▽Bobby Womack’s The Best Of Bobby Womack
2008年10月8日 音楽▽【ボビー・ウーマック、ベストはリミックス入り】
ギター。
「ザ・ラスト・ソウル・マン」「ソウル・サヴァイヴァー」などの異名を取るソウル・シンガー、ボビー・ウーマックが1960年代から1970年代に所属した、ミニット、リバティ、ユナイテッド・アーティスツ(UA)レーベルに残した作品を編纂したベスト・アルバム、『ザ・ベスト・オブ・ボビー・ウーマック~ザ・ソウル・イヤーズ』が2008年10月8日、リリースされた。
ザ・ベスト・オブ・ボビー・ウーマック~ザ・ソウル・イヤーズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0012PYHGK/soulsearchiho-22/ref=nosim/
Song list
1 Across 110th Street [From Across 110th Street] (03:44)
2 Woman’s Gotta Have It (03:30)
3 I’m a Midnight Mover (02:00)
4 That’s the Way I Feel About Cha (05:06)
5 You’re Welcome, Stop on By (03:28)
6 Lookin’ for a Love (02:24)
7 I’m in Love (02:39)
8 I Left My Heart in San Francisco (02:15)
9 Communication [Single Version] (03:51)
10 Fact of Life/He’ll Be There When the Sun Goes Down (06:14)
11 Fly Me to the Moon (02:06)
12 Harry Hippie (03:46)
13 I Can Understand It (06:29)
14 Preacher, Pt. 2/More Than I Can Stand [Live] (06:23)
15 I’m Through Trying to Prove My Love to You (03:35)
16 It’s All Over Now (02:44)
17 California Dreamin’ (03:08)
18 How I Miss You Baby (03:11)
19 Nobody Wants You When You’re Down and Out (02:54)
20 Daylight (03:06)
21 Check It Out [Single Version] (02:51)
22 Fire and Rain (04:15)
(ライナーノーツ 鈴木啓志 歌詞カード、対訳付き)
ボビーが1968年に契約したミニットから、UAでの1976年までの約8年に残された作品からの22曲だ。選曲的には、誰でもピックアップできそうな、普通のまさにベスト・アルバムなので、僕もソングリストを見て、それだけで納得してしまった。ところが、1曲目「アクロース・110ス・ストリート」(1973年)をCDプレイヤーにいれたら、これがミックス違いではないか。あまりに予期せぬことにびっくり。ミックス違いと言っても、そんなに大勢に影響はないのだが。
この新盤では、イントロからギターの音が、今までのヴァージョンよりはるかに前面に出ている。旧ヴァージョンでは、同じギターフレーズが若干沈み込んでいた。また、パーカッションのサウンドもそれまでより持ち上げられている感じだ。そこで、今までのヴァージョンとこれをCDプレイヤー2台で同時にならしてみた。すると、長さ、ヴォーカルなど音源はすべて一緒。ギターだけ持ち上がっているのが耳に付いた。
しかし、今まで何千回と聴きなれた曲が、ギターの音がちょっとだけ上がっているだけでこうも印象が変わるものかと改めて驚いた。たぶん、マルチのマスターからミックスをやり直して、ギター部分をあげたのだと思うが、CDにはそうした作業に関するクレジットがない。
そもそも、この曲はウェスト・コーストで録音されたらしいが、ミュージシャン・クレジットなどもない。ギターと歌はボビーに間違いないが。
で、この新ミックスについては、ライナーノーツの中で鈴木啓志巨匠も触れられていない。おそらく、ベストの曲目リストで、この盤を聴くことなく執筆したのだろう。どれも、耳たこくらいのおなじみ曲だからそれもありうる。アルバム全体はデジタル・リミックスをしたと書いているが、各楽曲についての詳細はない。
「アクロース・110ス・ストリート」は、もともと1973年の同名映画のテーマ曲だった。そして、その映画のテーマ曲が、24年後にまったく別の映画『ジャッキー・ブラウン』(1997年)でも、再度テーマ曲になっている。そのサントラも一応チェックしてみた。すると、こちらは、もともとのオリジナル・ヴァージョンのようだ。
ところで、この「Across 110th Street」、邦題が「110番街交差点」とついているが、正しくは「110丁目」となるはず。番街は、マンハッタンを南北・縦に走るアヴェニューを指す単語。5th Avenue や 7th Avenue をそれぞれ5番街、7番街などと訳すのが基本的なルールだ。「ストリート」が丁目と訳される。57th Street は、横に走る道で、これは57丁目と訳される。だから、110th Street は、本来は110丁目。交差点は、Crossing で、ここでのAcross は、越えて、の意味。
そして、Across 110th Street は、正確には、110丁目(の道)を越えて、という意味。110th Streetは、マンハッタンの中で、ハーレムとの境界線である。つまり、ハーレムに住む人間からすると、110丁目を越えてミッドタウンに入るということは、それだけでひとつ意味があることなのだ。110丁目を越えて、ミッドタウンで成功すれば、それはハーレムを抜け出しての成功という意味で、ブラックたちにとって大いなる誇りになる。逆にハーレムにはドラッグやら売春やら、いろいろな悪いことがたくさんある。ミッドタウンからすると、110丁目を越えるということは、危険地域に足を踏み込むという意味でもある。だから、Across 110th Street を正しく訳すと、110丁目を越えて、あるいは、さらに意訳すると、「110丁目の向こうに」「110丁目の先に」となる。
話がそれた。言いたいことは、この新作『ベスト』の「Across 110th Street」は、テイク違いで、ギターの音色が印象的です、ということだ。
ENT>MUSIC>ARTIST>Womack, Bobby
ENT>MUSIC>ALBUM>Womack, Bobby
ギター。
「ザ・ラスト・ソウル・マン」「ソウル・サヴァイヴァー」などの異名を取るソウル・シンガー、ボビー・ウーマックが1960年代から1970年代に所属した、ミニット、リバティ、ユナイテッド・アーティスツ(UA)レーベルに残した作品を編纂したベスト・アルバム、『ザ・ベスト・オブ・ボビー・ウーマック~ザ・ソウル・イヤーズ』が2008年10月8日、リリースされた。
ザ・ベスト・オブ・ボビー・ウーマック~ザ・ソウル・イヤーズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0012PYHGK/soulsearchiho-22/ref=nosim/
Song list
1 Across 110th Street [From Across 110th Street] (03:44)
2 Woman’s Gotta Have It (03:30)
3 I’m a Midnight Mover (02:00)
4 That’s the Way I Feel About Cha (05:06)
5 You’re Welcome, Stop on By (03:28)
6 Lookin’ for a Love (02:24)
7 I’m in Love (02:39)
8 I Left My Heart in San Francisco (02:15)
9 Communication [Single Version] (03:51)
10 Fact of Life/He’ll Be There When the Sun Goes Down (06:14)
11 Fly Me to the Moon (02:06)
12 Harry Hippie (03:46)
13 I Can Understand It (06:29)
14 Preacher, Pt. 2/More Than I Can Stand [Live] (06:23)
15 I’m Through Trying to Prove My Love to You (03:35)
16 It’s All Over Now (02:44)
17 California Dreamin’ (03:08)
18 How I Miss You Baby (03:11)
19 Nobody Wants You When You’re Down and Out (02:54)
20 Daylight (03:06)
21 Check It Out [Single Version] (02:51)
22 Fire and Rain (04:15)
(ライナーノーツ 鈴木啓志 歌詞カード、対訳付き)
ボビーが1968年に契約したミニットから、UAでの1976年までの約8年に残された作品からの22曲だ。選曲的には、誰でもピックアップできそうな、普通のまさにベスト・アルバムなので、僕もソングリストを見て、それだけで納得してしまった。ところが、1曲目「アクロース・110ス・ストリート」(1973年)をCDプレイヤーにいれたら、これがミックス違いではないか。あまりに予期せぬことにびっくり。ミックス違いと言っても、そんなに大勢に影響はないのだが。
この新盤では、イントロからギターの音が、今までのヴァージョンよりはるかに前面に出ている。旧ヴァージョンでは、同じギターフレーズが若干沈み込んでいた。また、パーカッションのサウンドもそれまでより持ち上げられている感じだ。そこで、今までのヴァージョンとこれをCDプレイヤー2台で同時にならしてみた。すると、長さ、ヴォーカルなど音源はすべて一緒。ギターだけ持ち上がっているのが耳に付いた。
しかし、今まで何千回と聴きなれた曲が、ギターの音がちょっとだけ上がっているだけでこうも印象が変わるものかと改めて驚いた。たぶん、マルチのマスターからミックスをやり直して、ギター部分をあげたのだと思うが、CDにはそうした作業に関するクレジットがない。
そもそも、この曲はウェスト・コーストで録音されたらしいが、ミュージシャン・クレジットなどもない。ギターと歌はボビーに間違いないが。
で、この新ミックスについては、ライナーノーツの中で鈴木啓志巨匠も触れられていない。おそらく、ベストの曲目リストで、この盤を聴くことなく執筆したのだろう。どれも、耳たこくらいのおなじみ曲だからそれもありうる。アルバム全体はデジタル・リミックスをしたと書いているが、各楽曲についての詳細はない。
「アクロース・110ス・ストリート」は、もともと1973年の同名映画のテーマ曲だった。そして、その映画のテーマ曲が、24年後にまったく別の映画『ジャッキー・ブラウン』(1997年)でも、再度テーマ曲になっている。そのサントラも一応チェックしてみた。すると、こちらは、もともとのオリジナル・ヴァージョンのようだ。
ところで、この「Across 110th Street」、邦題が「110番街交差点」とついているが、正しくは「110丁目」となるはず。番街は、マンハッタンを南北・縦に走るアヴェニューを指す単語。5th Avenue や 7th Avenue をそれぞれ5番街、7番街などと訳すのが基本的なルールだ。「ストリート」が丁目と訳される。57th Street は、横に走る道で、これは57丁目と訳される。だから、110th Street は、本来は110丁目。交差点は、Crossing で、ここでのAcross は、越えて、の意味。
そして、Across 110th Street は、正確には、110丁目(の道)を越えて、という意味。110th Streetは、マンハッタンの中で、ハーレムとの境界線である。つまり、ハーレムに住む人間からすると、110丁目を越えてミッドタウンに入るということは、それだけでひとつ意味があることなのだ。110丁目を越えて、ミッドタウンで成功すれば、それはハーレムを抜け出しての成功という意味で、ブラックたちにとって大いなる誇りになる。逆にハーレムにはドラッグやら売春やら、いろいろな悪いことがたくさんある。ミッドタウンからすると、110丁目を越えるということは、危険地域に足を踏み込むという意味でもある。だから、Across 110th Street を正しく訳すと、110丁目を越えて、あるいは、さらに意訳すると、「110丁目の向こうに」「110丁目の先に」となる。
話がそれた。言いたいことは、この新作『ベスト』の「Across 110th Street」は、テイク違いで、ギターの音色が印象的です、ということだ。
ENT>MUSIC>ARTIST>Womack, Bobby
ENT>MUSIC>ALBUM>Womack, Bobby
☆【ニック岡井トリビュート~フット・ペインティング展ビームス・ギャラリー】
準備。
このところ、僕は岡伸昭さんの来週(10月16日から新宿ビームス・ギャラリー)から始まるフット・ペインティング展の準備でかなり多忙。今回はいろいろとお手伝いしているのだが、僕もこういうことはやったことがないので、何もかも初めてで、次々とやることがでてくる。これも、ニック・トリビュートという気持ちで出来ることなのだが。
同じ週に本が出る江守さんと電話で話した。来週(10月16日=木曜)に銀座のベノアで行われる出版記念パーティーで、来場者に配る本のサインをそろそろやらなければならないそうだ。なんと、200冊準備するという。つまり、200冊に直筆のサインをするわけだ。腱鞘炎(けんしょうえん)にならないよう、気をつけてください。江守さんの本は、このソウル・サーチンでも何度も紹介している『黒く踊れ!』。実質的な発売日は10月16日頃で、そのあたり以降に店頭に並ぶ予定だ。一方、いわゆる本の奥付は、11月11日ごろになりそう。奥付が11月11日だったら、ちょうどニックの命日だ。
+++
飛沫。
岡さんのフット・ペインティング展『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グット・フット』では、額装したポスターと、5種類の葉書を制作し、グッズとして売ることになった。実際に展示する一点ものは、なかなか貴重でたぶん値段もかなり高くなってしまうが、ポスターや葉書だったら、気軽に買えるだろう。
展覧会会期中に、ずっと会場でリピートで流す10分~15分程度のビデオを編集しなければならなくなった。そこで、6時間分のテープを見たのだが、ニックの元気な姿、しかも、かっこよく踊っている姿を久々に見て、仕事を忘れて見入ってしまった。
2004年5月25日、ニックは青いペンキを靴につけて、「悲しい噂」で踊った。「マイ・ガール」で踊った。「マザー・ポップコーン」で踊った。「イッツ・ア・シェーム」で踊った。
ニックは「29」と描かれたTシャツを着て、「ヒッチハイク」で踊った。「セクシュアル・ヒーリング」で踊った。「イッツ・ユア・シング」で踊った。踊った後(After The Dance)残ったのが、フット・ペインティングだ。
すべてを踊った後、ニックは岡と少し話をしていた。「僕も(こんなことをするのは)今日が初めてだからね。誰がやっても同じだと思うけど、岡君が僕じゃなきゃダメだって言うんでね。(笑) ただ僕はソウル・ミュージックが好きで、それだけやり続けてきたけれど、もし、今僕が十代だったら、ヒップホップやラップやっただろうし、80年代に聴きはじめたら、Pファンクだっただろうしね。ただ僕にはこれしかなくて、好きでやってるだけ」
岡が言った。「今回は、自分で(自分の筆などを作って、自分が描くことによって)作品を作らないということを第一に考えたんです。僕がやることは、最高の素材で、最高のプレイ、パフォーマンスをしてもらい、それをキャンヴァスに残すこと。仮に僕が踊ったんじゃダメなんです。ニックさんじゃなければ」
そう、これはニック岡井でなければならなかった。そして、これを作るのも岡伸昭でなければならなかった。二人の必然がキャンヴァスの上で、火花を散らし、青い飛沫(しぶき)になっている。「動」が「凍結」された瞬間のアートがここに存在している。
■B GALLERY EXHIBITIONのご案内
「岡伸昭 × ニック岡井 フット・ペインティング
“After The Dance”~Get On The Good Foot~」
期間 2008年10月16日(木)~11月18日(火)11時~20時
会期中 無休 入場無料
場所 B GALLERY (BEAMS JAPAN 6F)
東京都新宿区新宿3-32-6 電話03-5368-7309
http://www.beams.co.jp
内容 「ソウルダンスの神様」ニック岡井が、足に青のペンキをつけ、ニック自身が愛した数々のソウル・ヒットでソウル・ステップを踊り、それをキャンヴァスに記したもの。10号程度の小さなものから、120号x3枚連作までの大規模なものまで20数点を展示。
オープニング・レセプション 2008年10月17日(金) 18時~20時
入場無料。どなたでもご参加いただけます。作家よりワインとソフトドリンクが提供されます。
+++++
フィリップ・ウー凱旋ライヴ
フィリップ・ウーが、メイズのツアーから戻り、日本で久々のライヴを敢行します。10月10日(金)、目黒ブルース・アレー。ヴォーカルは最近、フィリップ・セッションによく顔を出すDCノーマン。今週金曜日。お忘れなく!
PHILIP WOO SESSION
(HAMMOND A-100/Leslie147)Philip Woo (G)西山HANK史翁 (B)Cliff Archer (Ds)Jay Stixx (Vo)Day“D.C.”Norman
2008年10月10日(金) 19時半~
会場 目黒ブルースアレー
住所 153-0063 東京都目黒区目黒1-3-14ホテルウィング・インターナショナル目黒B1F
予約専用電話 03-5740-6041 (月曜~土曜 12時~20時まで)
それ以外は店頭電話 03-5496-4381 Eメールwebmaster@bluesalleyia.co.jp
前売券 テーブル席(指定)4,000円 当日券は500円UP (各税込) このほかに500円のテーブルチャージがかかります
http://www.bluesalley.co.jp/reservation/index.html#2
ENT>ANNOUNCEMENT>Oka Nobuaki’s Exhibition
ENT>BOOK>Emori, Ai>Dance, Black
準備。
このところ、僕は岡伸昭さんの来週(10月16日から新宿ビームス・ギャラリー)から始まるフット・ペインティング展の準備でかなり多忙。今回はいろいろとお手伝いしているのだが、僕もこういうことはやったことがないので、何もかも初めてで、次々とやることがでてくる。これも、ニック・トリビュートという気持ちで出来ることなのだが。
同じ週に本が出る江守さんと電話で話した。来週(10月16日=木曜)に銀座のベノアで行われる出版記念パーティーで、来場者に配る本のサインをそろそろやらなければならないそうだ。なんと、200冊準備するという。つまり、200冊に直筆のサインをするわけだ。腱鞘炎(けんしょうえん)にならないよう、気をつけてください。江守さんの本は、このソウル・サーチンでも何度も紹介している『黒く踊れ!』。実質的な発売日は10月16日頃で、そのあたり以降に店頭に並ぶ予定だ。一方、いわゆる本の奥付は、11月11日ごろになりそう。奥付が11月11日だったら、ちょうどニックの命日だ。
+++
飛沫。
岡さんのフット・ペインティング展『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グット・フット』では、額装したポスターと、5種類の葉書を制作し、グッズとして売ることになった。実際に展示する一点ものは、なかなか貴重でたぶん値段もかなり高くなってしまうが、ポスターや葉書だったら、気軽に買えるだろう。
展覧会会期中に、ずっと会場でリピートで流す10分~15分程度のビデオを編集しなければならなくなった。そこで、6時間分のテープを見たのだが、ニックの元気な姿、しかも、かっこよく踊っている姿を久々に見て、仕事を忘れて見入ってしまった。
2004年5月25日、ニックは青いペンキを靴につけて、「悲しい噂」で踊った。「マイ・ガール」で踊った。「マザー・ポップコーン」で踊った。「イッツ・ア・シェーム」で踊った。
ニックは「29」と描かれたTシャツを着て、「ヒッチハイク」で踊った。「セクシュアル・ヒーリング」で踊った。「イッツ・ユア・シング」で踊った。踊った後(After The Dance)残ったのが、フット・ペインティングだ。
すべてを踊った後、ニックは岡と少し話をしていた。「僕も(こんなことをするのは)今日が初めてだからね。誰がやっても同じだと思うけど、岡君が僕じゃなきゃダメだって言うんでね。(笑) ただ僕はソウル・ミュージックが好きで、それだけやり続けてきたけれど、もし、今僕が十代だったら、ヒップホップやラップやっただろうし、80年代に聴きはじめたら、Pファンクだっただろうしね。ただ僕にはこれしかなくて、好きでやってるだけ」
岡が言った。「今回は、自分で(自分の筆などを作って、自分が描くことによって)作品を作らないということを第一に考えたんです。僕がやることは、最高の素材で、最高のプレイ、パフォーマンスをしてもらい、それをキャンヴァスに残すこと。仮に僕が踊ったんじゃダメなんです。ニックさんじゃなければ」
そう、これはニック岡井でなければならなかった。そして、これを作るのも岡伸昭でなければならなかった。二人の必然がキャンヴァスの上で、火花を散らし、青い飛沫(しぶき)になっている。「動」が「凍結」された瞬間のアートがここに存在している。
■B GALLERY EXHIBITIONのご案内
「岡伸昭 × ニック岡井 フット・ペインティング
“After The Dance”~Get On The Good Foot~」
期間 2008年10月16日(木)~11月18日(火)11時~20時
会期中 無休 入場無料
場所 B GALLERY (BEAMS JAPAN 6F)
東京都新宿区新宿3-32-6 電話03-5368-7309
http://www.beams.co.jp
内容 「ソウルダンスの神様」ニック岡井が、足に青のペンキをつけ、ニック自身が愛した数々のソウル・ヒットでソウル・ステップを踊り、それをキャンヴァスに記したもの。10号程度の小さなものから、120号x3枚連作までの大規模なものまで20数点を展示。
オープニング・レセプション 2008年10月17日(金) 18時~20時
入場無料。どなたでもご参加いただけます。作家よりワインとソフトドリンクが提供されます。
+++++
フィリップ・ウー凱旋ライヴ
フィリップ・ウーが、メイズのツアーから戻り、日本で久々のライヴを敢行します。10月10日(金)、目黒ブルース・アレー。ヴォーカルは最近、フィリップ・セッションによく顔を出すDCノーマン。今週金曜日。お忘れなく!
PHILIP WOO SESSION
(HAMMOND A-100/Leslie147)Philip Woo (G)西山HANK史翁 (B)Cliff Archer (Ds)Jay Stixx (Vo)Day“D.C.”Norman
2008年10月10日(金) 19時半~
会場 目黒ブルースアレー
住所 153-0063 東京都目黒区目黒1-3-14ホテルウィング・インターナショナル目黒B1F
予約専用電話 03-5740-6041 (月曜~土曜 12時~20時まで)
それ以外は店頭電話 03-5496-4381 Eメールwebmaster@bluesalleyia.co.jp
前売券 テーブル席(指定)4,000円 当日券は500円UP (各税込) このほかに500円のテーブルチャージがかかります
http://www.bluesalley.co.jp/reservation/index.html#2
ENT>ANNOUNCEMENT>Oka Nobuaki’s Exhibition
ENT>BOOK>Emori, Ai>Dance, Black
◎Joe Sample (Part 4) : Sample At Le Sample
2008年10月6日 音楽◎【ジョー・サンプル、ル・サンプルにて】
アート。
夕方ホテルに迎えに行き、ハウスフォーンでジョーの部屋に電話をいれる。すると、誰も出ない。交換を通してもう一度かけるが、でない。シャワーでも入ってるのかな、と思ったら、なんと彼はすでにロビーにいた。「いま、ヒサオ(ビデオアーツ社長)を待ってるんだ」 なるほど。まもなく、すっとヒサオさん登場。ル・サンプルに向かう。
広尾の住宅街に目立つことなくひっそりと佇むル・サンプル。半地下に降りていくと、16席ほどの落ち着いたレストランが姿を現わす。「メロディーズ・オブ・ラヴ」の楽譜の一部が、ガラス自体に彫りこんで作るガラス・エッチングになって、席を仕切る。ジョー・サンプルのワーナーからの『インヴィテーション』の中ジャケットに使われている写真が額装され、静かにその『インヴィテーション』のアルバムが流れている。テーブルにはMr. Joe Sampleの札…。
「ここは、メニューがないんだ。先に、食べられないもの、嫌いなものだけ言って、あとはお任せ。シェフの才能を信じるんだよ。コー(とジョーはオウナー・シェフ、菊池晃一郎氏のことを呼ぶ)は、素晴らしいシェフだから、すべて任せるんだ。アートは、(音楽も料理も)みんな同じだよ。シェフがその日のいい素材を使って、クリエイティヴなものを作る。その昔、60年代にはロスにはおいしいフレンチ・レストランなんか、ぜんぜんなかった。70年代か80年代になってからボツボツ出始めたかな。僕の父はシェフだった。ニューオーリンズからカリフォルニアに向かう鉄道の食堂車のシェフをやっていた。だからいろんな料理を作ってくれた。そうそう、コーがクリオール料理に興味を持ってたんで、クリオール料理のいろんなレシピーが書いてある本をあげたんだ。コー、ちょっとあの本を見せてくれないか」
菊池さんがそのぶ厚い本を持ってきた。「僕の(料理の)秘密をあんまりしゃべらないでくれ(笑)」と彼はジョーに言った。テーブルにはいつのまにか、前菜が置かれた。ジョーが言うようにまるでアートのような盛り付けだ。そして、フォークとナイフをいれると上品な味わいが口の中に広がる。
しばらく前から、ジョーの『インヴィテーション』が流れていた。「このアルバムのアレンジャー、名前はなんと言ったかな、忘れてしまったが、彼は僕に、僕のピアノが気に入らないといって、あれこれ指示を出したんだよ。(笑) 彼はオーケストラのアレンジをした人物なんだが。彼はずっとしゃべってしゃべって、ああだ、こうだ、あれはこう、ここはこう、って延々と指示をしていた。(笑)フレディー・ハバード、CTIあたりで仕事をしていた人物だよ」 CDのジャケットを見せてもらい確認するとデール・エーラー(Dale Oehler)と書いてある。ジョーは名前を覚えていなかったが、クレジットを見て思い出していた。
すると、堰を切ったように、当時の話が飛び出してきた。「メジャーのレコード会社は、ひとたび契約すると、ヒット曲を作れ、ヒットを作れとばかり言ってくる。たとえば、このときも、だれそれと組んでアルバムを作れ、とか。この時期は最悪だったよ。ヒットを作ろうと思ってレコードを作ったら、絶対にだめなんだよ。僕は、そういう意味では、レベル(rebel=反逆者。体制におもねない人)なんだよ! メジャーとの契約が切れるまでの7年間は本当に耐えた。切れたときには、もうこれ以降は必ずインディペンデントで行こうと思った。だけど、おもしろいことに、レコード会社でその昔、あーしろ、こーしろ、と言っていた連中は今、もう生きてないんだ。(爆笑) 僕はどうにか、生き延びてるけどね。(笑)」
魚料理(この日は白身の魚だった)に続いて、肉料理。蝦夷鹿にソースがつけられたもの。これはずいぶんリッチな味だ。マーヴィン・ゲイの話になっていた。
同じ年。
「マーヴィンが、離婚するときに作ったアルバムがあったよね、なんだっけ」「ヒア・マイ・ディアー、ね。」「それそれ。確か、彼がベルギーに住んでたのはその頃だろ? その後くらいか。 僕たちがクルセイダーズでロンドンでライヴをやると、彼はなぜか必ずロンドンのクラブにいたんだ。クラブの名前は忘れたが、3回くらいあった。そこで会うと『ヘイ、ジョー、ジョー、ジョー』と言って、大喜びでハグしてきた。たぶん、長いことベルギーにいて、アメリカン・ミュージシャンが恋しかったんだろう。だから、ベルギーからわざわざロンドンまで来たんじゃないかな」
「マーヴィンの(アルバム)は、『レッツ・ゲット・イット・オン』のレコーディングに参加した」 「エド・タウンゼント!」 「そう、エド・タウンゼントだ。そのソングライターのパートナー、リニー・ホール(Rene Hall)というんだが、それが、『レッツ・ゲット・イット・オン』のテンポが遅いとか、速いとか言って、何度もやり直しをさせられたんだ。レコーディングは延々とかかって、マーヴィンはスタジオで(ボードに)手を伸ばして、ぐったりしていた。だが、ある瞬間、これだっていうテンポが決まって、やったら、それこそ『ボーン』って感じで、はまったんだな。あの、ヴェトナム戦争の曲…」 「ホワッツ・ゴーイング・オンね」 「そう、それだ。あれと、この『レッツ・ゲット・イット・オン』は全然違うだろ。アーティストっていうのは、その時その時の感情で作品を作るものなんだ。マーヴィンが父に撃たれたのは、本当にショックだった」
「1984年のエイプリルフール・デイのことでした。マーヴィンは1939年の4月2日生まれです」 「僕は1939年の2月1日だ」とジョー。ということは、2ヶ月しか違わない。そうか、ジョーとマーヴィンは2ヶ月しか違わなかったんだ。気がつかなかった。まったくの同じ年生まれ。
身振り手振りを交えたジョーの話は、なかなかおもしろい。そして、話は尽きない。彼が参加したマイケル・フランクスの話、フィーチャー・シンガーとして起用したリズ・ライトの話、彼の昔話をサンプリングしたマーカス・ミラーの話、初めてローラーコースターに乗ったときの話、初めてパーシー・フェース楽団の一員として来日したときの話、その時初めて日本食を食べた時のこと、かと思えば、黒人差別の話(分離と統合の話)、1950年代から1960年代に南部でライヴをやるときに、決してオーディエンスを見下ろしてはいけない、エンタテインしなければならない、といったシリアスな話、クリオール料理の話、最近のハリケーンの話、あ~覚え切れない…。(笑)
いつのまにか、デザートがでていた。ジョーの哲学のひとつは「おいしい料理と素晴らしい音楽がなければ、人生は台無しだ」というもの。ジョーの周りにはそのふたつがある。しかし、ジョーのあのエネルギーもすごい。ディナーは4時間を越えていた。久々にゆっくり食事をした。
「ヒサオ、明日のフライトは何時だったっけ」 「9時半、成田です。ということは8時には成田着、ホテル出発が7時…、ジョー、6時に起きてください」 「いや、起きるのは6時半だ(笑)」
■ ジョー・サンプル&ランディ・クロフォードの新作『ノー・リグレッツ』には、ル・サンプルの紹介が書かれたカードがあります。そのカードを持っていくと、ワインもしくはソフト・ドリンクが一杯サーヴィスされます。
■ 「ル・サンプル Le Sample」
ウェッブページ http://le-sample.com/
住所 東京都渋谷区東4-9-10 TS広尾ビルB1F
電話 03-5774-5760
アクセス 恵比寿駅西口より徒歩13分/広尾駅2番出口より徒歩13分/表参道駅A5出口より徒歩12分
営業時間 6:00PM~10:00PM (ラストオーダー)
定休日 火曜、第1・3水曜
席数 16席 要予約/全席禁煙/
コース料金 :コースA(ヨランダ)6,300(4皿)・コースB(ジョー)10,500(6皿) (税込み、7%のサーヴィス料別)
カード 使用可
ENT>MUSIC>ARTIST>Sample, Joe
DINING>RESTAURANTS>Le Sample
アート。
夕方ホテルに迎えに行き、ハウスフォーンでジョーの部屋に電話をいれる。すると、誰も出ない。交換を通してもう一度かけるが、でない。シャワーでも入ってるのかな、と思ったら、なんと彼はすでにロビーにいた。「いま、ヒサオ(ビデオアーツ社長)を待ってるんだ」 なるほど。まもなく、すっとヒサオさん登場。ル・サンプルに向かう。
広尾の住宅街に目立つことなくひっそりと佇むル・サンプル。半地下に降りていくと、16席ほどの落ち着いたレストランが姿を現わす。「メロディーズ・オブ・ラヴ」の楽譜の一部が、ガラス自体に彫りこんで作るガラス・エッチングになって、席を仕切る。ジョー・サンプルのワーナーからの『インヴィテーション』の中ジャケットに使われている写真が額装され、静かにその『インヴィテーション』のアルバムが流れている。テーブルにはMr. Joe Sampleの札…。
「ここは、メニューがないんだ。先に、食べられないもの、嫌いなものだけ言って、あとはお任せ。シェフの才能を信じるんだよ。コー(とジョーはオウナー・シェフ、菊池晃一郎氏のことを呼ぶ)は、素晴らしいシェフだから、すべて任せるんだ。アートは、(音楽も料理も)みんな同じだよ。シェフがその日のいい素材を使って、クリエイティヴなものを作る。その昔、60年代にはロスにはおいしいフレンチ・レストランなんか、ぜんぜんなかった。70年代か80年代になってからボツボツ出始めたかな。僕の父はシェフだった。ニューオーリンズからカリフォルニアに向かう鉄道の食堂車のシェフをやっていた。だからいろんな料理を作ってくれた。そうそう、コーがクリオール料理に興味を持ってたんで、クリオール料理のいろんなレシピーが書いてある本をあげたんだ。コー、ちょっとあの本を見せてくれないか」
菊池さんがそのぶ厚い本を持ってきた。「僕の(料理の)秘密をあんまりしゃべらないでくれ(笑)」と彼はジョーに言った。テーブルにはいつのまにか、前菜が置かれた。ジョーが言うようにまるでアートのような盛り付けだ。そして、フォークとナイフをいれると上品な味わいが口の中に広がる。
しばらく前から、ジョーの『インヴィテーション』が流れていた。「このアルバムのアレンジャー、名前はなんと言ったかな、忘れてしまったが、彼は僕に、僕のピアノが気に入らないといって、あれこれ指示を出したんだよ。(笑) 彼はオーケストラのアレンジをした人物なんだが。彼はずっとしゃべってしゃべって、ああだ、こうだ、あれはこう、ここはこう、って延々と指示をしていた。(笑)フレディー・ハバード、CTIあたりで仕事をしていた人物だよ」 CDのジャケットを見せてもらい確認するとデール・エーラー(Dale Oehler)と書いてある。ジョーは名前を覚えていなかったが、クレジットを見て思い出していた。
すると、堰を切ったように、当時の話が飛び出してきた。「メジャーのレコード会社は、ひとたび契約すると、ヒット曲を作れ、ヒットを作れとばかり言ってくる。たとえば、このときも、だれそれと組んでアルバムを作れ、とか。この時期は最悪だったよ。ヒットを作ろうと思ってレコードを作ったら、絶対にだめなんだよ。僕は、そういう意味では、レベル(rebel=反逆者。体制におもねない人)なんだよ! メジャーとの契約が切れるまでの7年間は本当に耐えた。切れたときには、もうこれ以降は必ずインディペンデントで行こうと思った。だけど、おもしろいことに、レコード会社でその昔、あーしろ、こーしろ、と言っていた連中は今、もう生きてないんだ。(爆笑) 僕はどうにか、生き延びてるけどね。(笑)」
魚料理(この日は白身の魚だった)に続いて、肉料理。蝦夷鹿にソースがつけられたもの。これはずいぶんリッチな味だ。マーヴィン・ゲイの話になっていた。
同じ年。
「マーヴィンが、離婚するときに作ったアルバムがあったよね、なんだっけ」「ヒア・マイ・ディアー、ね。」「それそれ。確か、彼がベルギーに住んでたのはその頃だろ? その後くらいか。 僕たちがクルセイダーズでロンドンでライヴをやると、彼はなぜか必ずロンドンのクラブにいたんだ。クラブの名前は忘れたが、3回くらいあった。そこで会うと『ヘイ、ジョー、ジョー、ジョー』と言って、大喜びでハグしてきた。たぶん、長いことベルギーにいて、アメリカン・ミュージシャンが恋しかったんだろう。だから、ベルギーからわざわざロンドンまで来たんじゃないかな」
「マーヴィンの(アルバム)は、『レッツ・ゲット・イット・オン』のレコーディングに参加した」 「エド・タウンゼント!」 「そう、エド・タウンゼントだ。そのソングライターのパートナー、リニー・ホール(Rene Hall)というんだが、それが、『レッツ・ゲット・イット・オン』のテンポが遅いとか、速いとか言って、何度もやり直しをさせられたんだ。レコーディングは延々とかかって、マーヴィンはスタジオで(ボードに)手を伸ばして、ぐったりしていた。だが、ある瞬間、これだっていうテンポが決まって、やったら、それこそ『ボーン』って感じで、はまったんだな。あの、ヴェトナム戦争の曲…」 「ホワッツ・ゴーイング・オンね」 「そう、それだ。あれと、この『レッツ・ゲット・イット・オン』は全然違うだろ。アーティストっていうのは、その時その時の感情で作品を作るものなんだ。マーヴィンが父に撃たれたのは、本当にショックだった」
「1984年のエイプリルフール・デイのことでした。マーヴィンは1939年の4月2日生まれです」 「僕は1939年の2月1日だ」とジョー。ということは、2ヶ月しか違わない。そうか、ジョーとマーヴィンは2ヶ月しか違わなかったんだ。気がつかなかった。まったくの同じ年生まれ。
身振り手振りを交えたジョーの話は、なかなかおもしろい。そして、話は尽きない。彼が参加したマイケル・フランクスの話、フィーチャー・シンガーとして起用したリズ・ライトの話、彼の昔話をサンプリングしたマーカス・ミラーの話、初めてローラーコースターに乗ったときの話、初めてパーシー・フェース楽団の一員として来日したときの話、その時初めて日本食を食べた時のこと、かと思えば、黒人差別の話(分離と統合の話)、1950年代から1960年代に南部でライヴをやるときに、決してオーディエンスを見下ろしてはいけない、エンタテインしなければならない、といったシリアスな話、クリオール料理の話、最近のハリケーンの話、あ~覚え切れない…。(笑)
いつのまにか、デザートがでていた。ジョーの哲学のひとつは「おいしい料理と素晴らしい音楽がなければ、人生は台無しだ」というもの。ジョーの周りにはそのふたつがある。しかし、ジョーのあのエネルギーもすごい。ディナーは4時間を越えていた。久々にゆっくり食事をした。
「ヒサオ、明日のフライトは何時だったっけ」 「9時半、成田です。ということは8時には成田着、ホテル出発が7時…、ジョー、6時に起きてください」 「いや、起きるのは6時半だ(笑)」
■ ジョー・サンプル&ランディ・クロフォードの新作『ノー・リグレッツ』には、ル・サンプルの紹介が書かれたカードがあります。そのカードを持っていくと、ワインもしくはソフト・ドリンクが一杯サーヴィスされます。
■ 「ル・サンプル Le Sample」
ウェッブページ http://le-sample.com/
住所 東京都渋谷区東4-9-10 TS広尾ビルB1F
電話 03-5774-5760
アクセス 恵比寿駅西口より徒歩13分/広尾駅2番出口より徒歩13分/表参道駅A5出口より徒歩12分
営業時間 6:00PM~10:00PM (ラストオーダー)
定休日 火曜、第1・3水曜
席数 16席 要予約/全席禁煙/
コース料金 :コースA(ヨランダ)6,300(4皿)・コースB(ジョー)10,500(6皿) (税込み、7%のサーヴィス料別)
カード 使用可
ENT>MUSIC>ARTIST>Sample, Joe
DINING>RESTAURANTS>Le Sample
○【ジョー・サンプル語り倒す(パート3)】
歴史家。
「彼のライヴは、大きな会場で見たことはあるんだ。といっても、いつも舞台の袖とか、バックステージでだけどね。ライヴを客席でこうやって見るのは初めてだよ。なかなかいい音してるじゃないか」とジョー・サンプルは言う。
そして、「彼はエンタテイナーだなあ」とも付け加える。サイン会を終えたデイヴがジョーのもとにやってきて、デイヴが、いかに自分がジョーの音楽をリスペクトしているか、熱く語った。
ジョーはデイヴに説明する。「僕は、いつも音楽を、どれくらいの重さがあるかで見るんだ。この曲はどれくらい重いか、どれくらい軽いか。自分がプレイするとき、このC7(コードのひとつ)には75ポンド(30キロ)の重さが必要だ、こんどのC7は8オンス(220グラム)でいい、とかって考えるんだ。その曲(メロディー)に、どれくらいの重さが必要かを考える」 僕は、メモを取りながら、ジョーの話に耳を傾ける。
ジョー・サンプル教授の講義は延々と続く。デイヴが言う。「あなたは、本を書いたことは?」 「ないよ」 「絶対書くべきだ。だって彼は(僕のこと)、ノートを取ってるよ(笑)」 ジョーはウィスキーか何かをロックで飲んでいる。
『ソウル・シャドウズ』。
ちょうど、僕がジョー・サンプルの2004年にリリースされたピアノ・ソロのほうの『ソウル・シャドウズ』のアルバムを持っていた。すると、海老根さんが、「これ、来年(2009年)、うち(ビデオ・アーツ)から出せることになったんですよ。前のユニバーサルとの契約が切れてね」と言うではないか。これは確か日本盤が出ていなかった。ニュースだ。「この曲はね」と1曲目の「ハウ・ユー・ゴナ・キープ・エム・ダウン・オン・ザ・ファーム(どうしたら、彼らを農場にとどめておけるのか)」についてジョーが話し始めた。
「1918年かな、第一次世界大戦の頃だ。第369歩兵部隊というアフリカン・アメリカンばかりの連隊があった。彼らは通称、『ヘル・ファイターズ』と呼ばれていた。そして、このヘル・ファイターズはさまざまな差別を受けた。だが彼らはその後、フランスに送られ、そこでフランスの部隊と一緒に戦う。これはその頃、その第369歩兵部隊の中にあったバンドが歌っていたものなんだ」
帰って調べてみると、第一次世界大戦のために、アメリカの農業の形態がかなり変わったらしい。地方の農家の人たちが、農業をやらなくなり、それ以外のことに興味を持ち始めたりした。また戦争になると、さまざまな食料が必要になるので、農家の人にはがんばって食料を生産してもらわないと困る。そこで、どうしたら、彼らを農業従事者でいさせ続けられるかが重要な問題となったらしい。で、このタイトルのこの曲が生まれた、というわけだ。う~む、勉強になるなあ。
ジョー・サンプルは、歴史家だ。さまざまなことについて詳しい。メモと筆記用具は必需品なのだが…。(笑)
しばらくして、デイヴが帰った。そろそろ、こちらも帰る時間になると、「明日は何をしてるんだ」というので、「いや、特に」と答えると、「明日、ル・サンプルで食事をするんだが、一緒に来ないか」という。
「ル・サンプル」は広尾にできたフレンチ・レストラン。その名前は、「ジョー・サンプル」から取っている。元々ロス・アンジェルスでレストランを経営していた菊池さんがロスを引き払い、日本でレストランをオープンしたもの。ロスの菊池さんのレストランにジョーはよく行っていた。それで彼が日本にオープンするとき、「ル・サンプル」という名前をつけても良いかと尋ねると、二つ返事で了承してくれた。それだけでなく、このお店のロゴ「Le Sample」という文字は、ジョー本人が書いたものだ。そして、「ル・サンプル」には、ジョー・サンプルの名曲「メロディーズ・オブ・ラヴ」の譜面をガラス面に彫りこんだ「ガラス・エッチング」されたものがある。静かに流れる音楽は、もちろん、ジョー・サンプルのCDばかりだ。グルメのジョーは来日のたびにここに食事をしに来る。僕も一度ロケハンしてあったが、これは行くしかない。
というわけで、翌日、「ル・サンプル」に出向くことになった。
「じゃあ、明日、ホテルに迎えに行きます」とジョーに言った。インタヴュー、ブルーノート・ライヴ鑑賞、そして、ディナーとジョー三日間連続になった。
(この項、続く)
■ ジョー・サンプル最新作『ノー・リグレッツ』、今日の『ソウル・ブレンズ』(インターFM 76.1mhz 午後3時~5時)内「山野ミュージック・ジャム」(午後4時半から)で、本人のインタヴューを含めてご紹介します。
■ ジョー・サンプル過去記事(基本的に、上から新しい順に並んでいますので古いものからごらんになりたい場合は、下のリンクからお読みください)
October 04, 2008
Joe Sample Talks (Part 2): Dave Koz Live: The Most Choreographed Sax Player In The Jazz
http://blog.soulsearchin.com/archives/002692.html
October 03, 2008
Joe Sample Talks (Part 1) : No Regrets Is Second Piece Of Potato Chips
http://blog.soulsearchin.com/archives/002691.html
August 03, 2008
Joe Sample & Randy Crawford’s New CD Will Be Out On September
http://blog.soulsearchin.com/archives/002628.html
ジョー&ランディ第2弾アルバム『ノー・リグレッツ』
February 29, 2008
Crusaders Live : First Class Musicians’ Musicianship
http://blog.soulsearchin.com/archives/002361.html
2008年2月、クルセイダーズ・ライヴ
September 22, 2007
Tokyo Jazz 2007: Joe Sample & Randy Crawford, Candy, Etc.
http://blog.soulsearchin.com/archives/002038.html
2007年9月、ジョー&ランディのライヴ@東京ジャズ
June 13, 2006
Joe Sample’s New Album Featuring Randy Crawford
http://blog.soulsearchin.com/archives/001071.html
2006年6月、ジョー&ランディ・アルバム『フィーリング・グッド』
~~ジョー・サンプル&ジョージ・デュークのピアノデュオ・ライヴ(2005年11月)(パート1~パート6)~~
November 19, 2005
Groove Hand, Poet Hand: Magic Hand Of Joe Sample (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000644.html
November 20, 2005
The Master Of Improvisation; Like Raindrops & Clouds : Joe Sample (Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000645.html
November 21, 2005
Could You Do Me A Favor? Will You Play "Stardust" For Me? : Joe Sample (Part 3)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000646.html
November 22, 2005
A Night To Remember: Thank God For Joe Played It For Me ~ Joe Sample (Part 4)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000647.html
November 25, 2005
Joe Sample (Part 5); Performance In Living Room
June 13, 2006
http://blog.soulsearchin.com/archives/000662.html
November 27, 2005
Joe & George: Can Never Describe Their Music By Words
http://blog.soulsearchin.com/archives/000664.html
■さらに過去記事
2004/08/29 (Sun)
Crusaders In Misty
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040829.html
2004年8月、クルセイダーズ・マウント・フジ
2004/05/07 (Fri)
Joe Sample Solo Live
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040507.html
2004年5月、ジョー・サンプル・ソロ・ライヴ
2004/05/05 (Wed)
Once In A Life Time Melody: Joe Sample Live At Blue Note
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040505.html
2004年5月、ジョー・サンプル・ソロ・ライヴ
Joe Sample: Abstract Subtraction
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200312/diary20031211.html
2003年12月 ジョー・サンプル・ライヴ 「引き算のピアノ」
What Did 40 Year Old Wurlitzer See In Tokyo?
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031009.html
2003年10月 クルセイダーズ・ライヴ 「ウォーリッツァーの初体験」
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/joe20020409.html
2002年4月 ジョー・サンプル・ライヴ 「宇宙のように大きな背中」
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/sample19990608.html
1999年6月 ジョー・サンプル&レイラ・ハザウエイ・ライヴ 「魔術師の指」
ENT>MUSIC>ARTIST>Sample, Joe
歴史家。
「彼のライヴは、大きな会場で見たことはあるんだ。といっても、いつも舞台の袖とか、バックステージでだけどね。ライヴを客席でこうやって見るのは初めてだよ。なかなかいい音してるじゃないか」とジョー・サンプルは言う。
そして、「彼はエンタテイナーだなあ」とも付け加える。サイン会を終えたデイヴがジョーのもとにやってきて、デイヴが、いかに自分がジョーの音楽をリスペクトしているか、熱く語った。
ジョーはデイヴに説明する。「僕は、いつも音楽を、どれくらいの重さがあるかで見るんだ。この曲はどれくらい重いか、どれくらい軽いか。自分がプレイするとき、このC7(コードのひとつ)には75ポンド(30キロ)の重さが必要だ、こんどのC7は8オンス(220グラム)でいい、とかって考えるんだ。その曲(メロディー)に、どれくらいの重さが必要かを考える」 僕は、メモを取りながら、ジョーの話に耳を傾ける。
ジョー・サンプル教授の講義は延々と続く。デイヴが言う。「あなたは、本を書いたことは?」 「ないよ」 「絶対書くべきだ。だって彼は(僕のこと)、ノートを取ってるよ(笑)」 ジョーはウィスキーか何かをロックで飲んでいる。
『ソウル・シャドウズ』。
ちょうど、僕がジョー・サンプルの2004年にリリースされたピアノ・ソロのほうの『ソウル・シャドウズ』のアルバムを持っていた。すると、海老根さんが、「これ、来年(2009年)、うち(ビデオ・アーツ)から出せることになったんですよ。前のユニバーサルとの契約が切れてね」と言うではないか。これは確か日本盤が出ていなかった。ニュースだ。「この曲はね」と1曲目の「ハウ・ユー・ゴナ・キープ・エム・ダウン・オン・ザ・ファーム(どうしたら、彼らを農場にとどめておけるのか)」についてジョーが話し始めた。
「1918年かな、第一次世界大戦の頃だ。第369歩兵部隊というアフリカン・アメリカンばかりの連隊があった。彼らは通称、『ヘル・ファイターズ』と呼ばれていた。そして、このヘル・ファイターズはさまざまな差別を受けた。だが彼らはその後、フランスに送られ、そこでフランスの部隊と一緒に戦う。これはその頃、その第369歩兵部隊の中にあったバンドが歌っていたものなんだ」
帰って調べてみると、第一次世界大戦のために、アメリカの農業の形態がかなり変わったらしい。地方の農家の人たちが、農業をやらなくなり、それ以外のことに興味を持ち始めたりした。また戦争になると、さまざまな食料が必要になるので、農家の人にはがんばって食料を生産してもらわないと困る。そこで、どうしたら、彼らを農業従事者でいさせ続けられるかが重要な問題となったらしい。で、このタイトルのこの曲が生まれた、というわけだ。う~む、勉強になるなあ。
ジョー・サンプルは、歴史家だ。さまざまなことについて詳しい。メモと筆記用具は必需品なのだが…。(笑)
しばらくして、デイヴが帰った。そろそろ、こちらも帰る時間になると、「明日は何をしてるんだ」というので、「いや、特に」と答えると、「明日、ル・サンプルで食事をするんだが、一緒に来ないか」という。
「ル・サンプル」は広尾にできたフレンチ・レストラン。その名前は、「ジョー・サンプル」から取っている。元々ロス・アンジェルスでレストランを経営していた菊池さんがロスを引き払い、日本でレストランをオープンしたもの。ロスの菊池さんのレストランにジョーはよく行っていた。それで彼が日本にオープンするとき、「ル・サンプル」という名前をつけても良いかと尋ねると、二つ返事で了承してくれた。それだけでなく、このお店のロゴ「Le Sample」という文字は、ジョー本人が書いたものだ。そして、「ル・サンプル」には、ジョー・サンプルの名曲「メロディーズ・オブ・ラヴ」の譜面をガラス面に彫りこんだ「ガラス・エッチング」されたものがある。静かに流れる音楽は、もちろん、ジョー・サンプルのCDばかりだ。グルメのジョーは来日のたびにここに食事をしに来る。僕も一度ロケハンしてあったが、これは行くしかない。
というわけで、翌日、「ル・サンプル」に出向くことになった。
「じゃあ、明日、ホテルに迎えに行きます」とジョーに言った。インタヴュー、ブルーノート・ライヴ鑑賞、そして、ディナーとジョー三日間連続になった。
(この項、続く)
■ ジョー・サンプル最新作『ノー・リグレッツ』、今日の『ソウル・ブレンズ』(インターFM 76.1mhz 午後3時~5時)内「山野ミュージック・ジャム」(午後4時半から)で、本人のインタヴューを含めてご紹介します。
■ ジョー・サンプル過去記事(基本的に、上から新しい順に並んでいますので古いものからごらんになりたい場合は、下のリンクからお読みください)
October 04, 2008
Joe Sample Talks (Part 2): Dave Koz Live: The Most Choreographed Sax Player In The Jazz
http://blog.soulsearchin.com/archives/002692.html
October 03, 2008
Joe Sample Talks (Part 1) : No Regrets Is Second Piece Of Potato Chips
http://blog.soulsearchin.com/archives/002691.html
August 03, 2008
Joe Sample & Randy Crawford’s New CD Will Be Out On September
http://blog.soulsearchin.com/archives/002628.html
ジョー&ランディ第2弾アルバム『ノー・リグレッツ』
February 29, 2008
Crusaders Live : First Class Musicians’ Musicianship
http://blog.soulsearchin.com/archives/002361.html
2008年2月、クルセイダーズ・ライヴ
September 22, 2007
Tokyo Jazz 2007: Joe Sample & Randy Crawford, Candy, Etc.
http://blog.soulsearchin.com/archives/002038.html
2007年9月、ジョー&ランディのライヴ@東京ジャズ
June 13, 2006
Joe Sample’s New Album Featuring Randy Crawford
http://blog.soulsearchin.com/archives/001071.html
2006年6月、ジョー&ランディ・アルバム『フィーリング・グッド』
~~ジョー・サンプル&ジョージ・デュークのピアノデュオ・ライヴ(2005年11月)(パート1~パート6)~~
November 19, 2005
Groove Hand, Poet Hand: Magic Hand Of Joe Sample (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000644.html
November 20, 2005
The Master Of Improvisation; Like Raindrops & Clouds : Joe Sample (Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000645.html
November 21, 2005
Could You Do Me A Favor? Will You Play "Stardust" For Me? : Joe Sample (Part 3)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000646.html
November 22, 2005
A Night To Remember: Thank God For Joe Played It For Me ~ Joe Sample (Part 4)
http://blog.soulsearchin.com/archives/000647.html
November 25, 2005
Joe Sample (Part 5); Performance In Living Room
June 13, 2006
http://blog.soulsearchin.com/archives/000662.html
November 27, 2005
Joe & George: Can Never Describe Their Music By Words
http://blog.soulsearchin.com/archives/000664.html
■さらに過去記事
2004/08/29 (Sun)
Crusaders In Misty
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040829.html
2004年8月、クルセイダーズ・マウント・フジ
2004/05/07 (Fri)
Joe Sample Solo Live
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040507.html
2004年5月、ジョー・サンプル・ソロ・ライヴ
2004/05/05 (Wed)
Once In A Life Time Melody: Joe Sample Live At Blue Note
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20040505.html
2004年5月、ジョー・サンプル・ソロ・ライヴ
Joe Sample: Abstract Subtraction
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200312/diary20031211.html
2003年12月 ジョー・サンプル・ライヴ 「引き算のピアノ」
What Did 40 Year Old Wurlitzer See In Tokyo?
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031009.html
2003年10月 クルセイダーズ・ライヴ 「ウォーリッツァーの初体験」
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/joe20020409.html
2002年4月 ジョー・サンプル・ライヴ 「宇宙のように大きな背中」
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/sample19990608.html
1999年6月 ジョー・サンプル&レイラ・ハザウエイ・ライヴ 「魔術師の指」
ENT>MUSIC>ARTIST>Sample, Joe
◆Joe Sample Talks (Part 2): Dave Koz Live: The Most Choreographed Sax Player In The Jazz
2008年10月4日 音楽【ジョー・サンプル飛び入りのデイヴ・コーズ・ライヴ】
伝説。
急遽デイヴ・コーズのライヴをジョーと鑑賞することになり、ブルーノートへ。頭が欠けたが、到着するとすでに彼は来ていた。デイヴは、サックスを吹きながら、横のベース奏者、ギター奏者とともに、ゆったりした振り付けをしながら、演奏していた。彼は、いくつかの曲で、実におもしろい振り付けをする。デイヴ・コーズは、「フュージョン界でもっとも振り付けをするサックス奏者」だ。観客をエンタテインすることに徹底している。実に楽しい。
これを見たジョーは、「He does big production(ずいぶん、作りこんでるな)」と笑いながら言った。そして、「後でプレイするよ」と付け加えた。おおっ、やった!
日本語を巧みに交えて、デイヴはよくしゃべる。メンバー紹介で、「やるね!」「チョい悪オヤジ」などなど。そして、こんなアナウンスも。「ウェイマン・ティーズデール(Wayman Tisdale=ベース奏者、元NBAのバスケート・ボール選手)が今回は来る予定だったが、彼はガンと闘っていて、今回は来れなかった。だけど、みなさんにはっきりとお伝えしたい。彼はその闘いに勝利した。今は休んでいるけど、次の来日の機会には必ずや一緒に来てくれると思う」
調べてみると、昨年(2007年)ガンが発見され、2008年8月になって、右足の一部を切除したそうだ。デイヴ同様に、復帰を期待したい。
そして、デイヴがまたまたしゃべりだした。「このブルーノートでは何でも起こる。ファーストとセカンドの間に、ある人物がやってきました。まさに『レジェンド(伝説)』というにふさわしい人物です。そこで僕は彼の腕を掴んで、頼みました。(笑) これからご紹介する紳士は、過去2-30年以上、僕たちだけでなく、多くのミュージシャンに多大な影響を与えた人物です。コンテンポラリー・ジャズ界のパイオニアのひとり、それ以上に、実際に会うととても素晴らしい人間です。ジ・インクレディブル(素晴らしい)、ジ・インフルエンシャル(影響力のある)、ミスター・ジョー・サンプル!」
大拍手に迎えられ、ジョーがステージに進んだ。キーボードが2台、台の上にのせられていて、いくつか音を確かめると、演奏を始めた。ジョーによると、ハービー・マンが1964年に録音したアルバムに入っている「スインギン・シェパード・ブルーズ」という曲だという。のりのいいブルーズ曲で、ジョーのタッチがものすごく強いということが、そのキーボードが上下に揺れる度合いからもわかる。途中からデイヴのサックスがはいり、ドラムスがちょっとだけからむ。アイコンタクトを取って、無事、終了。再び拍手。
席に戻るとジョーは言った。「キーボードがぐらぐら揺れて、力、入れられなかったよ。(笑)」 確かに、ジョーがピアノ(グランド・ピアノ)、あるいは、しっかり足の付いている固定式のキーボードをプレイしているときは、そのタッチの強さがわからないが、あのようにゆるいキーボード・スタンドに乗せてるだけだと、力はいれられないだろう。
キーボード、ブライアン・シンプソンのソロCDに入っている曲(シャカタクみたいだった=彼がプレイするときは、キーボード・スタンドはほとんど揺れない)、さらに、観客を「シャララ~~」で巻き込む「キャント・レット・ユー・ゴー」、ゴー・ゴー・サウンドのリズムを思わせる「シェイキン・シャック」などなど。振り付けのついた徹底したエンタテインメントは楽しい。しかも、首も腕も長いビルもキーボードのブライアンらも、みな、芸達者。このショーだったら、彼の音楽を知らなくても、楽しめるだろう。
最後、日本の曲メドレー。なんと一緒に見ていたジョーのCDを出しているレコード会社・ビデオアーツ社長海老根さんがネタを提供しているそうだ。デイヴから日本の曲で何やったらいいかと相談され、しばらく前から曲と楽譜、ものがあれば、音源も渡しているという。今回は時間がなかったので、ネットで楽譜を探して、送ったという。ただ、「秋桜(コスモス)」だけはどうしても楽譜が見つからず、音源を送ったそうだ。こういうのは、日本人受けする。サーヴィス精神旺盛なデイヴならではだ。
最後、最初のアンコールが終わったあと、照明もつき、モニターも映像を出し始めたが、拍手は鳴り止まず、結局彼らが再度登場。開口一番「もうやる曲がないんだ。…。(笑)そうだな、じゃあ、『オーヴァー・ザ・レインボウ』でもやろうか…」とメンバーに言い、1曲軽く演奏した。
ショーが終わると、メンバーがみなジョーのところにやってきて、握手を求めた。
(このジョー・サンプルの項、つづく)
■ デイヴ・コーズ関連記事 (ジョー関連記事一覧は最後にまとめます)
April 07, 2006
Dave Koz & Kirk Whalum Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/000935.html
前回、ソウル・サーチャーが見たライヴ評。
■ メンバー
デイヴ・コーズ(サックス)Dave Koz (sax)
ブライアン・シンプソン(キーボード)Brian Simpson (key, musical director, little dancing)
ランディ・ジェイコブス(ギター)Randy Jacobs (guitar)
ビル・シャープ(ベース)Bill Sharpe (b)
スティーヴォ・セオード(ドラムス)Stevo Theard (ds)
ロニー・グッティエラス(パーカッション)Ronnie Guitierrez (per)
■セットリスト デイヴ・コーズ@ブルーノート東京、2008年10月2日木曜
Setlist : Dave Koz @ Blue Note Tokyo, October 2, 2008
show started
01. Life In The Fast Lane
02. Let It Free
03. All I See Is You
04. Surrender
05. Silver Lining
06. Swinging Shepherd Blues [Herbie Mann](with Joe Sample on the keyboard)
07. Together Again
08. Saturday Cool (a riff of "Mister Magic") (Brian Simpson)
09. Can’t Let You Go (The Sha La Song)
10. Shakin’ The Shack
11. Japanese Songs Medley:
Sakura Sakura / Haru Yo Koi / Natsu No Omoide / Chiisai Aki Mitsuketa /
12. Cosmos [Yamaguchi Momoe]
12. You Make Me Smile
Enc. Over The Rainbow
show ended 23:08
(2008年10月2日木曜、東京ブルーノート=デイヴ・コーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Koz, Dave
ENT>MUSIC>ARTIST> Koz, Dave
ENT>MUSIC>ARTIST>Sample, Joe
2008-165
伝説。
急遽デイヴ・コーズのライヴをジョーと鑑賞することになり、ブルーノートへ。頭が欠けたが、到着するとすでに彼は来ていた。デイヴは、サックスを吹きながら、横のベース奏者、ギター奏者とともに、ゆったりした振り付けをしながら、演奏していた。彼は、いくつかの曲で、実におもしろい振り付けをする。デイヴ・コーズは、「フュージョン界でもっとも振り付けをするサックス奏者」だ。観客をエンタテインすることに徹底している。実に楽しい。
これを見たジョーは、「He does big production(ずいぶん、作りこんでるな)」と笑いながら言った。そして、「後でプレイするよ」と付け加えた。おおっ、やった!
日本語を巧みに交えて、デイヴはよくしゃべる。メンバー紹介で、「やるね!」「チョい悪オヤジ」などなど。そして、こんなアナウンスも。「ウェイマン・ティーズデール(Wayman Tisdale=ベース奏者、元NBAのバスケート・ボール選手)が今回は来る予定だったが、彼はガンと闘っていて、今回は来れなかった。だけど、みなさんにはっきりとお伝えしたい。彼はその闘いに勝利した。今は休んでいるけど、次の来日の機会には必ずや一緒に来てくれると思う」
調べてみると、昨年(2007年)ガンが発見され、2008年8月になって、右足の一部を切除したそうだ。デイヴ同様に、復帰を期待したい。
そして、デイヴがまたまたしゃべりだした。「このブルーノートでは何でも起こる。ファーストとセカンドの間に、ある人物がやってきました。まさに『レジェンド(伝説)』というにふさわしい人物です。そこで僕は彼の腕を掴んで、頼みました。(笑) これからご紹介する紳士は、過去2-30年以上、僕たちだけでなく、多くのミュージシャンに多大な影響を与えた人物です。コンテンポラリー・ジャズ界のパイオニアのひとり、それ以上に、実際に会うととても素晴らしい人間です。ジ・インクレディブル(素晴らしい)、ジ・インフルエンシャル(影響力のある)、ミスター・ジョー・サンプル!」
大拍手に迎えられ、ジョーがステージに進んだ。キーボードが2台、台の上にのせられていて、いくつか音を確かめると、演奏を始めた。ジョーによると、ハービー・マンが1964年に録音したアルバムに入っている「スインギン・シェパード・ブルーズ」という曲だという。のりのいいブルーズ曲で、ジョーのタッチがものすごく強いということが、そのキーボードが上下に揺れる度合いからもわかる。途中からデイヴのサックスがはいり、ドラムスがちょっとだけからむ。アイコンタクトを取って、無事、終了。再び拍手。
席に戻るとジョーは言った。「キーボードがぐらぐら揺れて、力、入れられなかったよ。(笑)」 確かに、ジョーがピアノ(グランド・ピアノ)、あるいは、しっかり足の付いている固定式のキーボードをプレイしているときは、そのタッチの強さがわからないが、あのようにゆるいキーボード・スタンドに乗せてるだけだと、力はいれられないだろう。
キーボード、ブライアン・シンプソンのソロCDに入っている曲(シャカタクみたいだった=彼がプレイするときは、キーボード・スタンドはほとんど揺れない)、さらに、観客を「シャララ~~」で巻き込む「キャント・レット・ユー・ゴー」、ゴー・ゴー・サウンドのリズムを思わせる「シェイキン・シャック」などなど。振り付けのついた徹底したエンタテインメントは楽しい。しかも、首も腕も長いビルもキーボードのブライアンらも、みな、芸達者。このショーだったら、彼の音楽を知らなくても、楽しめるだろう。
最後、日本の曲メドレー。なんと一緒に見ていたジョーのCDを出しているレコード会社・ビデオアーツ社長海老根さんがネタを提供しているそうだ。デイヴから日本の曲で何やったらいいかと相談され、しばらく前から曲と楽譜、ものがあれば、音源も渡しているという。今回は時間がなかったので、ネットで楽譜を探して、送ったという。ただ、「秋桜(コスモス)」だけはどうしても楽譜が見つからず、音源を送ったそうだ。こういうのは、日本人受けする。サーヴィス精神旺盛なデイヴならではだ。
最後、最初のアンコールが終わったあと、照明もつき、モニターも映像を出し始めたが、拍手は鳴り止まず、結局彼らが再度登場。開口一番「もうやる曲がないんだ。…。(笑)そうだな、じゃあ、『オーヴァー・ザ・レインボウ』でもやろうか…」とメンバーに言い、1曲軽く演奏した。
ショーが終わると、メンバーがみなジョーのところにやってきて、握手を求めた。
(このジョー・サンプルの項、つづく)
■ デイヴ・コーズ関連記事 (ジョー関連記事一覧は最後にまとめます)
April 07, 2006
Dave Koz & Kirk Whalum Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/000935.html
前回、ソウル・サーチャーが見たライヴ評。
■ メンバー
デイヴ・コーズ(サックス)Dave Koz (sax)
ブライアン・シンプソン(キーボード)Brian Simpson (key, musical director, little dancing)
ランディ・ジェイコブス(ギター)Randy Jacobs (guitar)
ビル・シャープ(ベース)Bill Sharpe (b)
スティーヴォ・セオード(ドラムス)Stevo Theard (ds)
ロニー・グッティエラス(パーカッション)Ronnie Guitierrez (per)
■セットリスト デイヴ・コーズ@ブルーノート東京、2008年10月2日木曜
Setlist : Dave Koz @ Blue Note Tokyo, October 2, 2008
show started
01. Life In The Fast Lane
02. Let It Free
03. All I See Is You
04. Surrender
05. Silver Lining
06. Swinging Shepherd Blues [Herbie Mann](with Joe Sample on the keyboard)
07. Together Again
08. Saturday Cool (a riff of "Mister Magic") (Brian Simpson)
09. Can’t Let You Go (The Sha La Song)
10. Shakin’ The Shack
11. Japanese Songs Medley:
Sakura Sakura / Haru Yo Koi / Natsu No Omoide / Chiisai Aki Mitsuketa /
12. Cosmos [Yamaguchi Momoe]
12. You Make Me Smile
Enc. Over The Rainbow
show ended 23:08
(2008年10月2日木曜、東京ブルーノート=デイヴ・コーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Koz, Dave
ENT>MUSIC>ARTIST> Koz, Dave
ENT>MUSIC>ARTIST>Sample, Joe
2008-165
【ジョー・サンプル・インタヴュー(パート1)】
2枚目。
ワン・アンド・オンリーなピアニスト、ジョー・サンプルが新作アルバム『ノー・リグレッツ』のプロモーションのために、来日中だ。去る10月1日にインタヴューした。
■ ジョー・サンプル&ランディ・クロフォード 『ノー・リグレッツ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001D08OXQ/soulsearchiho-22/ref=nosim/
実は、このアルバムのライナーノーツを書いたのだが、ライナー用に一足先に電話インタヴューをした。その模様は、ライナーにふんだんに書いたが、今回のインタヴューは、来る10月5日(日)のFM番組『ソウル・ブレンズ』(インターFM76.1mhz毎週日曜午後3時~5時)内「山野ミュージック・ジャム」(午後4時半から)でオン・エアするためのもの。
ちょっと話がだぶるかと思ったら、ほとんど違う話になり、思う存分インタヴューを楽しめた。ジョーは本当に話がおもしろい。もちろん、「今回のアルバムのコンセプトは」とか「聴き所は」といった質問は答えが重なるだろうが、それでも違った話をしてくれたりする。今回プロモーションで来日しているが、プロモーション来日という行為が、50年近いキャリアの中で初めてのこと。連日5-6本のインタヴューを受け、4日で20本以上受けるらしい。
ジョーの新作『ノー・リグレッツ』は、シンガー、ランディ・クロフォードを全曲に迎えてのいわばデュエット・アルバム。しかも、前作に引き続き、全曲ランディとの録音だ。なぜ、ランディと2枚もアルバムを作ったのか。ジョー雄弁に語る。
「4年ほど前に、ロンドンでクルセイダーズのライヴに彼女がゲストででたことがあった。(ロンドン郊外の)アスコット競馬公園でライヴをやることになったのだが、サウンドチェックを待つまでに3時間ほど時間があいた。そこで僕たちは近くで時間をつぶすことにしたんだ。その日は本当にいい天気で、環境も素晴らしかった。木が茂っていて、ランディはここで、歌を歌い始めた。その時、彼女はまさに『音楽のエンサイクロペディア(百科事典)』だということを悟った。次から次へと、歌っていた。それはまるで、ブロードウェイのダンサーのように、くるくる回ったり、まるで(映画)『サウンド・オブ・ミュージック』の主人公のようだった。しかも、彼女はメロディーだけじゃなくて、歌詞をみんな知ってたんだよ。僕が忘れていたようなものまでね。ずっと歌い続けた。ランディの音楽へのパッション(情熱)のようなものを、思い出したんだ。それは、1976年に彼女と初めて会って以来感じていたものなんだが、それを思い出したんだよ。その後、ランディとカリフォルニアで再会したとき、彼女がその頃出たアルバムを聴いてくれと言って、聴いたんだ。すると、それはどこかヨーロッパのレコード会社から出たものだと思うが、あからさまにヒットを出さねばという作りのアルバムで、ひどいものだった。5人のプロデューサーがいて、それぞれがヒット曲を(シンガーに)書いてやる、という感じでね。そこで僕はマネージャーに言った。『彼女は、シンプルにピアノにベース、ドラムスといった編成で歌うべきだ。ただ彼女の声を(作品の中で)聴ければ、それこそがヒットなんだ。だから、ヒット曲を作ろうとして、レコーディングするのは止めなさい』とね。そうして(我々の)最初のアルバム(『フィーリング・グッド』=2006年)が出来上がった。で、(笑いながら)、最初の1枚のポテトチップスがおいしかったら、君は2枚目のポテトチップスを食べるだろ。(笑) これは2枚目のポテトチップスだな」
電話で話を聴いた時は、ジョーは2年前のモスクワのコンサート・ホールでランディが歌ったブルーズ・ソングの話をしてくれた。その話も、この話も、ジョーのストーリーはまるでちょっとした映画を見ているように、情景描写が実にうまい。ほとんど同じような質問をしても、まったく違ったストーリーを語ってくれる。ストーリー・テラー、ジョー・サンプルの面目躍如だ。
というわけで、この『ノー・リグレッツ』は、「2枚目のポテトチップス」とのこと。(笑) そして、話はどんどん続いたのだが、ジョー本人にこの新作アルバムから、オン・エアー用に2曲を選んでもらった。
彼はジャケットをじっくりと見ながら、「難しいなあ」と言いつつ、「リスペクト・ユアセルフ」と「リード・ミー・オン」をピックアップ。これを「山野ミュージック・ジャム」でかける。そして、その曲紹介をDJのようにやってください、と頼んだ。もちろん、その場で軽くやってくれたので、これら2曲の曲紹介をぜひ、日曜日、お聴きください。
インタヴューの中身は他に、彼がメジャー・レコード在籍時に経験した苦労、自分の音楽がカテゴリーに入らないことへの悩み、1984年頃、自分が自信を失ったときの話、彼のピアノのタッチ、などなど。追々ご紹介していきたい。
ところで、このインタヴューの翌日、「明日は何してるんだ?」みたいな話になり、「中野で1本ライヴを見る」というと、ジョーは、リー・リトナー&デイヴ・グルーシン、新日本フィルを墨田トリフォニー・ホールで見た後、ブルーノートにデイヴ・コズを見に行くという。「あなたは、プレイするんですか、飛び入りで?」と聞くと、「いや、しないと思う。ただ見るだけだ。一緒に見ないか」と言われ、二つ返事でOKし、翌日ブルーノートに出向くことになった。
(ジョー・サンプルの項・続く)
ENT>MUSIC>ARITIST>Sample, Joe
2枚目。
ワン・アンド・オンリーなピアニスト、ジョー・サンプルが新作アルバム『ノー・リグレッツ』のプロモーションのために、来日中だ。去る10月1日にインタヴューした。
■ ジョー・サンプル&ランディ・クロフォード 『ノー・リグレッツ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001D08OXQ/soulsearchiho-22/ref=nosim/
実は、このアルバムのライナーノーツを書いたのだが、ライナー用に一足先に電話インタヴューをした。その模様は、ライナーにふんだんに書いたが、今回のインタヴューは、来る10月5日(日)のFM番組『ソウル・ブレンズ』(インターFM76.1mhz毎週日曜午後3時~5時)内「山野ミュージック・ジャム」(午後4時半から)でオン・エアするためのもの。
ちょっと話がだぶるかと思ったら、ほとんど違う話になり、思う存分インタヴューを楽しめた。ジョーは本当に話がおもしろい。もちろん、「今回のアルバムのコンセプトは」とか「聴き所は」といった質問は答えが重なるだろうが、それでも違った話をしてくれたりする。今回プロモーションで来日しているが、プロモーション来日という行為が、50年近いキャリアの中で初めてのこと。連日5-6本のインタヴューを受け、4日で20本以上受けるらしい。
ジョーの新作『ノー・リグレッツ』は、シンガー、ランディ・クロフォードを全曲に迎えてのいわばデュエット・アルバム。しかも、前作に引き続き、全曲ランディとの録音だ。なぜ、ランディと2枚もアルバムを作ったのか。ジョー雄弁に語る。
「4年ほど前に、ロンドンでクルセイダーズのライヴに彼女がゲストででたことがあった。(ロンドン郊外の)アスコット競馬公園でライヴをやることになったのだが、サウンドチェックを待つまでに3時間ほど時間があいた。そこで僕たちは近くで時間をつぶすことにしたんだ。その日は本当にいい天気で、環境も素晴らしかった。木が茂っていて、ランディはここで、歌を歌い始めた。その時、彼女はまさに『音楽のエンサイクロペディア(百科事典)』だということを悟った。次から次へと、歌っていた。それはまるで、ブロードウェイのダンサーのように、くるくる回ったり、まるで(映画)『サウンド・オブ・ミュージック』の主人公のようだった。しかも、彼女はメロディーだけじゃなくて、歌詞をみんな知ってたんだよ。僕が忘れていたようなものまでね。ずっと歌い続けた。ランディの音楽へのパッション(情熱)のようなものを、思い出したんだ。それは、1976年に彼女と初めて会って以来感じていたものなんだが、それを思い出したんだよ。その後、ランディとカリフォルニアで再会したとき、彼女がその頃出たアルバムを聴いてくれと言って、聴いたんだ。すると、それはどこかヨーロッパのレコード会社から出たものだと思うが、あからさまにヒットを出さねばという作りのアルバムで、ひどいものだった。5人のプロデューサーがいて、それぞれがヒット曲を(シンガーに)書いてやる、という感じでね。そこで僕はマネージャーに言った。『彼女は、シンプルにピアノにベース、ドラムスといった編成で歌うべきだ。ただ彼女の声を(作品の中で)聴ければ、それこそがヒットなんだ。だから、ヒット曲を作ろうとして、レコーディングするのは止めなさい』とね。そうして(我々の)最初のアルバム(『フィーリング・グッド』=2006年)が出来上がった。で、(笑いながら)、最初の1枚のポテトチップスがおいしかったら、君は2枚目のポテトチップスを食べるだろ。(笑) これは2枚目のポテトチップスだな」
電話で話を聴いた時は、ジョーは2年前のモスクワのコンサート・ホールでランディが歌ったブルーズ・ソングの話をしてくれた。その話も、この話も、ジョーのストーリーはまるでちょっとした映画を見ているように、情景描写が実にうまい。ほとんど同じような質問をしても、まったく違ったストーリーを語ってくれる。ストーリー・テラー、ジョー・サンプルの面目躍如だ。
というわけで、この『ノー・リグレッツ』は、「2枚目のポテトチップス」とのこと。(笑) そして、話はどんどん続いたのだが、ジョー本人にこの新作アルバムから、オン・エアー用に2曲を選んでもらった。
彼はジャケットをじっくりと見ながら、「難しいなあ」と言いつつ、「リスペクト・ユアセルフ」と「リード・ミー・オン」をピックアップ。これを「山野ミュージック・ジャム」でかける。そして、その曲紹介をDJのようにやってください、と頼んだ。もちろん、その場で軽くやってくれたので、これら2曲の曲紹介をぜひ、日曜日、お聴きください。
インタヴューの中身は他に、彼がメジャー・レコード在籍時に経験した苦労、自分の音楽がカテゴリーに入らないことへの悩み、1984年頃、自分が自信を失ったときの話、彼のピアノのタッチ、などなど。追々ご紹介していきたい。
ところで、このインタヴューの翌日、「明日は何してるんだ?」みたいな話になり、「中野で1本ライヴを見る」というと、ジョーは、リー・リトナー&デイヴ・グルーシン、新日本フィルを墨田トリフォニー・ホールで見た後、ブルーノートにデイヴ・コズを見に行くという。「あなたは、プレイするんですか、飛び入りで?」と聞くと、「いや、しないと思う。ただ見るだけだ。一緒に見ないか」と言われ、二つ返事でOKし、翌日ブルーノートに出向くことになった。
(ジョー・サンプルの項・続く)
ENT>MUSIC>ARITIST>Sample, Joe
【江守氏出版記念パーティー、岡展覧会レセプション、ニック・トリビュート・イヴェント続々】
命日。
日本のダンス、ソウル・ステップのクリエイターとして最高峰のニック岡井氏が昨年11月11日に亡くなり、まもなく1年が経つ。その一周忌を記念してニック・トリビュート・イヴェントなどが続々と行われる。
まず、本ブログでもご紹介しているニック&エモのコンビでおなじみのソウル・イラストレーター・ナンバー・ワン、江守藹氏の著作『黒く踊れ!』が10月末に発売され、その出版記念パーティーが2008年10月16日(木)銀座ベノア(BENOA)で行われる。もちろん、この本の中には、江守氏とニックの出会いのシーン、さらに、1970年代の二人の活躍ぶり、そして、最後の別れまで描かれている。
同じ日(10月16日)から新宿ビームスで、ニック岡井が足に青いペンキをつけ、ソウルの大ヒットで踊り、そのステップをキャンヴァスに記したフット・ペインティング作品『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グッド・フット』が始まる。2日目の10月17日金曜には、そのBギャラリーで作家・岡伸昭も来てレセプションを行う。11月11日にも何かをやろうと計画中。これは、計らずも昨年11月にニックが逝去したために、ニックの遺作展になってしまった。『ダンスの後のニックの足跡』をぜひ、ごらんください。
そして、ダンス・DJイヴェントが3本行われる。三宿ソウル・ナッツ主催の『スーパーフライ』、元ダンステリアの常連さんたちが企画したイヴェント、そして、ニックのホームベース・ダンステリア主催のイヴェントだ。
ストリートダンサーズ列伝 『黒く踊れ!』出版記念パーティー
2008年10月16日(木)19時~22時
銀座ベノア(BENOA)中央区銀座6-13-16地下3階 電話0120-759-219
出演 DJマサコ ダンス・ショウ:シンク
会費 7000円 (『黒く踊れ!』をお持ち帰りいただきます)
ニック岡井 x 岡伸昭 フット・ペインティング展
『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グッド・フット』
2008年10月16日(木)から11月18日(水)まで 11時~20時 入場無料
2008年10月17日(金)18時~20時 レセプション 入場無料
新宿ビームス6階 Bギャラリー 新宿区新宿3-32-6 電話03-5368-7309
http://www.beams.co.jp
問い合わせBギャラリー 電話03-5368-7309
ソウル・ナッツ・プレゼンツ『スーパーフライVol.3』
2008年10月19日(日)18時~23時
ピンクノイズ 世田谷区多摩川3-20-11 マノア多摩川第一地下一階
電話 03-3707-9911
3500円(前売り) 4000円(当日)
DJ ケイコ、ガーリック、マッキー
ライヴ シュガー・ピンプス、レディー・キューブ、
ダンス ユキ、マイケル鶴岡
問い合わせ先 ソウル・ナッツ 03-3487-3493 (20時~6時)
ニック・トリビュート 『メモリアル・ナイト・オブ・ニック』
2008年10月26日(日)20:00~5:00
六本木フラワー(Flower)
東京都港区六本木5-5-1 ロアビル2F 電話 03 5785 1761
料金 4000円(2ドリンク)※記念品付
出演・ゲスト カズ南沢+1ナオ
DJ’s: 川畑、鶴谷 マサコ キヨミ ハラ 有輝
司会: 藤本
ダンステリア・プレゼンツ 『ニック追悼イヴェント』
2008年11月9日(日)18時~24時
白金ダンステリア 東京都港区白金1-29-13 白金ビレッヂB1 電話(ダンステリア専用) 03-3444-0097
料金 未定
DJ ユキ 有輝 ほか
問い合わせ ダンステリア 03-3444-0097
+++++
ENT>ANNOUNCEMENT>Nick Tribute
命日。
日本のダンス、ソウル・ステップのクリエイターとして最高峰のニック岡井氏が昨年11月11日に亡くなり、まもなく1年が経つ。その一周忌を記念してニック・トリビュート・イヴェントなどが続々と行われる。
まず、本ブログでもご紹介しているニック&エモのコンビでおなじみのソウル・イラストレーター・ナンバー・ワン、江守藹氏の著作『黒く踊れ!』が10月末に発売され、その出版記念パーティーが2008年10月16日(木)銀座ベノア(BENOA)で行われる。もちろん、この本の中には、江守氏とニックの出会いのシーン、さらに、1970年代の二人の活躍ぶり、そして、最後の別れまで描かれている。
同じ日(10月16日)から新宿ビームスで、ニック岡井が足に青いペンキをつけ、ソウルの大ヒットで踊り、そのステップをキャンヴァスに記したフット・ペインティング作品『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グッド・フット』が始まる。2日目の10月17日金曜には、そのBギャラリーで作家・岡伸昭も来てレセプションを行う。11月11日にも何かをやろうと計画中。これは、計らずも昨年11月にニックが逝去したために、ニックの遺作展になってしまった。『ダンスの後のニックの足跡』をぜひ、ごらんください。
そして、ダンス・DJイヴェントが3本行われる。三宿ソウル・ナッツ主催の『スーパーフライ』、元ダンステリアの常連さんたちが企画したイヴェント、そして、ニックのホームベース・ダンステリア主催のイヴェントだ。
ストリートダンサーズ列伝 『黒く踊れ!』出版記念パーティー
2008年10月16日(木)19時~22時
銀座ベノア(BENOA)中央区銀座6-13-16地下3階 電話0120-759-219
出演 DJマサコ ダンス・ショウ:シンク
会費 7000円 (『黒く踊れ!』をお持ち帰りいただきます)
ニック岡井 x 岡伸昭 フット・ペインティング展
『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グッド・フット』
2008年10月16日(木)から11月18日(水)まで 11時~20時 入場無料
2008年10月17日(金)18時~20時 レセプション 入場無料
新宿ビームス6階 Bギャラリー 新宿区新宿3-32-6 電話03-5368-7309
http://www.beams.co.jp
問い合わせBギャラリー 電話03-5368-7309
ソウル・ナッツ・プレゼンツ『スーパーフライVol.3』
2008年10月19日(日)18時~23時
ピンクノイズ 世田谷区多摩川3-20-11 マノア多摩川第一地下一階
電話 03-3707-9911
3500円(前売り) 4000円(当日)
DJ ケイコ、ガーリック、マッキー
ライヴ シュガー・ピンプス、レディー・キューブ、
ダンス ユキ、マイケル鶴岡
問い合わせ先 ソウル・ナッツ 03-3487-3493 (20時~6時)
ニック・トリビュート 『メモリアル・ナイト・オブ・ニック』
2008年10月26日(日)20:00~5:00
六本木フラワー(Flower)
東京都港区六本木5-5-1 ロアビル2F 電話 03 5785 1761
料金 4000円(2ドリンク)※記念品付
出演・ゲスト カズ南沢+1ナオ
DJ’s: 川畑、鶴谷 マサコ キヨミ ハラ 有輝
司会: 藤本
ダンステリア・プレゼンツ 『ニック追悼イヴェント』
2008年11月9日(日)18時~24時
白金ダンステリア 東京都港区白金1-29-13 白金ビレッヂB1 電話(ダンステリア専用) 03-3444-0097
料金 未定
DJ ユキ 有輝 ほか
問い合わせ ダンステリア 03-3444-0097
+++++
ENT>ANNOUNCEMENT>Nick Tribute
(ライヴ内容に触れます。これからごらんになる方は、あなたのリスクにおいてお読みください)
【SMAP: スーパー・モダン・アーティスティック・パフォーマンス~スマップ・ライヴ】
迷子。
ちょうど10月8日にリリースされるソウル・シンガー、ボビー・ウーマックのベスト・アルバム『ラスト・ソウル・マン ベスト・オブ・ボビー・ウーマック』を聴きながら、東京ドームに向かう。この『ベスト』には、映画『110番街交差点』や『ジャッキー・ブラウン』のテーマにもなった傑作「Across 110th Street」が新ヴァージョンで入っている。雨の首都高で聴くには最高の一枚だ。
この日、東京ドームで行われる出し物は、なんとスマップ。縁あって、スマップのコンサートに行くことになった。本当にこういうものは、ご縁だと思う。ドームは何度も行っているが、小雨降り足元がすべりやすく、走ると危ない。ちょうど時間ぎりぎりに席に着くと暗転し、その瞬間ものすごい歓声があがった。ドームはステージのところ以外周囲300度くらい観客でぎっしり。ここまで人が入るかというほど入っていた。青と赤のペンライトが客席から揺れる。
冒頭オープニング用ビデオ。そして、ダンサーを従え、黒装束に身を包んだ5人が客席に伸びたセンターステージ(通常の横に広がるメインステージから客席に直角に伸びる花道的ステージ)からメインステージ中央に歩み進む。歓声は続く。そして、いきなり、炎がセンターステージ両サイドから瞬時に上がる。炎があがると、その熱さが顔面に当たってきた。なんなんだ、これは。黒装束の5人が瞬時にビル5階分くらい上にするするっと上がっていく。ステージ中央縦にしつらえられたテレビモニターに、指につるされた5人のアニメが映り、少しずつ下に降りる。ちょうど真ん中あたりに下りるとそのモニター中央あたりに5つの扉があり、そこが開き、本物の5人が姿を現した。さらに、大歓声。リアルな5人が斜めになったステージを紐に操られるが如く下に降りていき、バンバンバンと花火。音に視覚に圧倒させられ、1曲目が始まった。それ以降10曲を矢継ぎ早に歌って踊る。約40分の息もつかせぬ展開は圧倒的だ。1曲が意外と短いので次々と曲が押し寄せてくる感じが強い。ライヴ・ショウは最初と最後が一番重要だが、このオープニングはすごい。
20数人のダンサー、そして、ミュージシャンは、ドラムス(ジェイ・スティックス)、ギター(ジューン=名前、聞き取れず)、ベース(レンジー・クロスビー)、キーボード(ケイリブ・ジェームス)、パーカッション、ホーンセクション(トランペット、トロボーン、サックス)3人の、計8人編成。ところどころ、バンドがいなくなり、トラックだけで歌・踊りを見せるところもあるが大勢に影響はない。
暗転から3時間半、次から次へと、歌と踊り、若干のマジック、光とレーザー光線、炎と大音響の花火で圧倒するめくるめくエンタテインメント・ショウだった。歌や演奏そのものを聴かせるのではなく、全体的なショーとして、歌、踊り、トーク、総合的にそして徹底的にファン・サーヴィスを、5万人のファン・クラブ会員に向けて送るイヴェントだ。もしこれで歌がうまく楽曲にもう少し深みのあるものがあれば、鉄壁だ。いや、そこまで言わなくても、これだけの仕掛けを予算に糸目をつけずにできたら、マイケル・ジャクソンのステージの影響も強いこのパッケージ自体にマイケルさえも嫉妬するだろう。ファンであれば、超おなか一杯で満足間違いなしだ。
東京ドームだけで6回、その他のドームもすべて(計10回)制覇するというスマップ。グッズの種類も多く、チケットも完全ソールド・アウト。まさにそこにはすべてが完璧にシステム化された『スマップ株式会社』が存在している。ラスト部分「オレンジ」あたりで、彼らはホーム側バックネット向きのステージで歌うが、その時、彼らを乗せた支柱は10メートル以上の高さに伸び、後ろから見ていると、5本の塔がその『SMAP Inc.』を象徴しているかのように映った。このライヴと観客の反応を見て、完璧に音楽のファン層群の階層化が進んでいることも痛感した。一生スマップ・ファンになるであろう70万人~100万近くの層、そして一方それらとまったく接点を持たないであろう人たち。(もちろん、そういう人たちはこの日のドームにはいない) 僕はラッキーにも、この日そのライヴを目撃することができたが、いわばドームの中の迷子のような存在だった。
イントロのすごさに比べて、エンディングは若干地味のような気がしたが、おなか一杯でこれでいいのかもしれない。
喧騒の中から車に戻りエンジンをかけると、再びボビー・ウーマックが流れてきた。なんかドームの3時間半が非現実的な夢のような時間のように思えた。それはそれでエンタテインメントの真髄だ。そして、ボビーのソウルフルな歌声を耳にして、再び現実に戻ったような気がした。
■ ボビー・ウーマック ベスト
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0012PYHGK/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ スマップ最新作
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EZHDPK/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ メンバー
=スマップ=
中居正広、木村拓哉、草なぎ剛、稲垣吾郎、香取慎吾
=ミュージシャンズ=
ジューン・ヤマザキ?(ギター)
レンジー・クロスビー(ベース)
ジューン・ワタナベ (パーカッション)
ケイリブ・ジェームス (キーボード)
ジェイ・スティックス (ドラムス)
トシ・コバヤシ (トランペット)
ヒトシ・イトウ(トロンボーン)
? (サックス)
■ セットリスト スマップ 2008年9月29日(月)東京ドーム
Setlist : SMAP @ Tokyo Dome, September 29, 2008
show started 18:01
00. Intro (Video)
01. Theme of 019 super.modern.artistic.performance (新作アルバムより)
02. 弾丸ファイター(シングル曲)
03. two of us (「この瞬間=とき=、きっと夢じゃない」カップリング)
04. BANG!BANG!バカンス! (シングル曲)
> Video
05. $10 (テン・ダラー)(シングル曲)
06. 青いイナズマ (シングル曲)
07. らいおんハート (シングル曲)
08. 友だちへ ~Say What You Will~(シングル曲)
09. Keep On (新作より)
10. Still U (新作より)
11. この瞬間(とき)、きっと夢じゃない (新作より)
12. Life Walker(稲垣吾郎ソロ)(新作より)
13. Style(木村拓哉ソロ)(新作より)
> Video
14. がんばりましょう (シングル曲)
15. White Message (「そのまま」カップリング)
16. ソウデス!(草なぎ剛ソロ)(新作より)
17. どんないいこと (シングル曲)
18. Jazz (新作より)
19. ひとつだけの愛~アベ・マリア~ (新作より)
20. ココロパズルリズム (新作より)
21. 宮下がつくったうた(中居正広ソロ)(新作より)
> Video
22. あなたのためにできること(新作より)
23. Last Smile (新作より)
24. 夜空ノムコウ (シングル曲)
25. そのまま (新作より)
26. 世界に一つだけの花 (シングル曲)
> Video
27. Here Is Your Hit(香取慎吾ソロ)(新作より)
28. 俺たちに明日はある (シングル曲)
29. KANSHAして (シングル曲)
30. Love Loser (新作より)
31. はじまりのうた (新作より)
32. どうか届きますように (新作より)
> Video
Encore
33. Dear Woman (シングル曲)
34. Mermaid (新作より)
35. オレンジ (「夜空ノムコウ」カップリング)
36. SHAKE (シングル曲)
37. オリジナルスマイル (シングル曲)
38. ありがとう (シングル曲)
show ended 21:31
(2008年9月29日月曜、東京ドーム=スマップ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>SMAP
2008-164
【SMAP: スーパー・モダン・アーティスティック・パフォーマンス~スマップ・ライヴ】
迷子。
ちょうど10月8日にリリースされるソウル・シンガー、ボビー・ウーマックのベスト・アルバム『ラスト・ソウル・マン ベスト・オブ・ボビー・ウーマック』を聴きながら、東京ドームに向かう。この『ベスト』には、映画『110番街交差点』や『ジャッキー・ブラウン』のテーマにもなった傑作「Across 110th Street」が新ヴァージョンで入っている。雨の首都高で聴くには最高の一枚だ。
この日、東京ドームで行われる出し物は、なんとスマップ。縁あって、スマップのコンサートに行くことになった。本当にこういうものは、ご縁だと思う。ドームは何度も行っているが、小雨降り足元がすべりやすく、走ると危ない。ちょうど時間ぎりぎりに席に着くと暗転し、その瞬間ものすごい歓声があがった。ドームはステージのところ以外周囲300度くらい観客でぎっしり。ここまで人が入るかというほど入っていた。青と赤のペンライトが客席から揺れる。
冒頭オープニング用ビデオ。そして、ダンサーを従え、黒装束に身を包んだ5人が客席に伸びたセンターステージ(通常の横に広がるメインステージから客席に直角に伸びる花道的ステージ)からメインステージ中央に歩み進む。歓声は続く。そして、いきなり、炎がセンターステージ両サイドから瞬時に上がる。炎があがると、その熱さが顔面に当たってきた。なんなんだ、これは。黒装束の5人が瞬時にビル5階分くらい上にするするっと上がっていく。ステージ中央縦にしつらえられたテレビモニターに、指につるされた5人のアニメが映り、少しずつ下に降りる。ちょうど真ん中あたりに下りるとそのモニター中央あたりに5つの扉があり、そこが開き、本物の5人が姿を現した。さらに、大歓声。リアルな5人が斜めになったステージを紐に操られるが如く下に降りていき、バンバンバンと花火。音に視覚に圧倒させられ、1曲目が始まった。それ以降10曲を矢継ぎ早に歌って踊る。約40分の息もつかせぬ展開は圧倒的だ。1曲が意外と短いので次々と曲が押し寄せてくる感じが強い。ライヴ・ショウは最初と最後が一番重要だが、このオープニングはすごい。
20数人のダンサー、そして、ミュージシャンは、ドラムス(ジェイ・スティックス)、ギター(ジューン=名前、聞き取れず)、ベース(レンジー・クロスビー)、キーボード(ケイリブ・ジェームス)、パーカッション、ホーンセクション(トランペット、トロボーン、サックス)3人の、計8人編成。ところどころ、バンドがいなくなり、トラックだけで歌・踊りを見せるところもあるが大勢に影響はない。
暗転から3時間半、次から次へと、歌と踊り、若干のマジック、光とレーザー光線、炎と大音響の花火で圧倒するめくるめくエンタテインメント・ショウだった。歌や演奏そのものを聴かせるのではなく、全体的なショーとして、歌、踊り、トーク、総合的にそして徹底的にファン・サーヴィスを、5万人のファン・クラブ会員に向けて送るイヴェントだ。もしこれで歌がうまく楽曲にもう少し深みのあるものがあれば、鉄壁だ。いや、そこまで言わなくても、これだけの仕掛けを予算に糸目をつけずにできたら、マイケル・ジャクソンのステージの影響も強いこのパッケージ自体にマイケルさえも嫉妬するだろう。ファンであれば、超おなか一杯で満足間違いなしだ。
東京ドームだけで6回、その他のドームもすべて(計10回)制覇するというスマップ。グッズの種類も多く、チケットも完全ソールド・アウト。まさにそこにはすべてが完璧にシステム化された『スマップ株式会社』が存在している。ラスト部分「オレンジ」あたりで、彼らはホーム側バックネット向きのステージで歌うが、その時、彼らを乗せた支柱は10メートル以上の高さに伸び、後ろから見ていると、5本の塔がその『SMAP Inc.』を象徴しているかのように映った。このライヴと観客の反応を見て、完璧に音楽のファン層群の階層化が進んでいることも痛感した。一生スマップ・ファンになるであろう70万人~100万近くの層、そして一方それらとまったく接点を持たないであろう人たち。(もちろん、そういう人たちはこの日のドームにはいない) 僕はラッキーにも、この日そのライヴを目撃することができたが、いわばドームの中の迷子のような存在だった。
イントロのすごさに比べて、エンディングは若干地味のような気がしたが、おなか一杯でこれでいいのかもしれない。
喧騒の中から車に戻りエンジンをかけると、再びボビー・ウーマックが流れてきた。なんかドームの3時間半が非現実的な夢のような時間のように思えた。それはそれでエンタテインメントの真髄だ。そして、ボビーのソウルフルな歌声を耳にして、再び現実に戻ったような気がした。
■ ボビー・ウーマック ベスト
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0012PYHGK/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ スマップ最新作
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EZHDPK/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ メンバー
=スマップ=
中居正広、木村拓哉、草なぎ剛、稲垣吾郎、香取慎吾
=ミュージシャンズ=
ジューン・ヤマザキ?(ギター)
レンジー・クロスビー(ベース)
ジューン・ワタナベ (パーカッション)
ケイリブ・ジェームス (キーボード)
ジェイ・スティックス (ドラムス)
トシ・コバヤシ (トランペット)
ヒトシ・イトウ(トロンボーン)
? (サックス)
■ セットリスト スマップ 2008年9月29日(月)東京ドーム
Setlist : SMAP @ Tokyo Dome, September 29, 2008
show started 18:01
00. Intro (Video)
01. Theme of 019 super.modern.artistic.performance (新作アルバムより)
02. 弾丸ファイター(シングル曲)
03. two of us (「この瞬間=とき=、きっと夢じゃない」カップリング)
04. BANG!BANG!バカンス! (シングル曲)
> Video
05. $10 (テン・ダラー)(シングル曲)
06. 青いイナズマ (シングル曲)
07. らいおんハート (シングル曲)
08. 友だちへ ~Say What You Will~(シングル曲)
09. Keep On (新作より)
10. Still U (新作より)
11. この瞬間(とき)、きっと夢じゃない (新作より)
12. Life Walker(稲垣吾郎ソロ)(新作より)
13. Style(木村拓哉ソロ)(新作より)
> Video
14. がんばりましょう (シングル曲)
15. White Message (「そのまま」カップリング)
16. ソウデス!(草なぎ剛ソロ)(新作より)
17. どんないいこと (シングル曲)
18. Jazz (新作より)
19. ひとつだけの愛~アベ・マリア~ (新作より)
20. ココロパズルリズム (新作より)
21. 宮下がつくったうた(中居正広ソロ)(新作より)
> Video
22. あなたのためにできること(新作より)
23. Last Smile (新作より)
24. 夜空ノムコウ (シングル曲)
25. そのまま (新作より)
26. 世界に一つだけの花 (シングル曲)
> Video
27. Here Is Your Hit(香取慎吾ソロ)(新作より)
28. 俺たちに明日はある (シングル曲)
29. KANSHAして (シングル曲)
30. Love Loser (新作より)
31. はじまりのうた (新作より)
32. どうか届きますように (新作より)
> Video
Encore
33. Dear Woman (シングル曲)
34. Mermaid (新作より)
35. オレンジ (「夜空ノムコウ」カップリング)
36. SHAKE (シングル曲)
37. オリジナルスマイル (シングル曲)
38. ありがとう (シングル曲)
show ended 21:31
(2008年9月29日月曜、東京ドーム=スマップ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>SMAP
2008-164
【即興ピアニスト深町純、定例ピアノ会第93回】
即興。
毎月定例で行われているこの会は、ピアニストの深町純が即興でピアノを弾き、即興でおしゃべりをする会。2000年1月から始まり、毎月最終土曜日に夜、現在は祐天寺のFJズという店で行われている。すべて出たとこ勝負、いい出来もあれば、それほどでないときもあり、それも即興の味。2度と同じ演奏はない。彼が使うのは、ヤマハのCP80という電気ピアノ。これに別の機材をつないで、さまざまなシンセサイザーっぽい音も出すが、全部の演奏は彼ひとりでやっている。
さて、この日は、お客さんの誰かが、最近発見されたというモーツァルトの未発表曲の楽譜のコピーを持ってきて、深町さんに弾いてくれ、という。さすがに普段は初見で何でも弾けるプロの深町さんだが、その楽譜が現代のものと若干違っていて、また、いわゆるト音記号に相当するものが書いていないために、どれがドの音かわからない、またこれがピアノのためか、あるいは、おそらくヴァイオリン用の曲ではないかといったことが想像されるが、それらを踏まえて、いろいろ研究して、宿題ということで来月までお待ちください、とのこと。
ということで、来月は、モーツァルトの未発表曲が深町ピアノで聴かれそうだ。
◎お知らせ なお、来月10月は仕事の都合で最終日曜日10月26日になります
■FJ’ズ オフィシャル・ウェッブ
http://fjs.fukamachi-jun.com/
■セットリスト深町純 93回
Setlist : Fukamachi Jun #93@FJ’s, September 27, 2008
Fukamachi Jun (Keyboard, Yamaha CP80)
1st set
show started 20:02
01. 2008年9月27日20時08分の作品(15:57)
02. 2008年9月27日20時32分の作品(14:41)
03. 2008年9月27日お題拝借作品1(3:13)
04. 2008年9月27日お題拝借作品2(2:46)
Show ended 21:02
2 nd set
show started 21:31
01. 夢の後に(フォーレ)(2:45)
02. カタストロフィー (深町純)(5:08)
03. 2008年9月27日22時00分の作品(10:33)
04. 2008年9月27日22時10分の作品(13:17)
05. 2008年9月27日22時23分の作品 (8:19)
show ended 22:33
■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します。音楽60%は40%がトークということです)(単位は%)
2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回)
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43 (第86回)
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29(第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)
2008年05月31日 第一部 54.06 第二部 83.84(第89回)
2008年06月28日 第一部 58.38 第二部 74.94(第90回)
2008年07月26日 第一部 72.38 第二部 70.49 (第91回)
2008年08月30日 第一部 53.25 第二部 59.86(第92回)
2008年09月27日 第一部 60.75 第二部 65.58(第93回)
(2008年09月27日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-162
即興。
毎月定例で行われているこの会は、ピアニストの深町純が即興でピアノを弾き、即興でおしゃべりをする会。2000年1月から始まり、毎月最終土曜日に夜、現在は祐天寺のFJズという店で行われている。すべて出たとこ勝負、いい出来もあれば、それほどでないときもあり、それも即興の味。2度と同じ演奏はない。彼が使うのは、ヤマハのCP80という電気ピアノ。これに別の機材をつないで、さまざまなシンセサイザーっぽい音も出すが、全部の演奏は彼ひとりでやっている。
さて、この日は、お客さんの誰かが、最近発見されたというモーツァルトの未発表曲の楽譜のコピーを持ってきて、深町さんに弾いてくれ、という。さすがに普段は初見で何でも弾けるプロの深町さんだが、その楽譜が現代のものと若干違っていて、また、いわゆるト音記号に相当するものが書いていないために、どれがドの音かわからない、またこれがピアノのためか、あるいは、おそらくヴァイオリン用の曲ではないかといったことが想像されるが、それらを踏まえて、いろいろ研究して、宿題ということで来月までお待ちください、とのこと。
ということで、来月は、モーツァルトの未発表曲が深町ピアノで聴かれそうだ。
◎お知らせ なお、来月10月は仕事の都合で最終日曜日10月26日になります
■FJ’ズ オフィシャル・ウェッブ
http://fjs.fukamachi-jun.com/
■セットリスト深町純 93回
Setlist : Fukamachi Jun #93@FJ’s, September 27, 2008
Fukamachi Jun (Keyboard, Yamaha CP80)
1st set
show started 20:02
01. 2008年9月27日20時08分の作品(15:57)
02. 2008年9月27日20時32分の作品(14:41)
03. 2008年9月27日お題拝借作品1(3:13)
04. 2008年9月27日お題拝借作品2(2:46)
Show ended 21:02
2 nd set
show started 21:31
01. 夢の後に(フォーレ)(2:45)
02. カタストロフィー (深町純)(5:08)
03. 2008年9月27日22時00分の作品(10:33)
04. 2008年9月27日22時10分の作品(13:17)
05. 2008年9月27日22時23分の作品 (8:19)
show ended 22:33
■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します。音楽60%は40%がトークということです)(単位は%)
2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回)
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43 (第86回)
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29(第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)
2008年05月31日 第一部 54.06 第二部 83.84(第89回)
2008年06月28日 第一部 58.38 第二部 74.94(第90回)
2008年07月26日 第一部 72.38 第二部 70.49 (第91回)
2008年08月30日 第一部 53.25 第二部 59.86(第92回)
2008年09月27日 第一部 60.75 第二部 65.58(第93回)
(2008年09月27日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-162
●SOS Band Live At Cotton Club
2008年9月29日 音楽【SOS バンド・ ライヴ~サマー・オブ・1980~】
フラッシュバック。
2006年11月以来約1年10ヶ月ぶりのアトランタのSOSバンドのライヴ。アトランタと言っても、プロデュースしていたのが、ミネアポリスのジャム&ルイスらとあって、ある種ミネアポリス・ファンクとして受け入れられているバンドでもある。
この手のセルフ・コンテインド・グループは、まちがいなく徹底的に観客をエンタテインするので、今回も安心して身を任せた。1曲目からアップテンポでハイエナジー、歌って、激しく踊り、観客にマイクを向け、観客と一体型ライヴを繰り広げる。
今回メンバーで前回との違いはドラマーだけ。今回は新しい女性ドラマーになっていた。若さ爆発で若干叩きすぎる感もなくはないが、強いドラマーだ。なにより、リードのメリー、トランペット、サックス、そして、コーラスの3人が踊る踊る。そして、向かって左側のキーボードがたたき出すシンセ・ベースが実に気持ちいい。
3曲目で大ヒット「ジャスト・ビー・グッド・トゥ・ミー」が登場。ジャム&ルイス・サウンドが生でその姿を目の前に現す。11曲目でメンバーが叫ぶ。「オールド・スクール! オールド・スクール! オールド・スクールと言え~~~」
ただ、バンドの音がしっかりしていたが、なぜか、この日はメリーらのヴォーカルの音がバンド・サウンドに埋没していた感があった。いつもはバランスがいいのに、なぜだろう。ミックスの問題か、メリーの声の調子が絶好調ではなかったのか。
今回の発見は、トランペット奏者で、ほぼオリジナル・メンバーでもあるアブドゥール・ラウーフがかなり踊りがうまいということ。切れよく、全体的な振り付けも彼を中心に行っているような印象を受けた。1980年代のブラック・バンド、しかもファンキー系をお好きな方ならまずまちがいないライヴだ。アンコールでは、観客も総立ちになった。
彼らのデビュー曲「テイク・ユア・タイム」が大ヒットしたのが1980年夏のこと。ちょうど、これと同時にリップス・インクの「ファンキー・タウン」が大ヒット、日本では山下達郎さんの「ライド・オン・タイム」が大ヒット。他にダイアナ・ロスの「アップサイド・ダウン」、ジョージ・ベンソンの「ギヴ・ミー・ザ・ナイト」などが80年の夏をフラッシュバックさせる。そのSOSのデビュー・アルバムのライナーを書いた時は、まさか彼らのライヴを日本で見られるなどとは夢にも思わなかった。そして1987年に渋谷ライヴインで初ライヴ。長く続けるということ、継続は力だ。SOSは、サウンド・オブ・サクセス(成功のサウンド)の略。
◎ ライヴはコットンクラブで火曜日(2008年9月30日)まで。
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html
■ メンバー
The S.O.S. Band
ザ・エス・オー・エス・バンド
Mary Davis(vo), Abdul Raoof(vo,tp), Frederick Thaxton(vo,sax), Celia Georgie(back vo), Darryl Rouse(key), Allan Smith(key), Reginald Ward(g), Crystal Martin(ds)
■セットリスト SOSバンド@ コットンクラブ、2008年9月28日(日)
Setlist: S.O.S. Band @ Cotton Club, 9/28/2008
show started 20:03
01. Intro
02. For Your Love (1984)
03. Just Be Good To Me (1983)
04. Borrowed Love (1986)
05. High Hopes (1982)
06. Tell Me If You Still Care (1983)
07. No Lies (1987)
08. No One’s Gonna Love You (1984)
09. The Finest (1986)
10. Just The Way You Like It (1984)
11. Just Be Good To Me (Reprise) (1983)
Enc. Take Your Time (A riff of "One Nation Under The Groove") (1980)
show ended 21:18
(2008年09月28日日曜 丸の内コットンクラブ=SOSバンド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>SOS Band
2008-163
フラッシュバック。
2006年11月以来約1年10ヶ月ぶりのアトランタのSOSバンドのライヴ。アトランタと言っても、プロデュースしていたのが、ミネアポリスのジャム&ルイスらとあって、ある種ミネアポリス・ファンクとして受け入れられているバンドでもある。
この手のセルフ・コンテインド・グループは、まちがいなく徹底的に観客をエンタテインするので、今回も安心して身を任せた。1曲目からアップテンポでハイエナジー、歌って、激しく踊り、観客にマイクを向け、観客と一体型ライヴを繰り広げる。
今回メンバーで前回との違いはドラマーだけ。今回は新しい女性ドラマーになっていた。若さ爆発で若干叩きすぎる感もなくはないが、強いドラマーだ。なにより、リードのメリー、トランペット、サックス、そして、コーラスの3人が踊る踊る。そして、向かって左側のキーボードがたたき出すシンセ・ベースが実に気持ちいい。
3曲目で大ヒット「ジャスト・ビー・グッド・トゥ・ミー」が登場。ジャム&ルイス・サウンドが生でその姿を目の前に現す。11曲目でメンバーが叫ぶ。「オールド・スクール! オールド・スクール! オールド・スクールと言え~~~」
ただ、バンドの音がしっかりしていたが、なぜか、この日はメリーらのヴォーカルの音がバンド・サウンドに埋没していた感があった。いつもはバランスがいいのに、なぜだろう。ミックスの問題か、メリーの声の調子が絶好調ではなかったのか。
今回の発見は、トランペット奏者で、ほぼオリジナル・メンバーでもあるアブドゥール・ラウーフがかなり踊りがうまいということ。切れよく、全体的な振り付けも彼を中心に行っているような印象を受けた。1980年代のブラック・バンド、しかもファンキー系をお好きな方ならまずまちがいないライヴだ。アンコールでは、観客も総立ちになった。
彼らのデビュー曲「テイク・ユア・タイム」が大ヒットしたのが1980年夏のこと。ちょうど、これと同時にリップス・インクの「ファンキー・タウン」が大ヒット、日本では山下達郎さんの「ライド・オン・タイム」が大ヒット。他にダイアナ・ロスの「アップサイド・ダウン」、ジョージ・ベンソンの「ギヴ・ミー・ザ・ナイト」などが80年の夏をフラッシュバックさせる。そのSOSのデビュー・アルバムのライナーを書いた時は、まさか彼らのライヴを日本で見られるなどとは夢にも思わなかった。そして1987年に渋谷ライヴインで初ライヴ。長く続けるということ、継続は力だ。SOSは、サウンド・オブ・サクセス(成功のサウンド)の略。
◎ ライヴはコットンクラブで火曜日(2008年9月30日)まで。
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html
■ メンバー
The S.O.S. Band
ザ・エス・オー・エス・バンド
Mary Davis(vo), Abdul Raoof(vo,tp), Frederick Thaxton(vo,sax), Celia Georgie(back vo), Darryl Rouse(key), Allan Smith(key), Reginald Ward(g), Crystal Martin(ds)
■セットリスト SOSバンド@ コットンクラブ、2008年9月28日(日)
Setlist: S.O.S. Band @ Cotton Club, 9/28/2008
show started 20:03
01. Intro
02. For Your Love (1984)
03. Just Be Good To Me (1983)
04. Borrowed Love (1986)
05. High Hopes (1982)
06. Tell Me If You Still Care (1983)
07. No Lies (1987)
08. No One’s Gonna Love You (1984)
09. The Finest (1986)
10. Just The Way You Like It (1984)
11. Just Be Good To Me (Reprise) (1983)
Enc. Take Your Time (A riff of "One Nation Under The Groove") (1980)
show ended 21:18
(2008年09月28日日曜 丸の内コットンクラブ=SOSバンド・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>SOS Band
2008-163
【岡伸昭xニック岡井 フット・ペインティング展『After The Dance』10月16日から】
フット・ペインティング。
日本を代表するソウル・ダンサー、ニック岡井の足元の動きを、キャンヴァスに印したいとの一途な思いを実現した前代未聞のアート、「フット・ペインティング」。この「フット・ペインティング」世界唯一のアーティスト岡伸昭の個展『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グッド・フット』が来る2008年10月16日(木)から11月18日(水)まで東京新宿のビームス・ギャラリーで行われる。入場無料。岡作品がビームス内Bギャラリーで展示されるのは、2004年6月以来約4年4ヶ月ぶりのこと。
ニック岡井がジェームス・ブラウン、テンプテーションズ、ルーファス・トーマス、マーヴィン・ゲイなどのソウルの名曲をかけながら、その独自のステップを、靴に青い絵の具をつけて白いキャンヴァスの上で踊り、そのフットステップを作品にした。今回展示されるのは約20数点。また、ニック自身が作品を作るときに履いていた靴2足も展示される。また同時に、制作時のスライドショウ、動画なども15分程度に編集した映像も会場で流す予定。
今回はフライアーをベースにしたB2の大きさ(515mm×728mm)のポスター、さらに4点の葉書も制作。
ニック岡井氏はご存知のように2007年11月11日、東京で60歳で急死。この「アフター・ザ・ダンス」は、ニック一周忌のトリビュート展ともなる。
これに先立ち、先日行われた「ソウル・パワー東京サミット」で作品4点を展示、そこで「可愛いいひとよ」が歌われた。「ソウル・パワー」で展示されたのは、ジェームス・ブラウンの「マザー・ポップコーン」で踊った「ポップコーン・セヴン」2点、ルーファス・トーマスの「ブレイクダウン」で踊った「ブレイクダウン」、そして、スピナーズの「イッツ・ア・シェーム」で踊った「フリー・チャチャ」。このほかに、テンプテーションズの「マイ・ガール」、マーヴィン・ゲイの「悲しいうわさ」などで踊った作品、また、「スケーター」、「ファンキー・ブロードウェイ」、「ホット・パンツ」などの作品が展示される予定。
ソウル、ダンス、そして、アートに興味ある方、ぜひごらんになってください。
■ 10月17日(金曜)レセプション
個展2日目となる2008年10月17日(金)午後6時から8時まで、ビームスBギャラリーで、レセプションを行います。無料。どなたでもはいれますので、お待ちしております。ワインとソフトドリンクをご用意しています。アーティスト岡伸昭本人もごあいさついたします。
■ 写真のフライアーを置いてくださるソウル・バー、カフェ、レストラン、クラブなどがございましたらebs@st.rim.or.jp までご連絡ください。数が許す限りお送りします。
■ 関連過去記事
2004/06/18 (Fri)
Footsteps Of The Master Of Dance, Nick Okai Explode
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200406/diary20040618.html
November 12, 2007
Nick Okai Dies At 60
http://blog.soulsearchin.com/archives/002142.html
November 13, 2007
Nick Okai Tribute: “My Girl” Is A Song Made His Life Change
http://blog.soulsearchin.com/archives/002144.html
November 19, 2007
Nick Okai’s Funeral Day One: His Memorial Song “My Girl” Was Played…
【ニック岡井氏通夜~「マイ・ガール」が流れて・・・】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002150.html
November 20, 2007
Nick Okai’s Funeral Day Two: Someone Should Record These Culture
http://blog.soulsearchin.com/archives/002151.html
+++++
■B GALLERY EXHIBITIONのご案内
岡伸昭 × ニック岡井
フット・ペインティング
“After The Dance”
~Get On The Good Foot~
期間 : 2008年10月16日(木)~11月18日(火) 11:00~20:00 <会期中無休> 入場無料
場所 : B GALLERY (BEAMS JAPAN 6F)
東京都新宿区新宿3-32-6
TEL : 03-5368-7309 http://www.beams.co.jp
オープニング・パーティー: 2008年10月17日(金) 18:00~20:00
内容:
2001年の『Piece of Clay』、2004年の『AFTER THE DANCE』に続き、B GALLERYでは3度目となる岡伸昭の最新個展。今回は『AFTER THE DANCE』で発表した、ソウル・ダンサー ニック岡井のステップによって制作された数多くの作品を、制作過程を記録した映像作品と共に展示します。
ニック岡井の他界(07年11月11日)から一年。もちろんアーティスト岡伸昭にとっても、ニック岡井は尊敬するソウル・ダンサーの1人でした。残された者は、何を感じ、何を想うのか。4年前の展示と同じ作品を記録映像と共に展示する事を通じ、ただのセンチメンタリズムではない、岡伸昭のニック岡井への熱い想いが皆様に通じる展覧会を開催致します。
+++++
『ダンスという「動」の瞬間をいかに「静」として記録にとどめるか。写真家は、シャッターを押し作品にするが、アーティスト岡伸昭は、ダンサーの動く足元に絵の具を塗って、その動きをキャンヴァスに捉えた。そしてそのダンスを踊った男こそ、日本のソウル・ミュージック・シーン、ダンス・ミュージック・シーンの第一人者であり、数多くのステップを考案した伝説のダンサー、ニック岡井だ。
最高のソウル・ミュージックにあわせて最高のソウル・ステップを生み出した足、その足が踏んだステップが蒼い塗料とともに白いキャンヴァスの上を踊る。蒼い飛沫(しぶき)、それはソウル(魂)の飛沫だ。ソウルが跳ね、ステップが踊り、そして、ダンスの後にフット・ペインティングが残った。』
(ソウル・サーチャー吉岡正晴・水瓶座)
プロフィール:
【岡 伸昭】
アーティスト、画家、デザイナー
1966年6月26日生まれ。(蟹座) ソウル・ミュージック好きが嵩じて、2004年、「ダンスとアート作品の融合」を目指し、このフット・ペインティングの概念を考えだし、ソウルダンスの第一人者ニック岡井に相談、快諾を得て作品を完成させた。2004年新宿・渋谷・福岡のビームスで展示会を行い大好評を博した。
【ニック岡井】
ダンサー、DJ
1947年9月29日生まれ。(天秤座) 日本を代表するソウル・ステップの神様的存在の人物。多くのソウル・ステップを考案し、日本のディスコ、クラブなどでヒットさせた。彼が考案したステップを集大成したビデオ(現在はDVD作品)『ソウル・ステップ』は第4巻まで出て、1万本のセールスを記録。ソウル・ダンス・ビギナーの入門編となっている。2007年11月11日に60歳の若さで死去。
ENT>ANNOUNCEMENT>After The Dance
フット・ペインティング。
日本を代表するソウル・ダンサー、ニック岡井の足元の動きを、キャンヴァスに印したいとの一途な思いを実現した前代未聞のアート、「フット・ペインティング」。この「フット・ペインティング」世界唯一のアーティスト岡伸昭の個展『アフター・ザ・ダンス~ゲット・オン・ザ・グッド・フット』が来る2008年10月16日(木)から11月18日(水)まで東京新宿のビームス・ギャラリーで行われる。入場無料。岡作品がビームス内Bギャラリーで展示されるのは、2004年6月以来約4年4ヶ月ぶりのこと。
ニック岡井がジェームス・ブラウン、テンプテーションズ、ルーファス・トーマス、マーヴィン・ゲイなどのソウルの名曲をかけながら、その独自のステップを、靴に青い絵の具をつけて白いキャンヴァスの上で踊り、そのフットステップを作品にした。今回展示されるのは約20数点。また、ニック自身が作品を作るときに履いていた靴2足も展示される。また同時に、制作時のスライドショウ、動画なども15分程度に編集した映像も会場で流す予定。
今回はフライアーをベースにしたB2の大きさ(515mm×728mm)のポスター、さらに4点の葉書も制作。
ニック岡井氏はご存知のように2007年11月11日、東京で60歳で急死。この「アフター・ザ・ダンス」は、ニック一周忌のトリビュート展ともなる。
これに先立ち、先日行われた「ソウル・パワー東京サミット」で作品4点を展示、そこで「可愛いいひとよ」が歌われた。「ソウル・パワー」で展示されたのは、ジェームス・ブラウンの「マザー・ポップコーン」で踊った「ポップコーン・セヴン」2点、ルーファス・トーマスの「ブレイクダウン」で踊った「ブレイクダウン」、そして、スピナーズの「イッツ・ア・シェーム」で踊った「フリー・チャチャ」。このほかに、テンプテーションズの「マイ・ガール」、マーヴィン・ゲイの「悲しいうわさ」などで踊った作品、また、「スケーター」、「ファンキー・ブロードウェイ」、「ホット・パンツ」などの作品が展示される予定。
ソウル、ダンス、そして、アートに興味ある方、ぜひごらんになってください。
■ 10月17日(金曜)レセプション
個展2日目となる2008年10月17日(金)午後6時から8時まで、ビームスBギャラリーで、レセプションを行います。無料。どなたでもはいれますので、お待ちしております。ワインとソフトドリンクをご用意しています。アーティスト岡伸昭本人もごあいさついたします。
■ 写真のフライアーを置いてくださるソウル・バー、カフェ、レストラン、クラブなどがございましたらebs@st.rim.or.jp までご連絡ください。数が許す限りお送りします。
■ 関連過去記事
2004/06/18 (Fri)
Footsteps Of The Master Of Dance, Nick Okai Explode
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200406/diary20040618.html
November 12, 2007
Nick Okai Dies At 60
http://blog.soulsearchin.com/archives/002142.html
November 13, 2007
Nick Okai Tribute: “My Girl” Is A Song Made His Life Change
http://blog.soulsearchin.com/archives/002144.html
November 19, 2007
Nick Okai’s Funeral Day One: His Memorial Song “My Girl” Was Played…
【ニック岡井氏通夜~「マイ・ガール」が流れて・・・】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002150.html
November 20, 2007
Nick Okai’s Funeral Day Two: Someone Should Record These Culture
http://blog.soulsearchin.com/archives/002151.html
+++++
■B GALLERY EXHIBITIONのご案内
岡伸昭 × ニック岡井
フット・ペインティング
“After The Dance”
~Get On The Good Foot~
期間 : 2008年10月16日(木)~11月18日(火) 11:00~20:00 <会期中無休> 入場無料
場所 : B GALLERY (BEAMS JAPAN 6F)
東京都新宿区新宿3-32-6
TEL : 03-5368-7309 http://www.beams.co.jp
オープニング・パーティー: 2008年10月17日(金) 18:00~20:00
内容:
2001年の『Piece of Clay』、2004年の『AFTER THE DANCE』に続き、B GALLERYでは3度目となる岡伸昭の最新個展。今回は『AFTER THE DANCE』で発表した、ソウル・ダンサー ニック岡井のステップによって制作された数多くの作品を、制作過程を記録した映像作品と共に展示します。
ニック岡井の他界(07年11月11日)から一年。もちろんアーティスト岡伸昭にとっても、ニック岡井は尊敬するソウル・ダンサーの1人でした。残された者は、何を感じ、何を想うのか。4年前の展示と同じ作品を記録映像と共に展示する事を通じ、ただのセンチメンタリズムではない、岡伸昭のニック岡井への熱い想いが皆様に通じる展覧会を開催致します。
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『ダンスという「動」の瞬間をいかに「静」として記録にとどめるか。写真家は、シャッターを押し作品にするが、アーティスト岡伸昭は、ダンサーの動く足元に絵の具を塗って、その動きをキャンヴァスに捉えた。そしてそのダンスを踊った男こそ、日本のソウル・ミュージック・シーン、ダンス・ミュージック・シーンの第一人者であり、数多くのステップを考案した伝説のダンサー、ニック岡井だ。
最高のソウル・ミュージックにあわせて最高のソウル・ステップを生み出した足、その足が踏んだステップが蒼い塗料とともに白いキャンヴァスの上を踊る。蒼い飛沫(しぶき)、それはソウル(魂)の飛沫だ。ソウルが跳ね、ステップが踊り、そして、ダンスの後にフット・ペインティングが残った。』
(ソウル・サーチャー吉岡正晴・水瓶座)
プロフィール:
【岡 伸昭】
アーティスト、画家、デザイナー
1966年6月26日生まれ。(蟹座) ソウル・ミュージック好きが嵩じて、2004年、「ダンスとアート作品の融合」を目指し、このフット・ペインティングの概念を考えだし、ソウルダンスの第一人者ニック岡井に相談、快諾を得て作品を完成させた。2004年新宿・渋谷・福岡のビームスで展示会を行い大好評を博した。
【ニック岡井】
ダンサー、DJ
1947年9月29日生まれ。(天秤座) 日本を代表するソウル・ステップの神様的存在の人物。多くのソウル・ステップを考案し、日本のディスコ、クラブなどでヒットさせた。彼が考案したステップを集大成したビデオ(現在はDVD作品)『ソウル・ステップ』は第4巻まで出て、1万本のセールスを記録。ソウル・ダンス・ビギナーの入門編となっている。2007年11月11日に60歳の若さで死去。
ENT>ANNOUNCEMENT>After The Dance
【『真夏の夜の偉人達』NHK-FMで放送】
偉人たち。
2007年8月にNHK-FMで5夜にわたって放送された『真夏の夜の偉人達』という、それぞれの音楽ジャンルでの偉人たちにスポットをあてた2時間番組が、今年も9月最終週に5夜にわたって放送される。
昨年、スティーヴィー・ワンダーを紹介した松尾潔さんが、今年はマーヴィン・ゲイを、またジャズ評論家の小川隆夫さんがビル・エヴァンスを取り上げる。放送は、マーヴィン・ゲイが2008年9月30日(火曜)午後11時(23時)から午前1時までの2時間。ビル・エヴァンスが10月2日(木曜)同時刻。他に、9月29日(月)立川志らくさんが岡晴夫を、10月1日(水)に藤あや子さんがエアロスミスを、10月3日(金)に中村中(なかむら・あたる)さんがちあきなおみを紹介する。
松尾さんは、このところすっかりマーヴィン漬けだったようで、ずいぶんといろいろ研究されたようだ。コーナーをいろいろ作って、まとめたそうだ。それでも、しゃべりたりない、とのこと。そうでしょうねえ。(笑) 2時間x5日やっても、できるでしょう。
松尾さんの不定期コラム。(2008年9月16日付け)↓
http://www.nevertoomuch.jp/column2/column.html
松尾潔オフィシャル・ウェッブ ↓
http://www.nevertoomuch.jp/index2.html
なお、改めて、正式に告知するが、マーヴィン・ゲイ本人の唯一の自伝であり、音楽バイオグラフィー(伝記本)としても名著として評価が高い、『Divided Soul』(デイヴィッド・リッツ著=1985年)の日本発売が決定した。邦題は仮題だが、『引き裂かれたソウル(魂)』で、2009年4月2日、ブルーズ・インターアクションから発売される。翻訳・監修を吉岡正晴が担当する。2009年4月2日は、ご存知の方はおわかりだと思うが、マーヴィン生誕70周年の記念日である。
+++
さて、『偉人…』を担当するもう一方、小川さんとは、しばらく前にコットン・クラブでお会いしたときに、少しだけお話させていただいたが、ほぼ毎日のように更新されるブログは、ジャズを中心にした話で満載だ。文章がとてもわかりやすく、また、彼のコレクターぶりが思い切りでていて、最高だ。音楽への接し方がやさしくてすばらしい。実は彼の本職はジャズだが、ソウル・ミュージック、古い時代のR&Bが大好きで、サム&デイヴの日本初公演をしっかり見ていたり、ニューヨークのジェームス・ブラウンの葬儀に参列したり、自分がDJをするときに、ソウル特集をやったりするほどのソウル・マンなのだ。僕などは、小川さんに昔のソウル・レコードの再発もののライナーなどを書いてもらいたいと思ったりする。ソウル専門とは違う視点で書かれるからとても興味深いものになることまちがいない。
小川隆夫さんのブログ↓
http://blog.excite.co.jp/ogawatakao/
NHKの収録について書かれたブログ↓
http://blog.excite.co.jp/ogawatakao/8573690/
(収録したときの雰囲気などもすでに書かれている)
ちなみに、小川さんはすでにプレイする曲リストを公開している。以下ブログより。
1.アイ・ラヴ・ユーfrom『ニュー・ジャズ・コンセプションズ』(リバーサイド)
2.モックス・ニックスfrom『アート・ファーマー/モダン・アート』(UA)
3.ブルー・イン・グリーンfrom『マイルス・デイヴィス/カインド・オブ・ブルー』(ソニー)
4.枯葉(テイク2)from『ポートレイト・イン・ジャズ』(リバーサイド)
5.不思議の国のアリスfrom『サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』(リバーサイド)
6.マイ・ファニー・ヴァレンタインfrom『ビル・エヴァンス&ジム・ホール/アンダーカレント』(UA)
7.あなたと夜と音楽とfrom『インタープレイ』(リバーサイド)
8.ザ・タッチ・オブ・ユア・リップスfrom『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』(ヴァーヴ)
9.ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・レスト・オブ・ユア・ライフfrom『フロム・レフト・トゥ・ライト』(MGM)
10.モーニン・グローリーfrom『ライヴ・イン・トーキョー』(ソニー)
11.酒とバラの日々from『トニー・ベネット&ビル・エヴァンス』(ファンタジー)
12.きみの愛のためにfrom『アフィニティ』(WB)
13.マイ・ロマンスfrom『ラスト・レコーディングII』(JVC)
なお、『真夏の夜の偉人たち』の放送テーマは次の通り。時刻は毎夜23時~25時。
2008年9月29日(月) 立川志らく「岡春夫」
2008年9月30日(火) 松尾 潔 「マーヴィン・ゲイ」
2008年10月1日(水) 藤 あやこ「エアロスミス」
2008年10月2日(木) 小川隆夫「ビル・エヴァンス」
2008年10月3日(金) 中村 中「ちあきなおみ」
ENT>ANNOUNCEMENT>RADIO
ENT>RADIO
偉人たち。
2007年8月にNHK-FMで5夜にわたって放送された『真夏の夜の偉人達』という、それぞれの音楽ジャンルでの偉人たちにスポットをあてた2時間番組が、今年も9月最終週に5夜にわたって放送される。
昨年、スティーヴィー・ワンダーを紹介した松尾潔さんが、今年はマーヴィン・ゲイを、またジャズ評論家の小川隆夫さんがビル・エヴァンスを取り上げる。放送は、マーヴィン・ゲイが2008年9月30日(火曜)午後11時(23時)から午前1時までの2時間。ビル・エヴァンスが10月2日(木曜)同時刻。他に、9月29日(月)立川志らくさんが岡晴夫を、10月1日(水)に藤あや子さんがエアロスミスを、10月3日(金)に中村中(なかむら・あたる)さんがちあきなおみを紹介する。
松尾さんは、このところすっかりマーヴィン漬けだったようで、ずいぶんといろいろ研究されたようだ。コーナーをいろいろ作って、まとめたそうだ。それでも、しゃべりたりない、とのこと。そうでしょうねえ。(笑) 2時間x5日やっても、できるでしょう。
松尾さんの不定期コラム。(2008年9月16日付け)↓
http://www.nevertoomuch.jp/column2/column.html
松尾潔オフィシャル・ウェッブ ↓
http://www.nevertoomuch.jp/index2.html
なお、改めて、正式に告知するが、マーヴィン・ゲイ本人の唯一の自伝であり、音楽バイオグラフィー(伝記本)としても名著として評価が高い、『Divided Soul』(デイヴィッド・リッツ著=1985年)の日本発売が決定した。邦題は仮題だが、『引き裂かれたソウル(魂)』で、2009年4月2日、ブルーズ・インターアクションから発売される。翻訳・監修を吉岡正晴が担当する。2009年4月2日は、ご存知の方はおわかりだと思うが、マーヴィン生誕70周年の記念日である。
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さて、『偉人…』を担当するもう一方、小川さんとは、しばらく前にコットン・クラブでお会いしたときに、少しだけお話させていただいたが、ほぼ毎日のように更新されるブログは、ジャズを中心にした話で満載だ。文章がとてもわかりやすく、また、彼のコレクターぶりが思い切りでていて、最高だ。音楽への接し方がやさしくてすばらしい。実は彼の本職はジャズだが、ソウル・ミュージック、古い時代のR&Bが大好きで、サム&デイヴの日本初公演をしっかり見ていたり、ニューヨークのジェームス・ブラウンの葬儀に参列したり、自分がDJをするときに、ソウル特集をやったりするほどのソウル・マンなのだ。僕などは、小川さんに昔のソウル・レコードの再発もののライナーなどを書いてもらいたいと思ったりする。ソウル専門とは違う視点で書かれるからとても興味深いものになることまちがいない。
小川隆夫さんのブログ↓
http://blog.excite.co.jp/ogawatakao/
NHKの収録について書かれたブログ↓
http://blog.excite.co.jp/ogawatakao/8573690/
(収録したときの雰囲気などもすでに書かれている)
ちなみに、小川さんはすでにプレイする曲リストを公開している。以下ブログより。
1.アイ・ラヴ・ユーfrom『ニュー・ジャズ・コンセプションズ』(リバーサイド)
2.モックス・ニックスfrom『アート・ファーマー/モダン・アート』(UA)
3.ブルー・イン・グリーンfrom『マイルス・デイヴィス/カインド・オブ・ブルー』(ソニー)
4.枯葉(テイク2)from『ポートレイト・イン・ジャズ』(リバーサイド)
5.不思議の国のアリスfrom『サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』(リバーサイド)
6.マイ・ファニー・ヴァレンタインfrom『ビル・エヴァンス&ジム・ホール/アンダーカレント』(UA)
7.あなたと夜と音楽とfrom『インタープレイ』(リバーサイド)
8.ザ・タッチ・オブ・ユア・リップスfrom『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』(ヴァーヴ)
9.ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・レスト・オブ・ユア・ライフfrom『フロム・レフト・トゥ・ライト』(MGM)
10.モーニン・グローリーfrom『ライヴ・イン・トーキョー』(ソニー)
11.酒とバラの日々from『トニー・ベネット&ビル・エヴァンス』(ファンタジー)
12.きみの愛のためにfrom『アフィニティ』(WB)
13.マイ・ロマンスfrom『ラスト・レコーディングII』(JVC)
なお、『真夏の夜の偉人たち』の放送テーマは次の通り。時刻は毎夜23時~25時。
2008年9月29日(月) 立川志らく「岡春夫」
2008年9月30日(火) 松尾 潔 「マーヴィン・ゲイ」
2008年10月1日(水) 藤 あやこ「エアロスミス」
2008年10月2日(木) 小川隆夫「ビル・エヴァンス」
2008年10月3日(金) 中村 中「ちあきなおみ」
ENT>ANNOUNCEMENT>RADIO
ENT>RADIO
▽Jose James & J.A.M
2008年9月26日 音楽【ホセ・ジェームスにJosei, Akita, Midorin】
ミネアポリス。
ソウルメイト松尾氏より「ミネアポリス出身のホセ・ジェームス、見に行きません?」のお誘い。ただ単純に「ミネアポリス」の単語に反応し、ほいほい行くことに。不勉強で知らなかったのだが、けっこうクラブ系で人気があるジャズにヒップホップの要素をまぶした若いシンガーだった。イギリスのクラブDJ、ジャイルス・ピーターソンの新レーベル、ブラウンズウッドから今年デビューした。
時間ちょうどにビルボードに入ると、5階まで超満員で驚く。ホセってそんなに人気者だったんだと認識。するとオープニングはアフロヘアのメンバーが。あれっと思うと、なんと日本のジャズ・グループ、ソイル&ピンプ・セッションズのメンバー、丈青(じょうせい)、秋田ゴールドマン、みどりんのピアノ・トリオ。彼らはJ.A.M(3人の頭文字を取っている)として活動。なかなかファンキーでかっこいいクラブ・ジャズ演奏を繰り広げた。特にピアノのパフォーマンスが、たとえば最近見たラムゼイ・ルイス・トリオあたりをもっとストリートに、もっと今日風にかっこよくした感じだ。若さ、勢い、クールとホットがコインの裏表のように一体化していて心地よい。ピアノの丈青の真後ろから見る席だったのだが、ピアノのパフォーマンスとともに、大きなアフロヘアというかカーリーヘアみたいなのが左右にゆれるのがかわいい。
「僕と一文字しか違わない、ホセを紹介します」と言ってホセを招きいれ、一緒にセッション。一文字しか違わないとは、「Jose」と「 Josei」の一文字違いだ。ホセはなかなか渋い声の持ち主。僕には若きルー・ロウルズの声がよみがえった。ルーもソウルというよりジャズ寄りだったが、このホセもそんな感じ。全体的な雰囲気も、いかにもクラブ・ジャズ風のクールな感じだった。どこかボビー・マクファーリン風のところもあった。彼も一歩間違えばヒップホップでもやりそうな感じの若者。ジャズにいくか、ラップにいくかの分岐点はどこにあるんだろう。
■ メンバー
J.A.M
丈青/Josei(Piano/Keyboards)
秋田 ゴールドマン/Goldman Akita(Bass)
みどりん/Midorin(Drums)
ホセ・ジェームス・グループ
ホセ・ジェイムズ/Jose’ James(Vocals)
ギデオン・ヴァン・ゲルダー/Gideon Van Gelder(Piano/Keyboards)
ネヴィル・マルコム/Neville Malcolm (Bass)
リチャード・スペイヴェン/Richard Spaven(Drums)
■セットリスト:J.A.M / ホセ・ジェームス 2008年9月19日(金)
Setlist : J.A.M. / Jose James
J.A.M.
show started 21:36
01. Roy’s Scat
02. 道
03. Quiet Blue
04. Quiet Fire
05. Jazzy Joint (with Jose James)
show ended 22:20
Jose James
show started 22:29
01. Equinox
02. Park Bench People
03. Love
Enc. Moanin’
show ended 23:21
(2008年9月19日金曜、ビルボード・ライヴ東京=J.A.M. ライヴ、ホセ・ジェームス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>J.A.M
ENT>MUSIC>LIVE> James, Jose
2008-158
ミネアポリス。
ソウルメイト松尾氏より「ミネアポリス出身のホセ・ジェームス、見に行きません?」のお誘い。ただ単純に「ミネアポリス」の単語に反応し、ほいほい行くことに。不勉強で知らなかったのだが、けっこうクラブ系で人気があるジャズにヒップホップの要素をまぶした若いシンガーだった。イギリスのクラブDJ、ジャイルス・ピーターソンの新レーベル、ブラウンズウッドから今年デビューした。
時間ちょうどにビルボードに入ると、5階まで超満員で驚く。ホセってそんなに人気者だったんだと認識。するとオープニングはアフロヘアのメンバーが。あれっと思うと、なんと日本のジャズ・グループ、ソイル&ピンプ・セッションズのメンバー、丈青(じょうせい)、秋田ゴールドマン、みどりんのピアノ・トリオ。彼らはJ.A.M(3人の頭文字を取っている)として活動。なかなかファンキーでかっこいいクラブ・ジャズ演奏を繰り広げた。特にピアノのパフォーマンスが、たとえば最近見たラムゼイ・ルイス・トリオあたりをもっとストリートに、もっと今日風にかっこよくした感じだ。若さ、勢い、クールとホットがコインの裏表のように一体化していて心地よい。ピアノの丈青の真後ろから見る席だったのだが、ピアノのパフォーマンスとともに、大きなアフロヘアというかカーリーヘアみたいなのが左右にゆれるのがかわいい。
「僕と一文字しか違わない、ホセを紹介します」と言ってホセを招きいれ、一緒にセッション。一文字しか違わないとは、「Jose」と「 Josei」の一文字違いだ。ホセはなかなか渋い声の持ち主。僕には若きルー・ロウルズの声がよみがえった。ルーもソウルというよりジャズ寄りだったが、このホセもそんな感じ。全体的な雰囲気も、いかにもクラブ・ジャズ風のクールな感じだった。どこかボビー・マクファーリン風のところもあった。彼も一歩間違えばヒップホップでもやりそうな感じの若者。ジャズにいくか、ラップにいくかの分岐点はどこにあるんだろう。
■ メンバー
J.A.M
丈青/Josei(Piano/Keyboards)
秋田 ゴールドマン/Goldman Akita(Bass)
みどりん/Midorin(Drums)
ホセ・ジェームス・グループ
ホセ・ジェイムズ/Jose’ James(Vocals)
ギデオン・ヴァン・ゲルダー/Gideon Van Gelder(Piano/Keyboards)
ネヴィル・マルコム/Neville Malcolm (Bass)
リチャード・スペイヴェン/Richard Spaven(Drums)
■セットリスト:J.A.M / ホセ・ジェームス 2008年9月19日(金)
Setlist : J.A.M. / Jose James
J.A.M.
show started 21:36
01. Roy’s Scat
02. 道
03. Quiet Blue
04. Quiet Fire
05. Jazzy Joint (with Jose James)
show ended 22:20
Jose James
show started 22:29
01. Equinox
02. Park Bench People
03. Love
Enc. Moanin’
show ended 23:21
(2008年9月19日金曜、ビルボード・ライヴ東京=J.A.M. ライヴ、ホセ・ジェームス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>J.A.M
ENT>MUSIC>LIVE> James, Jose
2008-158
☆Soul Power 2008 Tokyo Summit (Part 3)
2008年9月25日 音楽【ソウル・パワー2008~2日間を見て】
意義。
今年で3回目を迎えた『ソウル・パワー』。昨年より1時間超延び4時間半近く。2バンドが常にバックを支えるために、セットチェンジの間がない。そこで、本当に見ている人は気を抜くところがない。トイレ休憩がない、飲み物を飲んだりする時間がない、ということになる。まあ、それでも、結論から言うと、みなさんが好きなときにトイレなり、飲み物を飲みに行かれるのがいいのではないだろうか。これで、アーティストの転換時に休憩をいれると、その時間だけトイレの行列が長くなってしまう。さて、それはともかく、4時間超のノンストップ・ライヴ、足腰が痛くなる人がでてくるのもわかる。(笑)
これだけ盛りだくさんだと全部のアーティストには触れられなくなってしまうが、少しずつ。まずゴスペラッツ。個人的にはフォー・トップスの「エイント・ノー・ウーマン」と新曲「禁煙Swing」が特に気に入った。前者はそれこそマーチンが20年以上前によくカヴァーしていたというので、そのころからのファンには涙ものだったようだ。そして、竜ヶ崎宇童の「禁煙音頭」を今風ニュー・ジャック・スウィングのサウンドでやるという斬新な試み。最後の「スイ~~~ング」という低音、佐藤さんの声が実にいい。
そして、スクープ。1曲目は、なんとガッツがリードでインプレッションズ(カーティス・メイフィールド)の「ムーヴ・オン・アップ」を堂々披露。自身のライヴでもよく歌っているだけに手馴れたもの。タケさんは2日目では「ホワッツ・ゴーイン・オン」を歌い、「ソウル・パワー・シフト」へ。そして、タケさんのエロエロ・ソウルは独自の世界を醸し出す。この路線、もっと突き進めてください。(笑)
ジェイ&ズーコは実におもしろいユニット。彼らに限らずみなトークが漫才風になっていて、これはこれでこの『ソウル・パワー』の隠し味になりつつあるような気がしてきた。そして、何度も書いているが、このジェイさんのド演歌ソウルにはひれ伏す。
そして、マーチンのソロ部分は、次々とサプライズ・ゲストを惜しげもなく出す。若手のメイJ.そして東京初日は、つのだ☆ひろさん。巨大なミラーボールが回り、ディスコの永遠のチーク定番「メリー・ジェーン」が流れ始め最初の1番をマーチンが歌うと、つのださんがおもむろに登場だ。そして、昨年のサプライズ、ブラザー・コーンが登場し、サム&デイヴを、そして、同じくマーチンと過去にサム&デイヴをカヴァーしたブラザー・クロが加わる。まさに、この『ソウル・パワー』だけでしか見られないユニットというのが、このイヴェントの存在価値をあげている。
そして、ダンスマン。バンドでやるとやはり違う。ためが、ためが、いいです。(笑)ホイットニーの「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」の荘厳な歌詞が、こんなになってしまって…。(笑) でもせつなくていい詞だ。
今年のトリはゴスペラーズ。今回はいつになく「ソウル・パワー・シフト」。今回の新企画は、北山陽一&佐藤善雄の「ミスター・ベースマンズ」。しかも歌う曲が山下達郎作・フランク永井歌の「ウーマン」。これはおもしろい! 来年の前座、トップバッターは決まりではないか?(笑)ところで、ふと思ったのだが、「ベースマン」の複数形って、ひょっとして「ベースメン」じゃないかな、と。(笑)英語ネイティヴに聞いてみよう。
ゴスは、やはり、新曲「1,2,3…」「ベッチャバイ…」「ラヴ・マシーン」などの振り付けがソウルフルなムードを醸し出す。これらの振り付けをしたマイケル鶴岡は、ドン勝本、ニック岡井とともに、「キング・オブ・ソウル」の一員であり、振り付け師だ。そういう意味で、ニック直系のソウル・ステップがこうしたところにも宿っている。ゴスペラーズの通常のライヴでは見られない、「ソウル・パワー・シフト」がここだけで見られることに大いに価値がある。
最後のアンコール、武田と哲也。ショート・コントからこの「スタンド・バイ・ミーに贈る言葉」。2曲を挟み込んだもの。セットリストをこうして振り返ると、ライヴの模様がよみがえる。
最後の最後は、「可愛いいひとよ」。ここにブラザー・コーン、そして、木梨憲武が登場で大いに沸く。このオリジナルを歌ったニック岡井、そして、ニックとともにカヴァーしたドン勝本は昨年相次いで亡くなった。最後にマーチンとブラザー・コーンが、「ニック岡井さん、ドン勝本さんをリスペクトし、この曲をずっと歌い続けていきたい。そして、ニックさんの踊った足跡が作品となったフット・ペインティングが入り口に飾られています」とアナウンスしてくれた。アリーナの観客は入口と出口の動線が、横の出入口だったために、正面玄関前を通らなかったので、ひょっとしてごらんになっていない方もいらしたかもしれない。だが1階席、2階席の方は、帰り際、作品の前で足を止め、携帯で写真を撮っていた。ブラザー・コーン、マーチンもこの作品の前で写真を撮影してくれた。
この岡作品『アフター・ザ・ダンス』を見て、ニックさんのことを思い出した、という方もいた。そして、黒沢さんは打ち上げの席で声を枯らしながら、「いやあ、ミラーボールの上で絶対ニックさん、(ライヴを)見てたよ、見てたよ」と言ってくれた。今回は4点を飾らせていただいたが、20数点を展示する展示会が10月16日から新宿ビームス・ギャラリーで始まる。ニックやそのダンスに興味のある方はぜひおいでください。個人的にはニックにとっていい供養になったと思う。
3年間、続いている『ソウル・パワー』。毎回、前回よりも長くなり、盛りだくさんになってきている。そして、内容も充実、密度も濃い。新人の挟み込み方もいい。あとは、いかにこのイヴェントに「ソウルの意味づけ」ができるかだけだろう。例えば、今年でいえば、ゴスペラッツが「エイント・ノー・ウーマン」、ゴスペラーズが「ベッチャバイ・ゴーリー・ワウ」、スクープが「ホワッツ・ゴーイング・オン」、伊藤由奈が「アイム・エヴリ・ウーマン」を歌ったりといったポイントが今後どれだけ演出できるかということだ。いろいろなアーティストがこの『ソウル・パワー』に出たい、あるいは出てソウル・クラシックを歌ってみたい、と思うようになれば、そのとき『ソウル・パワー』が真の意味で一人歩きを始めるだろう。来年も楽しみだ。
■ ソウル・パワー 過去関連記事
September 22, 2008
Soul Power 2008: Tokyo Summit Day Two:
http://blog.soulsearchin.com/archives/002679.html
September 21, 2008
Soul Power Summit 2008 Tokyo: Day One
http://blog.soulsearchin.com/archives/002678.html
August 12, 2007
Soul Power Tokyo Summit 2007: Singing Is Joy
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200708/2007_08_12.html
July 31, 2007
Soul Power Summit 2007: Full Of Surprise
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200707/2007_07_31.html
July 27, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200607/2006_07_27.html
August 01, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006: A Leader Said "Thank You" To Another Leader
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_08_01.html
(2008年9月20日土曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
(2008年9月21日日曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Power Summit 2008
意義。
今年で3回目を迎えた『ソウル・パワー』。昨年より1時間超延び4時間半近く。2バンドが常にバックを支えるために、セットチェンジの間がない。そこで、本当に見ている人は気を抜くところがない。トイレ休憩がない、飲み物を飲んだりする時間がない、ということになる。まあ、それでも、結論から言うと、みなさんが好きなときにトイレなり、飲み物を飲みに行かれるのがいいのではないだろうか。これで、アーティストの転換時に休憩をいれると、その時間だけトイレの行列が長くなってしまう。さて、それはともかく、4時間超のノンストップ・ライヴ、足腰が痛くなる人がでてくるのもわかる。(笑)
これだけ盛りだくさんだと全部のアーティストには触れられなくなってしまうが、少しずつ。まずゴスペラッツ。個人的にはフォー・トップスの「エイント・ノー・ウーマン」と新曲「禁煙Swing」が特に気に入った。前者はそれこそマーチンが20年以上前によくカヴァーしていたというので、そのころからのファンには涙ものだったようだ。そして、竜ヶ崎宇童の「禁煙音頭」を今風ニュー・ジャック・スウィングのサウンドでやるという斬新な試み。最後の「スイ~~~ング」という低音、佐藤さんの声が実にいい。
そして、スクープ。1曲目は、なんとガッツがリードでインプレッションズ(カーティス・メイフィールド)の「ムーヴ・オン・アップ」を堂々披露。自身のライヴでもよく歌っているだけに手馴れたもの。タケさんは2日目では「ホワッツ・ゴーイン・オン」を歌い、「ソウル・パワー・シフト」へ。そして、タケさんのエロエロ・ソウルは独自の世界を醸し出す。この路線、もっと突き進めてください。(笑)
ジェイ&ズーコは実におもしろいユニット。彼らに限らずみなトークが漫才風になっていて、これはこれでこの『ソウル・パワー』の隠し味になりつつあるような気がしてきた。そして、何度も書いているが、このジェイさんのド演歌ソウルにはひれ伏す。
そして、マーチンのソロ部分は、次々とサプライズ・ゲストを惜しげもなく出す。若手のメイJ.そして東京初日は、つのだ☆ひろさん。巨大なミラーボールが回り、ディスコの永遠のチーク定番「メリー・ジェーン」が流れ始め最初の1番をマーチンが歌うと、つのださんがおもむろに登場だ。そして、昨年のサプライズ、ブラザー・コーンが登場し、サム&デイヴを、そして、同じくマーチンと過去にサム&デイヴをカヴァーしたブラザー・クロが加わる。まさに、この『ソウル・パワー』だけでしか見られないユニットというのが、このイヴェントの存在価値をあげている。
そして、ダンスマン。バンドでやるとやはり違う。ためが、ためが、いいです。(笑)ホイットニーの「グレイテスト・ラヴ・オブ・オール」の荘厳な歌詞が、こんなになってしまって…。(笑) でもせつなくていい詞だ。
今年のトリはゴスペラーズ。今回はいつになく「ソウル・パワー・シフト」。今回の新企画は、北山陽一&佐藤善雄の「ミスター・ベースマンズ」。しかも歌う曲が山下達郎作・フランク永井歌の「ウーマン」。これはおもしろい! 来年の前座、トップバッターは決まりではないか?(笑)ところで、ふと思ったのだが、「ベースマン」の複数形って、ひょっとして「ベースメン」じゃないかな、と。(笑)英語ネイティヴに聞いてみよう。
ゴスは、やはり、新曲「1,2,3…」「ベッチャバイ…」「ラヴ・マシーン」などの振り付けがソウルフルなムードを醸し出す。これらの振り付けをしたマイケル鶴岡は、ドン勝本、ニック岡井とともに、「キング・オブ・ソウル」の一員であり、振り付け師だ。そういう意味で、ニック直系のソウル・ステップがこうしたところにも宿っている。ゴスペラーズの通常のライヴでは見られない、「ソウル・パワー・シフト」がここだけで見られることに大いに価値がある。
最後のアンコール、武田と哲也。ショート・コントからこの「スタンド・バイ・ミーに贈る言葉」。2曲を挟み込んだもの。セットリストをこうして振り返ると、ライヴの模様がよみがえる。
最後の最後は、「可愛いいひとよ」。ここにブラザー・コーン、そして、木梨憲武が登場で大いに沸く。このオリジナルを歌ったニック岡井、そして、ニックとともにカヴァーしたドン勝本は昨年相次いで亡くなった。最後にマーチンとブラザー・コーンが、「ニック岡井さん、ドン勝本さんをリスペクトし、この曲をずっと歌い続けていきたい。そして、ニックさんの踊った足跡が作品となったフット・ペインティングが入り口に飾られています」とアナウンスしてくれた。アリーナの観客は入口と出口の動線が、横の出入口だったために、正面玄関前を通らなかったので、ひょっとしてごらんになっていない方もいらしたかもしれない。だが1階席、2階席の方は、帰り際、作品の前で足を止め、携帯で写真を撮っていた。ブラザー・コーン、マーチンもこの作品の前で写真を撮影してくれた。
この岡作品『アフター・ザ・ダンス』を見て、ニックさんのことを思い出した、という方もいた。そして、黒沢さんは打ち上げの席で声を枯らしながら、「いやあ、ミラーボールの上で絶対ニックさん、(ライヴを)見てたよ、見てたよ」と言ってくれた。今回は4点を飾らせていただいたが、20数点を展示する展示会が10月16日から新宿ビームス・ギャラリーで始まる。ニックやそのダンスに興味のある方はぜひおいでください。個人的にはニックにとっていい供養になったと思う。
3年間、続いている『ソウル・パワー』。毎回、前回よりも長くなり、盛りだくさんになってきている。そして、内容も充実、密度も濃い。新人の挟み込み方もいい。あとは、いかにこのイヴェントに「ソウルの意味づけ」ができるかだけだろう。例えば、今年でいえば、ゴスペラッツが「エイント・ノー・ウーマン」、ゴスペラーズが「ベッチャバイ・ゴーリー・ワウ」、スクープが「ホワッツ・ゴーイング・オン」、伊藤由奈が「アイム・エヴリ・ウーマン」を歌ったりといったポイントが今後どれだけ演出できるかということだ。いろいろなアーティストがこの『ソウル・パワー』に出たい、あるいは出てソウル・クラシックを歌ってみたい、と思うようになれば、そのとき『ソウル・パワー』が真の意味で一人歩きを始めるだろう。来年も楽しみだ。
■ ソウル・パワー 過去関連記事
September 22, 2008
Soul Power 2008: Tokyo Summit Day Two:
http://blog.soulsearchin.com/archives/002679.html
September 21, 2008
Soul Power Summit 2008 Tokyo: Day One
http://blog.soulsearchin.com/archives/002678.html
August 12, 2007
Soul Power Tokyo Summit 2007: Singing Is Joy
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200708/2007_08_12.html
July 31, 2007
Soul Power Summit 2007: Full Of Surprise
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200707/2007_07_31.html
July 27, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200607/2006_07_27.html
August 01, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006: A Leader Said "Thank You" To Another Leader
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_08_01.html
(2008年9月20日土曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
(2008年9月21日日曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Power Summit 2008
【ユニバーサルからレア・ソウル・シングルス・コレクション発売】
レアソウル。
ユニバーサルに残る膨大なカタログから、レアなソウル・シングルを集めた日本独自のコンピレーションが10月末に発売される。タイトルは、『ソウル・ギャラクシー』、全20曲、どれもレアなものばかり。中には数千円から数万円の値段がつくシングル盤も惜しみなく収録されている。
これを選曲したのは、日本のソウル・バー業界の総本山、赤坂「ミラクル」のオウナー、川畑満男さんだ。彼が持つシングル・コレクションから、選曲し、許諾が取れたものを20曲、ここに集めた。
2008年3月、ソニーからリリースされた2枚組み『ロスト・ソウル・ジェムス』が大変好評だったことを受け、今回はユニバーサル・カタログから編纂された。川畑さんから今年の春頃に相談を受け、ライナーを書いた。かなりわからないことが多かったが、それでもいくつか新発見もあった。もっと時間があれば、さらなる取材ができたような気がする。
■ソウル・ギャラクシー ~ ギャンブリング・トゥ・スウィート・ハーモニー
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EB5BJE/soulsearchiho-22/ref=nosim/
収録曲は次の通り。
01. Richmond Extension / Let’s Get Into Something
02. Five Special / The More I Get To Know You (Part 1)
03. Tomorrow’s Promise / Never Take Your Love Away
04. Ambition / Whisper A Love Chant
05. Vaneese & Carolyn / I’m Losing You
06. Westwing / Falling In Love Is A No No
07. Mojoba / Say You Will
08. The Newcomers / That’s When You Know Your Woman Wants To Be Free
09. The Insiders / Nighty Night
10. Richmond Extension / I Can Testify (Good Things Come To Those Who Wait)
11. The Gaslight / It’s Just Like Magic
12. The Reason Why / So Long Letter (In A Picture Frame)
13. North, South, East & West / I’m Not Like The Others
14. Candy & Sweets / I Want To Give You My Everything
15. Brenda Lee Eager / Ah! Sweet Mystery Of Life
16. Sam Dees / My World
17. Five Special / (Let’s Stop Making) "Small Talk"
18. Prime Cut / I’m So Glad
19. Tomorrow’s Promise / Should I Follow My Heart
20. Chapter One / Let Me Down Easy (Have It Your Way)
ENT>ALBUM>Soul Galaxy
レアソウル。
ユニバーサルに残る膨大なカタログから、レアなソウル・シングルを集めた日本独自のコンピレーションが10月末に発売される。タイトルは、『ソウル・ギャラクシー』、全20曲、どれもレアなものばかり。中には数千円から数万円の値段がつくシングル盤も惜しみなく収録されている。
これを選曲したのは、日本のソウル・バー業界の総本山、赤坂「ミラクル」のオウナー、川畑満男さんだ。彼が持つシングル・コレクションから、選曲し、許諾が取れたものを20曲、ここに集めた。
2008年3月、ソニーからリリースされた2枚組み『ロスト・ソウル・ジェムス』が大変好評だったことを受け、今回はユニバーサル・カタログから編纂された。川畑さんから今年の春頃に相談を受け、ライナーを書いた。かなりわからないことが多かったが、それでもいくつか新発見もあった。もっと時間があれば、さらなる取材ができたような気がする。
■ソウル・ギャラクシー ~ ギャンブリング・トゥ・スウィート・ハーモニー
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EB5BJE/soulsearchiho-22/ref=nosim/
収録曲は次の通り。
01. Richmond Extension / Let’s Get Into Something
02. Five Special / The More I Get To Know You (Part 1)
03. Tomorrow’s Promise / Never Take Your Love Away
04. Ambition / Whisper A Love Chant
05. Vaneese & Carolyn / I’m Losing You
06. Westwing / Falling In Love Is A No No
07. Mojoba / Say You Will
08. The Newcomers / That’s When You Know Your Woman Wants To Be Free
09. The Insiders / Nighty Night
10. Richmond Extension / I Can Testify (Good Things Come To Those Who Wait)
11. The Gaslight / It’s Just Like Magic
12. The Reason Why / So Long Letter (In A Picture Frame)
13. North, South, East & West / I’m Not Like The Others
14. Candy & Sweets / I Want To Give You My Everything
15. Brenda Lee Eager / Ah! Sweet Mystery Of Life
16. Sam Dees / My World
17. Five Special / (Let’s Stop Making) "Small Talk"
18. Prime Cut / I’m So Glad
19. Tomorrow’s Promise / Should I Follow My Heart
20. Chapter One / Let Me Down Easy (Have It Your Way)
ENT>ALBUM>Soul Galaxy
○Tokyo Jazz Now On The Air
2008年9月23日 音楽【東京ジャズ2008、NHKで放映開始】
放映。
2008年8月末に計5ステージ行われた「東京ジャズ2008」の模様が、続々とNHKで放映される。まず、NHK-BShi(BSハイヴィジョン)で放送された後、NHK-BS2(通常の衛星放送)で放送される。放送予定日と、放送内容は次の通り。
注目のサム・ムーア、スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、BSHiで9月25日夜、通常のBS2で10月9日深夜(正確には10月10日午前0時15分から)となる。3アーティストで90分の放送枠なので、各アーティスト30分程度の放送になるとみられるが、スライだけでも、フルサイズでのオンエアーをお願いしたいところだ。
【東京JAZZ2008】 NHK BShi
放送日・時刻
2008年9月22日(月)23:40~01:09〈2008年8月29日 19:00公演の模様〉 日野皓正クインテット、ロン・カーター・カルテット、デイヴィッド・サンボーン
9月23日(火)23:40~01:09〈8月30日 13:00公演の模様〉 ジャミン・ゼブ、上原ひろみ&熊谷和徳(タップダンサー)、ハンク・ジョーンズ・トリオ(スペシャルゲスト デイヴィッド・サンボーン)、ハンク・ジョーンズ&ロン・カーター&NHK交響楽団
9月24日(水)23:40~01:09〈8月30日 19:00公演の模様〉 上原ひろみ、 リシャール・ガリアーノ、ミッシェル・カミロ・トリオ
9月25日(木)23:40~01:09〈8月31日 13:00公演の模様〉ロベン・フォード、サム・ムーア、スライ&ザ・ファミリー・ストーン
9月26日(金)深夜【土曜午前】00:30~01:59〈8月31日 19:00公演の模様〉 ジョージ・ベンソン、フォー・プレイ、フォー・プレイ&デイヴィッド・サンボーン
【東京JAZZ2008 ダイジェスト】
9月27日(土)深夜【日曜午前】00:00~01:29 【東京JAZZ2008 ダイジェスト】 NHK BS2
10月3日(金)深夜【土曜午前】00:10~01:42 【東京JAZZ2008】 NHK 総合
【東京JAZZ2008】 NHK BS2
10月6日(月)深夜【火曜午前】00:00~01:29〈8月29日 19:00公演の模様〉日野皓正クインテット、ロン・カーター・カルテット、デイヴィッド・サンボーン
10月7日(火)深夜【水曜午前】00:00~01:29〈8月30日 13:00公演の模様〉 ジャミン・ゼブ、上原ひろみ&熊谷和徳(タップダンサー)、ハンク・ジョーンズ・トリオ(スペシャルゲスト デイヴィッド・サンボーン)、ハンク・ジョーンズ&ロン・カーター&NHK交響楽団
10月8日(水)深夜【木曜午前】00:00~01:29〈8月30日 19:00公演の模様〉上原ひろみ、 リシャール・ガリアーノ、ミッシェル・カミロ・トリオ
10月9日(木)深夜【金曜午前】00:15~01:44〈8月31日 13:00公演の模様〉 ロベン・フォード、サム・ムーア、スライ&ザ・ファミリー・ストーン
10月10日(金)深夜【土曜午前】00:40~02:09〈8月31日 19:00公演の模様〉ジョージ・ベンソン、フォー・プレイ、フォー・プレイ&デイヴィッド・サンボーン
ENT>MUSIC>TV
ENT>MUSIC>LIVE>Tokyo Jazz
放映。
2008年8月末に計5ステージ行われた「東京ジャズ2008」の模様が、続々とNHKで放映される。まず、NHK-BShi(BSハイヴィジョン)で放送された後、NHK-BS2(通常の衛星放送)で放送される。放送予定日と、放送内容は次の通り。
注目のサム・ムーア、スライ&ザ・ファミリー・ストーンは、BSHiで9月25日夜、通常のBS2で10月9日深夜(正確には10月10日午前0時15分から)となる。3アーティストで90分の放送枠なので、各アーティスト30分程度の放送になるとみられるが、スライだけでも、フルサイズでのオンエアーをお願いしたいところだ。
【東京JAZZ2008】 NHK BShi
放送日・時刻
2008年9月22日(月)23:40~01:09〈2008年8月29日 19:00公演の模様〉 日野皓正クインテット、ロン・カーター・カルテット、デイヴィッド・サンボーン
9月23日(火)23:40~01:09〈8月30日 13:00公演の模様〉 ジャミン・ゼブ、上原ひろみ&熊谷和徳(タップダンサー)、ハンク・ジョーンズ・トリオ(スペシャルゲスト デイヴィッド・サンボーン)、ハンク・ジョーンズ&ロン・カーター&NHK交響楽団
9月24日(水)23:40~01:09〈8月30日 19:00公演の模様〉 上原ひろみ、 リシャール・ガリアーノ、ミッシェル・カミロ・トリオ
9月25日(木)23:40~01:09〈8月31日 13:00公演の模様〉ロベン・フォード、サム・ムーア、スライ&ザ・ファミリー・ストーン
9月26日(金)深夜【土曜午前】00:30~01:59〈8月31日 19:00公演の模様〉 ジョージ・ベンソン、フォー・プレイ、フォー・プレイ&デイヴィッド・サンボーン
【東京JAZZ2008 ダイジェスト】
9月27日(土)深夜【日曜午前】00:00~01:29 【東京JAZZ2008 ダイジェスト】 NHK BS2
10月3日(金)深夜【土曜午前】00:10~01:42 【東京JAZZ2008】 NHK 総合
【東京JAZZ2008】 NHK BS2
10月6日(月)深夜【火曜午前】00:00~01:29〈8月29日 19:00公演の模様〉日野皓正クインテット、ロン・カーター・カルテット、デイヴィッド・サンボーン
10月7日(火)深夜【水曜午前】00:00~01:29〈8月30日 13:00公演の模様〉 ジャミン・ゼブ、上原ひろみ&熊谷和徳(タップダンサー)、ハンク・ジョーンズ・トリオ(スペシャルゲスト デイヴィッド・サンボーン)、ハンク・ジョーンズ&ロン・カーター&NHK交響楽団
10月8日(水)深夜【木曜午前】00:00~01:29〈8月30日 19:00公演の模様〉上原ひろみ、 リシャール・ガリアーノ、ミッシェル・カミロ・トリオ
10月9日(木)深夜【金曜午前】00:15~01:44〈8月31日 13:00公演の模様〉 ロベン・フォード、サム・ムーア、スライ&ザ・ファミリー・ストーン
10月10日(金)深夜【土曜午前】00:40~02:09〈8月31日 19:00公演の模様〉ジョージ・ベンソン、フォー・プレイ、フォー・プレイ&デイヴィッド・サンボーン
ENT>MUSIC>TV
ENT>MUSIC>LIVE>Tokyo Jazz
◆Soul Power 2008: Tokyo Summit Day Two:
2008年9月22日 音楽【ソウル・パワー2008 (パート2)東京サミット2日目~セットリスト2日分】
熱厚暑。
2日間の『ソウル・パワー』を見て、なんとなく今年の夏も終わったかなあ、という感じがした。もう秋分の日。2日にわたって4時間超のライヴ、スタッフ、出演者、そして何より観客のみなさん、お疲れ様でした。
21日だけに登場したのは、新進気鋭の福原美穂。ブルース・アレーでブレンダ・ヴォーンのライヴで一度見た。1曲目はさすがに大観衆に緊張したのかかなりナーヴァスになっていたようだが、後半から徐々に自分のものにしていった。2曲目は堂々と歌った。オリジナルの「ノー・ワーニング」はロックぽく、アイク&ティナ・ターナーのティナ風に徹底するとおもしろいかもしれないと感じた。1日目と2日目にも登場のメティスは、ウーアのレゲエ・ヴァージョンという感じ。
21日鈴木雅之セットでは、20日のつのだ☆ひろゲストがなかったために、ドリス・デイ、シュレルズなどで大ヒットした「エヴリバディー・ラヴズ・ア・ラヴァー」を披露。これがなかなかよかった。マーチンが、「ドゥ・ザ・バード」「ドゥ・ザ・ツイスト」なんて挟み込んでいたのを、聞き逃さなかった。スクープは、昨日「Q」をやったかわりに、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」に差し替え。これも「ソウル・パワー・シフト」。
これらのセットリストの中で一番暑くて熱くて厚かったのが、ジェイ&ズーコ。それにしても、ジェイのあの声はどっからでてくるんだ。(笑)
ダンスマンの「ゴールデン…」、最後の「な・ぜ・か」のタメが、生バンドでやると、思いっきりタメられて、思わず引きずられる。
それにしても、マーチン&ブラザー・コーンのソウル漫才コンビは絶好調だ。
ゴスペラーズが、「1,2,3…」、「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」、さらに「ラヴ・マシーン」にソウル・マナーの振り付けをして、歌って踊ったあたりは、まさに「ソウル・パワー・シフト」だ。特にスタリスティックスの「ベッチャ…」など、とろりとろけるソウル・バラードに動きが付けられるだけで、ソウルフルなグルーヴが生まれる。これらの振り付けが、キング・オブ・ソウル・サヴァイヴァー、マイケル鶴岡だ。
(この項、続きます)
セットリスト、東京初日と2日目完全版。2日目は始まる前にかなりのハリケーンどしゃぶり。[ ]にオリジナル・アーティストを、( )は、ソウル・パワーでゲストで歌った人を示します。カヴァー曲は、ぜひオリジナルを聴いてみてください。
■ 過去関連記事
September 21, 2008
Soul Power Summit 2008 Tokyo: Day One
http://blog.soulsearchin.com/archives/002678.html
August 12, 2007
Soul Power Tokyo Summit 2007: Singing Is Joy
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200708/2007_08_12.html
July 27, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200607/2006_07_27.html
August 01, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006: A Leader Said "Thank You" To Another Leader
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_08_01.html
■セットリスト ソウル・パワー2008東京サミット 9月20日分
Setlist : Soul Power 2008: Tokyo Summit Day One September 20, 2008
[ ] indicates original artist or artist who made song hit
( ) indicates guest singer on Soul Power
show started 17:30
=ゴスペラッツ=
01. Temps Intro (Get Ready)
02. ハリケーン [シャネルズ]
03. Valentine Kiss
04. 夢見る16才 [ラッツ&スター]
05. Ain’t No Woman (That One I’ve Got) (1973) [Four Tops]
06. 禁煙Swing [Originally titled 禁煙音頭 recorded in 1978 as 竜ヶ崎宇童]
07. まさか赤坂Show Time
--. Temps Outro (Get Ready)
=スクープ・オン・サンバディー(Skoop On Somebody)=
08. Move On Up [Impressions] (ガッツ)
09. 梅は咲いたか 桜はまだかいな (メティス)
10. 母賛歌 (メティス)
11. Precious (伊藤由奈)
12. I’m Every Woman [Chaka Khan, Whitney Houston](伊藤由奈)
13. Q
14. Brown Eyed Soul
15. Eternal Landscape
16. Everlasting Love
=ジェイ&ズーコ=
17. Street Sensation
18. I Promise
19. A Man & A Woman
=鈴木雅之=
20. オープニング(Jungle Boogie) [Kool & The Gang]
21. メリー・ジェーン [つのだ☆ひろ] (+つのだ☆ひろ)
22. 女って (つのだ☆ひろ)
23. Endless Love [Diana Ross & Lionel Richie, Luther Vandross] (+メイJ)
24. Come On In [Sam & Dave](+ブラザー・コーン)
25. She’s My Girl ~ Hold On I’m Comin’ [Sam & Dave] (+黒沢薫=エナメル・ブラザース=鈴木雅之&黒沢薫)
=ダンスマン=
26. いつもゴールデンかラブラドール [Originally titled "Greatest Love Of All" by Whitney Houston]
27. 寝たのね [Originally titled "Get Down On It" by Kool & The Gang]
=ゴスペラーズ=
28. Five Keys ~ Bustin’ Loose [Chuck Brown & The Soul Searchers]
29. 1,2,3 For 5
30. Betcha By Golly Wow [Stylistics]
31. Woman [山下達郎・作、フランク永井・歌] (+佐藤善雄=ミスター・ベースマンズ=佐藤善雄&北山陽一)
32. Love Machine [Miracles]
33. 東京スヰート
Enc. Stand By Meに贈る言葉 [Stand By Me=Ben E.King, 贈る言葉=海援隊]
Enc.可愛いいひとよ [クック・ニック&チャッキー](コック・マック&ノッキー=ブラザー・コーン、鈴木雅之、木梨憲武)
メンバー紹介
show ended 21:49
+++++
■セットリスト ソウル・パワー2008東京サミット 9月21日分
Setlist : Soul Power 2008: Tokyo Summit Day One September 21, 2008
[ ] indicates original artist or artist who made song hit
( ) indicates guest singer on Soul Power
show started 17:30
=ゴスペラッツ=
01. Temps Intro (Get Ready)
02. ハリケーン [シャネルズ]
03. Valentine Kiss
04. 夢見る16才 [ラッツ&スター]
05. Ain’t No Woman (That One I’ve Got) (1973) [Four Tops]
06. 禁煙Swing [Originally titled 禁煙音頭 recorded in 1978 as 竜ヶ崎宇童]
07. まさか赤坂Show Time
--. Temps Outro (Get Ready)
=スクープ・オン・サンバディー(Skoop On Somebody)=
08. Move On Up [Impressions] (ガッツ)
09. ひまわり (福原美穂)
10. No Warning (福原美穂)
11. 梅は咲いたか 桜はまだかいな (メティス)
12. 母賛歌(メティス)
13. What’s Going On [Marvin Gaye]
14. Brown Eyed Soul
15. Eternal Landscape
16. Everlasting Love
=ジェイ&ズーコ=
17. Street Sensation
18. I Promise
19. A Man & A Woman
=鈴木雅之=
20. オープニング(Jungle Boogie) [Kool & The Gang]
21. Everybody Loves A Lover [Doris Day, Shirelles: 1963]
22. Endless Love [Diana Ross & Lionel Richie, Luther Vandross] (+メイJ)
23. Come On In [Sam & Dave](+ブラザー・コーン)
24. She’s My Girl ~ Hold On I’m Comin’ [Sam & Dave] (+黒沢薫=エナメル・ブラザース=鈴木雅之&黒沢薫=+ブラザー・コーン)
=ダンスマン=
25. いつもゴールデンかラブラドール [Originally titled "Greatest Love Of All" by Whitney Houston]
26. 寝たのね [Originally titled "Get Down On It" by Kool & The Gang]
=ゴスペラーズ=
27. Five Keys ~ Bustin’ Loose [Chuck Brown & The Soul Searchers]
28. 1,2,3 For 5
29. Betcha By Golly Wow [Stylistics]
30. Woman [山下達郎・作、フランク永井・歌] (+佐藤善雄=ミスター・ベースマンズ=佐藤善雄&北山陽一)
31. Love Machine [Miracles]
32. 東京スヰート
Enc. Stand By Meに贈る言葉 [Stand By Me=Ben E.King, 贈る言葉=海援隊]
Enc.可愛いいひとよ [クック・ニック&チャッキー] (コック・マック&ノッキー=ブラザー・コーン、鈴木雅之、木梨憲武)
メンバー紹介
show ended 21:43
(2008年9月20日土曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
(2008年9月21日日曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Power Summit 2008
2008-159
2008-160
熱厚暑。
2日間の『ソウル・パワー』を見て、なんとなく今年の夏も終わったかなあ、という感じがした。もう秋分の日。2日にわたって4時間超のライヴ、スタッフ、出演者、そして何より観客のみなさん、お疲れ様でした。
21日だけに登場したのは、新進気鋭の福原美穂。ブルース・アレーでブレンダ・ヴォーンのライヴで一度見た。1曲目はさすがに大観衆に緊張したのかかなりナーヴァスになっていたようだが、後半から徐々に自分のものにしていった。2曲目は堂々と歌った。オリジナルの「ノー・ワーニング」はロックぽく、アイク&ティナ・ターナーのティナ風に徹底するとおもしろいかもしれないと感じた。1日目と2日目にも登場のメティスは、ウーアのレゲエ・ヴァージョンという感じ。
21日鈴木雅之セットでは、20日のつのだ☆ひろゲストがなかったために、ドリス・デイ、シュレルズなどで大ヒットした「エヴリバディー・ラヴズ・ア・ラヴァー」を披露。これがなかなかよかった。マーチンが、「ドゥ・ザ・バード」「ドゥ・ザ・ツイスト」なんて挟み込んでいたのを、聞き逃さなかった。スクープは、昨日「Q」をやったかわりに、マーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイング・オン」に差し替え。これも「ソウル・パワー・シフト」。
これらのセットリストの中で一番暑くて熱くて厚かったのが、ジェイ&ズーコ。それにしても、ジェイのあの声はどっからでてくるんだ。(笑)
ダンスマンの「ゴールデン…」、最後の「な・ぜ・か」のタメが、生バンドでやると、思いっきりタメられて、思わず引きずられる。
それにしても、マーチン&ブラザー・コーンのソウル漫才コンビは絶好調だ。
ゴスペラーズが、「1,2,3…」、「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」、さらに「ラヴ・マシーン」にソウル・マナーの振り付けをして、歌って踊ったあたりは、まさに「ソウル・パワー・シフト」だ。特にスタリスティックスの「ベッチャ…」など、とろりとろけるソウル・バラードに動きが付けられるだけで、ソウルフルなグルーヴが生まれる。これらの振り付けが、キング・オブ・ソウル・サヴァイヴァー、マイケル鶴岡だ。
(この項、続きます)
セットリスト、東京初日と2日目完全版。2日目は始まる前にかなりのハリケーンどしゃぶり。[ ]にオリジナル・アーティストを、( )は、ソウル・パワーでゲストで歌った人を示します。カヴァー曲は、ぜひオリジナルを聴いてみてください。
■ 過去関連記事
September 21, 2008
Soul Power Summit 2008 Tokyo: Day One
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August 12, 2007
Soul Power Tokyo Summit 2007: Singing Is Joy
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200708/2007_08_12.html
July 27, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200607/2006_07_27.html
August 01, 2006
Soul Power Tokyo Summit 2006: A Leader Said "Thank You" To Another Leader
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_08_01.html
■セットリスト ソウル・パワー2008東京サミット 9月20日分
Setlist : Soul Power 2008: Tokyo Summit Day One September 20, 2008
[ ] indicates original artist or artist who made song hit
( ) indicates guest singer on Soul Power
show started 17:30
=ゴスペラッツ=
01. Temps Intro (Get Ready)
02. ハリケーン [シャネルズ]
03. Valentine Kiss
04. 夢見る16才 [ラッツ&スター]
05. Ain’t No Woman (That One I’ve Got) (1973) [Four Tops]
06. 禁煙Swing [Originally titled 禁煙音頭 recorded in 1978 as 竜ヶ崎宇童]
07. まさか赤坂Show Time
--. Temps Outro (Get Ready)
=スクープ・オン・サンバディー(Skoop On Somebody)=
08. Move On Up [Impressions] (ガッツ)
09. 梅は咲いたか 桜はまだかいな (メティス)
10. 母賛歌 (メティス)
11. Precious (伊藤由奈)
12. I’m Every Woman [Chaka Khan, Whitney Houston](伊藤由奈)
13. Q
14. Brown Eyed Soul
15. Eternal Landscape
16. Everlasting Love
=ジェイ&ズーコ=
17. Street Sensation
18. I Promise
19. A Man & A Woman
=鈴木雅之=
20. オープニング(Jungle Boogie) [Kool & The Gang]
21. メリー・ジェーン [つのだ☆ひろ] (+つのだ☆ひろ)
22. 女って (つのだ☆ひろ)
23. Endless Love [Diana Ross & Lionel Richie, Luther Vandross] (+メイJ)
24. Come On In [Sam & Dave](+ブラザー・コーン)
25. She’s My Girl ~ Hold On I’m Comin’ [Sam & Dave] (+黒沢薫=エナメル・ブラザース=鈴木雅之&黒沢薫)
=ダンスマン=
26. いつもゴールデンかラブラドール [Originally titled "Greatest Love Of All" by Whitney Houston]
27. 寝たのね [Originally titled "Get Down On It" by Kool & The Gang]
=ゴスペラーズ=
28. Five Keys ~ Bustin’ Loose [Chuck Brown & The Soul Searchers]
29. 1,2,3 For 5
30. Betcha By Golly Wow [Stylistics]
31. Woman [山下達郎・作、フランク永井・歌] (+佐藤善雄=ミスター・ベースマンズ=佐藤善雄&北山陽一)
32. Love Machine [Miracles]
33. 東京スヰート
Enc. Stand By Meに贈る言葉 [Stand By Me=Ben E.King, 贈る言葉=海援隊]
Enc.可愛いいひとよ [クック・ニック&チャッキー](コック・マック&ノッキー=ブラザー・コーン、鈴木雅之、木梨憲武)
メンバー紹介
show ended 21:49
+++++
■セットリスト ソウル・パワー2008東京サミット 9月21日分
Setlist : Soul Power 2008: Tokyo Summit Day One September 21, 2008
[ ] indicates original artist or artist who made song hit
( ) indicates guest singer on Soul Power
show started 17:30
=ゴスペラッツ=
01. Temps Intro (Get Ready)
02. ハリケーン [シャネルズ]
03. Valentine Kiss
04. 夢見る16才 [ラッツ&スター]
05. Ain’t No Woman (That One I’ve Got) (1973) [Four Tops]
06. 禁煙Swing [Originally titled 禁煙音頭 recorded in 1978 as 竜ヶ崎宇童]
07. まさか赤坂Show Time
--. Temps Outro (Get Ready)
=スクープ・オン・サンバディー(Skoop On Somebody)=
08. Move On Up [Impressions] (ガッツ)
09. ひまわり (福原美穂)
10. No Warning (福原美穂)
11. 梅は咲いたか 桜はまだかいな (メティス)
12. 母賛歌(メティス)
13. What’s Going On [Marvin Gaye]
14. Brown Eyed Soul
15. Eternal Landscape
16. Everlasting Love
=ジェイ&ズーコ=
17. Street Sensation
18. I Promise
19. A Man & A Woman
=鈴木雅之=
20. オープニング(Jungle Boogie) [Kool & The Gang]
21. Everybody Loves A Lover [Doris Day, Shirelles: 1963]
22. Endless Love [Diana Ross & Lionel Richie, Luther Vandross] (+メイJ)
23. Come On In [Sam & Dave](+ブラザー・コーン)
24. She’s My Girl ~ Hold On I’m Comin’ [Sam & Dave] (+黒沢薫=エナメル・ブラザース=鈴木雅之&黒沢薫=+ブラザー・コーン)
=ダンスマン=
25. いつもゴールデンかラブラドール [Originally titled "Greatest Love Of All" by Whitney Houston]
26. 寝たのね [Originally titled "Get Down On It" by Kool & The Gang]
=ゴスペラーズ=
27. Five Keys ~ Bustin’ Loose [Chuck Brown & The Soul Searchers]
28. 1,2,3 For 5
29. Betcha By Golly Wow [Stylistics]
30. Woman [山下達郎・作、フランク永井・歌] (+佐藤善雄=ミスター・ベースマンズ=佐藤善雄&北山陽一)
31. Love Machine [Miracles]
32. 東京スヰート
Enc. Stand By Meに贈る言葉 [Stand By Me=Ben E.King, 贈る言葉=海援隊]
Enc.可愛いいひとよ [クック・ニック&チャッキー] (コック・マック&ノッキー=ブラザー・コーン、鈴木雅之、木梨憲武)
メンバー紹介
show ended 21:43
(2008年9月20日土曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
(2008年9月21日日曜、国立代々木競技場第一体育館=ソウル・パワー・サミット2008)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Power Summit 2008
2008-159
2008-160
★Soul Power Summit 2008 Tokyo: Day One
2008年9月21日 音楽【ソウル・パワー・サミット2008】
供養。
台風は無事過ぎ去り、午後から明るい陽射しが代々木第一体育館に差してきた。今年で3年目を迎える『ソウル・パワー・サミット』。代々木体育館2日をほぼ満員にするイヴェントは開演予定5時半ぴったりに始まった。それから参加者全員(志村ケンさんに呼び出され、早退した桑マンさんを除く)が、舞台で横一列に並び、『ソウル・パワー!』と叫んで、お辞儀をし、舞台からはけるまで、4時間19分ノンストップ、メニューてんこ盛りのライヴだ。(詳細セットリストは明日のブログで2日分掲載します)
前年同様、歌手を支えるバックバンドが2組いるために、アーティストの転換に無駄な時間がなく、次々とライヴが続く。ホストバンドは、ナニワ・エキスプレスとスクープ・オン・サムバディー。大まかに言うと、ゴスペラッツ、スクープ、ジェイ&ズーコ、鈴木雅之、ダンスマン、ゴスペラーズ、全員、という流れ。確かに4時間超は、長い。(笑) おなか一杯という感じだ。
20日だけに登場は、スクープのところに登場した伊藤由奈。このところ、いろいろなイヴェント的なライヴやゲストで遭遇することが多いが、この日は1曲「プレシャス」を歌った後に、「ソウル・パワー」用にシャカ・カーンの「アイム・エヴリ・ウーマン」を披露。これがなかなか迫力満点で、デュオとしてゴスペラーズの黒沢薫が相手をし、さらにゴスの北山・安岡組がバックコーラスをつけた。
そして、20日だけのサプライズ、シークレット・ゲストは日本のソウル・レジェンド、つのだ☆ひろさん。マーチンは「中学の頃、『メリー・ジェーン』を聴いてしびれました」といって本人を紹介。2人が永遠の名曲「メリー・ジェーン」を歌うと、体育館の天井からつるされた日本一大きいかと思われる巨大ミラー・ボールが回転し、下から超強力なスポットライトが当てられ、☆の光が会場全体に降り注いだ。僕も、つのひろさんの生「メリー・ジェーン」を聴いたのは初めてだ。近くにいた年配風のファンは、思わず「おおおっ、」と声をあげていた。
こういうイヴェントのおもしろさは、いろいろなアーティストのコンビネーションが見られること。ゴスペラッツ自体もそうだったが、マーチンとつのだ☆ひろ、マーチンとメイJ、ゴスペラーズに佐藤善雄、武田と哲也などなど、その組み合わせは無限だ。
ゴスペラーズはソウルフルな「ゴー・ゴー・サウンド」を取り入れたり、4曲をソウル振り付け専門家、マイケル鶴岡氏らによる振り付けで完成させ、いつになくソウル・ヴォーカル・グループ的な味わいを醸し出した。これが村上さんの言う「ソウル・パワー・シフト」だ。
「可愛いいひとよ」では、マーチンのCDと同じメンバー、コック・マック&ノッキーが登場。これにあわせ、出場者全員(桑マン除く)が「可愛いいひとよ」のステップを真似た。この曲の最後でマーチンが、「この曲は去年亡くなられたニック岡井さん、ドン勝本さんたちもやっていた曲で、我々も彼らをリスペクトして、この曲をずっと歌い続けていきたいと思います。そして、そのニックさんのダンスをペインティングしたアート、フット・ペインティングが入り口に飾ってありますので、どうぞ見て行ってください」と語ってくれた。
ニックの供養の意味もこめて、ニックがソウルの名曲にあわせ、靴にペンキを塗ってキャンヴァスの上で踊ったフット・ペインティング作品『アフター・ザ・ダンス』(岡伸昭作品)の展覧会をやりたいと思っていたところ、マーチンたちが「可愛いいひとよ」をカヴァーし、歌うというので、これはと思い、ニック岡井・岡伸昭のアート作品(4点)を会場に飾らせていただいた。きっとニックもそして、勝本さんも、この「可愛いいひとよ」をミラーボールの上から見ていたことだろう。開場時にはそれほど立ち止まる人は多くなかったが、帰り際には、マーチンのコメントの影響もあって、多くの人がこの作品の前で立ち止まっていた。『ソウル・パワー』スタッフのみなさま、心から感謝いたします。
(『ソウル・パワー』ライヴについて、明日も続きます)
■ メンバー
=出演者=
ナニワ・エキスプレス (清水興、岩見和彦、中村建治、東原力哉)
ゴスペラッツ (鈴木雅之、佐藤善雄、桑野信義、村上てつや、酒井雄二)
スクープ・オン・サムバディー (タケ[TAKE]、コーヘイ[KO-HEY]、コーイチロー[KO-ICHIRO])
メティス
伊藤由奈
ジェイ&ズーコ
鈴木雅之
つのだ☆ひろ
メイJ.
ブラザー・コーン
ダンス☆マン
ゴスペラーズ (村上てつや、黒沢薫、酒井雄二、北山陽一、安岡優)
武田と哲也 (武田雅治、村上てつや)
コック・マック&ノッキー (ブラザー・コーン、鈴木雅之、木梨憲武)
=サポートメンバー=
笠原智緒 (キーボード)
西野欣哉 (パーカッション)
太田貴之 (ギター)
種子田健 (ベース)
ガッツ (ギター)
松本圭司 (キーボード)
ラムジー (パーカッション)
サスケ (トロンボーン)
鈴木正則 (トランペット)
竹野昌邦 (サックス)
■ セットリスト ソウル・パワー・サミット2008, @国立代々木競技場第一体育館 2008年9月20日(土)
Setlist : Soul Power Summit 2008
詳細は明日。
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Power Summit
2008-159
供養。
台風は無事過ぎ去り、午後から明るい陽射しが代々木第一体育館に差してきた。今年で3年目を迎える『ソウル・パワー・サミット』。代々木体育館2日をほぼ満員にするイヴェントは開演予定5時半ぴったりに始まった。それから参加者全員(志村ケンさんに呼び出され、早退した桑マンさんを除く)が、舞台で横一列に並び、『ソウル・パワー!』と叫んで、お辞儀をし、舞台からはけるまで、4時間19分ノンストップ、メニューてんこ盛りのライヴだ。(詳細セットリストは明日のブログで2日分掲載します)
前年同様、歌手を支えるバックバンドが2組いるために、アーティストの転換に無駄な時間がなく、次々とライヴが続く。ホストバンドは、ナニワ・エキスプレスとスクープ・オン・サムバディー。大まかに言うと、ゴスペラッツ、スクープ、ジェイ&ズーコ、鈴木雅之、ダンスマン、ゴスペラーズ、全員、という流れ。確かに4時間超は、長い。(笑) おなか一杯という感じだ。
20日だけに登場は、スクープのところに登場した伊藤由奈。このところ、いろいろなイヴェント的なライヴやゲストで遭遇することが多いが、この日は1曲「プレシャス」を歌った後に、「ソウル・パワー」用にシャカ・カーンの「アイム・エヴリ・ウーマン」を披露。これがなかなか迫力満点で、デュオとしてゴスペラーズの黒沢薫が相手をし、さらにゴスの北山・安岡組がバックコーラスをつけた。
そして、20日だけのサプライズ、シークレット・ゲストは日本のソウル・レジェンド、つのだ☆ひろさん。マーチンは「中学の頃、『メリー・ジェーン』を聴いてしびれました」といって本人を紹介。2人が永遠の名曲「メリー・ジェーン」を歌うと、体育館の天井からつるされた日本一大きいかと思われる巨大ミラー・ボールが回転し、下から超強力なスポットライトが当てられ、☆の光が会場全体に降り注いだ。僕も、つのひろさんの生「メリー・ジェーン」を聴いたのは初めてだ。近くにいた年配風のファンは、思わず「おおおっ、」と声をあげていた。
こういうイヴェントのおもしろさは、いろいろなアーティストのコンビネーションが見られること。ゴスペラッツ自体もそうだったが、マーチンとつのだ☆ひろ、マーチンとメイJ、ゴスペラーズに佐藤善雄、武田と哲也などなど、その組み合わせは無限だ。
ゴスペラーズはソウルフルな「ゴー・ゴー・サウンド」を取り入れたり、4曲をソウル振り付け専門家、マイケル鶴岡氏らによる振り付けで完成させ、いつになくソウル・ヴォーカル・グループ的な味わいを醸し出した。これが村上さんの言う「ソウル・パワー・シフト」だ。
「可愛いいひとよ」では、マーチンのCDと同じメンバー、コック・マック&ノッキーが登場。これにあわせ、出場者全員(桑マン除く)が「可愛いいひとよ」のステップを真似た。この曲の最後でマーチンが、「この曲は去年亡くなられたニック岡井さん、ドン勝本さんたちもやっていた曲で、我々も彼らをリスペクトして、この曲をずっと歌い続けていきたいと思います。そして、そのニックさんのダンスをペインティングしたアート、フット・ペインティングが入り口に飾ってありますので、どうぞ見て行ってください」と語ってくれた。
ニックの供養の意味もこめて、ニックがソウルの名曲にあわせ、靴にペンキを塗ってキャンヴァスの上で踊ったフット・ペインティング作品『アフター・ザ・ダンス』(岡伸昭作品)の展覧会をやりたいと思っていたところ、マーチンたちが「可愛いいひとよ」をカヴァーし、歌うというので、これはと思い、ニック岡井・岡伸昭のアート作品(4点)を会場に飾らせていただいた。きっとニックもそして、勝本さんも、この「可愛いいひとよ」をミラーボールの上から見ていたことだろう。開場時にはそれほど立ち止まる人は多くなかったが、帰り際には、マーチンのコメントの影響もあって、多くの人がこの作品の前で立ち止まっていた。『ソウル・パワー』スタッフのみなさま、心から感謝いたします。
(『ソウル・パワー』ライヴについて、明日も続きます)
■ メンバー
=出演者=
ナニワ・エキスプレス (清水興、岩見和彦、中村建治、東原力哉)
ゴスペラッツ (鈴木雅之、佐藤善雄、桑野信義、村上てつや、酒井雄二)
スクープ・オン・サムバディー (タケ[TAKE]、コーヘイ[KO-HEY]、コーイチロー[KO-ICHIRO])
メティス
伊藤由奈
ジェイ&ズーコ
鈴木雅之
つのだ☆ひろ
メイJ.
ブラザー・コーン
ダンス☆マン
ゴスペラーズ (村上てつや、黒沢薫、酒井雄二、北山陽一、安岡優)
武田と哲也 (武田雅治、村上てつや)
コック・マック&ノッキー (ブラザー・コーン、鈴木雅之、木梨憲武)
=サポートメンバー=
笠原智緒 (キーボード)
西野欣哉 (パーカッション)
太田貴之 (ギター)
種子田健 (ベース)
ガッツ (ギター)
松本圭司 (キーボード)
ラムジー (パーカッション)
サスケ (トロンボーン)
鈴木正則 (トランペット)
竹野昌邦 (サックス)
■ セットリスト ソウル・パワー・サミット2008, @国立代々木競技場第一体育館 2008年9月20日(土)
Setlist : Soul Power Summit 2008
詳細は明日。
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Power Summit
2008-159
【JFN『アーバン・ソウル・クラブ』にゲストで登場】
ソウルバー。
JFN系列14局でネットされているFMソウル番組『アーバン・ソウル・クラブ』の2008年9月20日放送分で、ソウル・サーチャー吉岡正晴が、ゲストで少しお話をしている。
『アーバン・ソウル・クラブ』は10年以上続いている長寿ソウル番組。ソウルバーのマスター、グッチ裕三さんとブラザー・トムさんが、毎回ソウル好きなお客さんを迎えて、フリートークを縦横無尽にしながら、ソウルの曲をかけるという番組。毎週土曜日の深夜24時から55分間、JFN各局で放送されている。(ただし放送時間は、局によって多少ずれるので各ローカル番組表を参照してください)
今回は、ソウル・レジェンドというテーマで、最近来日したスライ・ストーン、サム・ムーアの話、8月に亡くなったジェリー・ウェクスラー、アイザック・ヘイズ、またマーヴィン・ゲイの話などをする。店長、グッチ裕三さんも、スライのブルーノートのライヴにDJの赤坂泰彦さんと行かれたそうで、12分しかでてこなかったことに憤慨し、随分と激しい野次を飛ばしたという。
一体、このソウルバーに行くとどんなソウル談義が聴かれるのだろうか。東京エリアでは残念ながら聴けないが、下記ネット局で聴かれる方はぜひどうぞ。
『アーバン・ソウル・クラブ』
ネット局と放送時間(初回放送が毎週土曜深夜24時)
JFN系FM14局ネット(2008.5現在)
FM青森 (毎週土曜 24:00~24:55)
FMぐんま (毎週木曜 20:00~20:55) 5日遅れ
FM新潟 (毎週木曜 12:00~12:55) 5日遅れ
FM長野 (毎週日曜 22:00~22:55) 1日遅れ
FM石川 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM福井 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM滋賀 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM山陰 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM岡山 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM香川 (毎週日曜 26:00~26:55) 1日遅れ
FM徳島 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM高知 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM佐賀 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM大分 (毎週日曜 22:00~22:55) 1日遅れ
ENT>RADIO>Urban Soul Club
ソウルバー。
JFN系列14局でネットされているFMソウル番組『アーバン・ソウル・クラブ』の2008年9月20日放送分で、ソウル・サーチャー吉岡正晴が、ゲストで少しお話をしている。
『アーバン・ソウル・クラブ』は10年以上続いている長寿ソウル番組。ソウルバーのマスター、グッチ裕三さんとブラザー・トムさんが、毎回ソウル好きなお客さんを迎えて、フリートークを縦横無尽にしながら、ソウルの曲をかけるという番組。毎週土曜日の深夜24時から55分間、JFN各局で放送されている。(ただし放送時間は、局によって多少ずれるので各ローカル番組表を参照してください)
今回は、ソウル・レジェンドというテーマで、最近来日したスライ・ストーン、サム・ムーアの話、8月に亡くなったジェリー・ウェクスラー、アイザック・ヘイズ、またマーヴィン・ゲイの話などをする。店長、グッチ裕三さんも、スライのブルーノートのライヴにDJの赤坂泰彦さんと行かれたそうで、12分しかでてこなかったことに憤慨し、随分と激しい野次を飛ばしたという。
一体、このソウルバーに行くとどんなソウル談義が聴かれるのだろうか。東京エリアでは残念ながら聴けないが、下記ネット局で聴かれる方はぜひどうぞ。
『アーバン・ソウル・クラブ』
ネット局と放送時間(初回放送が毎週土曜深夜24時)
JFN系FM14局ネット(2008.5現在)
FM青森 (毎週土曜 24:00~24:55)
FMぐんま (毎週木曜 20:00~20:55) 5日遅れ
FM新潟 (毎週木曜 12:00~12:55) 5日遅れ
FM長野 (毎週日曜 22:00~22:55) 1日遅れ
FM石川 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM福井 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM滋賀 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM山陰 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM岡山 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM香川 (毎週日曜 26:00~26:55) 1日遅れ
FM徳島 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM高知 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM佐賀 (毎週土曜 24:00~24:55)
FM大分 (毎週日曜 22:00~22:55) 1日遅れ
ENT>RADIO>Urban Soul Club
(昨日から続き)
【ノーマン・ホイットフィールド、伝説のモータウン・プロデューサー逝く】
弔辞。
モータウンの伝説のプロデューサー、ノーマン・ホイットフィールドが9月16日に死去し、その報道が世界を駆け巡って3日。ノーマンはしばらく前からシーダース・サイナイ病院に入院していたが、ここのところは危篤状態だったという。昨日のブログ以降、ノーマンへのコメントが続々とでてきている。いくつかをまとめてみよう。
多くのヒットをノーマン・プロデュースのもとで出したテンプテーションズのオーティス・ウィリアムス。「ノーマンはスタジオでの総監督みたいなものだった。彼は自分の思った通りに音作りをしたがった。彼を知ってる人物なら誰もが、彼が頑固で、自分が信じていることを絶対に譲らないことを知っている。だが、ノーマンほどファンキーなグルーヴを作り出せる人物はほかにいない。彼はスタジオのマスター(巨匠)だった」
ノーマンがプロデュースし、「アイ・ノウ・アイム・ルージング・ユー」などが大ヒットしたレア・アースのギル・ブリッジス。「最初のレコーディング・セッションのことを覚えている。彼は、スタジオに入ってくるなり、君主のように振舞った。そして、ミュージシャンたちに1時間ノンストップでジャムをやらせ、録音した。彼はいつも首にタオルを巻き、汗びっしょりでスタジオを動いていて、ミュージシャンにソロ・パートの入る場所を指示する。(我々が帰った後)彼はその長いマスターテープを、3分半くらいに短く編集し、そしてできあがったのが『アイ・ノウ・アイム・ルージング・ユー』だった」
ノーマンの長年の友人、クレイ・マクマレイ。「彼はとても複雑な人物だった。アーティストを泣かせるのもお手の物。それでも彼にとっては、(そのアーティストに対して)リスペクトの気持ちはあったんだ。彼はとても立派で優秀なプロデューサーだ。(僕などは)一緒にそこで話をし、笑ったりすることもできるんだが、そうできた人は少なかっただろうな。そういう部分を知っている人は少ないはずだ」
映画『カー・ウォッシュ』のプロデューサー、ゲイリー・ストロンバーグ。「ノーマンは当時、誰もやらなかったような方法で、トラックを作っていた。彼には(音楽の)すばらしいヴィジョンがあった。彼は彼だけの世界に住んでいた。彼のやり方でやるか、さもなければ、やらないか、そのどっちかだった。彼にやりたいようにやらせておけば、素晴らしいものができてきた」
スモーキー・ロビンソン。「ノーマンはもっとも優れたソングライターであり、レコード・プロデューサーの一人だった。彼は彼が作った音楽を通して、永遠に生き続ける」
ノーマンと一緒に曲を書いたこともあるジャニー・ブラッドフォードは、クレイ・マクマレイらとともに最期を看取ったひとり。「この日は本当に悲しい日です」とコメント。
マーヴィン・ゲイの自伝『ディヴァイデッド・ソウル』を書いたデイヴィッド・リッツ。「ノーマンは、かつて、自分はスライ(・ストーン)をなんとか越えることだ、と言っていた。彼のサウンドは新しく、そのグルーヴは素晴らしい。スライはサイケデリックをつかんだ。だが、リズム、ホーンセクションなど、ノーマンの仕事振りは、スライに匹敵すると思う」
■「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」エピソード
ノーマンとテンプスの確執は有名だが、そのひとつのエピソードが、テレビ映画『テンプテーションズ物語』の中で語られる。ノーマンが書いた「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」をテンプスが録音するときのことだ。リードを歌うデニスがその曲の歌詞にかみついた。「それは9月3日のことだった。俺の父親が死んだ日だ。パパは、流れ者だった…」 デニスがノーマンにかみつく。「こんな曲は歌えん。日にちを変えてくれ」 「変えない、これで行く」「9月3日は俺の父が死んだ日なんだ、冗談じゃない」 「何? そんなのは、偶然だよ。俺は一行たりとも変えないよ」とノーマン。結局、ここはデニスが折れてこの曲は録音され、そして、大ヒットになっていく。これだけの強烈な個性があっただけに、衝突も多かった。だが、ヒットも、傑作も出た。
「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」は、1972年度のグラミー賞R&B部門で3部門を獲得する。「ベストR&Bソング」「ベストR&Bヴォーカル・パフォーマンス・デュオ・オア・グループ」と、もうひとつが、「ベストR&Bインストゥルメンタル・パフォーマンス」だ。「ソング」では、バレット・ストロングとともに、ノーマンも受賞。しかし、おもしろいのが、「ベストR&Bインスト」部門だ。これを受賞したのが、テンプテーションズ全員と、なんとプロデューサーのノーマンではなく、アレンジャーのポール・ライザーだったのである。もちろん、テンプス本人たちはトラック(インストゥルメンタル)の制作には一切タッチしていない。あれだけ我を通して作り上げた楽曲のトラック部分までがグラミーを獲得しながらも、実質それを作ったノーマンはグラミーをその部門では取れなかったというのだから、皮肉といえば皮肉だ。
ノーマンはその4年後、1976年度グラミー賞で、『カー・ウォッシュ』が「アルバム・フォー・オリジナル・スコア」部門を獲得する。
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■ ノーマンの生年について
ノーマンの生年だが、死去の第一報がでたとき(9月17日午後3時すぎ=日本時間)は、1943年生まれ、というのがほとんどだった。その中で、唯一フリー・プレスのライター、ブライアン・マッカラムが67歳と書いていた。実は1943年生まれとする記事の中でも、「19歳でモータウンに入り…」という記述が多数あったが、これは、おそらくバレット・ストロングのヒット「マネー」を意味する。ここでバックコーラスをつけている。彼はそのモータウンの前に、セルマ(テルマ)・レコードというところで、すでにマイナー作品ながらレコード・プロデュースをしている。この「マネー」は、1960年のヒットだ。となると、1943年生まれでは計算があわない。逆に1941年生まれだと、19歳で1960年、モータウンの「マネー」とどんぴしゃになる。そこで、本ブログでは、1941年生まれを取り、一応多数を占めていた1943年生まれも、「説」としてある、とした。
ところが死去の第一報から一日あけると、前日まで1943年生まれとしていたウィッキペディアまでが、なぜかこんどは1940年生まれと書き直していたのだ。一方、LAタイムスが、ノーマンの生年を「選挙登録している生年」として1941年と書いた。おそらく、1941年が正しいのだろう。LAタイムス、USAトゥデイ、APは67歳(1941年生まれ)、ニューヨーク・タイムスはAP通信の記事を使って67歳、ただし、ロイターだけは65歳(1943年生まれ)をとっている。また生年月日は、なかなかでてこなかったが、インターナショナル・ムーヴィー・データベースに1941年5月12日と出ていた。ウィキの1940年説は、たぶん違うのではないかと思う。
ホイットフィールドは、4人の息子と1人の娘によって送られる。
■昨日の記事
September 18, 2008
Norman Whitfield Dies At 67
【モータウン・サウンドの立役者、ノーマン・ホイットフィールド死去】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002675.html
■海外での記事
http://www.freep.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20080918/ENT04/809180433
http://www.azcentral.com/arizonarepublic/local/articles/2008/09/18/20080918death0918whitfield.html
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ENT>OBITUARY>Whitfield, Norman (May 12, 1941 - September 16, 2008, 67)
【ノーマン・ホイットフィールド、伝説のモータウン・プロデューサー逝く】
弔辞。
モータウンの伝説のプロデューサー、ノーマン・ホイットフィールドが9月16日に死去し、その報道が世界を駆け巡って3日。ノーマンはしばらく前からシーダース・サイナイ病院に入院していたが、ここのところは危篤状態だったという。昨日のブログ以降、ノーマンへのコメントが続々とでてきている。いくつかをまとめてみよう。
多くのヒットをノーマン・プロデュースのもとで出したテンプテーションズのオーティス・ウィリアムス。「ノーマンはスタジオでの総監督みたいなものだった。彼は自分の思った通りに音作りをしたがった。彼を知ってる人物なら誰もが、彼が頑固で、自分が信じていることを絶対に譲らないことを知っている。だが、ノーマンほどファンキーなグルーヴを作り出せる人物はほかにいない。彼はスタジオのマスター(巨匠)だった」
ノーマンがプロデュースし、「アイ・ノウ・アイム・ルージング・ユー」などが大ヒットしたレア・アースのギル・ブリッジス。「最初のレコーディング・セッションのことを覚えている。彼は、スタジオに入ってくるなり、君主のように振舞った。そして、ミュージシャンたちに1時間ノンストップでジャムをやらせ、録音した。彼はいつも首にタオルを巻き、汗びっしょりでスタジオを動いていて、ミュージシャンにソロ・パートの入る場所を指示する。(我々が帰った後)彼はその長いマスターテープを、3分半くらいに短く編集し、そしてできあがったのが『アイ・ノウ・アイム・ルージング・ユー』だった」
ノーマンの長年の友人、クレイ・マクマレイ。「彼はとても複雑な人物だった。アーティストを泣かせるのもお手の物。それでも彼にとっては、(そのアーティストに対して)リスペクトの気持ちはあったんだ。彼はとても立派で優秀なプロデューサーだ。(僕などは)一緒にそこで話をし、笑ったりすることもできるんだが、そうできた人は少なかっただろうな。そういう部分を知っている人は少ないはずだ」
映画『カー・ウォッシュ』のプロデューサー、ゲイリー・ストロンバーグ。「ノーマンは当時、誰もやらなかったような方法で、トラックを作っていた。彼には(音楽の)すばらしいヴィジョンがあった。彼は彼だけの世界に住んでいた。彼のやり方でやるか、さもなければ、やらないか、そのどっちかだった。彼にやりたいようにやらせておけば、素晴らしいものができてきた」
スモーキー・ロビンソン。「ノーマンはもっとも優れたソングライターであり、レコード・プロデューサーの一人だった。彼は彼が作った音楽を通して、永遠に生き続ける」
ノーマンと一緒に曲を書いたこともあるジャニー・ブラッドフォードは、クレイ・マクマレイらとともに最期を看取ったひとり。「この日は本当に悲しい日です」とコメント。
マーヴィン・ゲイの自伝『ディヴァイデッド・ソウル』を書いたデイヴィッド・リッツ。「ノーマンは、かつて、自分はスライ(・ストーン)をなんとか越えることだ、と言っていた。彼のサウンドは新しく、そのグルーヴは素晴らしい。スライはサイケデリックをつかんだ。だが、リズム、ホーンセクションなど、ノーマンの仕事振りは、スライに匹敵すると思う」
■「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」エピソード
ノーマンとテンプスの確執は有名だが、そのひとつのエピソードが、テレビ映画『テンプテーションズ物語』の中で語られる。ノーマンが書いた「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」をテンプスが録音するときのことだ。リードを歌うデニスがその曲の歌詞にかみついた。「それは9月3日のことだった。俺の父親が死んだ日だ。パパは、流れ者だった…」 デニスがノーマンにかみつく。「こんな曲は歌えん。日にちを変えてくれ」 「変えない、これで行く」「9月3日は俺の父が死んだ日なんだ、冗談じゃない」 「何? そんなのは、偶然だよ。俺は一行たりとも変えないよ」とノーマン。結局、ここはデニスが折れてこの曲は録音され、そして、大ヒットになっていく。これだけの強烈な個性があっただけに、衝突も多かった。だが、ヒットも、傑作も出た。
「パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン」は、1972年度のグラミー賞R&B部門で3部門を獲得する。「ベストR&Bソング」「ベストR&Bヴォーカル・パフォーマンス・デュオ・オア・グループ」と、もうひとつが、「ベストR&Bインストゥルメンタル・パフォーマンス」だ。「ソング」では、バレット・ストロングとともに、ノーマンも受賞。しかし、おもしろいのが、「ベストR&Bインスト」部門だ。これを受賞したのが、テンプテーションズ全員と、なんとプロデューサーのノーマンではなく、アレンジャーのポール・ライザーだったのである。もちろん、テンプス本人たちはトラック(インストゥルメンタル)の制作には一切タッチしていない。あれだけ我を通して作り上げた楽曲のトラック部分までがグラミーを獲得しながらも、実質それを作ったノーマンはグラミーをその部門では取れなかったというのだから、皮肉といえば皮肉だ。
ノーマンはその4年後、1976年度グラミー賞で、『カー・ウォッシュ』が「アルバム・フォー・オリジナル・スコア」部門を獲得する。
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■ ノーマンの生年について
ノーマンの生年だが、死去の第一報がでたとき(9月17日午後3時すぎ=日本時間)は、1943年生まれ、というのがほとんどだった。その中で、唯一フリー・プレスのライター、ブライアン・マッカラムが67歳と書いていた。実は1943年生まれとする記事の中でも、「19歳でモータウンに入り…」という記述が多数あったが、これは、おそらくバレット・ストロングのヒット「マネー」を意味する。ここでバックコーラスをつけている。彼はそのモータウンの前に、セルマ(テルマ)・レコードというところで、すでにマイナー作品ながらレコード・プロデュースをしている。この「マネー」は、1960年のヒットだ。となると、1943年生まれでは計算があわない。逆に1941年生まれだと、19歳で1960年、モータウンの「マネー」とどんぴしゃになる。そこで、本ブログでは、1941年生まれを取り、一応多数を占めていた1943年生まれも、「説」としてある、とした。
ところが死去の第一報から一日あけると、前日まで1943年生まれとしていたウィッキペディアまでが、なぜかこんどは1940年生まれと書き直していたのだ。一方、LAタイムスが、ノーマンの生年を「選挙登録している生年」として1941年と書いた。おそらく、1941年が正しいのだろう。LAタイムス、USAトゥデイ、APは67歳(1941年生まれ)、ニューヨーク・タイムスはAP通信の記事を使って67歳、ただし、ロイターだけは65歳(1943年生まれ)をとっている。また生年月日は、なかなかでてこなかったが、インターナショナル・ムーヴィー・データベースに1941年5月12日と出ていた。ウィキの1940年説は、たぶん違うのではないかと思う。
ホイットフィールドは、4人の息子と1人の娘によって送られる。
■昨日の記事
September 18, 2008
Norman Whitfield Dies At 67
【モータウン・サウンドの立役者、ノーマン・ホイットフィールド死去】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002675.html
■海外での記事
http://www.freep.com/apps/pbcs.dll/article?AID=/20080918/ENT04/809180433
http://www.azcentral.com/arizonarepublic/local/articles/2008/09/18/20080918death0918whitfield.html
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ENT>OBITUARY>Whitfield, Norman (May 12, 1941 - September 16, 2008, 67)