【安齋肇個展、最終日までに完成か?】

個展。

イラストレーター、CMナレーター、デザイナー、そして、ソラミミストとマルチな活躍をする安齋肇さんが個展をするという案内をしばらく前にもらっていた。同じくデザインもし『ソウル・サーチン』のイヴェントにもコメンテーターで出てくれている岡さんから、「安齋さんの一緒に行きましょうよ」と誘われたので、行こうということになった。で、どうせ行くなら、安齋さんがいる日がいいなあ、ということで、いついらっしゃるか聞こうと電話してみた。すると〜〜、そこでソウル・サーチャーが聞いた言葉は?

「安齋さんがいらっしゃる日に行こうかな、と思って。いついらっしゃいますか? あれ、毎日は、(現場に)いらっしゃらないんですか」 「ええ、実はまだ作品が全部できてなくて、行くと『早く(作品)作れ』って怒られるのがオチで〜。行けないんですよ… (トホな感じ、醸し出す)」 ええっ? まだ作品、全部できてないんですか。「ええ、まだ白いキャンヴァスだけのものとか、置いてあったり…(トホホな感じ)」 じゃあ、最終日に近いほうがいいかな。「そうですねえ、もしごらんいただけるんでしたら、最終日に近づけば近づくほどいいか、と」 じゃあ、最終日あたりに行こうかなあ。「あ、でも、(5月)16日から地方出張で、最後はいないんですよ」 が〜〜ん。個展は18日までだ。ということは16日以降には新作は追加補充されないんだ。(笑) では、15日あたりにおじゃましようかな。「実は、本当はできてなくちゃいけないTシャツのデザインも、まだできてないんですよ…(さらにトホホホな感じ)」。

しかし、個展期間中に作品作りに励むアーティストっていうのも珍しいもんだ。さすが、安齋さん! これは、一応パート1(PART HOY!)とパート2(PART HOY! HOY!)の2部構成になっているらしい。でも、きっと最終日になっても、完成しないんだろうな。(笑) ま、アーティストの作品作りの途中経過を見せるという個展もよろしいんじゃないでしょうか。

■ 安齋肇オフィシャル・ウェッブ
http://www.office-123.com/harold/index.html

■ 安齋肇個展2008「HOY! HOY! HOY!」】

期間 2008年4月25日(金)〜5月18日(日)
PART HOY! → 4月25日(金)〜5月6日(火)
PART HOY! HOY! → 5月7日(水)〜5月18日(日)
会場 LAPNET SHIP(東京都渋谷区神宮前1-9-11-1F)電話03-5411-3330
http://www.lapnet.jp/
入場料 無料

ENT>ANNOUNCEMENT>Anzai, Hajime
【アレクサンダー・オニール・ウィズ・シェレール・ライヴ】

キラキラ。

有明エムザ(1989年2月、1990年2月=タブー・ナイツ)、武道館(1990年6月=タブー・ナイツ)、池袋芸術劇場(1991年10月)、渋谷クアトロ(1997年7月)、ヴェルファーレ(2002年12月、ダンスマンのイヴェントにゲスト出演)以来、おそらく7回目となるアレクサンダー・オニールの来日公演。エムザ、武道館がシェレールと一緒だったか。(来日履歴、そのほかの情報、訂正などがあればお知らせください) 

彼ら2人がステージに上ると、それだけで、バブルの時代がよみがえってくる。まさにアレックス&シェレールは1980年代後半の何もかもがキラキラしていたころ、すべてを思いださせてくれる。しかも、アレックスとシェレールのCDを引っ張り出すと、ずいぶんと自分でライナーノーツを書いている。

この日、アレックスが歌った作品は全曲ジャム&ルイスがらみの曲。こうして聴くと、アレックスがジャム&ルイスのてがける男性シンガーとしては一番弟子というか、ナンバー・ワン・シンガーだったことがよくわかる。ほんと、「ブラコン」という看板が後ろでピカリと光っているようだった。

ちょっと足に不自由がある感じが気になったが、あの甲高い歌声は健在だ。以前見たときより、ちょっと痩せたかな。

5曲歌って、いよいよ盟友シェレールを呼び込む。デュエットでおなじみ曲2曲を歌うと観客の喝采もピークに。途中、シェレールとのヴォーカル・バトル風の部分もちらりと見せた。シェレールはアレックス以上に現役ばりばりでよく声がでていた。願わくば、シェレールのソロ・ヒット(「アイ・ディドント・ミーン・トゥ・ターン・ユー・オン」「エヴリシング・アイ・ミス・アット・ホーム」)あたりも聴きたいところだ。

バンドは若干あらっぽかったような気もするが、アレックスのパフォーマンスは予想外によかったように思う。

2008年、バブルから20年以上も経った今、彼らのステージはまさにバブルの残り香を漂わした。

■    メンバー

アレクサンダー・オニール/Alexander O’Neal(Vocals)
シェレール/Cherrelle(Vocals)
フェイ・ジョーンズ/Fay Jones(BGV)
マーク・ウォーカー /Mark Walker(Keyboards)
ケビン・ブリグス/Kevin Briggs(Guitar/BGV)
アンドリュー・キャンベル/Andrew Campbell(Bass)
ビリー・オズボーン/Billy Osbourne(Drums)

■セットリスト アレクサンダー・オニール・ウィズ・シェレール 
Setlist : Alexander O’Neal with Cherrelle Live @Billboard Live, May 2, 2008
[ ] indicates albums

Show started 21:46
01. Intro
02. What’s Missing [From “Alexander O’Neal”-1985]
03. All True Man [“All True Man” - 1990]
04. (What Can I Say) To Make You Love Me [“Hearsay” - 1987]
05. The Lovers [“Hearsay” - 1987]
06. If You Were Here Tonight [From “Alexander O’Neal”-1985]
07. Never Knew Love Like This (With Cherrelle) [“Hearsay” - 1987]
08. Saturday Love (With Cherrelle) [“High Priority” -Cherrelle -1988]
09. Criticize [“Hearsay” - 1987]
10. Fake [“Hearsay” - 1987]~A Riff Of “One Nation Under The Groove”
Show ended 22:54

(2008年5月2日金曜、ビルボード・ライヴ=アレクサンダー・オニール withシェレール・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>O’Neal, Alexander / Cherrelle
2008-72
【アメール・ラリュー・ライヴ】

可愛い。

2006年10月コットンクラブ以来約1年半ぶりのアメールのライヴ。ドラムス、ギター(ベース)、アコースティック・ベース、キーボード、コーラスを従えてのパフォーマンス。少しジャジーで、若干のインプロヴィゼーションが入る。ところどころ、ミニー・リパートンあたりを思わせる歌唱や、いわゆるネオ・ソウルの雰囲気を漂わせるところが多々あった。

おもしろい選曲はスティーヴィーのアルバム『インナーヴィジョンズ』収録の「ジーザス・チルドレン・オブ・アメリカ」を歌ったあたり。こういうファンキーな曲も、彼女にはありなのだなあ、と感じた。そして、とても2人の娘がいるとは思えない可愛らしさ。

最後のアンコールで、観客のリクエストで突如「メイク・ミー・ホーム」を少し歌った。そして、お約束「テル・ミー」へ。ここで、アメール、客席に下りてきて観客にワンフレーズ歌わせる。目の前の松尾潔さんのところにやってきて、彼の肩に手をやり体をゆらし、マイクを向けると、松尾さん「ウォオ〜〜」と歌って、喝采を浴びるではないか。別に彼のことを知っていたわけではなく、のりのりで踊っていたからお声がけされたらしい。松尾氏曰く「僕が誘ったんじゃないですよ。向こうから誘われたんですよ、そこんとこ、おまちがいなく!」。

すると同行K氏。「いやあ、観客がああいう風に一緒に歌ってくれるのはいいんですけど、それが身近な席の人である必要はないんですよね」と言って一同大爆笑した。

ネオ・ソウル風の味わい、そして、さらっとしたシャーデー的なおしゃれ系の雰囲気などがうまい具合にでたアメールだが、僕はふと、このソウル・サーチンでもおなじみの日本のマルとシャンティを足して2で割ったような感じがした。それって、逆かなあ。(苦笑)

■ 前作 『モーニング』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GFM9A8/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ 過去関連記事

October 13, 2006
Amel Larrieux Live: Floating In The Air
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200610/2006_10_13.html
(前回来日時ライヴ評)

■ メンバー

アメール・ラリュー/Amel Larrieux(Vocals)
キンバリー・ハッセル/Kimberly Hassell(Background vocals)
バーナマウス・ボウイ/Bahnamous Bowie(Keyboards)
ジェフリー・コナー /Jeffrey Connor(Bass)
キース・ウィッティ/Keith Witty(Bass)
エイドリアン・ハーファム/Adrian Harpham(Drums)

(ガスリー・ラリューはステージにあがらず、プレイはしていませんでした)

■ セットリスト アメール・ラリュー
Setlist : Amel Larrieux @ Billboard Live, May 1, 2008

Show started 21:38
01. Trouble
02. If I Were A Bell
03. We Can Be New
04. Jesus Children Of America [Stevie Wonder “Innervisions”]
05. Giving Something Up
06. Now You Know
07. Sweet Misery
08. Bravechild
09. Earn My Affection
10. Get Up
Enc.1. Make Me Home
Enc.2. Tell Me
Show ended 23:03

(2008年5月1日木曜、六本木ビルボード・ライヴ=アメール・ラリュー・ライヴ)
2008-71
【チック・コリア&上原ひろみ〜9ラウンド真剣勝負】

武道館。

広いステージにはジャズ・ピアニストがふたりだけ。グランド・ピアノが向かいに2台。上原ひろみとチック・コリアで武道館。カメラが7台ほど設置され、逐一その模様が2台のモニターに映し出される。ブルーノート、東京ジャズでも見せたふたりのライヴが、武道館。登りつめたという感じだ。それだけで、すごいですね。

「今夜、武道館ジャズ・クラブへようこそ」 そうチックは言って、上原とともにピアノをプレイし始めた。

お互いアイ・コンタクトをとりながら絶妙のコンビネーションで両者の火花がスパークする。それにしても上原ひろみの表情は最高だ。ときに嬉しそうに、ときに恍惚に、そして、喜びに満ち溢れて、ピアノと戯れる。その動きはまるで、ピアノとダンスを楽しんでいるかのよう。ここまでピアノと楽しめれば、ピアノも本望だろう。

一方、チック・コリアは、愛弟子をやさしく包み込むように余裕だ。しかし、ある瞬間、同じ土俵に立つものとして同等レベルでの勝負をしている勝負師の目になる。このあたりのやりとりが最高におもしろい。ふたりの間にある緊張感は見事。しかし、その緊張感もどちらもエンジョイし、リラックスしているのかもしれない。そしてもちろん観客も適度な緊張感を持つ。

セットリストも本編ではコリアの曲2曲、ひろみの曲2曲、ガーシュウィンなどその他の作家の作品3曲とバランスを取る。

4日前のブログで、「音楽は勝負だ」ということに触れたが、この日も「音楽は勝負だ」ということが見てとれた。本編7曲、アンコール2曲、計9曲なので、ボクシングで言えば9ラウンド。ジャッジとして採点すると、90対90の引き分けか。(笑) 

カメラが映し出す映像でもっとも印象的なのは、2台のピアノを真上から撮影しているもの。まるでスニーカーのように映るその映像はピアノの美しさを存分に出していた。

かつて、上原が17歳ごろのとき、12年前、チック・コリアの前でピアノを弾き、チックを驚かせた。そして、3年ほど前、まったく別のルートから新人ジャズ・ピアニストの音を聴かされたチックは、その新人と共演することを決めた。そのときは、それがかつてチックの前でピアノを聴かせた小さな女の子であることはわからなかったという。ふたりが再会し、デュオのプロジェクトをやりだしてから、あのときの、ということがわかった、という。もちろん、上原は17歳のときの邂逅を「額縁の中にいるような偉大なピアニストを特等席で聴けるというだけで、そしてその前で、ピアノを弾けるというだけで感激でした」と鮮烈に覚えていたが。

上原1979年生まれ、チック1941年生まれ。そこには38歳の年齢差があるが、ステージの上で、音を聴く限りそんな差はみじんも感じさせない。これも、音楽のマジックだ。

ステージに現れた上原が着ていた赤いワンピースのようなドレスは、ご主人三原康裕さんの作ったものだそうだ。

5年前、平社員だった彼女は、いまや社長クラスのVIP。すごい出世だ。

■過去関連記事

December 28, 2007
Uehara Hiromi Wrote A Piece Tribute To Oscar Peterson
【上原ひろみさん、オスカー・ピーターソンへの追悼文を書く】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002231.html
(ここに過去記事一覧があります)

2003/11/06 (Thu)
Hiromi Uehara: Talent, Technique, Gutsiness & Little Bit Of Luck
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200311/diary20031106.html
(上原ひろみを知る)

2003/12/01 (Mon)
Master Of 88: Sky’s The Limit For Hiromi Uehara (Part 1)
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20031201.html
(初ライヴ鑑賞・感想文)

2003/12/02 (Tue)
Master Of 88: Genius Or Mediator? Hiromi Uehara Connect (Part 2)
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20031202.html

September 04, 2006
Tokyo Jazz Live: Young Meets Old, East Meets West, Fresh Meets Mature...All Happening Here
http://blog.soulsearchin.com/archives/001248.html

■最新アルバム 『デュエット』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000YY66ZU/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ メンバー
上原ひろみ
チック・コリア

■セットリスト
Setlist : Chick Corea & Uehara Hiromi @ Budoukan, April 30, 2008

Show started 19:12 (Composer)
01. Very Early (Bill Evans)
02. Summertime (George Gershwin)
03. Children’s Song #12 (Chick Corea)
04. Place To Be (Uehara Hiromi)
05. Humpty Dumpty (Chick Corea)
06. Fool On The Hill (John Lennon, Paul McCartney)
07. Old Castle, By The River, In The Middle Of A Forest(Uehara Hiromi)
Enc. Bolivar Blues (Thelonious Monk)
Enc. Spain (Chick Corea)
Show ended 20:58

(2008年4月30日水曜、日本武道館=チック・コリア&上原ひろみ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Corea, Chick & Uehara, Hiromi
2008-69

■Serato Scratch Live

2008年4月30日
【セラート・スクラッチ・ライヴ】

発明。

昨日「メロウ・ライダーズ」で初めて使った「セラート・スクラッチ・ライヴ」。これはパソコンに取り込んで使うDJ用ソフトのことだ。楽曲をたくさん詰め込んだ仮想DJミキサーがパソコン内にあると考えればいい。楽曲をハード・ディスクの容量のある限りパソコン内にいれておけばいつでも、取り出し可能だ。外付けハード・ディスクにいれていけば、何万曲と使えるようになる。

しかもそれらは曲目順、アーティスト順、さらにBPM順で瞬時にソート(並べ替え)できる。つないでいるときには、BPM順にして、そこから選ぶこともできるし、アーティスト名から曲を探すこともできる。

PCのモニターに右と左のターンテーブルが映っていて、それぞれのリアルタイムのBPMもでる。デジタル音源になっているので、その楽曲のリメイン(残り時間)も刻々と表示される。

そして、例えば、右のターンテーブルから鳴らすように指定した楽曲は、手元の本物のターンテーブル(昔ながらのレコードを載せるもの)と同期しており、ターンテーブル上に置く、セラート・スクラッチ専用のディスクと同期。そのディスクで、アナログ・レコードとまったく同じように頭だし、戻し、スクラッチなどもできる。

一言で言えば、音源のソースはデジタルだが、使い勝手は昔ながらのアナログ・ディスクとまったく同じ、ということ。テンポを早くしたり、遅くしたりのピッチの変更も通常のアナログと同時、カットイン、カットアウトのタイミングもアナログプレイヤーでDJをやったことがある人なら、誰でもできる。

このセラートの最大のメリットは、膨大な楽曲をハード・ディスクに収めることによって、何百枚、何千枚ものレコードを持ち歩く必要がない、ということ。全米をツアーして回るDJなどには、実際に持ち歩くレコードは限られるので、こうしたほぼ無限大の楽曲を持ち歩けるということは最大のメリットだ。

と、ここまで説明して、なんとなくおわかりいただけただろうか。これはあくまで本当にベーシックな基本中の基本で、他にもいろいろな応用編がある。

しかし、それにしても、一体この機械の中身がどうなって、こういうことができるのかがさっぱりわからない。リアルなターンテーブル上に置くセラート専用のディスク、それに針を載せて頭だしをするのだが、デジタル信号がどういう経緯、経路でここに、あるいはここから伝わるのだろう。こんなものを最初に考えだした人は、「地球は丸かった」ことを発見した人と同じくらい偉い。(笑)

だが、どんなに機材が発達しても、忘れてはならないのは、DJの本質は選曲にあるということ。アナログだろうが、デジタルだろうが、誰のどんな曲をどんな順番でかけるか、それがDJの本質だ。機材はどんな新しいものでも、あくまでも使う道具。なにをどうするかが、DJの力だ。

■正規代理店ヒビノのウェッブ
http://www.hibino.co.jp/proaudiosales/product/rane/seratoscratchlive.html

(2008年4月28日月曜、横浜ルーサー=メロウ・ライダーズVol.5〜DJイヴェント)

ENT>EVENT>Mellow Ridaz
ENT>DJ>Serato Scratch Live
【メロー・ライダーズ第5回〜初セラート・スクラッチ・ミックス】

初。

DJイヴェント『メロー・ライダーズ』第5回が横浜ルーサーで行われた。2006年12月以来、1年4ヶ月ぶり。ゴールデン・ウイーク真っ只中、翌日休みという好条件の元、満員のお客さんを迎えて、大いに盛り上がった。

僕は、DJオッシーがしばらく前に入手し、すでに使いこなしている新機材、セラート・スクラッチ・ミックスを借りた。前の週に事前に使用する予定の楽曲をパソコンに取り込んで、この日使い方を軽く教わり、本番に臨んだ。いやあ、これが楽しいというか、おもしろい。いろんなことができるみたいで、じっくり研究すれば、かなりおもしろそうだ。しかし、これは不思議な機械だ。

このセラート・スクラッチ・ミックスの実演を見たのは、DJスピナがやっていた2006年1月のこと。そのときの驚きの様子。↓

December 28, 2005
DJ Spinna(Part 1): The Future Of DJ
【DJの未来図〜セラート・スクラッチ・ミックス】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200512/2005_12_28.html

December 29, 2005
DJ Spinna(Part 2): Record Maniac
【レコード・コレクター、DJスピナ】 
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_12_29.html

January 06, 2006
DJ Spinna: Using Serato Scratch Live
【アナログ音源を自由自在に操るDJ】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200601/2006_01_06.html

オッシーが僕用のファイルを作ってくれ、そこに僕のCDをいれていたが、オッシーのファイルのもの(すでに2000曲以上いれている)も使えるというので、リストを見ていたら、ウルトラ・ハイ・フリクエンシーを発見。フィリーものをかけようと思っていたので、これを使わせてもらい、フィリーにもっていった。

さて、僕の後は村上ルイカ氏登場。彼はすべてアナログのレコードで回した。アル・ジョンソンなんかは、一緒に歌っていた。僕もセカンドセットは、結局、全曲アナログで。

最後はこの日のDJが全員揃って、1曲ずつスロー・バラードをかけて終了。スローは、モニカ、ルーサー、アリーヤ、マーヴィン・ゲイなど。いやあ、お疲れ様でした。

■ タイムテーブル

20:00 tomo
21:00 藤
22:00 OSSHY
22:45 吉岡
23:30 Ruika
24:15 藤
1:00 OSSHY
1:45 吉岡
2:30 Ruika
3:15 OSSHY
4:00 NAMI
4:45 all
end

■ 過去記事

Mellow Ridaz Vol.4 : DJ Batton & Tribute To James Brown
【メロー・ライダーズ第4回〜ジェームス・ブラウン・トリビュート】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200612/2006_12_28.html

October 31, 2005
Mellow Ridaz Vol.3
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200510/2005_10_31.html

August 01, 2005
Mellow Ridaz Vol.2
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200508/2005_08_01.html

August 02, 2005
Mellow Ridaz Vol.2:  Why Dexter Redding Is In Japan?
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_08_02.html

2005/02/03 (Thu)
DJ At Luther
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200502/diary20050203.html
メロー・ライダーズ第一回。

Setlist : Song Selected by Yoshioka Masaharu

DJ started 22:47
01. Cisco Kid / War
02. Psychedelic Shack / Temptations
03. Standing In he Rain / Al Green (New)
04. Let The Music Take Your Mind / Kool & The Gang
05. Looking For A Love / Ryan Shaw
06. We’re On The Right Track / Ultra High Frequency
07. Samson / Ebony Ivory & Jade
08. Yellow Sunshine / Yellow Sunshine
09. It’s So Wonderful / Johnny Williams
10. One Day Of Peace / Love Committee
11. Open Sesami Part 2 / Kool & The Gang
Batten to Ruika at 23:30

Second set : Song Selected by Yoshioka Masaharu
DJ started 01:47
01. Serpentine Fire (Instrumental) / Earth Wind & Fire
02. 100 South Of Broadway / Philadelphia Society
03. I’m Hopelessly In Love / Modulations
04. If You Were There / Ace Spectrum
05. Hearts Be Good / Lee Garrett
06. You’ll Never Find Another Love Like Mine / Lou Rawls
07. Love Means Everything / A Touch Of Class
08. I Just Can’t Say Goodbye / A Touch Of Class
09. Never Get Enough Of Your Love / LTD
10. Penguin At The Big Apple -- Zing Went The Strings Of My Heart / Trammps
Batten to Ruika at 02:30

(2008年4月28日月曜、横浜ルーサー=メロウ・ライダーズVol.5〜DJイヴェント)
ENT>EVENT>Mellow Ridaz

?Al Wilson Dies At 68

2008年4月28日
【訃報・アル・ウィルソン68歳で死去】

訃報。

「ショウ&テル」の大ヒットを持つソウル・シンガー、アル・ウィルソンが2008年4月21日(月)、カリフォルニア州フォンタナのカイザー・パーマネント病院で腎不全のため死去した。68歳だった。

アル・ウィルソンは1939年6月19日ミシシッピー州メリディアン生まれ。幼少の頃から教会でゴスペルを歌ってきた。1958年サン・バーナディーノに引越し、事務仕事などで生計を立てていた。軍隊に入るまでにジョニー・レッグス・ハリス&ザ・ステーツメンというグループに参加、軍隊を出た後ロス・アンジェルスに移住。いくつかのグループに参加。

1966年、マーク・ゴードンというマネージャーに認められ、ゴードンの仲介でジョニー・リヴァースの持つソウル・シティー・レーベルと契約。1968年に「ザ・スネイク」のヒットが誕生した。これは、同レーベルの売れっ子だったジョニー・リヴァースがプロデュースを担当。アル・ウィルソンはジョニーのヒット「プア・サイド・オブ・タウン」をカヴァーしている。

その後1973年、ポップな「ショウ&テル」が大ヒットし、全米ナンバーワンに。「ラ・ラ・・ピース・ソング」、「カウント・ザ・デイズ」などのヒットを出した。

2007年、火事のために自宅にあった多くのマスターテープが焼失してしまった、という。

アル・ウィルソンの代表曲「ショウ&テル」は、最近ではピーボ・ブライソンがカヴァーし、ヒットさせ持ち歌として歌っている。アルのヴァージョンも実は、先にジョニー・マティスにレコーディングされており、そのカヴァーだった。

ご冥福をお祈りする。

ENT>OBITUARY>Wilson, Al (June 19, 1939 - April 21, 2008, 68)
【深町純第88回即興キーボード・パーティー】

負け。

全曲即興。その場で思いついたメロディーを次々と奏でるキーボード奏者、深町純の定例キーボード・パーティー。その第88回、セカンド・セット、2曲目。

客席後方の7人組みの若者たちのおしゃべりがずっと続いていた。まるで普通のカフェでおしゃべりをしているかのようだ。演奏者は、そのしゃべりに負けないよう、若者たちを自分の音楽のほうに向かせようとムキになっていた。音楽を聴こうとしない若者たち。その彼らをなんとか振り向かせようとする演奏者。それは、あたかも「北風と太陽の話」のようにも思えた。この場合、演奏者は北風で、若者たちはコートをしっかり抑えていた旅人だ。

そして、曲の途中で演奏者は、ぶっつり演奏を止めた。「ゴメン、集中できなくて。なんとか、話が聴こえてきてしまうと、だめで。なんとか黙らせようと思ったんだけど、若者たちのエネルギーに負けました」

つい最近とあるアーティストが「音楽は勝ち負けだ!」と断言したのを聞いて感嘆していたのだが、奇しくも音楽の勝ち負けが表出した瞬間だった。

ファーストでもちょっとそういう部分があったのだが、僕は、こういうときは曲のエネルギーを高めて、力対力で行くのではなく、むしろぐっと静かにして静寂を作ればいいと思う。この日、深町さんは北風になった。逆に太陽のようにすれば、彼らをだまらせることができたのではないだろうか。ピアニシモのような小さな音で演奏すれば、しゃべっている人たちはその声の大きさに気づく。そして会話を止める。しかし、北風になるのも、太陽になるのも演奏者深町純が自由自在に即興演奏をするがゆえに可能だ。次回はぜひ、太陽になって勝負に勝っていただきたい。(笑)とはいうものの、この日も突然演奏を止める瞬間は、かなり静かになっていたんですけどね。

さて、この日はフランスのハーモニカ奏者ジャン・ラーブルさんが飛び入りで深町さんと即興を聴かせた。深町さんは言う。「こういうのいいよね、すぐ(演奏)やっちゃうっていうの」 

セカンド2曲目は未完で終わった。一通りの告知をしてショウも終了。すると別のお客さんが「さっきのだと後味が悪いので、ちょっと短く即興でやってください」というようなことを言ったらしい。そこで、珍しく深町さんがもう一度キーボードの前に座り、短い曲をやった。その曲の後半には、ハーモニカのジャンさんも乱入し、2人での演奏に。こういう風にできる曲は、いい曲に決まっている。これもまた、即興の妙。

■深町純・定例キーボード・パーティー第89回(2008年5月)は、最終土曜日5月31日、祐天寺「FJズ」で午後8時から、60分程度が2セット。ミュージックチャージは、見て気に入った分を自由に払うシステム。
http://fjs.fukamachi-jun.com/map.html

■セットリスト
Setlist : Fukamachi Jun #88 @FJ’s, April 26, 2008
セットリスト 深町純 88回 

1st set
show started 20:12
01. 2008年4月26日20時12分の作品(20:22)
02. 2008年4月26日20時51分の作品(09:39)
03. 2008年4月26日お題拝借作品1(02.09)
04. 2008年4月26日お題拝借作品2(02.12 ) 愛のある気分
05. 2008年4月26日21時17分の作品(04.04) ハーモニカ奏者ジャンさんと
show ended 21:23

2nd set
show started 21:59
01. 2008年4月26日21時59分の作品 (09.56) ハーモニカ奏者ジャンさんと
02. 2008年4月26日22時08分の作品 (17.00)
show ended 22:28
--MC –
03. 2008年4月26日22時36分の作品 (3.11)  ジャンさんと
show ended 22:40

■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します)(単位は%)

2007年07月 第一部 66.23 第二部 66.45
2007年08月 第一部 67.03 第二部 68.04
2007年09月 第一部 71.16 第二部 67.30
2007年10月20日 第一部 67.81 第二部 49.29 (通算82回)
2007年10月27日 第一部 96.00 第二部 74.65 (サントリー・ホール・ブルー・ローズ)
2007年11月24日 第一部 66.96 第二部 77.04 (通算83回)
2007年12月29日 第一部 60.67 第二部 58.38
2008年01月26日 第一部 71.90 第二部 59.06 (第85回) 
2008年02月24日 第一部 64.80 第二部 48.43
2008年03月29日 第一部 67.78 第二部 73.29 (第87回)
2008年04月26日 第一部 54.13 第二部 74.46(第88回)

(2008年04月26日、祐天寺FJズ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2008-67
【ダイアン・リーヴス新作は『ラヴィン・ユー』】

ミニー。

ジャズ・シンガーで来日回数も多くを数えるダイアン・リーヴスが新作『ホエン・ユー・ノウ(邦題・ラヴィン・ユー)』をリリース。プロデュースにジョージ・デュークがあたり、コンテンポラリーなジャズとダイアンのていねいなヴォーカルがマッチし、なかなかいいアルバムに仕上がっている。

基本はアコースティック系だが、なによりも選曲が日本人向け。たとえば、ミニー・リパートンの大ヒット「ラヴィン・ユー」などはまずエアプレイを得れば、「これを歌っているのは誰」ということになるだろう。

なにより驚いたのが、CD1曲目。しっとりとした面影で、テンプテーションズの大ヒット「ジャスト・マイ・イマジネーション」をカヴァーした。まさに最近はやりの「スムース・ジャズ」の範疇にもはいり、しかも、通常のR&Bやポップ部門にも行けそうな感じがする。

あるいは7曲目の「風のささやき」は、ミッシェル・ルグランが映画『クラウン・アフェア』のために書いた作品。彼女もジャズ、フュージョン、最近でいうところのスムース・ジャズというジャンルの中で注目されているヴェテラン・シンガーだ。

■過去関連記事
2004/02/25 (Thu)
A Drop Of Soul : Dianne Reeves Live At Blue Note
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040225.html
2004年2月来日時のライヴ評。

ENT>ARTIST>ALBUM
ENT>MUSIC>ARTIST>Dianne Reeves
【ブルーマン・グループ〜新感覚のアート・パフォーマンス】

青男。

縁あって、東京・六本木のインヴォイス・シアターで行われている『ブルーマン・グループ』のライヴを見た。これは、もともと1988年に、ニューヨークに住む3人が、顔をブルーに塗って路上でユニークなパフォーマンスをしたところから始まったもの。路上から小さなクラブ、さらに、1991年からオフ・ブロードウェイのアスター・プレイス・シアターへ進出、現在でもイースト・ヴィレッジにあるそのシアターでは『ブルーマン・グループ』が行われている。ニューヨークでの超ロングランの成功を受け、フロリダ、シカゴ、ロンドン、トロントなどでも公演、2007年12月から日本でもライヴが行われている。

オンステージは、顔をブルーに塗り黒の衣装に身を包んだブルーマン3人と上部のステージにミュージシャン4人(ドラムス、パーカッション、キーボード、ギター)。この3人は、決してしゃべらない。顔の表情と動きで、観客を驚かせ、笑わせ、考えさせる。

メッセージは、日本語の字幕とナレーションで語られ、彼ら自身がまったくしゃべらなくても、意味は通じる。それにしても、次々と繰り出されるネタは実にクリエイティヴなアイデアに満ち溢れていて素晴らしい。そして、あれはどうなっているのだろう、という謎もいくつか残った。また、観客いじりもかなりあり、典型的な観客との一体型パフォーマンスになっている。

3人がドラムのようなさまざまな楽器を叩いたりするシーンがいくつかあるが、このドラムのようなものを叩くあたりは、『ストンプ』などを思わせる。

さすがにセットリストは1回見ただけでは作れないが、ざっと順不同でこんな出し物があったと思う。

■ セットリスト
Setlist : Blue Man Group, @ Invoice Theater, April 24, 2008
(順不同、タイトルはすでに名前がついているものは、それらを、また名前がわからないものは、パフォーマンスを見てこちらでつけたもの)

Show started 19:01

Shadow Drum
Drums with Colors
Gum Balls & Marshmallows
Popcorn (Outsiders)
ゴムバンド→遅刻
Drumbone, Pipes 下水管 
Rock Movements
大江戸バナナ (観客を1人ステージに)
Three Kinds Of Posters
木琴のようなもの
Birth Of Animation
Blue Man Paiting (観客を人間拓に)
3 TV Screens
Hang On There (押さえてください)
胃カメラ
大きなドラ
A Tons Of White Papers

Show ended 20:40

しかし、これだけのパフォーマンスと、仕掛けと、ネタ。観客も、一瞬たりとも隙を見せることはできない。1991年からでもすでに17年やっているわけだから、やはり、相当なリピーターを生んでいることはまちがいない。

いやあ、あと何度か見たくなった。

ちなみに、ライヴ中は写真撮影禁止ですが、パフォーマンス後、ブルーマンたちが出口の方に出てきてくれますので、そのときは写真も撮れます。近づくと、ペンキがくっつきそう。

■ なんと公演、9月まで延長

基本的には月曜と火曜が休みだが、毎日。12月から当初は4月までの予定が9月まで続くことになった。
http://blueman.jp/index.html

■過去関連記事

『ノイズ&ファンク』ライヴ評・2003年3月22日付け日記
Bring In ’Da Noise, Bring In ’Da Funk: Soul explosion!
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030322.html

2004/04/10 (Sat)
Sheila E Live @ Duo: Heartbeat From Ancient Times
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200404/diary20040410.html

2004/05/02 (Sun)
Movie "Drumline": Another Field Of Dreams
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200405/diary20040502-1.html
映画についての一般情報。公開映画館、感想など。
http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail?ty=mv&;;id=318676

August 17, 2005
Musical "Stomp": Hitting Everything And Became Hit Worldwide
【『ストンプ』、あらゆる物を叩いて世界的ヒットへ】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200508/2005_08_17.html

July 29, 2005
Harlem Nights: Omar Edwards, Barefoot Tap Dancer
ハーレム・ナイツ〜裸足のタップダンサー、オマー・エドワーズ
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_07_29.html

+++++

(2008年4月24日木曜、六本木・インヴォイス・シアター=ブルーマン・グループ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Blue Man Group
2008-66

☆War & Lowrider Band

2008年4月24日
【ウォー、そのふたつのグループ】

分裂。

1960年代後期から1970年代初期にかけて、ウェストコーストを本拠にすこしばかりラテン色のあるファンク・サウンドで大人気となったカリフォルニアのグループ、ウォーのベスト・アルバム『ヴェリー・ベスト・オブ・ウォー』がライノ・レコードからリリースされる。(日本盤は2008年3月19日発売)

ウォーは1962年、ハワード・スコット、ハロルド・ブラウンらによってカリフォルニア州ロングビーチで結成された。その後、彼らのライヴ・パフォーマンスを見たイギリスのシンガー、エリック・バードンが彼らにほれ込み、「エリック・バードン&ウォー」としてデビュー。「スピル・ザ・ワイン」などのヒットを放った。バードンは元々イギリスのアニマルズというグループにいた人物。このアニマルズは、「太陽があたる家」「悲しき願い」などの大ヒットで知られる。バードンは2枚のアルバムで抜け、その後はウォーだけで活動、さらに大きなヒットを放った。「シスコ・キッド」「ミー&マイ・ブラザー」、「ギャラクシー」などなど。

そして、このほどアメリカのライノが、これまでいくつかのレーベル(UA、MCA、RCAなど)に分散していた原盤をまとめて、ウォーのベストを出した。それがこのアルバムだ。

このアルバム発売のプロモーションをかねて、メンバーのひとりロニー・ジョーダンのウォーとエリック・バードンが一日だけのライヴを2008年4月21日にロンドンで行った。ところで、ロニーは正確には設立メンバーではないのだが、なぜか彼がグループ「ウォー」の名前の使用権を持っている。オリジナル設立メンバーのうち、ハワード・スコット、ハロルド・ブラウン、BBディッカーソン、リー・オスカー(ハーモニカ)の4人は一緒にバンド活動をしているのだが、ウォーと名乗れず、現在は「ロウライダー・バンド」と名乗って、多くのライヴ活動をしている。

おそらく、グループ名についてはいろいろあったのだろう。今回、ウォーのベストが出るというので、少し調べてみたら、そんなことがわかった。

作品が多くのヒップホップ・アーティストたちにもサンプリングされているウォーは、まさにファンク・リズムの宝庫でもある。ロウライダー・バンドでもいいから、来日しないかなあ。ウォーはかつて、1970年代に来日し、後楽園でライヴを行っている。

■ ヴェリー・ベスト・オブ・ウォー

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001277M8I/soulsearchiho-22/ref=nosim/

ENT>ARTIST>War
ENT>ARTIST>ALBUM>War
【アル・グリーン最新作、コラボ満載】

ハイ・サウンド。

ソウル・シンガー、アル・グリーンがブルーノート移籍第3弾アルバム『レイ・イット・ダウン』を2008年5月27日に全米リリースする。ブルーノートで出た3作の中でもっともアル・グリーンらしさがでた傑作に仕上がっている。プロデュースには、アル・グリーンのほか、ジェームス・ポイザー、そして、ザ・ルーツのクゥエスト・ラヴ。また、ゲスト・シンガーにアンソニー・ハミルトン、コリーン・ベイリー・レイ、さらにジョン・レジェンドまで登場、ということで、このあたりでも大いに話題を集めそうだ。ストリングス・アレンジは、ラリー・ゴールド! 

なによりも、驚くのが、サウンドだ。クゥエスト・ラヴはかなりアル・グリーンが好きと見え、相当研究した成果がでている。特にドラムス。クゥエスト・ラヴ自身がドラムスを叩いているが、これがアル・グリーンがかつて所属したメンフィス・ハイ・レコードのドラマー、ハワード・グライムスのドラミングを実にうまく再現している。さらに、オルガンの入れ方、昔ながらのパーカッションなどのはさみ方など、まるで1970年代のハイ・サウンドが21世紀によみがえったかのようだ。ハイ・サウンドのクローン、出現だ。ひょっとして、メンフィスのハイのスタジオで録音したのか。(詳細クレジットがまだないために録音場所は不明。リリース時には判明する)

また各楽曲が、かつてのアル・グリーン作品を元にしたような作品になっており、古くからのファンも思わずにやりとしてしまいそうなアルバムに仕上がった。

アル・グリーンは、「これまでにウィリー・ミッチェル以外に自分をプロデュースさせたことはなかった。この若者たち、お手並み拝見といったところだったが、出来上がった作品は見事だったよ」と述べている。

個人的には、アンソニー・ハミルトンとアル・グリーンのデュエットなどには大変感銘を受けた。ジョン・レジェンドもあっている。またそれほど黒っぽくないコリーンとのデュエットは、この「ハイ・サウンド」の中に入ってくると、コリーンの声さえも少しソウルフルに聞こえるかのように思えた。

「レイ・イット・ダウン」、「テイク・ユア・タイム」は、「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」を下敷きに、「ステイ・ウィズ・ミー」は、「シャラ・ラ・ラ」を下敷きに、「ユーヴ・ガット・ザ・ラヴ・アイ・ニード」は「ラヴ・アンド・ハピネス」を、「ノーワン・ライク・ユー」は「タイアード・オブ・ビーイング・アローン」を、「スタンディング・イン・ザ・レイン」は、「テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァー」などをベースに作られたような気がする。曲によっては、インスピレーションを受けたものが違うかもしれないが、いずれにせよ、実にアル・グリーン・サウンドが研究され尽くしたアルバムだ。しかし、こんなアルバムを作れるクゥエスト・ラヴは本当にうらやましい。今までのレコーディング・セッションで一番楽しかったのではないだろうか。

まちがいなく、しばらく僕のCDライブラリーの中ではヘヴィー・ローテーションになる。

Track list
01. Lay It Down (Featuring Anthony Hamilton)
02. Just For Me
03. You’ve Got The Love I Need (Featuring Anthony Hamilton)
04. No One Like You
05. What More Do You Want From Me
06. Take Your Time (Featuring Corinne Bailey Rae)
07. Too Much
08. Stay With Me (By The Sea) (Featuring John Legend)
09. All I Need
10. I’m Wild About You
11. Standing In The Rain

(US Blue Note)

ENT>ARTIST>ALBUM>Green, Al
【「可愛いいひとよ」マーチンたちがカヴァー】

トリビュート。

日本の生んだディスコ・クラシックとして1970年代から現在にいたるまで、いまだに人気の高いクック・ニック&チャッキーの「可愛いいひとよ」が、カヴァーされる。ご存知の通り、これを歌う3人の1人、ニック岡井さんは、昨年(2007年11月11日)亡くなっており、カヴァーはニックさんへのトリビュートということになる。今回、カヴァーするのは、なんと日本のソウル・シーンで歌い続けるマーチンこと鈴木雅之、バブルガム・ブラザースのブラザー・コーン、そして、その2人をディスコ、ダンスの師とあおぐトンネルズの木梨憲武のトリオだ。

マーチンは、現在新作を準備中で、ここにはこれまで彼がレコーディングしてきたデュエット曲、コラボレート作品を集める。タイトルは『マティーニ・デュエット』になる予定で、6月末の発売予定。菊池桃子とのデュエット「渋谷で5時」さらにその続編となる新録曲「恋のフライトタイム〜12PM」、「ロンリー・チャップリン」、「エンドレス・ラヴ」、「シーズ・マイ・ガール」(エナメル・ブラザース)などが収録される。

「可愛いいひとよ」のアーティスト名は、コック・マック&ノッキー。コックがブラザー・コーン、マックがマーチン、ノッキーが木梨憲武だ。この曲に関しては、それぞれが思い入れをもっている。マーチンもよくディスコに通っていた時代、ステップあるところに必ずこの曲が流れ踊っていた。特に、この3人の中ではコックことブラザー・コーンは、新宿ゲット時代からのニックの大ファン。ニックをダンスの師匠と崇め、崇拝している。そしてそんなコーンに連れられて日夜ディスコに通い詰めていたのが木梨憲武だった。

この新ヴァージョンの「可愛いいひとよ」では、単にカヴァーするだけでなく、いろいろなソウル・ヒットの数々がちりばめられていて、ソウル・ファンなら思わずにやりとしてしまうようなものになっている。

マーチンのデュエット・アルバムには何曲か新録による作品が収録されるが、これもその1曲。今年も9月に『ソウル・サミット』が行われることになっており、そこでこの「可愛いいひとよ」が歌われることになりそうだ。

オリジナルの「可愛いいひとよ」は1972年に最初のシングルがリリースされた。その後、ジャケットを変えて何度かリリースされているが、1973年以降、全国のディスコでこの曲の振り付けがついて、人気となった。海外のソウル、ディスコ作品がかかっていた日本のディスコでプレイされていたほんの数曲の日本語曲のひとつ。もちろんオリジナルの振り付けはニックが担当していた。そして、作詞は誰あろう阿久悠、作曲は大野克夫という名コンビ。これまでにドン勝本らのキング・オブ・ソウルのほか、山瀬まみ、レイジー 、時東ぁみ、ホワッツ・ラヴ(What’s Love?)などもカヴァーしている。

なお、この楽曲の表記だが、当初は「可愛いひとよ」だったが、第二版から「可愛いいひとよ」と、「い」が二文字に表記されるようになった。本来は誤記だが、「かわいい」の音を優先したためらしい。当時のレコード会社にはよくありがちなミスというところが愛嬌だ。

アルバムがリリースされる6月以降、ニックの誕生日(9月29日)、命日(11月11日)へ向けて、「可愛いいひとよ」が盛り上がれば、ニックへのいい供養になりそうだ。

ENT>MUSIC>SONG
【ジョディー・ワトリー・ライヴ】

ダンス。

2004年3月横浜モーション・ブルー、2006年7月、2007年7月丸の内コットン・クラブ以来、およそ9ヶ月ぶりの来日ライヴ。編成は、ドラムス、パーカッション、キーボード、DJ にダンサー2人、プラス・ジョディー・ワトリー。ギターもベースもいない。またコーラスもいないが、いずれの音もキーボードが出す。

1曲目が始まる前からDJが曲をかけて観客をあおる。下記セットリスト冒頭5曲は、完全にダンスを見せるシーン。さすが、「ソウル・トレイン・ダンサーズ」のダンサー上がりだけのことはある。

また「ルッキング・フォー・ア・ニュー・ラヴ」や「フレンズ」などは、かなり大胆にアレンジしたヴァージョンで聞かせた。ダンサー2人とともに激しく踊るが、最初の5曲はピッチも完璧、ヴォーカルの音圧なども一定していて、声にライヴっぽい荒さはまったくなく一瞬の揺るぎも見せなかった。

一方「エヴリシング」からはダンスがなく、声からは吐く息の音も伝わってくる。興味深い選曲は、スティーヴィー・ワンダーの「トゥ・シャイ・トゥ・セイ」。しっとりとしたスティーヴィーの傑作で、これをジョディーがキーボードと2人だけで歌った。全体的には、クラブ風、ラウンジ風のアレンジが多かった。マドンナのヒット「ボーダーライン」、シックの「アイ・ウォント・ユア・ラヴ」などのカヴァーは、なぜ歌うのだろうか。

黒の上下に、黒のハット。ハットや椅子なども使いダンスを見せるヴィジュアル効果は抜群。

■ 過去関連記事

July 08, 2006
Jody Watley Live At Cotton Club
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_07_08.html
(前回ライヴ評)

2004/03/04 (Thu)
Jody Watley Live At Motion Blue: She Never Sung Any Shalamar Song
http://www.soulsearchin.com//entertainment/music/live/diary20040304.html
(前々回ライヴ評)

■    メンバー

ジョディー・ワトリー/Jody Watley(Vocals)
ハヴィック/Havic(Dancer)
ロゼーロ・マッコイ/Rosero McCoy(Dancer)
ロドニー・リー/Rodney Lee(Keyboards)
ビル ’ピース ビスキュイ’ コールマン/Bill ’Peace Bisquit’ Coleman(DJ)
ダニエル・サドウニック/Daniel Sadownick(Percussions)
ドネル・スペンサー Jr/Donnell Spencer Jr(Drums)

■ セットリスト

Setlist : Jody Watley @ Billboard Live, April 13, 2008

Show started
Performance started 21:00
01. Looking For A New Love (New Version)
02. Don’t You Want Me
03. Some Kind Of Lover
04. Still A Thrill
05. Friends (Remix)
06. Everything
07. Precious Love
08. I’m The One You Need
09. Medley (9)-(11): It All Begins With You
10. Too Shy To Say
11. Pure Joy
12. I Love To Love
13. Whenever
14. Saturday Night Experience
15. Bed Of Roses
16. Borderline
17. A Beautiful Life
18. I Want Your Love
Enc. Real Love
Show ended 20:19

(2008年4月20日日曜、六本木ビルボード・ライヴ=序ディー・ワトリー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Watley, Jody
2008-65
【マウント・レーニア・カフェ・ラッテのCMソングを歌っているのは?】

シャンティ。

先週(4月15日)頃から、テレビで森永マウント・レーニアのカフェ・ラッテのCMが盛んに流れている。映像は女優スカーレット・ヨハンソンが、このカフェ・ラッテをストローで飲む。そしてこれにかぶさるさわやかな曲がひじょうに印象的なのだが、さて、これを歌っているのは? 

まずは映像を↓ 最初が夜編、続いて、朝編。ともに30秒。
http://www.mt-rainier-cl.com/index.html#/Top/0/
http://www.mt-rainier-cl.com/index.html#/Top/1

テレビでは15秒が流れることが多いようだ。CM画像のクレジットは、Hajime Yoshizawa とある。この音楽を制作したのが、東京生まれの音楽家吉澤はじめさんだ。彼は1965年生まれで、1990年にニューヨークに行き、本格的に音楽活動を進めた。1993年からは、モンド・グロッソのメンバーとなったり、東京だけでなく活躍する舞台をインターナショナルにもち、音楽制作活動を続けている。

マウント・レーニアのCMではこれまでにジョディー・フォスター(1993年)やウィノナ・ライダー、ナタリー・ポートマンを起用したり、音楽もクレモンティーヌ、ガーディガンズ、吉澤さんらの音楽を使ったりしている。そんな彼がこの「ホーム」という曲のヴォーカルと作詞に抜擢したのが、誰あろうシャンティだ。実は吉澤さんとシャンティは、幼馴染。それぞれ別の道で音楽活動をしていたが、しばらく前に偶然再会して意気投合、今度のプロジェクトへと話が進んだ。

このCM映像、一見、このスカーレットが歌っているかのようにも見えるが、実際はシャンティが歌っている。歌とスカーレットの映像のマッチングがかなりいい。

なお、このスカーレットも今年2008年、CDデビューする。『エニウェイ・アイ・レイ・マイ・ヘッド』というタイトルで5月全米リリースの予定。当初2006年ごろにリリースの話があり、その時点では『スカーレット・シングス・トム・ウェイツ』というタイトルになるはずだった。シンガー・ソングライター、トム・ウェイツの作品をカヴァーすることになっていた。トムの作品も収録されるが、結局そのほかにオリジナル曲も入ることになるようだ。

すでに、このCMで歌を歌っているのは誰かという問い合わせが来ているそうで、広報担当は、シャンティと答えているという。CMクレジットにHajime Yoshizawa featuring Shanti といった表記がされると、よりわかりやすくなるだろう。この楽曲は、近く発売される次の吉澤さんのアルバム『ジャパン』にフル・ヴァージョンが収録される予定。また、シャンティは自らのライヴではすでにこの楽曲を歌い始めている。

■ シャンティ・デビュー・アルバム『シェア・マイ・エア』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00137N3MG/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■ シャンティの今後のライヴ予定

2008年5月 1日(木) 東京中目黒・楽屋(らくや)http://www.rakuya.net/
2008年5月24日(土) 神奈川県葉山市レストラン・ラマーレド・チャヤ
http://www.chaya.co.jp/shop/lamaree/home.html
2008年6月13日(金) 神奈川県横浜市・カモメ http://www.yokohama-kamome.com/index.html
2008年6月21日(土) 神奈川県横浜市青葉区藤が丘駅前ピッツェリアバール・マルターノ(藤が丘店)TEL & FAX 045-973-5844 横浜市青葉区藤が丘1-29-2-2F  http://www.martano.jp/live/index.html

いずれも、アコースティック・ヴァージョンの予定。

■ シャンティ過去関連記事

April 13, 2008
Shanti Live :“Bravo! Bravo!” Said Ambassador Of Tunisia
http://blog.soulsearchin.com/archives/002454.html

February 24, 2008
Shanti At Kamome: The More You Challenge, The More You Get
http://blog.soulsearchin.com/archives/002345.html
(過去記事一覧もここに)

ENT>ARTIST>Shanti
【クインシー・ジョーンズ・ライヴDVD】

Q。 

あのスーパー・プロデューサー、クインシー・ジョーンズが1996年にスイス・モントルーで行われた『モントルー・ミュージック・フェスティヴァル』で行ったライヴを収録したDVDが発売された。

モントルー・ミュージック・フェスティヴァルは1967年にスタート、当初は小規模なものだったが、最近では2週間近く行われる大規模なものに発展している。

クインシーのこのDVDは、ちょうどクインシーの音楽業界50周年を記念してのライヴ。ゲストで登場するのは、シャカ・カーン、デイヴィッド・サンボーン、トゥーツ・シールマンス、ジェラルド・オルブライト、パティー・オースティン、シンプリー・レッドのミック・ハックネル、フィル・コリンズなど。

彼のジャズ・トランペッター時代の作品から、プロデューサーとして大ヒット作品をてがけるようになっての作品、手がけた映画音楽からの楽曲など、クインシーの音楽人生が凝縮されたステージになっている。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0012VU16E/soulsearchiho-22/ref=nosim/

オーケストラを指揮するクインシー・ジョーンズ。まさに音楽業界のボスがボスであることを象徴するように、堂々としている。

ENT>DVD>Jones, Quincy

■Mama Luther Dies At 82

2008年4月18日
【(訃報)ルーサーの母死去】

死去。

2005年7月1日に54歳で死去したシンガー、ルーサー・ヴァンドロスの母、メリー・アイダ・ヴァンドロスさんが、2008年4月9日(水曜)ニューヨークで老衰のため死去した。82歳と伝えられている。しばらく前から意識はなくなっていた。メリーさんには、夫、4人の子供がいたが、いずれも、メリーさんより先に亡くなっていた。

ルーサーは、4人兄弟のうち、最後に亡くなった。4人のうち3人が、また11人いる孫の1人が糖尿病が原因で死去しており、ヴァンドロス家にとっては、この病気は家系のようなものだった。

メリー・アイダさんは、1926年ごろ、サウス・キャロライナ州シャロウという街の生まれ。(彼女の死亡記事はいずれも82歳となっているが、2006年の記事で82歳という記載がある) 17歳のとき(1943年ごろ)、幼馴なじみのルーサー・ヴァンドロスさんと結婚。1946年にニューヨークに移り住んだ。その後、誕生した息子のひとりに「ルーサー・ロンゾーニ・ヴァンドロス」と名付けた。このルーサー・ジュニアが後にシンガー、ルーサー・ヴァンドロスとなる。母メリーさんは、大変信心深い女性で、教会活動なども積極的に行ってきた、という。

シンガー、ルーサー・ヴァンドロスの葬儀(2005年7月)には、ルーサーの親友フォンジー・ソーントンに車椅子を押されて出席。またこの席では、パティー・ラベル、アリシア・キーズ、アレサ・フランクリンらが「パワー・オブ・ラヴ/ラヴ・パワー」を歌ってルーサー送り出した。この葬儀では、母メリー・アイダさんが書いた詩をパティー・ラベルが朗読した。

■過去関連記事

September 15, 2006
Luther’s Mother Promoting Her Son’s Album
【ルーサー母親が息子の新作をプロモート】
http://blog.soulsearchin.com/archives/001268.html

July 07, 2006
Takayama Hiroshi Talks About Luther Vandross
【高山広・ルーサーを語る】
http://blog.soulsearchin.com/archives/001124.html

2005/07/03 (Sun)
Luther Vandross Died At 54: Reunited After 46 Years With His Father
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_07_03.html
ルーサー死去のニュース。2005年最大の衝撃でした。天国で出会う父と息子という描写がよかった。

July 06, 2005
Luther Vandross Talks In Brooklyn Accent
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_07_06.html
ルーサーへの個人的な思い出。ルーサーと僕の唯一の遭遇。

September 15, 2005
Luther Tribute Will Be Out On October 26 In Japan
【ルーサー・トリビュート10月26日発売】 
http://blog.soulsearchin.com/archives/000517.html
(ここにルーサーに関する過去記事一覧=「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」物語など)

ENT>OBITUARY>Vandross, Mary Ida, April 9, 2008, 82?
【職人ギタリスト、コーネル・デュプリー】

酸素吸入器。

ライヴが始まる前、客席にディーヴァ・グレイを発見。今日のドラムス、バディー・ウィリアムスと談笑していて、僕を紹介してくれた。ニューヨークをベースにルーサー・ヴァンドロスの『ネヴァー・トゥ・マッチ』のアルバムなど多数のセッションでドラムスを担当、ファミリーのようなものだ。かっこいいアフロ・ヘアが印象的。

さて、彼を除くバンドメンバーがステージで位置に付くと、まもなく、今日のスター・オブ・ザ・ショウ、コーネル・デュプリーがステージにゆっくり進んだ。付き人が酸素吸入器を一緒に持ち、彼の座り位置の後ろに置いて、吸入ホースを鼻に設置した。いやあ、これには驚いた。

ニューヨークの名うてのギタリスト、コーネル・デュプリーの本人名義のライヴ。スタッフの一メンバーとしても、日本でも圧倒的人気を誇るギター奏者だ。1942年生まれと言われているので、今年で66歳になると思われるが、ちょっと体調が心配になった。だが、ひとたび、ミュージシャンが音を出し、コーネルがギターを弾きだすと、まったく問題はなかった。いぶし銀とはよく言ったものだ。

ドラムス、ベース、キーボード、サックスを従えてコーネルを含めて5人が醸し出すサウンドは、ジャズ・ファンク。西海岸のフュージョンより、ファンク度があがる感じがする。1曲ごとに簡単に曲紹介をしつつ演奏。そのほんの短いMCの「間」が実におもしろい。「みなさんのために…、CDがある。入り口で売っている。買ってくれた人だけにサインをしよう…」

「次の曲は、ジョー・ザビヌルが書いた曲だ。(観客から=ジョー・サンプル?) ジョー・サンプルじゃない…。ジョー・ザビヌル! 曲名はマーシー…マーシー…(さらに間をとって)マーシー」

「今、演奏した曲は(ビートルズの)『サムシング』。で、次には、何か違ったもの(something else)をお送りしよう」

一番前に陣取っていたファンが、すぐに立ち上がって、えらく盛り上がっていた。すると、すぐ後ろの観客が「見えなくなるから、座ってくれ」と合図をした。しばらくは収まっていたが、テンポのある曲でまた立った。すると今度は店のスタッフから指示が言った。コーネルたちも、「なんでまた、この子たちは、こんなに立ち上がるんだ」といった風な顔で彼らを見ていた。もちろん、乗っている観客を見る彼らも悪い気はしていなかったようだが、他の客はじっと聞き入っていたので、あそこだけ浮いていた。

本編が終わりメンバー紹介では4人の名前を紹介し、一番最後に自分の名前を言うかと思いきや、ひとこと「Me(俺)」。受けた。アンコールが終わると、吸入器のチューブをはずしたが、ソウル・サヴァイヴァーはもっともっと長生きしてもらわないと。

ライヴ中、同行松尾潔画伯が、敬愛するバディー・ウィリアムスの似顔絵を描いた。ルーサー大好き画伯にとって、バディーは縁深い。

ライヴ後、そのアフロ・ヘアーについて思わず「それは本物の毛か」と尋ねてしまった。形があまりにきれいなので、カツラかもしれないと思ったのだ。バディーはディーヴァとえらい勢いで話をしていたが、「(アフロ・ヘアは、本物に)決まってるだろ」みたいな答えを返してきた。彼は16歳のとき(1968年ごろ)に初めて来日して以来、ほとんど毎年のように来ているという。画伯の絵にサインをもらったら、カタカナでも「バディー」と書いた。しかし、彼はエディー・マーフィーのナッティー・プロフェッサーみたいだなあ。(笑)

バディーやディーヴァと雑談をしていてふと下を見ると、コーネルのサイン待ちの長い行列ができていた。

■メンバー

〜Soul Survivors〜 コーネル・デュプリー
ジェームス・アレン・スミス ジェリー・ジェモット ロニー・キューバ バディ・ウィリアムス

〜Soul Survivors〜 Cornell Dupree
James Allen Smith(Keyboard) Jerry Jermott (Bass) Ronnie Cuber (Sax) Buddy Williams (Drums) Cornell Dupree (Guitar)

■ 過去記事 コーネル・デュプリー関連

August 06, 2005
Soul Survivors Still Survive:
【平均年齢62.2歳、老練のサヴァイヴァーたち】
http://blog.soulsearchin.com/archives/000431.html

2003/03/09 (Sun)
Soul Survivors who make soul survive
2003年ソウル・サヴァイヴァーズのライヴ評〜ソウルを生きながらえさせる男たち
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030309.html

■セットリスト
Setlist : Cornell Dupree @ Billboard Live, April 16, 2008

Show started 21:30
Performance started 21:33
01. Things Ain’t What They Used To Be
02. Tee
03. Mercy Mercy Mercy
04. My Little Brother
05. Sunny
06. Honky Tonk
07. Something
08. Cold Duck Time
Enc. Way Back Home
Show ended 23:02

(2008年4月16日水曜、六本木ビルボード・ライヴ=コーネル・デュプリー、ソウル・サヴァイヴァーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dupree, Cornell & Soul Survivors
2008-64
【「愛がすべて」、その魔力のすべて】

魔力。

2007年6月のケントス、同年12月のビルボード・ライヴ以来約4ヶ月ぶりの来日、今回はケントス。冒頭5曲が前回と同じで、「おおっ、また完全復元か」と思ったら、若干の曲の入れ替え、曲順変えがあった。

ケントスでのライヴでは、ケントスの固定ファンが圧倒的に多い。彼らは普段からここのライヴバンドで音楽を楽しんでいる。バラードでは狭い通路で、カップルが普通にチーク・ダンスを踊る。普通のコンサート会場ではなかなか見かけないシーンだ。チーク率高し。また、ライヴが始まる前と、終わった後の喫煙率も高いが。

アップテンポ、ミディアム、バラードと適度なバランスで、次々とヒット曲を披露。バンドは、ここ新宿ケントスのハウス・バンド「ハイ・ジャック」。ホーン・セクションもしっかりはいっている。スタイリスティックスのメンバーは、軽快なステップを踏み、曲の間奏で時に後ろを向き、汗を拭きながら、水を口にする。それにしても、イーヴァン・ブラウンのファルセットは強力。そして、下記セットリストで13曲目、14曲目「誓い」のメドレーは、もうひとりのリード、エアリオン・ラヴが「その日一番」スポットをあびるところ。

セットリスト全17曲のうち、「マイン・オー・マイン」が1980年の作品である以外はすべて1970年代のヒット。当時をリアルタイムで聞いていた人も多く見受けられるが、けっこう若い人も多い。

ちなみに、彼らは前々日に入り、1日「ハイ・ジャック」とリハーサルをして、本番にのぞむ。何度もやっているので息もぴったりだ。アンコールはもちろん彼らの作品中、日本で一番人気がある曲「愛がすべて」。このトランペットのイントロが流れた瞬間、観客は瞬時に熱狂、誰もがハッピーになる。これがアンコールで歌われることを全員知っていても、日本人の観客はこの曲が持つ魔力の前にひれ伏す。こんな魔力を持ったヒットを出せた彼らは幸せ者である。

++++

■ アリ・オリ、またまた6月に来日

ケントスで別のフライアーをもらってびっくり仰天。アリ・オリのテンプスがまた6月に来日! 今度のテンプスは、アリ・オリ主体のテンプスのようだ。

正式名称は「フィーチャリング・アリ・オリ・ウッドソン・フォーマー・リード・シンガー・オブ・ザ・テンプテーションズ・アンド・ヒズ・レヴュー」。
2008年6月18日(水)、19日(木)新宿ケントス チケット7350円。(そのほかにミュージック・チャージ、飲食代、サーヴィス料)

メンバー名がまだ発表されていないが、デニスのテンプテーションズのメンバーはいない模様。詳細はわかりしだいまたお知らせする。

■スタイリスティックス・ライヴ

新宿ケントスで4月15日から17日(木)まで。その後4月20日から22日(火)まで銀座ケントス。時間・料金システムなど詳しくはケントス各店へ。03-3355-6477(新宿店)、03-3572-9161(銀座店)
http://www.kentos-tokyo.jp/special/stylistics/index.php

■ 過去関連記事

December 22, 2007
Stylistics : Take Me Back To The 70s
【スタイリスティックス・ライヴ〜70年代のあのころへフラッシュバック〜】 
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200712/2007_12_22.html
(ここに過去関連記事一覧)
 
December 24, 2007
Stylistics : They Love Japan, Japan Love Stylistics
【スタイリスティックス、日本を愛す、日本人、スタイリスティックスを愛す】 
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_12_24.html

■ メンバー

◎スタイリスティックス 

エアリオン・ラヴ/Airrion Love(Vocals)
ハーバート・マレル/Herbert Murrell(Vocals)
ハロルド‘イーバン’ブラウン/Harold ’Eban’ Brown(Vocals)
ヴァン・フィールズ/Van Fields(Vocals)

◎バンド

ハイ・ジャック(ケントスのハウス・バンド)

ハーヴェイ・ペリー/Harvey Perry(Keyboards, Musical Director)

■ Setlist: Stylistics @ Billboard Live, Tokyo, April 15, 2008
セットリスト スタイリスティックス ケントス新宿

Show started 22:01
01. Intro
02. Rockin’ Roll Baby
03. You’ll Never Get To Heaven
04. I’m Stone In Love With You
05. Betcha By Golly, Wow
06. Break Up To Make Up
07. Stop, Look, Listen
08. You Are Everything
09. Mine Au Mine (1980)
10. Sing Baby Sing
11. Sixteen Bars
12. Disco Baby
13. Miracle
14. You Make Me Feel Brand New
15. Funky Weekend
Enc. Thank You Baby
Enc. Star On A TV Show
Enc. Can’t Give You Anything But My Love
Show ended 23:10

(2008年04月15日火曜、新宿ケントス・ライヴ=スタイリスティックス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Stylistics
2008-63
【アトランティック・スター:完全なるパッケージ】

復元。

「オールウェイズ」と言えば、「三丁目の夕日」ではなく、アトランティック・スター。ニューヨーク出身のソウル・グループで結婚式の定番曲「オールウェイズ」の大ヒットで知られるアトランティック・スターがちょうど2年ぶりの来日を果たし、コットン・クラブでライヴを行った。

今回は前回のライヴ評セットリストをプリントアウトして、読み直してから、鑑賞。

April 25, 2006
Atlantic Starr Live; They Always Play "Always" As Encore
【アンコールはいつも「オールウェイズ」】
http://blog.soulsearchin.com/archives/000979.html

今回も2年前同様松尾潔さんらとともに。1曲目「シルヴァー・シャドウズ」、2曲目「ホエン・ラヴ・コールズ」。ふむふむ、セットリスト、ここまでは一緒。メンバーはドラマーだけ変わってるが、他は全部一緒。リードのメリサ、スタイル抜群。

観客はさすがに1980年代に彼らを知ったファンが多いようで、中にはアナログのジャケットを持って、かざしている人も。基本的なヴォーカルは、女性のメリサ・ピアースとルジョン・エップス。これに時々、ウェイン・ルイスがからむ。下記セットリスト3では、ウェインとメリサ、6曲目などではルジョンとメリサなどという具合。

セットリストが進むが、なんと最後の11曲目、そして、アンコールまで完璧に同じであった。やはり、アンコールはいつも「オールウェイズ」。一番受ける。21年前の大ヒットで、観客の中には少し涙を浮かべている人もいる。きっと、いろんな思い出が走馬灯しているのだろう。

このセットリスト12曲が2年前と全曲同じという世界大発見もつかの間、新たな大発見が。前回の演奏時間は82分だったが、なんと今回も奇しくも82分。まったくやらせではありません。こんなことってあるのか。見事な復元。別の言葉で言えば、それだけ、やりなれて完成されたパッケージ・ショウになっていることの証だ。(こんな大発見は、ここソウル・サーチン・ブログでしか読めません)

松尾さん。「12曲ですかあ。もっと他の曲もやればいいのにね〜といった話を2年前にもしたような気がしますね」(笑)。観客の会話まで復元。(苦笑)

ライヴ後、リード・シンガーのひとり、ルジョン・エップスがでてきたので、ちょっとだけ話をした。「2年前とまったく同じセットリストでしたね」「そうなんだ、だけど、観客が聴きたい曲があったら、どんどんリクエストしてくれ。僕たちにはたくさんのレパートリーがあるんで、いくらでも入れ込んでいくよ。(今日の)セットリストは、ある意味、誰もが知っている基本形みたいなものだから。(ミュージシャンは)みんな(自分たちのヒット)曲を知っているから、いつでもできるよ」

なるほど、じゃあ、彼らにリクエストすれば、どんどんやる曲が変わっていくのかな。それは楽しみだ。ちなみにルジョンは1975年12月23日生まれ。わか〜〜い。それでもすでにアトランティック・スターに入って10年くらいだという。ルイス兄弟たちより20歳近く年下だ。

ラヴ・ソングのオンパレードで「カップル向け」ライヴ、と前回紹介した。今回も、コットンの座席はいわゆる「外側のカップル・シート」から埋まっていった。熱々ムードは外から内へ向かう。

■ ライヴは4月17日(木)まで丸の内コットン・クラブで。

■ アトランティック・スター メンバー

Jonathan Lewis(key,vo), Wayne Lewis(key,vo), L’john Epps(vo), Melessa Pierce(vo), Derek Churn(key), Adrian Boston(g), Shawn Wynn(b), Frank Brown (ds)

■セットリスト アトランティック・スター
Setlist : Atlantic Starr @ Cotton Club, April 14, 2008

show started 21:31
01. Silver Shadows
02. When Love Calls
03. If Your Heart Isn’t In It
04. Touch A Four Leaf Clover
05. Masterpiece
06. I’ve Fall In Love
07. Love Crazy
08. Am I Dreaming?
09. Secret Lovers
> Introducing Members
10. Send For Me
11. Circles
Enc. (Piano Jam) -- Always
show ended 22:53

(2008年 4月14日月曜、丸の内コットン・クラブ=アトランティック・スター・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Atlantic Starr
2008-62

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