◎ニック・ウォーターハウス~60年代のレトロ・ソウルを現代に蘇らせる若き才人
2013年1月16日 音楽◎ニック・ウォーターハウス~60年代のレトロ・ソウルを現代に蘇らせる若き才人
【Nick Waterhouse: 60s In The Present】
60年代。
デビュー・アルバムのジャケット(下記参照)からして昔のブルーノート・レーベルのようなデザインになっている新人、ニック・ウォーターハウスの初来日ライヴ。
ドラムス、ベース、ギター、キーボード、パーカッションにサックス2人、コーラス2人の計9人が奏でる音は、まさに60年代風、モッズ風、ちょっとしたおしゃれ系のサウンドだった。ホーンが2人参加するので、いかにも60年代風のサウンドになる。そして曲がいずれも短いのも60年代風。みんなスーツにネクタイできちっとしていてヴィジュアル・イメージも60年代風でクールに統一されている。
バックコーラスの女性で黒人がブリットニー、白人がエリン。特に10曲目(下記セットリスト参照)の「レイナ」のガールズのタンバリンの入れ方が気に入った。二人が一瞬歌うシーンがあったが、どちらもなかなかよかった。ニック自身はギターを弾きながら歌う。
ニックは1986年2月8日カリフォルニア州サンタ・アナ生まれ。昭和61年生まれ、寅年(とらどし)。まだ26歳、来月27歳。父親は消防士、母親はセールスウーマンで、ハンティントン・ビーチに引っ越した後、大学はサンフランシスコに行った。そこのルームメイトがソウルやポップのシングル盤をたくさん持っていて古い作品を知るようになった。
ライヴ後、すぐにサイン会。一番の興味はこんなに若くしてなぜこれほど古い60年代風の音楽ばかりをやるようになったのかということ。しばらく立ち話をしたがそこでちょっときいた。
なんでまたこのような音楽に?「さあ、よくわからないんだけど、最初はイギリスのロック・バンドを好きになった。ラジオ、レコード、友達が持ってるレコードを聴いて知った。キンクス、フー、スペンサー・デイヴィス・グループなんかだ。キンクスなんか好きだった。シングル盤を買うようになって、いまでは3000枚くらい持ってる。でも、コレクターじゃあないなあ。コレクターと言うならサンフランシスコの(大学時代の)ルームメイトは1万枚以上持ってるんじゃないか。彼はコレクターだよ。別に両親が音楽家ということでもなく、それほど音楽に熱中していたということもないんだよ。ただ聴いて、気に入った、それだけなんだよね」
では、このようなタイプの音楽に近いモッズ・カルチャーには傾注したのですか? 「いや、それほどでもないなあ。ソー・ソーという感じ。別に嫌いじゃないけど、それほど自分がモッズになったりということもない」
「今のバンドは一人だけ3年ほど一緒にやってきてるが、残りは約3ヶ月くらい一緒にやっている。ヨーロッパあたりだと6人編成で行くけど、日本は全部で9人でやってきた」
サンフランシスコの大学生時代には、同地のレコード店でアルバイトもして、そのときに古き良き時代のソウル、R&Bなどのシングル盤に思い切り触れることができたという。
ドラムスのジェフリーがショーの冒頭、紙を見ながら日本語でちょっとしゃべったが、彼は以前新潟で英語の先生をやっていたことがあるそうだ。それで少し日本語がわかるという。その他のメンバーは日本に来たのは初めて。
この古めのソウル、R&Bやロックを元にしたアーティストがこのところ本当に増えた。ベン・ロンクル・ソウル、しばらく前のフローレッツ、エレクトリック・エンパイアーなどなど。やはり、彼らにとって1960年代のポップス、ロックは新鮮でかっこいいものに映るのだ。ニックにとっては、古いR&B、60年代のヒットははるか彼方の過去に存在するのではなく、今この時代にもしっかりと存在していると言う。そんな目で当時のR&B、ロックを見ているニック・ウォーターハウスももちろんかっこいい。
Nick Waterhouse - "Some Place" (Official Music Video)
http://youtu.be/zwQxIOlm_xQ
Nick Waterhouse - Say I Wanna Know
http://youtu.be/BYYnxNvRcH8
■メンバー
Nick Waterhouse(vo,g)
ニック・ウォーターハウス(ヴォーカル、ギター)
Timothy Hill(sax,tb)
ティモシー・ヒル(サックス、トロンボーン)
George Schafer(sax)
ジョージ・シェイファー(サックス)
Kyle Stephens(key)
カイル・スティーブンス(キーボード)
Jack Payne(b)
ジャック・ペイン(ベース)
Jeffrey Luger(ds)
ジェフリー・ルガー(ドラムス)
Andres Renteria(per)
アンドレス・レンテリア(パーカッション)
Erin Jo Harris(vo)
エリン・ジョー・ハリス(ヴォーカル)
Brit Manor(vo)
ブリット・マナー(ヴォーカル)
■セットリスト
show started 19:01
01.Intro
02.Indian Love Call
03.(If) You Want Trouble
04.Mon-ney
05.It Number 3
06.Gyoza
07.Sleepin’ Pills
08.Don’t You Forget It
09.I Can Only Give You Everything
10.Raina
11.Say I Wanna Know
12.Teardrop Will Follow You
13.That Place
14.Some Place
15.Time’s All Gone
16.Is That Clear
Enc. Voodoo Working
Show ended 20:13
(2013年1月11日金曜、ブルーノート東京、ニック・ウォーターハウス・ライヴ)
ENT>LIVE>Waterhouse, Nick
2013-
■ニック・ウォーターハウス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007KFZ7RE/soulsearchiho-22/ref=nosim/
【Nick Waterhouse: 60s In The Present】
60年代。
デビュー・アルバムのジャケット(下記参照)からして昔のブルーノート・レーベルのようなデザインになっている新人、ニック・ウォーターハウスの初来日ライヴ。
ドラムス、ベース、ギター、キーボード、パーカッションにサックス2人、コーラス2人の計9人が奏でる音は、まさに60年代風、モッズ風、ちょっとしたおしゃれ系のサウンドだった。ホーンが2人参加するので、いかにも60年代風のサウンドになる。そして曲がいずれも短いのも60年代風。みんなスーツにネクタイできちっとしていてヴィジュアル・イメージも60年代風でクールに統一されている。
バックコーラスの女性で黒人がブリットニー、白人がエリン。特に10曲目(下記セットリスト参照)の「レイナ」のガールズのタンバリンの入れ方が気に入った。二人が一瞬歌うシーンがあったが、どちらもなかなかよかった。ニック自身はギターを弾きながら歌う。
ニックは1986年2月8日カリフォルニア州サンタ・アナ生まれ。昭和61年生まれ、寅年(とらどし)。まだ26歳、来月27歳。父親は消防士、母親はセールスウーマンで、ハンティントン・ビーチに引っ越した後、大学はサンフランシスコに行った。そこのルームメイトがソウルやポップのシングル盤をたくさん持っていて古い作品を知るようになった。
ライヴ後、すぐにサイン会。一番の興味はこんなに若くしてなぜこれほど古い60年代風の音楽ばかりをやるようになったのかということ。しばらく立ち話をしたがそこでちょっときいた。
なんでまたこのような音楽に?「さあ、よくわからないんだけど、最初はイギリスのロック・バンドを好きになった。ラジオ、レコード、友達が持ってるレコードを聴いて知った。キンクス、フー、スペンサー・デイヴィス・グループなんかだ。キンクスなんか好きだった。シングル盤を買うようになって、いまでは3000枚くらい持ってる。でも、コレクターじゃあないなあ。コレクターと言うならサンフランシスコの(大学時代の)ルームメイトは1万枚以上持ってるんじゃないか。彼はコレクターだよ。別に両親が音楽家ということでもなく、それほど音楽に熱中していたということもないんだよ。ただ聴いて、気に入った、それだけなんだよね」
では、このようなタイプの音楽に近いモッズ・カルチャーには傾注したのですか? 「いや、それほどでもないなあ。ソー・ソーという感じ。別に嫌いじゃないけど、それほど自分がモッズになったりということもない」
「今のバンドは一人だけ3年ほど一緒にやってきてるが、残りは約3ヶ月くらい一緒にやっている。ヨーロッパあたりだと6人編成で行くけど、日本は全部で9人でやってきた」
サンフランシスコの大学生時代には、同地のレコード店でアルバイトもして、そのときに古き良き時代のソウル、R&Bなどのシングル盤に思い切り触れることができたという。
ドラムスのジェフリーがショーの冒頭、紙を見ながら日本語でちょっとしゃべったが、彼は以前新潟で英語の先生をやっていたことがあるそうだ。それで少し日本語がわかるという。その他のメンバーは日本に来たのは初めて。
この古めのソウル、R&Bやロックを元にしたアーティストがこのところ本当に増えた。ベン・ロンクル・ソウル、しばらく前のフローレッツ、エレクトリック・エンパイアーなどなど。やはり、彼らにとって1960年代のポップス、ロックは新鮮でかっこいいものに映るのだ。ニックにとっては、古いR&B、60年代のヒットははるか彼方の過去に存在するのではなく、今この時代にもしっかりと存在していると言う。そんな目で当時のR&B、ロックを見ているニック・ウォーターハウスももちろんかっこいい。
Nick Waterhouse - "Some Place" (Official Music Video)
http://youtu.be/zwQxIOlm_xQ
Nick Waterhouse - Say I Wanna Know
http://youtu.be/BYYnxNvRcH8
■メンバー
Nick Waterhouse(vo,g)
ニック・ウォーターハウス(ヴォーカル、ギター)
Timothy Hill(sax,tb)
ティモシー・ヒル(サックス、トロンボーン)
George Schafer(sax)
ジョージ・シェイファー(サックス)
Kyle Stephens(key)
カイル・スティーブンス(キーボード)
Jack Payne(b)
ジャック・ペイン(ベース)
Jeffrey Luger(ds)
ジェフリー・ルガー(ドラムス)
Andres Renteria(per)
アンドレス・レンテリア(パーカッション)
Erin Jo Harris(vo)
エリン・ジョー・ハリス(ヴォーカル)
Brit Manor(vo)
ブリット・マナー(ヴォーカル)
■セットリスト
show started 19:01
01.Intro
02.Indian Love Call
03.(If) You Want Trouble
04.Mon-ney
05.It Number 3
06.Gyoza
07.Sleepin’ Pills
08.Don’t You Forget It
09.I Can Only Give You Everything
10.Raina
11.Say I Wanna Know
12.Teardrop Will Follow You
13.That Place
14.Some Place
15.Time’s All Gone
16.Is That Clear
Enc. Voodoo Working
Show ended 20:13
(2013年1月11日金曜、ブルーノート東京、ニック・ウォーターハウス・ライヴ)
ENT>LIVE>Waterhouse, Nick
2013-
■ニック・ウォーターハウス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B007KFZ7RE/soulsearchiho-22/ref=nosim/