◎【木下航志・誕生日記念ライヴ】

成人。

「コーシ、じゃあ少し次のソロをSSSSS(ス~~~)セクシーにやってみよう」 フィリップがそう言いながら、航志にソロをふる。木下航志が2009年5月8日でちょうど20歳になり、その翌日、目黒ブルース・アレイで誕生日記念ライヴをおこなった。前半がオリジナル中心、後半がカヴァー中心。

あいかわらず、航志くんのMCがとぼけてておもしろい。ファースト、セカンドあわせて全部で20曲。前半はかなりスローな感じだったが、セカンド後半は 序々にあったまった感じ。気がついたのが、1曲終わるごとになにか一言しゃべって次の曲に行っていたが、曲間のトークは2-3曲に1回でいいのではないかということ。曲の流れで勢いをつけていくのがいい。

このところよくライヴで会う横浜在住のデイヴィッド・キングがこの日もブレンダと登場。チャック・ウィリスのブルーズ曲「イッツ・トゥ・レイト」でかなりいい喉を聴かせた。スモーキーのようなハイヴォイス、ところどころフィリップ・ベイリーなども思わせる。航志くんが歌ったこのブルーズ2曲(「イッツ・トゥ・レイト」と「スイート・ホーム・シカゴ」)あたりでは、こぶしなどもきかせ、なかなかの迫力だった。ヴォーカリストとしていろいろ引き出しが増えている。

また、やはり、ステージ慣れしているところはあり、さすが回数重ねれば重ねるだけのことはある。

アンコールのところでは、誕生日ということもあり、メンバーが「ハッピー・バースデイ」を歌い大きなケーキがステージにあげられた。

■ メンバー

Vo/Fender Rhodes1970)木下航志
(HAMMOND A-100/1964)PHILIP WOO (B)名村武 (G)西山Hank史翁
(Ds)マイケル河合 (Vo)Brenda Vaughn、David King (Vo/Per/Sax)Gary Scott

■ セットリスト 木下航志 @ ブルース・アレイ 2009年5月9日
Setlist: Kishita Kohshi @ Blues Alley

show started 19:46
01. Tulip
02. Love Love Love [Dreams Come True]
03. I Just Called To Say I Love You [Stevie]
04. Shiosai [Tatsuro Yamashita]
05. What’s Going On [Marvin Gaye]
06. Touri Ame
07. Tsuki Futatsu
08. Gozen Yoji (4.A.M.)
09. We Got Rhythm
show ended 20:43

Second set
show started 21:17
01. Outa Space [Billy Preston] / I Wanna Take You Higher [Sly & Family Stone]
02. English Man In New York [Sting]
03. On Broadway [George Benson]
04. It’s Too Late [Chuck Willis]
05. Sweet Home Chicago [Robert Johnson]
06. Tonight I Celebrate My Love (A Duet With Brenda Vaughn) [Roberta Flack & Peabo Bryson]
07. If You Really Love Me [Stevie Wonder]
08. Joy To The World [Three Dog Night]
09. Sing A Song [Earth Wind & Fire]
Enc. Happy Birthday [Stevie]
Enc. Thank You [Sly]
Enc. Many Rivers To Cross [Jimmy Cliff]
show ended 22:46

(2009年5月9日土曜、目黒ブルース・アレイ=木下航志ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Kishita, Kohshi
2009-40

○【全身全霊でかけぬけた50本~山下達郎ツアー最終日終了】

千穐楽。

2008年12月末に大阪に行ってきた後、僕の母親が「大阪に何しにいったの」と聞いてきたので、「山下達郎のコンサートを見に行ってきた」というと、「あら、いいわね、私も見てみたいわ」と言う。そこで、東京での最終公演に母親を連れて行くことになった。どうやら名前は知っていて、「クリスマス・イブ」などの曲も知っているらしい。

「今日、初めて山下達郎のコンサートに来た人、ちょっと手をあげてください」 母親も手を上げる。全体で1割から2割くらいだろうか。それを見て、達郎さん、「それでも、まだこんなにいる…」(会場・爆笑) 「では、今回のツアー、2回目以上の人?」 客電がついたサンプラザの観客の手が一斉にあがる。7~8割、いや9割と言ってもいいだろうか。ほとんどリピーターばかりではないか。(笑)すごい。「番組のほうには、何度もいろいろやったけれど、チケットが取れなかった、なんていう葉書がたくさん来るんですが、みなさん、どうやってチケット取ってるんですか? 親戚縁者の名前、みんな使ってるんですか?」(笑) (発言はいずれも大意)

「今日は千穐楽ということで、予定調和がないかもしれません。(拍手) でも、ツアーですので、セットリストは変わりません。ライヴというのはそういうものです」(きっぱり) 千穐楽ということもあり、達郎さん自身が最初の部分はけっこうナーヴァスになっていたかもしれない。しかし達郎さんはこの日、雄弁だった。よく語った。

セットリストについては、毎回自分がツアーをするときは、新譜アルバムの発売と関連し、そのプロモーションでやるために、新譜からの作品を中心に組んだが、今回は新譜がないので、これまでの自分の好きな曲からベストのものを選んだ、ある意味「ベスト・セットリスト」になった、というような説明をした。それにしても、50本かたくなにセットリストを変えずにやり続けるというところがすごい。ツアーとはそういうものなんだ…。

「でも、最近はインターネットなどで事前にセットリストなどを予習してから来る人もいるようだが、予習なんかしないほうが、いい。ライヴというのは何が(次に)来るかわからないのがいいんです」とも言う。


ホームグラウンド。

元々は札幌で終了の予定だった6年ぶりのツアーのちょうど50本目は本当に最後の最後。僕自身は大阪の12月28日以来の鑑賞だ。(その感想文は下記参照) 達郎さんは、1980年5月1日、ここ中野サンプラザのステージに初めて立ったという。以来、彼はここを「自分のホームグラウンド」にすることに決めたそうだ。フェスティヴァル・ホールでのライヴ中に彼は何度も「フェスティヴァル・ホールの(音楽の)神様」と言った。この日も何度か「中野サンプラザの音楽の神様」という言い方をした。ひょっとすると今回がサンプラでの最後になるかもしれない、などということも思ってしまう、とも。それは最近のホール事情がひじょうによくないためだそうだ。このサンプラにも取り壊しの話があるらしい。

また、最近は年になって、という話の中で、森光子さんから10年くらい前にきいた話しとして、「自分が年のことを言っている間は、まだぜんぜん年じゃない。しばらくして年を重ねると、年の話をしなくなる。さらに、年になると、今度は年のことを自慢するようになる」と言われたそうだ。また森さんからは、鼻うがいの方法を習い、それをやって以来、10年以上風邪知らずとのこと。

年の話しの関連で後半には清志郎さんについてもひとことあった。「沖縄でやっているときに、忌野清志郎さんの急逝を知りました。彼とは2つしか違わないので、彼の人生と(自分の人生)がかぶって思えることがあります。この年になると、このライヴがひょっとしたら最後になるのではないか、などといろいろ考えたりすることもある」

こんなことも言った。「このバンド・メンバーはここ20年以上やっている中で一番自分にあってるような気がする。今でも月に何度か新曲のリハーサルなどを続けていて、これで、レパートリーが50曲くらいに増えたら、ライヴハウスでやってみたい。夏フェスみたいのにも出てみたい」 ライヴハウスはイメージがわくが、夏フェスはどうにも想像がつかない。(笑)

「自分は漫才より落語派で、アドリブで何かをポンポンしゃべれるような人間ではない。だけど(落語と一緒で)、いいものは何度聴いてもいいんです」(受ける) 確かにこれだけのリピーターたちは、いいものは何度聴いてもいいんです、というのを強烈に実感していることだろう。

バンドはタイトに、歌声は力強く、山下達郎が空間と時間を完全に支配する。この10人は、まさにひとつの音楽(山下達郎の音楽)を人に聴かせるために、イメージを共有し、完璧に一点に集中しているマグニフィセント10だ。「ライド・オン・タイム」で本編が終った時点で3時間を超えていた。演奏家たちが高いレヴェルで集中しているため、聴き手も集中し、時が経つのがあっという間に感じられる。


感動源。

しかし、これだけの長さのライヴで観客を飽きさせない構成力、歌力、バンド力は圧巻だ。もちろん、声がいい、歌唱・バンド演奏(パフォーマンス)がいい、曲がいい、という基本三原則が堂々とそこに横たわっているが、それ以上にこの4時間という時間が与えてくれる感動の源は何なのだろうか。

彼の語りや歌を見て、聴いて思ったことは、結局それは、山下達郎という人物の音楽に対する圧倒的、本質的な真摯な姿勢と、山下達郎という人間そのものの存在ではないかと思う。このブログのライヴ感想文でもしばしば書いているが、音楽とはそのミュージシャンの等身大の鏡、つまり、そのアーティストの人間そのもの、人間性を映し出すものだ。

そこに汚れ(けがれ)があればそれがシミとなり、悩みがあればそれが曇りとなり、苦しみや悲しみがあれば影となり、喜びがあれば太陽のような光が放たれる。本人もステージで「根が真面目なので、話が講演会みたいになってしまいますが」と話していたが、こと音楽に関して頑固で、誠実で、妥協を許さない、その真剣さが如実に露出され、その「気」が同じように音楽に真摯に向かう多くのファン、観客の胸を、心を打つのだ。全身全霊でライヴ・ツアー50本目のライヴをやっていた山下達郎は、「これ(50本のツアー)ができたので、まだまだ出来そうな気がします」と言った。

マイク・スタンドにしがみつく小さなタンバリン、ウィンドチャイムの前にちょこんと座るゴジラの人形。ドラムセットの前になにげなく置かれたハーシーズ・ショップの板。暗くなったステージでたったひとりになって中央のマイク・スタンドの前に立ち「ユア・アイズ」を歌うとき、彼のところに集中する天井からの5本のスポットライト。「ライド・オン・タイム」でのマイクから離れてのひとり生声歌い。どのシーンも、瞼に焼き付いて残る。 

最後に達郎さんは言った。「音楽で革命は起こせませんけど、人の心を慰めたり、励ましたりすることはできると思います。何かに悩んだりした時には、是非ともまた、山下達郎のライヴにおでかけください」 はい、でかけたいと思います。

アンコール後の「ザッツ・マイ・デザイアー」が終わるまで3時間54分。ノン・ストップ。ときおりオペラグラスでステージを見ていた母親が言った。「最初3時間半って聞いて、長いのねと思ったけど、(終わってみると)あっという間に時間が経った。知らない曲もあったけど、聴き入っちゃったわ」 「鉄腕アトム」やアカペラものが気に入ったようだ。母親は昭和3年8月生まれ。80歳である。

(セットリストは、ついに解禁です。(笑) 達郎さん曰く「これでツアーも終了ですので、後は煮てでも焼いてでもしてください」。)

■ 山下達郎ライヴ 過去関連記事

May 07, 2008
Yamashita Tatsuro Live At Hamarikyu Asahi Hall
【山下達郎~素晴らしき人生】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_05_07.html

May 11, 2008
Yamashita Tatsuro Acoustic Mini Live @ Hamarikyu Asahi Hall
【山下達郎・アコースティック・ミニ・ライヴ・セットリスト】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_05_11.html
(2008年5月アコースティック・ミニ・ライヴ記事)

December 29, 2008
Yamashita Tatsuro @ Osaka Festival Hall Final
【山下達郎~フェスティヴァル・ホール最後の日】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_12_29.html

■ メンバー 山下達郎2008~2009

山下達郎 (歌、ギター)
伊藤広規 (ベース)
難波弘之 (ピアノ、ローズ)
柴田俊文 (キーボード)
佐橋佳幸 (ギター)
土岐英史 (サックス)
小笠原拓海 (ドラムス)
国分友里恵 (バックヴォーカル)
佐々木久美 (バックヴォーカル)
三谷泰弘 (バックヴォーカル)
竹内まりや (特別ゲスト)

■セットリスト 山下達郎@中野サンプラザ 2009年5月11日(月)
Setlist : May 11, 2009 Monday @ Nakano Sunplaza

Show started 18:34 
Performance started 18:36
01. Sparkle
02. Jungle Swing
03. Blow
04. Donut Song
05. 夏への扉
06. ついておいで
07. Paper Doll
08. さよなら夏の日
09. Forever Mine
10. バラ色の人生 (ひとりアカペラ~13まで)
11. Chapel Of Dreams
12. Have Yourself A Merry Little Christmas
13. We Wish You A Merry Christmas
14. クリスマス・イブ
15. 蒼氓 ~ People Get Ready ~ A Ray of Hope ~ Blowin’In The Wind ~ 友よ ~ 蒼氓
16. Get Back In Love
17. Bomber
18. Let’s Dance Baby ~ Mean Woman Blues ~ Let’s Dance Baby
19. 高気圧ガール
20. Ride On Time
(Encore)
21. ずっと一緒さ
22. アトムの子 ~ 鉄腕アトムのテーマ ~ アトムの子
23. September(竹内まりや)
24. Downtown
25. Circus Town
26. Last Step
27. Your Eyes
CD That’s My Desire
Show ended 22:28

■ 参考資料 

セットリスト2008年12月28日大阪フェスティヴァル・ホール
アンコール以降が次の通り。

Show started 18:06
1~20は同じ。
(Encore)
21. ずっと一緒さ
22. 人生の扉(竹内まりや)
23. セプテンバー(竹内まりや)
24. アトムの子
25. Downtown
26. Circus Town
27. Last Step
28. Your Eyes
CD That’s My Desire
29. Let It Be Me (with竹内まりや)
CD That’s My Desire
Show ended 21:37

(2009年05月11日月曜、中野サンプラザ=山下達郎・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Yamashita, Tatsuro
2009-42

◆アーニー・バーンズ70歳で死去: Ernie Barnes Dies At 70; Known For "I Want You" Cover 

【アーニー・バーンズ死去~『シュガー・シャック』で知られる】

訃報。

マーヴィン・ゲイのアルバム『アイ・ウォント・ユー』のジャケットに使われたことで一躍知られるようになった「シュガー・シャック」という作品を描いた、アメリカの黒人画家アーニー・バーンズが2009年4月27日、ロスアンジェルスのシーダース・サイナイ病院で血液に起因する合併症のため死去した。70歳だった。

アーニー・バーンズは1938年7月15日、ノース・キャロライナ州ダーハム生まれ。1960年から1964年までアメリカン・フットボールの選手として活躍。その後、選手になる前から絵を描いていた作品を次々と発表するようになる。1971年、黒人がダンスホールで踊っている姿を描いた「シュガー・シャック」を発表。話題を集め、さらに、1970年代中期にはテレビ番組『グッドタイムス』で多くのキャラクターを描いた。1976年、マーヴィン・ゲイがアルバム『アイ・ウォント・ユー』のジャケットでバーンズの作品「シュガー・シャック」を使い、さらに一般的な知名度をあげた。1984年、ロスアンジェルス・オリンピックのオフィシャル・アーティストに選出。

バーンズは、シンガー・ソングライターのビル・ウィザースと親しかったそうで、ウィザースによれば、バーンズは「アートを人々を教育するツールとして使ってみたかった」と言っていたという。また、ウィザースは「バーンズは、過去の表面的なものから、本質的なことを見て欲しいと思っている」と解説する。

バーンズの作品の中に踊っているものが多いのは、彼が幼少の頃、ダンスの輪の中に入ることを禁じられた思い出ゆえのことだという。そして、彼が描く黒人たちの目はいつも閉じているのが特徴。これは「我々はお互いの人間性に対して、盲目である」ということを表現していると彼は説明する。

ノース・キャライナ生まれのバーンズは、母親がリッチな弁護士のメイドをしていたことで、その家でいらなくなった書籍やレコードをもらってきては、子供たちに聞かせたり、見せたりしていた。1940年代の黒人家庭で、子供に芸術や教育を施そうしたしたのは極めて珍しかった。母親はアーニーに絵を描くよう勧め、アーニーは学友のいじめから逃れるために、絵に没頭した。高校時代から絵だけでなく、大きな身長(190センチ以上)を生かしてスポーツをするようになり、高校卒業時には26の大学から奨学金のオファーが来たという。まさに文武両道だ。その中から彼は黒人大学の名門ノース・キャロライナ大学を選び、進学。しかし、卒業を前に、彼はプロのフットボール選手に転向した。

フットボール時代にも筆を持ち、選手仲間などを描いて、仲間からは「大きなレンブラント」というニックネームまでもらった。選手としてはそれほどの成功を収めなかった彼は、自分が所属していたサンディエゴ・チャージャースのオーナーのもとに直談判に行き、作品を売り込みにいく。このときオーナーは彼の作品を1000ドルで購入した。

60年代初めの1000ドル(36万円)は大金だ。アルバイトで働いていたら日給1ドル、昭和30年代だと日本でも初任給1万円程度の頃である。これを機に彼は、AFLのオフィシャル・アーティストとなり、さらに、アーニーの才能にほれ込んだニューヨーク・ジェッツのオーナー、ソニー・ウォーブリンが年俸1万5000ドル以上を絵を描くために払うことになった。これは彼のフットボール選手としての年俸よりも1000ドル高い金額だった。こうしてアーニーは絵を描くアーティストとして売れっ子になっていく。以後は様々なセレブから作品を描いてくれと頼まれるようになったり、展覧会などを開くようになった。

(アーニー・バーンズ作品を使用したジャケット。このほかにドナルド・バード、クルセイダーズ、フェイス・ホープ&チャリティーなども)

■ マーヴィン・ゲイ 『アイ・ウォント・ユー』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000060NN/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ カーティス・メイフィールド 『サムシング・トゥ・ビリーヴ・イン』 

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000089B1/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ BBキング 『メイキング・ラヴ・イズ・グッド・フォー・ユー』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00004STPF/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ アーニー・バーンズ・オフィシャル・ウェッブ(英語)
http://www.erniebarnesart.com/
(ここでプリントの作品なども買えます)

■ 横浜の名門ソウル・バー「シュガーシャック」、川崎に再オープン

再起。

昨年1月にクローズした横浜の名門ソウル・バー「シュガーシャック」が、来る2009年5月21日、川崎に新規オープンする。場所は川崎駅から徒歩5分程度のところ。

『シュガーシャックSugarshack』
神奈川県川崎市川崎区砂子2-11-21 深沢ビル3階
電話044-223-8131

川崎駅・東口下車。市役所通りを第一京浜方向(海方向)に進み、サンルートと野村證券ビルとの間を右折。たちばな通り、マクドナルドの隣。ビルの3階。

(詳細は、また後日)

■ (参考資料)アーニー・バーンズ死去を伝える記事

http://www.latimes.com/entertainment/news/arts/la-me-ernie-barnes30-2009apr30,0,2835443.story

Ernie Barnes dies at 70; pro football player, successful painter

By Elaine Woo
April 30, 2009

Ernie Barnes, a former professional football player who became a successful figurative painter, known for depictions of athletes and ordinary people whose muscled, elongated forms express physical and spiritual struggles, died Monday at Cedars-Sinai Medical Center in Los Angeles. He was 70.

ENT>OBITUARY>Barnes, Ernie (July 15, 1938 - April 27, 2009, 70)

★キャンディー・ダルファーとシーラECandy Dulfer & Sheila E

【キャンディー&シーラ・ライヴ】

華。

ファンキーな女性サックス奏者、キャンディー・ダルファーと華麗な女性パーカッション奏者、シーラ・Eが夢の共演。ステージの上がいつになく華やかだ。

キャンディーとそのバンドが全体を仕切り、そこにシーラEが客演するという感じ。よく考えてみると、なかなかいい組み合わせだ。2人とも女性としても華があるので、絵になる。

アップテンポ、ファンク、そしてメローな作品などを織り交ぜていく。1曲目はいきなりジェームス・ブラウン作品をメドレーにしたものをぶつけてきて驚いた。「マザー・ポップコーン」から「コールド・スゥエット」。いいノリだ。かと思えば、3曲目「スティル・アイ・ラヴ・ユー」などはひじょうにメロディアスで、「火曜サスペンス(火サス)のテーマ」にでもなりそうな曲。確かに「火サス」向きの1曲だ。

しかし、シーラEの後半でのはじけっぷりはハンパではない。ファーストからこんなに飛ばして、ガス欠になったりしないだろうかと心配になるほど。それくらいエネルギー全開だ。途中でドラムスに出向き、しばし叩くところもある。

キャンディーは「ピック・アップ・ザ・ピーセス」、シーラは「グラマラス・ライフ」とアップテンポの曲で大ヒットがある。改めて思うのが、そうした大ヒットが1曲でもあれば、それだけで十分盛り上がる、ということ。本編最後のところ、アンコール部分など一気に観客も大爆発、という感じだ。「Do you want more?」とシーラが叫び、観客が「いえ~~」と答える。すると、シーラは、大きく1回だけシンバルを叩き、「サンキュー!」。ツボを押さえてる。(笑)

ちなみにブルーノートのウェッブで、セットリストを見ると、1曲目が「Speedreading」となっているが、これはメイシオ・パーカーの作品。CDを聴いてみるとちょっと「マザー・ポップコーン」や「コールド・スゥエット」はででこない。違う曲を演奏したのだろうか。

■メンバー

キャンディ・ダルファー(サックス、ヴォーカル)Candy Dulfer(sax,vo)
シーラ・E.(パーカッション、ヴォーカル)Sheila E.(per,vo)
レオナ(ヴォーカル)Leona(vo)
ヤン・ヴァン・ダウレケン(トランペット)Jan van Duikeren(tp)
ロナルド・クール(キーボード)Ronald Kool(key)
チャンス・ハワード(キーボード、ヴォーカル)Chance Howard(key,vo)
ウルコ・ベッド(ギター)Ulco Bed(g)
マニュエル・ヒューガス(ベース)Manuel Hugas(b)
カーク・ジョンソン(ドラムス)Kirk Johnson(drs)

■セットリスト キャンディー・ダルファー&シーラE
Setlist : Candy Dulfer & Sheila E @ Blue Note, May 8th, 2009

show started 19:04
01. Mother Popcorn ~ Cold Sweat
02. My Funk (+Leyona)
03. Still I Love You
04. First In Line (+Leyona)
05. Daylight (Chance on vocal) [Bobby Womack]
06. Tailfeather
07. Don’t Go
(+Sheila E)↓
08. Oda Al Vino (+Leyona)
09. Slight Accent
10. Pick Up The Pieces (+Leyona)
Enc. Sax A Go Go
Enc. The Glamorous Life
show ended 20:30

(2009年5月8日金曜、東京ブルーノート=キャンディー・ダルファー&シーラEライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dulfer, Candy & Sheila E
2009-38
▲【真鍋太郎展~70年代にフラッシュバック】

犬。

本ソウル・サーチン・ブログでも、連載「車窓を奏でるメロディー」のイラストを描いていただいている画家の真鍋太郎さんが、2009年4月から5月にかけて代官山のサンドウィッチ店「トムス・サンドウィッチ」で個展「Tom’s Dog Show」を開いた。

4月にご案内を頂いていたのだが、ばたばたしていて、結局お伺いできたのが最終日の5月3日(日曜)。「ソウル・ブレンズ」の前に慌しく出向いた。前回の展覧会が2008年11月の猫を描いたものだったが、今回は犬をテーマに、イラスト・絵などのデータを加工し出力したものを展示している。もちろん数は限定。

入口で目についたのが、ターポリンという素材2枚にイラストをプリントしたものを張り合わせ、その間に詰め物をいれ、立体感を出した犬の展示品。このワンちゃんの横には、犬の大好物である白い骨も添えられている。

今回は小さなバッジもあって、3つほど購入。これがかわいい。

ところでこの代官山トムス・サンドウィッチだが、代官山のヒルサイド・テラスの一角にある。僕もよく学生時代から来ていた店だったので、久しぶりにやってきて、かなり懐かしかった。大ぶりのトースト・パンにダイナミックに具が載せられ、とても一口では食べられないほどの大きさのサンドウィッチ。これをふたつくらいにナイフで切って、食べる。しかも、これ、野菜などが新鮮でとてもおいしい。

また、サンドウィッチを頼むとこれまた大ぶりのピクルスがついてきて、そのままかぶりついてもよし、薄く切ってサンドウィッチにいれてもいい。これが好きでねえ。昔はお代わりしていました。(笑) ちなみに、僕はよく「トムズ」と「ス」をにごって発音してしまうのだが、お店の正式名称は「トムス」としている。店の奥には隣の邸宅の緑が広がり、新緑の頃など実に気分がいい。

写真に写っているのは、「BLTサンドウィッチ」。今ではどこにでもあるおなじみのベーコン(B)・レタス(L)・トマト(T)のサンドウィッチだが、これを生まれて初めて食べたのが、ここだったことを思い出した! 

その昔はこんなおしゃれな店がほとんどなかったのでサンドウィッチと言えば、このトムスに来てた。聞けば、このトムスは、1973年オープンだというから、すでに開店36年。初めてこの店に来たのがいつだったか覚えていないが、1974~5年かもしれない。一時期、近くの八幡通りに「トムス・ホットドッグ」という店も1980年代に15年近くやっていて、そちらにもお世話になった。

http://www.tom-s.com/gallery/

そういえば、このトムスの隣にはビギがやっていたラポンベールというケーキ屋さんがあったと記憶する。ヒルサイド・テラス自体は、1967年から計画が始まり、数期に別れてあちこちの建物が出来てきた。このトムスなどがあるC棟というのは、1973年完成なので、トムスはC棟完成と同時に開店したことになる。トムスを背にして(旧山手通りを正面に見て)、トムスの右手には一時期「東風(トン・フー)」という、これまた当時としてはおしゃれなチャイニーズがあった。これは確か、六本木の現在「スイート・ベイジル」がある場所に一号店が出来、その二号店だったので「東風イースト」だったかと思う。1980年代に入ってからだ。この「東風」もよく行ったなあ。チャイニーズをおしゃれに食べる先駆的店だった。「東風」はSB食品がやっていた。

フラッシュバックが続く。この頃、はやっていた店に青山の「クーリーズ・クリーク」というレストランがあった。1980年代初めに数年間続き、数年でなくなったのだが、この店がなんと先月、突然のように古川橋に復活オープンした。噂を聞きつけ行って来たので、このはなしはまた後日。

太郎さん、ようこさんらは比較的時代が同じせいか、いろいろ話をしているとその頃の店の話しなどがかぶってくる。彼の個展をこうした昔懐かしいトムスのような店でやることによって、70年代フラッシュバックが2倍増量くらいになって楽しくなってくる。いろんなことを思い出した。太郎さん、藤原さん、ありがとうございます。ちなみに、トムスは、ラストオーダー午後5時で店が5時半まで。だから、ランチに来るしかない。

■ 関連記事

○車窓を奏でるメロディー
http://www.soulsearchin.com/periodical/l&g/index.html
(雑誌「L&G」1999年4月号から2000年10月号まで連載した原稿と真鍋太郎さんのイラスト)

2003/11/03 (Mon)
Dear Friend: Illustration Of Sampling Or Remix
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200311/diary20031103.html

November 28, 2008
Picaro Taro’s Exhibition: Draws Riverside Cats
http://blog.soulsearchin.com/archives/cat_entart.html

ENT>EXHIBITION>Manabe, Taro
ENT>ARTIST>Manabe, Taro

■James Brown: Preserving The Legacy (フィリップ・ウー=パート3)

■【ジェームス・ブラウン伝説保存展覧会、サウス・キャロライナ大学で開催】

展覧会。

フィリップ・ウーのライヴにやってきていたAさんから、「吉岡さんに会ったら、お伝えしたいことがあったんです」と言われた。Aさんは、フィリップやその他のブラック系のライヴでよく顔をあわせていたが、話しによると、最近サウス・キャロライナに旅行に行き、サウス・キャロライナ州立大学を訪問したという。そこで、ジェームス・ブラウンの多くの遺品などを展示している展覧会が催されていて見に行った。楽譜や、ステージ衣装、楽器、レコード、テープなど、膨大な量のブラウンの遺品が大学内の展示場で公開されていて、無数の写真もあった。

なんと、その写真の中に僕とミスター・ブラウンが一緒に映ってる写真を見つけて興奮した、というのだ。他にミスター・ブラウンが来日したときには必ずおっかけている関さん夫妻の写真もあったらしい。おそらく、勝本さんやその周辺の写真もあるのだろう。ブラウン愛好家の佐藤さんの写真などもあるのではないだろうか。

ミスター・ブラウンとはたくさん一緒に写真を撮ったが、いつのものなのだろう。そういえば、彼の最後かその前の来日か覚えてないが、勝本さんと僕と一緒に映ってる写真(これはきっと70年代のものかな)を額にいれて飾ってあると言っていたことを思い出した。ニュー・オータニで食事したときだったかなあ。

そこで調べてみると詳細があった。

James Brown: Preserving The Legacy Friday, February 20, 2009
http://www.scsu.edu/event_details.aspx?event_id=306

2009年2月20日から始まり、2009年9月30日まで開催している、という。開催に先立って、ブラウンの遺族、関係者が集まったレセプションなども開かれたようだ。見に行きたいなあ。

+++++

James Brown: Preserving The Legacy Friday, February 20, 2009

The I.P. Stanback Museum and Planetarium will open the exhibition, James Brown: “Preserving the Legacy," on Friday, Feb. 20, 2009 at 5:30 p.m.

The I.P. Stanback Museum and Planetarium was selected to preserve the memorabilia of the legendary James Brown, the Godfather of Soul. “We are excited to have the opportunity to honor the genius of the Godfather of Soul, said Ellen Zisholtz, director of the I.P. Stanback Museum and Planetarium.

Zisholtz and other SC State staff visited Brown’s estate in Beech Island, S.C., and selected items for preservation, including costumes, original music, unpublished photographs, early cuts of vinyl recordings, awards, trophies, personal notes, letters, fan memorabilia, and souvenirs collected from around the world. The exhibition will showcase these items and will be on display Friday, February 20 through Wednesday, September 30, 2009.

The I.P. Stanback Museum and Planetarium will also welcome special guests such as Brown’s daughters Deanna Brown and Dr. Yamma Brown, son Larry Brown, and great granddaughter Chelse Woolfork. Woolfork is also the daughter of Tonya Brown Segan, granddaughter to the deceased Teddy Brown. Also in attendance will be Brown’s personal assistant of 35 years, Mrs. Ella Overton, and a former member of Brown’s band, George “Spike” Nealy. Ironically, Nealy serves as the assistant band director for the SC State Marching 101.

Brown, born in Barnwell, S.C., began performing gospel and R&B at an early age. His entry into the professional music business came at the age of 16 when he met Bobby Byrd. Brown found himself in Byrd’s group The Avons, who later became The Famous Flames in 1955. Cincinnati’s King Records signed the popular touring group, now with Brown’s name in front, and the band scored an immediate R&B smash with the 1956 hit, "Please, Please, Please."

In the late 1960’s, Brown became a cultural hero and was given the title, "Soul Brother Number One." As a black man of wealth, independence, and influence, he was a symbol of self-determination and triumph over racism. He took that responsibility seriously. His hit recordings of that decade have often been related to the emergence of the black artistic and Black Nationalist movements. The songs “Say It Loud - I’m Black and I’m Proud” (1968), “Don’t Be a Drop-Out” (1966), and “I Don’t Want Nobody to Give Me Nothin’ (Open Up the Door, I’ll Get It Myself)” (1969), contained direct social messages. Brown sponsored programs for underprivileged youth, spoke at high schools, invested in black businesses, performed for troops in Vietnam, and went on television to help restore a sense of calm after the April 4, 1968 assassination of Dr. Martin Luther King Jr. Politicians often recruited him to help calm cities struck by civil insurrection, and avidly courted his endorsement.

Due to his fervent energy as an activist in the 1970’s, Brown became “the Godfather of Soul,” and was noted as one of the most important entertainers in popular music. His extraordinary achievements earned him the name “The Hardest-Working Man in Show Business.” Brown’s commitment, hard work, and optimism, is one reason why his daughter, Deanna Brown, believes that this exhibition is so significant, stating, “through his dedication to education, involvement in the Civil Rights Movement, and as an astronomer and collector of space memorabilia, I believe that SC State’s I.P Stanback Museum and Planetarium is the best institution to preserve my father’s legacy. I feel that the most exciting part of this exhibition will be the involvement of SC State students,” she continued.

In conjunction with the opening of the exhibition, James Brown: “Preserving the Legacy,” there will also be a night sky planetarium show arranged by Dr. Elizabeth Mayo, planetarium manager for the I.P. Stanback Museum and Planetarium, followed by a star party with telescopes on the lawn for viewing planets Venus, Saturn and various constellations, a nebula, and star clusters. On display will be the Godfather of Soul’s telescope. Following the night sky show, there will be a medley of Brown’s music arranged by James Orlick, director of the SC State Percussion Ensemble.

On Sunday, Feb. 22, at SC State’s 113th Founders’ Day, Brown will be posthumously honored with the distinguished community service award to be accepted by Deanna Brown. This award is being presented to a man who passionately served his community, and whose unique trademark style influenced other artists like Michael Jackson, Prince, MC Hammer, Mick Jagger, Snoop Dogg, Usher, and newcomers Chris Brown and Neo.

For more information about James Brown: “Preserving the Legacy” exhibition, contact Ellen Zisholtz, director, or Ingrid Owens, program manager for the I.P. Stanback Museum and Planetarium at (803)536-7174.

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ENT>ANNOUNCEMENT>Brown, James
ENT>ARTIST>Brown, James

エディー・リヴァート・ライヴ: Eddie Levert Of The O’Jays

(ライヴの内容でます。これからごらんになる方で事前に内容を知りたくない方はご注意ください。行こうか行くまいか迷っている方はごらんください)

【エディー・リヴァート・ライヴ~熱いソウルは零れ落ちる汗とともに】

熱汗。

フィリー・ソウルの人気者、オージェイズが初来日したのは1990年3月。今はなき有明MZA。今回の来日は、そのオージェイズのリード・シンガー、エディー・リヴァートのソロとしては初来日だが、彼の来日としては19年2ヶ月ぶりということになる。これはファンとしては熱く期待に胸が膨らむ。

バンドがドラムス、ギター2、ベース、キーボード2、パーカッション、コーラス8人というしっかりした編成。キーボードのデニスは、もう40年近くエディーらと一緒にやっている音楽ディレクターだという。

アメリカでは絶大な人気を誇るソウル・ヴォーカル・グループの大御所。モータウン代表がテンプテーションズなら、フィリー・ソウルの代表はこのオージェイズだ。

ステージに上がるなり、「マイ・ネーム・イズ・エディー・リヴァート」と自己紹介した瞬間流れ出す「バック・スタバーズ」の軽快なピアノのイントロ。わお~~。いきなりか。冒頭からオージェイズ・メドレーで観客を圧倒し、その力強い喉を披露する。最初の1-2曲だけ声の出方が若干弱かったかもしれないが、すぐに油が乗ると、一気に熱々のソウル・シンガー、エディー・リヴァート全開だ。その歌唱は本当に熱い。とても66歳の喉とは思えない。

「俺はフィラデルフィア・インターナショナル・レコードでたくさんレコードを出した。ギャンブル&ハフたちがたくさん曲を書いた。『ターン・オフ・ザ・ライツ』なんて曲もテディー・ペンダグラスが歌っていたが、あれは本当だったら俺の曲になるはずだった。(笑)」 そんなことを言って歌いだしたのが、ハロルド・メルヴィン&ブルーノーツの大ヒット「ウェイク・アップ・エヴリバディー」。オリジナルよりぐっとテンポを落としたスローにしてエディーは歌った。エディーが歌うと、テディーのヴァージョンより、さらに重厚さが加わる。こうした曲の解釈力は改めてすごいな、と思った。個人的には、たまたま最近この曲(ブルーノーツのもの)が車に乗っていて聴いていたので、その対照的な歌唱に印象付けられたものだ。

「息子が俺を若い世代の間で、スーパースターにしてくれたんだ」という一言から、エディーの自慢の息子ジェラルド・リヴァート関係の曲を3曲。特に最初の「オールウェイズ・ミッシング・ユー」は亡き息子を思いながら歌うのか、しっとりとしたバラードで、曲の内容からも胸を打つ。マーヴィンの声が濡れるというなら、このあたりのバラードでのエディーの声は悲しみに暮れるそれだ。

「みんなオールド・スクールというと、俺たちのことを指す。だけど、俺がオールド・スクールというと、俺よりも年上のひとたちの曲を意味するんだ。そこで、(俺にとっての)オールド・スクールの作品を何曲か歌おう」 と言って歌い始めたのが、ブルーズのBBキングの「スリル・イズ・ゴーン」(これは実にエディーにあっていて、素晴らしかった!)、さらに、サム・クック・メドレー。こりゃあ、確かに彼から見てもオールド・スクールだ。しかも、その歌唱はどこを切ってもエディー節。

ショーの半分あたりもいかないうちから、厚手のジャケットの背中から半分以上の面積に汗が染み出てきた。そして、ショーを終える頃には、背中全体が汗びっしょり。そして、帰り際通路のところで握手を求めると、袖のところまでびっしょりだった。やはり、熱いソウルは零れ落ちる汗とともに。

◎ ライヴは2009年5月9日(土曜)まで、ビルボード・ライヴ東京で毎日2ステージ。
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=6784&shop=1

2009年5月11日~12日、大阪ビルボード・ライヴ
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=6785&shop=2

■ エディー・リヴァート・サー&ジェラルド・リヴァート著 『アイ・ガット・ユア・バック』(洋書)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0767927443/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ オージェイズ『エッセンシャル』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00136MBWK/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ メンバー

エディー・リヴァート/Eddie Levert(Vocal)
シェレナ・ウイン/Sherena Wynn(Background Vocals)
トニー・マステラントニオ/Tony Masterantonio(Guitar)
ジョニー・ジョーソン/Johnny Johson(Guitar)
デニス・ウイリアムス/Dennis Williams (Keyboards)
マット・ローズ/Matt Rose(Keyboards)
デイヴィッド・ロメオ/David Romeo(Percussion)
デイヴィッド・イナミネ/David Inamine(Bass)
フレディ・’ゴールデン・スティックス’・ホリデー/Freddie ’Golden Stix’ Holliday(Drums)

■セットリスト エディー・リヴァート・オブ・オージェイズ
Setlist : Eddie Levert Of The O’Jays @ Billboard Live, May 6th, 2009

show started 21:05
01. Back Stabbers
02. I Love Music
03. Love Train
04. She Used To Be My Girl
05. Wake Up Everybody [Harold Melvin & Bluenotes]
06. When The World’s At Peace
07. Always Missing You [Gerald Levert]
08. Baby Hold On To Me [Gerald Levert]
09. Casanova [Levert]
10. Addicted To Love [Robert Palmer]
11. Thrill Is Gone [B.B.King]
12. Twistin’ The Night Away [Sam Cook]
13. Shake [Sam Cook]
14. Having A Party [Sam Cook]
15. Survival
show ended 22:12

(2009年5月6日水曜、ビルボード・ライヴ東京=エディー・リヴァート・オブ・オージェイズ)
ENT>MUSIC>LIVE>Levert, Eddie Of The O’Jays
2009-37

△【ドニー・マクラーキンと25トンの歌声】

500人。

小雨が降る中、三軒茶屋から昭和女子大方向に向かう人の流れが続く。この校庭のどこかには、7人の小人が隠れているらしい。もし、1日でこの7人全員を探せたら、幸せになるという。

現代ゴスペル・ミュージック界のスーパースターのひとり、ドニー・マクラーキンの2006年5月以来3年ぶりの来日コンサートが、この昭和女子大・人見記念講堂で行われた。かつて、ここでシャカ・カーンやサラ・ヴォーンを見た。さて、これがただのゴスペルのライヴではない。ライヴに先立ち、5月2日から3日間、各日3時間、計9時間のゴスペル・ワークショップ(ゴスペルの歌を学ぶ勉強会)に一般の人およそ500人が参加、そこで学び練習した曲を、ドニーのバックで歌う。

この日は自由席、遅めに着いたら、ほとんど満席。客層はさすがにゴスペルかコーラスをやっている風の人たちが多く見受けられた。もちろん、我らがブレンダ・ヴォーン、アル・マーティンなどの姿も。航志くんは、ワークショップは参加したが、この日は自分のライヴがあって泣く泣く参加できず。彼がドニーの前で「アメージング・グレイス」を歌ったら、「アメージング」と驚嘆されたとか。

さて、500人と言っても、その数字がよくわからない。入口で渡されたフライアーにも500人が参加とあるが、実際、本当にバンドとドニーのほかに約500人が同時にステージに上がったのだ。ざっと数えてみると一列50人弱が10段になって、ステージに立つ。よく載るなあ。そのセッティングだけでも、軽く2-3分かかるのだ。このコーラスには圧倒された。500人と言えば、1人50キロとしても25トンの重さになる。ステージはそんな重みにも耐えられるのだろうか、楽屋はどうなるんだろう、などと要らぬ心配をしてしまった。(笑)

おごそかに始まったライヴは、まさにゴスペル。全員で「ハレルーヤ!」と繰り返すところなど、思わずこちらも「ハレルーヤ」と口ずさんでしまう。この声のパワー、声の束は圧巻だ。ドニーが言った。「500人の声…(500 voices...)。こちらに拍手を…」 そして、ドニーの歌声は、その500人の声の束を迎え撃っても、負けない。なんだ、これは。CDでもおなじみのルーサー・ヴァンドロス系の実に気持ちのいい声だ。彼が、一部の歌詞を日本語に直して歌うが、これがまたソウルフル。

ドニーの話しには、外国人の通訳がつく。また、曲のいくつかには歌詞がステージのバックドロップに映し出される。

アップ・テンポの「アイム・ウォーキング」などは、まさにファンキーなR&B風アレンジで、客も立ち上がる。第二部の「ヴィクトリー・チャント」の後半にはスライの「サンキュー」のリフもいれるほど。途中で観客をソプラノ、アルト、テナーと分けてコーラスを覚えさせ、そして、一緒に歌わせるところがあるのだが、これなど人見記念講堂が2500人以上の大コーラスで響くことになり、これまたすごい。ひとつの歌を2000人以上が一緒に歌うことで生まれる一体感の圧倒的なこと。誰もが気持ちいいと感じる瞬間だろう。

この日のショーは、ドニーの友人でもあるエドウィン・ホウキンスの作品「アイ・ラヴ・ユー・(ロード・トゥデイ)」から始まり、同じく彼の1969年の大ヒット「オー・ハッピー・デイ」で幕を閉じた。

一部と二部に分けての2時間45分(途中18分間の休憩を挟む)は、その「ゴスペルの気」に圧倒されてか、酸欠っぽくなり少し気持ち悪くなったほど。そこまで熱気にあふれた空間と時間だった。

なお、ドニーはステージでも話していたが、「私は今年の11月で50歳になります」と言うように、1959年11月生まれ。一部で報じられている1961年生まれは間違い。

帰り際、もう一度、7人の小人の1人でも探そうとしたが、暗くなっていて、探すことができなかった。だが、この日はこのゴスペルの音楽で十分、幸せになった。Oh, Happy Day!!

■ 来日告知記事(ドニーのプロフィールなど)、ゴスペル関連など

April 14, 2009
Donnie McClurkin Will Be Coming To Japan In May
【ゴスペル・ジャイアント、ドニー・マクラーキン5月に来日】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002889.html

August 27, 2006
1025 Gospel Choir Live: Audience & Singers Become As One
http://blog.soulsearchin.com/archives/001226.html

■ ドニー・マクラーキン・ゴスペル・ワークショップ
http://www.donnie2009.com/index.html

■ カーク・フランクリン2009年9月来日

ドニーに続いて、カーク・フランクリン、来日決定。ビルボード・ライヴにて。
ビルボード東京=2009年9月18日、19日。ビルボード大阪=9月15日、16日。福岡店は2009年8月に閉店。
http://www.billboard-live.com/

■メンバー
Members:

Donnie McClurkin (Vocal)
Andrea Mellini (Chorus)
Sheila Carpenter (Chorus)
Duawne Starling (Chorus)
L.Trenton Phillips (Keyboards, Musical Director)
Calvin Parmer (Bass)
Joe Wollfalk (Guitar)
Michael Phillips (Drums)
500 Voices (Chorus)

■セットリスト:ドニー・マクラーキン @昭和女子大人見記念講堂 2009年5月5日火曜
Setlist : Donnie McClurkin @ Showa Joshi University, Hitomi Kinen Koudou

1st
show started 18:00
01. (CD) with dancer
02. I Love You (Lord Today) [Edwin Hawkins] (+Japanese lyrics)
03. I’m Walking
04. You Are My God And King
05. Choose To Be Dancing
show ended 18:56

2nd
show started 19:14
01. Hallelujah Song
02. We Fall Down
03. Stand
04. We Are All One
05. Victory Cant Dance (Hail Jesus) ~ Thank You [Sly Stone]
06. Total Praise (Duawne solo?)
Enc. Oh Happy Day [Edwin Hawkins]
show ended 20:45

(2009年5月5日火曜、昭和女子大学・人見記念講堂=ドニー・マクラーキン・コンサート)
ENT>MUSIC>LIVE>McClurkin, Donnie
2009-36

(2009年5月1日のフィリップ・ウー・ライヴのつづき)

☆【フィリップはハモンド・オルガンが大好き】

オルガン。

フィリップは言う。「僕がこのブルース・アレイが大好きな理由はここにこのハモンド・オルガンがあるからだ」とフィリップは言いながら、ちょっとその音を出してみせた。セカンド・セットの1曲目が始まる前だ。「で、これからやる曲は、(オルガン奏者)ジミー・マグリフの曲です。彼のライヴをブルーノートで見て、そのとき本人に会うこともできました」

そして、ここまでファンキーになるかというほどのファンキーさで演奏。

「次の曲は、僕の大好きなピアノ・プレイヤー、ジョー・サンプルとレイラ・ハサウェイが歌った曲です。この曲をやるのは、とても恐くてね。(笑)」 ブレンダがソウルフルに歌う。

「ホールディング・バック・イヤーズ」については、「この曲は、僕も大好きな曲なんだけど、なぜなら、ピアノ・ソロを弾くところがたくさんあるから」(爆笑) 「じゃあ、アタシも(たくさん)歌うわよ(笑)」とブレンダ。

航志くんは、5月9日にブルース・アレイでライヴを行う。フィリップが言う。「航志と僕は航志の誕生日の翌日、ここでライヴをやります。彼が20歳になります。それから、6月29日、ここで今歌ってくれているゲイリー・アドキンスが初のライヴをやります。ちょうどその日は、僕の誕生日なんです。彼が僕の誕生日を祝ってくれます。(笑)」 (いくつになるの? の声があって) 「22歳…」(爆笑) 

ブレンダが言う。「よくみんなに言われるんだけど、ブレンダ、あなた自分が50歳だって、言わないほうが良いわよ、って。でも、私はそうは思わないの。だって、この世界には50歳まで生きられない人だっているのよ。50歳まで生きられことはご加護があって、感謝すべきことだわ。よくここまで生きて来れました、ってね」 すると、フィリップが「22歳掛ける3倍~~~」(また爆笑) 「年、行きすぎてる(too old)!」と掛け声がかかった。

この日のフィリップ・ライヴは、ブレンダを中心に航志くん、そして最後にはエンディア・ダヴェンポートの飛び入りなどもあってかなり楽しい夜だった。

エンディアは、翌日のイヴェントの打ち合わせとかで、沖野修也さんが迎えに来て、彼のBMで出て行った。僕は、ブレンダ、フェイクーらと軽く食べに行くことになった。

(フィリップ関連続く)

□ 木下航志 ブルース・アレイ2009年5月9日(土曜)
木下航志 『Do The Soul!! vol.5』@BAJ on 9th May 2009満20歳 Birthday Live

(Vo/Fender Rhodes1970)木下航志
(HAMMOND A-100/1964)PHILIP WOO (B)名村武 (G)西山Hank史翁
(Ds)マイケル河合 (Vo)Brenda Vaughn、David King (Vo/Per/Sax)Gary Scott

□ フィリップの師匠、ロイ・エヤーズ再び来日

メンバー:
Roy Ayers- Vibe, Vocal,
Mark Adams- Keyboards,
John Pressley- Vocal,
Donald Nicks- Bass,
Lee Pearson- Drums,
Ray Gaskins-Sax,

waxpoetics JAPAN & contrarede presents
supported by Music Shop SUPER SLICK
ROY AYERS Japan tour 2009

2009/5/17 (sun)
モーション・ブルー横浜Motion Blue yokohama (045-226-1919)
http://www.motionblue.co.jp/
ROY AYERS
1st open 16:00 / start 17:30, 2nd open 19:00 / start 20:30 (入替制)
charge 5,775yen (without food & drink)
PIA(P: 323-139) , LAWSON (L: 77442) 4/18発売

5/18 (mon)
渋谷デュオ Shibuya, DUO (03-5459-8716)
http://www.duomusicexchange.com/
ROY AYERS / INO hidefumi / CRO-MAGNON
DJ: MURO
open 18:00 / start 19:00
adv 6,800yen / door 7,300yen (without drink)
PIA(P: 321-941), LAWSON(L: 79263), e+ (http://eplus.jp)

5/19 (tue)
京都たくたくKyoto, takutaku (075-351-1321)
http://www.geisya.or.jp/~takutaku/
ROY AYERS / CRO-MAGNON
open 18:00 / start 19:00
adv 6,800yen / door 7,300yen (without drink)
PIA(P: 322-338)

5/20 (wed)
名古屋クラブ・クアトロNagoya, club QUATTRO (052-264-8211)
http://www.club-quattro.com/schedule_nago.php
ROY AYERS / INO hidefumi / CRO-MAGNON
open 18:00 / start 19:00 adv 6,800yen / door 7,300yen (without drink)

詳細は、こちら↓
http://www.contrarede.com/event/event_roy.html

■ 過去関連記事

July 09, 2008
“Funkin’ Party For Blue Note”(Part 1) : Superstars Of Jazz Fusion Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/002601.html

October 25, 2007
Roy Ayers & Bilal Live At Billboard
http://blog.soulsearchin.com/archives/002104.html
ロイ・エアーズ前回来日ライヴ評。過去記事一覧も。

(2009年5月1日金曜、目黒ブルース・アレイ=フィリップ・ウー&フレンズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Woo, Philip

2009-35

◎【安住紳一郎アナ、忌野清志郎、誤読、なぜ?】

誤読。

誤読、読み間違え、書き違え、誤字脱字は、テレビやラジオ、あるいは人前で話す人、物を書く人間の永遠のテーマだ。読み書き完璧な人間なんて最初からいない。書いたり、読んだりを積み重ね、学び、少しずつ正しい言い方、書き方を覚えていく。僕だって人のことは言えない。間違った読みや表記をすることもある。当たり前のことなのだが、それを限りなく少なくしていくことが大事だ。

2009年5月2日(土曜)の『情報7days ニュースキャスター』(TBS系列夜10時~)の中で、同テレビの安住紳一郎アナが、「忌野清志郎(いまわのきよしろう)」を「せいしろう」と読んでしまった。

なぜこうなったのか。原因を推理してみたい。不思議なのが、一度目の「読み」では、正しく「きよしろう」と読んでいる。少し雑談があり、「繰り返します」の後に「せいしろう」と読み、そのときは誰も注意せず、もういちど同じニュース原稿を読むときにまた「せいしろう」と読み、横の出演者(たぶん、ビートたけしではない方)に「きよしろう」と正され、「あ、きよしろうですね」と直した。

そのときの模様。↓
http://www.youtube.com/v/7F6BIbFrB4Q&hl=ja&fs=1

まず、考えられることは、次のようなパターンだ。

1)安住アナが忌野清志郎を知らなかった。
2)一応、知っていた。

1)の場合。

A)原稿にはフリガナがふってあった。一度目は急に入ったニュース原稿だったので、原稿を必死に忠実に読んだ。だが2度目は1度読んだので「安心」し、さらっと見て、「清志郎」の漢字を、自分なりの読みで「せいしろう」と読んでしまった。
B)知り合いか友達に「清志郎」を「せいしろう」と読む人物がいて、無意識のうちにそれを発音してしまった。
C)忌野清志郎が、ものすごく有名な歌手ということを知らず、そのニュースの重大さをあまり認識していなかった。そこであまり集中力がなく、さらっと流してしまった。

2)の場合。
A)一応知っていたが、緊急ニュースにパニックになり、頭が真っ白になり、思わず「せいしろう」と読んでしまった。
B)原稿に「せいしろう」とフリガナがあった。(かなりあり得ないが) (これだと、一度目が読めたことが説明がつかない)
C)清志郎の名前は見たことがあったが、読みに自信がなく、どっちかわからないので、両方読んでみた。(これもないだろうなあ=(笑))

予防策はこれしかない。その人物のことを仮に知らなくとも、名前の読みを確認する。原稿にはフリガナをふってもらう。

個人的には僕は安住アナのあのひょうひょうとしたところが好きで、好感を持っている。テレビ・マニアだということや、オタクなところもいい。そんな安住アナには、彼が忌野清志郎を知っていたか、聞きたい。それから原稿にフリガナはふってあったのか。彼は1973年生まれだから、RCが人気になりだした頃はまだ興味はなかったかもしれない。少なくとも、リアル・タイムで体験した世代ではない。しかし、忌野清志郎は80年代、90年代も活躍していたので、なんとなく、見たことはあったくらいの認識かもしれない。ま、彼が音楽にまったく興味がなければ、知らなくてもおかしくはない。彼の言い訳がきいてみたい。

ENT>OBITUARY>Imawano, Kiyoshiro
ENT>TV>Azumi

(フィリップ・ウー・ライヴ=パート2=は、明日以降に掲載します)

【忌野清志郎さん、死去】

訃報。

シンガー、忌野清志郎さんが、2009年5月2日午前0時51分、がん性リンパ管症のため都内の病院で死去した。58歳だった。葬儀は5月9日午後1時、東京都港区南青山の青山葬儀所で行われる。2006年7月、喉頭がんが判明。その後治療を続け、一時期回復、2008年2月に武道館で復活公演、しかし、2008年7月、左腸骨への転移が確認されていた。ただ2008年11月、盟友ブッカーTのライヴには3日間も飛び入りでステージに立ち、元気なところを見せていた。

+++++

オーティス。

清志郎さんといえば、メンフィス。オーティス、サム・ムーア、ブッカーT…。彼の飛び入りを数えてみると僕は5回も見ていた。サム、ブルース・ブラザース、ブッカーTだ。みんなメンフィスつながりだ。彼が大好きだったそういうアーティストのライヴに彼は足を運び、そうしたアーティストたちは彼をステージに上げた。

この映像が僕には忘れられない。(削除されないことを祈りつつ…)

http://www.youtube.com/v/IgTSH8o5S20&hl=ja&fs=1

『オーティスが教えてくれた』 忌野清志郎、スティーヴ・クロッパー
(作・忌野清志郎)

オーティスが教えてくれた
遠い遠い あの夏の日
オーティスがシャウトしてた
勇気を出せよ 君の人生だろ?
オーティス・レディングが歌っている
オーティス・レディングがあのラジオで
ガットゥ! 
オーティスが教えてくれた
遠い国のやせっぽちの少年に
オーティスがそっと教えてくれた
歌うこと 恋に落ちること
愛し合うこと 君と歩くこと 笑うこと
涙をふくこと しゃべること 信じること
抱きしめること 旅にでること
叫ぶこと 愛し合うこと 戦争をやめること

+++++

ガット。

言葉がわからなくとも、スティーヴ・クロッパーはその歌声に涙する。それは、清志郎の音楽にソウルがあり、そのソウルの塊がクロッパーにも強い衝撃で伝わるからだ。(そんな解説はヤボ、この映像を見ればわかる。ただ、映像を見られない人のために) オーティスのところを今、清志郎に変えて聴きたい気分だ。

最後にブルーノートで見たブッカーTの飛び入りのエンディングで、清志郎は「ありガット、ガット、ガット…」と叫んだ。清志郎さん、素晴らしい音楽をありガット、ガット、ガット! 

これで清志郎さんもゆっくりオーティスとソウル談義ができるだろう。

+++++

奇しくも、今日(2009年5月3日)の「山野ミュージック・ジャム」(インターFM=76.1mhz=日曜午後4時半~)では、ブッカーTのソロとしては1978年以来31年ぶり、MGズのものとしても1994年以来15年ぶりの新作『ポテトホール』を紹介する。清志郎さんの話をするつもりでしたが、番組を清志郎さんに捧げたいと思います。

■ 過去関連記事

November 15, 2006
We Want More Moore, Not Some Moore
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_11_15.html
(サム・ムーア2006年来日ライヴ評) (ここに過去記事一覧も)

November 18, 2006
Sam Moore With Surprising Finale: Sam, You Are So Beautiful
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_11_18.html
(同ライヴ評=忌野清志郎、飛び入り)

April 03, 2007
Blues Brothers Rock The House: Happy Birthday Kiyoshiro
http://blog.soulsearchin.com/archives/001689.html
(忌野清志郎、飛び入り)

November 02, 2007
Everybody Loves Sam Moore: A Night Of Soul Explosion (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/002119.html
(忌野清志郎、飛び入り)

November 03, 2007
More Sam Moore: A Night Of Soul Explosion (Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/002120.html
(清志郎さんとのちょっとした会話)

November 21, 2008
Booker T & The MG’s: Kiyoshiro Is Good To Go
http://blog.soulsearchin.com/archives/002741.html
(忌野清志郎、飛び入り)

November 24, 2008
Booker T & The MG’s Featuring Imawano Kiyoshiro
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_11_24.html
【忌野清志郎、MGズに3度目の登場】

ENT>MUSIC>OBITUARY>Imawano, Kiyoshiro (April 2, 1951 - May 2, 2009, 58)

◆【フィリップ・ウー・ライヴ(パート1)】

ファミリー。

定期的にこのブルース・アレイなどで行われている日本一ファンキーなキーボード奏者、フィリップ・ウーとそのファミリーのソウルフルなライヴ。今回のタイトルは、「ゴールデン・ウイーク・オブ・ソウル」。そのまんま。(笑)

一言で言うと、今回のはセットリストもすごくよく、ライヴも適度の緊張があり、観客のリアクションもよかったので、全員のパフォーマンスがものすごく集中していた。今まで見た数多くのフィリップのライヴの中でひょっとして一番よかったくらいに思えた。

今回も、ほとんどの曲でリード・ヴォーカルを取るブレンダ・ヴォーンが歌で圧倒する部分もあったが、途中入るキーボード・ソロがいつになく熱く盛り上がった。特に「ユー・センド・ミー」などのピアノでの、チャーチ・フィーリングとグルーヴ感はすごい。なんでここまでグルーヴ感が出るのだろう。圧巻だ。続くファースト・セット最後の「僕たちは、ポップもソウルも、ジャズもファンクもゴスペルもやるけど少しブルーズをやろう」と言って始まった「ドクター・フィールグッド」は10分近くのブレンダの熱唱が観客を一気に掴んで会場をひとつにした。フィリップもこの日のプレイはいつになく熱かった。この曲のハモンド・オルガンも最高だ。そしてハンコ屋さんのギタープレイも、ソロのところで思い切りファンキーになる。才能ある演奏家は、やる楽曲、周りのミュージシャンたちとのヴァイヴでいくらでも変幻自在なのだ。

見所はいくつもあるが、そのひとつはドラムス。今回のドラマーは当初のジェイ・スティックスから新進気鋭のフェイクーに変更。最近日本にやってきて、音楽シーンに衝撃を与え始めている強力なニューヨーク出身のドラマーだ。音源は聴いていたが、初めてライヴを見た。軸がぶれずかなりいい。日本に正式に本拠を置いたら、かなりの売れっ子になることはまちがいない。すでにあちこちで遊びでジャム・セッションに参加し、業界内で急速に名前を広めている。そのプレイを見て、デニス・チェンバースを思い出したが、なんと後でスティックを見せてもらったら、デニスのロゴが入ったものだった。譜面も読んで書け、スタジオでもライヴでもどちらもOKとのことだ。

今回のゲストは、ゲイリー・アドキンスと木下航志。ゲイリーは、まずスタイリスティックスなどで有名な「ベチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」を。これをブレンダとデュエット。スタイリスティックスのファルセット、ラッセル・トンプキンスを彷彿とさせる美しい声が印象的だ。また、セカンドではステファニー・ミルズで有名なプリンスの「ハウ・カム・ユー…」をゲイリーとデュエットしたが、これがセリフのやりとりも最高でおもしろかった。女性目線で、ブレンダが「なんであなた最近、私に電話してくれないの?」 すると、ゲイリーが「君のところに電話しても、他の男がでるじゃないか」。ブレンダ「あれは、アシスタントで、弟の子供の兄弟で…、親戚なのよ…」 2人の歌のかけあいも聴き応え十分。彼らにもっともっとデュエットをしてもらいたいと思った。ありきたりだが、マーヴィン&タミーの作品から何か合うものを歌ってほしい。Ain’t Nothing Like The Real Thing, You’re All I Need To Get Byなどなど。他のデュエットからでもいい。いくらでもある。

そしてもうひとりが、「僕の生徒です」とフィリップが言って紹介する木下航志。フィリップ。「航志、僕は先生として、どうですか?」 航志くん。「えーと、厳しい」(笑) この日はファーストでスティーヴィーの「ユー・アンド・アイ」をフィリップと2人だけで演奏。後半のフェイクするあたりがすごい。ワン・ワードで彼は客を掴むことができる。この声。最後の「ユー・・・・アンド・・・ア~~イ」というところなど恐れ入る。この曲は彼の力が存分に出るので、初めて彼を見る人をみな圧倒する。

この夜は、イギリスからヴァケーションでやってきているブラン・ニュー・ヘヴィーズのリード・シンガー、エンディア・ダヴェンポートがブルース・アレイに来て、一緒にライヴを鑑賞。彼女も航志君には驚いた様子。エンディアにセットリストを見せて、「歌える曲はどれ?」と聞くと、「ノー、ノー、歌わないわ、今日は。(笑)ただ見て楽しむの」との返事。しかし、歌われる曲、すべて知っている様子で、ライヴが始まる前にブレンダやメンバーに紹介したところ、本編最後の「アンティル・ユー・カンバック・トゥ・ミー」で、ブレンダから呼び出され結局ステージにあがった。

しかし、ステージに上がってひとたびマイクを握ってしまえば、一挙に客を掴む術を知ってる。ブレンダとのかけあいも、まるで旧知の仲のよう。観客から、「彼女は誰、誰?」とたちまち声があがった。フィリップは、音楽を媒介に誰とでも友達になれる。フィリップとフェイクーはおとといリハーサルで初めて顔を会わせたが、まったく問題なし。音楽はユニヴァーサル・ランゲージ…。ほんと、こういうソウル・ショーはもっともっと宣伝して応援してあげないと。

(この項、続く)

+++++

■ 告知

ゲイリー・アドキンス、ブルース・アレイで単独ライヴ敢行、6月29日。
木下航志、誕生日ライヴ、5月9日、ブルース・アレイ。

■メンバー

Philip Woo Band presents “Golden Week Soul”

(NY.STEINWAY/FenderRhodes1970/Hammond A-100/Leslie147)Philip Woo
(Vo)Brenda Vaughn (B)Cliff Archer (G)西山Hank史翁 (Ds)Phekoo
★Guest (Vo)木下航志、Gary Adkins, +N’Dea Davenport (Walk-In)

■セットリスト フィリップ・ウー・バンド 2009年5月1日
Setlist : Philip Woo & Friends @ Blues Alley
[ ]-original artists, ( )=singers this show

first
show started 19:41
01. Fikisha (Instrumental) [Roy Ayers]
02. Love Changes [Mothers Finest] (Brenda)
03. Ffun [Con Funk Shun] (Brenda)
04. Betcha By Golly, Wow [Stylistics, Norman Conners/Phyllis Hyman] (Brenda + Gary Adkins)
05. You And I [Stevie Wonder] (Kishita Kohshi)
06. Everlasting Love [Chaka Khan] (Brenda)
07. You Send Me [Sam Cook] (Brenda)
08. Doctor Feel Good [Aretha Franklin] (Brenda)
show ended 20:57

second
show started 21:23
01. Brown Bread (Instrumental) [Jimmy McGriff]
02. One Day I’ll Fly Away [Joe Sample/Randy Crawford, Lalah Hathaway] (Brenda)
03. Holding Back The Years [Simply Red] (Brenda)
04. How Come You Don’t Call Me Anymore? [Stephanie Mills, Prince] (Brenda + Gary)
05. Don’t You Worry ’bout A Thing [Stevie Wonder] (Kishita)
06. Until You Come Back To Me [Stevie Wonder, Aretha Franklin] (Brenda + N’Dea Davenport)
Enc. Work To Do [Isley Brothers] (All)
show ended 22:44

(2009年5月1日金曜、目黒ブルース・アレイ=フィリップ・ウー&フレンズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Woo, Philip

2009-35

★アンソニー・ハミルトン7月に初来日
Anthony Hamilton Will Be Coming To Japan In July

【アンソニー・ハミルトン7月に初来日】

サザンソウル。

グラミー賞も獲得しているソウル・シンガー、アンソニー・ハミルトンが2009年7月、初来日する。ビルボード東京で7月24日(金)、25日(土)、27日大阪ビルボードの予定で日本公演を行う。

アンソニー・ハミルトンは、1971年1月28日、ノース・キャロライナ州シャーロッテ生まれ。元々教会でゴスペルを歌っていたが、プロとしての成功を求め1993年ニューヨークへ。ここでアンドレ・ハレルのアップタウン・レコードと契約。

1995年、アップタウンでデビュー・アルバムを録音するが、レコード会社が活動をやめたため未発売のまま終わる。そこでアップタウンからMCAに移籍、1996年『XTC』をリリース。評価は高かったが、まったく売れなかった。1999年、ロスのソウルファイアー・レーベルへ移籍し、アルバム1枚分の作品を録音するが、またもソウルファイアーが活動停止し、これらの作品も未発売となった。これらの作品の中には、サンシャイン・アンダーソンの「ラスト・ナイト」や、ドネル・ジョーンズでヒットする「ユー・ノウ・ワッツ・アップ」などもあったという。

2000年、アンソニーはディアンジェロに誘われワールドツアーへ。その後、ナッピー・ルーツの「ポー・フォークス」などで歌声を聴かせ、さらにジェイダキス、2パックらラッパーたちとのコラボレーションを多くこなし、知名度をあげていった。2003年のグラミーで、ナッピー・ルーツの曲がグラミーにノミネートされ、パフォーマンスをしたところ、業界のヴェテラン、マイケル・モウルディンの目に留まり、彼の息子に契約を勧めた。その息子というのが、ジャーメイン・デュプリだった。こうしてアンソニーは、デュプリのソー・ソー・デフと契約。2003年、同レーベルからのデビュー『カミング・フロム・ホエア・アイム・フロム』がリリースされ、これが大評判となり、アンソニーの名は決定的となった。この作品で、アンソニーは21世紀のサザン・ソウル・シンガー的な立ち位置を確立。

その後、ソウルファイアー時代のものが2005年にリリースされ、同年、ソー・ソー・デフからの第2弾『エイント・ノーバディー・ウォーリン』、そして、2007年、過去音源のものを集めた『サザン・コンフォート』が出て、2008年、最新作『ザ・ポイント・オブ・イット・オール』が出ている。

ヒップ・ホップ・アーティストとの関連が強いが、彼自身は典型的なゴスペルに根付いたオールド・スクールの本格派シンガー。いずれの作品も熱いソウルを聴かせる。最近では、映画『アメリカン・ギャングスター』で歌手役で出ている。

□来日情報、ビルボード・ライヴ(東京)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=6982&shop=1

□CD

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001926H0/soulsearchiho-22/ref=nosim/

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00092ZMF2/soulsearchiho-22/ref=nosim/

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000CFWP7E/soulsearchiho-22/ref=nosim/

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001GM7IPG/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ENT>ARTIST>LIVE>ANNOUNCEMENT>Hamilton, Anthony

▲【サリナ・ジョーンズ・ライヴ】

恵比寿。

5年ぶりの新作『ラヴ・アンド・インスピレーション』を出したサリナ・ジョーンズの久々のライヴがあるので恵比寿ガーデン・ホールに足を運んだ。その昔、90年代にインタヴューしたことがある。とても丁寧にインタヴューに答えてくれたことを覚えている。

これまですでに40枚以上のアルバムを出しているサリナが日本で一挙にブレイクしたのは、日本のビクター(音産=当時)と契約してからのこと。最初のアルバム、1979年8月に出た『愛の輪をつなげ(Stormy With Luv)』がきっかけだが、となると、サリナは今年ビクターと契約30周年、ということになる。大きなくくりではジャズだが、ポップスのレパートリーが多いので、ジャズ風ポップ・シンガー、という感じもする。ブルーズ、ジャズ、ボサノヴァ、ポップス、ロック、ソウル、どんな曲も自分の味にしてしまう。セットリストをじっくりご覧いただくと、そのヴァラエティーに富んだところがよくわかる。

バックがミッキー吉野さんをはじめ、オール日本人。途中休憩をはさんでの全23曲。観客は圧倒的に年齢層が高かった。ガーデン・ホールは席を作り、約600席、ほぼ満員。

誰が歌ったスタンダードなのだろうと、いくら調べてもオリジナルが誰かわからなかった下記セットリスト16曲目は、なんと1980年にリリースされた日本での2枚目『愛のバラード(Ballad With Luv)』に収録されたミッキー吉野作曲の作品。アレンジ、ピアノは大野雄二さんだった。なかなかいい曲だった。

個人的に一番印象に残ったのは、ジャニス・イアン作ロバータ・フラックで有名な「ジェシー」。心に染みるいい曲だ。

ライヴ後、サリナは関係者が集まったホワイエに登場したが、関係者が相当数いた。さすが、初来日以来30年を超える親日家だけある。そうしたら、その関係者の中に、漫画家の蛭子能収(えびす・よしかず)さんがいた。蛭子さんはサリナのファンだったのだろうか。なぜここに? う~む、なぜなら、ここが恵比寿だから。失礼しました。

■サリナ・ジョーンズ最新作『ラヴ・アンド・インスピレーション』(2008年10月発売)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EY6NW0/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ メンバー

サリナ・ジョーンズ (Vocal)
ミッキー吉野 (Keyboards)
安次嶺悟 (Piano)
石川雅春 (Drums)
増原巖 (Bass)
土方隆行 (Guitar)
吉田治 (Sax/Flute)

■セットリスト サリナ・ジョーンズ
Setlist : Salena Jones @ Ebisu Garden Hall, April 29, 2009

show started 17:08
01. The More I See You [Nat King Cole]
02. Antonio’s Song [Michael Franks]
03. Lovely Day [Bill Withers]
04. My Love [Paul McCartney]
05. Stuck On You [Lionel Ritchie]
06. Everything Must Change [Bernard Ighner}
07. Nature Boy [Nat King Cole]
08. It Must Be Love [Labi Siffre, Madness]
09. Hope Love And Inspiration [New, original]
10. Every Breath You Take [Police]
performance ended 17:56

Second set
performance started 18:18
11. Just The Way You Are [Billy Joel]
12. The Way We Were [Barbra Streisand]
13. Jobim Medley: Boy From Ipanema ~ Meditation (Meditacao) ~ Water To Drink (Aqua De Beber)
14. Summer time [Classic, Gershwin]
15. I Don’t Want To Be Alone Tonight (with Micky Yoshino) [Shell Silverstein, Doctor Hook]
16. My Everyday [Micky Yoshino]
17. You’re My Everything [Nat King Cole]
18. Misty [Classic, Erroll Garner]
19. Night And Day [Classic,Cole Porter]
20. Jesse [Roberta Flack, Janis Ian]
21. It Don’t Mean A Thing, (If It Ain’t Got That Swing) [Duke Ellington]
22. You’ve Got A Friend [Carol King, James Taylor]
Enc. Dance With Me (Let’s Dance) [New, original]
show ended 19:21

(2009年4月29日水曜、恵比寿ガーデン・ホール=サリナ・ジョーンズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Jones, Salena
2009-34

■【アル・マッケイ・オールスターズ・ライヴ】

熱狂。

元アース・ウィンド&ファイアーの名ギタリストとして鳴らしたアル・マッケイ率いるオール・スターズの昨年(2008年)3月ブルーノート以来約1年1ヶ月ぶりの来日ライヴ。トランペット1人だけ変わっていたが、バンド編成は昨年同様のメンバー。昨年はピンチヒッターとしてライヴの前日に要請を受けたというオーサカ=モノレールの平石さんが、今回は3日前にオファーを受け、慣れた手つきで堂々とトロンボーンを吹いた。ビルボード、超満員。やはり、昔ながらのアース・ファンなのだろう。

昨年からも引き続き同メンバーで演奏をし続けているためか、サウンドもよりタイトに引き締まっているような印象を受けた。アース全盛期のセットリストが何よりも嬉しい。スロー・バラードの「リーズンズ」でのエド・ウィンのサックスとヴォーカル、ティムとの掛け合いから、さらに、サックスの熱い熱いソロも燃える。エドの血管が切れるのではないかと思わせられるほどの熱吹(ねっぷう)だ。

「リーズンズ」で少しテンポをゆっくりにした後の「イン・ザ・ストーン」から本編最後の「セプテンバー」までおよそ30分ノンストップは、何度聴いても、見ても、圧巻だ。ティムが歌う「ファンタジー」は、今やフィリップを凌駕するのではないかと思わせられるほど、力強い。さらに、ブラス・セクションが輝く「ジュピター」「ゲッタウェイ」、そして、「マジック・マインド」のたたみかけるシーンは最高だ。特に「マジック・マインド」のトランペット、サックス、トロンボーンのアタックの強い歯切れのいい演奏は聴く者をこれでもかと高揚させる。

本編が終ってティヴィアが叫んだ。「サンキュー、大阪!」 あれ? (笑) アンコールで戻ってきた彼はすぐさま、「お詫びいたします! 大阪ではなく、サンキュー、東京!」 アンコールは、「ブギワン」がなかったが、観客総立ちで両腕を天井に突き上げて楽しむ「レッツ・グルーヴ」。これを終えると汗だくのメンバーが全員手をつないで横一列となり、深々とお辞儀をする。ただそのとき、平石さんは、トランペットでオリジナル・フェニックス・ホーンのマイケル・ハリスが手をつないでくれないことに、ちょっと寂しい思いをしているそうだ。(笑) そういえば、平石さんのステージでの立ち位置は、そのマイケルより前。普通だったら、マイケルが前に来そうなのだが。それと、マイケルは平石さんに英語が通じなくてどうやらもどかしい思いをしているらしい。(笑)

アンコールのときにはバックのカーテンが開けられる。そこには今、話題のスポット、檜町公園の夜景が広がる。草彅(くさなぎ)剛の現場だ。草彅くんも、きっと現実からゲッタウェイ(逃避)したかったんだろう。

■アル・マッケイ関連・過去記事

March 21, 2008
Al McKay Allstars Live : Big Party Is Happening On The Stage
【アル・マッケイ・オールスターズ~ステージ上は大パーティー騒ぎ】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_03_21.html
(前回来日ライヴ評)

同上英語版・アル・マッケイのウェッブ↓
http://www.almckay.com/reports.php?news_id=35&start=0&category_id=9&parent_id=9&arcyear=&arcmonth=

April 14, 2008
Some Times, A Piece Might Influenced Somebody
【時にひとつの文章が、誰かに影響を与えることもある】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2008_04_14.html


◎アース・ウインド・アンド・ファイアーの名ギタリスト、アル・マッケイの挑戦 (インタヴュー記事)
http://www.barks.jp/feature/?id=52241463

◎アル・マッケイ・オールスターズ・ライナーノーツ
『ライヴ・アット・マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル2002』
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/linernotes/mccay20030723.html

2003/06/12 (Thu)
Crash Between Maurice White And Al McKay
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200306/diary20030612.html

◎アース・ウインド&ファイアー『ライヴ・イン・リオ』(アル・マッケイ在籍のアースのライナーノーツ)
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/linernotes/earth20030326.html

January 19, 2006
Earth, Wind & Fire: Live At Budoukan, Why They Didn’t Play Encore Song?
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_01_19.html
(ここにアース関連・過去記事一覧)

■ メンバー

アル・マッケイ・オールスターズ AL McKAY ALLSTARS
2009年4月28日(火曜)~29日(水曜)@ビルボード・ライヴ東京

アル・マッケイ(ギター)Al McKay(g)
ティム・オーウェンズ(ヴォーカル)Tim Owens(vo) (ドレッドヘア、真ん中)
ディヴィア・デュケット(ヴォーカル)Devere Duckett(vo) (向かって右)
クロード・ウッズ(ヴォーカル) Claude Woods(vo) (帽子を被った向かって左)
マイケル・ハリス(トランペット)Michael Harris(tp) (ヴェテランのアフリカン・アメリカン。元フェニックス・ホーン)
スティーヴン・リード/Stephen Reid(Trumpet) (白人)
平石勝俊from オーサカ=モノレール(トロンボーン)Katsutoshi Hiraishi(tb) (ライアン・ポーターのピンチヒッター、日本でのセミ・レギュラー?)
エド・ウィン(サックス) Ed Wynne(sax)
ディ-ン・ガント(キーボード) Dean Gant(key) (手前、2段のキーボードを担当)
ベン・ダウリング(キーボード)Ben Dowling(key) (後ろの白人)
フレディー・フリューレン(ベース)Freddie Flewelen(b)
アーロン・ハガーティー(ドラムス)Aaron Haggerty(ds)
デイヴィッド・リーチ(パーカッション)David Leach(per)

■セットリスト アル・マッケイ・オールスターズ
Setlist : All McKay Allstars @ Billboard Live, Tokyo, April 28, 2009

Show started 21:33
00. Intro : “On The Way Up”
01. Serpentine Fire (1978)
02. Got To Get You Into My Life (1978)
03. Shining Star (1975)
04. After the Love Is Gone (1979)
05. Reasons (1975)
06. In The Stone (1979)
07. Fantasy (1978)
08. Jupiter (1977)
09. Getaway (1976)
10. Magic Mind (1977)
11. Let Your Feelings Show (1979)
12. Can’t Hide Love (1976)
13. That’s The Way Of The World (1975)
14. September (1978)
Enc. Let’s Groove (1981)
Show ended 22:52

(2009年4月28日火曜、ビルボード・ライヴ東京=アル・マッケイ・オールスターズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>McKay, Al & All Stars
2009-33

Yumin Talks About Marvin Gaye’s "I Want You"

●【ユーミン、マーヴィン・ゲイの「アイ・ウォント・ユー」を語る】

後ろ手。

ユーミンこと松任谷由実さんの番組『SWEET DISCOVERY』(毎週日曜午後1時から、東京FM系列全国ネットで放送)の2009年4月26日放送分で、「大人のラヴソング」を特集、その中でマーヴィン・ゲイの「アイ・ウォント・ユー」をかけていた。

曲がオンエアされたあとのコメントがまたまたおもしろかった。

ユーミン曰く。「マーヴィン・ゲイっていうのは声が悲しい、色っぽい。濡れてる。野性もあり、知性もあり、そのバランスがとれていて、見事に洗練になっている。スタイリッシュです。日焼けした肌に夕暮れのちょっと冷めた風が吹くと、体の芯にある何かを刺激する。歌詞はほとんど『アイ・ウォント・ユー』とだけしか言ってなくて、とてもシンプルなんだけど、シンプルなほど、極まる」

「『アイ・ウォント・ユー』な夜、適度なムードを作って、(男の人は)どんなタイミングでドアを後ろ手で閉めるか。男性にアドヴァイスしたいのは、女性の細かいサインを見逃すな、ということですね。女性が自分の髪に触ったり、タッチしてきたりしたら、それはサインです。それを見て、うまく、いいタイミングで後ろ手でドアを閉めていただきたいと思います」

彼女がしゃべりだしてから、あわててメモを取り出したので、一字一句はこの通りではないのだが、大筋こんな雰囲気の話しだった。

「マーヴィン・ゲイの声が濡れてる」、「アイ・ウォンチューな夜」なんて言い方がさすがだ。

I Want You / Marvin Gaye
(Written by T.Boy Ross, Leon Ware)

I want you the right way
I want  you
But I want you to want me too
Want you to want me,baby
Just like I want you

I give you all the love I want in return sweet darlin’
But half a love is all I feel
It’s too bad,It’s just too sad
You don’t want me now
But I’m gonna change your mind
Someway,somehow,oh baby

Repeat

This one way love is just a fantasy, oh sugar
To share is precious, pure and fair
Don’t play with something you should cherish for life, oh baby
Don’t you wanna care
Aint it lonely out there

Repeat

この曲は、1976年、モータウンのソングライターとして活動していたリオン・ウエアがもともと自分の作品として作っていたものだが、これを聴いたモータウン社長、ベリー・ゴーディーがなかなか新作を作らないマーヴィンにしびれを切らして、この曲を聴かせ、マーヴィンにこれを録音させようとしたもの。マーヴィンはこの曲を聴いて、瞬時にアルバム作りに取り掛かることになった。

このセクシーな曲をマーヴィンにぴったりだと思うベリー・ゴーディーの慧眼でもあるが、それを期待通り、というか、期待以上のものにするマーヴィンも、やはりすごい。

この曲は、当然、マーヴィンはすでにつきあい始めていた彼より17歳年下のジャニスのために歌った。

■ 『アイ・ウォント・ユー』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000AFOH6/soulsearchiho-22/ref=nosim/

++++

マーヴィン・ゲイ伝記『マーヴィン・ゲイ物語~引き裂かれたソウル』校了。

ついに本文など本書部分が終りました。本は、上製でハードカヴァー、ページ数が確定し、値段が予価より100円あがってしまい、2900円(消費税込み3045円)になってしまいました。正確にはあと表紙周り・帯の色校など、若干の作業が残っていますが、99.9%終りました。よほどの大事故がない限り、連休明けの5月15日ごろに印刷が出来上がり、5月20日ごろ、書店に並ぶ予定です。改めて、これらの作業を終えて何かご挨拶を書きたいと思います。

ENT>RADIO>SWEET DISCOVERY>Gaye, Marvin
ENT>BOOK>Gaye, Marvin
ENT>MUSIC>ARTIST>Gaye, Marvin

△【深町純キーボード・ライヴ月例定例会第100回~日本の音楽を探し求めて~】

100回。

毎月最終土曜日に行われているキーボード奏者深町純の即興演奏だけでおくる定例キーボード・パーティーがついに100回目を迎えた。2001年1月に恵比寿のアートカフェでスタートし、8年4ヶ月。恵比寿で2007年5月(第77回)まで行い、店がクローズした後は、深町さんが祐天寺に自分で出した「FJ’s」に場所を移し、2年弱。いやあ、よく続いています。これもまた、継続は力なり。

雨にもかかわらず、さすがに100回記念ということもあってか超満員。特に100回目だからという趣向はなく、いつもどおりの深町節と、深町タッチが休憩をはさんで約2時間半。

深町さん熱弁。「僕は、何度も言っていますが、日本の音楽というのを作りたくて、(100回まで)ずっとやってきました。たとえば、アメリカにはアメリカの音楽がたくさんあります。ブルーズもあれば、カントリーも、ジャズもある。フランスにもシャンソンもあり、ドイツにも多くのクラシック・アーティストがいい作品を作っています。では日本の音楽ってなんですか。多くの人が演歌だという。でも、僕に言わせるとこれはお隣の韓国からやってきていて、日本のものではない。そういう理由のひとつが、かつて日本にあった『佐渡おけさ』のような民謡と、演歌はまったく違うということがあります。むしろ、そうした日本民謡が日本の音楽かもしれない。でも、今日日常生活の中で僕たちは普通に日本民謡は聴かない。

では日常生活の中で聴く音楽で、日本の音楽は何か。雅楽というのも、日本の音楽でしょう。でも、これも日常生活の中では聴かない。いわゆるJポップというのが日本の音楽というのであれば、それはちょっと寂しい。たとえば、ロンドンやパリやアメリカなんかに行けば、ホンダやトヨタや日産の車が日常で走っている。ではそういった都市で、日本の音楽が流れているだろうか。流れていない。どうしてなんだろう。それは多分、(日本で作られている音楽が)真似されたものだからだと思う。だから今は日本の音楽はないと思う。ひょっとしてたぶん、江戸時代にはあったのかもしれない。でも、明治維新を経て、そういうものがなくなった。そして、恐ろしいことに、日本人の誰もが、日本の音楽を欲しいと思っていない。

僕の世代(50代から60代)は多くはみんな洋楽ファンでした。アメリカのロックやジャズ、あるいはクラシックを聴いたりしていた。そんな中で僕は日本の音楽をずっとやりたいと思っている。(日本人で)著名なピアニストというと、みんなジャズのピアニストか、クラシックのピアニストです。それから(日本人で)ハワイアンやジャズをやる人たちもいます。もちろん、それはいけないということではないんですが、日本人としてのアイデンティティーはどこにあるんだろう。何か日本の音楽があったほうがいい。そう思ったわけです。

そんな中で、僕が(日本の音楽を作るために)唯一やろうとした方法が即興演奏だったんです。ジャズもクラシックも弾きたくない、そこから始まった。でも、(ジャーンと適当に弾いて)こういう即興みたいのも嫌いだったんです。そこで、最初に恵比寿のアートカフェでこの即興演奏会を始めたときに、僕が心に誓ったことがあって、それはいつでもちゃんとメロディーがあって、和音(コード)があるものをやろう、ということでした。

僕のバックグラウンドにはクラシックがあり、ジャズもあるでしょう、僕が即興で演奏するものの中には、クラシックのフレーズもジャズの要素、フレーズもあるでしょう。でもそこで演奏したものは、日本のものだろうと思う。なぜなら、僕が日本人だからだと思う。そういう音楽を多くの人がやってくれれば、日本の音楽ができると思う。多くの人がそういう音楽を欲しいと思って欲しい。

日本は工業国家です。その製品は世界各地に行っている。でも日本の音楽という文化は世界に広まっていない。日本の音楽が世界のヒットチャートで1位にならないのは寂しい。どうしてならないの。

僕の友人に松山千春という人がいて、これは彼と意見が一致しているんですが、僕は喜多郎の音楽にはそれほど感銘を受けていないが、喜多郎というミュージシャンがグラミーにノミネートされたことは、すごいこと、偉いことだと思う。そのとき、日本のメディアはなぜ大々的に取り上げないんだろう。絶対にもっと取り上げるべきことだと思う。WBCでイチロー君が活躍したのと同じくらい、すごいことなのに。もちろん、僕が言っていることがすべて正しいというつもりもありません。

そして、日本の音楽を作るということはそんな簡単なものではありません。音楽というのは、作る人と聴く人で作るものなんです。みんなと一緒に作るんです。ぜひともみんなも日本のミュージシャンを応援してあげて欲しい。日本の音楽を作って欲しい、聴きたいと願って欲しい。それができるのは、来年かもしれない、5年後かも、10年後かもしれない。世界中の人々が、『わああ、この日本の音楽は素晴らしい』と思うような音楽です。日本のミュージシャンが少しでもそういうことを思ってくれると嬉しい」

そういうと、超常連のトーマスが声を出す。「なんで、ジュン(深町純のこと)の音楽(というだけ)ではだめなの~。それでいいじゃない」 このテーマは深く、そしておもしろい。

最後、「今回で100回ですが、またこれから200回を目指してがんばります」と挨拶。また8年4ヶ月後かな。第200回は、計算すると、2017年8月26日となります! 

■ 過去関連記事

July 28, 2008
Fukamachi Jun #91: Dream And Memento
http://blog.soulsearchin.com/archives/002622.html

August 31, 2008
Fukamachi Jun #92: Metaphysical Philosophy
http://blog.soulsearchin.com/archives/002657.html

September 30, 2008
Fukamachi Jun #93: Piano Live : Nothing But Improvisation
http://blog.soulsearchin.com/archives/002688.html

■FJ’ズ オフィシャル・ウェッブ
http://fjs.fukamachi-jun.com/

■メンバー
Fukamachi Jun (Keyboard, Yamaha CP80)

■セットリスト 深町純 100回 
Setlist : Fukamachi Jun #100@FJ’s, April 25, 2009

1st set
show started 20:02
01. 2009年4月25日20時04分の作品(15:52)
02. 2009年4月25日20時36分の作品(15:03)
03. 2009年4月25日お題拝借作品1(3:31)
04. 2009年4月25日お題拝借作品2(4:03)
Show ended 21:04

2 nd set
show started 21:30
01. 2009年4月25日21時43分の作品(16:01)
02. 2009年4月25日21時59分の作品(10:35)
03. 2009年4月25日22時10分の作品(13:22)
04. 2009年4月25日22時29分の作品(03:50)
show ended 22:33

(2009年04月25日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2009-31

☆【ジェイソン・チャンピオン:キングの中のキング】

ゴスペル。

R&B界の文字通り大型新人として日本ではこの2月にデビューしたばかりのジェイソン・チャンピオンのショーケース・ライヴに続く初の一般公演。ソウル・ファンとしては、どうしてもリヴァートの面影を見てしまう。

編成はキーボード2人にドラムスというシンプルなもの。キーボードはベースも弾く。デビュー作からの作品7曲とソウル・ヒットのカヴァー、それにゴスペル曲という構成。ジーンズにパーカーみたいなカジュアルな服装で登場し、次々と自作曲を披露。CDで聴かれる少しトーンの高い声が印象的。とてもポップな感じだ。

スティーヴィーの曲などもいい雰囲気だが、個人的に一番印象に残ったのは、下記セットリスト13のゴスペル曲「アワ・ファーザー」。ピアノの弾き語りでかなりの熱唱だった。こういう歌を聴いていると、さすがにポップを歌う前は、ゴスペルでばりばりに歌っていたんだろうなと思わせられた。やはり底力だ。歌詞がネットにあったのでご紹介。

OUR FATHER

Our Father, which art in heaven
Hallowed be Thy name
Thy kingdom come
Thy will be done
On earth as it is in heaven.

Give us this day our daily bread
And forgive us our debts, as we forgive our debtors
And lead us not into temptation
But deliver us from evil
For Thine is the kingdom, and the power and the glory forever.
Amen.

こうした曲を熱く歌い倒すと圧巻。チャンピオンが着ていたパーカー風のジャケットの背中には、「キング・オブ・キングス」と刺繍がされていた。

■ 『ジェイソン・チャンピオン』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001NDR6QO/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ 過去関連記事

January 31, 2009
Jason Champion Showcase At Xross
http://blog.soulsearchin.com/archives/002813.html

■メンバー

ジェイソン・チャンピオン/Jason Champion(Vocals)
ポーラ・チャンピオン/Paula Champion(Vocals)
ロドニー・ハバード/Rodney Hubbard(Keyboards)
ロブ・ハバード/Rob Hubbard(Drums)
ジェームス・ペン/James Penn (Keyboards/Bass)

■セットリスト ジェイソン・チャンピオン @ビルボード・ライヴ
Setlist: Jason Champion @ Billboard, April 24, 2009
[ ] denotes original artists

show started 21:30
01. Extended Intro
02. Friend Of Mine
03. Life
04. I’m Sorry
05. Find A Reason
06. Outstanding [Gap Band]
07. Ribbon In The Sky [Stevie Wonder]
08. We’re In This Love Together [Al Jarreau] (Duo with Paula)
09. If Only You Knew [Patti LaBelle] (Paula)
10. Be Greatful [Gospel Traditional] (Paula)
11. I Wish [Stevie Wonder] (Duo with Paula)
12. For Better Or For Worse (Duo with Paula)
13. Our Father [Gospel Traditional]
14. Reflections
15. Greenlight [Kanye West] (James Penn sings)
Enc. Always
show ended 22:38

(2009年4月24日金曜、東京ビルボード・ライヴ=ジェイソン・チャンピオン・ライヴ)
ENT>LIVE>Champion, Jason
2009-31

◎【大野雄二&スペシャル・フレンズ・ライヴ@ブルース・アレイ】

グルーヴ。

雑誌ワックスポエティックスで長時間インタヴューをさせていただいたピアニスト、大野雄二さんの6人編成バンドのライヴ。金、土とも若干メンバーが入れ変わりながら続く。

初めてライヴは拝見したが、その若いことに驚いた。インタヴューしたときにもそう思ったが、かつてロイ・エヤーズがかつて僕に言ったことを思い出した。「Music keep you young」(音楽が人を若くさせ続ける)

ルパンものも交え、ジャズ・スタンダードをなんなくプレイ。アップテンポの曲になると、かなり激しく体を前後に動かしながらの熱血プレイで、これまた驚いた。そして大野さんの言うところの「グルーヴ」があった。

ライヴ後、ご挨拶。ちょうどインタヴューした時期に今井美樹さんとレコーディングしていたという『フィーリン・グッド』というアルバムができたのでそのCDをいただいた。2009年4月22日発売だ。「フィール・ライク・メイキング・ラヴ」がはいっていた。紙ジャケでなかなか渋いデザインでいい手触り。

大野雄二&ルパンティック・ファイヴ・ウィズ今井美樹 『フィーリン・グッド』↓

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001TC9ABS/soulsearchiho-22/ref=nosim/

噂にきくと、大野さん、ワックスポエティックス10冊以上、どこかでまとめてお買い上げいただいていたらしい。 (大野さんの総力インタヴュー記事6ページ掲載)↓

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4861134161/soulsearchiho-22/ref=nosim/"

■ライヴは土曜もあります。

http://www.bluesalley.co.jp/index.html
予約専用 TEL : 03-5740-6041
【電話予約受付時間】 月~土/12:00~20:00
公演当日のお問合せ : 03-5496-4381 (店頭)

■ 過去関連記事

February 01, 2009
Ohno Yuji Talks To Waxpoetics Vol.3
http://blog.soulsearchin.com/archives/002814.html

February 12, 2009
Bill Withers & Ohno Yuji Will Be Featuring On Next Waxpoetics Vol.3
http://blog.soulsearchin.com/archives/002827.html

■メンバー 大野雄二&スペシャル・フレンズ 3days

(Pf/Rhodes)大野雄二 (Ds)江藤良人 (B)俵山昌之 (G)和泉聡志
★Special Guest (Fl)中川昌三 (Tb)中川英二郎

■セットリスト ブルース・アレイ
Setlist ; Ohno Yuji @ Blues Alley, April 23, 2009

First set

show started 18:32
01. Five Spot After Dark
02. Blue Bossa
03. Goemon’s Theme
04. Undicided
Ø Introducing members
05. The Shadow Of Your Smile
06. Love Squall (ラヴ・スコール)
07. Theme Of Lupin The Third
08. End Theme
Enc. Comin’ Home Baby
show ended 19:51

(2009年4月23日木曜、目黒ブルース・アレイ=大野雄二&スペシャル・フレンズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Ohno, Yuji & Special Friends
2009-30

○【ドラムライン・ライヴ@国際フォーラム】

物量。

音が出るものは、メインのドラムス、マーチング用ドラムスとあとは管楽器だけ。(キーボードが一瞬使われるが) 楽器奏者と歌手ダンサーたち総勢30名以上(37名)による、ドラムを軸にブラック・ミュージックを俯瞰する感じのエンタテインメント。

2004年の映画『ドラムライン』には感銘を受けたが、このライヴは、その映画からコンセプトを取って「ライヴ化」したもの。ライヴというかエンタテインメント・ショーというか。30余名のミュージシャン、ダンサーがこれでもかこれでもかという感じでドラムビート中心の音楽を奏でる。まさに物量作戦で観客を圧倒する作戦だ。昨年日本に来た「シング・ハーレム・シング」とかぶる部分もある。

音楽的にはソウルあり、ファンクあり、ゴスペルあり、スイングあり、そしてもちろんマーチング・バンドありということでさまざまなブラック・ミュージックの要素をドラムという切り口で聴かせる。出演者の中に特に目立つスターはいないが、総合パッケージでコンセプトを見せる。彼らの観客を楽しませようという意気込みは大変なもので、すぐに客席に降りてきて演奏をする。

テンプテーションズの「マイ・ガール」のところでは、観客からひとりを選び、ステージに上げ、あの独特のテンプテーションズ・ウォークのステップを教え、やらせるという趣向も。一応、下記セットリスト、ソウル・メイツのところでは歌もあります。

下記セットリストは、わかったものだけ。4曲目でアースの「イン・ザ・ストーン」の演奏が始まると、あの映画のオープニングが蘇った。

■ 過去関連記事
2004/05/02 (Sun)
Movie "Drumline": Another Field Of Dreams
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040502-1.html
映画『ドラムライン』評

■ メンバー

Host: Slater Thorpe III, Piccolo/Flute: Jerome Spencer, Sax: Larry Smith, Euphonium: Raunal Pierre, Malik Newton, French Horn: Anthony Scott, Trombone: Edwin Blakely, Steven Camp, Jarrod Deverney, Reuben Ahukanna, Terry Jones, Jr., Roy Lancaster, Trumpet: Yamin Mustafa, Aheisha Duke, Eddy Falcon, Anton Landers, K.D. Morley, Julian K Smith, Jr., Charles Madison, Donla Willis III, Percussion: Rasaq Adeyemi, Deodrick Jackson, Tovah Lovely, Anthony Pasquini, Jason Price, Charles Moore, Delarry Sanders, Bernard Smith, Tuba: Brian Snell, Aaron Knox, Umar Taqqee, Trenton Wright, Dancers: Jacques Bell, Fachon Allen, Alicia Dixon, Cormesha Johnson, Chilecia Strickland, Tekeyla Willis,

■セットリスト ドラムライン・ライヴ
Setlist: Drumline Live; April 22, 2009 @ Tokyo Kokusai Forum A

show started 19:05
01. [The Drumline Is Born] Intro
02. With Cane
03. [Shout It Out] (All)
04. In The Stone -- Do I Do -- Sir Duke
05. Pink Panther
06. [Soul Mates] Soul Hits Medley:
Tina Turner: Proud Mary
Diana Ross & The Supremes: Baby Love
Temptations: My Girl
Ray Charles: Night Time Is Right Time
James Brown: I Got The Felling
07. Percussion Solo
08. Fluorescent Ink (Green Light)
09. Trumpet Solo: Amazing Grace
10. Ragtime -- Amen
11. [Gospel Celebration] Gospel Time: If You Can Done All Night(?)
show ended 19:50

second
show started 20:08
00. Jam On The Ailes
01, Skate
02. [Swing Town USA] Swing Medley: In The Mood
Sing, Sing, Sing
Georgia On My Mind
It Don’t Mean a Thing (If It Ain’t Got That Swing)
03. [Halftime] Drums Battle 2 on 2, followed by 1 on 1
04. Medley : Get Ready
I Heard The Rumor
Between The Sheets
Shining Star
05. Drum Solo: African
06. Do I Do (Jump On It)
07. (all)
08. Member introducing: When The Saint Go Marching In
show ended 20:55

(2009年4月22日水曜、東京国際フォーラムA=ドラムライン)
ENT>MUSIC>LIVE>Drumline Live

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