【デイヴィッド・T・ウォーカー、ギターは私の声だ】
声。
人気ギタリスト、デイヴィッド・T・ウォーカーが今年(2007年)5月自己名義で来日し、コットン・クラブでライヴを行い、その模様が映像収録され、DVDが発売されている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000T9M2A8/soulsearchiho-22/ref=nosim/
5月のライヴの模様を見ながら、先日のライヴを思い出す。やはり、今回はひとりジェリー・ピーターズが加わっているだけで、サウンドの幅がぐっと広がっていることがわかる。しかし、デイヴィッドのギターのすばらしさは変わらない。
特典映像で、彼のインタヴューが入っている。これがなかなかいい内容だ。この中で「自分が前面にでて、自身のバンドでやることにずっと興味がなかった。ま、でも、そろそろやってもいいかなと思ってやった」というようなことを言っているが、このあたりに彼の謙虚さがでている。常に誰かを支えてくるという人生で半世紀過ごしてきた彼ならではだ。超一流のバイプレイヤー、名脇役といったところだろう。
ライナーノーツの中で、ドリームズ・カム・トゥルーの中村正人さんが、「デイヴィッドとやると、自分のベースがうまくなったような気になる」と言っているが、これも言いえて妙だ。例えば、テニスなどの相手のあるスポーツだと、対戦相手が上手だと、こちら側も上手になったような気になってしまう。それと同じだ。だからミュージシャンもものすごく上級のミュージシャンとやると、周囲のミュージシャンもそれにひきづられてうまくなるのだ。そうしたこそが、ミュージシャン同士を切磋琢磨(せっさたくま)し、ミュージシャンシップを厚くさせ、ケミストリー(化学反応)を起こさせる要因だ。デイヴィッドの場合、まさにそうしたケミストリーを起こさせるハブ(中心軸)になるようなアーティストということになる。そこがまたすばらしい。もし仮にどんなにいい腕をもっていても、ひじょうに自己中心的であったり、わがままだったりすると、そうしたケミストリーは起こらないものだ。
同じようにインタヴューの中でデイヴィッドは「ずっと長い間、さまざまなアーティストのバックをつけてきて、そうしたアーティストたちに自然にあわせるようになってきた」とも言っていた。バイプレイヤーとして長い間やってきて、さて自分自身が表に立ったときどうやっていいのかわからない、といった照れもあったのかもしれない。だから何年も自身のソロ名義でやらないかという誘いにもOKをださなかったのかもしれない。そして、ふだん無口な彼にとって、ギターは彼の声(ヴォイス)だと言う。ベイビーフェイスが「シャイな自分にとって歌(ソング)が、僕の声(ヴォイス)だった」という言葉と同じだ。
インタヴューの中で、ギターの弾きかたをいくつかちょっとだけ披露するシーンがある。そのほんの1〜2秒だけ、彼の指がギターの弦を爪弾く(つまびく)だけで、デイヴィッドの音になるのには感激した。あれは収録していたインタヴューワー、スタッフも鳥肌ものだったのではないだろうか。
クラプトンのときにも言ったが、結論は簡単だ。あの感動を生み出す秘密はこれに尽きる。
「指が違う」のである。
■過去関連記事(前回のデイヴィッド来日ライヴ評)
May 11, 2007
David T Walker Live: Real T Sings, Crying, And Talks
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200705/2007_05_11.html
May 12, 2007
David T’s Fingers Are So Sexy: DVD Shooting Will Be Held On Saturday
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_12.html
May 13, 2007
The Night Of David T. Continues:
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_13.html
May 14, 2007
David T. Walker: "Live Audience Temperature"
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_14.html
December 17, 2007
David T Walker Stood Up 8 Times While His Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002213.html
ENT>ARTIST>Walker, David T.
声。
人気ギタリスト、デイヴィッド・T・ウォーカーが今年(2007年)5月自己名義で来日し、コットン・クラブでライヴを行い、その模様が映像収録され、DVDが発売されている。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000T9M2A8/soulsearchiho-22/ref=nosim/
5月のライヴの模様を見ながら、先日のライヴを思い出す。やはり、今回はひとりジェリー・ピーターズが加わっているだけで、サウンドの幅がぐっと広がっていることがわかる。しかし、デイヴィッドのギターのすばらしさは変わらない。
特典映像で、彼のインタヴューが入っている。これがなかなかいい内容だ。この中で「自分が前面にでて、自身のバンドでやることにずっと興味がなかった。ま、でも、そろそろやってもいいかなと思ってやった」というようなことを言っているが、このあたりに彼の謙虚さがでている。常に誰かを支えてくるという人生で半世紀過ごしてきた彼ならではだ。超一流のバイプレイヤー、名脇役といったところだろう。
ライナーノーツの中で、ドリームズ・カム・トゥルーの中村正人さんが、「デイヴィッドとやると、自分のベースがうまくなったような気になる」と言っているが、これも言いえて妙だ。例えば、テニスなどの相手のあるスポーツだと、対戦相手が上手だと、こちら側も上手になったような気になってしまう。それと同じだ。だからミュージシャンもものすごく上級のミュージシャンとやると、周囲のミュージシャンもそれにひきづられてうまくなるのだ。そうしたこそが、ミュージシャン同士を切磋琢磨(せっさたくま)し、ミュージシャンシップを厚くさせ、ケミストリー(化学反応)を起こさせる要因だ。デイヴィッドの場合、まさにそうしたケミストリーを起こさせるハブ(中心軸)になるようなアーティストということになる。そこがまたすばらしい。もし仮にどんなにいい腕をもっていても、ひじょうに自己中心的であったり、わがままだったりすると、そうしたケミストリーは起こらないものだ。
同じようにインタヴューの中でデイヴィッドは「ずっと長い間、さまざまなアーティストのバックをつけてきて、そうしたアーティストたちに自然にあわせるようになってきた」とも言っていた。バイプレイヤーとして長い間やってきて、さて自分自身が表に立ったときどうやっていいのかわからない、といった照れもあったのかもしれない。だから何年も自身のソロ名義でやらないかという誘いにもOKをださなかったのかもしれない。そして、ふだん無口な彼にとって、ギターは彼の声(ヴォイス)だと言う。ベイビーフェイスが「シャイな自分にとって歌(ソング)が、僕の声(ヴォイス)だった」という言葉と同じだ。
インタヴューの中で、ギターの弾きかたをいくつかちょっとだけ披露するシーンがある。そのほんの1〜2秒だけ、彼の指がギターの弦を爪弾く(つまびく)だけで、デイヴィッドの音になるのには感激した。あれは収録していたインタヴューワー、スタッフも鳥肌ものだったのではないだろうか。
クラプトンのときにも言ったが、結論は簡単だ。あの感動を生み出す秘密はこれに尽きる。
「指が違う」のである。
■過去関連記事(前回のデイヴィッド来日ライヴ評)
May 11, 2007
David T Walker Live: Real T Sings, Crying, And Talks
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200705/2007_05_11.html
May 12, 2007
David T’s Fingers Are So Sexy: DVD Shooting Will Be Held On Saturday
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_12.html
May 13, 2007
The Night Of David T. Continues:
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_13.html
May 14, 2007
David T. Walker: "Live Audience Temperature"
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_14.html
December 17, 2007
David T Walker Stood Up 8 Times While His Performance
http://blog.soulsearchin.com/archives/002213.html
ENT>ARTIST>Walker, David T.
【マーカス・ミラー・ライヴ】
フリー。
「初めて日本に来たのは、1979年。サダオ・ワタナベと。それからブレッカー・ブラザース、カズミ・ワタナベ、マイルス・デイヴィス、デイヴィッド・サンボーン、ジャマイカ・ボーイズ、ライヴ・アンダー・ザ・スカイで来た。それ以降はもう覚えていない(笑)」
来日歴28年を数えるヴェテラン・ベース奏者マーカス・ミラーはライヴ前にそう語った。日本は彼にとっての第二のホーム。ほんの30分弱だったが、何人かのソウル・ジャイアンツについて語ってくれた。この内容はいずれご紹介する予定。
僕自身が彼のライヴを見るのは前回(2006年)の『東京ジャズ』以来。そのときは、フランク・マッコムを迎えてのものだった。
ベースはリズム楽器だ。ドラムとともに音の底辺を支える。しかし、彼の手にかかると、リズム楽器としてボトム(底辺)を支えるのと同じくらい、トップ(上部)でメロディーを作り出す。そんな一見不可能に思えることをいとも簡単に自由自在に自然体でやってしまうところが、超一流のミュージシャンのなせる業なのだ。
ライヴが始まる前は、いつも同じようなサウンドになるだろう、と予測してしまうのだが、音が始まると毎回何かしら新しいインスピレーションを得る。彼自身がさまざまなものからインスピレーションを受け、それを指先から音楽として発信し、それを聴き手がアンテナでレシーヴするからだ。
メンバーは前回見たときとバンドは同じ。これにゲストシンガーとして、「ヘイ・ミスターDJ」の大ヒットを持つグループ、ジャネイの片割れ、ジーン・ベイラー(その昔は、ジーン・ノリスという名前)が参加した。
それにしても、重くファンキーで、そして歯切れがいいベースはかっこいい。全体的に、ドラムスのプージーとマーカスが大車輪になり、そこにキーボードのボビーや他のメンバーがいい感じでからむ。キーボードは3方キーボードで囲まれ前後ろ、左右、忙しい。しかし、あれだとどこから入ったんだ? 下からでもくぐっていったか。(笑)かなり自由度の高いジャム・セッション的ライヴで、アドリブも、その場の指示でキーボードになったり、トランペットになったりするようだ。
「70年代から80年代にかけてはミュージシャンにとっていい時代だった。音楽を作りたくなったら、本物のミュージシャンを呼んでこなければ作れなかったからね」とマーカスは言う。ここに集まったミュージシャンはいずれもリアル・ミュージシャンたち。ゆえに、一曲を何分でも演奏できる。まさにフリーなミュージシャンならではだ。
マーカスのベースを見たら、自分もベースを弾きたくなると感じるミュージシャンも多いのではないだろうか。
最後に宣伝。「マーカス・ミラーだ。最新作『フリー』、すごくいいできだから、チェックしてくれ! ほんとにいいできだよ」「でも、フリー(ただ=無料)じゃないよ。ちゃんとお金は払ってね!」 オチも忘れない。
■ マーカス・ミラー最新作『フリー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000RRD4A4/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■マーカス・ミラー関連記事
2005/03/15 (Tue)
Marcus Miller: Silver Rain
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200503/diary20050315.html
2003/08/19 (Tue)
Standing In The Shadows Of Legacy: Finally, Lalah Sings...
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200308/diary20030819.html
November 29, 2005
Marcus Miller: Another Strong Black Funk Band
http://blog.soulsearchin.com/archives/000666.html
September 04, 2006
Tokyo Jazz Live: Young Meets Old, East Meets West, Fresh Meets Mature...All Happening Here
http://blog.soulsearchin.com/archives/001248.html
Members
マーカス・ミラー/Marcus Miller(Bass/Vocals)
ボビー・スパークス/Bobby Sparks(Keyboards)
プージー・ベル/Poogie Bell(Drums)
マイケル・パッチェス・スチュワート/Michael ’Patches’ Stewart(Trumpet)
キース・アンダーソン/Keith Anderson(Saxophone)
グレゴア・マレ/Gregoire Maret(Harmonica)
ジーン・ベイラー/Jean Baylor(Vocals)
Setlist : Marcus Miller @ Billboard Live, December 17, 2007
セットリスト マーカス・ミラー ビルボード・ライヴ
Show started 18:33
01. Blast
02. Jean Pierre [Miles Davis]
03. Panther
04. When I Fall In Love [Nat King Cole]
05. Free (Jean Baylor on Vocal) [Deniece Williams]
06. People Make The World Go Round (Jean Baylor on Vocal)[Stylistics]
Enc. What Is Hip [Tower Of Power]
Show ended 19:52
(2007年12月17日月曜、六本木ビルボード・ライヴ=マーカス・ミラー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Miller, Marcus
2007-181
フリー。
「初めて日本に来たのは、1979年。サダオ・ワタナベと。それからブレッカー・ブラザース、カズミ・ワタナベ、マイルス・デイヴィス、デイヴィッド・サンボーン、ジャマイカ・ボーイズ、ライヴ・アンダー・ザ・スカイで来た。それ以降はもう覚えていない(笑)」
来日歴28年を数えるヴェテラン・ベース奏者マーカス・ミラーはライヴ前にそう語った。日本は彼にとっての第二のホーム。ほんの30分弱だったが、何人かのソウル・ジャイアンツについて語ってくれた。この内容はいずれご紹介する予定。
僕自身が彼のライヴを見るのは前回(2006年)の『東京ジャズ』以来。そのときは、フランク・マッコムを迎えてのものだった。
ベースはリズム楽器だ。ドラムとともに音の底辺を支える。しかし、彼の手にかかると、リズム楽器としてボトム(底辺)を支えるのと同じくらい、トップ(上部)でメロディーを作り出す。そんな一見不可能に思えることをいとも簡単に自由自在に自然体でやってしまうところが、超一流のミュージシャンのなせる業なのだ。
ライヴが始まる前は、いつも同じようなサウンドになるだろう、と予測してしまうのだが、音が始まると毎回何かしら新しいインスピレーションを得る。彼自身がさまざまなものからインスピレーションを受け、それを指先から音楽として発信し、それを聴き手がアンテナでレシーヴするからだ。
メンバーは前回見たときとバンドは同じ。これにゲストシンガーとして、「ヘイ・ミスターDJ」の大ヒットを持つグループ、ジャネイの片割れ、ジーン・ベイラー(その昔は、ジーン・ノリスという名前)が参加した。
それにしても、重くファンキーで、そして歯切れがいいベースはかっこいい。全体的に、ドラムスのプージーとマーカスが大車輪になり、そこにキーボードのボビーや他のメンバーがいい感じでからむ。キーボードは3方キーボードで囲まれ前後ろ、左右、忙しい。しかし、あれだとどこから入ったんだ? 下からでもくぐっていったか。(笑)かなり自由度の高いジャム・セッション的ライヴで、アドリブも、その場の指示でキーボードになったり、トランペットになったりするようだ。
「70年代から80年代にかけてはミュージシャンにとっていい時代だった。音楽を作りたくなったら、本物のミュージシャンを呼んでこなければ作れなかったからね」とマーカスは言う。ここに集まったミュージシャンはいずれもリアル・ミュージシャンたち。ゆえに、一曲を何分でも演奏できる。まさにフリーなミュージシャンならではだ。
マーカスのベースを見たら、自分もベースを弾きたくなると感じるミュージシャンも多いのではないだろうか。
最後に宣伝。「マーカス・ミラーだ。最新作『フリー』、すごくいいできだから、チェックしてくれ! ほんとにいいできだよ」「でも、フリー(ただ=無料)じゃないよ。ちゃんとお金は払ってね!」 オチも忘れない。
■ マーカス・ミラー最新作『フリー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000RRD4A4/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■マーカス・ミラー関連記事
2005/03/15 (Tue)
Marcus Miller: Silver Rain
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200503/diary20050315.html
2003/08/19 (Tue)
Standing In The Shadows Of Legacy: Finally, Lalah Sings...
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200308/diary20030819.html
November 29, 2005
Marcus Miller: Another Strong Black Funk Band
http://blog.soulsearchin.com/archives/000666.html
September 04, 2006
Tokyo Jazz Live: Young Meets Old, East Meets West, Fresh Meets Mature...All Happening Here
http://blog.soulsearchin.com/archives/001248.html
Members
マーカス・ミラー/Marcus Miller(Bass/Vocals)
ボビー・スパークス/Bobby Sparks(Keyboards)
プージー・ベル/Poogie Bell(Drums)
マイケル・パッチェス・スチュワート/Michael ’Patches’ Stewart(Trumpet)
キース・アンダーソン/Keith Anderson(Saxophone)
グレゴア・マレ/Gregoire Maret(Harmonica)
ジーン・ベイラー/Jean Baylor(Vocals)
Setlist : Marcus Miller @ Billboard Live, December 17, 2007
セットリスト マーカス・ミラー ビルボード・ライヴ
Show started 18:33
01. Blast
02. Jean Pierre [Miles Davis]
03. Panther
04. When I Fall In Love [Nat King Cole]
05. Free (Jean Baylor on Vocal) [Deniece Williams]
06. People Make The World Go Round (Jean Baylor on Vocal)[Stylistics]
Enc. What Is Hip [Tower Of Power]
Show ended 19:52
(2007年12月17日月曜、六本木ビルボード・ライヴ=マーカス・ミラー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Miller, Marcus
2007-181
【デイヴィッドは、ライヴ中8回立ち上がった】
紳士。
まさにミュージシャンズ・ミュージシャン。ギタリスト中のギタリスト、デイヴィッド・T・ウォーカーが、今年の5月に続いて一年のうちに2度も来日。しかも、前回のコットン・クラブより少し大きいブルーノートでのライヴだ。
聞けば初日のファースト・セットでは弦が切れるというアクシデントがあって若干中断したそうだが、セカンドはその分を取り返すかのごとく後半とくに良くなっていった。
今回は前回のメンバーに加え、さらに強力なキーボード、ジェリー・ピーターズが参加。さらにサウンドに厚みを持たせた。クラレンス(ピアノ、キーボード)、バイロン(ベース)、ンドゥグ(ドラムス)、ジェリー(ピアノ、キーボード)といずれもロスアンジェルスでのもっとも売れっ子の超一流ミュージシャンたちばかり。息のあったお互いのミュージシャンシップがすばらしいの一語に尽きる。
デイヴィッドは、最近は基本的には座ってプレイするが、ときどきのり始めると立ち上がる。ということで、いったい彼がライヴの間、何回立ち上がるか数えた。(こんなことをしたのは、プリンスのライヴで、プリンスが何回『メイシオ!』と叫ぶかをカウントして以来のことだ=(笑))一応、最初の立ったまま演奏した「立ち」とアンコールの演奏始めの「立ち」はカウントしていない。
さて何回立ち上がったか。本編で8回である。そして、アンコールで1回。彼が立ち上がるときは、見ていればわかるが、どんどん乗ってきた瞬間だ。
日曜セカンドで、僕が大きく流れが変わったと思ったのは「ラヴィン・ユー」あたりから。もちろんこの曲が日本人の間で人気が高いこともあるが、その反応の良さにデイヴィッドが敏感に反応し、パフォーマンスがどんどんあがっていった。ここで彼は4回目の立ち上がりを見せる。しかも、エンディングは完璧な一人アドリブに突入。バックのミュージシャンたちは、デイヴィッドが弾くがなすままを見ていた。こういう自由なプレイは本当にリアル・ミュージシャンならではのもの。僕は「一体、最後どうやって終えるのだろう」と思ったら、意外とあっさり、デイヴィッドが曲をさらっと止めたので拍子抜けしたほど。(笑) だが、これでデイヴィッドにも観客にも火が付いた。きっと、「ラヴィン・ユー」を聴いていて、あるいは見ていて、涙した人も多いのではないか。
「サイド・ウォーク・トゥデイ」からメドレーで「ホワッツ・ゴーイング・オン」になだれ込むところなども、いっせいに歓声と拍手が巻き起こった。
彼のギターの音色を聴いていると、本当に彼の人柄がそのままギターの音色に反映している。いつも言うことだが、音楽はそのミュージシャンの人生そのものを如実に反映するのだ。彼の音色からは、デイヴィッドの真摯で紳士な、そしてまじめで控え目な姿が浮き彫りにされる。アメリカのミュージシャンは「俺が、俺が」でどんどん前にでてくる人が多いが、デイヴィッドは常に一歩後ろに引いて弾いている。そのあたりの謙虚さも実に美しく、それも日本人好みの要因かもしれない。
ライヴ後、着替えた彼らは全員が揃ってサイン会にのぞんだ。5人がこうやって全員仲良くそろってサインや写真撮影に応じている姿もひじょうに気持ちがいいものだ。大人で紳士だ。
◎ 水曜(19日)までブルーノート、木曜と金曜に横浜モーション・ブルー。
■過去関連記事(前回のデイヴィッド来日ライヴ評)
May 11, 2007
David T Walker Live: Real T Sings, Crying, And Talks
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200705/2007_05_11.html
May 12, 2007
David T’s Fingers Are So Sexy: DVD Shooting Will Be Held On Saturday
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_12.html
May 13, 2007
The Night Of David T. Continues:
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_13.html
May 14, 2007
David T. Walker: "Live Audience Temperature"
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_14.html
■ メンバー
David T. Walker (g) デイヴィッド・T・ウォーカー(ギター)
Clarence McDonald (key, p) クラレンス・マクドナルド(キーボード、ピアノ)
Jerry Peters (key) ジェリー・ピーターズ(キーボード)
Byron Miller (b) バイロン・ミラー(ベース)
Leon Ndugu Chancler (ds) レオン・ンドゥグ・チャンスラー(ドラムス)
■Setlist: David T. Walker @ Blue Note Tokyo, December 16, 2007
セットリスト デイヴィッド・T・ウォーカー 12月16日
Second Set; show started 21:15
01. Real T
02. Plumb Happy
03. Never Can Say Goodbye (Jackson Five)
04. Going Up
05. Recipe
06. Save Your Love For Me (New)
07. Ahimsa
08. Lovin’ You (Minnie Riperton)
09. An-Noor
10. Side Walk Today
11. What’s Going On (Marvin Gaye) (10-11 is medley)
12. Soul Food Cafe
Enc. Walk On By (Dionne Warwick)
performance ended 22:52
show ended 22:54
【2007年12月16日日曜、東京ブルーノート=デイヴィッド・T・ウォーカー・ライヴ】
ENT>MUSIC>LIVE>Walker, David T.
2007-180
David T. Walker の表記はデビッド・T、デイビッド・T、デヴィッド・T、デイヴィッド・Tなどいろいろあります。ソウル・サーチンでは、「デイヴィッド・T・ウォーカー」を使用します。
紳士。
まさにミュージシャンズ・ミュージシャン。ギタリスト中のギタリスト、デイヴィッド・T・ウォーカーが、今年の5月に続いて一年のうちに2度も来日。しかも、前回のコットン・クラブより少し大きいブルーノートでのライヴだ。
聞けば初日のファースト・セットでは弦が切れるというアクシデントがあって若干中断したそうだが、セカンドはその分を取り返すかのごとく後半とくに良くなっていった。
今回は前回のメンバーに加え、さらに強力なキーボード、ジェリー・ピーターズが参加。さらにサウンドに厚みを持たせた。クラレンス(ピアノ、キーボード)、バイロン(ベース)、ンドゥグ(ドラムス)、ジェリー(ピアノ、キーボード)といずれもロスアンジェルスでのもっとも売れっ子の超一流ミュージシャンたちばかり。息のあったお互いのミュージシャンシップがすばらしいの一語に尽きる。
デイヴィッドは、最近は基本的には座ってプレイするが、ときどきのり始めると立ち上がる。ということで、いったい彼がライヴの間、何回立ち上がるか数えた。(こんなことをしたのは、プリンスのライヴで、プリンスが何回『メイシオ!』と叫ぶかをカウントして以来のことだ=(笑))一応、最初の立ったまま演奏した「立ち」とアンコールの演奏始めの「立ち」はカウントしていない。
さて何回立ち上がったか。本編で8回である。そして、アンコールで1回。彼が立ち上がるときは、見ていればわかるが、どんどん乗ってきた瞬間だ。
日曜セカンドで、僕が大きく流れが変わったと思ったのは「ラヴィン・ユー」あたりから。もちろんこの曲が日本人の間で人気が高いこともあるが、その反応の良さにデイヴィッドが敏感に反応し、パフォーマンスがどんどんあがっていった。ここで彼は4回目の立ち上がりを見せる。しかも、エンディングは完璧な一人アドリブに突入。バックのミュージシャンたちは、デイヴィッドが弾くがなすままを見ていた。こういう自由なプレイは本当にリアル・ミュージシャンならではのもの。僕は「一体、最後どうやって終えるのだろう」と思ったら、意外とあっさり、デイヴィッドが曲をさらっと止めたので拍子抜けしたほど。(笑) だが、これでデイヴィッドにも観客にも火が付いた。きっと、「ラヴィン・ユー」を聴いていて、あるいは見ていて、涙した人も多いのではないか。
「サイド・ウォーク・トゥデイ」からメドレーで「ホワッツ・ゴーイング・オン」になだれ込むところなども、いっせいに歓声と拍手が巻き起こった。
彼のギターの音色を聴いていると、本当に彼の人柄がそのままギターの音色に反映している。いつも言うことだが、音楽はそのミュージシャンの人生そのものを如実に反映するのだ。彼の音色からは、デイヴィッドの真摯で紳士な、そしてまじめで控え目な姿が浮き彫りにされる。アメリカのミュージシャンは「俺が、俺が」でどんどん前にでてくる人が多いが、デイヴィッドは常に一歩後ろに引いて弾いている。そのあたりの謙虚さも実に美しく、それも日本人好みの要因かもしれない。
ライヴ後、着替えた彼らは全員が揃ってサイン会にのぞんだ。5人がこうやって全員仲良くそろってサインや写真撮影に応じている姿もひじょうに気持ちがいいものだ。大人で紳士だ。
◎ 水曜(19日)までブルーノート、木曜と金曜に横浜モーション・ブルー。
■過去関連記事(前回のデイヴィッド来日ライヴ評)
May 11, 2007
David T Walker Live: Real T Sings, Crying, And Talks
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200705/2007_05_11.html
May 12, 2007
David T’s Fingers Are So Sexy: DVD Shooting Will Be Held On Saturday
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_12.html
May 13, 2007
The Night Of David T. Continues:
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_13.html
May 14, 2007
David T. Walker: "Live Audience Temperature"
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_14.html
■ メンバー
David T. Walker (g) デイヴィッド・T・ウォーカー(ギター)
Clarence McDonald (key, p) クラレンス・マクドナルド(キーボード、ピアノ)
Jerry Peters (key) ジェリー・ピーターズ(キーボード)
Byron Miller (b) バイロン・ミラー(ベース)
Leon Ndugu Chancler (ds) レオン・ンドゥグ・チャンスラー(ドラムス)
■Setlist: David T. Walker @ Blue Note Tokyo, December 16, 2007
セットリスト デイヴィッド・T・ウォーカー 12月16日
Second Set; show started 21:15
01. Real T
02. Plumb Happy
03. Never Can Say Goodbye (Jackson Five)
04. Going Up
05. Recipe
06. Save Your Love For Me (New)
07. Ahimsa
08. Lovin’ You (Minnie Riperton)
09. An-Noor
10. Side Walk Today
11. What’s Going On (Marvin Gaye) (10-11 is medley)
12. Soul Food Cafe
Enc. Walk On By (Dionne Warwick)
performance ended 22:52
show ended 22:54
【2007年12月16日日曜、東京ブルーノート=デイヴィッド・T・ウォーカー・ライヴ】
ENT>MUSIC>LIVE>Walker, David T.
2007-180
David T. Walker の表記はデビッド・T、デイビッド・T、デヴィッド・T、デイヴィッド・Tなどいろいろあります。ソウル・サーチンでは、「デイヴィッド・T・ウォーカー」を使用します。
Munch Exhibition At Ueno
2007年12月16日
【上野の森でムンク展〜ムンチと書いてムンク】
前衛。
この前、フェルメール展を見たかと思ったら、今度はムンク展だ。例のフィラデルフィア美術館展を二度ほど見てから、すっかり美術づいているソウル・サーチャーとその仲間たち。「ソウル・サーチン美術部・第3回」は上野の西洋美術館でやっている「ムンク展」。いつも通りソウル・サーチャー岡伸昭先生のお話を聞きながら、各作品を見て回るというもの。第1回はフィラデルフィア美術館展、第2回はフェルメールの「牛乳を注ぐ女」ほか、そして第3回は初の一人のアーティストにスポットをあててじっくり見るムンク展だ。
生徒8人、先生1人で冬にしてはちょっと暖かい上野の森午後2時。岡先生、前回の予告から「あんまりしゃべること、ないんですけどねえ」とか「いやあ、どうしてムンクがこんなに日本で人気があるのかわからないんですよねえ」と比較的ネガ系(ネガティヴ系)コメントをくちずさむ西洋美術館。前回かなり歩き疲れたM氏、この日は満を持して「万歩計」持参!
ムンチ(Munch)と書いてムンク。ムンクは本名エドヴァルド・ムンク、1863年12月12日ノルウェイ生まれ、1944年1月23日80歳で死去。一番有名なのは「叫び」という作品だ。
岡先生曰く。「彼の最大の特徴は『フリーズ(Frieze)』という手法です。絵画だけでなく、その部屋の例えば、柱、背より高い2メートルくらいの高さのところに帯状に作品を作ったりして、全体で装飾的に作品を作るというやり方です」 フリーズ(Freeze)というので、「止まれ」とか、「動くな」「凍る」っていう意味かと思ったら、スペルが違った。へえ。ムンクのアトリエも上部の方にも絵が飾られて、部屋全体が装飾的になっている。
先生が月とそれが水面に映る描き方がいつも同じだということを説明する。そのときに、実際の絵のその部分を指差した。するとすかさず、係りの人がやってきて、「あまり近づかないようにお願いします」。イエローカード1。
岡先生曰く。「大体、暗いんですよね。ちょうど、ムンクというのは、1960年代後半に起こったフラワー・ムーヴメントなどの動きと近いものがあるかもしれません。管理社会へのアンチテーゼ的なものです」 へえ。ということは、メインストリームに対してのオルタナティヴ的な人なんですね。
岡先生曰く。「(美術の都、中心地)パリにはほんの少ししかいませんでした。あとは(出身地の)ノルウェイにいます。それから彼はいつも不倫して、アルコール依存症で…」 ノルウェイ、反体制、不倫で女好き、アルコール依存症。ということは、マーヴィン・ゲイ? 「いやあ、ちょっと違いますね」 あるいはオルタナティヴっていうことで、プリンス? 横から「吉岡さん、なんでも昔の画家をプリンスとかマーヴィンでたとえようとするのやめてくださいよ(苦笑)。毎回、同じなんだから。今日は、みんな吉岡さんが言うことにからみますよ。全部、落穂拾いしてきますから(笑)」とM氏。「しいていえば、パンクってことで、セックス・ピストルズですかねえ。前衛も前衛です」と岡先生。ひとしきり解説も熱が入ってきたところで、一般のお客さんから「ちょっと静かにしていただけますか」。イエローカード2。
岡先生曰く。「ムンクは、彼女のほかにいつも何人かの女性の影がありました。そうしたものが、彼の作品にも登場しています。『嫉妬』という作品などそれを象徴した作品かもしれません。それから、たとえば、ムンクは何人も人魚の絵を描いていますが、彼が描く人魚は絶対に処女ではない、と言えますよ」へえ。な〜るほど。
岡先生曰く。「ゴーギャンは、(物を)見なくても描けますよ、という立場で、一方、ゴッホは見ないと描けませんという風に対立してたんですね。で、ムンクはゴーギャンの影響を受けてました。扱っている題材を象徴的に見せようということになっていきました。例えば、テーマが不安とか愛とか死と言った暗いものになっていったんですね」
「先生、これは絵は上手なんですか」 「いやあ、上手とは言えないでしょうねえ。特に技術的には」 「じゃあ、ヘタウマ?」 「そうかもしれませんね」
ムンチと書いてムンク。いやあ、しかし、こんな講釈をいれながら、何人かで絵を「あーだこーだ」言いながら見るのは楽しいなあ。やはり、絵画もそれを描いた人のバイオグラフィーなどを徹底して知ってから見るとおもしろい。それはミュージシャンと音楽も同じだ。これ、きっとおもしろい1時間番組にできるんじゃないかな。しかも、これまでの美術愛好家からは酷評されるかもしれないようなかなり破天荒な美術番組だ。
次回はここにフライヤーがあったウルビーノの『ヴィーナス』。2008年3月4日から5月18日まで西洋美術館で開催される同展を解説してくれるそうだ。
3時間弱、M氏の万歩計は1200歩くらいしか進んでいなかった。3時間普通に歩き続けたら12キロ1万歩にはなるはずだが。「結局、歩いてないんだよなあ…」とM氏、その数字に愕然と絶望。岡先生も、しゃべるネタないと言いつつ、3時間しゃべり続けた。万歩計はほとんど回らなかったが、岡さんの口はなめらかに、回り続けていた。おつかれさま〜〜。
■オフィシャル・ウェッブ
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/munch/
ムンク展2007年10月6日から2008年1月6日まで
上野・国立西洋美術館
ENT>ART>EXIHIBITION>Munch, Edvard
前衛。
この前、フェルメール展を見たかと思ったら、今度はムンク展だ。例のフィラデルフィア美術館展を二度ほど見てから、すっかり美術づいているソウル・サーチャーとその仲間たち。「ソウル・サーチン美術部・第3回」は上野の西洋美術館でやっている「ムンク展」。いつも通りソウル・サーチャー岡伸昭先生のお話を聞きながら、各作品を見て回るというもの。第1回はフィラデルフィア美術館展、第2回はフェルメールの「牛乳を注ぐ女」ほか、そして第3回は初の一人のアーティストにスポットをあててじっくり見るムンク展だ。
生徒8人、先生1人で冬にしてはちょっと暖かい上野の森午後2時。岡先生、前回の予告から「あんまりしゃべること、ないんですけどねえ」とか「いやあ、どうしてムンクがこんなに日本で人気があるのかわからないんですよねえ」と比較的ネガ系(ネガティヴ系)コメントをくちずさむ西洋美術館。前回かなり歩き疲れたM氏、この日は満を持して「万歩計」持参!
ムンチ(Munch)と書いてムンク。ムンクは本名エドヴァルド・ムンク、1863年12月12日ノルウェイ生まれ、1944年1月23日80歳で死去。一番有名なのは「叫び」という作品だ。
岡先生曰く。「彼の最大の特徴は『フリーズ(Frieze)』という手法です。絵画だけでなく、その部屋の例えば、柱、背より高い2メートルくらいの高さのところに帯状に作品を作ったりして、全体で装飾的に作品を作るというやり方です」 フリーズ(Freeze)というので、「止まれ」とか、「動くな」「凍る」っていう意味かと思ったら、スペルが違った。へえ。ムンクのアトリエも上部の方にも絵が飾られて、部屋全体が装飾的になっている。
先生が月とそれが水面に映る描き方がいつも同じだということを説明する。そのときに、実際の絵のその部分を指差した。するとすかさず、係りの人がやってきて、「あまり近づかないようにお願いします」。イエローカード1。
岡先生曰く。「大体、暗いんですよね。ちょうど、ムンクというのは、1960年代後半に起こったフラワー・ムーヴメントなどの動きと近いものがあるかもしれません。管理社会へのアンチテーゼ的なものです」 へえ。ということは、メインストリームに対してのオルタナティヴ的な人なんですね。
岡先生曰く。「(美術の都、中心地)パリにはほんの少ししかいませんでした。あとは(出身地の)ノルウェイにいます。それから彼はいつも不倫して、アルコール依存症で…」 ノルウェイ、反体制、不倫で女好き、アルコール依存症。ということは、マーヴィン・ゲイ? 「いやあ、ちょっと違いますね」 あるいはオルタナティヴっていうことで、プリンス? 横から「吉岡さん、なんでも昔の画家をプリンスとかマーヴィンでたとえようとするのやめてくださいよ(苦笑)。毎回、同じなんだから。今日は、みんな吉岡さんが言うことにからみますよ。全部、落穂拾いしてきますから(笑)」とM氏。「しいていえば、パンクってことで、セックス・ピストルズですかねえ。前衛も前衛です」と岡先生。ひとしきり解説も熱が入ってきたところで、一般のお客さんから「ちょっと静かにしていただけますか」。イエローカード2。
岡先生曰く。「ムンクは、彼女のほかにいつも何人かの女性の影がありました。そうしたものが、彼の作品にも登場しています。『嫉妬』という作品などそれを象徴した作品かもしれません。それから、たとえば、ムンクは何人も人魚の絵を描いていますが、彼が描く人魚は絶対に処女ではない、と言えますよ」へえ。な〜るほど。
岡先生曰く。「ゴーギャンは、(物を)見なくても描けますよ、という立場で、一方、ゴッホは見ないと描けませんという風に対立してたんですね。で、ムンクはゴーギャンの影響を受けてました。扱っている題材を象徴的に見せようということになっていきました。例えば、テーマが不安とか愛とか死と言った暗いものになっていったんですね」
「先生、これは絵は上手なんですか」 「いやあ、上手とは言えないでしょうねえ。特に技術的には」 「じゃあ、ヘタウマ?」 「そうかもしれませんね」
ムンチと書いてムンク。いやあ、しかし、こんな講釈をいれながら、何人かで絵を「あーだこーだ」言いながら見るのは楽しいなあ。やはり、絵画もそれを描いた人のバイオグラフィーなどを徹底して知ってから見るとおもしろい。それはミュージシャンと音楽も同じだ。これ、きっとおもしろい1時間番組にできるんじゃないかな。しかも、これまでの美術愛好家からは酷評されるかもしれないようなかなり破天荒な美術番組だ。
次回はここにフライヤーがあったウルビーノの『ヴィーナス』。2008年3月4日から5月18日まで西洋美術館で開催される同展を解説してくれるそうだ。
3時間弱、M氏の万歩計は1200歩くらいしか進んでいなかった。3時間普通に歩き続けたら12キロ1万歩にはなるはずだが。「結局、歩いてないんだよなあ…」とM氏、その数字に愕然と絶望。岡先生も、しゃべるネタないと言いつつ、3時間しゃべり続けた。万歩計はほとんど回らなかったが、岡さんの口はなめらかに、回り続けていた。おつかれさま〜〜。
■オフィシャル・ウェッブ
http://www.tokyo-np.co.jp/event/bi/munch/
ムンク展2007年10月6日から2008年1月6日まで
上野・国立西洋美術館
ENT>ART>EXIHIBITION>Munch, Edvard
Irie Shinya’s Party Manual Book
2007年12月15日【カラテカ入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?】
調査。
前々から頼まれていた本のご紹介。先日一冊本をプロデュースした売れっ子放送作家、金森匠氏がてがけた新しい一冊。タイトルは『カラテカ・入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?』(日本文芸社、1260円)。
どんな本かというと、この著者が死ぬほど合コンが好きで、合コン百戦錬磨の人物。その長年の経験からこうすれば、合コンのエキスパートになれる、合コンでもてるようになる、そして、うまく一対一のデートにもっていける、というノウハウを徹底的に書き記したものだ。
小見出しはたとえば、「幹事マックスの法則」「コンパと終電」「コンパとナンパ」「彼氏がいる女子の見分け方」などなど。思わず、な〜〜るほど、などと思ってしまう。さすが合コン評論家。そこまでやれば、プロだ。
そして、恐れ入ったのが「居酒屋リサーチ」。都内30軒程度の居酒屋を徹底リサーチした。何を調べたかというと、中生の種類、値段、その温度、分量(300CCなど)、泡と液体の比率、値段などなどだ。この温度と分量、泡比率の数字はすごい。生の温度はだいたい3−4度が多いが、中には0.7度というかなりキンキンのものがある。これをどうやって調べたかというと、ビールが運ばれるとまず、温度計で温度を測り、泡以外のビールを軽量カップに注ぎ込んで何CCかを測ったそうだ。同じ一杯でも250CCから400CC まであるのだ。
しかし、こんなこと調べて、どうするんだ。(笑) けっこう笑える。さあ、これから合コン目指す人は、ご一読あれ。いろんなノウハウがでている。
■カラテカ入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537255285/soulsearchiho-22/ref=nosim/"; name="amazletlink
ENT>BOOK>Irie, Shinya
調査。
前々から頼まれていた本のご紹介。先日一冊本をプロデュースした売れっ子放送作家、金森匠氏がてがけた新しい一冊。タイトルは『カラテカ・入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?』(日本文芸社、1260円)。
どんな本かというと、この著者が死ぬほど合コンが好きで、合コン百戦錬磨の人物。その長年の経験からこうすれば、合コンのエキスパートになれる、合コンでもてるようになる、そして、うまく一対一のデートにもっていける、というノウハウを徹底的に書き記したものだ。
小見出しはたとえば、「幹事マックスの法則」「コンパと終電」「コンパとナンパ」「彼氏がいる女子の見分け方」などなど。思わず、な〜〜るほど、などと思ってしまう。さすが合コン評論家。そこまでやれば、プロだ。
そして、恐れ入ったのが「居酒屋リサーチ」。都内30軒程度の居酒屋を徹底リサーチした。何を調べたかというと、中生の種類、値段、その温度、分量(300CCなど)、泡と液体の比率、値段などなどだ。この温度と分量、泡比率の数字はすごい。生の温度はだいたい3−4度が多いが、中には0.7度というかなりキンキンのものがある。これをどうやって調べたかというと、ビールが運ばれるとまず、温度計で温度を測り、泡以外のビールを軽量カップに注ぎ込んで何CCかを測ったそうだ。同じ一杯でも250CCから400CC まであるのだ。
しかし、こんなこと調べて、どうするんだ。(笑) けっこう笑える。さあ、これから合コン目指す人は、ご一読あれ。いろんなノウハウがでている。
■カラテカ入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537255285/soulsearchiho-22/ref=nosim/"; name="amazletlink
ENT>BOOK>Irie, Shinya
Ike Turner Dies At 76
2007年12月14日【アイク・ターナー死去】
暴君。
1950年代からR&Bシーンで活躍、「アイク・アンド・ティナ・ターナー」として世界的人気を集めたアイク・ターナーが2007年12月12日、カリフォルニア州サンディエゴ郊外の自宅で死去した。76歳だった。死因は明らかにされていない。アイク・ターナーのマネージメントをてがけているスリル・エンターテインメントのスコット・ハノーヴァーが語った。
アイク・ターナーは、1931年11月5日ミシシッピー州クラークスデール生まれ。子供の頃から音楽に親しみ、1940年代後期にはキングス・オブ・リズムというグループを結成。その後1950年代後期にアンナ・メイ・バロックというシンガーと知り合い、彼女はバンドの一員に。アンナと結婚し、彼女は芸名ティナ・ターナーに。2人でアイク・アンド・ティナ・ターナーとなる。1960年「ア・フール・イン・ラヴ」の初ヒットを皮切りに、「イッツ・ゴナ・ウォーク・アウト・ファイン」(1961年)、「リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ」(1966年)など1960年代から1970年代にかけて多数のヒットを放つ。1971年、「プラウド・メアリー」は、グラミー賞R&Bグループを獲得。また1970年12月には赤坂ムゲンに初来日。音楽的には、激しいR&Bとゴスペル、ロックの要素も加えたサウンド、さらに、ティナとバックを固める女性コーラス・グループ、アイケッツのダンスが大きなインパクトを与え、大人気となった。
だが、アイクは妻ティナに対し、暴力をふるったりしたことで次第に夫婦仲は険悪に。ティナは1976年遂に夫の元から逃げるようにして別れる。
その後ティナ・ターナーはソロ・シンガーとして「ホワッツ・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット」(1984年)などの大ヒットを放ち、グラミー賞も獲得。
アイクとティナの暴力沙汰については、ティナ・ターナーが発表した自伝『アイ・ティナ』(1986年)に詳しい。この自伝は1993年『ホワッツ・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット』のタイトルで映画化された。映画ではティナ役をアンジェラ・バセットが、アイク役をローレンス・フィッシュバーンが演じた。
1991年、アイク・アンド・ティナ・ターナーとして「ロックンロール殿堂」入り。晩年はドラッグ中毒などが問題となっていた。アイク・ターナーは1994年再度来日、また、2003年には彼のグループ、キングス・オブ・リズムが来日公演を行った。このときは、アイクは入国できなかった。2001年には、アイク・ターナーが書いた自伝『テイキン・バック・マイ・ネーム』がリリースされた。
2007年のグラミー賞でアイク・ターナーは、ブルーズ・アルバム『ライジング・ウィズ・ザ・ブルーズ』で「ベスト・トラディショナル・ブルーズ・アルバム」賞を獲得している。
+++++
遭遇。
アイク&ティナの1970年の伝説のムゲン・ライヴは残念ながら僕は体験していない。一度1990年代にロスのBBキングの「ハウス・オブ・ブルース」でライヴを見た帰りに駐車場で彼に遭遇した。そのときは友人で自伝作家のデイヴィッド・リッツとライヴを見た帰りで、彼がアイクに気が付き声をかけ、紹介してくれた。アイクは後ろに黒人の女性を従えていたように記憶する。いかにも昔ながらのミュージックマンという印象だった。
映画『ティナ、ホワッツ・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット』では、ローレンス・フィッシュバーンが見事な演技で、暴君を演じているが、どうしてもあの印象が強くなってしまい、ティナ・ターナーに同情しがちである。しかし、彼のアルバムが. 今年のグラミーを獲得していたことで、最後に花道を飾った感じがする。
ご冥福をお祈りしたい。
ENT>OBITUARY>Turner, Ike (November 5, 1931 & December 12, 2007 -- 76)
暴君。
1950年代からR&Bシーンで活躍、「アイク・アンド・ティナ・ターナー」として世界的人気を集めたアイク・ターナーが2007年12月12日、カリフォルニア州サンディエゴ郊外の自宅で死去した。76歳だった。死因は明らかにされていない。アイク・ターナーのマネージメントをてがけているスリル・エンターテインメントのスコット・ハノーヴァーが語った。
アイク・ターナーは、1931年11月5日ミシシッピー州クラークスデール生まれ。子供の頃から音楽に親しみ、1940年代後期にはキングス・オブ・リズムというグループを結成。その後1950年代後期にアンナ・メイ・バロックというシンガーと知り合い、彼女はバンドの一員に。アンナと結婚し、彼女は芸名ティナ・ターナーに。2人でアイク・アンド・ティナ・ターナーとなる。1960年「ア・フール・イン・ラヴ」の初ヒットを皮切りに、「イッツ・ゴナ・ウォーク・アウト・ファイン」(1961年)、「リヴァー・ディープ・マウンテン・ハイ」(1966年)など1960年代から1970年代にかけて多数のヒットを放つ。1971年、「プラウド・メアリー」は、グラミー賞R&Bグループを獲得。また1970年12月には赤坂ムゲンに初来日。音楽的には、激しいR&Bとゴスペル、ロックの要素も加えたサウンド、さらに、ティナとバックを固める女性コーラス・グループ、アイケッツのダンスが大きなインパクトを与え、大人気となった。
だが、アイクは妻ティナに対し、暴力をふるったりしたことで次第に夫婦仲は険悪に。ティナは1976年遂に夫の元から逃げるようにして別れる。
その後ティナ・ターナーはソロ・シンガーとして「ホワッツ・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット」(1984年)などの大ヒットを放ち、グラミー賞も獲得。
アイクとティナの暴力沙汰については、ティナ・ターナーが発表した自伝『アイ・ティナ』(1986年)に詳しい。この自伝は1993年『ホワッツ・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット』のタイトルで映画化された。映画ではティナ役をアンジェラ・バセットが、アイク役をローレンス・フィッシュバーンが演じた。
1991年、アイク・アンド・ティナ・ターナーとして「ロックンロール殿堂」入り。晩年はドラッグ中毒などが問題となっていた。アイク・ターナーは1994年再度来日、また、2003年には彼のグループ、キングス・オブ・リズムが来日公演を行った。このときは、アイクは入国できなかった。2001年には、アイク・ターナーが書いた自伝『テイキン・バック・マイ・ネーム』がリリースされた。
2007年のグラミー賞でアイク・ターナーは、ブルーズ・アルバム『ライジング・ウィズ・ザ・ブルーズ』で「ベスト・トラディショナル・ブルーズ・アルバム」賞を獲得している。
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遭遇。
アイク&ティナの1970年の伝説のムゲン・ライヴは残念ながら僕は体験していない。一度1990年代にロスのBBキングの「ハウス・オブ・ブルース」でライヴを見た帰りに駐車場で彼に遭遇した。そのときは友人で自伝作家のデイヴィッド・リッツとライヴを見た帰りで、彼がアイクに気が付き声をかけ、紹介してくれた。アイクは後ろに黒人の女性を従えていたように記憶する。いかにも昔ながらのミュージックマンという印象だった。
映画『ティナ、ホワッツ・ラヴ・ガット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イット』では、ローレンス・フィッシュバーンが見事な演技で、暴君を演じているが、どうしてもあの印象が強くなってしまい、ティナ・ターナーに同情しがちである。しかし、彼のアルバムが. 今年のグラミーを獲得していたことで、最後に花道を飾った感じがする。
ご冥福をお祈りしたい。
ENT>OBITUARY>Turner, Ike (November 5, 1931 & December 12, 2007 -- 76)
【ピーター・バラカンさん襲撃される】
衝撃。
音楽評論家であり、ブロードキャスターと名乗るピーター・バラカン氏が2007年12月8日午後1時過ぎトークイヴェントに出演するために来ていた東京都港区の教会の控え室で、何者かに催涙スプレーらしきものを噴射され襲撃された。同室にはバラカン氏のほか4名ほどがおり、被害にあい、しばらく痛みなどがあったが軽症ですんだ。イヴェントは1時間遅れながら行われた。
新聞報道はこちら↓
http://www.asahi.com/national/update/1208/TKY200712080208.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071208i416.htm?from=navr
このニュース、僕はずいぶんと遅く知った。水曜(12日)の深夜だ。未読の新聞をひっくり返してみたら、9日(日曜)付けの朝刊にでていた。驚いた。そして、ネットでさっそくバラカン氏のコメントも発表されていた。
ピーター・バラカン氏のコメント↓
http://www.otonamazu.com/DJ_info/peter_cmt_20071209.html
犯人はまだ捕まっていないらしい。襲撃した理由も不明だ。しかし、よりによってジョン・レノンの命日12月8日である。バラカンさんは明らかに自分を狙ったものだったと感じているらしい。ということは、彼のラジオやテレビにおける発言に反発してのものだろうか。
ピーターさんは、とりあえず、月曜には無事に健康体に戻ったらしい。何よりも、無事でよかった。これからもよい音楽を紹介し続けてください。・・・と書いていたら、TBSの『CBSドキュメント』にバラカン氏が何もなかったように映っている。
+++++
ベーゼンドルファー、代理店倒産
ピーターさんのニュースをいろいろ探していたら、なんと世界三大ピアノのひとつベーゼンドルファーの代理店が倒産したというニュースを発見。
http://mainichi.jp/enta/art/news/20071212dde041040052000c.html
いろいろ大変だ・・・。
NEWS>
衝撃。
音楽評論家であり、ブロードキャスターと名乗るピーター・バラカン氏が2007年12月8日午後1時過ぎトークイヴェントに出演するために来ていた東京都港区の教会の控え室で、何者かに催涙スプレーらしきものを噴射され襲撃された。同室にはバラカン氏のほか4名ほどがおり、被害にあい、しばらく痛みなどがあったが軽症ですんだ。イヴェントは1時間遅れながら行われた。
新聞報道はこちら↓
http://www.asahi.com/national/update/1208/TKY200712080208.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071208i416.htm?from=navr
このニュース、僕はずいぶんと遅く知った。水曜(12日)の深夜だ。未読の新聞をひっくり返してみたら、9日(日曜)付けの朝刊にでていた。驚いた。そして、ネットでさっそくバラカン氏のコメントも発表されていた。
ピーター・バラカン氏のコメント↓
http://www.otonamazu.com/DJ_info/peter_cmt_20071209.html
犯人はまだ捕まっていないらしい。襲撃した理由も不明だ。しかし、よりによってジョン・レノンの命日12月8日である。バラカンさんは明らかに自分を狙ったものだったと感じているらしい。ということは、彼のラジオやテレビにおける発言に反発してのものだろうか。
ピーターさんは、とりあえず、月曜には無事に健康体に戻ったらしい。何よりも、無事でよかった。これからもよい音楽を紹介し続けてください。・・・と書いていたら、TBSの『CBSドキュメント』にバラカン氏が何もなかったように映っている。
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ベーゼンドルファー、代理店倒産
ピーターさんのニュースをいろいろ探していたら、なんと世界三大ピアノのひとつベーゼンドルファーの代理店が倒産したというニュースを発見。
http://mainichi.jp/enta/art/news/20071212dde041040052000c.html
いろいろ大変だ・・・。
NEWS>
(「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の体験レポートです。ある種のネタばれになります。これから体験される方であまり事前の情報を知りたくないかたはご注意ください。これから体験される方で少し知っておきたい方、体験するかしないか迷われている方は、ご覧ください。↓から↑までの間の文章がネタばれになります)
【ダイアログ・イン・ザ・ダーク〜暗黒への挑戦】
挑戦。
昨年(2006年)、一度そのうわさを聞き、体験しようと思ったものの、満員で参加できなかったワークショップ・イヴェント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」についに参加した。1989年からドイツで始まり、日本では1999年から不定期に開催、年々人気を集めている他に類を見ないイヴェントだ。
昨年の話を聞いたときのブログ↓
August 13, 2006
What Is Like World Of Darkness
http://blog.soulsearchin.com/archives/001203.html
タイトルを直訳すると「暗闇での会話・対話」「暗黒での会話・対話」。ある場所を光をすべて遮断し真っ暗闇にし、そこに何人かのグループで入り、本当の真っ暗闇(ダブルで強調)を体験、冒険しようというイヴェントだ。その舞台は、今回は廃校となった赤坂の小学校。ここを、視覚障害者のアテンド(暗闇案内人)に引率され冒険の旅にでる。小学校の中には、いくつかのシーンが用意され、そのシーンごとにさまざまな体験をする。一体人間は真っ暗闇の中で何を知り、何を感じ、何を思うのか。
始まる前にいくつかの注意事項がある。かかとの高い靴、歩きにくい靴は避ける。携帯電話、光るものなどはすべてロッカーに。めがねは必要ないので事前に預ける、しゃがむときは、「だれそれ、しゃがみます」「だれそれ、立ちます」などとはっきり宣言してください、などなどだ。準備室で暗闇に慣れてから、本当の暗闇に「行ってきま〜す」と宣言して出発だ。
暗闇に入り、当たり前だが、まず感じることは、どこに何があるかわからない、どこに誰がいるかわからない、ということ。また壁が、天井がどこにあるか皆目見当がつかない。しかし、徐々に人の気配、声などでどこら辺に人がいるかがわかってくる。床を触る、壁に触れる。人の声の反響を聴く。そうすることによって、その部屋の広さ、奥行き、人との距離感などが少しずつわかるようになってくる。
↓↓↓(以下、ここから下記↑↑↑までの文章はネタばれになります)
最初に案内された部屋は、なんと体育館だった。そこにはマットがあり、鈴のついたボールがあり、跳び箱台などがあった。鈴のついたボールを床で転がすとちゃんと相手に届き、相手もそれを受け取る。人間の声がする方向に転がし、受け取る側はその物体が出す音でキャッチするのだ。
今回の暗闇案内人は、自称「隊長」さん。その隊長の声のする方向についていく。途中で杖(つえ)を渡され、それで前方をすりすりしたり、左右をまさぐりながら進む。階段があったり、狭い通路があったり、螺旋階段だったり。それにしても杖がこんなに便利なものとは生まれて初めて知った。段差も杖があれば、認識でき、前へ進める。木の床がいつしか土になっていて、枯葉が落ちている。耳をすますと鳥のさえずりや、川のせせらぎのようなものも聴こえる。腰を落として手を伸ばすとひんやりとした水が手に触れてくる。
キャベツが置いてある。かぼちゃが置いてある。大根があるようだ。それらはすべて触った感触でわかる。僕たちは見たこと、そして触れた経験で、そのイメージを暗黒の中の頭の中で想像しているのだ。
また別の部屋に入ってきた。暗闇の中でいろいろ触っていると音が出るものがあった。エレクトーンだ。鍵盤を叩くと、すぐに「ドレミファソラシド」の音がわかった。「ジングル・ベル」を弾いてみたら、弾けた。誰かにウクレレを手渡された。うまく弾けない。音がでるものが、暗闇の中では実に楽しい。もっとこの音楽室にいたいと感じた。
冒険がかなり進み、用務員室にやってきた。靴を脱いで畳の上のちゃぶ台を囲む。隊長さんがそれぞれの飲み物の注文をとる。僕は暖かいコーヒーを頼む。隊長さんはインスタント・コーヒーのカップに、ポットからお湯をいれる。人づてにそのコーヒーカップが手渡される。コーヒーの香りが実にいい。リンゴジュースを飲む人もいる。缶入りのもので、プルトップを引き上げてジュースを飲んでいるようだ。こうした行動はすべて真っ暗闇の中で行われていることなのだ。
↑↑↑(ネタばれここまで)
約1時間の暗闇の挑戦を経て、ほんの少しだけ光がある部屋で目を慣らす。その時間、参加者8人とアテンドの隊長さんとその一時間を振り返って自由に感想を述べ合う。
僕は時間の感覚がなくなった。それから広いか狭いかはなんとなく音の反響で少しわかるようになったが、限界はある。僕は暗闇自体が怖いとは思わなかった。それはおそらく8人で「わいわいがやがや」進んでいるからかもしれない。音が常にしているので、なにかしら孤独ではないと感じられたためかもしれない。
隊長さんによると、このアテンドの仕事は視覚障害者でなければならない、という。そうした中の希望者をある程度訓練をして、合格した人がアテンドになるそうだ。彼は、僕たちが使ったような杖は使わない。だいたいこの会場の中は把握しているそうだ。
本当に音だけで「見えてくる」ものがあった。だが、それは我々が「見たもの」の膨大な記憶があるからだ。中には静かに「自分の中の記憶と静かに対話したい」という人もいるそうだ。言ってみれば、「暗闇の中での対話・会話」ではなく、「過去の記憶との対話・会話」だ。では最初から見えていない、あるいは見たものの記憶がない人にはどのように映るのだろうか。
入ってから会場を出るまでの一時間半を超える暗黒への挑戦は、実にスリリングで好奇心を大いにそそられた。その間、目以外の五感をフルに使ったのだろう。耳、鼻、手、足、皮膚…。しかし、今、僕は目を使ってこうして文章を書いているが、目から入ってくる情報量というのはほんとうに膨大だということを改めて感じてしまう。またぜひ挑戦してみたい。実は次回挑戦するときには、自分なりにテーマを考えた。この体験会場(もちろん真っ暗)の、地図というか、図面を体験後に描いてみたいというものだ。え、何? 簡単? 画用紙を真っ黒に塗ればいいって? いやいやいや・・・。そうじゃなくて・・・。(笑)
■ ダイアログ・イン・ザ・ダーク公式ウェッブ
(今回の分はすでに予約で終わっており、当日のキャンセル待ちのみ。また将来的に常設展を計画しています。またほかに「まっくら音楽会」などの企画もあります)
http://www.dialoginthedark.com/
ENT>EVENT>Dialog In The Dark
【ダイアログ・イン・ザ・ダーク〜暗黒への挑戦】
挑戦。
昨年(2006年)、一度そのうわさを聞き、体験しようと思ったものの、満員で参加できなかったワークショップ・イヴェント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」についに参加した。1989年からドイツで始まり、日本では1999年から不定期に開催、年々人気を集めている他に類を見ないイヴェントだ。
昨年の話を聞いたときのブログ↓
August 13, 2006
What Is Like World Of Darkness
http://blog.soulsearchin.com/archives/001203.html
タイトルを直訳すると「暗闇での会話・対話」「暗黒での会話・対話」。ある場所を光をすべて遮断し真っ暗闇にし、そこに何人かのグループで入り、本当の真っ暗闇(ダブルで強調)を体験、冒険しようというイヴェントだ。その舞台は、今回は廃校となった赤坂の小学校。ここを、視覚障害者のアテンド(暗闇案内人)に引率され冒険の旅にでる。小学校の中には、いくつかのシーンが用意され、そのシーンごとにさまざまな体験をする。一体人間は真っ暗闇の中で何を知り、何を感じ、何を思うのか。
始まる前にいくつかの注意事項がある。かかとの高い靴、歩きにくい靴は避ける。携帯電話、光るものなどはすべてロッカーに。めがねは必要ないので事前に預ける、しゃがむときは、「だれそれ、しゃがみます」「だれそれ、立ちます」などとはっきり宣言してください、などなどだ。準備室で暗闇に慣れてから、本当の暗闇に「行ってきま〜す」と宣言して出発だ。
暗闇に入り、当たり前だが、まず感じることは、どこに何があるかわからない、どこに誰がいるかわからない、ということ。また壁が、天井がどこにあるか皆目見当がつかない。しかし、徐々に人の気配、声などでどこら辺に人がいるかがわかってくる。床を触る、壁に触れる。人の声の反響を聴く。そうすることによって、その部屋の広さ、奥行き、人との距離感などが少しずつわかるようになってくる。
↓↓↓(以下、ここから下記↑↑↑までの文章はネタばれになります)
最初に案内された部屋は、なんと体育館だった。そこにはマットがあり、鈴のついたボールがあり、跳び箱台などがあった。鈴のついたボールを床で転がすとちゃんと相手に届き、相手もそれを受け取る。人間の声がする方向に転がし、受け取る側はその物体が出す音でキャッチするのだ。
今回の暗闇案内人は、自称「隊長」さん。その隊長の声のする方向についていく。途中で杖(つえ)を渡され、それで前方をすりすりしたり、左右をまさぐりながら進む。階段があったり、狭い通路があったり、螺旋階段だったり。それにしても杖がこんなに便利なものとは生まれて初めて知った。段差も杖があれば、認識でき、前へ進める。木の床がいつしか土になっていて、枯葉が落ちている。耳をすますと鳥のさえずりや、川のせせらぎのようなものも聴こえる。腰を落として手を伸ばすとひんやりとした水が手に触れてくる。
キャベツが置いてある。かぼちゃが置いてある。大根があるようだ。それらはすべて触った感触でわかる。僕たちは見たこと、そして触れた経験で、そのイメージを暗黒の中の頭の中で想像しているのだ。
また別の部屋に入ってきた。暗闇の中でいろいろ触っていると音が出るものがあった。エレクトーンだ。鍵盤を叩くと、すぐに「ドレミファソラシド」の音がわかった。「ジングル・ベル」を弾いてみたら、弾けた。誰かにウクレレを手渡された。うまく弾けない。音がでるものが、暗闇の中では実に楽しい。もっとこの音楽室にいたいと感じた。
冒険がかなり進み、用務員室にやってきた。靴を脱いで畳の上のちゃぶ台を囲む。隊長さんがそれぞれの飲み物の注文をとる。僕は暖かいコーヒーを頼む。隊長さんはインスタント・コーヒーのカップに、ポットからお湯をいれる。人づてにそのコーヒーカップが手渡される。コーヒーの香りが実にいい。リンゴジュースを飲む人もいる。缶入りのもので、プルトップを引き上げてジュースを飲んでいるようだ。こうした行動はすべて真っ暗闇の中で行われていることなのだ。
↑↑↑(ネタばれここまで)
約1時間の暗闇の挑戦を経て、ほんの少しだけ光がある部屋で目を慣らす。その時間、参加者8人とアテンドの隊長さんとその一時間を振り返って自由に感想を述べ合う。
僕は時間の感覚がなくなった。それから広いか狭いかはなんとなく音の反響で少しわかるようになったが、限界はある。僕は暗闇自体が怖いとは思わなかった。それはおそらく8人で「わいわいがやがや」進んでいるからかもしれない。音が常にしているので、なにかしら孤独ではないと感じられたためかもしれない。
隊長さんによると、このアテンドの仕事は視覚障害者でなければならない、という。そうした中の希望者をある程度訓練をして、合格した人がアテンドになるそうだ。彼は、僕たちが使ったような杖は使わない。だいたいこの会場の中は把握しているそうだ。
本当に音だけで「見えてくる」ものがあった。だが、それは我々が「見たもの」の膨大な記憶があるからだ。中には静かに「自分の中の記憶と静かに対話したい」という人もいるそうだ。言ってみれば、「暗闇の中での対話・会話」ではなく、「過去の記憶との対話・会話」だ。では最初から見えていない、あるいは見たものの記憶がない人にはどのように映るのだろうか。
入ってから会場を出るまでの一時間半を超える暗黒への挑戦は、実にスリリングで好奇心を大いにそそられた。その間、目以外の五感をフルに使ったのだろう。耳、鼻、手、足、皮膚…。しかし、今、僕は目を使ってこうして文章を書いているが、目から入ってくる情報量というのはほんとうに膨大だということを改めて感じてしまう。またぜひ挑戦してみたい。実は次回挑戦するときには、自分なりにテーマを考えた。この体験会場(もちろん真っ暗)の、地図というか、図面を体験後に描いてみたいというものだ。え、何? 簡単? 画用紙を真っ黒に塗ればいいって? いやいやいや・・・。そうじゃなくて・・・。(笑)
■ ダイアログ・イン・ザ・ダーク公式ウェッブ
(今回の分はすでに予約で終わっており、当日のキャンセル待ちのみ。また将来的に常設展を計画しています。またほかに「まっくら音楽会」などの企画もあります)
http://www.dialoginthedark.com/
ENT>EVENT>Dialog In The Dark
50th Grammy Nomination
2007年12月11日【第50回グラミー賞ノミネート発表】
候補。
今回の大きな目玉は、カニエ・ウェストの8部門、エイミー・ワインハウスの6部門(しかも、彼女は主要4部門にノミネート)、フー・ファイターズ、ジェイZ、ティンバランド、ジャスティン・ティンバレイク、Tペインが5部門にノミネートされているあたり。イギリス人でしかもかなり破天荒なエイミーが主要4部門にノミネートされたのは、かなりおもしろい傾向だ。果たして何部門獲得できるか。
今回のグラミーは2006年10月1日から2007年9月30日までに全米でリリースされた作品が対象。全部で110部門のノミネートが発表された。発表は2008年2月10日、アメリカ午後8時(日本時間2月11日月曜朝10時)。また本ブログでは例年通り1月に入って主要4部門とR&B部門など総計30部門ほどを予想する。
主要4部門のノミネートは次のとおり。
Album Of The Year:
Echoes, Silence, Patience & Grace (Foo Fighters)
These Days (Vince Gill)
River: The Joni Letters (Herbie Hancock)
Graduation (Kanye West)
Back To Black (Amy Winehouse)
Record Of The Year:
"Irreplaceable" (Beyoncé)
"The Pretender" (Foo Fighters)
"Umbrella" (Rihanna Featuring Jay-Z)
"What Goes Around…Comes Around" (Justin Timberlake)
"Rehab" (Amy Winehouse)
Song Of The Year:
"Before He Cheats," John Kear & Chris Tompkins, songwriters (Carrie Underwood, artist)
"Hey There Delilah," Tom Higgenson, songwriter (Plain White T’s, artist)
"Like A Star," Corinne Bailey Rae, songwriter (Corinne Bailey Rae, artist)
"Rehab," Amy Winehouse, songwriter (Amy Winehouse, artist)
"Umbrella," Shawn Carter, Kuk Harrell, Terius "Dream" Nash & Christopher Stewart, songwriters (Rihanna Featuring Jay-Z, artist)
Best New Artist:
Feist
Ledisi
Paramore
Taylor Swift
またR&B部門のノミネートは次のとおり。
Field 6 — R&B
Category 23
Best Female R&B Vocal Performance
(For a solo vocal performance. Singles or Tracks only.)
Just Fine Mary J. Blige [Geffen]
When I See You Fantasia Track from: Fantasia [J Records/19 Records/S Records]
No One Alicia Keys [J Records/MBK Entertainment]
If I Have My Way Chrisette Michele Track from: I Am
[Def Jam Recordings]
Hate On Me Jill Scott Track from: The Real Thing [Hidden Beach Recordings]
Category 24
Best Male R&B Vocal Performance (For a solo vocal performance. Singles or Tracks only.)
Woman Raheem DeVaughn [Jive Records]
B.U.D.D.Y. Musiq Soulchild Track from: Luvanmusiq [Atlantic Records]
Because Of You Ne-Yo [Def Jam Recordings]
Future Baby Mama Prince Track from: Planet Earth
[Columbia/NPG Records]
Please Don’t Go Tank Track from: Sex, Love & Pain [Blackground/Universal Motown]
Category 25
Best R&B Performance By A Duo Or Group With Vocals (For duo, group or collaborative performances, with vocals. Singles or Tracks only.)
Same Girl R. Kelly Featuring Usher Track from: Double Up [Jive]
Disrespectful Chaka Khan Featuring Mary J. Blige [Burgundy/Sony/BMG]
Hate That I Love You Rihanna Featuring Ne-Yo Track from: Good Girl Gone Bad [Def Jam Recordings]
Baby Angie Stone Featuring Betty Wright [Stax]
Bartender T-Pain Featuring Akon [Jive]
Category 26
Best Traditional R&B Vocal Performance (For solo, duo, group or collaborative performances, with vocals. Singles or Tracks only.)
Walk A Mile In My Shoes Otis Clay Track from: Walk A Mile In My Shoes [Echo Records]
All Night Long Randy Crawford & Joe Sample Track from: Feeling Good [PRA Records]
In My Songs Gerald Levert Track from: In My Songs [Atlantic]
I Apologize Ann Nesby Track from: This Is Love [Shanachie/It’s Time Child Records]
I Am Your Man Ryan Shaw Track from: This Is Ryan Shaw [One Haven/Razor & Tie Entertainment]
Category 27
Best Urban/Alternative Performance (For solo, duo, group or collaborative performances, with vocals. Singles or Tracks only.)
Make A Baby Vikter Duplaix Track from: Bold And Beautiful
[BBE]
That’s The Way Of The World Dwele Track from: Interpretations: Celebrating The Music Of Earth, Wind & Fire[Stax]
Daydreamin’ Lupe Fiasco Featuring Jill Scott Track from: Lupe Fiasco’s Food & Liquor [1st & 15th/Atlantic]
Fantasy Meshell Ndegeocello Track from: Interpretations: Celebrating The Music Of Earth, Wind & Fire [Stax]
Dream Alice Smith Track from: For Lovers, Dreamers & Me [BBE Records]
Category 28
Best R&B Song (A Songwriter(s) Award. For Song Eligibility Guidelines see Category #3. (Artist names appear in parentheses.) Singles or Tracks only.)
Beautiful Flower India.Arie & Joyce Simpson, songwriters (India.Arie) [Universal Republic Records; Publishers: Gold & Iron Music Publishing, WB Music Corp.]
Hate That I Love You M.S. Eriksen, T.E. Hermansen & Shaffer Smith, songwriters (Rihanna Featuring Ne-Yo)
Track from: Good Girl Gone Bad [Def Jam Recordings; Publishers: EMI April Music, Sony/ATV Tunes]
No One Dirty Harry, Kerry Brothers & Alicia Keys, songwriters (Alicia Keys) [J Records/MBK Entertainment; Publishers: Lellow Productions/EMI April Music, Book Of Daniel Music/EMI Music Publishing, D. Harry Productions]
Teachme Ivan Barias, Adam W. Blackstone, Randall C. Bowland, Carvin Haggins, Johnnie Smith II & Corey Latif Williams, songwriters (Musiq Soulchild) Track from: Luvanmusiq [Atlantic; Publishers: Nivrac Tyke/Universal Publishing, Latif Music/Universal Publishing, Tetra Grammaton/Universal Music Publishing, Melodic Piano Productions, HC 1030 Publishing]
When I See U Louis Biancaniello, Waynne Nugent, Erika Nuri, Kevin Risto, Janet Sewel & Sam Watters, songwriters (Fantasia) Track from: Fantasia [J Records/19 Records/S Records; Publishers: Breakthrough Creations/EMI April Music, S.M.Y. Publishing/Sony/ATV Tunes, Break North Music/Sony/ATV Music Publishing, Wayne Writers/Sony/ATV Tunes, J. Sewell Publishing, Golden The Super Kid Music]
Category 29
Best R&B Album (For albums containing 51% or more playing time of VOCAL tracks.)
Funk This Chaka Khan [Burgundy Records]
Lost & Found Ledisi [Verve Forecast] Luvanmusiq Musiq Soulchild [Atlantic]
The Real Thing Jill Scott [Hidden Beach Recordings]
Sex, Love & Pain Tank [Blackground/Universal Motown Records]
Category 30
Best Contemporary R&B Album (For albums containing 51% or more playing time of VOCAL tracks.)
Konvicted Akon [SRC/Universal Motown]
Just Like You Keyshia Cole [Geffen]
Fantasia Fantasia [J Records/19 Records/S Records]
East Side Story Emily King [J Records]
Because Of You Ne-Yo [Def Jam Recordings]
ENT>AWARDS>Grammy 2007
候補。
今回の大きな目玉は、カニエ・ウェストの8部門、エイミー・ワインハウスの6部門(しかも、彼女は主要4部門にノミネート)、フー・ファイターズ、ジェイZ、ティンバランド、ジャスティン・ティンバレイク、Tペインが5部門にノミネートされているあたり。イギリス人でしかもかなり破天荒なエイミーが主要4部門にノミネートされたのは、かなりおもしろい傾向だ。果たして何部門獲得できるか。
今回のグラミーは2006年10月1日から2007年9月30日までに全米でリリースされた作品が対象。全部で110部門のノミネートが発表された。発表は2008年2月10日、アメリカ午後8時(日本時間2月11日月曜朝10時)。また本ブログでは例年通り1月に入って主要4部門とR&B部門など総計30部門ほどを予想する。
主要4部門のノミネートは次のとおり。
Album Of The Year:
Echoes, Silence, Patience & Grace (Foo Fighters)
These Days (Vince Gill)
River: The Joni Letters (Herbie Hancock)
Graduation (Kanye West)
Back To Black (Amy Winehouse)
Record Of The Year:
"Irreplaceable" (Beyoncé)
"The Pretender" (Foo Fighters)
"Umbrella" (Rihanna Featuring Jay-Z)
"What Goes Around…Comes Around" (Justin Timberlake)
"Rehab" (Amy Winehouse)
Song Of The Year:
"Before He Cheats," John Kear & Chris Tompkins, songwriters (Carrie Underwood, artist)
"Hey There Delilah," Tom Higgenson, songwriter (Plain White T’s, artist)
"Like A Star," Corinne Bailey Rae, songwriter (Corinne Bailey Rae, artist)
"Rehab," Amy Winehouse, songwriter (Amy Winehouse, artist)
"Umbrella," Shawn Carter, Kuk Harrell, Terius "Dream" Nash & Christopher Stewart, songwriters (Rihanna Featuring Jay-Z, artist)
Best New Artist:
Feist
Ledisi
Paramore
Taylor Swift
またR&B部門のノミネートは次のとおり。
Field 6 — R&B
Category 23
Best Female R&B Vocal Performance
(For a solo vocal performance. Singles or Tracks only.)
Just Fine Mary J. Blige [Geffen]
When I See You Fantasia Track from: Fantasia [J Records/19 Records/S Records]
No One Alicia Keys [J Records/MBK Entertainment]
If I Have My Way Chrisette Michele Track from: I Am
[Def Jam Recordings]
Hate On Me Jill Scott Track from: The Real Thing [Hidden Beach Recordings]
Category 24
Best Male R&B Vocal Performance (For a solo vocal performance. Singles or Tracks only.)
Woman Raheem DeVaughn [Jive Records]
B.U.D.D.Y. Musiq Soulchild Track from: Luvanmusiq [Atlantic Records]
Because Of You Ne-Yo [Def Jam Recordings]
Future Baby Mama Prince Track from: Planet Earth
[Columbia/NPG Records]
Please Don’t Go Tank Track from: Sex, Love & Pain [Blackground/Universal Motown]
Category 25
Best R&B Performance By A Duo Or Group With Vocals (For duo, group or collaborative performances, with vocals. Singles or Tracks only.)
Same Girl R. Kelly Featuring Usher Track from: Double Up [Jive]
Disrespectful Chaka Khan Featuring Mary J. Blige [Burgundy/Sony/BMG]
Hate That I Love You Rihanna Featuring Ne-Yo Track from: Good Girl Gone Bad [Def Jam Recordings]
Baby Angie Stone Featuring Betty Wright [Stax]
Bartender T-Pain Featuring Akon [Jive]
Category 26
Best Traditional R&B Vocal Performance (For solo, duo, group or collaborative performances, with vocals. Singles or Tracks only.)
Walk A Mile In My Shoes Otis Clay Track from: Walk A Mile In My Shoes [Echo Records]
All Night Long Randy Crawford & Joe Sample Track from: Feeling Good [PRA Records]
In My Songs Gerald Levert Track from: In My Songs [Atlantic]
I Apologize Ann Nesby Track from: This Is Love [Shanachie/It’s Time Child Records]
I Am Your Man Ryan Shaw Track from: This Is Ryan Shaw [One Haven/Razor & Tie Entertainment]
Category 27
Best Urban/Alternative Performance (For solo, duo, group or collaborative performances, with vocals. Singles or Tracks only.)
Make A Baby Vikter Duplaix Track from: Bold And Beautiful
[BBE]
That’s The Way Of The World Dwele Track from: Interpretations: Celebrating The Music Of Earth, Wind & Fire[Stax]
Daydreamin’ Lupe Fiasco Featuring Jill Scott Track from: Lupe Fiasco’s Food & Liquor [1st & 15th/Atlantic]
Fantasy Meshell Ndegeocello Track from: Interpretations: Celebrating The Music Of Earth, Wind & Fire [Stax]
Dream Alice Smith Track from: For Lovers, Dreamers & Me [BBE Records]
Category 28
Best R&B Song (A Songwriter(s) Award. For Song Eligibility Guidelines see Category #3. (Artist names appear in parentheses.) Singles or Tracks only.)
Beautiful Flower India.Arie & Joyce Simpson, songwriters (India.Arie) [Universal Republic Records; Publishers: Gold & Iron Music Publishing, WB Music Corp.]
Hate That I Love You M.S. Eriksen, T.E. Hermansen & Shaffer Smith, songwriters (Rihanna Featuring Ne-Yo)
Track from: Good Girl Gone Bad [Def Jam Recordings; Publishers: EMI April Music, Sony/ATV Tunes]
No One Dirty Harry, Kerry Brothers & Alicia Keys, songwriters (Alicia Keys) [J Records/MBK Entertainment; Publishers: Lellow Productions/EMI April Music, Book Of Daniel Music/EMI Music Publishing, D. Harry Productions]
Teachme Ivan Barias, Adam W. Blackstone, Randall C. Bowland, Carvin Haggins, Johnnie Smith II & Corey Latif Williams, songwriters (Musiq Soulchild) Track from: Luvanmusiq [Atlantic; Publishers: Nivrac Tyke/Universal Publishing, Latif Music/Universal Publishing, Tetra Grammaton/Universal Music Publishing, Melodic Piano Productions, HC 1030 Publishing]
When I See U Louis Biancaniello, Waynne Nugent, Erika Nuri, Kevin Risto, Janet Sewel & Sam Watters, songwriters (Fantasia) Track from: Fantasia [J Records/19 Records/S Records; Publishers: Breakthrough Creations/EMI April Music, S.M.Y. Publishing/Sony/ATV Tunes, Break North Music/Sony/ATV Music Publishing, Wayne Writers/Sony/ATV Tunes, J. Sewell Publishing, Golden The Super Kid Music]
Category 29
Best R&B Album (For albums containing 51% or more playing time of VOCAL tracks.)
Funk This Chaka Khan [Burgundy Records]
Lost & Found Ledisi [Verve Forecast] Luvanmusiq Musiq Soulchild [Atlantic]
The Real Thing Jill Scott [Hidden Beach Recordings]
Sex, Love & Pain Tank [Blackground/Universal Motown Records]
Category 30
Best Contemporary R&B Album (For albums containing 51% or more playing time of VOCAL tracks.)
Konvicted Akon [SRC/Universal Motown]
Just Like You Keyshia Cole [Geffen]
Fantasia Fantasia [J Records/19 Records/S Records]
East Side Story Emily King [J Records]
Because Of You Ne-Yo [Def Jam Recordings]
ENT>AWARDS>Grammy 2007
【フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ後】
黒山。
なんとかそれでも8時前には終わったセカンド・セット。アナウンサーが終了の挨拶を始める頃にはみな席を立ち、CD即売会の方に移動。そちら側が瞬く間に黒山のひとだかりとなった。
ケイリブ、ゲイリー・アドキンス、ゲイリー・スコット、ブレンダのCD、Tシャツに群がる人々。そして、各人のフライヤーなど、次々となくなっていく。CDを買って、すぐに封を切り、マジックペンでサインをもらう。前回この封を切るのに苦労したので、今回はちゃんとカッターを準備してある。それでも、多くの人がわれこそはとばかりにCDを買い求めようとするので、なかなか収拾がつかない。すごい熱気である。
やはりいいパフォーマンスを見せれば、お客さんは立ち止まり、それに耳を傾け、それをいいと思えば、そのCDを求めたくなる。シンプルにそういうことなのだ。おそらく普段、定期的にライヴハウスなどに足を運ばない人たちにとって、こうした場所でのライヴはそうしたものを知りうるいいきっかけになることだろう。
みな、CDにサインをしているが、CDを買わずにポスターやフライヤーにサインをもらう者もいる。12月だというのに、みんな汗だく。
今回はCDを売るのにSちゃん、別のSさん、Kちゃん、Oさんに手伝ってもらった。こんなやりとりがあったそうだ。(僕はその現場にはいなかった) お客さんがやってきて、こう聞いた。「この人たちは有名なの?」 ちょうどその応対をしたSさん、ちょっとむっとしてきっぱり言った。「有名ですっ」 しばらく間をおいて「音楽業界では、みんなとても有名で実績あります」と付け加えた。でも、買っていかなかったそうだ。かと思えば、やはり「2枚買うからまけてくれ」というお客さんがいた。通常のCDショップでは考えられないやりとりだ。(笑) 不特定多数というのは、本当にいろんな人がいる、ということだ。
今回試しにコーヒー・タンブラーを作ってみた。売り物ではなかったが、ちょっと並べてみたところ、何人かの人が手にとって興味をしめしてくれた。ケイリブはこれを気にいったようだった。実は岡さんと何度もやりとりをしていたのだが、時間切れになってしまい、今回はあきらめることにしたのだが、ためしにプリントアウトしてみると、なかなかの雰囲気だったので、4つほどお試しで作って展示した。
そうこうしているうちに、舞台のほうの撤収作業は瞬く間に進んでいく。実に手際がいい。こちらは、まったく撤収にさえならない感じだ。それにしても、舞台などがなくなると、今までここであの熱狂的なライヴが行われていたのが嘘のように思えてくる。そこには静かな人の流れが戻っていた。
+++++
今後のフィリー・ソウル・サーチャーズのメンバーの動きだが、主なところはこんな感じだ。
◎ ブレンダ・ヴォーン
2007年12月20日(木) 神奈川県民ホール (オーケストラとともにクリスマス・ソングを。アージー、グリニス、ロビー・ダンジーらとともに)
2008年3月13日(木) 目黒ブルース・アレー (単独ライヴ)
◎ ゲイリー・アドキンス
2007年12月25日(火) 16時05分〜 表参道ヒルズ 吹き抜け大階段 (エボニー・フェイとともに)(無料)
◎ ケイリブ・ジェームス
2007年12月21日(金) 19時〜 藤が丘マルターノ (ゲイリー・スコット、メロディーとともに)
◎ ゲイリー・スコット
2007年12月21日(金) 19時〜 藤が丘マルターノ (ケイリブ、メロディーとともに)
+++++
(2007年12月7日金曜、メトロ銀座駅コンコース=ケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Kaleb & Philly Soul Searchers
2007-174,175
黒山。
なんとかそれでも8時前には終わったセカンド・セット。アナウンサーが終了の挨拶を始める頃にはみな席を立ち、CD即売会の方に移動。そちら側が瞬く間に黒山のひとだかりとなった。
ケイリブ、ゲイリー・アドキンス、ゲイリー・スコット、ブレンダのCD、Tシャツに群がる人々。そして、各人のフライヤーなど、次々となくなっていく。CDを買って、すぐに封を切り、マジックペンでサインをもらう。前回この封を切るのに苦労したので、今回はちゃんとカッターを準備してある。それでも、多くの人がわれこそはとばかりにCDを買い求めようとするので、なかなか収拾がつかない。すごい熱気である。
やはりいいパフォーマンスを見せれば、お客さんは立ち止まり、それに耳を傾け、それをいいと思えば、そのCDを求めたくなる。シンプルにそういうことなのだ。おそらく普段、定期的にライヴハウスなどに足を運ばない人たちにとって、こうした場所でのライヴはそうしたものを知りうるいいきっかけになることだろう。
みな、CDにサインをしているが、CDを買わずにポスターやフライヤーにサインをもらう者もいる。12月だというのに、みんな汗だく。
今回はCDを売るのにSちゃん、別のSさん、Kちゃん、Oさんに手伝ってもらった。こんなやりとりがあったそうだ。(僕はその現場にはいなかった) お客さんがやってきて、こう聞いた。「この人たちは有名なの?」 ちょうどその応対をしたSさん、ちょっとむっとしてきっぱり言った。「有名ですっ」 しばらく間をおいて「音楽業界では、みんなとても有名で実績あります」と付け加えた。でも、買っていかなかったそうだ。かと思えば、やはり「2枚買うからまけてくれ」というお客さんがいた。通常のCDショップでは考えられないやりとりだ。(笑) 不特定多数というのは、本当にいろんな人がいる、ということだ。
今回試しにコーヒー・タンブラーを作ってみた。売り物ではなかったが、ちょっと並べてみたところ、何人かの人が手にとって興味をしめしてくれた。ケイリブはこれを気にいったようだった。実は岡さんと何度もやりとりをしていたのだが、時間切れになってしまい、今回はあきらめることにしたのだが、ためしにプリントアウトしてみると、なかなかの雰囲気だったので、4つほどお試しで作って展示した。
そうこうしているうちに、舞台のほうの撤収作業は瞬く間に進んでいく。実に手際がいい。こちらは、まったく撤収にさえならない感じだ。それにしても、舞台などがなくなると、今までここであの熱狂的なライヴが行われていたのが嘘のように思えてくる。そこには静かな人の流れが戻っていた。
+++++
今後のフィリー・ソウル・サーチャーズのメンバーの動きだが、主なところはこんな感じだ。
◎ ブレンダ・ヴォーン
2007年12月20日(木) 神奈川県民ホール (オーケストラとともにクリスマス・ソングを。アージー、グリニス、ロビー・ダンジーらとともに)
2008年3月13日(木) 目黒ブルース・アレー (単独ライヴ)
◎ ゲイリー・アドキンス
2007年12月25日(火) 16時05分〜 表参道ヒルズ 吹き抜け大階段 (エボニー・フェイとともに)(無料)
◎ ケイリブ・ジェームス
2007年12月21日(金) 19時〜 藤が丘マルターノ (ゲイリー・スコット、メロディーとともに)
◎ ゲイリー・スコット
2007年12月21日(金) 19時〜 藤が丘マルターノ (ケイリブ、メロディーとともに)
+++++
(2007年12月7日金曜、メトロ銀座駅コンコース=ケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Kaleb & Philly Soul Searchers
2007-174,175
(昨日のブログからの続き)
【フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト〜パート2】
感想。
結局ファーストが終わったのが、18時08分。17時45分に終わり45分の休憩をとってセカンドの予定だったが、都合23分押し。彼らはファーストが終わり、CD即売会とサイン会をちょっとやる。となると、楽屋に戻って休み機会さえない。定刻開始に命をかけるメトロS氏が、困惑した表情で「じゃあ、5分押しで始めましょうか…」という。ライヴ後は、ソウル・サーチャーズたちが観客に囲まれ、写真だ、サインだとせがまれる。なかなか即売コーナーへ移動できない。
移動したら移動したで、今度はCDを買った人がサインをねだる。きっと、彼らは文字通り一夜にして、いや、ワンステージにしてスターだ。いろいろな感想などが寄せられている。「無料だから、まあ、それほどたいしたことはないだろうと思ったがすごかった」とか、「『ケイリブ&ソウル・サーチャーズ』というので、ケイリブだけが歌うのかと思ったら、みんなリードを取れる実力だったのでびっくりした」とか、「あのブレンダは何者」「ブレンダ、すごい」とか、「ギャツビー歌ってた彼、かっこいい」とか、「最後踊りたかったけど、立見席は牛詰で踊れなかった」とか、「お金払いますからちゃんと座ってライヴハウスでゆっくりみたい」などなど。
CDはやはりゲイリー・アドキンスの「愛がすべて」が入っているCDがよく売れる。みな、ギャッツビーの曲が入ったCDください、と指名してくる。
さて、5分押しで始まったセカンド・セット。メトロS氏に「一応7時15分までのイヴェントと関係各方面に言ってあるんで、なんとか7時45分までにはすべて、アンコールまで終わらせてください」とクギを指された。そこで、それをケイリブに伝えると最初けげんそうな顔をした。そりゃそうだ。もともと45分のセット予定が遅くとも70分以内に終われ、と言っているわけだから。(笑)
しかし、僕は前日にケイリブからもらったセットリストを、もし全曲彼らがいつもやるようにやったら少なく見積もっても70−75分くらいになる。しかも、間のトークが伸びたらもっと、90分くらいにはなるだろう、と読んでいた。だってメドレー4曲を含めて、10曲も用意してるんだもの。(笑) もちろん、嬉しいですよ。なので、アンコールを7時40分までには始めて、と言っておいた。まあ、それまではあなたたちの自由です、お好きにどうぞ、と。
セカンドでは、ファーストでスキップされたゲイリー・スコットのサックスが響く「サイレント・ナイト」が演奏された。ゲイリーのこのケニーG風のサックスは、だんだん聴きなれてくるといい感じになってくる。
フィリー・ソウル・メドレーでのゲイリー・アドキンスのファルセットはなかなかいい感じだ。そして、アル・マーティンのギターの響きがけっこうファンキーで印象に残った。また、「ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラヴ・ユー」では、ケイリブ→ゲイリー・アドキンス→全員コーラスという形で進み、ヴォーカル・グループ的な雰囲気がでていた。
ブレンダの「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」は、フィリス・ハイマン・ヴァージョンを下敷きにしたようだが、フィリスのからっとした雰囲気とは違い、ゴスペルをベースにしたソウルフルな歌声が圧巻だ。ブレンダはときに、パティー・ラベールのようになったり、アレサ・フランクリンになったり、ステファニー・ミルズ風になったり、レディー・ソウルの中でもひじょうにヴァーサタイルな(多様性のある)声色を見せる。それでいて、どこを切ってもブレンダ節があってすごい。ブレンダの「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」も、ほとんど「ひとり歌い」で見事だ。これだけ目をつぶってきいていると、まさにニューヨークのアポロ・シアターだ。ここまですごいと、ただ聴き流すなんてことができない。クリスマス・ソングであることを忘れて、自然に耳が、体が、彼女の歌声に集中して、彼女の歌声が聴く側の体中に入り込んでくる。このヴァージョン、6分超だったが、そんな長さなどまるで感じさせなかった。この日、これが観客からの拍手が一番長かった。
MCではケイリブとゲイリー・スコットのやりとりがけっこうデコボコ・コンビでおもしろい。またケイリブの進行も、うまくやる。
クリスマス・ソングが終わり、19時42分。タイムキーパーとしては、アンコールにいかないとまずい。(笑) そして、アンコールはアップテンポの「エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ」だ。「みんな立ち上がって」の掛け声とともに、着席していた観客がみな立ち上がった。総立ちになったのは、この「メトロ・ミュージック・オアシス」16回やっているが、初めてだそうだ。結局、アンコールが終了したのは19時55分。「やっぱり…」と苦笑しつつも、観客のみなさんがものすごく喜んでいただいたようで、ひじょうに嬉しかった。
怒涛のライヴが終わってから、「次のソウル・サーチンは、フィリー・ソウルでどうでしょう」などとも言われた。確かに、十分、ありだ。
(この項、続く)
Philly Soul Christmas Night: At Concourse, Ginza Station, December 7,2007.
Setlist:
Second Set
Show started 18:35
0. MC & Announce
1. Mighty Love [SPINNERS 1974]
2. Just The Two Of Us [GROVER WASHINGTON 1981]
3. End Of The Road [BOYS II MEN 1992]
4. Silent Night
5.-Medley-
A) Sideshow [BLUE MAGIC 1974]
B) You Make Me Feel Brand New [STYLISTICS 1974]
C) La La Means I Love You [DELFONICS 1968]
D) Betcha By Golly, Wow [STYLISTICS 1972]
6. Can’t Give You Anything (But My Love) [STYLISTICS 1975]
--.A riff of “Gold Finger” [Shirley Bassey] (Brenda)
7. Have Yourself A Merry Little Christmas (Brenda)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now [McFADDEN & WHITEHEAD 1979] (Kaleb & All)
Show ended 19:55
METRO MUSIC OASIS VOL. 16 PHILLY SOUL CHRISTMAS NIGHT IN GINZA: PRODUCED BY “SOUL SEARCHIN”
(2007年12月7日金曜、メトロ銀座駅コンコース=ケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Kaleb & Philly Soul Searchers
2007-174,175
【フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト〜パート2】
感想。
結局ファーストが終わったのが、18時08分。17時45分に終わり45分の休憩をとってセカンドの予定だったが、都合23分押し。彼らはファーストが終わり、CD即売会とサイン会をちょっとやる。となると、楽屋に戻って休み機会さえない。定刻開始に命をかけるメトロS氏が、困惑した表情で「じゃあ、5分押しで始めましょうか…」という。ライヴ後は、ソウル・サーチャーズたちが観客に囲まれ、写真だ、サインだとせがまれる。なかなか即売コーナーへ移動できない。
移動したら移動したで、今度はCDを買った人がサインをねだる。きっと、彼らは文字通り一夜にして、いや、ワンステージにしてスターだ。いろいろな感想などが寄せられている。「無料だから、まあ、それほどたいしたことはないだろうと思ったがすごかった」とか、「『ケイリブ&ソウル・サーチャーズ』というので、ケイリブだけが歌うのかと思ったら、みんなリードを取れる実力だったのでびっくりした」とか、「あのブレンダは何者」「ブレンダ、すごい」とか、「ギャツビー歌ってた彼、かっこいい」とか、「最後踊りたかったけど、立見席は牛詰で踊れなかった」とか、「お金払いますからちゃんと座ってライヴハウスでゆっくりみたい」などなど。
CDはやはりゲイリー・アドキンスの「愛がすべて」が入っているCDがよく売れる。みな、ギャッツビーの曲が入ったCDください、と指名してくる。
さて、5分押しで始まったセカンド・セット。メトロS氏に「一応7時15分までのイヴェントと関係各方面に言ってあるんで、なんとか7時45分までにはすべて、アンコールまで終わらせてください」とクギを指された。そこで、それをケイリブに伝えると最初けげんそうな顔をした。そりゃそうだ。もともと45分のセット予定が遅くとも70分以内に終われ、と言っているわけだから。(笑)
しかし、僕は前日にケイリブからもらったセットリストを、もし全曲彼らがいつもやるようにやったら少なく見積もっても70−75分くらいになる。しかも、間のトークが伸びたらもっと、90分くらいにはなるだろう、と読んでいた。だってメドレー4曲を含めて、10曲も用意してるんだもの。(笑) もちろん、嬉しいですよ。なので、アンコールを7時40分までには始めて、と言っておいた。まあ、それまではあなたたちの自由です、お好きにどうぞ、と。
セカンドでは、ファーストでスキップされたゲイリー・スコットのサックスが響く「サイレント・ナイト」が演奏された。ゲイリーのこのケニーG風のサックスは、だんだん聴きなれてくるといい感じになってくる。
フィリー・ソウル・メドレーでのゲイリー・アドキンスのファルセットはなかなかいい感じだ。そして、アル・マーティンのギターの響きがけっこうファンキーで印象に残った。また、「ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラヴ・ユー」では、ケイリブ→ゲイリー・アドキンス→全員コーラスという形で進み、ヴォーカル・グループ的な雰囲気がでていた。
ブレンダの「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」は、フィリス・ハイマン・ヴァージョンを下敷きにしたようだが、フィリスのからっとした雰囲気とは違い、ゴスペルをベースにしたソウルフルな歌声が圧巻だ。ブレンダはときに、パティー・ラベールのようになったり、アレサ・フランクリンになったり、ステファニー・ミルズ風になったり、レディー・ソウルの中でもひじょうにヴァーサタイルな(多様性のある)声色を見せる。それでいて、どこを切ってもブレンダ節があってすごい。ブレンダの「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」も、ほとんど「ひとり歌い」で見事だ。これだけ目をつぶってきいていると、まさにニューヨークのアポロ・シアターだ。ここまですごいと、ただ聴き流すなんてことができない。クリスマス・ソングであることを忘れて、自然に耳が、体が、彼女の歌声に集中して、彼女の歌声が聴く側の体中に入り込んでくる。このヴァージョン、6分超だったが、そんな長さなどまるで感じさせなかった。この日、これが観客からの拍手が一番長かった。
MCではケイリブとゲイリー・スコットのやりとりがけっこうデコボコ・コンビでおもしろい。またケイリブの進行も、うまくやる。
クリスマス・ソングが終わり、19時42分。タイムキーパーとしては、アンコールにいかないとまずい。(笑) そして、アンコールはアップテンポの「エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ」だ。「みんな立ち上がって」の掛け声とともに、着席していた観客がみな立ち上がった。総立ちになったのは、この「メトロ・ミュージック・オアシス」16回やっているが、初めてだそうだ。結局、アンコールが終了したのは19時55分。「やっぱり…」と苦笑しつつも、観客のみなさんがものすごく喜んでいただいたようで、ひじょうに嬉しかった。
怒涛のライヴが終わってから、「次のソウル・サーチンは、フィリー・ソウルでどうでしょう」などとも言われた。確かに、十分、ありだ。
(この項、続く)
Philly Soul Christmas Night: At Concourse, Ginza Station, December 7,2007.
Setlist:
Second Set
Show started 18:35
0. MC & Announce
1. Mighty Love [SPINNERS 1974]
2. Just The Two Of Us [GROVER WASHINGTON 1981]
3. End Of The Road [BOYS II MEN 1992]
4. Silent Night
5.-Medley-
A) Sideshow [BLUE MAGIC 1974]
B) You Make Me Feel Brand New [STYLISTICS 1974]
C) La La Means I Love You [DELFONICS 1968]
D) Betcha By Golly, Wow [STYLISTICS 1972]
6. Can’t Give You Anything (But My Love) [STYLISTICS 1975]
--.A riff of “Gold Finger” [Shirley Bassey] (Brenda)
7. Have Yourself A Merry Little Christmas (Brenda)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now [McFADDEN & WHITEHEAD 1979] (Kaleb & All)
Show ended 19:55
METRO MUSIC OASIS VOL. 16 PHILLY SOUL CHRISTMAS NIGHT IN GINZA: PRODUCED BY “SOUL SEARCHIN”
(2007年12月7日金曜、メトロ銀座駅コンコース=ケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Kaleb & Philly Soul Searchers
2007-174,175
【フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト満員御礼】
感謝。
12月7日(金)、メトロ銀座駅コンコースで行われた「フィリー・ソウル・クリスマス・ナイトイン・ギンザ」にいらっしゃった方、ありがとうございました。おかげさまで前回を越す来場者を記録。感謝感謝です。2部最後は、このイヴェント「メトロ・ミュージック・オアシス」始まって以来初めて、座っていた観客が全員総立ちになって関係者を驚かせた。
5時定刻に始まったイヴェントは、一部は前回とほぼ同じくらいの観客が集まってきた。観客層は、本当に千差万別、老若男女。ふだんライヴハウスなどで見かける客層とはかなり違う。もちろんそういう人たちもかなり見かけたが。おそらく、ポスターで知ったり、新聞で知ったり、それこそ通りすがりで立ち止まっていったという方が多数のように思えた。このシーンだけを見ていると、本当にケイリブ&フィリー・ソウル・サーチャーズがものすごい人気者のように思えてくる。(実際、人気でした、みんな)
スピナーズのヒット「マイティー・ラヴ」で始まったショーは徐々に雰囲気を作り上げ、フィリー・ソウルの数々を続ける。今回は比較的スロー・バラードが多くなった。
聴き所はたくさんあったが、まずサックス奏者ゲイリー・スコットの「ジャスト・ザ・トゥー・オブ・アス」。イントロのサックス、どこまで続くかというあの連続奏法から歌へ入り、これはゲイリーの十八番になっている。さらに、アル・マーティンがギターを弾きながら渋い声を聴かせる「エンド・オブ・ザ・ロード」は、最後に全員でアカペラになって終了。そして前回でも話題を集めたフィリー・メドレーへ。今回はブルー・マジックの「サイドショー」をブレンダの迫力あるゴスペル・フレーヴァーの歌で開始、最後の「ゴーリー・ワウ」もブレンダとコーラスでしめた。
そして、ケイリブのMCでゲイリー・アドキンスが紹介され、彼こそが「ギャッツビーのCMで「愛のすべて」を歌っているシンガーだと言われるといっせいに歓声があがった。さすがにこれは一番人気の曲だ。ファーストはこれが終わったところで予定の17時45分をとっくにオーヴァー、急遽、これをラストソングにして、アンコールを待つ。まだこの時点でクリスマスソングをやっていなかったので、クリスマスソングとフィラデルフィア美術館展のテーマ曲「ユー・レイズ・ミー・アップ」で終了。ブレンダが歌う「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・クリスマス」は、キーボードとブレンダの歌だけで観客を圧倒した。観客のみなさんはかなり興奮して喜んでいただいた様子。ファーストが終わり一旦会場を空にすると、すでにセカンドに入場するために列ができていた。
サウンド的にはここは会場の環境から、アコースティック系の音が向いているようで、ドラムス、エレキベースなどは使いにくいが、ここまで彼らが観客をのせられるなら、いっそドラムス、ベースもいれて通常ののりのいいソウルバンドもできそうだ。逆にスローがこれだけ多くても、立ち見の方たちがほとんど帰らずに最後まで見続けるというのも驚いた。
ライヴが終わりメンバーはすぐに少し離れたところにあるCDを売るコーナーに移動、瞬く間に黒山のひとだかりができた。今回はゲイリー・アドキンスが3種、ゲイリー・スコットが2種、そしてケイリブ・ジェームスが1種、ブレンダ・ヴォーンもCDシングルとTシャツということでかなり物販員泣かせなのだ。そして、みんなにサインと写真を撮ってということになる。4人プラス僕もお手伝いしたが、これがしっちゃかめっちゃか。物販とはかくも大変であった。しかし、会場、少しは寒いかとおもったが、暑かった。(このあたりの苦労話、明日以降ご紹介します。ありえないようなやりとりが飛び出してくるものだ(笑))
(このフィリー・ソウル・ナイトについての項、続く)
Members
Kaleb James (Keyboards, Vocal)
Gary Scott (Sax, Percussion, Vocal)
Brenda Vaughn (Vocal)
Al Martin (Guitar, Vocal)
Gary Adkins (Vocal)
■ セットリスト
METRO MUSIC OASIS VOL 16. in cooperation with Philadelphia Museum of Art : Exhibition
PHILLY SOUL X’MAS NIGHT IN GINZA
SETLIST : 2007.12.07 FRIDAY
By KALEB JAMES & THE PHILLY SOUL SEARCHERS @Ginza Concourse
(KALEB JAMES, GARY SCOTT, BRENDA VAUGHN, AL MARTIN, GARY ADKINS)
[ ] indicates original artist: ( ) indicates first lead vocalist
First Set
Show started 17:00
0. MC & Announce & Speech
1. Mighty Love [SPINNERS 1974] (Kaleb)
2. Just The Two Of Us [GROVER WASHINGTON 1981] (Gary Scott)
3. End Of The Road [BOYS II MEN 1992] (Al)
4.-Medley-
A) Sideshow [BLUE MAGIC 1974] (Brenda & All)
B) You Make Me Feel Brand New[ STYLISTICS 1974] (Al & Gary Adkins)
C) La La Means I Love You [DELFONICS 1968] (Kaleb & Gary Adkins)
D) Betcha By Golly, Wow [STYLISTICS 1972] (Brenda)
5. Can’t Give You Anything (But My Love) [STYLISTICS 1975](Gary Adkins)
Enc. Have Yourself A Merry Little Christmas (Brenda)
Enc. You Raise Me Up [JOSH GROVERN, CELTIC WOMAN 2005](All)
show ended 18:08
Second Set
Show started 18:35
0. MC & Announce
1. Mighty Love [SPINNERS 1974]
2. Just The Two Of Us [GROVER WASHINGTON 1981]
3. End Of The Road [BOYS II MEN 1992]
4. Silent Night
5.-Medley-
A) Sideshow [BLUE MAGIC 1974]
B) You Make Me Feel Brand New [STYLISTICS 1974]
C) La La Means I Love You [DELFONICS 1968]
D) Betcha By Golly, Wow [STYLISTICS 1972]
6. Can’t Give You Anything (But My Love) [STYLISTICS 1975]
7. Have Yourself A Merry Little Christmas (Brenda)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now [McFADDEN & WHITEHEAD 1979] (Kaleb & All)
Show ended 19:55
METRO MUSIC OASIS VOL. 16 PHILLY SOUL CHRISTMAS NIGHT IN GINZA: PRODUCED BY “SOUL SEARCHIN”
(2007年12月7日金曜、メトロ銀座駅コンコース=ケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Kaleb & Philly Soul Searchers
2007-174,175
感謝。
12月7日(金)、メトロ銀座駅コンコースで行われた「フィリー・ソウル・クリスマス・ナイトイン・ギンザ」にいらっしゃった方、ありがとうございました。おかげさまで前回を越す来場者を記録。感謝感謝です。2部最後は、このイヴェント「メトロ・ミュージック・オアシス」始まって以来初めて、座っていた観客が全員総立ちになって関係者を驚かせた。
5時定刻に始まったイヴェントは、一部は前回とほぼ同じくらいの観客が集まってきた。観客層は、本当に千差万別、老若男女。ふだんライヴハウスなどで見かける客層とはかなり違う。もちろんそういう人たちもかなり見かけたが。おそらく、ポスターで知ったり、新聞で知ったり、それこそ通りすがりで立ち止まっていったという方が多数のように思えた。このシーンだけを見ていると、本当にケイリブ&フィリー・ソウル・サーチャーズがものすごい人気者のように思えてくる。(実際、人気でした、みんな)
スピナーズのヒット「マイティー・ラヴ」で始まったショーは徐々に雰囲気を作り上げ、フィリー・ソウルの数々を続ける。今回は比較的スロー・バラードが多くなった。
聴き所はたくさんあったが、まずサックス奏者ゲイリー・スコットの「ジャスト・ザ・トゥー・オブ・アス」。イントロのサックス、どこまで続くかというあの連続奏法から歌へ入り、これはゲイリーの十八番になっている。さらに、アル・マーティンがギターを弾きながら渋い声を聴かせる「エンド・オブ・ザ・ロード」は、最後に全員でアカペラになって終了。そして前回でも話題を集めたフィリー・メドレーへ。今回はブルー・マジックの「サイドショー」をブレンダの迫力あるゴスペル・フレーヴァーの歌で開始、最後の「ゴーリー・ワウ」もブレンダとコーラスでしめた。
そして、ケイリブのMCでゲイリー・アドキンスが紹介され、彼こそが「ギャッツビーのCMで「愛のすべて」を歌っているシンガーだと言われるといっせいに歓声があがった。さすがにこれは一番人気の曲だ。ファーストはこれが終わったところで予定の17時45分をとっくにオーヴァー、急遽、これをラストソングにして、アンコールを待つ。まだこの時点でクリスマスソングをやっていなかったので、クリスマスソングとフィラデルフィア美術館展のテーマ曲「ユー・レイズ・ミー・アップ」で終了。ブレンダが歌う「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・クリスマス」は、キーボードとブレンダの歌だけで観客を圧倒した。観客のみなさんはかなり興奮して喜んでいただいた様子。ファーストが終わり一旦会場を空にすると、すでにセカンドに入場するために列ができていた。
サウンド的にはここは会場の環境から、アコースティック系の音が向いているようで、ドラムス、エレキベースなどは使いにくいが、ここまで彼らが観客をのせられるなら、いっそドラムス、ベースもいれて通常ののりのいいソウルバンドもできそうだ。逆にスローがこれだけ多くても、立ち見の方たちがほとんど帰らずに最後まで見続けるというのも驚いた。
ライヴが終わりメンバーはすぐに少し離れたところにあるCDを売るコーナーに移動、瞬く間に黒山のひとだかりができた。今回はゲイリー・アドキンスが3種、ゲイリー・スコットが2種、そしてケイリブ・ジェームスが1種、ブレンダ・ヴォーンもCDシングルとTシャツということでかなり物販員泣かせなのだ。そして、みんなにサインと写真を撮ってということになる。4人プラス僕もお手伝いしたが、これがしっちゃかめっちゃか。物販とはかくも大変であった。しかし、会場、少しは寒いかとおもったが、暑かった。(このあたりの苦労話、明日以降ご紹介します。ありえないようなやりとりが飛び出してくるものだ(笑))
(このフィリー・ソウル・ナイトについての項、続く)
Members
Kaleb James (Keyboards, Vocal)
Gary Scott (Sax, Percussion, Vocal)
Brenda Vaughn (Vocal)
Al Martin (Guitar, Vocal)
Gary Adkins (Vocal)
■ セットリスト
METRO MUSIC OASIS VOL 16. in cooperation with Philadelphia Museum of Art : Exhibition
PHILLY SOUL X’MAS NIGHT IN GINZA
SETLIST : 2007.12.07 FRIDAY
By KALEB JAMES & THE PHILLY SOUL SEARCHERS @Ginza Concourse
(KALEB JAMES, GARY SCOTT, BRENDA VAUGHN, AL MARTIN, GARY ADKINS)
[ ] indicates original artist: ( ) indicates first lead vocalist
First Set
Show started 17:00
0. MC & Announce & Speech
1. Mighty Love [SPINNERS 1974] (Kaleb)
2. Just The Two Of Us [GROVER WASHINGTON 1981] (Gary Scott)
3. End Of The Road [BOYS II MEN 1992] (Al)
4.-Medley-
A) Sideshow [BLUE MAGIC 1974] (Brenda & All)
B) You Make Me Feel Brand New[ STYLISTICS 1974] (Al & Gary Adkins)
C) La La Means I Love You [DELFONICS 1968] (Kaleb & Gary Adkins)
D) Betcha By Golly, Wow [STYLISTICS 1972] (Brenda)
5. Can’t Give You Anything (But My Love) [STYLISTICS 1975](Gary Adkins)
Enc. Have Yourself A Merry Little Christmas (Brenda)
Enc. You Raise Me Up [JOSH GROVERN, CELTIC WOMAN 2005](All)
show ended 18:08
Second Set
Show started 18:35
0. MC & Announce
1. Mighty Love [SPINNERS 1974]
2. Just The Two Of Us [GROVER WASHINGTON 1981]
3. End Of The Road [BOYS II MEN 1992]
4. Silent Night
5.-Medley-
A) Sideshow [BLUE MAGIC 1974]
B) You Make Me Feel Brand New [STYLISTICS 1974]
C) La La Means I Love You [DELFONICS 1968]
D) Betcha By Golly, Wow [STYLISTICS 1972]
6. Can’t Give You Anything (But My Love) [STYLISTICS 1975]
7. Have Yourself A Merry Little Christmas (Brenda)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now [McFADDEN & WHITEHEAD 1979] (Kaleb & All)
Show ended 19:55
METRO MUSIC OASIS VOL. 16 PHILLY SOUL CHRISTMAS NIGHT IN GINZA: PRODUCED BY “SOUL SEARCHIN”
(2007年12月7日金曜、メトロ銀座駅コンコース=ケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>James, Kaleb & Philly Soul Searchers
2007-174,175
【フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト今日5時】
定時。
2007年10月、東京メトロのイヴェントの一環である「メトロ・ミュージック・オアシス第13回」で大好評を博した「フィリー・ソウル・ナイト」が今回は「フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト」となって帰ってくる。今夕5時、メトロ銀座駅のコンコースでケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズの歌と演奏でお送りする。駅内ではなく一般の通路にステージを作り、無料のイヴェントなので、誰でもご覧になれる。
今回も前回同様上野の東京都立美術館で行われている『フィラデルフィア美術館展』とメトロのコラボレーションで実現したもの。フィラデルフィアと言えばフィリー・ソウルというつながりでフィリー・ソウル特集になっている。またメンバーは、ケイリブ、ゲイリー・スコット(サックス、パーカッション、ヴォーカル)のほか、アル・マーティン(ギターとヴォーカル)、ゲイリー・アドキンス(ギャッツビーのCMで「愛がすべて」を歌っているシンガー。もちろん、今回彼の歌で歌われる)、そして、ブレンダ・ヴォーンが参加。
今回は前回と違い12月開催ということで、クリスマス・ソングがセットリストに入っている。リハーサルで見たブレンダ・ヴォーンが歌うクリスマス・ソングは圧巻だった。どうぞお楽しみに。
なお、前回も超満員にふくれあがったが、今回もかなりの人出が予定されている。ファーストとセカンドは、基本的には同じセットリストになり、入れ替えだが、そもそも無料イヴェントなので、ファーストを見て気に入られれば、もう一度並べばご覧になれる。ただ座席数は約60弱なので、あっという間にうまってしまう。前回はファーストが終わる頃にはセカンドに入るために並んでいた方がけっこういたという。もちろん、その周囲は立ち見でいくらでも見られるので、お時間あるかた、立ち見でもいいという方はぜひどうぞ。
また、今回はゲイリー・スコット、ゲイリー・アドキンス、ケイリブ・ジェームスのCDの即売がある。ブレンダ・ヴォーンはTシャツを販売する。また、試しに「フィリー・ソウル・サーチャーズ」記念コーヒータンブラーを作った。様子見の販売をする。それぞれ時間が許す限りサインなどに応じる予定なので、お楽しみに。
前回だが、メトロの担当者から言われた言葉でひとつ印象に残ったものがある。「ショーの開始は、鉄道のイヴェントなので、きっちり遅れずに定時スタートでよろしくお願いします」
ということで、普通のライヴみたいに、何分押して始まるなどいうこともなく、5時ちょうどにイヴェントは出発進行! (の予定)
しかし、ケイリブが送ってきたセットリストだと絶対に45分じゃ終わらないんだけどなあ。後ろはいいかあ。(笑)
記
Metro Music Oasis Vol.16(メトロ・ミュージック・オアシス16)
Philly Soul Xmas Night in Ginza(フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト・イン・ギンザ)
1. 実施日及び時間 平成19年(2007年)12月7日(金)
1stステージ 17時00分〜17時45分
2ndステージ 18時30分〜19時15分
2. 場所 東京メトロ 銀座駅 日比谷線コンコース 銀座のオアシス
3. 入場料 無料
4. 出 演 者 紹 介
ケイリブ・&フィリー・ソウル・サーチャーズ
ケイリブ・ジェームス(キーボード・ヴォーカル)
ゲイリー・スコット(パーカッション、サックス、ヴォーカル)
ゲイリー・アドキンス(ヴォーカル)
アルバート・マーティン(ヴォーカル)
ブレンダ・ヴォーン(ヴォーカル)
5. お客様のお問い合わせ先
東京メトロお客様センター
TEL.03-3941-2004(年中無休9:00〜20:00)
< 参 考 >
『フィラデルフィア美術館展:印象派と20世紀の美術』
Masterpieces from the Philadelphia Museum of Art:Impressionism and Modern Art
開催場所 : 東京都美術館(東京・上野)
開催期間 : 平成19年10月10日(水)〜12月24日(月・休)
開室時間 : 9:00〜17:00(入室は閉室の30分まで)
休 室 日 : 月曜日(ただし12月24日は開室)
ENT>ANNOUNCEMENT>Philly Soul Night
定時。
2007年10月、東京メトロのイヴェントの一環である「メトロ・ミュージック・オアシス第13回」で大好評を博した「フィリー・ソウル・ナイト」が今回は「フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト」となって帰ってくる。今夕5時、メトロ銀座駅のコンコースでケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズの歌と演奏でお送りする。駅内ではなく一般の通路にステージを作り、無料のイヴェントなので、誰でもご覧になれる。
今回も前回同様上野の東京都立美術館で行われている『フィラデルフィア美術館展』とメトロのコラボレーションで実現したもの。フィラデルフィアと言えばフィリー・ソウルというつながりでフィリー・ソウル特集になっている。またメンバーは、ケイリブ、ゲイリー・スコット(サックス、パーカッション、ヴォーカル)のほか、アル・マーティン(ギターとヴォーカル)、ゲイリー・アドキンス(ギャッツビーのCMで「愛がすべて」を歌っているシンガー。もちろん、今回彼の歌で歌われる)、そして、ブレンダ・ヴォーンが参加。
今回は前回と違い12月開催ということで、クリスマス・ソングがセットリストに入っている。リハーサルで見たブレンダ・ヴォーンが歌うクリスマス・ソングは圧巻だった。どうぞお楽しみに。
なお、前回も超満員にふくれあがったが、今回もかなりの人出が予定されている。ファーストとセカンドは、基本的には同じセットリストになり、入れ替えだが、そもそも無料イヴェントなので、ファーストを見て気に入られれば、もう一度並べばご覧になれる。ただ座席数は約60弱なので、あっという間にうまってしまう。前回はファーストが終わる頃にはセカンドに入るために並んでいた方がけっこういたという。もちろん、その周囲は立ち見でいくらでも見られるので、お時間あるかた、立ち見でもいいという方はぜひどうぞ。
また、今回はゲイリー・スコット、ゲイリー・アドキンス、ケイリブ・ジェームスのCDの即売がある。ブレンダ・ヴォーンはTシャツを販売する。また、試しに「フィリー・ソウル・サーチャーズ」記念コーヒータンブラーを作った。様子見の販売をする。それぞれ時間が許す限りサインなどに応じる予定なので、お楽しみに。
前回だが、メトロの担当者から言われた言葉でひとつ印象に残ったものがある。「ショーの開始は、鉄道のイヴェントなので、きっちり遅れずに定時スタートでよろしくお願いします」
ということで、普通のライヴみたいに、何分押して始まるなどいうこともなく、5時ちょうどにイヴェントは出発進行! (の予定)
しかし、ケイリブが送ってきたセットリストだと絶対に45分じゃ終わらないんだけどなあ。後ろはいいかあ。(笑)
記
Metro Music Oasis Vol.16(メトロ・ミュージック・オアシス16)
Philly Soul Xmas Night in Ginza(フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト・イン・ギンザ)
1. 実施日及び時間 平成19年(2007年)12月7日(金)
1stステージ 17時00分〜17時45分
2ndステージ 18時30分〜19時15分
2. 場所 東京メトロ 銀座駅 日比谷線コンコース 銀座のオアシス
3. 入場料 無料
4. 出 演 者 紹 介
ケイリブ・&フィリー・ソウル・サーチャーズ
ケイリブ・ジェームス(キーボード・ヴォーカル)
ゲイリー・スコット(パーカッション、サックス、ヴォーカル)
ゲイリー・アドキンス(ヴォーカル)
アルバート・マーティン(ヴォーカル)
ブレンダ・ヴォーン(ヴォーカル)
5. お客様のお問い合わせ先
東京メトロお客様センター
TEL.03-3941-2004(年中無休9:00〜20:00)
< 参 考 >
『フィラデルフィア美術館展:印象派と20世紀の美術』
Masterpieces from the Philadelphia Museum of Art:Impressionism and Modern Art
開催場所 : 東京都美術館(東京・上野)
開催期間 : 平成19年10月10日(水)〜12月24日(月・休)
開室時間 : 9:00〜17:00(入室は閉室の30分まで)
休 室 日 : 月曜日(ただし12月24日は開室)
ENT>ANNOUNCEMENT>Philly Soul Night
Rahsaan Patterson Japan Live
2007年12月6日【ラサーン・パターソン・ライヴ@ビルボード・ライヴ】
自由度。
東京1日だけのライヴ。1997年にネオ・ソウルの旗手として華々しくデビューしたラサーン・パターソン。すでに10年選手となり、アルバムも4枚目となった。その4枚目の新作『ワインズ・アンド・スピリッツ』がリリースされて、来日。ドラムス(ネオ・ソウル系ドラマー)、ギター(スケルトンのギターがかっこいい)、ベース(いつも確実なグルーヴのレイモンド。まちがいない)、キーボード(ハモンド・オルガンかっこいい)に女性コーラス2人の編成。
ラサーンはけっこう声が高い。マイクスタンドを軸に、腕を前後に上げ下げし、体をくねらせ、曲を歌っていく。1作目から4作目までの作品を適度にちらして歌うが、1曲のパフォーマンスがミュージシャンの自由度も優先させているせいか、けっこう長い。83分ほどで実質8曲なので1曲が平均10分近い。よく言えば、1曲をじっくり歌いこむために「ラサーン・パターソンの世界」が作られる。ちょっと厳しく言うと、みんなタイプが同じなために単調になる。
しかしラサーンという「声を楽器のように使う歌い手」としての魅力はよくでている。その点ではなかなかよかった。シンガーとして、アル・ジャロウ的な雰囲気を少し感じた。アルをもっと若くして、少しR&B色をつけた感じだ。手の動かしかたなどもちょっとアルを思わせた。
ところで、8曲目の最新作からの「ストップ・ブレイキング・マイ・ハート」では曲にあわせてメンバーをじっくり20分以上かけて紹介した。この中でベースのレイモンド・マッキンレーのときに、レイモンドがけっこうファンキーなベースを叩き始めた。僕は、すぐにスライ・ストーンのサウンド・イメージを持った。「サンキュー」でもいくのかなと思った。そうしたら、ラサーンがそれにあわせてスライの「サンキュー」ではなく「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ステイ」を歌いだした。同じように感じたのだろう。この突然のアドリブが実にいい感じでスリリングだった。ラサーンはジャム・セッションができる自由度の高いシンガーだ。こういうのはライヴを見ないとわからない。
最初、ステージのベース奏者を見て「またレイが来てる」と驚いたのだが、彼と知り合ったのはフランク・マッコムのとき。そこでライヴ後レイと話をした。「あのメンバー紹介のところは、いつもアドリブなの。それとも、事前に決まってるの?」と聞くと、「いや。全部アドリブだ」 「ということは、あなたのソロでスライの曲を歌いだしたのは、まったくのハプニング?」 「そうだよ。何にも決まってない。毎回、あそこは違う」 どうやら、レイのベース・ソロでスライをイメージして適当に歌いだしたということらしい。レイは、12月のフランク・マッコムには来る予定ではないそうだ。ラサーンとはここ3−4年一緒にやっている、という。そういえば、このメンバー紹介と各自ソロのパートでは、キーボードのケネスとヴォーカルの向かって右側の女性シンガーが「上を向いて歩こう(スキヤキ)」をやった。土曜日にもサウンズ・オブ・ブラックネスがそのフレーズをやっていた。
ところでコーラスの女性2人がかなり大きいのでびっくりした。しかし、声がかわいい。『フィラデルフィア美術館展』で飾られているルノワールの「大きな浴女」(1905年)を思わせた。体形ね。
http://www.philamuseum.org/collections/permanent/72391.html
(違うか…)
■メンバー
ラサーン・パターソン/Rahsaan Patterson(Vocals)
ケネス・クラウチ/Kenneth Crouch(Keyboards)(Musical Director)
クレイグ・クーパー/Craig Cooper(Guitar)
レイモンド・マッキンリー/Raymond McKinley(Bass/Guitar)
ゴーデン・キャンベル/Gorden Campbell(Drums)
オクタヴィア・ペース/Octavia Pace(Back Vocals)
トレーシ・ブラウン/Traci Brown(Back Vocals)
■セットリスト ラサーン・パターソン ビルボード・ライヴ
Setlist : Rahsaan Patterson @ Billboard Live, Tokyo, December 5th, 2007/12/06
[ ] indicates the album that song taken from
Show started 21:33
01. Oh Lord [4 - Wines & Spirits]
02. So Fine [1 Rahsaan Patterson]
03. The One For Me [3 - After Hours]
04. Any Other Love [2 Love In Stereo]
05. Feels Good [4 - Wines & Spirits]
06. The Best [3 - After Hours]
07. Stronger Than Pride [Sade]
08. Stop Breaking My Heart (Introducing members) - a riff of Sukiyaki / If You Want Me To Stay / Sukiyaki [4 - Wines & Spirits]
Show ended 22:59
(2007年12月5日水曜、ビルボード・ライヴ=ラサーン・パターソン・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Patterson, Rahsaan
2007-173
自由度。
東京1日だけのライヴ。1997年にネオ・ソウルの旗手として華々しくデビューしたラサーン・パターソン。すでに10年選手となり、アルバムも4枚目となった。その4枚目の新作『ワインズ・アンド・スピリッツ』がリリースされて、来日。ドラムス(ネオ・ソウル系ドラマー)、ギター(スケルトンのギターがかっこいい)、ベース(いつも確実なグルーヴのレイモンド。まちがいない)、キーボード(ハモンド・オルガンかっこいい)に女性コーラス2人の編成。
ラサーンはけっこう声が高い。マイクスタンドを軸に、腕を前後に上げ下げし、体をくねらせ、曲を歌っていく。1作目から4作目までの作品を適度にちらして歌うが、1曲のパフォーマンスがミュージシャンの自由度も優先させているせいか、けっこう長い。83分ほどで実質8曲なので1曲が平均10分近い。よく言えば、1曲をじっくり歌いこむために「ラサーン・パターソンの世界」が作られる。ちょっと厳しく言うと、みんなタイプが同じなために単調になる。
しかしラサーンという「声を楽器のように使う歌い手」としての魅力はよくでている。その点ではなかなかよかった。シンガーとして、アル・ジャロウ的な雰囲気を少し感じた。アルをもっと若くして、少しR&B色をつけた感じだ。手の動かしかたなどもちょっとアルを思わせた。
ところで、8曲目の最新作からの「ストップ・ブレイキング・マイ・ハート」では曲にあわせてメンバーをじっくり20分以上かけて紹介した。この中でベースのレイモンド・マッキンレーのときに、レイモンドがけっこうファンキーなベースを叩き始めた。僕は、すぐにスライ・ストーンのサウンド・イメージを持った。「サンキュー」でもいくのかなと思った。そうしたら、ラサーンがそれにあわせてスライの「サンキュー」ではなく「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ステイ」を歌いだした。同じように感じたのだろう。この突然のアドリブが実にいい感じでスリリングだった。ラサーンはジャム・セッションができる自由度の高いシンガーだ。こういうのはライヴを見ないとわからない。
最初、ステージのベース奏者を見て「またレイが来てる」と驚いたのだが、彼と知り合ったのはフランク・マッコムのとき。そこでライヴ後レイと話をした。「あのメンバー紹介のところは、いつもアドリブなの。それとも、事前に決まってるの?」と聞くと、「いや。全部アドリブだ」 「ということは、あなたのソロでスライの曲を歌いだしたのは、まったくのハプニング?」 「そうだよ。何にも決まってない。毎回、あそこは違う」 どうやら、レイのベース・ソロでスライをイメージして適当に歌いだしたということらしい。レイは、12月のフランク・マッコムには来る予定ではないそうだ。ラサーンとはここ3−4年一緒にやっている、という。そういえば、このメンバー紹介と各自ソロのパートでは、キーボードのケネスとヴォーカルの向かって右側の女性シンガーが「上を向いて歩こう(スキヤキ)」をやった。土曜日にもサウンズ・オブ・ブラックネスがそのフレーズをやっていた。
ところでコーラスの女性2人がかなり大きいのでびっくりした。しかし、声がかわいい。『フィラデルフィア美術館展』で飾られているルノワールの「大きな浴女」(1905年)を思わせた。体形ね。
http://www.philamuseum.org/collections/permanent/72391.html
(違うか…)
■メンバー
ラサーン・パターソン/Rahsaan Patterson(Vocals)
ケネス・クラウチ/Kenneth Crouch(Keyboards)(Musical Director)
クレイグ・クーパー/Craig Cooper(Guitar)
レイモンド・マッキンリー/Raymond McKinley(Bass/Guitar)
ゴーデン・キャンベル/Gorden Campbell(Drums)
オクタヴィア・ペース/Octavia Pace(Back Vocals)
トレーシ・ブラウン/Traci Brown(Back Vocals)
■セットリスト ラサーン・パターソン ビルボード・ライヴ
Setlist : Rahsaan Patterson @ Billboard Live, Tokyo, December 5th, 2007/12/06
[ ] indicates the album that song taken from
Show started 21:33
01. Oh Lord [4 - Wines & Spirits]
02. So Fine [1 Rahsaan Patterson]
03. The One For Me [3 - After Hours]
04. Any Other Love [2 Love In Stereo]
05. Feels Good [4 - Wines & Spirits]
06. The Best [3 - After Hours]
07. Stronger Than Pride [Sade]
08. Stop Breaking My Heart (Introducing members) - a riff of Sukiyaki / If You Want Me To Stay / Sukiyaki [4 - Wines & Spirits]
Show ended 22:59
(2007年12月5日水曜、ビルボード・ライヴ=ラサーン・パターソン・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Patterson, Rahsaan
2007-173
Up Coming Blog Story At Random
2007年12月5日【これからのネタ】
これから。
なんだかこのところ本当にめまぐるしい。ブログはライヴを見たらその日に書いてその日にアップ、というのを基本にしているのだが、若干その他に告知などもあって徐々にネタが渋滞中。なので自分でも頭を整理する意味で、これからブログネタで書こうと思っていることを渡辺祐さん風に箇条書きしてみたい。
テンプス・ネタ(テンプテーションズ・インタヴューしました〜しかも超サプライズの5人お揃い)、ゲイリー・スコットのグループのライヴ(もう忘れそう)、クリセット・ミッシェル・ライヴ@ビルボード(ライヴ後のことはもう書いた)、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」ついに体験(超おもしろかった=これはパート1、2かな)、「ソウル・サーチン美術部でフェルメールを見る」の巻(その前後のKダブシャインさんらとの音楽談義もまた楽し)、金森匠先生の新刊本紹介(『カラテカ・入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?』=入江慎也・著=かなり笑える)、シャンティのライヴ、シャンティのライヴで初めてお会いできたジャズ評論家小川隆夫さんとのお話(短時間だが盛り上がった)、ついに再々オープン西麻布「ジョージ」、「フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト」のリハーサル模様、バーナード・パーディー・インタヴュー(感動=じっくり紹介予定)、ケイリブ&ソウル・サーチャーズ・ライヴ1件、ケイリブ&ゲイリー楽屋でソウル・サーチン白熱議論の巻、スカパーで始まるソウル番組の件(まもなく正式発表)、「横浜シュガーシャック」その後など。
この他、今後のネタになる予定もの。ラサーン・パターソン・ライヴ、フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト(12月7日金曜)関連(これは膨大な量になりそう。前回はレポート3回)、アル・クーパー・ライヴ、「ダイアログ・・・」続編、「ダイアログ」関連暗闇コンサート、友人梶くんの草野球チームの試合、「アリ・オリ」その後、ライヴ各種(含む・ブレンダ・ヴォーン@神奈川県民)などだ。
この他に少しじっくりとまとめたいのが、江守さん案件(テンプス・ネタ、デイヴィッド・シー・ネタから、新宿の踊り場の話など無尽蔵)、「ブログ・メディア論」(タイトルは大げさですが−(笑)、最近ブログ周辺で感じるメディアとしてのブログのことなどを)。そうこうしてるうちに、もうグラミーのノミネート時期かな。それから「ベスト・オブ・ソウル・サーチン・ダイアリー」の選考もぼちぼちですか。果たしてどこまで書けるか。
ネタではないが、忘年会幹事2件(店と候補日から日程を決める〜ふ〜〜)、各種事務作業(メンドー)、各種頼まれごと案件整理、プロジェクトFほか新企画など。以上、自分への備忘録ってことで。(笑) こんなこと書くくらいなら本編、ひとつ書いたらどうだって? そうですねえ。
というわけでブラックミュージックの大ファンでもある渡辺祐さんの人気ブログはこちら↓ チェキ。
http://d.hatena.ne.jp/dothemonkey/
ESSAY>
これから。
なんだかこのところ本当にめまぐるしい。ブログはライヴを見たらその日に書いてその日にアップ、というのを基本にしているのだが、若干その他に告知などもあって徐々にネタが渋滞中。なので自分でも頭を整理する意味で、これからブログネタで書こうと思っていることを渡辺祐さん風に箇条書きしてみたい。
テンプス・ネタ(テンプテーションズ・インタヴューしました〜しかも超サプライズの5人お揃い)、ゲイリー・スコットのグループのライヴ(もう忘れそう)、クリセット・ミッシェル・ライヴ@ビルボード(ライヴ後のことはもう書いた)、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」ついに体験(超おもしろかった=これはパート1、2かな)、「ソウル・サーチン美術部でフェルメールを見る」の巻(その前後のKダブシャインさんらとの音楽談義もまた楽し)、金森匠先生の新刊本紹介(『カラテカ・入江のコンパライフ 女子もう帰っちゃうの?』=入江慎也・著=かなり笑える)、シャンティのライヴ、シャンティのライヴで初めてお会いできたジャズ評論家小川隆夫さんとのお話(短時間だが盛り上がった)、ついに再々オープン西麻布「ジョージ」、「フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト」のリハーサル模様、バーナード・パーディー・インタヴュー(感動=じっくり紹介予定)、ケイリブ&ソウル・サーチャーズ・ライヴ1件、ケイリブ&ゲイリー楽屋でソウル・サーチン白熱議論の巻、スカパーで始まるソウル番組の件(まもなく正式発表)、「横浜シュガーシャック」その後など。
この他、今後のネタになる予定もの。ラサーン・パターソン・ライヴ、フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト(12月7日金曜)関連(これは膨大な量になりそう。前回はレポート3回)、アル・クーパー・ライヴ、「ダイアログ・・・」続編、「ダイアログ」関連暗闇コンサート、友人梶くんの草野球チームの試合、「アリ・オリ」その後、ライヴ各種(含む・ブレンダ・ヴォーン@神奈川県民)などだ。
この他に少しじっくりとまとめたいのが、江守さん案件(テンプス・ネタ、デイヴィッド・シー・ネタから、新宿の踊り場の話など無尽蔵)、「ブログ・メディア論」(タイトルは大げさですが−(笑)、最近ブログ周辺で感じるメディアとしてのブログのことなどを)。そうこうしてるうちに、もうグラミーのノミネート時期かな。それから「ベスト・オブ・ソウル・サーチン・ダイアリー」の選考もぼちぼちですか。果たしてどこまで書けるか。
ネタではないが、忘年会幹事2件(店と候補日から日程を決める〜ふ〜〜)、各種事務作業(メンドー)、各種頼まれごと案件整理、プロジェクトFほか新企画など。以上、自分への備忘録ってことで。(笑) こんなこと書くくらいなら本編、ひとつ書いたらどうだって? そうですねえ。
というわけでブラックミュージックの大ファンでもある渡辺祐さんの人気ブログはこちら↓ チェキ。
http://d.hatena.ne.jp/dothemonkey/
ESSAY>
Bernard Pretty Purdie &Chuck Rainey Live
2007年12月4日【プリティー・パーディー】
プリティー。
「プリティー」といったら、可愛いってこと。日本では「プリティー」というキャッチをつけていた芸能人がいたような気もするが、ソウル界で「プリティー」といえば、御年68歳の超ヴェテラン・ドラマー、バーナード・パーディーである。
それこそ、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、マイルス・デイヴィス、スティーヴィー・ワンダー、クインシー・ジョーンズなど多くのジャイアンツたちのバックをつけてきた、彼自身ジャイアントなドラマー。まさにソウルの歴史の生き字引でもあるパーディーのライヴ。ドラムス、ギター、ベース、ハーモニカ&ヴォーカルにキーボードという5人編成。ぽっちゃりとしたパーディーを中心に昔のソウルヒットが次々と披露される。曲によってはベースのチャックも歌を担当、主としてハーモニカをやるロブは盛り上げ上手なエンタテイナー。彼は新ブルース・ブラザースの片割れだ。いきなりトップはスティーリー・ダンの「ペグ」であった。
途中でちょっと見せるドラム・ソロなんかは、もう「いぶし銀」だ。若手のドラマーたちとはもはや違って勢いなどはないが、その分、枯れた、しかし独特のグルーヴ感が会場を覆い尽くす。
LTDの大ヒット「バック・イン・ラヴ・アゲイン」なんか、やってくれた。嬉しくて、そのベースリフにあわせて「全国100万人のインターFMお聞きのみなさん、こんにちは・・・」と言ってしまいそうになった。そう、「山野ミュージック・ジャム」のテーマ曲の元歌なのだ。アレサのヒット「ロック・ステディー」の疾走感など最高だ。そういえば、アレサの未発表音源でのパーディーのドラムスの評価も高い。
途中、ドラムスのところからステージ前にでてきてメンバーを紹介したが、そのしぐさがひょうきんというか、おちゃめというか、可愛い。ま、「プリティー」そのものであった。
■メンバー
バーナード・“プリティー”・パーディー / Bernard "Pretty" Purdie(Drums/Vocals)
チャック・レイニー/Chuck Rainey(Bass/Guitar)
ジェフ・ヤング/Jeff Young(Keyboards/Vocals)
ロブ・パパロッツィ/Rob Paparozzi(Harmonica/Vocals)
ジョージ・ナーハ/George Naha/(Guitar)
Setlist : Bernard Pretty Purdie & Chuck Rainey @Billboard Live, December 3rd, 2007
セットリスト バーナード・パーディー、チャック・レイニー 2007年12月3日
[ ] indicates the acts who made hit
Show started 21:29
01. Peg [Steely Dan]
02. Hangin’ Out Right
03. Until You Come Back To Me [Aretha Franklin]
04. Kidney Stew Blues [Eddie Vinson]
05. Drown In My Own Tears [Ray Charles]
06. Back In Love Again [LTD]
07. Knock On Wood [Eddie Floyd]
08. Rock Steady [Aretha Franklin]
09. Hey Baby [Bruce Channel?]
10. Shame Shame Shame [Shirley & Company]
11. Home At Last [Little Willie John]
Enc. Back To Louisiana
Enc. Iko Iko [Doctor John]
Show ended 22:42
(2007年12月3日月曜=ビルボード・ライヴ=バーナード・パーディー&チャック・レイニー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Purdie, Bernard & Rainey, Chuck
2007-171
プリティー。
「プリティー」といったら、可愛いってこと。日本では「プリティー」というキャッチをつけていた芸能人がいたような気もするが、ソウル界で「プリティー」といえば、御年68歳の超ヴェテラン・ドラマー、バーナード・パーディーである。
それこそ、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、マイルス・デイヴィス、スティーヴィー・ワンダー、クインシー・ジョーンズなど多くのジャイアンツたちのバックをつけてきた、彼自身ジャイアントなドラマー。まさにソウルの歴史の生き字引でもあるパーディーのライヴ。ドラムス、ギター、ベース、ハーモニカ&ヴォーカルにキーボードという5人編成。ぽっちゃりとしたパーディーを中心に昔のソウルヒットが次々と披露される。曲によってはベースのチャックも歌を担当、主としてハーモニカをやるロブは盛り上げ上手なエンタテイナー。彼は新ブルース・ブラザースの片割れだ。いきなりトップはスティーリー・ダンの「ペグ」であった。
途中でちょっと見せるドラム・ソロなんかは、もう「いぶし銀」だ。若手のドラマーたちとはもはや違って勢いなどはないが、その分、枯れた、しかし独特のグルーヴ感が会場を覆い尽くす。
LTDの大ヒット「バック・イン・ラヴ・アゲイン」なんか、やってくれた。嬉しくて、そのベースリフにあわせて「全国100万人のインターFMお聞きのみなさん、こんにちは・・・」と言ってしまいそうになった。そう、「山野ミュージック・ジャム」のテーマ曲の元歌なのだ。アレサのヒット「ロック・ステディー」の疾走感など最高だ。そういえば、アレサの未発表音源でのパーディーのドラムスの評価も高い。
途中、ドラムスのところからステージ前にでてきてメンバーを紹介したが、そのしぐさがひょうきんというか、おちゃめというか、可愛い。ま、「プリティー」そのものであった。
■メンバー
バーナード・“プリティー”・パーディー / Bernard "Pretty" Purdie(Drums/Vocals)
チャック・レイニー/Chuck Rainey(Bass/Guitar)
ジェフ・ヤング/Jeff Young(Keyboards/Vocals)
ロブ・パパロッツィ/Rob Paparozzi(Harmonica/Vocals)
ジョージ・ナーハ/George Naha/(Guitar)
Setlist : Bernard Pretty Purdie & Chuck Rainey @Billboard Live, December 3rd, 2007
セットリスト バーナード・パーディー、チャック・レイニー 2007年12月3日
[ ] indicates the acts who made hit
Show started 21:29
01. Peg [Steely Dan]
02. Hangin’ Out Right
03. Until You Come Back To Me [Aretha Franklin]
04. Kidney Stew Blues [Eddie Vinson]
05. Drown In My Own Tears [Ray Charles]
06. Back In Love Again [LTD]
07. Knock On Wood [Eddie Floyd]
08. Rock Steady [Aretha Franklin]
09. Hey Baby [Bruce Channel?]
10. Shame Shame Shame [Shirley & Company]
11. Home At Last [Little Willie John]
Enc. Back To Louisiana
Enc. Iko Iko [Doctor John]
Show ended 22:42
(2007年12月3日月曜=ビルボード・ライヴ=バーナード・パーディー&チャック・レイニー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Purdie, Bernard & Rainey, Chuck
2007-171
【テンプス好きの人が初めてコットン・クラブにやってきた理由】
一期一会。
(以下の話はノンフィクションです)
日曜日(2007年11月25日)、僕はテンプテーションズ・レヴューのステージ右横の席に座っていた。ちょうどステージを真横から見るカウンター席だ。大きなキーボード奏者コートランドの真後ろだ。タオル手渡し役の真後ろでもある。正面からではないので、全体像は見られないが、たとえばデニスがステージで後ろを向いたとき、よく見える席ではあった。アリ・オリが「カワバタ、カワバタ」と叫ぶと、しっかり一般席の川畑さんの顔が正面に見える位置だ。
興奮の熱狂的ライヴが終わって左横に座っている紳士の方に「マスコミの方ですか」と声をかけられた。僕がライヴを見ながらメモを取っていたのでそう声をかけてきたらしい。「いえ、マスコミではありませんが・・・。ソウル好きというか・・・。ソウル・ファンで・・・」 「あの〜、アンコールは1曲だけでしたか」 「はい、1曲だけでしたよ。なんでまた?」 「いや、このお店に来るの初めてで、ライヴが始まる前にトイレに行っておかなければならなかった、というのがわからなくって。(苦笑) アンコール前にトイレに立ってしまって、ちょっと心残りだったもので」
確かビールとつまみをテーブルにおいていた彼はアンコール曲をどれか聞き逃してしまったのではないかと心配していたのだ。その心配は無用だった。ちゃんと間に合っていた。
僕は尋ねた。「テンプテーションズはお好きなんですね」 「はい、もう20年か30年以上前にどこかで見ました。渋谷だったかな。場所は覚えてないんですが。昔は本当によく自分が好きなライヴには行っていたんですが、結婚して以来、最近はまったく来なくなってしまいました。昔はテンプス、サム&デイヴ、シュープリームスなんかも行きました。今は情報も(僕には)あまり入らないですしね」 「では、これはどこで?」 「ラジオで聞きました。テンプスが来るというので、お店に電話して」 「どのラジオ番組ですか」 「『ソウル・ブレンズ』です。毎週日曜聴いてるんです。家で聴いたり、外出するときには車で聴いたり。インターFMは、出来た頃、10年以上前でしょうか、からずっと聴いています。確か、今日テンプスのメンバーがゲストで出るってことだったんですが、その時間に用事で聞けないので家の者に留守録を頼んであったんですけど、どうやら失敗したみたいで、ものすごく残念なんですよ」
僕は名刺を渡した。相手はそれを見て、大いに驚いた。「ああ、なるほど、だからですか。横で熱心にメモを取られていたので、マスコミの方かと思いましたが、そういうことだったんですね」
話を聴けば、この方は昭和24年生まれ、まさに団塊の世代。今はお父様の会社を継いで一生懸命仕事に精を出しているという。学生時代から洋楽を中心に聞いていて、「別に踊ったりはしないんですが、中でもソウル・ミュージックが好きだったんですよ」という。学生時代からしばらくの間は、好きなアーティストのライヴがあれば片っ端から行っていたという。さすがに最近は、仕事に専念していて、めったにライヴには来られないという。今でもレコードを、数は多くないが持っていてたまに聴くという。ただし時間がないのでほとんどCDなどは買いには行かないそうだ。それでも、『ソウル・ブレンズ』でテンプテーションズがやってくると聴いて、「たまには、久しぶりにライヴにでも行ってみようか」と思って足を運んだ。
「マイ・ガール」が大ヒットした1965年(昭和40年)は今から42年前だ。仮に当時16歳で聴いた人は、今では58歳になっている。当時20歳なら今62歳。そういえば、マコーレ・カルキン主演の映画『マイ・ガール』(1991年)もあった。これでテンプスを知った若いファンも多いという。それさえも、16年も前のことだ。
たった一曲のヒットが(テンプスの場合、もちろんたくさんのヒットがあるが)、10年、いや、20年、30年の歳月を経て、当時を懐かしむためにそのアーティストのライヴに人々を呼び寄せる。まさに長く一線でいるアーティストならではの出来事だ。ただしテンプスは決して「オールディーズのグループ」ではない。現役のグループだ。
僕とその彼もテンプスがつないでくれた一期一会。たぶん、もう十数年ライヴ、コンサートに足を運んでない人でも、なにかちょっとしたきっかけがあれば、昔よく聴いたアーティストなら聴いてみたいと思っている人は潜在的にいるにちがいないと確信した。なんとなく、この夜、僕よりも上の世代にもっともっと、こうしてコットン・クラブなどのライヴハウスに足を運んで欲しいなと思った。
ENT>MUSIC>ARTIST>Temptations Review
ENT>MUSIC>LIVE>Temptations Review Featuring Dennis Edwards
一期一会。
(以下の話はノンフィクションです)
日曜日(2007年11月25日)、僕はテンプテーションズ・レヴューのステージ右横の席に座っていた。ちょうどステージを真横から見るカウンター席だ。大きなキーボード奏者コートランドの真後ろだ。タオル手渡し役の真後ろでもある。正面からではないので、全体像は見られないが、たとえばデニスがステージで後ろを向いたとき、よく見える席ではあった。アリ・オリが「カワバタ、カワバタ」と叫ぶと、しっかり一般席の川畑さんの顔が正面に見える位置だ。
興奮の熱狂的ライヴが終わって左横に座っている紳士の方に「マスコミの方ですか」と声をかけられた。僕がライヴを見ながらメモを取っていたのでそう声をかけてきたらしい。「いえ、マスコミではありませんが・・・。ソウル好きというか・・・。ソウル・ファンで・・・」 「あの〜、アンコールは1曲だけでしたか」 「はい、1曲だけでしたよ。なんでまた?」 「いや、このお店に来るの初めてで、ライヴが始まる前にトイレに行っておかなければならなかった、というのがわからなくって。(苦笑) アンコール前にトイレに立ってしまって、ちょっと心残りだったもので」
確かビールとつまみをテーブルにおいていた彼はアンコール曲をどれか聞き逃してしまったのではないかと心配していたのだ。その心配は無用だった。ちゃんと間に合っていた。
僕は尋ねた。「テンプテーションズはお好きなんですね」 「はい、もう20年か30年以上前にどこかで見ました。渋谷だったかな。場所は覚えてないんですが。昔は本当によく自分が好きなライヴには行っていたんですが、結婚して以来、最近はまったく来なくなってしまいました。昔はテンプス、サム&デイヴ、シュープリームスなんかも行きました。今は情報も(僕には)あまり入らないですしね」 「では、これはどこで?」 「ラジオで聞きました。テンプスが来るというので、お店に電話して」 「どのラジオ番組ですか」 「『ソウル・ブレンズ』です。毎週日曜聴いてるんです。家で聴いたり、外出するときには車で聴いたり。インターFMは、出来た頃、10年以上前でしょうか、からずっと聴いています。確か、今日テンプスのメンバーがゲストで出るってことだったんですが、その時間に用事で聞けないので家の者に留守録を頼んであったんですけど、どうやら失敗したみたいで、ものすごく残念なんですよ」
僕は名刺を渡した。相手はそれを見て、大いに驚いた。「ああ、なるほど、だからですか。横で熱心にメモを取られていたので、マスコミの方かと思いましたが、そういうことだったんですね」
話を聴けば、この方は昭和24年生まれ、まさに団塊の世代。今はお父様の会社を継いで一生懸命仕事に精を出しているという。学生時代から洋楽を中心に聞いていて、「別に踊ったりはしないんですが、中でもソウル・ミュージックが好きだったんですよ」という。学生時代からしばらくの間は、好きなアーティストのライヴがあれば片っ端から行っていたという。さすがに最近は、仕事に専念していて、めったにライヴには来られないという。今でもレコードを、数は多くないが持っていてたまに聴くという。ただし時間がないのでほとんどCDなどは買いには行かないそうだ。それでも、『ソウル・ブレンズ』でテンプテーションズがやってくると聴いて、「たまには、久しぶりにライヴにでも行ってみようか」と思って足を運んだ。
「マイ・ガール」が大ヒットした1965年(昭和40年)は今から42年前だ。仮に当時16歳で聴いた人は、今では58歳になっている。当時20歳なら今62歳。そういえば、マコーレ・カルキン主演の映画『マイ・ガール』(1991年)もあった。これでテンプスを知った若いファンも多いという。それさえも、16年も前のことだ。
たった一曲のヒットが(テンプスの場合、もちろんたくさんのヒットがあるが)、10年、いや、20年、30年の歳月を経て、当時を懐かしむためにそのアーティストのライヴに人々を呼び寄せる。まさに長く一線でいるアーティストならではの出来事だ。ただしテンプスは決して「オールディーズのグループ」ではない。現役のグループだ。
僕とその彼もテンプスがつないでくれた一期一会。たぶん、もう十数年ライヴ、コンサートに足を運んでない人でも、なにかちょっとしたきっかけがあれば、昔よく聴いたアーティストなら聴いてみたいと思っている人は潜在的にいるにちがいないと確信した。なんとなく、この夜、僕よりも上の世代にもっともっと、こうしてコットン・クラブなどのライヴハウスに足を運んで欲しいなと思った。
ENT>MUSIC>ARTIST>Temptations Review
ENT>MUSIC>LIVE>Temptations Review Featuring Dennis Edwards
【サウンズ・オブ・ブラックネス・ライヴ】
集合体。
日本に何度もやってきているミネアポリス出身の大型ゴスペル・ソウル・ファンク・グループ、サウンズ・オブ・ブラックネスが今回は六本木ミッドタウン、ビルボード・ライヴへ登場。1991年のジャム&ルイス・プロデュースのデビュー作『エヴォリューション・オブ・ゴスペル』の後、1994年に初来日して以来ほぼ毎年のように来日している。正確な来日回数はもはやわからなくなった。さすがに毎年見ているわけではないが、前回見たのは新宿の厚生年金だったか。やはり、こうした小箱で見ると格別だ。本国では最大40人以上の大所帯にもなるゴスペル・クワイアーでもある。
グループ名はそのまんま、「黒さのサウンド」、「黒っぽいサウンド」を意味する。黒人音楽のルーツを大切にし、そうしたルーツにつながる音楽をすべて包括して自分たちの音楽として披露する。かつて、レコード会社がこのグループ名を「サウンズ・オブ・ミュージック」に変えてくれたら契約してもいい、といった話をもってきたが、リーダーのゲイリー・ハインズは、きっぱりと断った。もちろん大正解である。
今回の来日は7人のバックバンド(ドラムス、ベース、パーカッション、キーボード2、トランペット、トロンボーン)に7人のコーラス隊、計14人の小規模編成。小規模といっても、十分迫力があり、その声のパワーに圧倒される。彼らの場合、ゴスペルといってもかなりコンテンポラリーなR&B、ジャズの要素も含めるのでひじょうに親しみ易い。また、まったく説教ぽいところがないのも純粋にただ音楽を楽しめてひじょうにいい。
7人のヴォーカリスト、それぞれすごい迫力なのだが、おもしろいことにこの中に一人のスターも作らずに、全体のユニットでひとつのサウンドを作るというところが興味深い。そのシステムにちょっと劇団四季を思い浮かべた。きけば、四季はひとりもスターはいらない、逆にみんながスター、そういう方針でやっているらしい。ひとりが目立つ必要はない、ということだ。その代わりトータルなパッケージ、集合体で圧倒する。
それにしても、声の物量作戦で聴く者を圧倒するところは、実に見事。これなら彼らのことを知らない人が初めてライヴを見に来ても、仮に曲を知らなくても、みな楽しめる。
ワシントンDCの「ゴー・ゴー・サウンド」調の曲まであって、のりのりになった。また最後の「オプティミスティック」では、スライの「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」に続けてなんと「上を向いて歩こう」を日本語で歌いきった。さらにここから「キープ・ユア・ヘッド・トゥ・ザ・スカイ」(頭を空に向けつづけよう)へ。メッセージは前曲と同じだ。
■メンバー
ゲイリー・ハインズ/Gary Hines(Musical Director, Keyboards)
ビリー・スティール/Billy Steele(Assistant Director, Keyboards, Vocals)
テレンス・フライアーソン/Terrence Frierson
ジェフリー・ジョーンズ/Geoffrey Jones
ロバート・エドワーズ/Robert Edwards
パティー・レイシー/Patty Lacy
ユランダ・ランボー/Yulanda Rambo
アンドレア・トリビット/Andrea Tribitt
キャリー・ハリントン/Carrie Harrington
ラリー・シムズ/Larry Sims(Trumpet)
ホアン・ナヴァーロー/Juan Navarro(Trombone)
マーク・ハインズ/Mark Haynes(Bass)
ブランドン・コモドアー/Brandon Commodore(Drums)
ダリル・ブードロー/Daryl Boudreaux(Percussions)
Setlist : Sounds Of Blackness @ Billboard Live, December 1, 2007
セットリスト サウンズ・オブ・ブラックネス ビルボード・ライヴ
show started
01. The Pressure
02. Goin’ All The Way
03. Everything’s Gonna Be Alright
04. Try
05. Unity
06. Kings & Queens
07. Time For Love
08. Black Butterfly
09. Spirit
10. I Believe
11. We Are The Drum
12. Optimistic (A riff of Dance To The Music, Ue O Muite Arukou, Keep Your Head To The Sky)
Enc. Hold On Jesus Is Coming
Show ended 19:14
(2007年12月01日土曜、六本木・ビルボード・ライヴ=サウンズ・オブ・ブラックネス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Sounds Of Blackness
2007-170
集合体。
日本に何度もやってきているミネアポリス出身の大型ゴスペル・ソウル・ファンク・グループ、サウンズ・オブ・ブラックネスが今回は六本木ミッドタウン、ビルボード・ライヴへ登場。1991年のジャム&ルイス・プロデュースのデビュー作『エヴォリューション・オブ・ゴスペル』の後、1994年に初来日して以来ほぼ毎年のように来日している。正確な来日回数はもはやわからなくなった。さすがに毎年見ているわけではないが、前回見たのは新宿の厚生年金だったか。やはり、こうした小箱で見ると格別だ。本国では最大40人以上の大所帯にもなるゴスペル・クワイアーでもある。
グループ名はそのまんま、「黒さのサウンド」、「黒っぽいサウンド」を意味する。黒人音楽のルーツを大切にし、そうしたルーツにつながる音楽をすべて包括して自分たちの音楽として披露する。かつて、レコード会社がこのグループ名を「サウンズ・オブ・ミュージック」に変えてくれたら契約してもいい、といった話をもってきたが、リーダーのゲイリー・ハインズは、きっぱりと断った。もちろん大正解である。
今回の来日は7人のバックバンド(ドラムス、ベース、パーカッション、キーボード2、トランペット、トロンボーン)に7人のコーラス隊、計14人の小規模編成。小規模といっても、十分迫力があり、その声のパワーに圧倒される。彼らの場合、ゴスペルといってもかなりコンテンポラリーなR&B、ジャズの要素も含めるのでひじょうに親しみ易い。また、まったく説教ぽいところがないのも純粋にただ音楽を楽しめてひじょうにいい。
7人のヴォーカリスト、それぞれすごい迫力なのだが、おもしろいことにこの中に一人のスターも作らずに、全体のユニットでひとつのサウンドを作るというところが興味深い。そのシステムにちょっと劇団四季を思い浮かべた。きけば、四季はひとりもスターはいらない、逆にみんながスター、そういう方針でやっているらしい。ひとりが目立つ必要はない、ということだ。その代わりトータルなパッケージ、集合体で圧倒する。
それにしても、声の物量作戦で聴く者を圧倒するところは、実に見事。これなら彼らのことを知らない人が初めてライヴを見に来ても、仮に曲を知らなくても、みな楽しめる。
ワシントンDCの「ゴー・ゴー・サウンド」調の曲まであって、のりのりになった。また最後の「オプティミスティック」では、スライの「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック」に続けてなんと「上を向いて歩こう」を日本語で歌いきった。さらにここから「キープ・ユア・ヘッド・トゥ・ザ・スカイ」(頭を空に向けつづけよう)へ。メッセージは前曲と同じだ。
■メンバー
ゲイリー・ハインズ/Gary Hines(Musical Director, Keyboards)
ビリー・スティール/Billy Steele(Assistant Director, Keyboards, Vocals)
テレンス・フライアーソン/Terrence Frierson
ジェフリー・ジョーンズ/Geoffrey Jones
ロバート・エドワーズ/Robert Edwards
パティー・レイシー/Patty Lacy
ユランダ・ランボー/Yulanda Rambo
アンドレア・トリビット/Andrea Tribitt
キャリー・ハリントン/Carrie Harrington
ラリー・シムズ/Larry Sims(Trumpet)
ホアン・ナヴァーロー/Juan Navarro(Trombone)
マーク・ハインズ/Mark Haynes(Bass)
ブランドン・コモドアー/Brandon Commodore(Drums)
ダリル・ブードロー/Daryl Boudreaux(Percussions)
Setlist : Sounds Of Blackness @ Billboard Live, December 1, 2007
セットリスト サウンズ・オブ・ブラックネス ビルボード・ライヴ
show started
01. The Pressure
02. Goin’ All The Way
03. Everything’s Gonna Be Alright
04. Try
05. Unity
06. Kings & Queens
07. Time For Love
08. Black Butterfly
09. Spirit
10. I Believe
11. We Are The Drum
12. Optimistic (A riff of Dance To The Music, Ue O Muite Arukou, Keep Your Head To The Sky)
Enc. Hold On Jesus Is Coming
Show ended 19:14
(2007年12月01日土曜、六本木・ビルボード・ライヴ=サウンズ・オブ・ブラックネス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Sounds Of Blackness
2007-170
Alicia Keys @ Maru Building
2007年12月1日【アリシア・キーズ@丸ビル】
無料。
11月29日(木)、この日はなんと朝11時集合で、六本木・国立新美術館で「フェルメール展」(通称=正式には「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展)を見る「ソウル・サーチン美術部・第二回」。そのことはまたゆっくり書くとして、終わった後、みんなでお茶をしていると、そのうちのひとりKちゃんが、6時から丸ビルでアリシア・キーズの無料ライヴがあるんで行きます、と言い出す。一同全然知らなかったのだが、じゃあせっかくだから行ってみよか、ということになり、人数が多かったので車組、電車組の二手(ふたて)に別れて一路丸ビルへ。
丸ビルに着いたら、ものすごい人。吹き抜けが4階くらいまであるが、そこの通路すべてに人が埋まっている。2時間も前から人が集まっていたらしい。大きなクリスマス・ツリーの前に小さなステージが組まれ、キーボード、ギター、ベースの3人がバックバンド。舞台向かって左にグランドピアノ。
聞けばアリシアの新作アルバム内の「スーパーウーマン」に関連して、今がんばっている女性=スーパーウーマンに観覧チャンスが与えられた。しかし抽選で60名強(女性限定)しか入れない。残りは周囲の廊下、通路などで見る。
18時23分、まず司会の南美布さんがでてきて前説。そして、18時28分2階からエスカレーターに乗って周りのファン(一説には2000人=本当か、でもあながち嘘でもないくらい、人、人、人だった)に手を振りながら、1階へ降りて来てステージに。グレーのワンピースのアリシアにいっせいにファンが声援を送る。写真撮影の後、一問一答で今回のアルバムなどについてのトーク。そして、ライヴ。
18時40分ライヴ開始。新作から「ノーワン」「スーパーウーマン」、そして、「フォーリン」の3曲が歌われた。ライヴ終了18時55分。それにしても、アリシアの声が、この4階吹き抜けにぐわんぐわん響く。確か前回のライヴでは、バンドの音が悪かったことを記憶しているが、これくらいの小編成だったらなんとかなる。ライヴは実質15分程度だったが、思い切り存在感を見せた。バックのクリスマス・ツリーを見て、「今日から私名前、変えるわ。アリシア・トゥリーズって」 それにしても、アリシア間近で見ると、本当にかわいい。で、声は低くソウルフル。いやあ、アリシアが無料で見られるなら、それは人は集まるよなあ。(笑)
アリシアは翌日(11月30日=金)朝のフジテレビ系列『とくダネ』に生出演、ライヴで2曲歌った。司会の小倉さんは、大感激して涙目になっていたようだ。
3曲のライヴが終わり、お客さんいっせいにステージとそのバックのクリスマス・ツリーを撮りだす。Kちゃんは、渋谷に別ライヴに、Sちゃんは新宿に友達と食事会、NさんMさん夫妻、O先生たちは帰宅、僕は御茶ノ水へ別件ライヴと解散。
Setlist : Alicia Keys @ Maru Building, 11/29/2007
Performance started 18:40
1. Noone
2. Super Woman
3. Falling
Performance ended 18:55
ENT>MUSIC>ARTIST>Keys, Alicia
ENT>MUSIC>LIVE>Keys, Alicia
2007-166
無料。
11月29日(木)、この日はなんと朝11時集合で、六本木・国立新美術館で「フェルメール展」(通称=正式には「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展)を見る「ソウル・サーチン美術部・第二回」。そのことはまたゆっくり書くとして、終わった後、みんなでお茶をしていると、そのうちのひとりKちゃんが、6時から丸ビルでアリシア・キーズの無料ライヴがあるんで行きます、と言い出す。一同全然知らなかったのだが、じゃあせっかくだから行ってみよか、ということになり、人数が多かったので車組、電車組の二手(ふたて)に別れて一路丸ビルへ。
丸ビルに着いたら、ものすごい人。吹き抜けが4階くらいまであるが、そこの通路すべてに人が埋まっている。2時間も前から人が集まっていたらしい。大きなクリスマス・ツリーの前に小さなステージが組まれ、キーボード、ギター、ベースの3人がバックバンド。舞台向かって左にグランドピアノ。
聞けばアリシアの新作アルバム内の「スーパーウーマン」に関連して、今がんばっている女性=スーパーウーマンに観覧チャンスが与えられた。しかし抽選で60名強(女性限定)しか入れない。残りは周囲の廊下、通路などで見る。
18時23分、まず司会の南美布さんがでてきて前説。そして、18時28分2階からエスカレーターに乗って周りのファン(一説には2000人=本当か、でもあながち嘘でもないくらい、人、人、人だった)に手を振りながら、1階へ降りて来てステージに。グレーのワンピースのアリシアにいっせいにファンが声援を送る。写真撮影の後、一問一答で今回のアルバムなどについてのトーク。そして、ライヴ。
18時40分ライヴ開始。新作から「ノーワン」「スーパーウーマン」、そして、「フォーリン」の3曲が歌われた。ライヴ終了18時55分。それにしても、アリシアの声が、この4階吹き抜けにぐわんぐわん響く。確か前回のライヴでは、バンドの音が悪かったことを記憶しているが、これくらいの小編成だったらなんとかなる。ライヴは実質15分程度だったが、思い切り存在感を見せた。バックのクリスマス・ツリーを見て、「今日から私名前、変えるわ。アリシア・トゥリーズって」 それにしても、アリシア間近で見ると、本当にかわいい。で、声は低くソウルフル。いやあ、アリシアが無料で見られるなら、それは人は集まるよなあ。(笑)
アリシアは翌日(11月30日=金)朝のフジテレビ系列『とくダネ』に生出演、ライヴで2曲歌った。司会の小倉さんは、大感激して涙目になっていたようだ。
3曲のライヴが終わり、お客さんいっせいにステージとそのバックのクリスマス・ツリーを撮りだす。Kちゃんは、渋谷に別ライヴに、Sちゃんは新宿に友達と食事会、NさんMさん夫妻、O先生たちは帰宅、僕は御茶ノ水へ別件ライヴと解散。
Setlist : Alicia Keys @ Maru Building, 11/29/2007
Performance started 18:40
1. Noone
2. Super Woman
3. Falling
Performance ended 18:55
ENT>MUSIC>ARTIST>Keys, Alicia
ENT>MUSIC>LIVE>Keys, Alicia
2007-166
Philly Soul Night: Back On Demand
2007年11月30日【フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト12月7日に再度開催】
再度。
2007年10月に東京メトロのイヴェントの一環「メトロ・ミュージック・オアシス」でフィラデルフィア美術館展記念ライヴとして行われた「フィリー・ソウル・ナイト」が大好評だったのを受け、その第2弾が12月7日(金)におなじくメトロ銀座駅コンコースで行われる。今回は12月ということもあり、フィリー・ソウルのほか、ソウルフルなクリスマス・ソングも歌われる。今回も出演はケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ。ただし、ヴォーカル・メンバーが若干変わる。新たに参加したのは、東京レディー・ソウル・ナンバー・ワン、ブレンダ・ヴォーン、ギャツビーで「愛のすべて」を実際に歌っているゲイリー・アドキンス、また、ギターも弾きながら歌うソウルフルなアル・マーティン。アルは前回参加のグリニスの兄弟。サックスとパーカッションのゲイリー・スコットは変わらない。
これは、東京都美術館で開催中の「フィラデルフィア美術館展」を記念して行われる。
すでにメトロ各路線の地下鉄の中吊り、また駅構内ポスターなどで告知されている。
12月7日(金)のイヴェントは入場無料。午後5時と6時半からそれぞれ45分程度のステージで入れ替え制。ただし、前回のセカンドは60分近くになり、黒山の人だかりとなってしまった。お早めにどうぞ。
記
Metro Music Oasis Vol.16(メトロ・ミュージック・オアシス16)
Philly Soul Xmas Night in Ginza(フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト・イン・ギンザ)
1. 実施日及び時間 平成19年(2007年)12月7日(金)
1stステージ 17時00分〜17時45分
2ndステージ 18時30分〜19時15分
2. 場所 東京メトロ 銀座駅 日比谷線コンコース 銀座のオアシス
3. 入場料 無料
4. 出 演 者 紹 介
ケイリブ・&フィリー・ソウル・サーチャーズ
ケイリブ・ジェームス(キーボード・ヴォーカル)
ゲイリー・スコット(パーカッション、サックス、ヴォーカル)
ゲイリー・アドキンス(ヴォーカル)
アルバート・マーティン(ヴォーカル)
ブレンダ・ヴォーン(ヴォーカル)
5. お客様のお問い合わせ先
東京メトロお客様センター
TEL.03-3941-2004(年中無休9:00〜20:00)
< 参 考 >
『フィラデルフィア美術館展:印象派と20世紀の美術』
Masterpieces from the Philadelphia Museum of Art:Impressionism and Modern Art
開催場所 : 東京都美術館(東京・上野)
開催期間 : 平成19年10月10日(水)〜12月24日(月・休)
開室時間 : 9:00〜17:00(入室は閉室の30分まで)
休 室 日 : 月曜日(ただし12月24日は開室)
ENT>ANNOUNCEMENT>Philly Soul Night
再度。
2007年10月に東京メトロのイヴェントの一環「メトロ・ミュージック・オアシス」でフィラデルフィア美術館展記念ライヴとして行われた「フィリー・ソウル・ナイト」が大好評だったのを受け、その第2弾が12月7日(金)におなじくメトロ銀座駅コンコースで行われる。今回は12月ということもあり、フィリー・ソウルのほか、ソウルフルなクリスマス・ソングも歌われる。今回も出演はケイリブ・ジェームス&フィリー・ソウル・サーチャーズ。ただし、ヴォーカル・メンバーが若干変わる。新たに参加したのは、東京レディー・ソウル・ナンバー・ワン、ブレンダ・ヴォーン、ギャツビーで「愛のすべて」を実際に歌っているゲイリー・アドキンス、また、ギターも弾きながら歌うソウルフルなアル・マーティン。アルは前回参加のグリニスの兄弟。サックスとパーカッションのゲイリー・スコットは変わらない。
これは、東京都美術館で開催中の「フィラデルフィア美術館展」を記念して行われる。
すでにメトロ各路線の地下鉄の中吊り、また駅構内ポスターなどで告知されている。
12月7日(金)のイヴェントは入場無料。午後5時と6時半からそれぞれ45分程度のステージで入れ替え制。ただし、前回のセカンドは60分近くになり、黒山の人だかりとなってしまった。お早めにどうぞ。
記
Metro Music Oasis Vol.16(メトロ・ミュージック・オアシス16)
Philly Soul Xmas Night in Ginza(フィリー・ソウル・クリスマス・ナイト・イン・ギンザ)
1. 実施日及び時間 平成19年(2007年)12月7日(金)
1stステージ 17時00分〜17時45分
2ndステージ 18時30分〜19時15分
2. 場所 東京メトロ 銀座駅 日比谷線コンコース 銀座のオアシス
3. 入場料 無料
4. 出 演 者 紹 介
ケイリブ・&フィリー・ソウル・サーチャーズ
ケイリブ・ジェームス(キーボード・ヴォーカル)
ゲイリー・スコット(パーカッション、サックス、ヴォーカル)
ゲイリー・アドキンス(ヴォーカル)
アルバート・マーティン(ヴォーカル)
ブレンダ・ヴォーン(ヴォーカル)
5. お客様のお問い合わせ先
東京メトロお客様センター
TEL.03-3941-2004(年中無休9:00〜20:00)
< 参 考 >
『フィラデルフィア美術館展:印象派と20世紀の美術』
Masterpieces from the Philadelphia Museum of Art:Impressionism and Modern Art
開催場所 : 東京都美術館(東京・上野)
開催期間 : 平成19年10月10日(水)〜12月24日(月・休)
開室時間 : 9:00〜17:00(入室は閉室の30分まで)
休 室 日 : 月曜日(ただし12月24日は開室)
ENT>ANNOUNCEMENT>Philly Soul Night