【ブレンダ・ヴォーンら神奈川フィル・ポップス・オーケストラで歌う】

格別。

ステージ上のオーケストラの人数を数えるのも大変。なほどの、フル・オーケストラ。50人近い大所帯に、ブレンダ・ヴォーンをはじめとするソウル・シンガーたちがクリスマス・ソングを歌う。

定時にスタートした演奏会。オープニングはオーケストラとブレンダ・ソロによる「アメージング・グレイス」。珍しくブレンダが冒頭、あがっていたように思えた。あのブレンダでもあがるのか。(笑) いや、それでも、このフル・オーケストラをバックに堂々と歌う姿は晴れ晴れしい。途中から歌で、グリニス・マーティン、アージー・ファイン、ロビー・ダンジーらが加わる。まさにソウルフル・クリスマスだ。しかし、バックのオーケストラはきれいで華麗な音をかなでる。

一部での聴き物はブレンダが歌う「スターダスト」。ブレンダと雑談をしていて、「クリスマス(神奈川県民で)『スターダスト』歌うわよ」と言ったので、「おおっ、それは僕の大好きな曲だ」と言ったら、ぎくっとして、「じゃあハードに練習しないと」と返ってきた。(笑) このフル・オーケストラをバックにこうしたスタンダードをブレンダが歌うというのも格別のものがある。

休憩をはさんで第二部での聴き物はブレンダにロビー、アージー、グリニスも加わる「ホット・ア・マイティ・ゴッド・ウィ・サーヴ」。ゴスペル臭ぷんぷんのヴォーカル陣に、きれいきれいな粉雪のようなオーケストラのアンバランスがおもしろい。

演奏会が終わって楽屋に行きブレンダらに会う。グリニス、アージーは10月のフィリー・ソウル以来、ロビーはいつだ、ディーヴァ・グレイ以来か。「ブレンダ、『アメージング・グレイス』あがってたでしょ」「そうなの、実は、あれ歌いながら、私、次の曲のこと(スターダスト)、考えてたのよ。ははは。でも、途中からOKって感じになったわ。こういうゴスペルとクラシカルのミックスってあんまりないけど、私にとってもチャレンジだし、とてもおもしろい試みだと思うわ」

アンコールでの「ジングル・ベル」で、ブレンダ、アージー、ロビーの女性3人がドリームガールズよろしく赤いドレスのそれもミニで登場。キラキラでかわいかった。

しかし、フル・オーケストラの生音はいいものだ。

Setlist : Kanagawa Phil Pops Orchestra, December 20, 2007
セットリスト 

Show started 19:00
01. Amazing Grace (Brenda)
02. Christmas Festival (Medley)
03. Wonderland By Night (星空のブルース)(trumpet solo)
04. Stardust (Brenda)
05. Home Alone Suite
Show ended 19:39

Intermission

Show started 19:56
06. Christmas Waltz(Medley)
07. The Christmas Song (Brenda)
08. What A Mighty God We Serve (Brenda, Robbie, Argie, Glynis)
09. Sleigh Ride
10. Christmas Medley: I Saw Mommy Kissing Santa Claus (Robbie)
Silent Night (Glynis)
Winter Wonderland (Argie)
Santa Claus Is Coming To Town (All)
11. I Need You To Survive (All)
Enc.1. Jingle Bell (All)
Enc.2 White Christmas (All)
Show ended 20:47

(2007年12月20日木曜、神奈川県民ホール(大)=神奈川フィル・ポップス・オーケストラ、指揮・藤野浩一 ブレンダ・ヴォーン、ロビー・ダンジー、アージー・ファイン、グリニス・マーティン・コンサート・ライヴ)

ENT>MUSIC>LIVE>Kanagawa Phil Pops Orchestra & Vaughn, Brenda / Danzie, Robbie / Phine, Argie / Martin, Glynis “Bone” /
2007-182
【スタイリスティックス・ライヴ〜70年代のあのころへフラッシュバック〜】

フラッシュバック。

次々と歌われる大ヒット曲の数々。イントロが流れ出しただけで巻き起こる歓声。びしっときまった振り付け。ラヴ・ソングで回るミラー・ボール。一人のリード・シンガーが歌うとき、両手をクロスさせ直立不動のバックの3人。微動だにせず、石像のように固まっているかと思った次の瞬間、激しく踊りだす白いスーツ。動と静、高音と低音がバランスよく紡ぎだされる83分。結成39年と語るスタイリスティックスの12月時期のライヴ、今年は六本木ミッドタウン、ビルボード・ライヴだ。

たまに入る少な目のMC(語り)をするのがオリジナル・メンバーのひとりハーブ・マレル、低音だ。ここまでヴェテランになりヒット曲が多い音楽ショーのMCは短いほうがいい。彼の声は「クワイエット・ストーム」のDJさえできそうなほど魅力的だ。僕は個人的には、もっとハーブがリードを取る作品があってもいいような気がする。

ガラス越しに見える赤坂方面のビルの夜景にカーテンが引かれると、いよいよショータイムの始まりだ。1974年以来何十回と来日しているスタイリスティックスの今回のセットリスト(演奏曲目)は、しいて言えば、「クリスマス・ロマンティック・ヴァージョン」か。バラード、ラヴ・ソングを軸にスイートにとろけるように、ロマンティックに演出する。

2年前のライヴ評でも書いたが、初来日から30年以上も月日が流れて、それでもまた彼らのライヴに足を運ばされている、というところが、彼らの恐るべき吸引力だろう。初代ファルセット・リード・ヴォーカル、ラッセル・トンプキンスに代わる二代目ファルセット・リード・ヴォーカル、イーバン・ブラウンは、若いということもありそのファルセット(裏声)が実に力強く、こうしたスイート・ソウル・ヴォーカル・グループを牽引する上で、ひじょうにいい。

なによりも、これだけのヒット曲が次々と歌われると、否が応でも当時のことを思い出させられる。ところが、40代、50代も多かったが意外ともっと若い層のファンもいたので興味深かった。ギャツビー効果か。

日本慣れしていて、ところどころ、「ハクシュ」「モウイチド」「ドウモッ」などといった言葉が挟み込まれる。そして、初期のヒットに付けられた振り付けが、王道のそれで楽しい。

「ファンキー・ウイークエンド」で本編を終え、アンコールで3曲ものクリスマス・ソング。12月ならではの余裕の大サーヴィスぶりだ。そして、最後のアンコールがギャツビーでおなじみ「愛がすべて(キャント・ギヴ・ユー・エニシング・バット・マイ・ラヴ)」。そして、ライヴ後、4人揃ってしっかりサイン会。最後の最後まで盛り上げてくれた。

■ スタイリスティックス関連記事

April 14, 2005
Stylistics Live At Kentos: After 37 Years, They Still Keep On Singing
http://blog.soulsearchin.com/archives/000035.html
ソウル・サーチャーが行った前回のライヴ。

April 15, 2005
Never Dreamed I’d Meet Them 30 Years After
http://blog.soulsearchin.com/archives/000041.html
そのときの続き。

スタイリスティックス 『スタイリスティックス登場』ライナーノーツ
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/linernotes/stylistics20011024.html

November 08, 2006
Linda Creed: Great Lyricist
http://blog.soulsearchin.com/archives/001381.html
スタイリスティックスの初期の大ヒット作品の歌詞を多数書いたリンダ・クリードについて。

November 09, 2006
Top 15 Linda Creed Songs Selected By The Soul Searcher
http://blog.soulsearchin.com/archives/001382.html
そのリンダ・クリードが世に送り出した作品の、ソウル・サーチャーが選んだトップ15。

November 10, 2006
The World Of Linda Creed: Portrays The Blackness
http://blog.soulsearchin.com/archives/001383.html
リンダ・クリード、スタイリスティックスのヒット「チルドレン・オブ・ザ・ナイト」、スピナーズのヒット「ゲットー・チャイルド」の訳詞。

■ スタイリスティックス・ファースト 

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005Q7YL/soulsearchiho-22/ref=nosim/

やっぱり、スタイリスティックスはファースト!

■ メンバー

◎スタイリスティックス
エアリオン・ラヴ/Airrion Love(Vocals)
ハーバート・マレル/Herbert Murrell(Vocals)
ハロルド‘イーバン’ブラウン/Harold ’Eban’ Brown(Vocals)
ヴァン・フィールズ/Van Fields(Vocals)

◎バンド
ジェノ・メイヤー/Jeno Meyer(Keyboards)
ハーヴェイ・ペリー/Harvey Perry(Keyboards)
ヴィンセント・スティス/Vincent Stith(Keyboards)
ケルヴィン・グード/Kelvin Goode(Guitar)
ロビン・ジェー・レオナード/Robin J. Leonard(Bass)
グレゴリー・ヘンダーソン/Gregory Henderson(Drums)

■ Setlist: Stylistics @ Billboard Live, Tokyo, December 21,2007
セットリスト スタイリスティックス ビルボード・ライヴ

Show started 21:34
01. Intro
02. Rockin’ Roll Baby
03. You’ll Never Get To Heaven
04. I’m Stone In Love With You
05. Betcha By Golly, Wow
06. Country Living
07. Break Up To Make Up
08. Stop, Look, Listen
09. You Are Everything
10. Sixteen Bars
11. Disco Baby
12. Thank You Baby
13. Mine Au Mine (1980)
14. Sing Baby Sing
15. First Impressions
16. You Make Me Feel Brand New
17. Funky Weekend
Enc.1 Silent Night
Enc.2 Have Yourself A Merry Little Christmas
Enc.3 What Are You Doing New Year’s Eve
Enc.4 Can’t Give You Anything But My Love – Instrumental riff of “Billie Jean”
Show ended 22:57

(2007年12月21日金曜、六本木ビルボード・ライヴ=スタイリスティックス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Stylistics
2007-185
【デイヴィッド・T・ウォーカー、港横浜に足跡を印す】

静嵐。

まさに「静かな嵐」だ。デイヴィッド・T・ウォーカーのパフォーマンスは、静かにもかかわらず、激しく熱くなる。「クワイエット・ストーム」は、詩人スモーキー・ロビンソンの代表曲のひとつでもあるが、スモーキーはまったく対照的なふたつの単語を組み合わせて、独特な状況を描きだす天才だ。彼が書いた歌詞〜「曇りの日に太陽を見つけた」と歌いだすのは、テンプテーションズの「マイ・ガール」。曇りと太陽というまったく相容れない単語を組み合わせて予期せぬストーリーを作る。

なんてことを思いながら彼のギターの音色に耳を傾けていたら、デイヴィッドに「クワイエット・ストーム」をやってもらいたくなった。これは、彼にぴったりの曲だ。

まさに「神の手」だ。デイヴィッドの手、指から醸し出される音色は、スモーキーに勝るとも劣らず景色を描き出す。彼の優しい指先が弦に触れて出てくる音は神の音かもしれない。

まさに「愛の音」だ。4人のミュージシャンとともに積み重ねられるデイヴィッドのサウンドは愛とやさしさと、ソウルと時に強さが込められている。彼のライヴを見終わると、ほっとしたり、心が温かくなったり、安らいだ気持ちになるのは、ひとえに彼の人間性に負うところが大きい。それらすべてをひっくるめて言えばデイヴィッドの愛の大きさだ。それはスティーヴィー・ワンダーとも共通する。

ムーヴメント(動き)の中に静がある。そして、静寂の中に動きがある。

情熱の中にクールがある。そして、クールの中に情熱がある。

やさしさの中に頑固な芯がある。そして、芯の中にやさしさがある。

笑顔の中に一粒の涙が見える。そして、一粒の涙の中に微笑みが見える。

円熟の中にフレッシュな若さが飛び散る。そして、若さの中に円熟味がにじみ出る。

デイヴィッド・Tのギターにはそんな相反する表情がある。だからそれが彼のギターに奥行きを与えている。

+++++

職人。

セットリストは、東京と同じだった。これは日が進むにつれてどんどんバンドサウンドは固まっていくに決まっている。しかし曲によって微妙にのりが違う。それよりも、ときにデイヴィッドのギターを、たとえば、リッキー・ロウソンのドラムで聴いてみたいと思った。いえ、別にンドゥグに文句があるわけではありません。(笑) でも、ちょっと出すぎのところがある。デイヴィッドのように、一歩控えめでもいいかもと思う。ジェリー・ピーターズのキーボードの弾き方、超マニアックというか、オタクっぽくてよかった。音ももちろん。この日、デイヴィッドは7回演奏中に立ち上がった。この中には、彼がジャケットを脱ぐために曲間に立ち上がった回数は含めていない。ジェリーも演奏中3回立ち上がった。そして、みな、音の、楽器の職人であった。デイヴィッドは1941年6月25日カリフォルニア州生まれ、現在66歳。

■ デイヴィッド・T 関連記事

December 19, 2007
Distinctive Fingers, David T. Walker Says “Guitar Is My Voice”
http://blog.soulsearchin.com/archives/002215.html
(ここに過去記事一覧があります)

■ メンバー

David T. Walker (g) デイヴィッド・T・ウォーカー(ギター)
Clarence McDonald (key, p) クラレンス・マクドナルド(キーボード、ピアノ)
Jerry Peters (key) ジェリー・ピーターズ(キーボード)
Byron Miller (b) バイロン・ミラー(ベース)
Leon Ndugu Chancler (ds) レオン・ンドゥグ・チャンスラー(ドラムス)

■Setlist: David T. Walker @Motion Blue, December 20, 2007
セットリスト デイヴィッド・T・ウォーカー 12月20日

Second Set; show started 21:31
01. Real T
02. Plumb Happy
03. Never Can Say Goodbye (Jackson Five)
04. Going Up
05. Recipe
06. Save Your Love For Me (New)
07. Ahimsa
08. Lovin’ You (Minnie Riperton) 
09. An-Noor
10. Side Walk Today
11. What’s Going On (Marvin Gaye) (10-11 is medley)
12. Soul Food Cafe
Enc. Walk On By (Dionne Warwick)
performance ended 23:10
show ended 23:11

【2007年12月20日木曜、横浜モーション・ブルー=デイヴィッド・T・ウォーカー・ライヴ】
ENT>MUSIC>LIVE>Walker, David T.
2007-183

David T. Walker の表記はデビッド・T、デイビッド・T、デヴィッド・T、デイヴィッド・Tなどいろいろあります。ソウル・サーチンでは、「デイヴィッド・T・ウォーカー」を使用します。
Stylistics : They Love Japan, Japan Love Stylistics
【スタイリスティックス、日本を愛す、日本人、スタイリスティックスを愛す】

ホーム。

スタイリスティックスは、1968年に結成されたいわゆる「フィラデルフィア・ソウル」の人気グループのひとつ。1970年代初期からたくさんのヒットを全米、全世界、そして日本で放った。例えば、「ユーアー・エヴリシング」「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」「誓い」「サンキュー・ベイビー」など、そして、日本で一番知られているのが最近キムタクのギャッツビーCMで使われた「キャント・ギヴ・ユー・エニシング(邦題、愛がすべて)」だ。1970年代、日本で一番人気があるソウル・コーラス・グループといえば、文句なくこのスタイリスティックスだった。そして、どうやらその人気は21世紀となった今日まで続いているようだ。(ヒット曲、多すぎ)

ライヴのお客さんの多くはそうした1970年代のヒット曲の数々を、おそらく当時20歳代くらいで聴いて楽しんでいたのだろう。スタイリスティックスのスローバラードで、チークを踊っていた観客もいた。みな楽しそうに彼らの歌に聴き入っている。けっこうな年齢の人が昔を懐かしみ楽しんでいるのと同様に、若いファンもその振り付けをみようみまねで真似している。(振り付け、楽しすぎ)

この日は会場に、彼らの1979年1月来日時のパンフレットと1997年12月来日時のパンフレットを持っていった。どちらにも、彼らのヒストリーやディスコグラフィーなどの原稿を筆者が書いている。(物持ち、よすぎ)

ライヴ後、楽屋に行きエアリオン・ラヴとハーブ・マレル(2人ともオリジナル・メンバー)にこれを見せると、えらく懐かしがっていた。「おおっ、今より、たくさん髪の毛があるな(笑)」とエアリオン、「俺もだ」とハーブ。そして、若いメンバー、イービー・ブラウンとヴァン・フィールズの二人が彼らをからかう。

1997年のパンフにはジャケット写真付きでディスコグラフィーがでている。ハーブがそれをじっくり見ながら、『ライヴ・イン・ジャパン』のアルバムを指差して、「これをずっと探してるんだ。どこにもないんだよ」と言う。たしか、これは日本のみのリリースだった。当時彼らはアメリカでマーキュリー・レコード所属だったが、その日本での発売元・日本フォノグラム社が録音したものだ。「なるほど、じゃあ、僕がアナログ・アルバムを持っているからCDに焼いてあげます」と勢いで言ってしまった。(笑) (軽く請け負いすぎ)

このパンフレットの間にそのときのセットリストのコピーが挟まっていた。ハーブがそれもじっと見つめている。そのときも、「ロッキン・ロール・ベイビー」から始まり、「愛がすべて」で終わるのだが、その間の曲が今とはずいぶんと違っていた。途中に「フィラデルフィア・メドレー」があった。「おお、そうだ、フィラデルフィア・メドレー、やったなあ。…これはクリスマス・ソングだな…」と言って「ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・ニューイヤーズ・イヴ」を指差した。

そういえば、この日、この「ホワット・アー・ユー…」はアンコールのクリスマス・ソングの3曲目として歌われる予定だった。ところが、2曲目の「ハヴ・ユアセルフ…」が終わったあと、突然客席にいた女性が持参していたトランペットで「愛がすべて」のイントロを吹き始めたのだ。バンドメンバーも突然のことでえらく驚いたが、そのまま「愛がすべて」になだれ込んだ。そういうわけで、この日は3曲目のクリスマス・ソングは幻となってしまった。ちょっとしたハプニングだった。

ハーブにちらっと聞いた。「(初代リード・シンガーの)ラッセル・トンプキンスとは最近、話したりしますか?」 「いや、彼とはもう7年くらい話してないな」 「じゃあ、将来一緒にやることは?」 「オー、ノー。ないな」 ちょっと残念だった。

「準備はいいかい? 下に降りるよ」 スタッフが彼らを呼びにきた。もういちど、彼らはタオルで汗を拭き、楽屋を後にした。階下ではサインをもらうために大勢のファンがものすごい行列を作っていた。スタイリスティックスの人気、依然衰えず。日本は第二のホーム(故郷)だ。(人気、すごすぎ)

■ Setlist: Stylistics @ Billboard Live, Tokyo, December 23,2007
セットリスト スタイリスティックス ビルボード・ライヴ

Show started 21:05
01. Intro
02. Rockin’ Roll Baby
03. You’ll Never Get To Heaven
04. I’m Stone In Love With You
05. Betcha By Golly, Wow
06. Country Living (Medley: 06 to 09)
07. Break Up To Make Up
08. Stop, Look, Listen
09. You Are Everything
10. Sixteen Bars
11. Disco Baby
12. Thank You Baby
13. Mine Au Mine (1980)
14. Sing Baby Sing
15. First Impressions
16. You Make Me Feel Brand New
17. Funky Weekend
Enc.1 Silent Night
Enc.2 Have Yourself A Merry Little Christmas
Enc.3 Can’t Give You Anything But My Love – Instrumental riff of “Billie Jean”
Show ended 22:25

(2007年12月23日日曜、六本木ビルボード・ライヴ=スタイリスティックス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Stylistics
2007-186
【写真家はミュージシャンの何を撮影するのか】

瞬間。

先日、デイヴィッド・T・ウォーカーの記事でいろいろ書いたが、それに対して写真家の坂下さんからBBSに『私もDavidの持つ全ての感情をキャプチャーしたいと思っていました』と書き込みをいただいた。

December 23, 2007
David “God’s Hand” T. Walker: There’s Movement In Stillness
http://blog.soulsearchin.com/archives/002219.html

BBS(2007年12月23日付け)
http://www.soulsearchin.com/soul-bbs2/soul20070927.cgi
上記記事に対する書き込み。

ミュージシャンを撮影する写真家というと、僕はいつもある一文を思い出す。

それはロバート・ジェームス・ウォラーの書いたベストセラー『マディソン郡の橋』(1992年)だ。ただし、その本編の小説ではない、最後の「あとがき〜タコマのナイトホーク」という文章だ。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167254239/soulsearchiho-22/ref=nosim/

著者のウォラーが本編の主人公、ロバート・キンケードという写真家をリサーチし、キンケードを知るミュージシャン、ナイトホークを探し出し、彼についての話を聞いたものだ。

それによると、キンケードという写真家は、いつも「音楽を目に見えるイメージに変えようとしていた」という。あるとき、キンケードはナイトホークにこう言った。「あんたがいつも『ソフィスティケーテッド・レディ』の四小節目でやるリフがあるだろう? じつはこないだの朝、あのイメージを撮影できたような気がするんだ。海の向こうからうってつけの光が差してきて、ちょうどそのとき、アオサギがファインダーのなかで輪を描いた。その泣き声を聞きながらシャッターを切ったとき、実際、あんたのリフが見えたような気がしたんだ」(ロバート・ジェームス・ウォラー著、村松潔訳=文芸春秋刊)

拙著『ソウル・サーチン』ナタリー・コールの章で写真家と音楽家についてこう書いた。

「ミュージシャンと写真家には、ある種の共通の言語が存在する。ミュージシャンは、音符に生命を与え、生き生きとさせる。動きがなかったもの、凍っていたものを解凍するのだ。そして、写真家は、生きているものを、一瞬のフレームの中に凍結する。解凍と凍結。まったく逆の作業をするが、その本質はきわめて近い。そして、優れたミュージシャンは、音符でイメージや映像を作ろうとする。優れた写真家は、写真でメロディーを奏でようとするのだ。そして、優れた写真からは、音楽が沸き上がり、優れた音楽からは、映像が広がるのである。
 ジョージ・ハレル(ナタリー・コールの『アンフォーゲッタブル』のジャケット・ポートレートを撮影した写真家)は、このアルバムに収められた音楽を見事にひとつのナタリーのポートレートに凍結したのだ。そして、ナタリーはその歌で、この写真を解凍する。このアルバム・ジャケットとCDに収められた音楽には、凍結と解凍の永遠の連鎖が美しく存在しているのである」(『ソウル・サーチン』吉岡正晴著=音楽之友社刊)

デイヴィッド・T・ウォーカーは、彼のリフを見るが如く撮影したいと願う写真家にとって、最高の被写体だ。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/427623302X/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ENT>ESSAY>
ENT>MUSIC>ARTIST>Walker, David T.

Oscar Peterson Dies At 82 

2007年12月26日
【ジャズの巨匠、オスカー・ピーターソン82歳で死去】

超絶。

ジャズ・ピアニストとして世界的人気を誇ったオスカー・ピーターソンが2007年12月23日、カナダ・モントリオール郊外のミシサウーガの自宅で死去した。82歳だった。

オスカー・ピーターソンは1925年8月15日カナダ・モントリオール生まれ。父親が仕事は列車のポーターだったが音楽好きで、早くからオスカーの才能を認めた。1949年マネージャーのノーマン・グランツの尽力で、アメリカ・ニューヨークのカーネギー・ホールでコンサートを行い、注目され、その後世界的ピアニストになっていく。生涯で200枚以上のアルバムを制作、人気を集めた。エラ・フィッツジェラルド、ルイ・アームストロングなど多くのジャズ・ジャイアンツたちともプレイしてきた。アート・テイタムなどに影響を受け、アートと同様の評価を獲得してきた。

1993年、ニューヨークのブルーノートでのライヴ中に脳溢血で倒れ、以後、右手に障害が残り、晩年はほとんど左手だけで演奏していた。

グラミー賞7回、受賞。その他多くの名誉ある賞を受賞している。

筆者が見た最近のライヴ評。↓
2004/10/05 (Tue)
The Magic Of One Hand: Oscar Peterson Live
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200410/diary20041005.html

アルバムは、ベストを

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000565Z4/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ENT>OBITUARY>Peterson, Oscar (August 15, 1925 ー December 23, 2007, 82 years old)
【マット・ダスク、サラ・ガザレック・ライヴ】

洗練。

2007年10月に日本盤もリリースされたカナダ出身のポップなジャズ・シンガー、マット・ダスクが5月のコットンクラブに引き続き来日、ブルーノートでライヴを行った。今回はシアトル出身の女性シンガー、サラ・ガザレックをゲストに迎えた。

その昔で言えばフランク・シナトラ、トニー・ベネット、少し前だとハリー・コニックといったシンガーと同系の新人。ブルーノートのステージはドラムス、ギター、ベース、ピアノのほかに13人のホーンセクションを従えて、人口密度高し。

一方、観客はなぜか外国人顧客が多く、外国人密度高し。

一曲インスト(バカラックの「ディス・ガイ」だった)で暖めて、マットが小走りに登場。なんと顔が小さい。そして、アルバム・トップの「バック・イン・タウン」から。イケメン・シンガーで、ステージ裁きもちゃんとしてる。

途中、サラが紹介されて5曲。なぜかデュエットはなかった。ビッグバンドでヴォーカルというのは、やはり、贅沢で年末にはいい感じだ。

バックバンドは、全員黒いスーツにネクタイ。ビッグバンドのトランペットの中に、テンプテーションズ・レヴューでもトランペットを吹いていた日本在住のマイクさん発見。ほかに日本人ホーンセクションも。

いやあ、しかし、アンコールが「カナダ出身のアーティスト、ポール・アンカの書いた作品を歌います」と言って「マイ・ウェイ」とは。これは日本人ファンにも大いに受ける。昔からのジャズ・ヴォーカル、ビッグバンドが好きな方にはいいのではないでしょうか。ライヴ後のサイン会に登場したのは、なぜかサラだけ。マットのCDもっていったんだけど、ま、いいか。

■ メンバー

MATT DUSK BIG BAND and very special guest SARA GAZAREK
-GRAND FINALE of 2007-
マット・ダスク・ビック・バンド
アンド・ヴェリー・スペシャル・ゲスト・サラ・ガザレク

Matt Dusk(vo) マット・ダスク(ヴォーカル)
Sara Gazarek(vo) サラ・ガザレク(ヴォーカル)

Adrean Farrugia(p) エイドリアン・ファルジア(ピアノ)
Andy Thompson(g) アンディ・トンプソン(ギター)
Ross Macintyre(b) ロス・マッキンタイアー(ベース)
Max Roach(ds) マックス・ローチ(ドラムス)

Ray Podhornik(tp) レイ・ポッドホーニック(トランペット)
Mike Price(tp) マイク・プライス(トランペット)
Mike Dorr(tp) マイク・ドア― (トランペット)
Kikuchi Naruhiro(tp) 菊地成浩(トランペット)
William Carn(tb) ウィリアム・カーン(トロンボーン)
Fred Simmons(tb) フレッド・シモンズ(トロンボーン)
Pat Hallaran(tb)パット・ハロラン (トロンボーン)
Junichiro Murakami(tb) 村上準一郎(トロンボーン)
Steve Macdonald(ts) スティーヴ・マクドナルド(テナーサックス)
Yuji Kawamura(ts) 川村裕司 (テナーサックス)
Marcus Ali (as) マーカス・アリ(アルトサックス)
Hirofumi Kinjo(as) 金城 寛文(アルトサックス)
Andy Wulf(bs) アンディ・ウォルフ(バリトンサックス)

■Setlist : Matt Dusk At Blue Note Tokyo, December 26,2007
セットリスト マット・ダスク

Show started 21:31 (video)
Performance started 21:34
01. This Guy’s In Love With You (Instrumental)
02. Back In Town
03. Who’s Got The Action
04. The Best Is Yet To Come
05. Two Shots of Happy, One Shot of Sad
06. Get Me To The Church On Time
07. The Way You Look Tonight
---
08. (Sara Gazarek on the stage) Nice & Easy
09. Too Darn Hot
10. No More Blues (Chega De Saudade)
11. Recipe
12. Makes Me Feel This Way (Sara out)
---
13. Theme From Loaded Gun
14. Learning The Blues
15. Besame Mucho
16. All About Me
Enc. My Way
Show ended 22:45

(2007年12月26日水曜、東京ブルーノート=マット・ダスク・ライヴ、サラ・ガザレック・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dusk, Matt / Gazarek, Sara
2007-187
【上原ひろみさん、オスカー・ピーターソンへの追悼文を書く】

追悼文。

ピアニスト上原ひろみさんが、オスカー・ピーターソンの死去にともない追悼文を書いていると、のりえもんさんのブログに書いてあって、さっそく読みに行った。すばらしい文章だった。以下にリンクをはります。

上原ひろみ・記「ありがとうオスカー」
http://www.yamaha-ma.co.jp/cgi-bin/art/official/hiromiuehara/view.cgi?mode=message

やはり、これだけ親しいというか、近く、思い入れがあると、文章も重く読む者の胸を打つ。

彼女はオスカーのピアノについてこう書いた。「すごい人だった。ピアノがこんなに喜ぶものか、と思った。なんて、明るく楽しいピアノだろう。なんて、聞いてる人の心を躍らせるのだろう。」

この言葉は、そのまま上原ひろみのピアノについても言える。彼女のピアノも、「明るく楽しく、心を躍らせる」。それはとりもなおさず、彼女自身、見事にオスカー・ピーターソンのピアノのソウルを受け継いでいることの証だ。

僕が上原ひろみさんを知ったのが2003年だからもう4年も経つ。直近のブルーノートは見られなかった。最後に見たのは昨年の東京ジャズ。もうひとりのあこがれの人、チック・コーリアとのデュエットだ。全曲、即興のような作品群でその緊張感と楽しさは十分に観客に伝わった。

彼女が同じところに書いた文章がアーカイブとして、残されていたので、思わず他の過去記事も読んでしまった。文章がとても上手なので、これまた驚かされた。これをさくっとまとめるだけでいつでもエッセー集なんか出せそうだ。

【関連リンク】

ソウルサーチン日記・上原ひろみ 2003年11月6日付け
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200311/diary20031106.html

ソウルサーチン日記・アーマッド・ジャマル (上原ひろみのデビューのきっかけを作った伝説のピアニスト)
2003/10/29 (Wed)
Magician Of Minimalism: Ahmad Jamal Speaks Language In The Name Of Music
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031029.html

ソウルサーチン日記・続 アーマッド・ジャマル
2003/10/30 (Thu)
Jewels Are Hard To Find: Name Of Jewel Is Ahmad Jamal
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200310/diary20031030.html

2003/12/01 (Mon)
Master Of 88: Sky’s The Limit For Hiromi Uehara (Part 1)
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20031201.html

2003/12/02 (Tue)
Master Of 88: Genius Or Mediator? Hiromi Uehara Connect (Part 2)
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20031202.html

September 04, 2006
Tokyo Jazz Live: Young Meets Old, East Meets West, Fresh Meets Mature...All Happening Here
http://blog.soulsearchin.com/archives/001248.html

上原ひろみオフィシャル・ホームページ
http://www.yamaha-ma.co.jp/art/official/hiromiuehara/
http://www.hiromimusic.com/index.htm
http://www.universal-music.co.jp/jazz/j_jazz/hiromi/

ENT>MUSIC>Peterson, Oscar / Uehara, Hiromi
【「もっと歌って」のフランク・マッコム・ライヴ】

歌声。

年末見たいライヴ目白押しで、ついにダブルヘッダー。所詮好きでやってること。(笑)

まずフランクの昨年の東京ジャズ、12月のコットンクラブ以来のライヴ。ちょうど一年ぶり。すっかり日本びいきというか。ライヴを見ての感想は、やはり、演奏はしっかりしているので、もっと歌ってほしいということ。この4人バンドは、フランクによれば、それぞれとは何度かやっているが、このユニットでやるのは初めてとのこと。ベースのトレスは前回の来日にも帯同。

まだ2日目ということで、慣らし運転という感じだが、オープニングのビリー・プレストンの曲はなかなかおもしろい選曲。「今まで僕がやったことがない曲をやってみよう」と言って、スティーヴィーの「リボン・イン・ザ・スカイ」を歌い始めた。やはり、スティーヴィー楽曲はよく、またフランクにあっている。3曲目の途中でドラマーが、電子ドラムのデモンストレーションを行った。指と足で全部の音をだすのだが、見ていてもおもしろかった。

Sing more, Frank!

ところで、オダギリジョーさん(31)と女優の香椎由宇(かしい・ゆう)さん(20)が結婚だそうで。別にそれ自体は珍しくないんですが、なんとお二人とも誕生日が一緒だそうで。し、し、しかも、その誕生日というのは、金正日と同じだそうで。と、と、いうことは、ソウル・サーチャーとも同じ。ということは、ジェームス・イングラム、レオン・ウエア、高倉健、逸見正孝、ジョン・マッケンロー、エルヴィスそっくりのジェイミー・アーロンとも同じではありませんか。そんなことを考えつつ、横浜へ直行。

■ フランク・マッコム過去記事

2004/02/16 (Mon)
Second Coming Of Donny Hathaway? : Frank McComb Is Keep On Runnin’ Like Forrest Gump
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200402/diary20040216.html

2004/04/16 (Fri)
Frank McComb Live At Motion Blue: Music As Colorful Tapestry
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040416.html

2004/04/17 (Sat)
Standing In The Shadows Of Donny: Frank McComb, Day Two
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040417.html

2004/04/18 (Sun)
Frank McComb Has Memories Of When He Was 2-Year-Old
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/interview/diary20040418.html

2004/04/19 (Mon)
Frank McComb’s "Song For You"
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200404/diary20040419.html

2004/05/11 (Tue)
As If Two Hathaways As One: Lalah Hathaway & Frank McComb Live
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040511.html

2004/05/14 (Fri)
Miraculous Harmony, Harmony Of Footsteps: Lalah & Frank
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200405/diary20040514.html

2004/12/20 (Mon)
Frank McComb Played For Prince
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200412/diary20041220.html

2004/12/22 (Wed)
Wrote Autograph After The Show, Everyday: Frank McComb
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200412/diary20041222.html

June 23, 2005
Prince Talks In Japanese, Frank McComb Was Playing With Prince
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200506/2005_06_23.html

September 04, 2006
Tokyo Jazz Live: Young Meets Old, East Meets West, Fresh Meets Mature...All Happening Here
http://blog.soulsearchin.com/archives/001248.html

September 18, 2006
Frank McComb’s Night Session...
http://blog.soulsearchin.com/archives/001271.html

December 07, 2006
Frank McComb Live At Cotton Club
http://blog.soulsearchin.com/archives/001440.html

■メンバー

フランク・マッコム
Frank McComb(vo,key), Theodore "Tres" Gilbert(b), David Haynes(ds), Kenneth G. Martin(per)

Setlist : Frank McComb & Friends @ Cotton Club, December 28, 2007

Show started 19:05
01. Will It Go Round In Circles [Billy Preston]
02. Shine
03. Never Letting Go
04. Future Love
05. Ribbon In The Sky [Stevie Wonder]
06. Cupid’s Arrow
Enc. Do You Remember Love – A Riff Of “You Got It Bad Girl”
Show ended 20:09

(2007年12月28日金曜、丸の内コットンクラブ=フランク・マッコム・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>McComb, Frank
2007-189

+++++

Gatz Live ; A Lots Of Ups And Downs, But It Was A Very Good Year For Him

【いろいろありましたが充実の一年締めくくりのガッツ・ライヴ】

締めくくり。

コットンを8時半くらいにでて、小雨降る中、横浜モーションへ直行。首都高はそれほど混雑しておらず、9時20分ころ到着。

こちらは、ガッツを含めて総勢11人。ホーン・セクションを含めた大型バンドは、昨年ここモーションで2日行ったが、スケジュールの都合で今年は1日だけ。ガッツによれば、基本的に、今回のライヴは今年書いた新曲中心に選曲したとのこと。ガッツ関連では、彼の前回のブルース・アレーとスクープのライヴに行かれず、ちょっと久々に会った感じ。

こうした大所帯のバンドは、やはりサウンドもぐっと厚みがでるので、楽しい。メンバーもすっかりおなじみの面子で、バンドとしてもタイト。ガッツは今年、「ディーヴァ・グレイ・ショウ」のライヴから始まったとのことだが、その後、火事、カンジャニ楽曲提供、gatsをgatzに表記変更、ドリカム・バック・コーラス参加、スクープ・コーラス&ギター参加と、非常に充実した一年となったようだ。来年も更なる飛躍を期待したい。『ソウル・サーチン』もよろしくお願いします。

しかし、今回はコットン→モーションと移動したが、モーション→コットンと移動するのと、どっちがいいんだろう。謎だ。

■ ガッツ・過去記事

May 10, 2007
Gats Live: Mr. Bassman Will Be Break This Year
http://blog.soulsearchin.com/archives/001762.html
(ここにガッツ過去記事一覧)

July 10, 2007
Gatz [Gats] Will Be Background Chorus For Dreams Come True
http://blog.soulsearchin.com/archives/001889.html

August 25, 2007
Gats → Gatz New Live: New Beginning
http://blog.soulsearchin.com/archives/001981.html

■メンバー

GATZ(vo,g)、西脇辰弥(key,arr)、田中義人(g)、下野人司(b)、高田 真(ds)、大儀見 元(per)、本間将人(sax)、川上鉄平(tp)、石戸谷斉(tb)、有坂美香(cho)、YURI(cho)

Setlist : Gatz @ Motion Blue, December 28,2007

Show started21:35
01. Big Sky Blues
02. It’s My Love
03. 抱きしめて
04. Excuse Me
05. Good Time
06. Melody
07. Great Escape
08. Journey
Enc. 地球に抱かれてる
Show ended 22:52
(2007年12月28日金曜、横浜モーション・ブルー=ガッツ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Gatz
2007-190
【即興し続けてまる7年〜深町純ライヴ】

7年。

2001年1月に恵比寿のアートカフェで始まった「深町純ピアノ即興ライヴの会」は、2007年12月でまる7年、これで84回が終わった。常々「僕は100回まではやろうと思っています。友人の朝日新聞の記者の人に『深町さん、なにか100回続けていれば、記事にできます。だから最低100回はやってください』と言われたんでね」と言う。このまま順調に行けば、2009年(再来年)4月が記念すべき100回になる。きっと、その記念すべき100回なんてのも、もうすぐにやってくるんだろうな、と思う。

深町さんは「僕がやっている音楽は、何だと思う?」と観客に問うた。そして、僕は「深町さんの人生そのものだと思います」と答えた。すると、「それは違うと思う。僕は僕が見たもの、感じたものだと思います。僕の人生そのものを出しているわけじゃない」と答えた。

来月からは8年目に突入だ。

深町純、ミニ情報。深町さん、2008年2月23日北九州で行われるスリー・ディグリーズのライヴでバックバンドの一員としてピアノを弾きます。深町さんとスリー・ディグリーズといえば、その昔彼がアレンジした「にがい涙」をスリー・ディグリーズが歌ってヒットさせました。約30年ぶりの共演だそうで。なお、東京はおそらくケントスでのライヴで、そこではハウス・バンドがバックをつけることになりそうだ。

Setlist : Fukamachi Jun #84, @FJ’s, December 29,2007
セットリスト 深町純 84回 

1st set
show started 19:41
01. 2007年12月29日19時41分の作品(10:03)
02. 2007年12月29日20時00分の作品(9:20)
03. 2007年12月29日お題拝借作品1(1:44)
04. 2007年12月29日お題拝借作品2(1:00)
05. 2007年12月29日20時22分の作品(7:37)
show ended 20:30

2nd set
show started 21:03
01. 2007年12月29日21時16分の作品(8:36)
02. 2007年12月29日21時26分の作品(6:33)
03. 2007年12月29日21時32分の作品(6:23)
04. 2007年12月29日21時39分の作品(6:30)
05. 2007年12月29日21時45分の作品(9:30)
06. 2007年12月29日22時07分の作品(2:10)
show ended 22:11

■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します)(単位は%)

2005年11月 第一部 41.70 第二部 51.82
2005年12月 第一部 39.86 第二部 58.91
2006年01月 第一部 58.81 第二部 67.23
2006年02月 第一部 38.4  第二部 49.7
2006年03月 第一部 50.9  第二部 92.7
2006年04月 第一部 53.1   第二部 57.3
2006年05月 第一部 45.15 第二部 82.08
2006年06月 第一部 52.16 第二部 59.02
2006年09月 第一部 47.77 第二部 77.63
2007年01月 第一部 65.53 第二部 54.97
2007年02月 第一部 53.88 第二部 49.33
2007年04月 第一部 65.26 第二部 68.58
2007年05月 第一部 40.89 第二部 58.19 【恵比寿・アートカフェ最終回】
2007年06月 第一・二部(通し)64.78 (2時間50分)【祐天寺FJ’s1回目】
2007年07月 第一部 66.23 第二部 66.45
2007年08月 第一部 67.03 第二部 68.04
2007年09月 第一部 71.16 第二部 67.30
2007年10月20日 第一部 67.81 第二部 49.29 (通算82回)
2007年10月27日 第一部 96.00 第二部 74.65 (サントリー・ホール・ブルー・ローズ)
2007年11月24日 第一部 66.96 第2部 77.04 (通算83回)
2007年12月29日 第一部 60.67 第二部 58.38

(2007年12月29日土曜、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2007-191
【フランク・マッコム最終日】

満員。

木曜日からやっていたキーボード・ウイザード、フランク・マッコムの4デイズ最終日セカンドは、満員。ということで本人のパフォーマンスもかなりのりのり。ドラム、ベースとフランクのリズム隊はかなり強力で、ここにパーカッションが味付けされ、バンドとしてはよくまとまっている。「キューピッドズ・アロー」でのドラム、ベース、キーボード、パーカッションのからみは抜群だった。

ベースのトレスは、ヘアスタイルも奇抜だが、かなりいいベース。そして、ドラマーも相当力が入っている。基本的にはジャム・セッションを聴かせる、という感じなので、今度はひとつびしっと選曲を決め、一曲を短くして14曲くらいやってもらえるとうれしい。

最後ステージで、「グッド・ミュージックを聞き続けてくれ」とメッセージを語った。またライヴ後は、ファンにサインをし、写真を撮りと大サーヴィス。来年は二度日本に来たいとも言っていた。

Setlist: Frank McComb @ Cotton Club, December 30, 2007
セットリスト フランク・マッコム@コットンクラブ

show started 20:03
01. Will It Go Round In Circles
02. Shine
03. Never Letting Go ; electric drum solo
04. Ribbon In The Sky
05. Time And Time Again
06. Cupid’s Arrow
Enc. Keep Pushing On
Enc. Do You Remember Love
Show ended 21:22

(2007年12月30日日曜、コットンクラブ=フランク・マッコム・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>McComb, Frank
2007-192

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