身体を震わしながら、舞台そでに歩いていくところがミスター・ブラウンそのものを思わせた。あのまま、付き添いを振り払えば、もはやミスター・ブラウンのマントショウである。セットリストがないところも、ミスター・ブラウン風か。
彼女の英語にちょっと南部訛りを感じたので「あなたは、サウスキャロライナあたりの出身?」と訊いたら「LAよ」とのこたえ。これは意外。
「ところで、あなたの誕生日は?」 「5月22日よ」 「年号は?」 「何年かって? エイティーン・フォーティー・ナイン・・・よ」 「エイティーン・フォーティー・・・? え〜〜?? 1849?? えええっ。(すぐに暗算できず)100歳以上か?」 「そんな年齢には見えないでしょ。ふふ」 さすがの僕も切り返せなかった。残念、無念。負けた。(笑)
絶対に、2枚目の作品を出して欲しい。お願いします。
Setlist セットリスト (Documented by Yoshioka Masaharu)
show started 19:15
01. Intro
02. (sampling "Rise") Clap Your Hand (?)
03. Long Time Coming
04. Good Time
05. We Are Gonna Have A Good Time (As Known As "Doing It To Death")
06. Give It To Me
07. Soul Food
08. I Love To Sing The Blues
09. My Joy
10. It’s Alright
11. Music (A riff of "I Love Music")
12. Miss You (I Love Music)
13. I’ll Take You There
14. I Believe Change (Prelude To "A Change Is Gonna Come")
15. A Change Is Gonna Come 〜 (Gospel Uptempo Arrange Song)
Enc.1 Apache (Recorded)
Enc.2 Don’t Speak
Enc.3 Presence Of A Change (?)
show ended 21.06
(2006年 4月14日金曜、渋谷オーイースト=リーラ・ジェームス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Leela
2006-75
【ファンク・ブラザース・ライヴ〜モータウンの栄光に立って】
桧舞台。
1960年代にデトロイトにあったモータウン・レコード。そのモータウンからは次々とヒット曲が登場し、スターたちが誕生した。歌を歌うシンガーたちは常にスポットライトを浴びる位置に立ち、レコーディング・スタジオでバック演奏をするミュージシャンや、ライヴでシンガーをサポートするミュージシャンたちにはめったにスポットライトは当たらなかった。
マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、ダイアナ・ロス、テンプテーションズ、そうしたアーティストたちが、モータウンの光を浴びたスターだとすると、そのバックを担っていたこのファンク・ブラザースは、モータウンの影(シャドウ)にひっそりと佇んでいた男たちということになる。そのシャドウに光を与えたのが、映画『永遠のモータウン(原題、スタンディング・イン・ザ・シャドウズ・オブ・モータウン=モータウンの影に立って、の意味)』だ。
映画の大ヒットによって、それまで無名だったファンク・ブラザースが一躍注目されるようになり、世界ツアーをするまでにいたった。こうして、60年代には誰も知らなかったファンク・ブラザースが、来日までしたのだ。
やはり、パーカッションのジャック・アシュフォードと、オルガンのジョー・ハンターという二人の重鎮、オリジナル・ファンク・ブラザースがいることでバンドが光輝く。次々と歌われるモータウンのヒット曲の数々は、当時をリアルタイムで知る人はもちろんのこと、そうでない若い世代にもさまざまな機会を通して、知られている。これらの楽曲の強力さといったら、向かうところ敵なしだ。
この日は、1曲だけ知らない曲が歌われた。それが、11曲目の「ゲット・ライト・オン・アップ」という作品で、ジャック・アシュフォードが歌った。さすがにわからなかったのでショーが終わって客席にでてきたジャック本人に尋ねた。すると、これは彼が68年頃、自身のプロダクション、パイド・パイパー・プロダクションからリリースした彼が書いた作品「ゲット・ライト・オン・トップ」だそうだ。家に帰って『ソウル大辞典』を調べたら、そこにも出ていなかった。これは、超レアな1曲だった。
また、この日はジミー・ラッフィンの曲「ホワット・ビカームズ・オブ・ザ・ブロークン・ハーテッド」(映画でも使われた)も歌われた。
40年前に、影に立っていた男たちが、今、堂々とスポットライトを浴びている。まさに、桧舞台、彼ら自身がスターになった夜だ。
(明日の日記でリード・シンガー、今回のファンク・ブラザースのリード・シンガー、ラリー・ジョンソンについてとファンク・ブラザースの今日までの過去記事をまとめて紹介します)
■Setlist: [ original artist in ( ) ] セットリスト
show started 21:41
01. Get Ready (Temptations)
02. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours (Stevie Wonder)
03. Heatwave (Martha & Vandellas)
04. I Heard It Through The Grapevine (Marvin Gaye, Gladys Knight & Pips)
05. You Can’t Hurry Love (Supremes)
06. My Girl (Temptations)
07. What Becomes Of The Broken Hearted (Jimmy Ruffin)
08. Ain’t No Mountain High Enough (Marvin & Tammie Terrell)
09. Ain’t Nothing Like A Real Thing (Marvin & Tammie Terrell)
10. What’s Going On (Marvin Gaye)
11. Get Right On Top (Jack Ashford - circa 1968-- released on Pied Piper Production) (A riff of "There Was A Time")
12. I Know I’m Losing You (Temptations)
Enc. Shotgun (Junior Walker & All Stars)
show ended 22:53
(2006年4月13日木曜セカンド、丸の内コットンクラブ=ザ・ファンク・ブラザース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Funk Brothers, The
2006-74
桧舞台。
1960年代にデトロイトにあったモータウン・レコード。そのモータウンからは次々とヒット曲が登場し、スターたちが誕生した。歌を歌うシンガーたちは常にスポットライトを浴びる位置に立ち、レコーディング・スタジオでバック演奏をするミュージシャンや、ライヴでシンガーをサポートするミュージシャンたちにはめったにスポットライトは当たらなかった。
マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、ダイアナ・ロス、テンプテーションズ、そうしたアーティストたちが、モータウンの光を浴びたスターだとすると、そのバックを担っていたこのファンク・ブラザースは、モータウンの影(シャドウ)にひっそりと佇んでいた男たちということになる。そのシャドウに光を与えたのが、映画『永遠のモータウン(原題、スタンディング・イン・ザ・シャドウズ・オブ・モータウン=モータウンの影に立って、の意味)』だ。
映画の大ヒットによって、それまで無名だったファンク・ブラザースが一躍注目されるようになり、世界ツアーをするまでにいたった。こうして、60年代には誰も知らなかったファンク・ブラザースが、来日までしたのだ。
やはり、パーカッションのジャック・アシュフォードと、オルガンのジョー・ハンターという二人の重鎮、オリジナル・ファンク・ブラザースがいることでバンドが光輝く。次々と歌われるモータウンのヒット曲の数々は、当時をリアルタイムで知る人はもちろんのこと、そうでない若い世代にもさまざまな機会を通して、知られている。これらの楽曲の強力さといったら、向かうところ敵なしだ。
この日は、1曲だけ知らない曲が歌われた。それが、11曲目の「ゲット・ライト・オン・アップ」という作品で、ジャック・アシュフォードが歌った。さすがにわからなかったのでショーが終わって客席にでてきたジャック本人に尋ねた。すると、これは彼が68年頃、自身のプロダクション、パイド・パイパー・プロダクションからリリースした彼が書いた作品「ゲット・ライト・オン・トップ」だそうだ。家に帰って『ソウル大辞典』を調べたら、そこにも出ていなかった。これは、超レアな1曲だった。
また、この日はジミー・ラッフィンの曲「ホワット・ビカームズ・オブ・ザ・ブロークン・ハーテッド」(映画でも使われた)も歌われた。
40年前に、影に立っていた男たちが、今、堂々とスポットライトを浴びている。まさに、桧舞台、彼ら自身がスターになった夜だ。
(明日の日記でリード・シンガー、今回のファンク・ブラザースのリード・シンガー、ラリー・ジョンソンについてとファンク・ブラザースの今日までの過去記事をまとめて紹介します)
■Setlist: [ original artist in ( ) ] セットリスト
show started 21:41
01. Get Ready (Temptations)
02. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours (Stevie Wonder)
03. Heatwave (Martha & Vandellas)
04. I Heard It Through The Grapevine (Marvin Gaye, Gladys Knight & Pips)
05. You Can’t Hurry Love (Supremes)
06. My Girl (Temptations)
07. What Becomes Of The Broken Hearted (Jimmy Ruffin)
08. Ain’t No Mountain High Enough (Marvin & Tammie Terrell)
09. Ain’t Nothing Like A Real Thing (Marvin & Tammie Terrell)
10. What’s Going On (Marvin Gaye)
11. Get Right On Top (Jack Ashford - circa 1968-- released on Pied Piper Production) (A riff of "There Was A Time")
12. I Know I’m Losing You (Temptations)
Enc. Shotgun (Junior Walker & All Stars)
show ended 22:53
(2006年4月13日木曜セカンド、丸の内コットンクラブ=ザ・ファンク・ブラザース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Funk Brothers, The
2006-74
【ファンク・ブラザース、ラリー・ジョンソンの経歴】
ヴェテラン。
ファンク・ブラザースのリード・シンガー、ラリー・ジョンソンにはかなりのキャリアがあった。彼と話をする機会があったのでその内容をまとめてみる。
ラリーはラリー・オニール・ジョンソン。1954年1月8日、メンフィス生まれ。現在52歳。エルヴィス・プレスリーと誕生日(1月4日)が4日しか違わない。そして、エルヴィスの家のほぼ隣に住んでいたので、よく誕生会を間の6日などに一緒にやったそうだ。
メンフィスといえば、スタックス・レコード。地元では教会でゴスペルを経験し、その後さまざまなバンド活動をしていた。74年頃(20歳)、コン・ファンク・シャンが地元のインディからシングル「ミスター・タンブリンマン」を出した前後に、彼らのバックバンドの一員となっていたこともあった。ちょうど、コン・ファンク・シャンが前身のグループ、プロジェクト・ソウルから名前を変えた時期だった、という。
その後、いくつかのバンドを経て入ったグループが、サークル・オブ・ファイアーという8人組みのR&Bのセルフコンテインド・グループ。このグループは1978年、スタックス・レコードからシングル「ハヴ・イット・ユア・ウェイ」とアルバム『エスケープ・ハッチ』を出した。プロデュースはデイヴィッド・ポーター。残念ながらヒットには至らなかった。
日本に初めて来たのは1979年、赤坂ムゲンに約2ヶ月出演した。この時のバンドがそのサークル・オブ・ファイアー。その後、関西のディスコ「ボトムライン」に出演するために再来日。この他、バーケイズ、Jブラックフット、アン・ピーブルズなどの来日にバックコーラスの一員としてついてきた経験がある。また、アメリカではアル・グリーン、シャーリー・ブラウン、LTDなどのバックも担当。ということで、メンフィスを本拠としたかなりのヴェテラン・シンガーということになる。
80年代に入って、バーケイズのメンバーとして活動していたこともある。バーケイズには、85年から94年、その後2002年から2004年まで出たり入ったりして、計11年ほど在籍していたという。
ラリーは、バーケイズのメンバーとなったのと同時に、R&Bヴォーカル・グループ、ソウル・チルドレンのバックも担当するようになった。そして、そのソウル・チルドレンのリードのひとり、J・ブラックフットがソロ活動をした時もバックをサポートしていた。
このファンク・ブラザースに加入したのは2004年のこと。オーディションを受けて認められ、参加することになった。そして、今回はファンク・ブラザースのリード・シンガーとして再来日を果たした。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
■ファンク・ブラザース関連の記事をまとめました。それは、2002年秋、アメリカで映画が公開されたニュースから始まった。
1) 2002年12月2日付け日記。全米で映画『スタンディング・イン・ザ・シャドウズ・オブ・モータウン』が公開されたというニュース。ファンク・ブラザースに関する第一報。もう3年半も前のことになる。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200212/diary20021202.html
2) 2003年4月29日付け日記。ファンク・ブラザース・ライヴ評。そのファンク・ブラザースがニューヨークで行ったライヴのライヴ評。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030429.html
3) 2003年10月24日付け日記。日本でも映画の公開が決まり、『永遠のモータウン』の字幕付き試写を見ての映画評。
"Standing In The Shadows Of Motown": Motown’s Sparkle & Shadow
「モータウンの光と影」
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031024.html
4) 2004年3月28日付け日記。ファンク・ブラザースの音源をCD化。
The Funk Brothers’ Album Released
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200403/diary20040328.html
5) 2004年3月29日付け日記。『ソウルブレンズ』でモータウン特集。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200403/diary20040329.html
6) 2004年5月6日付け日記。モータウン・ニュースいろいろ。 Motown, Motown, Motown: "To Be Loved" Would Be TV Mini-Series
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040506.html
7) 2004/05/08 (Sat)
"Standing In The Shadows Of Motown" : Story Of Unsung Heroes
映画『永遠のモータウン』関連記事・特集
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200405/diary20040508.html
8)ベリー・ゴーディー自伝 『モータウン、わが愛と夢』 (原題 To Be Loved)(東京FM出版より発売中)
モータウンレコード創始者、ベリー・ゴーディーの唯一の自伝。ゴーディーがいかにしてモータウンを設立し、これを世界的な大レーベルにしたか。ダイアナ・ロス、スティーヴィー、マーヴィン、スモーキーらとの知られざるエピソード満載。映画に感動したら、この本でさらに感動を増幅させてお楽しみください。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/492488068X/soulsearchiho-22/ref=nosim
9) その書籍『モータウン、わが愛と夢〜ベリー・ゴーディー・トリビュート 』のサウンドトラック
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FMTW/soulsearchiho-22/ref%3Dnosim/249-2275356-8019517
10) 2004/11/28 (Sun)
DVD "Standing In The Shadows Of Motown" On "Soul Blends": The Brothers Are Family
国内盤DVD発売。特典映像の紹介。
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200411/diary20041128.html
11) April 11, 2006
The Funk Brothers Live: Don’t Forget To Bring Lyrics Of "My Girl" ファンク・ブラザース初来日。そして、そのライヴ評。
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_11.html
12) April 16, 2006
The Funk Brothers Again: Standing In The Light Of Motown
ファンク・ブラザース:モータウンの栄光に立って
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_16.html
+++++
(2006年4月13日木曜セカンド、丸の内コットンクラブ=ザ・ファンク・ブラザース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Funk Brothers, The
ENT>MUSIC>LIVE>Johnson, Larry
ヴェテラン。
ファンク・ブラザースのリード・シンガー、ラリー・ジョンソンにはかなりのキャリアがあった。彼と話をする機会があったのでその内容をまとめてみる。
ラリーはラリー・オニール・ジョンソン。1954年1月8日、メンフィス生まれ。現在52歳。エルヴィス・プレスリーと誕生日(1月4日)が4日しか違わない。そして、エルヴィスの家のほぼ隣に住んでいたので、よく誕生会を間の6日などに一緒にやったそうだ。
メンフィスといえば、スタックス・レコード。地元では教会でゴスペルを経験し、その後さまざまなバンド活動をしていた。74年頃(20歳)、コン・ファンク・シャンが地元のインディからシングル「ミスター・タンブリンマン」を出した前後に、彼らのバックバンドの一員となっていたこともあった。ちょうど、コン・ファンク・シャンが前身のグループ、プロジェクト・ソウルから名前を変えた時期だった、という。
その後、いくつかのバンドを経て入ったグループが、サークル・オブ・ファイアーという8人組みのR&Bのセルフコンテインド・グループ。このグループは1978年、スタックス・レコードからシングル「ハヴ・イット・ユア・ウェイ」とアルバム『エスケープ・ハッチ』を出した。プロデュースはデイヴィッド・ポーター。残念ながらヒットには至らなかった。
日本に初めて来たのは1979年、赤坂ムゲンに約2ヶ月出演した。この時のバンドがそのサークル・オブ・ファイアー。その後、関西のディスコ「ボトムライン」に出演するために再来日。この他、バーケイズ、Jブラックフット、アン・ピーブルズなどの来日にバックコーラスの一員としてついてきた経験がある。また、アメリカではアル・グリーン、シャーリー・ブラウン、LTDなどのバックも担当。ということで、メンフィスを本拠としたかなりのヴェテラン・シンガーということになる。
80年代に入って、バーケイズのメンバーとして活動していたこともある。バーケイズには、85年から94年、その後2002年から2004年まで出たり入ったりして、計11年ほど在籍していたという。
ラリーは、バーケイズのメンバーとなったのと同時に、R&Bヴォーカル・グループ、ソウル・チルドレンのバックも担当するようになった。そして、そのソウル・チルドレンのリードのひとり、J・ブラックフットがソロ活動をした時もバックをサポートしていた。
このファンク・ブラザースに加入したのは2004年のこと。オーディションを受けて認められ、参加することになった。そして、今回はファンク・ブラザースのリード・シンガーとして再来日を果たした。
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■ファンク・ブラザース関連の記事をまとめました。それは、2002年秋、アメリカで映画が公開されたニュースから始まった。
1) 2002年12月2日付け日記。全米で映画『スタンディング・イン・ザ・シャドウズ・オブ・モータウン』が公開されたというニュース。ファンク・ブラザースに関する第一報。もう3年半も前のことになる。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200212/diary20021202.html
2) 2003年4月29日付け日記。ファンク・ブラザース・ライヴ評。そのファンク・ブラザースがニューヨークで行ったライヴのライヴ評。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030429.html
3) 2003年10月24日付け日記。日本でも映画の公開が決まり、『永遠のモータウン』の字幕付き試写を見ての映画評。
"Standing In The Shadows Of Motown": Motown’s Sparkle & Shadow
「モータウンの光と影」
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031024.html
4) 2004年3月28日付け日記。ファンク・ブラザースの音源をCD化。
The Funk Brothers’ Album Released
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200403/diary20040328.html
5) 2004年3月29日付け日記。『ソウルブレンズ』でモータウン特集。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200403/diary20040329.html
6) 2004年5月6日付け日記。モータウン・ニュースいろいろ。 Motown, Motown, Motown: "To Be Loved" Would Be TV Mini-Series
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040506.html
7) 2004/05/08 (Sat)
"Standing In The Shadows Of Motown" : Story Of Unsung Heroes
映画『永遠のモータウン』関連記事・特集
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200405/diary20040508.html
8)ベリー・ゴーディー自伝 『モータウン、わが愛と夢』 (原題 To Be Loved)(東京FM出版より発売中)
モータウンレコード創始者、ベリー・ゴーディーの唯一の自伝。ゴーディーがいかにしてモータウンを設立し、これを世界的な大レーベルにしたか。ダイアナ・ロス、スティーヴィー、マーヴィン、スモーキーらとの知られざるエピソード満載。映画に感動したら、この本でさらに感動を増幅させてお楽しみください。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/492488068X/soulsearchiho-22/ref=nosim
9) その書籍『モータウン、わが愛と夢〜ベリー・ゴーディー・トリビュート 』のサウンドトラック
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FMTW/soulsearchiho-22/ref%3Dnosim/249-2275356-8019517
10) 2004/11/28 (Sun)
DVD "Standing In The Shadows Of Motown" On "Soul Blends": The Brothers Are Family
国内盤DVD発売。特典映像の紹介。
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200411/diary20041128.html
11) April 11, 2006
The Funk Brothers Live: Don’t Forget To Bring Lyrics Of "My Girl" ファンク・ブラザース初来日。そして、そのライヴ評。
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_11.html
12) April 16, 2006
The Funk Brothers Again: Standing In The Light Of Motown
ファンク・ブラザース:モータウンの栄光に立って
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_16.html
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(2006年4月13日木曜セカンド、丸の内コットンクラブ=ザ・ファンク・ブラザース・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Funk Brothers, The
ENT>MUSIC>LIVE>Johnson, Larry
Craig David Live At Zepp
2006年4月18日【クレイグ・デイヴィッド・ライヴ】
人気絶頂。
まさに人気絶頂という感じだ。アルバムを3枚だし、最新作もかなりの売れ行き。2003年10月の一般コンサート、2005年9月のショーケースライヴ以来のライヴ。2年半前のライヴから比べると、すっかりスケールの大きなスターになっている。観客の熱狂ぶりもすごい。年齢層は、ショーン・ポールなどと比べると若干高いか。女性比率がかなり高い。8−2で女子のほうが多いか。
白いスーツに身を包んだ彼が登場するやいなや、立錐の余地もない会場から歓声があがる。テンポよく次々と曲が歌われるが、今回の曲目はさすがに新作『ザ・ストーリー・ゴーズ』から9曲も歌われている。
下記セットリストの「segue」(セイグ)とは、曲間のつなぎのこと。ちょうど、クレイグ本人が舞台をはける短い時間、バンドメンバーたちがつないで曲を演奏したり歌っている部分だ。最初のセイグでは、最近ヒット中のニーヨの「ソー・シック」が歌われた。
イギリス訛りの強いクレイグが語る。「次に歌う曲は、3作目に入れたんだけど、ファーストアルバムを作る時にはできていた曲。僕が学校時代に経験したことを歌った作品だ。みんなも、学校や職場で経験するかもしれないような出来事だ。僕は、ずいぶんと辛い思いをしたが、結局、今回アルバムにいれた。曲のタイトルは『ジョニー』」
デイヴィッドがかつていじめられたことを歌った「ジョニー」という曲。ジョニーにいじめられたこと、それを教師にも親にもなかなか言えずに悶々としていた心模様を歌っている。
ドラムス、ギター、ベース、コーラス2人、キーボード3人という布陣。キーボードがベースやギターをやったりもする。このバンド、音がじつにきれいにまとまっていて、まるでCDのようだ。特にドラムスは、いくつかの曲で打ち込みの音を再生しているか、加えているかのようだ。
全体的には、前回(2003年)のライヴがイケイケムードだったのに対し、今回は比較的聴かせるタイプの作品が多かったような印象を持った。大人になった雰囲気か。いずれにせよ、どの曲もキャッチーで覚えやすい。ポップなUKソウルは日本人受けまちがいないところ。
ところでこの日、僕のお気に入りの「ヒドゥン・アジェンダ」が歌われなかった。クレイグに尋ねると「ああ、実は新作からの曲など、いろいろやらなきゃいけない曲がたくさんあって、たまたま落ちたんだよ。あれもこれも歌わないとって感じでね。でも、覚えておくよ」と答えてくれた。
(クレイグ・デイヴィッドは、今日18日火曜、新木場スタジオコーストで追加公演があります。当日券あります)
■ クレイグ・デイヴィッド関連記事
2002/11/30 (Sat)
Hidden Agenda by Craig David
「ヒドゥン・アジェンダ」がお気に入り。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200211/diary20021130.html
2003/03/07 (Fri)
Craig David: Unplugged
アンプラグドの収録。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030307.html
2003/10/23 (Thu)
Craig David Is In Red Zone: Live At Zepp
2003年10月のライヴ評。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031023.html
■Setlist 2006.4.17Live at Zepp Tokyo (+ indicates songs from 3rd album) セットリスト
show started 19:21
01. All The Way +
02. 7 Days
03. Slicker Than Your Average
04. Separate Ways +
05. Hypnotic +
06. Segue: What’s Your Flava
-- So Sick (Ne-Yo)
07. Spanish
08. Johnny +
09. My Love Don’t Stop +
10. Just Chillin’ +
11. Segue: Booty Man
-- Last Night
12. Walking Away
13. Rise And Fall
14. Unbelievable +
15. Re-Wind
16. Don’t Love You No More (I’m Sorry) +
Enc. Take ’Em Off +
Enc. Fill Me In
show ended 20.54
(2006年4月17日水・お台場ゼップ東京=クレイグ・デイヴィッド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>David, Craig
2006-76
人気絶頂。
まさに人気絶頂という感じだ。アルバムを3枚だし、最新作もかなりの売れ行き。2003年10月の一般コンサート、2005年9月のショーケースライヴ以来のライヴ。2年半前のライヴから比べると、すっかりスケールの大きなスターになっている。観客の熱狂ぶりもすごい。年齢層は、ショーン・ポールなどと比べると若干高いか。女性比率がかなり高い。8−2で女子のほうが多いか。
白いスーツに身を包んだ彼が登場するやいなや、立錐の余地もない会場から歓声があがる。テンポよく次々と曲が歌われるが、今回の曲目はさすがに新作『ザ・ストーリー・ゴーズ』から9曲も歌われている。
下記セットリストの「segue」(セイグ)とは、曲間のつなぎのこと。ちょうど、クレイグ本人が舞台をはける短い時間、バンドメンバーたちがつないで曲を演奏したり歌っている部分だ。最初のセイグでは、最近ヒット中のニーヨの「ソー・シック」が歌われた。
イギリス訛りの強いクレイグが語る。「次に歌う曲は、3作目に入れたんだけど、ファーストアルバムを作る時にはできていた曲。僕が学校時代に経験したことを歌った作品だ。みんなも、学校や職場で経験するかもしれないような出来事だ。僕は、ずいぶんと辛い思いをしたが、結局、今回アルバムにいれた。曲のタイトルは『ジョニー』」
デイヴィッドがかつていじめられたことを歌った「ジョニー」という曲。ジョニーにいじめられたこと、それを教師にも親にもなかなか言えずに悶々としていた心模様を歌っている。
ドラムス、ギター、ベース、コーラス2人、キーボード3人という布陣。キーボードがベースやギターをやったりもする。このバンド、音がじつにきれいにまとまっていて、まるでCDのようだ。特にドラムスは、いくつかの曲で打ち込みの音を再生しているか、加えているかのようだ。
全体的には、前回(2003年)のライヴがイケイケムードだったのに対し、今回は比較的聴かせるタイプの作品が多かったような印象を持った。大人になった雰囲気か。いずれにせよ、どの曲もキャッチーで覚えやすい。ポップなUKソウルは日本人受けまちがいないところ。
ところでこの日、僕のお気に入りの「ヒドゥン・アジェンダ」が歌われなかった。クレイグに尋ねると「ああ、実は新作からの曲など、いろいろやらなきゃいけない曲がたくさんあって、たまたま落ちたんだよ。あれもこれも歌わないとって感じでね。でも、覚えておくよ」と答えてくれた。
(クレイグ・デイヴィッドは、今日18日火曜、新木場スタジオコーストで追加公演があります。当日券あります)
■ クレイグ・デイヴィッド関連記事
2002/11/30 (Sat)
Hidden Agenda by Craig David
「ヒドゥン・アジェンダ」がお気に入り。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200211/diary20021130.html
2003/03/07 (Fri)
Craig David: Unplugged
アンプラグドの収録。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030307.html
2003/10/23 (Thu)
Craig David Is In Red Zone: Live At Zepp
2003年10月のライヴ評。
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031023.html
■Setlist 2006.4.17Live at Zepp Tokyo (+ indicates songs from 3rd album) セットリスト
show started 19:21
01. All The Way +
02. 7 Days
03. Slicker Than Your Average
04. Separate Ways +
05. Hypnotic +
06. Segue: What’s Your Flava
-- So Sick (Ne-Yo)
07. Spanish
08. Johnny +
09. My Love Don’t Stop +
10. Just Chillin’ +
11. Segue: Booty Man
-- Last Night
12. Walking Away
13. Rise And Fall
14. Unbelievable +
15. Re-Wind
16. Don’t Love You No More (I’m Sorry) +
Enc. Take ’Em Off +
Enc. Fill Me In
show ended 20.54
(2006年4月17日水・お台場ゼップ東京=クレイグ・デイヴィッド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>David, Craig
2006-76
【ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1 〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧ぐ〜】
発表。
お待たせいたしました。「ソウル・サーチン・ザ・セッション」第一回を来る7月1日に行います。ちょうど1年前のこの日、ソウルファンにとっては衝撃のニュースが世界を巡りました。ルーサー・ヴァンドロス死去のニュースでした。日本で初めてのルーサー・トリビュートのイヴェントを行います。
パネリストに松尾潔さん、尾臺順子さんというソウルメイト、さらに、ミュージシャンもケイリブ・ジェームス、GATS、シャンティ、木下航志という強力ラインナップでルーサーたっぷりの一夜になります。他にまだ出演未確定なアーティストが何人かおり、確定次第順次発表していきます。
ソウル・サーチン・ザ・セッション、第一回。ルーサーに興味をお持ちの方、ソウル・ミュージックに興味をお持ちの方、ぜひおいでください。
+++++
お知らせ
ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1 〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧ぐ〜
Soul Searchin: The Session Vol.1 〜 A Tribute To Luther Vandross
ひとりのソウルアーティストにスポットをあて、そのアーティストの作品をライヴで聴くシリーズ第1弾
2003年4月16日、ヴェルヴェット・ヴォイス、シルキー・ヴォイス、ルーサー・ヴァンドロスがマンハッタンの自宅で倒れた。意識不明の重態に陥った彼は、その後苦難のリハビリテーションを経て、奇蹟の復活。2004年2月のグラミーでビデオメッセージを寄せた。しかし、以後、劇的な回復はならず、2005年7月1日、遂に不帰の人となった。
それからちょうど1年。ルーサーを愛する人々が集結し、日本で初めて彼へのトリビュート・イヴェントを行う。ルーサーについて語り、ルーサーがソウルを込めた歌をルーサーに思いを寄せるアーティストたちが集いセッションで披露。
司会にザ・ソウル・サーチャー吉岡正晴、パネリストに自らのプロダクション名を「ネヴァー・トゥー・マッチ・プロダクション」と冠している松尾潔氏、NHK−FM『ソウル・ミュージック』(NHK−FM毎週木曜日午後11時から)のDJ尾臺順子さんというソウルメイトが集結。さらに、ライヴは日本在住の腕利きソウル・アーティスト、ケイリブ・ジェームス、自らルーサー作品を何曲も歌っているGATS(ガッツ)、成長著しい木下航志、多くのCM、作詞さらにライヴ活動で着実にファンを増やしているシャンティなどが登場。時の流れを忘れさせます。
ちょうど一周忌に行われる『ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧げる』へどうぞご期待ください。
『ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1』 〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧ぐ〜
■日時:2006年7月1日(土曜)
開場午後6時 1部・午後7時半から、2部・9時半から
(1部と2部の入れ替えはありません)
■場所:目黒ブルースアレーhttp://www.bluesalley.co.jp/
■住所:〒153-0063 東京都目黒区目黒1-3-14
ホテルウィング・インターナショナル目黒B1F
■電話:03−5740-6041(予約専用電話)
当日のお店の番号03-5496-4381
■行き方:JR山手線・目黒駅西口を降りて、恵比寿方向へ進み目黒通り(一方通行) を左折、100メートル弱・坂を降りた右側。地下一階。駅から徒歩3分。
■パネリスト:吉岡正晴(司会) ゲスト:松尾潔 尾臺順子
■歌と演奏:ケイリブ・ジェームス GATS(ガッツ) 木下航志 シャンティ 他スペシャル ゲストも
■協力・ソウル・バー『下駄鬼』(03−3490−9302)
■チケット:テーブル席(指定)4,500 立見(自由)4,000
当日券は各料金500UP (各税込)
(ブルースアレーでの予約開始日:4月18日(火)16:00〜)
当ウエッブでも、本日より予約メールを受けつけます。
■予約のしかた:今回は二通りあります。
(1)「ソウル・サーチン・ホームページ」へ予約する方法
下記予約受け付けアドレスに次の事項を明記の上、予約メールをお送りく ださ い。
1)お名前と総人数、2)メールアドレス(できればいらっしゃる方全員のも のが あれば幸いです)、3)緊急の際の連絡先(グループの場合、代表の方だけでけっこう です)、4)このイヴェントを何でお知りになったか。
折り返し確認メールを お送り します。
問い合わせ先・予約受け付けアドレス
soul_searchin_the_session@yahoo.co.jp
(2)直接、ブルースアレーに予約をいれる方法
予約用ホームページhttp://www.bluesalley.co.jp/reservation/index.html
上記ホームページにアクセスし、必要事項を記入の上、予約をする方法。また、03−5740-6041(予約専用電話)に電話して予約する方法。
今回は混雑が予想されますので、お早目のご予約をお勧めします。
それでは、7月1日に目黒ブルースアレーでお会いしましょう。
+++++
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin: The Session Vol.1
発表。
お待たせいたしました。「ソウル・サーチン・ザ・セッション」第一回を来る7月1日に行います。ちょうど1年前のこの日、ソウルファンにとっては衝撃のニュースが世界を巡りました。ルーサー・ヴァンドロス死去のニュースでした。日本で初めてのルーサー・トリビュートのイヴェントを行います。
パネリストに松尾潔さん、尾臺順子さんというソウルメイト、さらに、ミュージシャンもケイリブ・ジェームス、GATS、シャンティ、木下航志という強力ラインナップでルーサーたっぷりの一夜になります。他にまだ出演未確定なアーティストが何人かおり、確定次第順次発表していきます。
ソウル・サーチン・ザ・セッション、第一回。ルーサーに興味をお持ちの方、ソウル・ミュージックに興味をお持ちの方、ぜひおいでください。
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お知らせ
ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1 〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧ぐ〜
Soul Searchin: The Session Vol.1 〜 A Tribute To Luther Vandross
ひとりのソウルアーティストにスポットをあて、そのアーティストの作品をライヴで聴くシリーズ第1弾
2003年4月16日、ヴェルヴェット・ヴォイス、シルキー・ヴォイス、ルーサー・ヴァンドロスがマンハッタンの自宅で倒れた。意識不明の重態に陥った彼は、その後苦難のリハビリテーションを経て、奇蹟の復活。2004年2月のグラミーでビデオメッセージを寄せた。しかし、以後、劇的な回復はならず、2005年7月1日、遂に不帰の人となった。
それからちょうど1年。ルーサーを愛する人々が集結し、日本で初めて彼へのトリビュート・イヴェントを行う。ルーサーについて語り、ルーサーがソウルを込めた歌をルーサーに思いを寄せるアーティストたちが集いセッションで披露。
司会にザ・ソウル・サーチャー吉岡正晴、パネリストに自らのプロダクション名を「ネヴァー・トゥー・マッチ・プロダクション」と冠している松尾潔氏、NHK−FM『ソウル・ミュージック』(NHK−FM毎週木曜日午後11時から)のDJ尾臺順子さんというソウルメイトが集結。さらに、ライヴは日本在住の腕利きソウル・アーティスト、ケイリブ・ジェームス、自らルーサー作品を何曲も歌っているGATS(ガッツ)、成長著しい木下航志、多くのCM、作詞さらにライヴ活動で着実にファンを増やしているシャンティなどが登場。時の流れを忘れさせます。
ちょうど一周忌に行われる『ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧げる』へどうぞご期待ください。
『ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1』 〜ルーサー・ヴァンドロスへ捧ぐ〜
■日時:2006年7月1日(土曜)
開場午後6時 1部・午後7時半から、2部・9時半から
(1部と2部の入れ替えはありません)
■場所:目黒ブルースアレーhttp://www.bluesalley.co.jp/
■住所:〒153-0063 東京都目黒区目黒1-3-14
ホテルウィング・インターナショナル目黒B1F
■電話:03−5740-6041(予約専用電話)
当日のお店の番号03-5496-4381
■行き方:JR山手線・目黒駅西口を降りて、恵比寿方向へ進み目黒通り(一方通行) を左折、100メートル弱・坂を降りた右側。地下一階。駅から徒歩3分。
■パネリスト:吉岡正晴(司会) ゲスト:松尾潔 尾臺順子
■歌と演奏:ケイリブ・ジェームス GATS(ガッツ) 木下航志 シャンティ 他スペシャル ゲストも
■協力・ソウル・バー『下駄鬼』(03−3490−9302)
■チケット:テーブル席(指定)4,500 立見(自由)4,000
当日券は各料金500UP (各税込)
(ブルースアレーでの予約開始日:4月18日(火)16:00〜)
当ウエッブでも、本日より予約メールを受けつけます。
■予約のしかた:今回は二通りあります。
(1)「ソウル・サーチン・ホームページ」へ予約する方法
下記予約受け付けアドレスに次の事項を明記の上、予約メールをお送りく ださ い。
1)お名前と総人数、2)メールアドレス(できればいらっしゃる方全員のも のが あれば幸いです)、3)緊急の際の連絡先(グループの場合、代表の方だけでけっこう です)、4)このイヴェントを何でお知りになったか。
折り返し確認メールを お送り します。
問い合わせ先・予約受け付けアドレス
soul_searchin_the_session@yahoo.co.jp
(2)直接、ブルースアレーに予約をいれる方法
予約用ホームページhttp://www.bluesalley.co.jp/reservation/index.html
上記ホームページにアクセスし、必要事項を記入の上、予約をする方法。また、03−5740-6041(予約専用電話)に電話して予約する方法。
今回は混雑が予想されますので、お早目のご予約をお勧めします。
それでは、7月1日に目黒ブルースアレーでお会いしましょう。
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EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin: The Session Vol.1
【ソウル・ナッツ、DJケイコとマイケルの祝宴】
宴。
東京・三宿のソウルバー(ソウル居酒屋)「ソウルナッツ」のDJケイコとマイケルが2月に結婚し、そのお披露目パーティーが去る4月16日(日曜)に三宿のゼストと「ソウルナッツ」で行われた。集まったのはソウルバー業界のそうそうたる面面というか、重鎮というか。(笑) かなり濃いメンツであった。大宮ディープの藤沢さん、六本木ワッツアップのかつみさんなどなど。
僕もDJオッシーとともにお祝いにかけつけた。マイケルから、DJやってくださいと言われていたので、オッシーがレコードをかけ、僕が一言MCを発するという微妙なコラボレーションを初めて行った。
オッシーの前には、赤坂ミラクルの川畑御大、そしてそれに続いてダンス踊りつづけて40年のニック岡井さんがかなり濃厚な選曲をしていてオッシーも僕も緊張した。(笑) ふだん、「ソウル・ナッツ」は椅子とテーブルがあるが、この日はそれをすべてとっぱらい踊れるようになっていて、ディスコ状態。
約1時間20分くらいでしょうか。いろいろ考えて、踊りつづけていただきました。延々朝まで続いたらしい。二度ほど近所のおまわりさんも二人のことが気になっていたのか様子見にやってきた。
マイケルさん、DJケイコさん、おめでとうございます。
ちなみにセットリストはこんな感じだ。
Setlist
01. Back Stabbers / O’Jays
02. I Love Music / O’Jays
03. Dirty ’Ol Man / Three Degrees
04. Isn’t She Lovely / Stevie Wonder
05. You’re The First, The Last And My Everything / Barry White
06. Get Ready / Temptations
07. Looking Through The Window / Jackson Five
08. I Can’t Help Myself / Four Tops
09. Walking In Rhythm / Black Byrds
10. Mighty Mighty / Earth Wind And Fire
11. Love Rollercoaster / Ohio Players
12. Play That Funky Music / Wild Cherry
13. It’s Time To Party Now / Ray Parker & Raydio
14. Goodtimes / Chic
15. Upside Down / Diana Ross
16. Got To Be Real / Cheryl Lynn
17. That’s The Way (I Like It) / KC & Sunshine Band
18. September / Earth Wind And Fire
19. I Want You / Marvin Gaye
20. Summer Breeze / Isley Brothers
オッシーの11-12-13のつなぎは超うまかった。さすが、このあたりのサーファー・ディスコ系でもかかっていた曲は目をつぶってでもつなげるそうだ。
オッシーは60年代の曲のつなぎをどうしたらいいか、よくわからないという。その頃の作品群は、その当時、ミキサーもなく。1曲1曲を独立してかけていたので、あまりつなぎは関係ないというような話を終わった後に、近くのカレー屋さん喜楽亭に行って、延々とした。
+++++
宴。
東京・三宿のソウルバー(ソウル居酒屋)「ソウルナッツ」のDJケイコとマイケルが2月に結婚し、そのお披露目パーティーが去る4月16日(日曜)に三宿のゼストと「ソウルナッツ」で行われた。集まったのはソウルバー業界のそうそうたる面面というか、重鎮というか。(笑) かなり濃いメンツであった。大宮ディープの藤沢さん、六本木ワッツアップのかつみさんなどなど。
僕もDJオッシーとともにお祝いにかけつけた。マイケルから、DJやってくださいと言われていたので、オッシーがレコードをかけ、僕が一言MCを発するという微妙なコラボレーションを初めて行った。
オッシーの前には、赤坂ミラクルの川畑御大、そしてそれに続いてダンス踊りつづけて40年のニック岡井さんがかなり濃厚な選曲をしていてオッシーも僕も緊張した。(笑) ふだん、「ソウル・ナッツ」は椅子とテーブルがあるが、この日はそれをすべてとっぱらい踊れるようになっていて、ディスコ状態。
約1時間20分くらいでしょうか。いろいろ考えて、踊りつづけていただきました。延々朝まで続いたらしい。二度ほど近所のおまわりさんも二人のことが気になっていたのか様子見にやってきた。
マイケルさん、DJケイコさん、おめでとうございます。
ちなみにセットリストはこんな感じだ。
Setlist
01. Back Stabbers / O’Jays
02. I Love Music / O’Jays
03. Dirty ’Ol Man / Three Degrees
04. Isn’t She Lovely / Stevie Wonder
05. You’re The First, The Last And My Everything / Barry White
06. Get Ready / Temptations
07. Looking Through The Window / Jackson Five
08. I Can’t Help Myself / Four Tops
09. Walking In Rhythm / Black Byrds
10. Mighty Mighty / Earth Wind And Fire
11. Love Rollercoaster / Ohio Players
12. Play That Funky Music / Wild Cherry
13. It’s Time To Party Now / Ray Parker & Raydio
14. Goodtimes / Chic
15. Upside Down / Diana Ross
16. Got To Be Real / Cheryl Lynn
17. That’s The Way (I Like It) / KC & Sunshine Band
18. September / Earth Wind And Fire
19. I Want You / Marvin Gaye
20. Summer Breeze / Isley Brothers
オッシーの11-12-13のつなぎは超うまかった。さすが、このあたりのサーファー・ディスコ系でもかかっていた曲は目をつぶってでもつなげるそうだ。
オッシーは60年代の曲のつなぎをどうしたらいいか、よくわからないという。その頃の作品群は、その当時、ミキサーもなく。1曲1曲を独立してかけていたので、あまりつなぎは関係ないというような話を終わった後に、近くのカレー屋さん喜楽亭に行って、延々とした。
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