◎デイヴィッド・T・ウォーカー・ライヴ~古典となった芸術的ギターの音色

【While His Guitar Gentle Weeps】

古典。

何度見てもいつも同じだが、何度見てもいつもいい。それはまるで古典の芸術作品に触れるような肌触りと言っていい。古典落語でも、歌舞伎でも、そうした「古典」と称され賞賛されているものは、長い時代を経て評価が確立しているものだ。時の流れが下す診断とは、厳しいものである。

デイヴィッドTのライヴ・パフォーマンスを見ていると、いつも同じだが、いつも素晴らしいと感じ入る。そして、彼のギターの音色そのものが、もはや古典なのだな、と再確認してしまう。

2007年5月に自己名義で単独来日して以来、すっかり日本の土を踏むことが多くなったデイヴィッド・T・ウォーカーの約1年1ヶ月ぶりの来日ライヴ。ただし昨年5月にマリーナ・ショーのバックで来ているので来日自体は8ヶ月ぶりだ。

前回来日と同じメンバー、ウンドゥグ・チャンスラー(ドラムス)、バイロン・ミラー(ベース)、クラレンス・マクドナルド(ピアノ)とデイヴィッドTという4人の侍たちが、再び、ビルボードのステージに立つ。ヴェテラン同士息もあい、おそらくアイコンタクトせずとも、音の響きだけで、意思疎通が出来ているような気さえしてくる。

彼らの場合、けっこうファンキーでグルーヴのある曲(スライの「イフ・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ステイ」など)も、実にうまく聴かせ、「ユール・ネヴァー・ファインド~ラヴズ・シーム」などのメロディアスな作品もこなす。

そして、デイヴィッドのギターもスペースのある、「余白」の感じられるギター・サウンドだ。

どこを切っても金太郎飴のように、デイヴィッド・Tのギターの音色が醸し出される。まさにワン・アンド・オンリーだ。

デイヴィッドのギターがむせび泣く限り、その瞬間には愛と平和が訪れる。

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■「ホワッツ・ゴーイング・オン」収録アルバム

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B003I51JUO/soulsearchiho-22/ref=nosim/"

■ライヴDVDアット・コットンクラブ

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000T9M2A8/soulsearchiho-22/ref=nosim/

■メンバー

David T Walker (Guitar)
Clarence McDonald (Piano, Keyboards)
Leon Ndugu Chancler (Drums)
Byron Miller (Bass)

■セットリスト
Setlist : David T Walker, @ Billboard Live Tokyo, January 28, 2012 (Saturday)

Show started 18:02
00.Intro
01.For All Time (Overture)
02.Eleanore Rigby
03.Going Up
04.Global Mindfulness
05.Look Of Love / What’s Going On
06.If You Want Me To Stay
07.You’ll Never Find Another Love Like Mine / Love’s Theme
08.A riff of I Want You Back / Never Can Say Goodbye
09.Lovin’ You
10.With A Little Help From My Friends / A riff of Put A Little Love In Your Heart
Enc. Soul Food Café
Show ended 19:23

(2012年1月28日土曜日、ビルボードライブ東京、デイヴィッドTウォーカー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Walker, David T.
2012-