◎ あざみ野カルタ10周年~1割の勝ち組に残って
2012年10月12日 音楽◎ あざみ野カルタ10周年~1割の勝ち組に残って
【Restaurant Kalta Surviving For Ten Years】
10周年。
ブルーノートでの尖がった日野皓正を見てから東名を一路横浜・青葉まで。
東急田園都市線・あざみ野にある和食レストラン「カルタKalta」が開店から10周年をむかえ、そのパーティーを2012年10月8日(月)同店舗で行なった。カルタ店主津山さんとのおつきあいは、近くのマルターノの大西さんに紹介されてお店に行ったのが始まり。調べたら2006年1月のことだったから6年前ということになる。ここにはなぜか近隣に住むギタリストの梶原順さんや、三線(さんしん)奏者ゲレン大嶋さんらミュージシャンも足繁く通っている。
そこで10周年パーティーでも、ちょっとしたライヴも披露された。
インチキ。
ユニークだったのが、初めて見た「インチキ手廻しオルガン奏者」と称するオグラさん。大西さんと津山さんが、「吉岡さんがこれ見てどう思うか、興味津々です」と含み笑いをしていたのが謎だったが…。
自作の手廻しオルガンにあわせて自作曲を歌う。ふだんはピン(ひとり)でライヴをしているからまさに「セルフ・コンテインド・グループ」(自給自足アーティスト)。この日はチンドン屋のようなチンドン太鼓、ゴロス太鼓の女性二人組ジュンマキ堂を従え、3人でステージを繰り広げた。
これをどう説明すればいいのか。奇妙なラジオのような箱を持って、それを手で柄を回す。するとそこから玉手箱の如くいろいろな音がでてきて、それにあわせてオグラさんが歌う。歌のメッセージはフォーク調だが、声がはっきりしていて意外とソウルフルで、サウンドが実にキャッチーだ。含み笑いの謎も、このパフォーマンスを見て納得した。
動画があった。まさにこんな感じ。
オグラ&ジュンマキ堂。
http://youtu.be/SpyjLaxnNCI
しかし、世の中にはおもしろいことを考えるミュージシャンがいるものだ。コミカルだが、意外と詞の内容がマジだったりする。
彼の演目のひとつに自作詩を朗読する『ケータイ写真詩コーナー』というのがあり、彼が携帯で撮影した写真を紙芝居の如く見せながら、詩を朗読する。これもこの日、予定外だったがちょろっとやってくれたが、なかなかシュールでおもしろかった。それにしても、日野皓正とこのオグラの落差は想像以上に激しかった。(笑)
何曲かのライヴ後、話した。オグラさんは、いろいろなところでライヴをやる。どこでもお呼びがかかれば行くが、最近は老人の多い施設なども行くという。そういうところでは、以前はオリジナルをやっていたが、このところ昔からの日本の唱歌や古い曲を歌うと、おじいちゃん、おばあちゃんたちが涙を流して喜んでくれ、自分のほうがものすごく「もらうものが多い」ということで、そういうものをどんどんやっていこうかとも思っているそうだ。
雑談しているうちに、「エイミー・ワインハウスって知ってます?」と聞かれ、「もちろん」というと、嬉しそうに「知ってるんだ」と握手を求められた。「あれ、いいですよねえ。最近は新しいのはあまり聞かないんですけど、(彼女が)死んだ日に知ったんです。60年代風で、大好きですね」 以前、ドアーズが大好きでそういうバンドもやっていたそうで、手渡された最新作『次の迷路へ』では、確かにドアーズ風オルガンがあちこちにちりばめられていた。
十年一割。
店主津山さんにきくと、オグラさんは以前ラジオで聴いて初めて知ったという。それでずっと頭の中にあって、そうしたらお店の常連さんが下北沢でミュージシャンやってて、その人が友達だというので紹介された。そして周年パーティーに来てもらい、今回で3-4回目の出演だそう。
パーティーでは「カルタの10年」という10分程度のビデオが実にうまく編集されていたが、それによると飲食店は3年で7割がなくなり、10年で残るのは1割だという。カルタは見事にその1割に入っているわけで、まさに勝ち組、大変なことだ。ビデオはナレーションも含め津山さんの弟さんが作った。
そのビデオ! ユーチューブにアップ(2012年10月13日0時30分追記)
http://youtu.be/Saof-xKkSTk
最後に津山さんがお礼のあいさつを涙ぐみながらしたのだが、その中で「守りにはいっちゃだめ、どんどんこれからも攻めていきます」と強い決意を表明したところはとても感銘を受け、こちらも力をもらった感じがした。そして、続いてあいさつにたった奥さんも涙ながらに、大きくなった娘さん(といってもまだ中学生)にこの10年あまりかまってやれなかったことを謝りつつ、感謝しつつ、「最後の締めの言葉を娘にやってもらいましょう」と、娘さんをあいさつに立たせたときには、場内爆笑となった。いいパーティーだった。
このほかにも梶原順さんとゲレン大嶋さんのデュオもいい音だった。二人は前々から知っていたが、このカルタでいろいろ話をしているうちに、じゃあ、一緒にアルバムを作りましょう、ということでアルバムを作ってしまったほど。(下記アルバム参照)
■梶原順・ゲレン大嶋のユニット、ココ・ムジカ (カルタから生まれたアルバム)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005X2E8UI/soulsearchiho-22/ref=nosim/"
津山さんはスライやプリンスが大好きで「ソウル・サーチン」のイヴェントにもずっと大西さんと行きたいと言っているのだが、お店があるので行けないのが残念という。いつか一日だけでもお店を任せて必ず行きますからと言ってくれた。ほんと、ご縁がご縁を呼びますね。
飲食は10年で1割か。10年続くブログは1割はないですよねえ。1%くらいですかね。(笑)
■僕が初めてカルタを訪れたのは2006年1月のことだった。そのときの大西さんに連れて行かれたときのこと
2006年1月14日付け
http://blog.soulsearchin.com/archives/000768.html
カルタは10周年だがマルターノは8周年だそう。藤が丘マルターノは2006年9月から2008年12月まで営業。その間、ケイリブ、シャンティー、高山広ライヴなどを行なった。ひさしぶりにこのブログを読んだら、あの日のことが蘇った。マルターノでもオグラさんライヴやればいいのに。(笑)
■オグラ~オフィシャル・ウェッブ
http://ogurarara.com/index.html
■オグラ 最新作CD『次の迷路へ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007I7BZE8/soulsearchiho-22/ref=nosim/"
■こんな3枚組も
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GPI1NC/soulsearchiho-22/ref=nosim/
ENT>LIVE>Kalta 10th Anniversary Party>Ogura
【Restaurant Kalta Surviving For Ten Years】
10周年。
ブルーノートでの尖がった日野皓正を見てから東名を一路横浜・青葉まで。
東急田園都市線・あざみ野にある和食レストラン「カルタKalta」が開店から10周年をむかえ、そのパーティーを2012年10月8日(月)同店舗で行なった。カルタ店主津山さんとのおつきあいは、近くのマルターノの大西さんに紹介されてお店に行ったのが始まり。調べたら2006年1月のことだったから6年前ということになる。ここにはなぜか近隣に住むギタリストの梶原順さんや、三線(さんしん)奏者ゲレン大嶋さんらミュージシャンも足繁く通っている。
そこで10周年パーティーでも、ちょっとしたライヴも披露された。
インチキ。
ユニークだったのが、初めて見た「インチキ手廻しオルガン奏者」と称するオグラさん。大西さんと津山さんが、「吉岡さんがこれ見てどう思うか、興味津々です」と含み笑いをしていたのが謎だったが…。
自作の手廻しオルガンにあわせて自作曲を歌う。ふだんはピン(ひとり)でライヴをしているからまさに「セルフ・コンテインド・グループ」(自給自足アーティスト)。この日はチンドン屋のようなチンドン太鼓、ゴロス太鼓の女性二人組ジュンマキ堂を従え、3人でステージを繰り広げた。
これをどう説明すればいいのか。奇妙なラジオのような箱を持って、それを手で柄を回す。するとそこから玉手箱の如くいろいろな音がでてきて、それにあわせてオグラさんが歌う。歌のメッセージはフォーク調だが、声がはっきりしていて意外とソウルフルで、サウンドが実にキャッチーだ。含み笑いの謎も、このパフォーマンスを見て納得した。
動画があった。まさにこんな感じ。
オグラ&ジュンマキ堂。
http://youtu.be/SpyjLaxnNCI
しかし、世の中にはおもしろいことを考えるミュージシャンがいるものだ。コミカルだが、意外と詞の内容がマジだったりする。
彼の演目のひとつに自作詩を朗読する『ケータイ写真詩コーナー』というのがあり、彼が携帯で撮影した写真を紙芝居の如く見せながら、詩を朗読する。これもこの日、予定外だったがちょろっとやってくれたが、なかなかシュールでおもしろかった。それにしても、日野皓正とこのオグラの落差は想像以上に激しかった。(笑)
何曲かのライヴ後、話した。オグラさんは、いろいろなところでライヴをやる。どこでもお呼びがかかれば行くが、最近は老人の多い施設なども行くという。そういうところでは、以前はオリジナルをやっていたが、このところ昔からの日本の唱歌や古い曲を歌うと、おじいちゃん、おばあちゃんたちが涙を流して喜んでくれ、自分のほうがものすごく「もらうものが多い」ということで、そういうものをどんどんやっていこうかとも思っているそうだ。
雑談しているうちに、「エイミー・ワインハウスって知ってます?」と聞かれ、「もちろん」というと、嬉しそうに「知ってるんだ」と握手を求められた。「あれ、いいですよねえ。最近は新しいのはあまり聞かないんですけど、(彼女が)死んだ日に知ったんです。60年代風で、大好きですね」 以前、ドアーズが大好きでそういうバンドもやっていたそうで、手渡された最新作『次の迷路へ』では、確かにドアーズ風オルガンがあちこちにちりばめられていた。
十年一割。
店主津山さんにきくと、オグラさんは以前ラジオで聴いて初めて知ったという。それでずっと頭の中にあって、そうしたらお店の常連さんが下北沢でミュージシャンやってて、その人が友達だというので紹介された。そして周年パーティーに来てもらい、今回で3-4回目の出演だそう。
パーティーでは「カルタの10年」という10分程度のビデオが実にうまく編集されていたが、それによると飲食店は3年で7割がなくなり、10年で残るのは1割だという。カルタは見事にその1割に入っているわけで、まさに勝ち組、大変なことだ。ビデオはナレーションも含め津山さんの弟さんが作った。
そのビデオ! ユーチューブにアップ(2012年10月13日0時30分追記)
http://youtu.be/Saof-xKkSTk
最後に津山さんがお礼のあいさつを涙ぐみながらしたのだが、その中で「守りにはいっちゃだめ、どんどんこれからも攻めていきます」と強い決意を表明したところはとても感銘を受け、こちらも力をもらった感じがした。そして、続いてあいさつにたった奥さんも涙ながらに、大きくなった娘さん(といってもまだ中学生)にこの10年あまりかまってやれなかったことを謝りつつ、感謝しつつ、「最後の締めの言葉を娘にやってもらいましょう」と、娘さんをあいさつに立たせたときには、場内爆笑となった。いいパーティーだった。
このほかにも梶原順さんとゲレン大嶋さんのデュオもいい音だった。二人は前々から知っていたが、このカルタでいろいろ話をしているうちに、じゃあ、一緒にアルバムを作りましょう、ということでアルバムを作ってしまったほど。(下記アルバム参照)
■梶原順・ゲレン大嶋のユニット、ココ・ムジカ (カルタから生まれたアルバム)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005X2E8UI/soulsearchiho-22/ref=nosim/"
津山さんはスライやプリンスが大好きで「ソウル・サーチン」のイヴェントにもずっと大西さんと行きたいと言っているのだが、お店があるので行けないのが残念という。いつか一日だけでもお店を任せて必ず行きますからと言ってくれた。ほんと、ご縁がご縁を呼びますね。
飲食は10年で1割か。10年続くブログは1割はないですよねえ。1%くらいですかね。(笑)
■僕が初めてカルタを訪れたのは2006年1月のことだった。そのときの大西さんに連れて行かれたときのこと
2006年1月14日付け
http://blog.soulsearchin.com/archives/000768.html
カルタは10周年だがマルターノは8周年だそう。藤が丘マルターノは2006年9月から2008年12月まで営業。その間、ケイリブ、シャンティー、高山広ライヴなどを行なった。ひさしぶりにこのブログを読んだら、あの日のことが蘇った。マルターノでもオグラさんライヴやればいいのに。(笑)
■オグラ~オフィシャル・ウェッブ
http://ogurarara.com/index.html
■オグラ 最新作CD『次の迷路へ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007I7BZE8/soulsearchiho-22/ref=nosim/"
■こんな3枚組も
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000GPI1NC/soulsearchiho-22/ref=nosim/
ENT>LIVE>Kalta 10th Anniversary Party>Ogura