【ザ・サウンド・オブ・イラデルフィア】

フィリー。

「フィラデルフィア」の誤植ではなく、「イラデルフィア」。キーボードの柿崎さん、ドラムス宮田さん、ベースのヤナギマンさんらの、とある酒飲み場の話からなんとなく始まったこのプロジェクト。いわゆる「フィラデルフィア・サウンド」っぽいものをやりたいね、ということで、フィラデルフィアのスペルからPを抜いてイラデルフィアとなった。下記セットリストをごらんになればわかるように、基本フィラデルフィア・サウンドをカヴァーする感じ。

バンド編成は、ドラム、ギター、ベース、キーボード、パーカッションに、ストリングス4人、そして歌が2人という大所帯。ストリングスが入ると、かなり、フィリーの味というか、その名の通りの「ソフト・ソウル」の雰囲気がでる。僕は個人的にはバンドにストリングスというと、以前シックがストリングスをいれてやっていたバンド時代を思い浮かべる。ファンキーなベースとギターに流麗なストリングスというアンバランスなコンビネーションがいいのだ。バンド・メンバーはみなしっかりしていて、実に手堅いいいバンドだ。

さて、ファーストの「天国は待っている」はオリジナルで、ウィリアム・デヴォーンの「ビー・サンクフル…」を彷彿とさせるゆったりしたミディアム・テンポの佳曲。

セカンド途中から入ったシンガー、安良城紅(あらしの・べに)ちゃんがとっても可愛い。ベースのヤナギマンさんが、一緒にお仕事をしたことがあるということで誘ったら、二つ返事で来てくれた、とのこと。もっともっと人前でライヴをやるといい。

しかし、こうしたフィラデルフィア・サウンドをやったり、スライなどのファンクをやったり、今度は来週シック・トリビュート(6月25日ブルース・アレー)と、日本のミュージシャンがどんどんこうした洋楽のカヴァーをやっていくのを見るのは楽しい。

■ 来週のシック・トリビュート

2008 Premium LIVE〜Chic Tribute Dance, Dance, Dance〜
2008年6月25日水曜、午後7時半〜
会場 目黒ブルースアレー

メンバー
(B)小松秀行 (Key)Kaleb James (Syn)ゴメス (G)林部直樹 (Ds)岸田容男(Per)坂井“Lambsy”秀彰 (Sax)竹上良成 (Tp)中野勇介 (Tb)鹿打奏 (Vo/Cho)Brenda Vaughn、David King、Argie Phine-Martin

◆ 予約専用 TEL : 03−5740−6041
【電話予約受付時間】 月〜土/12:00〜20:00
上記時間外はインターネット予約が便利です (24時間受付)
※ 公演当日のお問合せ : 03−5496−4381 (店頭)
http://www.bluesalley.co.jp/reservation/index.html#2

■ ソフト・ソウル・オブ・イラデルフィア メンバー
soft soul of illadelphia〜Sunday afternoon, Soft soul session〜

(Key)柿崎洋一郎 (Ds)宮田繁男 (B)YANAGIMAN (G)近田潔人 (Per)中島オバヲ (Vo)chihiro (Vc)大沼深雪 (Vln)阿部美緒、丸山明子 (Vla)梶谷裕子 (Cho)黒川沙織
★Special Guest (Vo)安良城紅

■セットリスト ソフト・ソウル・オブ・イラデルフィア
Setlist : soft soul of illadelphia @ Blues Alley, Meguro, June 15, 2008

00. Intro: Beat Goes On And On (Short Version)
01. Be My Baby [Ronetts]
02. All Around The World [Lisa Stansfield]
03. It’s Like Magic [Blue Magic]
04. Betcha By Golly Wow [Stylistics]
05. 天国は待っている (オリジナル)
06. Bourgie Bourgie [Ashford & Simpson, Gladys Knight]
Show ended 19:22

Second set
Show started 20:05
01. Planet Medora [Berry Lipman]
02. People Make The World Go Round [Stylistics]
03. Paradise [Arashiro Beni]
04. 恋文 [Arashiro Beni]
05. Spring Rain [Silvetti]
06. Runaway [Salsoul Orch featuring Loleatta Holloway]
Enc. Killing Me Softly With His Song [Roberta Flack]
Enc. The Beat Goes On And On
Show ended 20:56

(2008年6月15日日曜、目黒ブルース・アレー=サウンド・オブ・イラデルフィア・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Sound Of Illadelphia
2008-101
【シャンティ&松本圭司・デュオ】

ケミストリー。

絵も描くアーティスト、シンガー・ソングライター、シャンティととろけるピアノの松本圭司のデュオ・ライヴ@マルターノ。シャンティは、2007年8月、マルターノのライヴハウスとしての「杮落とし(こけらおとし)」以来2度目の登場。ピアノの松本さんとは、これまでに青山・曼荼羅などで計4回程度やってきていて、直近だとモーション・ブルーでのライヴ以来。シャンティはこのところ、いくつかの種類のアコースティック・ライヴを行っているが、これはアコースティック・ピアノとのデュオ。

16曲のセットリスト、全体的にはしっとりとした落ち着いた作品が多かったのだが、満員・立ち見の観客がみな、真剣に集中して聴き入っていたところに驚かされた。普通ここまでスロー、しっとり曲が続くと聴く側もどこかでだれたりするものだが、聴き手の集中も切れない。おそらく、それは、松本ピアノとシャンティ・ヴォーカルの相性のよさがあり、そこから生まれる見事なケミストリー(化学反応)のせいなのだろう。ひょうひょうとした松本さんと、ナチュラル・自然派のシャンティのコンビネーションの妙か。

お客さんの声に、「シャンティの声がとにかく好きなんです」というのがあったが、その声の良さにマッチした楽曲を選んでいけばまちがいない。松本さんのピアノは、まさに聴くものをとろけさせる「とろけピアノ」。うまく表現できないが、シャンティの声を輝かせる何かがある。セカンドの1曲目で「1曲(ピアノだけで)やります」と言ったところ、「おおっ」と歓声があがり、それから彼が弾いたのはそこに虹でもほんわりと浮かびそうな「オーヴァー・ザ・レインボー」だった。

僕がシャンティにすごくあってるなと思った曲は、セカンド2曲目、今回初お披露目となった「アイ・ドント・ミス・ユー・アット・オール」。巨匠デューク・エリントンのピアノ曲にノラ・ジョーンズが歌詞をつけたもの。また、シャンティ自身もお気に入りのリズ・ライトが歌う「ノー・ワン・・・」も際立っていた。

昨年もライヴの日は雨だったが、雨で湿度が高いと、ピアノも歌もしっとりしていいようだ。(来場するお客さんは大変ですが) シャンティは、松本さんのピアノを「リボンをほどくようなピアノ」と評し、またこの日のPA(マイク、アンプ、スピーカーなどの音響)がすごくよくてやりやすかったと言った。

アンケートで、「選曲はどうだったか」という設問に、「よく知らない曲が多かったが、よかった」という回答がひじょうに多かった。これだけ知らない曲を聴かせて、ここまで観客をひっぱるのだから独自のシャンティ・ワールドを作ったということの証なのだろう。なんと来場の3分の1以上の人がシャンティのCDを購入、サインをしてもらっていた。ライヴを見るとCD欲しくなる、そんなライヴだった。

■ シャンティ過去関連記事

April 20, 2008
Who Sings Caffe Latte Song? Shanti Sings
http://blog.soulsearchin.com/archives/002476.html

April 13, 2008
Shanti Live :“Bravo! Bravo!” Said Ambassador Of Tunisia
http://blog.soulsearchin.com/archives/002454.html

February 24, 2008
Shanti At Kamome: The More You Challenge, The More You Get
http://blog.soulsearchin.com/archives/002345.html
(過去記事一覧もここに)

■ シャンティ 今後のライヴ

2008年7月1日(火) 中目黒・楽屋(らくや)
2008年7月26日(土) 神奈川県・葉山・ラマーレ・ド・チャヤ
2008年8月2日(土) 箱根ポーラ美術館 

■ シャンティのアート展

Shanti “Share My Air”〜27の連作とボックセス
2008年6月17日(火)〜7月4日(金) 午前9時〜18時まで
入場無料
場所・東京センケイビル・メトロスクエア B1F ブリックギャラリー
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビルヂング地下1階
株式会社サンケイビル 電話03-3212-8475
最寄り駅・大手町駅、東京駅
http://www.giantmango.com/index.html

■ メンバー

シャンティ (歌)
http://snydersmarket.com/shanti.html
松本圭司 (ピアノ)
http://keijimatsumoto.com/

■セットリスト シャンティ&松本圭司 @マルターノ
Setlist : Shanti & Matsumoto Keiji @Martano, Fujigaoka, June 21, 2008

First set
Show started 19:11
01. Up On The Roof [Carol King, Drifters]
02. Wake Up To The Sun [Shanti]
03. Someone To Watch Over Me [George & Ira Gershwin]
04. Shimmering Eyes (French version) [Shanti]
05. Overjoyed [Stevie Wonder]
06. Morning In Rio [Tawarayama Masahiko & Shanti]
07. Again [Toku & Shanti]
Show ended 20:06

Second set
Show started 20:34
01. Over The Rainbow (Matsumoto Keiji solo) [Judy Garland]
02. I Don’t Miss You At All [Duke Ellington, Norah Jones]
03. Under My Skin [Cole Porter]
04. Will You Still Love Me Tomorrow [Carol King, Inger Marie Gundersen]
05. No One But Myself To Blame [Joe Sample&Liz Wright]
06. Afro Blue [Mongo Santamaria, John Coltrane, Dee Dee Bridgewater,]
07. As God Loves You [Shanti]
08. A Case Of You [Joni Mitchell]
Enc. Home [Shanti & Yoshizawa Hajime=Mount Rainier CM]
Show ended 21:41

(2008年6月21日土曜、藤が丘・マルターノ=シャンティ、松本圭司・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Shanti & Matsumoto Keiji
2008-107
【梶原順〜JKトリオSE・ライヴ】

職人。

日本で活躍するヴェテラン・ギタリスト、梶原順さんの自由自在なトリオ「JKトリオ」(今回は、ドラムス鶴谷さん、ベース・バカボン鈴木さん)に、スペシャル・ゲストとしてキーボード松本圭司さんを含めたグループのライヴを月曜(2008年6月16日)に見た。

ライヴを見て思ったことは、一言みな「職人」。これに尽きる。ひたむきに、いい音、いいパフォーマンスを徹底追及し、それを成就できるだけの技量をもち、黙々といい演奏をしっかりと聞かせる、そんな感じだ。ファンキーでグルーヴある曲であれ、しっとり系であれ、なんでも。だから、目をつぶればまるでCDを聴いているかのようだ。

ファースト3曲目の「ウェイ・バック・ホーム」。なつかしいこの曲を、梶原さんはガッド・ギャングのヴァージョンで知った、という。これはもともと1970年に当時はジャズ・クルセイダーズと名乗っていたころのサックス奏者、ウィルトン・フェルダーが書いたインスト曲に、翌年モータウンのジョニー・ブリストルとグラディス・ナイトが詞をつけ、同じくモータウンのサックス奏者、ジュニア・ウォーカー&オール・スターズが録音してヒットさせた曲。1970年代に、FENの何かの番組の後テーマになっていた記憶がある。後テーマだから毎日かかり気に入っていたのだが、今、何の番組だか思い出せない。

続く「熱帯夜」という曲を聴いて、ここまでポップなフュージョンがあるのかと思った。これを聴いていて、ふと新ジャンルを思いついた。「ファンク・ジャズ」ではなく、「歌謡ジャズ」あるいは「歌謡フュージョン」。腕のあるミュージシャンたちが、昔の歌謡曲を徹底してばかっぽくインストでやるのだ。

時間の関係で、ファーストしか見られなかったが、ファースト始まる前に松本さんらに「土曜日のシャンティよろしく」と大西さんとともにご挨拶した。セットリストはあとで最後までごらんになった大西さんからいただきました。ありがとうございます。

梶原順 公式ホームページ
http://www.4creator.com/JunKajiwara/

梶原さんは2007年12月、20数年のキャリアの中で初の自己のアルバム『エヴァー』をリリースしている。

また、下記セットリストで、セカンド・セット、4曲目と5曲目はギターも上手な松本さんが自分でデモを弾いて梶原さんに渡して出来た作品だそうで、タイトルは未定ながら次のアルバムに急遽収録が決定したとのこと。

■ 梶原順 CD エヴァー

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000YNZ0E4/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ Member
梶原順g バカボン鈴木b 鶴谷智生dr 松本圭司key

■セットリスト JKトリオSE&松本圭司
Setlist : JK Trio with Matsumoto Keiji @ Blues Alley, June 16, 2008

First Set
Show started 19:40
01. Easy To Go (Album “Ever” /Jun Kajiwara - 2007)
02. You Got The News (Album “Ever”/Jun Kajiwara)
03. Way Back Home (Album “The Gadd Gang”/The Gad Gang - 1986)
04. Sultry Night-熱帯夜  (Album “Ever”/Jun Kajiwara)
05. Sleep Walk (Album “J&B”/J&B - 2004)
06. Feelin’ Alright (Grand Funk Railroad – 1971)
show ended

second set

01. The Gift (Album “Gift”/JとB DEPAPEPE - 2006)
02. Memories (Album “Gift”/JとB DEPAPEPE)
03. It Will Be Fine (Album “Ever”/Jun Kajiwara)
04. 松本圭司作曲ブルース調(まだ無題)
05. 松本圭司作曲ファンク調(まだ無題)
06. Ever (Album “Ever”/Jun Kajiwara)
Enc. Jive

(2008年6月16日月曜、目黒ブルース・アレー=JKトリオ&松本圭司・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>JK Trio & Matsumoto Keiji
2008-103
【サックス奏者ナオ・ライヴ】

サ〜〜ン。

このところコンスタントにライヴ活動を行っているファンキー系女性サックス奏者、ナオをリーダーとする「ナオ・アット・ファンク・フロア」が広島、大阪などからミニ・ツアーを敢行、6月17日に目黒のブルース・アレーでツアー最終ライヴを行った。編成は、ドラムス、ギター、ベース、キーボードにナオのサックス。このメンバーでかなりライヴの本数を重ねてきていて、サックスも含めたバンド・サウンドも固まりつつある。

この日はセカンドから見たが、1曲目の「ホワイト・ストーン」では、ファンキー・キーボード奏者、学史くんのヴォコーダーが炸裂。なんか、前聴いた音とちょっと違うなと思ったら、新しいのにしたそうで、きれいな音になった感じがした。前のほうがガサガサした感じで、ロジャーっぽいと思ったのだが。それを言うと「あ、そうなんですか。僕もまだよくわからないんです」とのこと。楽器はなんでも、慣れるまでに時間はかかる。黒く黒く。

「エイト・カウント…」では、リズムがブレイクするところで、1から8までをカウントするのだが、3のところで、「サ〜〜〜ン」とメンバーがアホになる、というのをやるのだが、まだみんな照れてて、爆笑できない。(笑) ここだけ、世界のナベアツをゲストでいれたら、受けるだろうなあ。

セットリストは、グローヴァーに始まり、グローヴァーに終わるということで、それにしても、ファンクに徹底したサックスは気持ちいい。間違ってもケニーGみたいなのはやらんといてな。(関西弁風) 方向は、あくまで黒で、よろしく。(個人的な意見ですけど=(笑))

■ ナオ・オフィシャル
http://blog.naoh3.com/

■メンバー

NAOH@FUNK FLOOR

(Sax)NAOH (Key)藤川学史 (G)上條頌 (B)滝元堅志 (Ds)岸田容男

■ セットリスト
Setlist : Naoh @ Funk Floor, Blues Alley Meguro, June 17th, 2008

First Set
01. Mr. Magic [Grover Washington Jr.]
02. Can’t Hide Love [Earth Wind & Fire]
03. Black Mashroom [Original]
04. Sa Saison [Original]
05. High Tide [Original]

Second Set
Show started 2:18
01. White Stone [Original, new]
02. ちかくの森 [Original]
03. Song For Little Boy (including a riff of “Brazilian Rhyme”) [Original, new]
04. If I Ain’t Got You [Alicia Keys]
05. Eight Count For Rita [Jimmy Smith]
Enc. Just The Two Of Us [Grover Washington Jr.]
Show ended 22:21

(2008年6月17日火曜、目黒ブルース・アレー=ナオ・アット・ファンク・フロア・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Naoh @ Funk Floor
2008-104
【マーチン・新作リリース・パーティー】

デュエット。

いよいよ2008年6月25日、新作アルバム『Martini Duet(マティーニ・デュエット)』をリリースするマーチンこと鈴木雅之が、リリース前日の24日午後、東京銀座のレストラン・バー「マイ・ハンブル・ハウス・東京」で、ファンクラブ会員30名と媒体関係者を多数集めて記者会見、リリース・パーティーを行った。

サプライズ好きのマーチンだけに、豪華なゲストを用意。まず司会者がマーチンを呼び込み、ちょっと話をして、第一のゲスト、菊池桃子を呼び込み、最新デュエット「恋のフライトタイム〜12pm〜」を披露、さらに、ファンキーおねえちゃん鈴木聖美を呼び込み、「ロンリー・チャップリン」を歌う。ここで、銀座などでバーを経営するバーテンダーでもある北添氏がカクテルその名も「マティーニ・デュエット」を創作、出演者たちに振舞った。

そして、最後にコックことブラザー・コーン、ノッキーこと木梨憲武を呼んで、「可愛いいひとよ」を歌った。ノッキーは、なんと小さめのアフロヘアのウィッグにド派手なカザールのサングラス、3人ともおそろいの特注のコンポラ系スーツ、シャツ、ネクタイでばっちり決めた。

おもしろかったのは、3人が揃って振り付け・歌などを練習したのが、昨日のこと。なんせ昨日の今日なんで、一部バラバラなところもあったりして、そこも愛嬌。(笑)3人揃って「なんせ、昨日の今日なんで…」。この踊りは、ニック岡井さんのビデオを見ながら、独自のアレンジなども加味して3人で作ったそうだ。だが3人のうち1人が違う動きしたら、こっちなんか「あれっ」なんて思うんだが、その違う動きをしても、あまりに堂々としているから、こういうものだと強引に思わせられてしまう。そのあたりが、手練手管(てれんてくだ)、老獪(ろうかい)ファンキー、ちょい悪おやじたちだ。お見事。(笑) 

ノッキーのめがねがまるでミラクルズみたいに70年代風と思ったら、なんとこれはこういう派手系サングラスでは有名な「カザール」のサングラス。これはブラザー・コーンが懇意にしている大阪のショップで入手したそうだが、ブラザー・コーンはこの「カザール」のサングラスのコレクターでかなりの本数を持っているという。中には、プレミアムがついたものもある。

マーチンの新作『マティーニ・デュエット』は、過去四半世紀、彼がさまざまな人とデュエットしてきた作品を中心にいくつかの新録によるデュエットなど16曲をまとめたもの。マーチンはその原点を、子供のころおねえちゃん(聖美さん)と一緒にダイアナ・ロス&マーヴィン・ゲイのアルバムや、ルーファス・トーマス&カーラ・トーマスなんかを歌っていたころだと言う。デュエットとは、「5分間のショート・ストーリー」と断言するマーチン。こんどの新作には、おしゃれなショート・ストーリーが16本詰まっている。

■ 『マティーニ・デュエット』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0018Q7HVK/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■セットリスト マーチン新作リリース・パーティー
Setlist

01. 恋のフライトタイム〜12pm〜
02. ロンリー・チャップリン
03. 可愛いいひとよ

(2008年6月24日火曜、銀座マイ・ハンブル・ハウス・東京=鈴木雅之新作リリース・パーティー)
ENT>MUSIC>LIVE>Suzuki Masayuki
2008-108
【シック・トリビュート・ライヴ】

にぎやか。

なんとあのシックの曲ばかりをやるシック・トリビュートをブルース・アレーがベース奏者の小松秀行さんと企画。ドラムス、ギター、ベース、キーボード2人、パーカッション、それにホーン3人、ヴォーカル3人という総勢12人の大バンドをつくってのライヴ。にぎやか、にぎやか。

ヴォーカル陣は毎度おなじみブレンダ・ヴォーン、アージー・ファイン、そして、デイヴィッド・キング。まさに在日ブラック・シンガー・コーリションだ。この人数がブルース・アレーのステージに上ると、ステージは大賑わい、それだけでパーティーだ。

なによりよかったのが、選曲。リアル・シック(本物のシック)がやらないような珍しい楽曲を何曲か選んでいる。こういう曲が生で聴けるのは嬉しい。下記セットリストでファーストの4〜7、セカンドの1〜3など、シックもほとんどやらない。だから今までライヴで聞いたことはなかった。大のシック・フリークの友人Lは、この選曲に大喜び。彼は毎回ナイル・ロジャースのライヴを見に行くが、最近は選曲が当たり前すぎで若干飽き気味だったという。そんなところにこの企画、まさに渡りに船。(笑)

これらのセットリストもいいが、まだ他にも「アイ・ウォント・ユア・ラヴ」「ハンギン」「マイ・フォービドゥン・ラヴァー」なども手付かず。それに、シックたちがやるようなシック・プロデュース楽曲(シスター・スレッジなど)もいくらでもある。それに、かのディーヴァ・グレイを呼んでもいいし。というわけで、ぜひ、この企画第二弾以降もやってほしいところ。ちなみにセットリストには、その楽曲の収録アルバムを調べて書き入れた。1枚目から3枚目までが爆発的に売れたシックの代表アルバムだ。

若干、セカンドセットはなじみが少ない曲が多かったせいか、また、メンバー紹介なども長かったせいか間延び感があったが、まあ、今後どんどんやっていく中でスリム化できるでしょう。小松さん、音源をみんなに送り、ホーンセクション以外、全曲の楽譜を書いた。「ま、基本的には(メンバーそれぞれの)自己責任で〜〜」ということなのだが、みんなちゃんとやってくれて、バンマスもやりやすいだろう。

ところで、この日歌ったブレンダ、なんと前日ちょっと体調不良で病院に行き、ステージは無理ではないかとメンバーに言ったらしいが、結局、この日は薬を飲んでパフォーマンスしたという。そんな雰囲気はまったく見せていなかった。まさにショウ・マスト・ゴー・オン。ちなみにこの日のケイリブは、キーボードに専念。このライヴ資料映像、ナイル・ロジャースに見せたいなあ。

■メンバー
2008 Premium LIVE〜Chic Tribute Dance, Dance, Dance〜

(B)小松秀行 (Key)Kaleb James (Syn)ゴメス (G)林部直樹 (Ds)岸田容男(Per)坂井“Lambsy”秀彰 (Sax)竹上良成 (Tp)中野勇介 (Tb)鹿討奏(Vo/Cho)Brenda Vaughn、David King、Argie Phine-Martin

■セットリスト シック・トリビュート
Setlist : Chic Tribute Dance, Dance, Dance @ Blues Alley, June 25, 2008

First set
Show started 19:46
01. Everybody Dance / Dance, Dance, Dance [1st Album “Chic” -1977]
02. Chic Cheer [2nd Album “C’est Chic” -1978]
03. My Feet Keep Dancing [3rd Album “Risque” -1979]
04. You Can Get By (Komatsu on vocal) [Album “Chic” -1977]
05. Strike Up The Band [Album “Chic” -1977]
06. I Got Protection [5th Album “Real People” - 1980]
07. Burn Hard [6th Album “Take It Off” - 1981]
Show ended 20:30

Second set
Show started 21:04
01. (Funny) Bone [C’est Chic -1978]
02. Can’t Stand To Love You [Album “Risque” -1979]
03. Open Up [Album “Real People” -1980]
04. Real People [Album “Real People” -1980]
05. Take It Off [Album “Take It Off” - 1981]
06. Good Times [Album “Risque” - 1979]
Enc.1. Baby Doll [Album “Take It Off” -1981]
Enc.2. Le Freak [C’est Chic -1978]
Show ended 22:07

(2008年6月25日水曜、目黒ブルース・アレー=シック・トリビュート・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Chic Tribute
2008-109
【タック&パティー・ライヴ〜愛に包まれて】

融合。

ショッキング・ピンクのドレスに身を包んだパティー、そして、ベージュのスーツ姿のタック。まさに愛に包まれたおしどり夫婦デュオ、タック&パティーの2007年2月、2007年10月以来約7ヶ月ぶりの来日ライヴ。僕が彼らのライヴを見るのは2006年1月以来。それにしても、あのギターと歌だけで、これだけの世界を作れるというのは本当に素晴らしいことだ。

改めて思ったのが、パティーの声が低くて飽きが来ないということ。個人的にもこの声が好きだ。そして、ギターのタックとのコンビはヴォーカルとその伴奏ということではなく、まるで2人がひとつの生き物として息をしているかのようだ。それは例えば、パティーが右手でタックが左手で、一体になっているのと同じだ。僕はそれを魂(ソウル)の融合、もしくは魂(ソウル)の合体と呼びたい。2つの魂が合体し、そこから強力なオウラを放ち、観客を包み込む。

そして、いつも彼らのライヴを見るたびに感じるのが2人の間に横たわる普遍的な愛だ。タックがギター・ソロを見せるところがいつもショー中盤にあるが、距離が離れていても、2人の間には暖かい愛がある。こんなアーティストはほかに見たことがない。

タックのギターも、チョッパー風の弾き方は、まるでギターがパーカッションになったようで、実に独創的。

また、パティーの歌の解釈力もずば抜けている。僕はカヴァーを歌うのがもっともうまいシンガー・ベスト3として、アレサ・フランクリン、ルーサー・ヴァンドロスと並んでこのパティー・カスカートを選ぶ。歌の理解力がずば抜け、解釈力が見事、そしてどんな曲を歌っても自分のものにしてしまう。「タイム・アフター・タイム」など、もはや僕にとってはシンディー・ロウパーのものよりも、こちらのヴァージョンになじんでしまったほどだ。

やはり、彼らのライヴを見ると、日々積もる人生の垢が落とされる思いがする。彼らのピュアさが音楽を媒介に聴く者に伝わるのだ。言ってみれば彼らの音楽は人生の垢を落とす石鹸のようなものだ。彼らの音楽は真に本物で、偽装など一点もない。

■ ベストアルバム

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005EIKU/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■過去記事

January 09, 2006
Tuck & Patti Control Time & Space
http://blog.soulsearchin.com/archives/000756.html

2003/05/14 (Wed)
The Moment of Truth: Tuck & Patti Sung for Me
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200305/diary20030514.html

【1994年11月28日・青山ラス・チカス】
タック&パティー・ライヴ『感動のリサイクル・マシン』
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/tuck19941128.html

■セットリスト タック&パティー 
Setlist : Tuck& Patti @ Motion Blue, Yokohama, June 25, 2008

Show started 21:30
01. Learning How To Fly
02. Heaven Down Here
03. One For All
04. Happy Birthday To You
05. A Foggy Day
06. Wildflower
07. Song For The Souls That Go Before (From The Hearts Left Behind)
08. Man In The Mirror (Tuck Solo)
09. Intro (A Riff of “Concierto de Aranjuez”) – Europe (Tuck Solo)
10. Time After Time
Enc. Dreams
Show ended 22:52

(2008年6月26日木曜、横浜モーション・ブルー=タック&パティー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Tuck & Patti
2008-110
(ライヴの内容にふれます。これからごらんになる予定の方は、ご自身の判断でお読みください)

【ナタリー・コール満身創痍のステージ】

再び(Again)。

ショーが始まる前、超満員のブルーノートの店内は喧騒に包まれていた。ナタリー・コールの2004年5月末からのライヴ以来約4年ぶりの来日公演。いつも満員になるナタリー公演は4年ぶりということもあってか全14公演が売り切れになっていた。だが、初日(2008年6月22日)のステージにナタリーは、車椅子で登場したという情報が伝わっていた。さらには火曜日、木曜のセカンド・ショーがキャンセルになっていた。こんなことはブルーノート史上今までない。不安と心配を胸に金曜のファーストに。

4曲ピアノ・トリオのインストゥルメンタルが静かに演奏された。音がいつもより小さく聴こえる。およそ20分の演奏の後、MCが英語で「最近負った怪我のため、ミス・コールは車椅子でステージにあがることをお詫びします」というアナウンスをして、ナタリーがスタッフに車椅子を押されながら登場。ナタリーはご存知のように身長が175センチ以上ある。かなり大柄だ。だが、ステージに上がったその姿を見たとき、少し痩せたように思えた。そして、背が気持ちまるまっているためか、小さくも見えた。

そして、ベースの音にあわせて歌い始めた「フィーヴァー」。なかなか声が思うように出ない。喉がいがいがしているのか、ちょっと声ががさがさしている。バンドの音が聴こえにくいのか、音程もままならない。これを見た瞬間、火曜と木曜のセカンド・ショーをキャンセルしたことに納得した。きっとナタリーは満身創痍(まんしんそうい)なのだ。

「ホワット・ア・ディファレンス・ア・デイ・メイクス(恋は異なもの)」も、続く曲も、なかなか本調子になれない。たぶん、車椅子ゆえに思うように腹筋などにも力が入らないのだろう。僕は思った。なぜこうまでしてステージに上がらなければならないのだろうか。そんな無理しなくてもいいではないか。それがエンタテイナーの性か。その姿は痛々しかった。いつもの調子なら、こんなおそらく歌いこんだ曲など朝飯前で歌いこなすだろう。だが今、ステージの彼女は誰の助けを得ることも出来ずに、ただひたすら必死に歌い続ける。彼女のバックには7人のミュージシャン、シンガーがいるが、スポットライトが当たるのは彼女、ナタリー・コールだ。バックのミュージシャンたちは最大級のサポートをするが、ミュージシャンたちと一体化することもできずひとり孤独のステージを続ける。

時に水で喉を潤し、唇を拭き、マイクを離して咳払いをし、歌い続ける。カーメン・マクレイも歌った「コーヒー・タイム」を終えて、ナタリーは言った。「この一週間、ここブルーノートではinteresting week(興味深い一週間)を過ごさせてもらっています。3-4年ぶりにこのファンタスティックな東京ブルーノートに戻ってこられて本当に嬉しいです。ブルーノートのスタッフのみなさん、ありがとう。そして、ここに戻ってきたいと思います。また(Again, and again, and again and again…」 もちろん興味深い一週間は、2度のキャンセルでの混乱を指している。彼女はアゲイン(再び)と言う単語を4回も言った。そして、ナタリーは、アレサが歌ったヴァージョンが大好きと言って次の「アンティル・ザ・リアル・シングス・カムズ・アロング」を歌った。

ステージの彼女は、観客から拍手を受け、エネルギーを得て少しずつ気持ちよくなっているように見えた。そのせいか、他のセットより少し曲が増えていたようだ。ブルーノートのウェッブに発表された日曜のセットリストではファースト、セカンドともに11曲(ほかに3曲インスト)だったが、結局この日は13曲(ほかに4曲インスト)を歌った。

「アンフォーゲッタブル」では、ステージ中央と左右のテレビモニターを使って、すっかり定番となった亡き父ナット・キング・コールとのゴースト・デュエットを見せた。最初のワンワード「アンフォーゲッタブル〜〜」が歌われるだけで、観客が一斉に反応する。そして、最後、ナタリーは客席から見て一番右のモニターの父親に向かって左手を高く上げて伸ばした。モニターの父が右手で娘のナタリーのほうに手を差し向けているのだ。

今回歌われたセットリストのうち6曲は、今年の2月ころからレコーディングされ、2008年9月9日に全米で発売される最新作『スティル・アンフォーゲッタブル』収録予定曲だ。よって、この新作からの作品を日本の観客はどこよりも早く聴くことができた。おそらくこんごこれらの曲を生で聴くことはないだろう。

どんなによれよれになっても、最後までステージをやり遂げなければならないエンタテイナー。エンタテインメントの世界は、文字通りShow Must Go On(ショーは続かなければならない)の厳しい世界だ。

最後の「ラヴ」が終わり、車椅子でステージを去る彼女を見て、誰もアンコールはできないと思ったにちがいない。観客も満足したかはわからない。しかしパフォーマンスが満足いかないという事実は、本人が一番痛切に感じているのだ。思ったように高い声がでない、思ったように歌えない。彼女の体のどこが悪いのかはわからない。ただ僕は満身創痍で、ここまで体を張って命をかけて60分のステージをこなしたミス・コールに感謝の気持ちを伝えたかった。ちょうど楽屋に戻るときに僕の目の前を車椅子に乗った彼女が通ったので一言声をかけた。”Thank you for your great music(すばらしい音楽をありがとう)”  すると彼女は力強い声で”Thank you”と返してくれた。僕の「ありがとう」には、過去30年以上すてきな音楽をありがとうの意味を含めていたが、そんなことはおそらく伝わらなかっただろう。手を差し伸べると軽く握り返してくれた。

ライヴが終わり、上に上がるとセカンドセットを待つお客さんたちがウェイティング・ルームにあふれ、大いにざわついていた。この時点ではまだわからなかったが、その後、セカンドセットが再びキャンセルされることになった。

(この項続く)

■ ナタリー・コール次作『スティル・アンフォーゲッタブル』

収録予定曲
Still Unforgettable Track listing: (DMI/Dist byRhino/WEA)

1. "Walkin’ My Baby Back Home"
2. "Come Rain Or Come Shine"
3. "Coffee Time"
4. "Somewhere Along The Way"
5. "You Go To My Head"
6. "Nice ’N’ Easy"
7. "Why Don’t You Do Right?"
8. "Here’s That Rainy Day"
9. "But Beautiful"
10. "Lollipops And Roses"
11. "The Best Is Yet To Come"
12. "Something’s Gotta Give"
13. "Until The Real Thing Comes Along"
14. "It’s All Right With Me"

■ナタリー・コール過去記事

2003/06/17 (Tue)
Bittersweet Voice That Turned Blue Note A Desert
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200306/diary20030617.html
2003年来日時のライヴ評。

ナタリー・コール・ライヴ『心の変遷、ここに』【2002年5月28日火曜・セカンド・ステージ・東京ブルーノート】
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/natalie20020528.html
2002年来日時ライヴ評。

『ソウル・サーチン』(吉岡正晴・著)第7話 ナタリー・コール  NATALIE COLE 〜二度のグラミーのはざまで〜
http://www.soulsearchin.com/soulsearchin/7.html
ナタリー・コール紆余曲折のソウル・サーチン・ストーリー。

■ メンバー

ナタリー・コール(ヴォーカル)Natalie Cole(vo)
マーヴィン・パークマン(キーボード、バック・ヴォーカル)Marvin Parkman(key,back vo)
リサ・ヴォーン(バック・ヴォーカル)Lisa Vaughn(back vo)
トレーシ・ブラウン(バック・ヴォーカル)Traci Brown(back vo)
タミール・ヘンデルマン(ピアノ)Tamir Hendelman(p)
サミール・エルメダウル(ギター)Samir Elmehdaoul(g)
ケヴィン・アクスト(ベース)Kevin Axt(b)
ロバート・ミラー(ドラムス)Robert Miller(ds)

■セットリスト
Setlist : Natalie Cole @ Blue Note Tokyo, June 27, 2008

#denotes from her upcoming album “Still Unforgettable” (to be released September 2008)

Show started 19:05
(Instrumental by piano trio for first four songs)
01. Spring Action [Tamir Hendelman original]
02. Paper Moon
03. Singing In The Rain
04. Driftin’ [Herbie Hancock]
~Natalie came on the stage on wheelchair
05. Fever
06. What A Difference A Day Made
07. Why Don’t You Do Right? #
08. Nice ‘N’ Easy #
09. All The Things You Are
10. Best Is Yet To Come #
11. Coffee Time  #
12. Until The Real Thing Comes Along #
13. Somewhere Along The Way #
14. Smile
15. Besame Mucho
16. Unforgettable
17. L-O-V-E
Show ended 20:30

(2008年6月27日金曜、ブルーノート東京=ナタリー・コール・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Cole, Natalie
2008-111
【深町純即興ピアノ・パーティー第90回】

葬式。

即興ピアニスト深町純・月例ピアノ・パーティー第90回。

深町さん語る。「即興演奏の練習はできない。1人で練習しようとしても、客がいないとすぐやめてしまう。即興演奏は、聴いてくれる人がいると、ちょっとやなことがあっても、少し我慢して演奏を続けられる。即興演奏の仕方を教えている学校があるらしいがそれは偽証です」

「最近ね、前のテレビがもう色がでなくなっちゃったんで、新しい37インチのテレビを購入した。そこで、ハイヴィジョンってなんてきれいなの、と思って。その画面の美しさに魅せられ、最近はもっぱらテレビ少年になっている。だが、たいていは音楽番組が気に入らない。あれは、きっと予算がかけられないんだろうね」

「ピアノを弾いていると、聴いている人たちがどんな状況で聴いているか、どれくらい聴いてくれているか、すごくよくわかる。あるとき、若くして突然死した友人のお葬式でピアノを弾いたことがあったが、そのとき、みんなが泣いているにもかかわらず、自分のピアノをすごくよく聴いてくれていることがわかった。後日その友人のお母さんから、深町さんのピアノはすごくよかった、あれを聴いてうちの娘も天国へ行けたんだと思う、という手紙をもらった。それは、そのお母さんを少しでも癒せたことになったと思って、けっこういいことをしたんだな、と思えた。バッハという作曲家は教会のオルガン弾きだったから、おそらく葬式と結婚式でたくさん弾いていると思う。それで、僕も葬式で弾くのもいいな、と思った」

「だから、ここに来ている人全員、葬式で演奏してあげよう。(笑)」

2001年1月から始まったこの会、今回で90回目。「最低、100回目までは続けますよ〜〜」100回目は2009年4月25日の予定だ。

■ 過去記事

June 01, 2008
Fukamachi Jun #89: Keyboard Party
http://blog.soulsearchin.com/archives/002550.html

April 27, 2008
Fukamachi Jun #88: Jun Lose To Young Energy
http://blog.soulsearchin.com/archives/002483.html

March 30, 2008
Fukamachi Jun #87
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_30.html

March 27, 2008
Fukamachi Jun #86; Talks About New York All Stars
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_27.html

January 28, 2008
Fukamachi Jun #85: 8th Year Has Just Started
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_01_28.html

■セットリスト
Setlist : Fukamachi Jun #90 @FJ’s, June 28, 2008
セットリスト 深町純 90回 

1st set
show started 20:01
01. 2008年6月28日20時01分の作品(11:54)「梅雨のさなかに来てくださってありがとう」
02. 2008年6月28日20時22分の作品(11:40)
02. 2008年6月28日お題拝借作品1(01:28)(ジャズピアニスト・マコさんのメロディー)
03. 2008年6月28日お題拝借作品1のやり直し(01:52)
04. 2008年6月28日お題拝借作品2 (02:11)
05. 2008年6月28日20時58分の作品(08:52)
show ended 21:06

2nd set
show started 21:30
01. 2008年6月28日21時40分の作品(05:41)
02. 2008年6月28日21時45分の作品(11:15)
03. 2008年6月28日21時57分の作品(05:54)
04. 2008年6月28日22時03分の作品(06:50)
05. 2008年6月28日22時10分の作品(17:33)
show ended 22:33

■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します。音楽60%は40%がトークということです)(単位は%)

2007年07月28日 第一部 66.23 第二部 66.45
2007年08月25日 第一部 67.03 第二部 68.04
2007年09月29日 第一部 71.16 第二部 67.30
2007年10月20日 第一部 67.81 第二部 49.29 (通算82回)
2007年10月27日 第一部 96.00 第二部 74.65(サントリー・ホール・ブルー・ローズ)
2007年11月24日 第一部 66.96 第二部 77.04 (通算83回)
2007年12月29日 第一部 60.67 第二部 58.38
2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回) 
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29 (第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)
2008年05月31日 第一部 54.06 第二部83.84(第89回)
2008年06月28日 第一部 58.38 第二部 74.94 (第90回)

(2008年06月28日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-112
【「ソウル・ブレンズ」2組ゲスト

賑わい。

2008年6月29日(日)、『ソウル・ブレンズ』を含むインターFMスタジオは、大賑わい。『ソウル・ブレンズ』にマーチンこと鈴木雅之さんゲスト、さらに、山野のコーナーでビッグバンドの熱帯ジャズ楽団・主宰ボス、カルロス菅野さんがゲスト。さらに後の韓流番組に韓流系のゲストもあり、スタジオ外もにぎやかだ。

マーチンさんは6月25日『マティーニ・デュエット』をリリース、現在全国プロモーション展開実施中。今回、なぜ「可愛いいひとよ」をカヴァーしたのか、なぜデュエット・アルバムかなどを雄弁に語った。「(デュエットをやることで)19歳の子ともラヴストーリーを語れる」 マーチンさんは4時の時報をまたいでの出演だ。

前回インターに来たときには、現在のスタジオがまだ完成しておらず、テントで囲まれた仮設スタジオだったので、きれいになったスタジオに驚いていた。

「可愛いいひとよ」をレコーディングしていたとき、偶然、作曲家の大野さんと会った話など。そして、マネジャー、スタッフなどともに、「プロモーションで、ソウル・バー行きましょうよ〜〜」との声。しかし、ターリンのメール、長いよ! (笑)

ちょうど、マーチンさんがスタジオを出て、カルロスさんが入るときに、顔合わせする。「どうもどうも」と言って握手、たぶん、初めてではない、という。

そして、4時半からカルロスさん。始まる前のほんのひととき、チーちゃんとカルロスさんは釣りの話しでひとしきりもりあがりだ。カルロスさんのゲストはちょうど一年前の新譜リリースのとき以来。今回は初めての全曲ヴォーカル・アルバムと、熱帯のオリジナル曲ばかりを集めたベストの2枚をひっさげての登場。ヴォーカル・アルバムは、50歳にして初のヴォーカル作品とのこと。ジャケットがセピア色でフランク・シナトラ風で実にかっこいい。

いつもやっている勝手にキャッチフレーズ、ご本人の前でやるのは照れるのだが、気に入っていただいたので記念にここにもアップしよう。

熱帯の暑い風が吹いてくる
熱帯の熱いビッグバンドが炸裂する

熱帯JAZZ楽団 12作目 オリジナル楽曲ばかりを
集めたベスト 『ジ・オリジナルズ』

そして、魅惑のとろけるビロードヴォイス、カルロス菅野 
完全全曲ヴォーカル・アルバム 『シングス!』

2枚あわせて熱く、甘く、発売中

山野楽器へ直行

つっかからずに言えました。(笑) というわけで、大賑わいの『ソウル・ブレンズ』でありました。ゲストが多いと、あっという間に終わります。(笑)

ENT>RADIO>SOUL BLENDS

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