【高山広・ルーサーを語る】
なりきり。
夜、携帯に一通のメールが届いた。「ただ今ミッドナイト・アワーでダンス・ウィズ・マイ・ファーザーがかかってます」 『ソウル・サーチン・ザ・セッションVOL。1』で見事な一人芝居を演じた高山広さんだった。ちょうど、1本原稿を終え、おなかも減ったところだったので、ミッドナイト・アワーに向かうことにした。
先日はお疲れ様、という感じで、当日の話などをいろいろした。本番当日、僕は演技を追えた高山さんが、数週間前までルーサーを知らなかった、という話をして、パネリストの松尾さんや尾臺さんを驚かせたがちょっと説明不足感があるので、補足してみたい。
5月中旬、武蔵小山のソウルバー、ゲッコーで偶然高山さんを紹介され、「ルーサーというシンガーの物語を10分くらいでできませんか」みたいな話をしてみた。興味は持っていただいたらしく、とりあえず、音資料、紙資料を渡すことにした。ちょうど数日後の5月20日(土)に目黒ミッドナイトアワーでライヴがあるので、資料渡しがてらライヴを見た。(その時の感想文は下記に↓)
May 22, 2006
Takayama Hiroshi One Man Stage Play
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200605/2006_05_22.html
ここからが驚愕の新事実! 渡したCDは数枚、『ベスト』、『エッセンシャル』、『ネヴァー・トゥ・マッチ』、『ライヴ』、そして、『ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー』。紙資料はこのブログで書いていたルーサー関連の記事(訃報記事、ダンス・ウィズ・マイ・ファザー秘話、訳詞など)と、『ネヴァー・トゥ・マッチ』の長編ライナー。ちなみに書いたのは松尾潔さんと僕。
この日以来、高山さんはまず毎日一日中ルーサーのCDばっかり聴くようになったという。ルーサー漬けになる日々の中で、ふと歌詞を見たいと思ったことがあったそうだ。(僕はCDだけを渡したので、歌詞カードがついていなかった) 「だけど、歌詞を見るよりは、歌声そのものとか、息遣い、声の出し方なんかをじっくり徹底的に聴こうと思って、(歌詞の)意味はわからなくても、ずっと聴き続けた。そして、曲けっこう覚えましたよ」と彼は言う。
そうして聴いているうちに歌詞カードはなくとも、いくつか歌えるような曲もでてきた。「たとえば『ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー』は(アルバムの)7曲目で、『バイ・ミー・ア・ローズ』は4曲目ですよね。これがものすごく気に入ってね。曲順とかも覚えちゃいましたよ。やさしいですよね、この人、繊細というか」
つまり、高山さんはルーサーのCDから流れてくる曲を何度も何度も聴き続けることによって、ルーサーというのはどのような人物で、どのような性格でどんなタイプの人間なのか、ということをある程度知るにいたったのだ。さすが人物観察力、洞察力の素晴らしい高山さんである。その時、言葉の壁は関係ない。こうして、高山さんはすっかりシンガー、ルーサーの大ファンになってしまった。それからおもむろに紙資料を読み込み始めた。そして、さらにルーサーの人柄に惚れこんだ。
「僕自身もその人(今回はルーサー)に惚れこまないと(演じることは)できないですよ。でも、このイヴェントは出演者や来てる人たち全員がルーサーへの愛があってよかったですよね。本当に楽しかったですよ。(いろんな反響を聞いて)ほっとしてるところです」と言った。
ルーサーの資料の中から、いくつかのエピソードにフォーカスし、彼は台本を書き上げた。リハの時にそれをいただいたが、A4の紙に3枚程度のものだ。印象に残っているフレーズがある。たとえば、「人は皆、弱い生き物さ。だけど、その弱さを心底知っている者こそが本当の強い人間なんだ。強さとは、優しさだ。優しさとは愛だ。お前には愛の力(パワー・オブ・ラヴ)、そしてそれを信じる心が備わっていたのさ。世界中がお前に感謝している。ねえ、みなさん!」 ここで、観客席から拍手と声援。これなど、まさに彼が音を聴き込み、資料を読み込み、イメージしたルーサー・ヴァンドロスなのだが、本当にその通りだと思う。リアルだ。この英語版を作って、それこそディーヴァに見てもらいたい。
台本を書き上げた後、いつどこで練習するんですか。「どこでも、やってますよ。歩きながらでも。車乗ってる時でも」 一日中ルーサーモードになっているらしい。高山さんをよく知るミッドナイト・アワーのナル君は、「ある時から、高山さん、ルーサーになりきってましたよ。それを見て、これは絶対うまくいくなと思いました」と打ち明ける。
6月29日(木)、バンドのリハーサルの後、高山さんが通しで一回やってくれた。途中、止まったりしていたので25分くらいになっていた。その時点では「本番はもう少し短くなります。短く作ったものを長くするのは大変なんですが、長く作ったものを短くするほうが簡単なんで」ということだった。僕は彼に言った。「まあ、15分くらいでまとめていただければうれしいんですが、ひとたびライヴ始まったら、もう高山さんのものですから(笑)」 つまり、始まったら20分になろうが、25分になろうが、もう僕は止められないという意味だ。腹はくくった。(笑)
30日夜。進行表を作って関係者に送った。そこに曲目などを書いておいたのだが、高山さんの演目に、僕はリハを見て勝手に「Heaven’s Studio (ヘヴンズ・スタジオ=天国のスタジオ)」とつけた。ただ当日はあまり予断を与えてもよくないと思い「ルーサー物語」とだけ紹介したのだが、高山さんも気に入っていただいたみたいでよかった。正式なタイトルは、「ヘヴンズ・スタジオ〜ルーサー物語」にでもしましょうか。(笑)
ところで高山さん、歌も歌えるなら、今度は自分の歌のフレーズもいれてロング・ヴァージョンでやってみるというのは、どうですか? 「いやいやいや・・・(笑) 歌は自信ないです。でも、ロング・ヴァージョンはできますね」 あるいは、人前でやるのではなく、たとえば音だけで「ラジオ・ヴァージョン」はできますか。「それも、ちょっと変えてできます。なんなりと〜」 一度だけではもったいない。どこかでなんか再演できるといいと思う。
というわけで、「ヨシオカにビー・ケアフル! マメにブログを更新する音楽評論家」(by 高山広)ですので、さっそくその時の話をご紹介してしまいました。(笑)
+++++
◎高山広
http://www.schop.jp/
☆7/22(土) 目黒Midnitehour live
目黒のミッド・”密航ナイトアワー”(タイトル後日発表)
20:00open/21:00start(要予約)03-3444-2285 http://www.midnitehour.net/
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
なりきり。
夜、携帯に一通のメールが届いた。「ただ今ミッドナイト・アワーでダンス・ウィズ・マイ・ファーザーがかかってます」 『ソウル・サーチン・ザ・セッションVOL。1』で見事な一人芝居を演じた高山広さんだった。ちょうど、1本原稿を終え、おなかも減ったところだったので、ミッドナイト・アワーに向かうことにした。
先日はお疲れ様、という感じで、当日の話などをいろいろした。本番当日、僕は演技を追えた高山さんが、数週間前までルーサーを知らなかった、という話をして、パネリストの松尾さんや尾臺さんを驚かせたがちょっと説明不足感があるので、補足してみたい。
5月中旬、武蔵小山のソウルバー、ゲッコーで偶然高山さんを紹介され、「ルーサーというシンガーの物語を10分くらいでできませんか」みたいな話をしてみた。興味は持っていただいたらしく、とりあえず、音資料、紙資料を渡すことにした。ちょうど数日後の5月20日(土)に目黒ミッドナイトアワーでライヴがあるので、資料渡しがてらライヴを見た。(その時の感想文は下記に↓)
May 22, 2006
Takayama Hiroshi One Man Stage Play
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200605/2006_05_22.html
ここからが驚愕の新事実! 渡したCDは数枚、『ベスト』、『エッセンシャル』、『ネヴァー・トゥ・マッチ』、『ライヴ』、そして、『ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー』。紙資料はこのブログで書いていたルーサー関連の記事(訃報記事、ダンス・ウィズ・マイ・ファザー秘話、訳詞など)と、『ネヴァー・トゥ・マッチ』の長編ライナー。ちなみに書いたのは松尾潔さんと僕。
この日以来、高山さんはまず毎日一日中ルーサーのCDばっかり聴くようになったという。ルーサー漬けになる日々の中で、ふと歌詞を見たいと思ったことがあったそうだ。(僕はCDだけを渡したので、歌詞カードがついていなかった) 「だけど、歌詞を見るよりは、歌声そのものとか、息遣い、声の出し方なんかをじっくり徹底的に聴こうと思って、(歌詞の)意味はわからなくても、ずっと聴き続けた。そして、曲けっこう覚えましたよ」と彼は言う。
そうして聴いているうちに歌詞カードはなくとも、いくつか歌えるような曲もでてきた。「たとえば『ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー』は(アルバムの)7曲目で、『バイ・ミー・ア・ローズ』は4曲目ですよね。これがものすごく気に入ってね。曲順とかも覚えちゃいましたよ。やさしいですよね、この人、繊細というか」
つまり、高山さんはルーサーのCDから流れてくる曲を何度も何度も聴き続けることによって、ルーサーというのはどのような人物で、どのような性格でどんなタイプの人間なのか、ということをある程度知るにいたったのだ。さすが人物観察力、洞察力の素晴らしい高山さんである。その時、言葉の壁は関係ない。こうして、高山さんはすっかりシンガー、ルーサーの大ファンになってしまった。それからおもむろに紙資料を読み込み始めた。そして、さらにルーサーの人柄に惚れこんだ。
「僕自身もその人(今回はルーサー)に惚れこまないと(演じることは)できないですよ。でも、このイヴェントは出演者や来てる人たち全員がルーサーへの愛があってよかったですよね。本当に楽しかったですよ。(いろんな反響を聞いて)ほっとしてるところです」と言った。
ルーサーの資料の中から、いくつかのエピソードにフォーカスし、彼は台本を書き上げた。リハの時にそれをいただいたが、A4の紙に3枚程度のものだ。印象に残っているフレーズがある。たとえば、「人は皆、弱い生き物さ。だけど、その弱さを心底知っている者こそが本当の強い人間なんだ。強さとは、優しさだ。優しさとは愛だ。お前には愛の力(パワー・オブ・ラヴ)、そしてそれを信じる心が備わっていたのさ。世界中がお前に感謝している。ねえ、みなさん!」 ここで、観客席から拍手と声援。これなど、まさに彼が音を聴き込み、資料を読み込み、イメージしたルーサー・ヴァンドロスなのだが、本当にその通りだと思う。リアルだ。この英語版を作って、それこそディーヴァに見てもらいたい。
台本を書き上げた後、いつどこで練習するんですか。「どこでも、やってますよ。歩きながらでも。車乗ってる時でも」 一日中ルーサーモードになっているらしい。高山さんをよく知るミッドナイト・アワーのナル君は、「ある時から、高山さん、ルーサーになりきってましたよ。それを見て、これは絶対うまくいくなと思いました」と打ち明ける。
6月29日(木)、バンドのリハーサルの後、高山さんが通しで一回やってくれた。途中、止まったりしていたので25分くらいになっていた。その時点では「本番はもう少し短くなります。短く作ったものを長くするのは大変なんですが、長く作ったものを短くするほうが簡単なんで」ということだった。僕は彼に言った。「まあ、15分くらいでまとめていただければうれしいんですが、ひとたびライヴ始まったら、もう高山さんのものですから(笑)」 つまり、始まったら20分になろうが、25分になろうが、もう僕は止められないという意味だ。腹はくくった。(笑)
30日夜。進行表を作って関係者に送った。そこに曲目などを書いておいたのだが、高山さんの演目に、僕はリハを見て勝手に「Heaven’s Studio (ヘヴンズ・スタジオ=天国のスタジオ)」とつけた。ただ当日はあまり予断を与えてもよくないと思い「ルーサー物語」とだけ紹介したのだが、高山さんも気に入っていただいたみたいでよかった。正式なタイトルは、「ヘヴンズ・スタジオ〜ルーサー物語」にでもしましょうか。(笑)
ところで高山さん、歌も歌えるなら、今度は自分の歌のフレーズもいれてロング・ヴァージョンでやってみるというのは、どうですか? 「いやいやいや・・・(笑) 歌は自信ないです。でも、ロング・ヴァージョンはできますね」 あるいは、人前でやるのではなく、たとえば音だけで「ラジオ・ヴァージョン」はできますか。「それも、ちょっと変えてできます。なんなりと〜」 一度だけではもったいない。どこかでなんか再演できるといいと思う。
というわけで、「ヨシオカにビー・ケアフル! マメにブログを更新する音楽評論家」(by 高山広)ですので、さっそくその時の話をご紹介してしまいました。(笑)
+++++
◎高山広
http://www.schop.jp/
☆7/22(土) 目黒Midnitehour live
目黒のミッド・”密航ナイトアワー”(タイトル後日発表)
20:00open/21:00start(要予約)03-3444-2285 http://www.midnitehour.net/
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
【ソウル・サーチャーズ・メンバー動向一覧】
告知。
というわけで、『ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1』に参加していただいたミュージシャン、シンガー、パネリストたちのウェッブなどを一挙にまとめてみた。軽くできると思ったら、予想以上に手間取り、けっこうな量になった。本当は昨日まとめてアップしようと思ったが、今日になってしまいました。
土曜日の『ソウル・サーチン』でそのパフォーマンスをご覧になって興味を持たれたアーティストがいたら、ぜひ、次のような会場に足を運ばれてみたらいかがだろう。
■ソウル・サーチン、ソウル・サーチャーズ関連のウェッブ
◎ケイリブ・ジェームス
http://www.kalebjames.com/
ケイリブ・代官山ゼクス
http://www.ystable.co.jp/restaurant/xexdaikanyama/
7月7日(金)、7月15日(土)、7月20日(木)、7月25日(火)、7月27日(木)
いずれも午後9時から。ピアノの弾き語り。チャージ1000円。
◎日野賢二
http://www2.odn.ne.jp/jino-fan/index.htm
7月8日(土)
西麻布 Avenue
http://avenue2005.com/
03-6406-3888 Ippei Brown with JINO JAM BAND
Jay Stixx(drs) Zaindre(g) Bigg Boyy"T"(key)
open17:00 1st 18:00/2nd 20:00 3500円/学割2000円(要:学生証)
7月16日(日)
六本木Alfie
http://homepage1.nifty.com/live/alfie/
03-3479-2037 JINO JAM Jay Stixx(drs) Zaindre(g) Bigg Boyy"T"(key) チャージ4725円
◎ガッツ
http://gats.tv/
◎高田真
「筆不精のため、ブログ、ウェッブなどないんです(笑)」とのこと。近々では下記ライヴが。
7月21日(金)高円寺 次郎吉
http://www.jirokichi.net/
Koju Session(2700円)
open / 18:30〜 start / 19:30〜
東京都杉並区高円寺北2-3-4高円寺ビルB1
Tel&Fax 03-3339-2727
山本公樹sax 養父貴g 小松秀行b 高田真dr 渡辺剛key
◎ゲイリー・スコット
http://www.gshstudios.com/
◎シャンティ
http://snydersmarket.com/shanti.html
7月9日(日曜) 10th Year Anniversary Party Live - ( duo with Kihara Ryousuke ) 開場15;30、開演16:00 中目黒・楽屋 03-3714-2607
http://www.rakuya.net/
前売り3,150 当日3,675 学生2,100(小学生以下無料 ) 全席自由 (ご予約)
7月14日(月曜) 横浜・ヘイジョー
http://www.ne.jp/asahi/hey-joe/yokohama/
Tel:045-313-3631 開場 18:00 開演 19:30♪予約2,500♪当日3,000 SHANTI (vo/keys) GATS(gt/vo)山口周平(gt)竹本一匹(perc)
◎高山広
http://www.schop.jp/
☆7/16(日)『高山広 カフェ・ライヴ in 仙台』
7/16開場17:30/開演18:00全席自由2.000ワンドリンク付き会場カフェ・プロコプ 定員30名程度、仙台市営地下鉄 広瀬通 駅下車、徒歩3分ブラザー軒向い2F問い合わせカフェ・プロコプ022-227-2045 ウェルパフォーミングアーツ022-771-1432 wel@d1.dion.ne.jp
☆7/22(土) 目黒Midnitehour live
目黒のミッド・”密航ナイトアワー”(タイトル後日発表)
20:00open/21:00start(要予約)03-3444-2285 http://www.midnitehour.net/
☆7/23(日)宮城・本吉町、峰仙寺・夏祭り 本堂ライヴ!!
☆7/30(日)青森市LIVE!!
開演14:00?
会場 たこ八2階(青森市古川2-19-18)
お問い合せ 空間実験室2006事務局 090-9423-1009/MAIL:kukan06@jomon.ne.jp
URL:http://artizan.fromc.jp/spacelab2006/
◎木下航志
http://www.kishitakohshi.com/
木下航志・ライヴ
2006年7月29日(土) 埼玉 開場14:00 開演14:25
会 場: 行田市商工センターホール(埼玉県)
チケット: 前売券1,200円(当日券1,500円)
8月10日(木) 大阪 開場18:30 開演19:00
会 場: 大阪市中央公会堂
前 売: 3000円 (税込)
発 売 日: 6月24日(土)
チケット: チケットぴあ:0570-02-9999&9966(Pコード:231-633)
電子チケットぴあ:http://pia.jp/t/kansai
ローソンチケット:0570-084-005(Lコード:59783)
e+:http://eee.eplus.co.jp
お問合せ: 大阪ウドー音楽事務所 06-6341-4506
8月11日(金) 名古屋 開場18:00 開演19:00
会 場: クラブクアトロ
前 売: 3000円 (税込)
発 売 日: 6月4日(日)
チケット: チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:231−430)
ローソンチケット:0570-084-004(Lコード:45047)
e+:http://eee.eplus.co.jp
8月13日(日) 東京: 開場15:00 開演16:00
会 場: DUO MUSIC EXCHANGE
発 売 日: 5月27日(土)
チケット: チケットぴあ:0570-02-9999※オペレーター対応
0570-02-9966(Pコード:231-589)※音声ガイダンス
ローソンチケット:0570-06-3003(Lコード:38758)※音声ガイダンス
e+:http://eee.eplus.co.jp
お問合せ: オデッセー 03-3560-3930(平日11:00〜18:00)
8月16日(水) 仙台 : 開場18:00 開演18:30
会 場: 仙台市シルバーセンター・交流ホール 仙台市青葉区花京院1-3-2
チケット: 全席自由 2,800円(税込)
お問合せ: 申し込み/お問い合わせ:022-773-2858(藤良子)
◎ゴスペラーズ
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/TheGospellers/
「SOUL POWER なにわ SUMMIT 2006」
公演日 : 06/7/16(日)
会場 : 大阪WTCオープンエアスタジアム
開場 : 14:00 開演 : 16:00
料金(税込) : ¥7,000(税込)
問い合わせ先 : キョードーチケットセンター TEL:06-6233-8888
備考 : 出演:ゴスペラーズ、ゴスペラッツ、鈴木雅之、Skoop On Somebody、JAYE & SILKY、RHYMESTER
「SOUL POWER TOKYO SUMMIT 2006」
公演日 : 06/7/26(水)
会場 : 国立代々木競技場第一体育館
開場 : 17:30 開演 : 18:30
料金(税込) : ¥7,000(税込)
問い合わせ先 : ディスクガレージ TEL:03-5436-9600
備考 : 出演:ゴスペラーズ、ゴスペラッツ、鈴木雅之、Skoop On Somebody、SOY SOUL
公演日 : 06/7/27(木)
会場 : 国立代々木競技場第一体育館
開場 : 17:30 開演 : 18:30
料金(税込) : ¥7,000(税込)
問い合わせ先 : ディスクガレージ TEL:03-5436-9600
備考 : 出演:ゴスペラーズ、ゴスペラッツ、鈴木雅之、Skoop On Somebody、三浦大知
◎マル
http://plaza.rakuten.co.jp/marumusicvox/
8月19日(土)渋谷プラグ
http://www.shibuya-plug.tv/top.html
◎ディーヴァ・グレイ
現在ディーヴァが音楽の先生をしている学校の紹介ページ
http://www.hitsvillage.com/2nd/instructor/instructor_diva.html
ディーヴァに関する情報サイト(ディーヴァのオフィシャルではありません)
http://www.discomuseum.com/DivaGray.html
ディーヴァがブレンダ・ヴォーンのライヴにゲスト出演
(Vo)Brenda Vaughn、Robbie Danzie、Diva Gray (Key)Philip woo
(Key/Vo)Kalib James (B)Clifford Archer (Ds)David Brown (G)Masato Ishinari
場所ブルースアレー 2006年9月19日(火) 開場18時、開演19時半
前売券 テーブル席(指定)4,000
当日券は500UP (各税込)
★予約開始日(一般):7月12日(水)14:00〜インターネットまたは電話予約 予約専用電話 03-5740-6041
◎和田昌哉
http://www.rhythmzone.net/wadamasaya/index.html
■“Off the Record” Productions Vol.5に出演決定!
日時:2006年8月4日(金)
場所:440(four forty)
料金:前売り 2,500、当日 3,000 (1order別)
開場時間:18:30開演時間:19:00
出演:和田昌哉/光永泰一朗/ほか
予約受付先:440(four forty) 03-5481-4143 ※14:00〜20:00
詳細はコチラ:440 (four forty)http://www.club251.co.jp/440/
◎松尾潔
http://www.nevertoomuch.jp
◎岡伸昭
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/oka.html
◎尾臺順子
http://www.nhk.or.jp/soul/index_odai.html
◎吉岡正晴
http://www.soulsearchin.com/
プリンス・トーク・イヴェントに出演。
2006年7月9日(日)Talk about PRINCE vol.4
Open:18:00/Start 19:00/Close 22:30
Place: ネイキッドロフト新宿
Fee :2,000円(飲食代別)
Host:テリー植田 / TUNA
Guest:吉岡正晴 / 安斎肇
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EVENT>ANNOUNCEMENTS
告知。
というわけで、『ソウル・サーチン・ザ・セッションVol.1』に参加していただいたミュージシャン、シンガー、パネリストたちのウェッブなどを一挙にまとめてみた。軽くできると思ったら、予想以上に手間取り、けっこうな量になった。本当は昨日まとめてアップしようと思ったが、今日になってしまいました。
土曜日の『ソウル・サーチン』でそのパフォーマンスをご覧になって興味を持たれたアーティストがいたら、ぜひ、次のような会場に足を運ばれてみたらいかがだろう。
■ソウル・サーチン、ソウル・サーチャーズ関連のウェッブ
◎ケイリブ・ジェームス
http://www.kalebjames.com/
ケイリブ・代官山ゼクス
http://www.ystable.co.jp/restaurant/xexdaikanyama/
7月7日(金)、7月15日(土)、7月20日(木)、7月25日(火)、7月27日(木)
いずれも午後9時から。ピアノの弾き語り。チャージ1000円。
◎日野賢二
http://www2.odn.ne.jp/jino-fan/index.htm
7月8日(土)
西麻布 Avenue
http://avenue2005.com/
03-6406-3888 Ippei Brown with JINO JAM BAND
Jay Stixx(drs) Zaindre(g) Bigg Boyy"T"(key)
open17:00 1st 18:00/2nd 20:00 3500円/学割2000円(要:学生証)
7月16日(日)
六本木Alfie
http://homepage1.nifty.com/live/alfie/
03-3479-2037 JINO JAM Jay Stixx(drs) Zaindre(g) Bigg Boyy"T"(key) チャージ4725円
◎ガッツ
http://gats.tv/
◎高田真
「筆不精のため、ブログ、ウェッブなどないんです(笑)」とのこと。近々では下記ライヴが。
7月21日(金)高円寺 次郎吉
http://www.jirokichi.net/
Koju Session(2700円)
open / 18:30〜 start / 19:30〜
東京都杉並区高円寺北2-3-4高円寺ビルB1
Tel&Fax 03-3339-2727
山本公樹sax 養父貴g 小松秀行b 高田真dr 渡辺剛key
◎ゲイリー・スコット
http://www.gshstudios.com/
◎シャンティ
http://snydersmarket.com/shanti.html
7月9日(日曜) 10th Year Anniversary Party Live - ( duo with Kihara Ryousuke ) 開場15;30、開演16:00 中目黒・楽屋 03-3714-2607
http://www.rakuya.net/
前売り3,150 当日3,675 学生2,100(小学生以下無料 ) 全席自由 (ご予約)
7月14日(月曜) 横浜・ヘイジョー
http://www.ne.jp/asahi/hey-joe/yokohama/
Tel:045-313-3631 開場 18:00 開演 19:30♪予約2,500♪当日3,000 SHANTI (vo/keys) GATS(gt/vo)山口周平(gt)竹本一匹(perc)
◎高山広
http://www.schop.jp/
☆7/16(日)『高山広 カフェ・ライヴ in 仙台』
7/16開場17:30/開演18:00全席自由2.000ワンドリンク付き会場カフェ・プロコプ 定員30名程度、仙台市営地下鉄 広瀬通 駅下車、徒歩3分ブラザー軒向い2F問い合わせカフェ・プロコプ022-227-2045 ウェルパフォーミングアーツ022-771-1432 wel@d1.dion.ne.jp
☆7/22(土) 目黒Midnitehour live
目黒のミッド・”密航ナイトアワー”(タイトル後日発表)
20:00open/21:00start(要予約)03-3444-2285 http://www.midnitehour.net/
☆7/23(日)宮城・本吉町、峰仙寺・夏祭り 本堂ライヴ!!
☆7/30(日)青森市LIVE!!
開演14:00?
会場 たこ八2階(青森市古川2-19-18)
お問い合せ 空間実験室2006事務局 090-9423-1009/MAIL:kukan06@jomon.ne.jp
URL:http://artizan.fromc.jp/spacelab2006/
◎木下航志
http://www.kishitakohshi.com/
木下航志・ライヴ
2006年7月29日(土) 埼玉 開場14:00 開演14:25
会 場: 行田市商工センターホール(埼玉県)
チケット: 前売券1,200円(当日券1,500円)
8月10日(木) 大阪 開場18:30 開演19:00
会 場: 大阪市中央公会堂
前 売: 3000円 (税込)
発 売 日: 6月24日(土)
チケット: チケットぴあ:0570-02-9999&9966(Pコード:231-633)
電子チケットぴあ:http://pia.jp/t/kansai
ローソンチケット:0570-084-005(Lコード:59783)
e+:http://eee.eplus.co.jp
お問合せ: 大阪ウドー音楽事務所 06-6341-4506
8月11日(金) 名古屋 開場18:00 開演19:00
会 場: クラブクアトロ
前 売: 3000円 (税込)
発 売 日: 6月4日(日)
チケット: チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:231−430)
ローソンチケット:0570-084-004(Lコード:45047)
e+:http://eee.eplus.co.jp
8月13日(日) 東京: 開場15:00 開演16:00
会 場: DUO MUSIC EXCHANGE
発 売 日: 5月27日(土)
チケット: チケットぴあ:0570-02-9999※オペレーター対応
0570-02-9966(Pコード:231-589)※音声ガイダンス
ローソンチケット:0570-06-3003(Lコード:38758)※音声ガイダンス
e+:http://eee.eplus.co.jp
お問合せ: オデッセー 03-3560-3930(平日11:00〜18:00)
8月16日(水) 仙台 : 開場18:00 開演18:30
会 場: 仙台市シルバーセンター・交流ホール 仙台市青葉区花京院1-3-2
チケット: 全席自由 2,800円(税込)
お問合せ: 申し込み/お問い合わせ:022-773-2858(藤良子)
◎ゴスペラーズ
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/TheGospellers/
「SOUL POWER なにわ SUMMIT 2006」
公演日 : 06/7/16(日)
会場 : 大阪WTCオープンエアスタジアム
開場 : 14:00 開演 : 16:00
料金(税込) : ¥7,000(税込)
問い合わせ先 : キョードーチケットセンター TEL:06-6233-8888
備考 : 出演:ゴスペラーズ、ゴスペラッツ、鈴木雅之、Skoop On Somebody、JAYE & SILKY、RHYMESTER
「SOUL POWER TOKYO SUMMIT 2006」
公演日 : 06/7/26(水)
会場 : 国立代々木競技場第一体育館
開場 : 17:30 開演 : 18:30
料金(税込) : ¥7,000(税込)
問い合わせ先 : ディスクガレージ TEL:03-5436-9600
備考 : 出演:ゴスペラーズ、ゴスペラッツ、鈴木雅之、Skoop On Somebody、SOY SOUL
公演日 : 06/7/27(木)
会場 : 国立代々木競技場第一体育館
開場 : 17:30 開演 : 18:30
料金(税込) : ¥7,000(税込)
問い合わせ先 : ディスクガレージ TEL:03-5436-9600
備考 : 出演:ゴスペラーズ、ゴスペラッツ、鈴木雅之、Skoop On Somebody、三浦大知
◎マル
http://plaza.rakuten.co.jp/marumusicvox/
8月19日(土)渋谷プラグ
http://www.shibuya-plug.tv/top.html
◎ディーヴァ・グレイ
現在ディーヴァが音楽の先生をしている学校の紹介ページ
http://www.hitsvillage.com/2nd/instructor/instructor_diva.html
ディーヴァに関する情報サイト(ディーヴァのオフィシャルではありません)
http://www.discomuseum.com/DivaGray.html
ディーヴァがブレンダ・ヴォーンのライヴにゲスト出演
(Vo)Brenda Vaughn、Robbie Danzie、Diva Gray (Key)Philip woo
(Key/Vo)Kalib James (B)Clifford Archer (Ds)David Brown (G)Masato Ishinari
場所ブルースアレー 2006年9月19日(火) 開場18時、開演19時半
前売券 テーブル席(指定)4,000
当日券は500UP (各税込)
★予約開始日(一般):7月12日(水)14:00〜インターネットまたは電話予約 予約専用電話 03-5740-6041
◎和田昌哉
http://www.rhythmzone.net/wadamasaya/index.html
■“Off the Record” Productions Vol.5に出演決定!
日時:2006年8月4日(金)
場所:440(four forty)
料金:前売り 2,500、当日 3,000 (1order別)
開場時間:18:30開演時間:19:00
出演:和田昌哉/光永泰一朗/ほか
予約受付先:440(four forty) 03-5481-4143 ※14:00〜20:00
詳細はコチラ:440 (four forty)http://www.club251.co.jp/440/
◎松尾潔
http://www.nevertoomuch.jp
◎岡伸昭
http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/oka.html
◎尾臺順子
http://www.nhk.or.jp/soul/index_odai.html
◎吉岡正晴
http://www.soulsearchin.com/
プリンス・トーク・イヴェントに出演。
2006年7月9日(日)Talk about PRINCE vol.4
Open:18:00/Start 19:00/Close 22:30
Place: ネイキッドロフト新宿
Fee :2,000円(飲食代別)
Host:テリー植田 / TUNA
Guest:吉岡正晴 / 安斎肇
+++++
EVENT>ANNOUNCEMENTS
【話はエイント・ノー・ストッピン・・・】
エンドレス。
本編でも書き足りないことはまだまだある。例えば、今回歌われなかったルーサーの曲。"How Many Times Can We Say Goodbye", "Until You Come Back To Me", "There’s Nothing Better Than Love", "Any Love", "She Won’t Talk To Me", そして、"Here And Now", "Power Of Love", "The Best Thing In Life Are Free", "Take You Out", "I’d Rather"...。この他にもまだまだある。チェンジ時代の作品、バイオニックブギーのもの、クインシーのアルバムで歌っていた作品などなど。
オンステージは通訳もいれると計22名。スタッフはさらにこれ以上います。ちょっとした大所帯のツアーだ。
さて、終わった後・・・。ソウル・サーチャーズのメンバーたちと近くで軽く打ち上げ。いきなり、ジーノとケイリブのジョーク合戦が始まった。
ミュージシャン、シンガーたちから次は何をやるの、という声がかかる。そこから出る声は、例えば、アル・グリーン、カーティス、テンプテーションズ、アレサ・フランクリン、アイズレーなどなど。みな、それぞれやってみたいアーティストがあるようだ。ガッツは「アイズレーだったら、俺、ロナルド(リード・ヴォーカル)とアーニー(ギター)、両方できますよ」と宣言。マル、シャンティら女性陣からは、「アレサ、アレサ」のコール。
ジーノからは、「このメンバーでアルバム作らなきゃ。なんで、アルバム作ろうって思わないの? レコード会社の人とかみんな知ってるんでしょ」とせっつかれる。(笑)
「一人のアーティストにスポットを当てることによって、ミュージシャン全員の方向性が一つになって、かなりの一体感が生まれる。このソウル・サーチンはそこがすばらしい」 「ライヴだけでなく、トークがあって曲を聞かせるというこんなイヴェントは他にないよ」 誰が正確にどういったかはもう覚えてないのだが、いろんな意見がでた。
「7時半に(上の楽屋から)下に降りようとしたら、まだお客さんが列を作って入場を待っていた。次は、2ナイツ(2晩)やるか、あるいは、より大きな会場にするか、考えないとね」 「ディーヴァ・グレイという本当にルーサーと接点があった人物が出てくれたことによって、このトリビュートがよりリアルなものになった」
今回の名言。松尾さんがルーサーとインタヴューした時に撮影したツーショットの写真を見ながら話をした時のこと。ルーサーとケイリブが似ている、という話になった。「似てるのは、体重だな」とケイリブ。そこで僕が「ケイリブとルーサーはどっちが重い?」と尋ねた。「今? 今は僕のほうが重いよ」(笑) そこで松尾さんの一言。「ソウルの重さは計れない!」。
今回の秘密。木下航志君は、僕の連絡ミスのせいで、アンコール曲「エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ」を直前まで聴くことができなかった。かなり前に、「ネヴァー・トゥ・マッチ」を最後にしようと話があって、それがアンコールだと思っていた。ところが、いつの時点かでそれが「エイント・ノー・ストッピン・・・」に変わった。結局、金曜日(本番前日)夜、航志君はCDを初めて聴いた。それから何回か聴いてマスターした。さすがに歌のサビのところは覚えきれず、歌詞カードを点字で打ち、ローズ(キーボード)の上に貼って歌ったのだ。しかし、それでもあの熱唱だ。恐るべき木下航志! (笑)
今回の奇遇。松尾さんが持ってきたパンフレット。ルーサーが出演した「エッセンス・ミュージック・フェスティヴァル」の記念すべき第一回は、なんと1995年7月1日の土曜日に行われていた。その10年後にルーサーは他界し、11年後には同じ土曜日にトリビュートが行われた。
今回の僕の反省点。今回は前回以上に立ち見の方が多くなり、また当日いらっしゃろうとした方は、入れなかった。さすがに4時間以上の立ち見はかなり厳しいと思う。この点は、主催者としてはお詫びするしかない。策を考えたいと思います。もう一点、内容が多すぎて、トークが少なかった。これは大きな反省点。
飲み、食べ、話は終わらない。エンドレスだ。
ということで、すでにたくさんのコメントがBBSにも書かれています。ありがとうございます。なんなりと書き込んでください。
http://bbs6.cgiboy.com/9R0175079/
(ソウル・サーチャーズ関連ウェッブ一覧は明日アップします)
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
エンドレス。
本編でも書き足りないことはまだまだある。例えば、今回歌われなかったルーサーの曲。"How Many Times Can We Say Goodbye", "Until You Come Back To Me", "There’s Nothing Better Than Love", "Any Love", "She Won’t Talk To Me", そして、"Here And Now", "Power Of Love", "The Best Thing In Life Are Free", "Take You Out", "I’d Rather"...。この他にもまだまだある。チェンジ時代の作品、バイオニックブギーのもの、クインシーのアルバムで歌っていた作品などなど。
オンステージは通訳もいれると計22名。スタッフはさらにこれ以上います。ちょっとした大所帯のツアーだ。
さて、終わった後・・・。ソウル・サーチャーズのメンバーたちと近くで軽く打ち上げ。いきなり、ジーノとケイリブのジョーク合戦が始まった。
ミュージシャン、シンガーたちから次は何をやるの、という声がかかる。そこから出る声は、例えば、アル・グリーン、カーティス、テンプテーションズ、アレサ・フランクリン、アイズレーなどなど。みな、それぞれやってみたいアーティストがあるようだ。ガッツは「アイズレーだったら、俺、ロナルド(リード・ヴォーカル)とアーニー(ギター)、両方できますよ」と宣言。マル、シャンティら女性陣からは、「アレサ、アレサ」のコール。
ジーノからは、「このメンバーでアルバム作らなきゃ。なんで、アルバム作ろうって思わないの? レコード会社の人とかみんな知ってるんでしょ」とせっつかれる。(笑)
「一人のアーティストにスポットを当てることによって、ミュージシャン全員の方向性が一つになって、かなりの一体感が生まれる。このソウル・サーチンはそこがすばらしい」 「ライヴだけでなく、トークがあって曲を聞かせるというこんなイヴェントは他にないよ」 誰が正確にどういったかはもう覚えてないのだが、いろんな意見がでた。
「7時半に(上の楽屋から)下に降りようとしたら、まだお客さんが列を作って入場を待っていた。次は、2ナイツ(2晩)やるか、あるいは、より大きな会場にするか、考えないとね」 「ディーヴァ・グレイという本当にルーサーと接点があった人物が出てくれたことによって、このトリビュートがよりリアルなものになった」
今回の名言。松尾さんがルーサーとインタヴューした時に撮影したツーショットの写真を見ながら話をした時のこと。ルーサーとケイリブが似ている、という話になった。「似てるのは、体重だな」とケイリブ。そこで僕が「ケイリブとルーサーはどっちが重い?」と尋ねた。「今? 今は僕のほうが重いよ」(笑) そこで松尾さんの一言。「ソウルの重さは計れない!」。
今回の秘密。木下航志君は、僕の連絡ミスのせいで、アンコール曲「エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ」を直前まで聴くことができなかった。かなり前に、「ネヴァー・トゥ・マッチ」を最後にしようと話があって、それがアンコールだと思っていた。ところが、いつの時点かでそれが「エイント・ノー・ストッピン・・・」に変わった。結局、金曜日(本番前日)夜、航志君はCDを初めて聴いた。それから何回か聴いてマスターした。さすがに歌のサビのところは覚えきれず、歌詞カードを点字で打ち、ローズ(キーボード)の上に貼って歌ったのだ。しかし、それでもあの熱唱だ。恐るべき木下航志! (笑)
今回の奇遇。松尾さんが持ってきたパンフレット。ルーサーが出演した「エッセンス・ミュージック・フェスティヴァル」の記念すべき第一回は、なんと1995年7月1日の土曜日に行われていた。その10年後にルーサーは他界し、11年後には同じ土曜日にトリビュートが行われた。
今回の僕の反省点。今回は前回以上に立ち見の方が多くなり、また当日いらっしゃろうとした方は、入れなかった。さすがに4時間以上の立ち見はかなり厳しいと思う。この点は、主催者としてはお詫びするしかない。策を考えたいと思います。もう一点、内容が多すぎて、トークが少なかった。これは大きな反省点。
飲み、食べ、話は終わらない。エンドレスだ。
ということで、すでにたくさんのコメントがBBSにも書かれています。ありがとうございます。なんなりと書き込んでください。
http://bbs6.cgiboy.com/9R0175079/
(ソウル・サーチャーズ関連ウェッブ一覧は明日アップします)
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
【ソウル・サーチン・ザ・セッション:舞台裏では・・・】
サプライズ。
楽屋でケイリブに僕が言った。「ねえ、この薔薇、どこかディーヴァに見つからないようにおいといてよ」 「う〜む、そうだな、じゃあ、冷蔵庫にいれておこう」 「それはいい」
岡さんにいろんな色の薔薇を10本ほど買ってきてもらっていた。まあ、いわゆる仕込というやつですが。10本くらいあれば、演出にはなるかな、と思い。青い薔薇はとても綺麗だ。なんとか、ケイリブが小さな冷蔵庫の中に薔薇を押し込む。「折らないようにね」 幸い冷蔵庫は空だった。
そして、ディーヴァのトークが終わり、歌へ。後半から1本、また1本と薔薇がステージで歌うディーヴァの元に渡される。そして、曲が終わると、一斉に何人ものお客さんが片手に薔薇を持ち立ち上がって、ステージに押し寄せた。
「オー・マイ・ゴッド! ドント(やめて、うそでしょう?)」とつぶやいた。ピアノの前で見ていたケイリブが驚いた表情を見せた。「一体どうなってるんだ? 冷蔵庫にはこんなにいれてなかったぞ」 バックでパーカッションをプレイしていたゲイリーが前に出て、抱えきれなくなっていた薔薇をファンから受け取った。両手一杯、さらに、ゲイリーが持ち、ディーヴァは一言メッセージを。「ルーサー、ディス・イズ・フォー・ユー」 そして、ルーサーのことを一言述べ、ステージを降りた。その間も拍手は鳴り止まない。ケイリブが一言もらした。「ホワット・ア・サプライズ(なんというサプライズだ)」。
そして、ショーがすべて終わって、ケイリブが尋ねてきた。「おい、薔薇、あんなに冷蔵庫にいれていたっけ?」 「いや、10本だけだよ」 「どうしたんだ?」 ということで、ブログで前日に呼びかけたことを明かした。ケイリブが言った。「そうか、じゃあ、マサハル、君は薔薇を買う必要、なかったな(笑)」 「ははは」
それにしても盛りだくさんでした。笑いあり、感動あり、涙あり。こんなに密度濃くていいんだろうか。(笑) 僕としては、まったくの新しい試みで一体どうなるか興味津々だった高山広さんの一人芝居が圧倒的に支持され、大好評だったのでひじょうに嬉しかった。熱演でした。彼は小さなワイアレス・マイクを使ったのだが、これは普段はブルースアレーにはなかったので、わざわざ準備してもらった。これで彼は両手を使えるので思う存分演技ができるわけだ。
実は木曜日に音のリハーサルの後、同じスタジオで高山さんにほぼ完成品を見せてもらった。その時点では、原稿というか台本をちらちら見ながら、演技してくれたのだが、後半は僕もかなりぐっときて、「これはいける」と確信した。そして、本番ではぐっとおしゃれな衣装に身を包みルーサーを演じてくれた。ベストに帽子に。すばらしい。機会があったら、ぜひどこかで再演をお願いしたい。一度リハで見ていても、最後はさすがにやられた。ストーリーの組み立てが実にうまい。
「感動を与えるのに、知識の量は関係ないですね(笑)」と松尾さんのコメント。というのは高山さんは、僕と会うまでルーサーのことは知らなかった。僕がいくつかの紙資料とCDを何枚かお渡しして、「ご自由にお作りください」と言ってできてきたのがこれだった。
それにしても、リハでは台本を見ながら、途中、つっかえたりもしていたのに、本番では完璧に完成しているのだから、さすがプロだ。また、リハでは「ねえ、みなさん」と観客に尋ねるシーンがあったが、本番では見事に観客から拍手が巻き起こり、感動した。高山さん、そして、観客のみなさん、ありがとうございます。
(続く)
■ソウル・サーチャーズで堂々ギターとヴォーカルを担当してくれたガッツのライヴが今日(7月4日)、あります。ブルースアレー、7時半。
http://gats.tv/
http://www.bluesalley.co.jp/
■関連アーティストのウェッブ一覧を明日掲載します。
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
サプライズ。
楽屋でケイリブに僕が言った。「ねえ、この薔薇、どこかディーヴァに見つからないようにおいといてよ」 「う〜む、そうだな、じゃあ、冷蔵庫にいれておこう」 「それはいい」
岡さんにいろんな色の薔薇を10本ほど買ってきてもらっていた。まあ、いわゆる仕込というやつですが。10本くらいあれば、演出にはなるかな、と思い。青い薔薇はとても綺麗だ。なんとか、ケイリブが小さな冷蔵庫の中に薔薇を押し込む。「折らないようにね」 幸い冷蔵庫は空だった。
そして、ディーヴァのトークが終わり、歌へ。後半から1本、また1本と薔薇がステージで歌うディーヴァの元に渡される。そして、曲が終わると、一斉に何人ものお客さんが片手に薔薇を持ち立ち上がって、ステージに押し寄せた。
「オー・マイ・ゴッド! ドント(やめて、うそでしょう?)」とつぶやいた。ピアノの前で見ていたケイリブが驚いた表情を見せた。「一体どうなってるんだ? 冷蔵庫にはこんなにいれてなかったぞ」 バックでパーカッションをプレイしていたゲイリーが前に出て、抱えきれなくなっていた薔薇をファンから受け取った。両手一杯、さらに、ゲイリーが持ち、ディーヴァは一言メッセージを。「ルーサー、ディス・イズ・フォー・ユー」 そして、ルーサーのことを一言述べ、ステージを降りた。その間も拍手は鳴り止まない。ケイリブが一言もらした。「ホワット・ア・サプライズ(なんというサプライズだ)」。
そして、ショーがすべて終わって、ケイリブが尋ねてきた。「おい、薔薇、あんなに冷蔵庫にいれていたっけ?」 「いや、10本だけだよ」 「どうしたんだ?」 ということで、ブログで前日に呼びかけたことを明かした。ケイリブが言った。「そうか、じゃあ、マサハル、君は薔薇を買う必要、なかったな(笑)」 「ははは」
それにしても盛りだくさんでした。笑いあり、感動あり、涙あり。こんなに密度濃くていいんだろうか。(笑) 僕としては、まったくの新しい試みで一体どうなるか興味津々だった高山広さんの一人芝居が圧倒的に支持され、大好評だったのでひじょうに嬉しかった。熱演でした。彼は小さなワイアレス・マイクを使ったのだが、これは普段はブルースアレーにはなかったので、わざわざ準備してもらった。これで彼は両手を使えるので思う存分演技ができるわけだ。
実は木曜日に音のリハーサルの後、同じスタジオで高山さんにほぼ完成品を見せてもらった。その時点では、原稿というか台本をちらちら見ながら、演技してくれたのだが、後半は僕もかなりぐっときて、「これはいける」と確信した。そして、本番ではぐっとおしゃれな衣装に身を包みルーサーを演じてくれた。ベストに帽子に。すばらしい。機会があったら、ぜひどこかで再演をお願いしたい。一度リハで見ていても、最後はさすがにやられた。ストーリーの組み立てが実にうまい。
「感動を与えるのに、知識の量は関係ないですね(笑)」と松尾さんのコメント。というのは高山さんは、僕と会うまでルーサーのことは知らなかった。僕がいくつかの紙資料とCDを何枚かお渡しして、「ご自由にお作りください」と言ってできてきたのがこれだった。
それにしても、リハでは台本を見ながら、途中、つっかえたりもしていたのに、本番では完璧に完成しているのだから、さすがプロだ。また、リハでは「ねえ、みなさん」と観客に尋ねるシーンがあったが、本番では見事に観客から拍手が巻き起こり、感動した。高山さん、そして、観客のみなさん、ありがとうございます。
(続く)
■ソウル・サーチャーズで堂々ギターとヴォーカルを担当してくれたガッツのライヴが今日(7月4日)、あります。ブルースアレー、7時半。
http://gats.tv/
http://www.bluesalley.co.jp/
■関連アーティストのウェッブ一覧を明日掲載します。
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
【両手いっぱいの薔薇】
薔薇。
ソウル・サーチャーズのメンバーがステージにあがり、ケイリブが紹介を始めた。ジーノ(日野賢二)は、足元にマイ扇風機を持っていて、そこから吹いてくる風で彼の前髪がふわふわ揺れる。マイケル・ジャクソンみたいだ。(笑) 彼の説明では「暑くて汗かくと譜面読めなくなるからね」とのこと。ケイリブが言う。「ルーサーには本当にいい曲がたくさんある。次にやるときには、2晩にわたってやらないとね」 ということで、ここでは4曲をさらりとメドレーに。
そして、サプライズ・ゲストでゴスペラーズから黒沢さん登場。やはりレコーディングで来れない可能性が高かったのだが、水曜あたりに電話で来れることになった。元々もし来れることになったら、「ソー・アメイジング」か「ノックス・ミー・オフ・マイ・フィート」を歌いたいというリクエストだったので、ケイリブとは「ソー・アメイジング」を準備。黒沢さんが来られない場合は、ケイリブとマルとのデュエットで歌われることになっていた。
さすがに黒沢さんはステージ慣れしていて、一気につかむ。そして、マルも堂々とした歌いっぷり。見事なデュエットだった。これを聴いていた航志君は後から僕に「くろさわさんとまるのでゅえっとは、100000てんですよ」とメールをくれた。
「歌い手側から言わせてもらうと、スティーヴィーとルーサーの歌い方は真逆の人なんですよ。スティーヴィーは押しの人、ルーサーは引きの人。(歌い方を一瞬やってみせる) だから、(二人が両極端なので)むずかしいんですけど・・・」と黒沢さんが解説。とはいうものの、スティーヴィー節とルーサー節を端々に入れ込み、さらに黒沢節もまぶし、このあたりは、歌い方の徹底的な研究家である黒沢さんらしさが存分にでている。「僕はぱっとひらめきで歌えないんで、スティーヴィーを歌うとなると、100回聴くんですよ」という。黒沢さんのこの研究熱心なところは、頭が下がる。しかも彼の「歌いたがり」のところは大好き。(笑)
黒沢さん、マルに続いて、シャンティの2度目の登場。ここではアップテンポの「ギヴ・ミー・ザ・リーズン」。マルやケイリブのバックコーラス、ゲイリーのサックスソロ、ちょっとアーニー・アイズレー風のガッツのギターなど、いかにもソウルっぽいバンドサウンドがまとまっている。
そして、今回のルーサー・トリビュートの中でのハイライトのひとつが、ルーサーと親交のあったディーヴァ・グレイの登場だ。ディーヴァは、ルーサーのいろいろな話を、おもしろおかしく話してくれた。「みなさんはご存知ないと思いますが、ルーサーは、私、ロビン・クラークなどとともに、シックのアルバムで歌っていたんです」 「ルーサーはふだんはとってもおもしろい人なんです」 「私もダイエットをしていて、新しいダイエット方法があると、電話してきた」 「ルーサーは、倒れて病床にあった時でも、見舞いに行ったら、一言『アイ・ラヴ・フード』(食べることが大好きなんだ)と言ってた。(笑)」 「シックのレコーディングのメンバーと(ジャケットなどに映ってる)写真のは違うのよ。(コーラスをしているメンバーが違うという意味)」 「遅刻していったら、ナイル・ロジャース(プロデューサー)がギャラを差し引くと行った。ルーサーは、仕事をした分はしっかりギャラをもらうべきと、彼らと戦ってくれた(笑)」
チェンジのヒット曲「パラダイス」もディーヴァが歌っていた。すると、ケイリブが反応。すぐにピアノでワンフレーズを弾き始め、ディーヴァも一緒に歌いだす。しばし、「パラダイス」が歌われ、会場も拍手して大歓迎。
トークを終えてディーヴァが「バイ・ミー・ア・ローズ」を歌う。ルーサーが病床にあったときに、友人たちがよくこの曲をルーサーの枕もとで歌っていたという。ディーヴァは、ゴスペル、ソウルだけでなく、実はクラシックも歌えるようで、ここではしっとりと感動的に少しオペラ風に歌いあげた。しかも、この曲は元々男性(ルーサー)の視点で歌われたもの(6月30日付けブログの歌詞を参照のこと)だが、ディーヴァは女性なので、しっかり女性の視点で歌うために、歌詞の一部を変えていたのだ。
So I bought you a rose on the way home from workのところをYou bought me a rose に、Do all those little things for the rest of your lifeをDo all those little things for the rest of my life にしていた。なるほど、さすがだ。
そして、2番の後半あたりから、一輪の薔薇が彼女の元に。実は僕のほうでも少し用意していたのだが、曲が終わると一斉に薔薇を持った人たちがステージにかけつけたのだ。途中から、ディーヴァもさすがに驚いたようで、「オー・マイ・ゴッド」を連発。ディーヴァが持ちきれなくなり、ゲイリーが代わりに受け取って持つほどまでに。ディーヴァの両腕は抱えきれないほどの薔薇で一杯になった。ディーヴァも感激しただろうが、僕も感激しました。ディーヴァはおそらく汗もかいていたがきっと涙も混ざっていたと思う。
ディーヴァが叫んだ。「オー・マイ・ゴッド、誰か助けて。ルーサー、これはあなたのものよ。アイ・ミス・ユー・ソー・マッチ!」 両腕に薔薇を抱えてマイクをもてなかったので、僕が彼女の口元にマイクを持っていった。「アメリカでは、ブラック・ミュージシャンはなかなかポップへクロスオーヴァーできないけれど、ルーサーはそのことについて戦っていました。いいものは、いい。いいものはいい。(good is good is good...) でも、ルーサーは(グッドよりも上の)エクセレント(すばらしい)でした。ルーサーは素晴らしいものを作るために、努力し戦っていました。この光景をルーサーが見ていたら、どれほど嬉しかっただろうか、きっと喜んでいたと思います」
みんなが薔薇を手渡すのに、しばし時間がかかった。4-50本はあったのかなあ。驚きました。薔薇を持ってきていただいたみなさん、本当にありがとうございます。
興奮冷めやらぬうちに、最後のゲスト登場。昨年のミニアルバムでルーサー曲「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」をカヴァーしていた和田昌哉さんだ。プログラム進行的には、このディーヴァの後に歌う人は誰でもつらいものになる。逆にしておけばよかったと後で反省。
実はここは、最初は「ア・ハウス」だったが、誰も「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」を歌わない感じだったので、和田さんの歌で「ダンス・・・」を行こうということにしていた。ところが、リハのところで高山さんが「ダンス・・・」をCDでフルでかけることになったので、また「ア・ハウス・・・」に戻していただいた。和田さん、バタバタしてすいませんでした。
最後はアップテンポの「ラヴ・ザ・ワン・ユア・ウィズ」(スティーヴブン・スティルスのオリジナル、アイズレー・ブラザースのカヴァーでも有名)を全員で。全員総立ちになった。ミュージシャンがステージから引いて、また戻る時間がもったいなかったので、ケイリブが「戻ったことにして、アンコールをやろう」といい、アンコール曲へ。
これもルーサーがアルバム『ザ・ソングス』でカヴァーしていたマクファーデン&ホワイトヘッドの作品「エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ」だ。このアップテンポ2曲、予想外によかった。ライヴバンドとしてのグルーヴがとてもよかった。僕は、「ラヴ・ザ・ワン・・・」より、「スーパーレイディ」あたりで終わって欲しいとリクエストしたのだが・・・(笑)。結果大正解だった。「エイント・ノー・ストッピン」はもちろん大好きな曲。ディーヴァがさきほどとはまったく違ったファンキーな歌声を聴かせた。航志くんの声もすごい。熱い暑いアンコール終了は、23時20分だった。
2nd Set
show started 21:45
01. (medley) Don’t You Know That (Kaleb & The Soul Searchers)
--Since I Lost My Baby (Kaleb& The Soul Searchers)
--Your Secret Love (Kaleb & The Soul Searchers)
--Wait For Love (Kaleb & The Soul Searchers)
02. So Amazing (Kurosaw Kaoru & Maru & The Soul Searchers)
03. Give Me The Reason (Shanti & The Soul Searchers)
--. Le Freak (a riff of the song) (Diva)
--. Paradise (a riff of the song) (Diva)
04. Buy Me A Rose (Diva Gray & Kaleb James,Gats, Gary)
05. A House Is Not A Home (Wada Masaya & Kaleb James)
06. Love The One You’re With (Soul Searchin’ All Stars)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now (Soul Searchin’ All Stars)
show ended 23:20
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
薔薇。
ソウル・サーチャーズのメンバーがステージにあがり、ケイリブが紹介を始めた。ジーノ(日野賢二)は、足元にマイ扇風機を持っていて、そこから吹いてくる風で彼の前髪がふわふわ揺れる。マイケル・ジャクソンみたいだ。(笑) 彼の説明では「暑くて汗かくと譜面読めなくなるからね」とのこと。ケイリブが言う。「ルーサーには本当にいい曲がたくさんある。次にやるときには、2晩にわたってやらないとね」 ということで、ここでは4曲をさらりとメドレーに。
そして、サプライズ・ゲストでゴスペラーズから黒沢さん登場。やはりレコーディングで来れない可能性が高かったのだが、水曜あたりに電話で来れることになった。元々もし来れることになったら、「ソー・アメイジング」か「ノックス・ミー・オフ・マイ・フィート」を歌いたいというリクエストだったので、ケイリブとは「ソー・アメイジング」を準備。黒沢さんが来られない場合は、ケイリブとマルとのデュエットで歌われることになっていた。
さすがに黒沢さんはステージ慣れしていて、一気につかむ。そして、マルも堂々とした歌いっぷり。見事なデュエットだった。これを聴いていた航志君は後から僕に「くろさわさんとまるのでゅえっとは、100000てんですよ」とメールをくれた。
「歌い手側から言わせてもらうと、スティーヴィーとルーサーの歌い方は真逆の人なんですよ。スティーヴィーは押しの人、ルーサーは引きの人。(歌い方を一瞬やってみせる) だから、(二人が両極端なので)むずかしいんですけど・・・」と黒沢さんが解説。とはいうものの、スティーヴィー節とルーサー節を端々に入れ込み、さらに黒沢節もまぶし、このあたりは、歌い方の徹底的な研究家である黒沢さんらしさが存分にでている。「僕はぱっとひらめきで歌えないんで、スティーヴィーを歌うとなると、100回聴くんですよ」という。黒沢さんのこの研究熱心なところは、頭が下がる。しかも彼の「歌いたがり」のところは大好き。(笑)
黒沢さん、マルに続いて、シャンティの2度目の登場。ここではアップテンポの「ギヴ・ミー・ザ・リーズン」。マルやケイリブのバックコーラス、ゲイリーのサックスソロ、ちょっとアーニー・アイズレー風のガッツのギターなど、いかにもソウルっぽいバンドサウンドがまとまっている。
そして、今回のルーサー・トリビュートの中でのハイライトのひとつが、ルーサーと親交のあったディーヴァ・グレイの登場だ。ディーヴァは、ルーサーのいろいろな話を、おもしろおかしく話してくれた。「みなさんはご存知ないと思いますが、ルーサーは、私、ロビン・クラークなどとともに、シックのアルバムで歌っていたんです」 「ルーサーはふだんはとってもおもしろい人なんです」 「私もダイエットをしていて、新しいダイエット方法があると、電話してきた」 「ルーサーは、倒れて病床にあった時でも、見舞いに行ったら、一言『アイ・ラヴ・フード』(食べることが大好きなんだ)と言ってた。(笑)」 「シックのレコーディングのメンバーと(ジャケットなどに映ってる)写真のは違うのよ。(コーラスをしているメンバーが違うという意味)」 「遅刻していったら、ナイル・ロジャース(プロデューサー)がギャラを差し引くと行った。ルーサーは、仕事をした分はしっかりギャラをもらうべきと、彼らと戦ってくれた(笑)」
チェンジのヒット曲「パラダイス」もディーヴァが歌っていた。すると、ケイリブが反応。すぐにピアノでワンフレーズを弾き始め、ディーヴァも一緒に歌いだす。しばし、「パラダイス」が歌われ、会場も拍手して大歓迎。
トークを終えてディーヴァが「バイ・ミー・ア・ローズ」を歌う。ルーサーが病床にあったときに、友人たちがよくこの曲をルーサーの枕もとで歌っていたという。ディーヴァは、ゴスペル、ソウルだけでなく、実はクラシックも歌えるようで、ここではしっとりと感動的に少しオペラ風に歌いあげた。しかも、この曲は元々男性(ルーサー)の視点で歌われたもの(6月30日付けブログの歌詞を参照のこと)だが、ディーヴァは女性なので、しっかり女性の視点で歌うために、歌詞の一部を変えていたのだ。
So I bought you a rose on the way home from workのところをYou bought me a rose に、Do all those little things for the rest of your lifeをDo all those little things for the rest of my life にしていた。なるほど、さすがだ。
そして、2番の後半あたりから、一輪の薔薇が彼女の元に。実は僕のほうでも少し用意していたのだが、曲が終わると一斉に薔薇を持った人たちがステージにかけつけたのだ。途中から、ディーヴァもさすがに驚いたようで、「オー・マイ・ゴッド」を連発。ディーヴァが持ちきれなくなり、ゲイリーが代わりに受け取って持つほどまでに。ディーヴァの両腕は抱えきれないほどの薔薇で一杯になった。ディーヴァも感激しただろうが、僕も感激しました。ディーヴァはおそらく汗もかいていたがきっと涙も混ざっていたと思う。
ディーヴァが叫んだ。「オー・マイ・ゴッド、誰か助けて。ルーサー、これはあなたのものよ。アイ・ミス・ユー・ソー・マッチ!」 両腕に薔薇を抱えてマイクをもてなかったので、僕が彼女の口元にマイクを持っていった。「アメリカでは、ブラック・ミュージシャンはなかなかポップへクロスオーヴァーできないけれど、ルーサーはそのことについて戦っていました。いいものは、いい。いいものはいい。(good is good is good...) でも、ルーサーは(グッドよりも上の)エクセレント(すばらしい)でした。ルーサーは素晴らしいものを作るために、努力し戦っていました。この光景をルーサーが見ていたら、どれほど嬉しかっただろうか、きっと喜んでいたと思います」
みんなが薔薇を手渡すのに、しばし時間がかかった。4-50本はあったのかなあ。驚きました。薔薇を持ってきていただいたみなさん、本当にありがとうございます。
興奮冷めやらぬうちに、最後のゲスト登場。昨年のミニアルバムでルーサー曲「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」をカヴァーしていた和田昌哉さんだ。プログラム進行的には、このディーヴァの後に歌う人は誰でもつらいものになる。逆にしておけばよかったと後で反省。
実はここは、最初は「ア・ハウス」だったが、誰も「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」を歌わない感じだったので、和田さんの歌で「ダンス・・・」を行こうということにしていた。ところが、リハのところで高山さんが「ダンス・・・」をCDでフルでかけることになったので、また「ア・ハウス・・・」に戻していただいた。和田さん、バタバタしてすいませんでした。
最後はアップテンポの「ラヴ・ザ・ワン・ユア・ウィズ」(スティーヴブン・スティルスのオリジナル、アイズレー・ブラザースのカヴァーでも有名)を全員で。全員総立ちになった。ミュージシャンがステージから引いて、また戻る時間がもったいなかったので、ケイリブが「戻ったことにして、アンコールをやろう」といい、アンコール曲へ。
これもルーサーがアルバム『ザ・ソングス』でカヴァーしていたマクファーデン&ホワイトヘッドの作品「エイント・ノー・ストッピン・アス・ナウ」だ。このアップテンポ2曲、予想外によかった。ライヴバンドとしてのグルーヴがとてもよかった。僕は、「ラヴ・ザ・ワン・・・」より、「スーパーレイディ」あたりで終わって欲しいとリクエストしたのだが・・・(笑)。結果大正解だった。「エイント・ノー・ストッピン」はもちろん大好きな曲。ディーヴァがさきほどとはまったく違ったファンキーな歌声を聴かせた。航志くんの声もすごい。熱い暑いアンコール終了は、23時20分だった。
2nd Set
show started 21:45
01. (medley) Don’t You Know That (Kaleb & The Soul Searchers)
--Since I Lost My Baby (Kaleb& The Soul Searchers)
--Your Secret Love (Kaleb & The Soul Searchers)
--Wait For Love (Kaleb & The Soul Searchers)
02. So Amazing (Kurosaw Kaoru & Maru & The Soul Searchers)
03. Give Me The Reason (Shanti & The Soul Searchers)
--. Le Freak (a riff of the song) (Diva)
--. Paradise (a riff of the song) (Diva)
04. Buy Me A Rose (Diva Gray & Kaleb James,Gats, Gary)
05. A House Is Not A Home (Wada Masaya & Kaleb James)
06. Love The One You’re With (Soul Searchin’ All Stars)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now (Soul Searchin’ All Stars)
show ended 23:20
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
【感謝感謝感激感激】
感謝。
「ソウル・サーチン・ザ・セッション・Vol.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」、ご来場いただいたみなさま、ありがとうございます。おかげさまで、大盛況でした。立ち見の方も多数いらして、しかも会場はかなりの熱気で長時間厳しかったかもしれませんが、ありがとうございます。出演者一同みなみなさまの熱い声援に感謝感激しております。出演者を代表して、改めて、御礼申しあげます。観客のみなさんも最高でした。
いやあ、それにしても盛りだくさんで、詰め込みすぎました。(笑) 前日、進行表をブルースアレーのほうに送ったら、マネージャーの高橋さんから、「吉岡さん、10時45分くらいには終わってくれない? うち、上がホテルでしょ、だから、10時半くらいには終わりたいんですよ・・・。マックス11時には・・・」との電話が。あ〜〜。とはいうものの、なかなか削るところがなくて・・・。
今回も出し物が多くて、みなさん大変喜んでいただけたようですが、アンケートをさらっと見たところ、一人芝居の高山広さん、ディーヴァ・グレイの歌がよかったという声が多かった。もちろん、全員、全部よかった、というお答えも多く、ひじょうに嬉しく思っております。また、バンドもひじょうによかった。
一人芝居は、後半、かなりの方が号泣していたようですね。高山さんは、舞台を天国にして、そこで、ひとりのおじさんが、天国にやってきたルーサーを迎え、いろいろ話すという状況を作った。そのおじさんは、ルーサーの過去を振り返らせ、天国のいろいろな掟などを教える。その中で、ルーサーの性格、習慣などがたくみに盛り込まれ、最後にじつはそのおじさんが、ルーサーの父親だった、ということがわかる。そして、最後に「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」が流れ、そこで、父と息子が二人で一緒に踊るシーンで暗転していく、というもの。
「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」の中で、お父さんが子供のルーサー・ジュニアを両手で上に持ち上げるシーンを高山さんがやるが、それを見ていた黒沢さんも号泣。観客からもすすり泣きが聞こえた。いやあ、見事。すばらしい。
そして、その余韻もなくならないうちに、木下航志くんが登場し、「スーパースター」をケイリブと二人で。このアコースティックでのこの曲。これまたノックアウトさせられた。ちょうど僕はたち見のところでディーヴァと一緒に見ていたが、ディーヴァも「恐れ入った」という感じで感心していた。これは聞く側も集中した。この曲はあってるなあ。深みがでてた。本当に、航志君の声には磁力、吸引力がある。ついついぐいぐいと引き込まれていくのだ。リハのときよりもさらにテンポを落として歌う。「ドンチュー・リメンバー・・・」ではなく、「ドン・ユー・リメンバー・・・」とルーサーの如く丁寧に歌う。う〜ん、うならせられる。(なお、この「スーパースター」は、7月23日日曜の「ソウル・ブレンズ」に航志君がゲストでやって、生で歌う予定だ)
ファーストが始まった時は10分押しだったのに、ファースト終了ですでに25分近く押していた。どこで、この押した分を取り返せるのであろうか。(笑)
(この項続く)
+ご覧になった方で感想などをお書きになる場合、次の仮BBSへお願いします。
http://bbs6.cgiboy.com/9R0175079/
■メンバー
Cast & Stuff
BAND MEMBERS : Kaleb James & The Soul Searchers
Kaleb James: Keys/Vox (Musical Director)
Gary Scott: Sax/Perc/Vox
Hino Kenji: Bass
Takada Shin: Drums
Gats: Gtr/Vox
Guest Vocalists:
Maru
Shanti Snyder
Kishita Kohshi
Wada Masaya
Opening Act:
"The Soul Division" (acappella group): Uno Mitsuyoshi, Matsuura Michiko, Sakamoto Ryuta, Wakabayashi Yuusuke, Nakata Keiichiro
Special Guest:
Diva Gray
Surprise Guest:
Kurosawa Kaoru
Special Guest Actor:
Takayama Hiroshi
Panelists:
Yoshioka Masaharu (MC)
Matuo Kiyoshi
Odai Junko
Oka Nobuaki
Translator:
Maruyama Kyoko (for Kaleb and Diva on stage)
Okita Shino (for Kaleb and Diva and other American singers off stage)
■Soul Searchin’ The Session Vol.1 Setlist
1st set
show started 19:44
00. Acappella Medley: (Here & Now, Superstar, Never Too Much, Dance With My Father, Luther Forever)(The Soul Division)
01. Stop To Love (Kaleb James & The Soul Searchers)
02. Never Too Much (Gats & The Soul Searchers)
--. Shine (New Song, Previously unreleased)(CD)
--. Got Me Home (New Song, Previously unreleased)(CD)
03. If Only For One Night (Shanti & The Soul Searchers)
04. Creepin (Kaleb & The Soul Searchers)
05. "Heaven’s Studio" (One Man Play by Takahayam Hiroshi)
06. Dance With My Father (CD)
07. Superstar (Kishita Kohshi & Kaleb James)
show ended 21:28
2nd Set
show started 21:45
01. (medley) Don’t You Know That (Kaleb & The Soul Searchers)
--Since I Lost My Baby (Kaleb& The Soul Searchers)
--Your Secret Love (Kaleb & The Soul Searchers)
--Wait For Love (Kaleb & The Soul Searchers)
02. So Amazing (Kurosaw Kaoru & Maru & The Soul Searchers)
03. Give Me The Reason (Shanti & The Soul Searchers)
04. Buy Me A Rose (Diva Gray & Kaleb James)
05. A House Is Not A Home (Wada Masaya & Kaleb James)
06. Love The One You’re With (Soul Searchin’ All Stars)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now (Soul Searchin’ All Stars)
show ended 23:16
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
感謝。
「ソウル・サーチン・ザ・セッション・Vol.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」、ご来場いただいたみなさま、ありがとうございます。おかげさまで、大盛況でした。立ち見の方も多数いらして、しかも会場はかなりの熱気で長時間厳しかったかもしれませんが、ありがとうございます。出演者一同みなみなさまの熱い声援に感謝感激しております。出演者を代表して、改めて、御礼申しあげます。観客のみなさんも最高でした。
いやあ、それにしても盛りだくさんで、詰め込みすぎました。(笑) 前日、進行表をブルースアレーのほうに送ったら、マネージャーの高橋さんから、「吉岡さん、10時45分くらいには終わってくれない? うち、上がホテルでしょ、だから、10時半くらいには終わりたいんですよ・・・。マックス11時には・・・」との電話が。あ〜〜。とはいうものの、なかなか削るところがなくて・・・。
今回も出し物が多くて、みなさん大変喜んでいただけたようですが、アンケートをさらっと見たところ、一人芝居の高山広さん、ディーヴァ・グレイの歌がよかったという声が多かった。もちろん、全員、全部よかった、というお答えも多く、ひじょうに嬉しく思っております。また、バンドもひじょうによかった。
一人芝居は、後半、かなりの方が号泣していたようですね。高山さんは、舞台を天国にして、そこで、ひとりのおじさんが、天国にやってきたルーサーを迎え、いろいろ話すという状況を作った。そのおじさんは、ルーサーの過去を振り返らせ、天国のいろいろな掟などを教える。その中で、ルーサーの性格、習慣などがたくみに盛り込まれ、最後にじつはそのおじさんが、ルーサーの父親だった、ということがわかる。そして、最後に「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」が流れ、そこで、父と息子が二人で一緒に踊るシーンで暗転していく、というもの。
「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」の中で、お父さんが子供のルーサー・ジュニアを両手で上に持ち上げるシーンを高山さんがやるが、それを見ていた黒沢さんも号泣。観客からもすすり泣きが聞こえた。いやあ、見事。すばらしい。
そして、その余韻もなくならないうちに、木下航志くんが登場し、「スーパースター」をケイリブと二人で。このアコースティックでのこの曲。これまたノックアウトさせられた。ちょうど僕はたち見のところでディーヴァと一緒に見ていたが、ディーヴァも「恐れ入った」という感じで感心していた。これは聞く側も集中した。この曲はあってるなあ。深みがでてた。本当に、航志君の声には磁力、吸引力がある。ついついぐいぐいと引き込まれていくのだ。リハのときよりもさらにテンポを落として歌う。「ドンチュー・リメンバー・・・」ではなく、「ドン・ユー・リメンバー・・・」とルーサーの如く丁寧に歌う。う〜ん、うならせられる。(なお、この「スーパースター」は、7月23日日曜の「ソウル・ブレンズ」に航志君がゲストでやって、生で歌う予定だ)
ファーストが始まった時は10分押しだったのに、ファースト終了ですでに25分近く押していた。どこで、この押した分を取り返せるのであろうか。(笑)
(この項続く)
+ご覧になった方で感想などをお書きになる場合、次の仮BBSへお願いします。
http://bbs6.cgiboy.com/9R0175079/
■メンバー
Cast & Stuff
BAND MEMBERS : Kaleb James & The Soul Searchers
Kaleb James: Keys/Vox (Musical Director)
Gary Scott: Sax/Perc/Vox
Hino Kenji: Bass
Takada Shin: Drums
Gats: Gtr/Vox
Guest Vocalists:
Maru
Shanti Snyder
Kishita Kohshi
Wada Masaya
Opening Act:
"The Soul Division" (acappella group): Uno Mitsuyoshi, Matsuura Michiko, Sakamoto Ryuta, Wakabayashi Yuusuke, Nakata Keiichiro
Special Guest:
Diva Gray
Surprise Guest:
Kurosawa Kaoru
Special Guest Actor:
Takayama Hiroshi
Panelists:
Yoshioka Masaharu (MC)
Matuo Kiyoshi
Odai Junko
Oka Nobuaki
Translator:
Maruyama Kyoko (for Kaleb and Diva on stage)
Okita Shino (for Kaleb and Diva and other American singers off stage)
■Soul Searchin’ The Session Vol.1 Setlist
1st set
show started 19:44
00. Acappella Medley: (Here & Now, Superstar, Never Too Much, Dance With My Father, Luther Forever)(The Soul Division)
01. Stop To Love (Kaleb James & The Soul Searchers)
02. Never Too Much (Gats & The Soul Searchers)
--. Shine (New Song, Previously unreleased)(CD)
--. Got Me Home (New Song, Previously unreleased)(CD)
03. If Only For One Night (Shanti & The Soul Searchers)
04. Creepin (Kaleb & The Soul Searchers)
05. "Heaven’s Studio" (One Man Play by Takahayam Hiroshi)
06. Dance With My Father (CD)
07. Superstar (Kishita Kohshi & Kaleb James)
show ended 21:28
2nd Set
show started 21:45
01. (medley) Don’t You Know That (Kaleb & The Soul Searchers)
--Since I Lost My Baby (Kaleb& The Soul Searchers)
--Your Secret Love (Kaleb & The Soul Searchers)
--Wait For Love (Kaleb & The Soul Searchers)
02. So Amazing (Kurosaw Kaoru & Maru & The Soul Searchers)
03. Give Me The Reason (Shanti & The Soul Searchers)
04. Buy Me A Rose (Diva Gray & Kaleb James)
05. A House Is Not A Home (Wada Masaya & Kaleb James)
06. Love The One You’re With (Soul Searchin’ All Stars)
Enc. Ain’t No Stoppin’ Us Now (Soul Searchin’ All Stars)
show ended 23:16
(2006年7月1日土曜、目黒ブルースアレー=「ソウル・サーチン・ザ・セッション VOL.1〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス」)
ENT>MUSIC>LIVE>Soul Searchin’: The Session Vol.1
Luther’s Previously Unreleased Songs Would Be Revealed At "Soul Searchin’; The Session Vol.1"
2006年7月1日【ルーサー新曲を、ソウル・サーチンで披露】
未発表。
というわけで、昨日は一日中、今日の準備をしていた。時間を配分して計算したところ、かなり予定時間よりオーヴァー。それだけ内容があるということなのだが、どこをどう削るか、今夜もう少し悩んでみる。本当にたくさんの方々にご出演いただき、感謝感激だ。
セットリストをいじり、トークネタなどを進行表に書き込んでいると、まるで旅行の計画を練っている時のような楽しさを覚える。どこそこに行って、何をしてとか、行く前が楽しい、あれだ。
それはさておき、木曜夜、8時間にわたるリハーサルはなかなかおもしろかった。ディーヴァ・グレイがやってきて、後半に歌う曲のコーラスをやる部分になった。ディーヴァが、シャンティとマルに、こう歌うというのを口で指示する。文字では書き表せないが、なるほど、ディーヴァが指示をだすと、ほんの些細な言葉の発音の違いなのだが、グルーヴ感が生まれる。
ミュージシャンたちが7時に片付けをするのと入れ替わりに、一人芝居を担当する高山広さんが登場。誰もいなくなったリハ・スタジオで彼は演目をやってくれた。ネタバレになるので、現時点では書かないが、一言、彼に頼んでよかった!
さて、すべてを終えて、ケイリブなどと軽くお茶をし、家路につくと、路上で松尾潔さんとばったり遭遇。なんという奇遇。「いままで、リハ、やっていたのよ」 「あ〜、それはそれは。吉岡さん、今度、ルーサーのベストが出るの知ってます? そこに未発表曲が入るんですよ」 「あ、なんかで読んだ、読んだ」 「それ、かけません?」 「お、いいね、いいね、いいね。CDRかなんかで、かけましょうよ」 ということで、ルーサー未発表曲、フルでということはむずかしいですが、かけます。
これは、「シャイン」というタイトルでジャム&ルイスのプロデュース作品。松尾氏によると、「ちょっと『グロウ・オブ・ラヴ』みたいな、アップテンポの曲ですよ」とのこと。どうやら、シックの「マイ・フォービッドゥン・ラヴァー」をサンプリングしているらしい。(僕は未聴のため未確認) もう1曲はバラードらしい。『ベスト・アルバム』は、ルーサーが所属していた各レーベル(エピック、ヴァージン、Jレコード)からの作品を集めて、全米では8月22日、Jレコードからリリースされる予定。全米ではすでに5月末からラジオでプレイされている。
今日「ソウル・サーチン」ご参加される方は、バラ一輪ね。(笑) (昨日のブログを参照)
ENT>MUSIC>ARTIST>Vandross, Luther
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin’ The Session Vol.1
未発表。
というわけで、昨日は一日中、今日の準備をしていた。時間を配分して計算したところ、かなり予定時間よりオーヴァー。それだけ内容があるということなのだが、どこをどう削るか、今夜もう少し悩んでみる。本当にたくさんの方々にご出演いただき、感謝感激だ。
セットリストをいじり、トークネタなどを進行表に書き込んでいると、まるで旅行の計画を練っている時のような楽しさを覚える。どこそこに行って、何をしてとか、行く前が楽しい、あれだ。
それはさておき、木曜夜、8時間にわたるリハーサルはなかなかおもしろかった。ディーヴァ・グレイがやってきて、後半に歌う曲のコーラスをやる部分になった。ディーヴァが、シャンティとマルに、こう歌うというのを口で指示する。文字では書き表せないが、なるほど、ディーヴァが指示をだすと、ほんの些細な言葉の発音の違いなのだが、グルーヴ感が生まれる。
ミュージシャンたちが7時に片付けをするのと入れ替わりに、一人芝居を担当する高山広さんが登場。誰もいなくなったリハ・スタジオで彼は演目をやってくれた。ネタバレになるので、現時点では書かないが、一言、彼に頼んでよかった!
さて、すべてを終えて、ケイリブなどと軽くお茶をし、家路につくと、路上で松尾潔さんとばったり遭遇。なんという奇遇。「いままで、リハ、やっていたのよ」 「あ〜、それはそれは。吉岡さん、今度、ルーサーのベストが出るの知ってます? そこに未発表曲が入るんですよ」 「あ、なんかで読んだ、読んだ」 「それ、かけません?」 「お、いいね、いいね、いいね。CDRかなんかで、かけましょうよ」 ということで、ルーサー未発表曲、フルでということはむずかしいですが、かけます。
これは、「シャイン」というタイトルでジャム&ルイスのプロデュース作品。松尾氏によると、「ちょっと『グロウ・オブ・ラヴ』みたいな、アップテンポの曲ですよ」とのこと。どうやら、シックの「マイ・フォービッドゥン・ラヴァー」をサンプリングしているらしい。(僕は未聴のため未確認) もう1曲はバラードらしい。『ベスト・アルバム』は、ルーサーが所属していた各レーベル(エピック、ヴァージン、Jレコード)からの作品を集めて、全米では8月22日、Jレコードからリリースされる予定。全米ではすでに5月末からラジオでプレイされている。
今日「ソウル・サーチン」ご参加される方は、バラ一輪ね。(笑) (昨日のブログを参照)
ENT>MUSIC>ARTIST>Vandross, Luther
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin’ The Session Vol.1
【「ソウル・サーチン・ザ・セッション」いよいよ土曜日】
リハーサル。
それにしても、かなり盛りだくさんな内容になっている。木曜、都内のスタジオで長時間リハーサルをやった。ケイリブとソウル・サーチャーズたちが一堂に会し、ルーサー曲の練習、音合わせ。音が出来上がっていくのを聴いていると本当にわくわくする。
最初がバンド、途中からシンガーたちがやってきて、歌っていく。ディーヴァ・グレイに初めて直接会った。気のいいとてもフレンドリーな人物だった。彼女の歌のリハを終えた後、少々雑談。すると、しゃべるしゃべる。
ルーサーとの思い出話とか、ニューヨークのスタジオ・ミュージシャンの話とか、「わかった、わかった。とめといて、本番までとっておいてください」というくらいの立て板に水状態だ。おもしろかったのは、シックの最初のヒット「ダンス・ダンス・ダンス」をルーサーと一緒にレコーディングした時のこと。「あの時のギャラは、1曲歌って115ドルだったわ。まあ、通常のセッションとしては、OKっていう金額かしら。で、それが大ヒットして、次の『ル・フリーク』の時は、『ワン、ツー、ア〜〜、フリークアウトッ』っていう歌詞でしょ。ルーサーと一緒に、レコーディングが終わったら馬鹿みたいな歌詞ね、と、馬鹿にしてたのよ。(笑) そしたら、その何週間か後に、ルーサーが電話してきた。『おい、信じられないぞ、ビルボードを見てみろ、あのアホな曲がナンバーワンになってる! (笑) この曲はアトランティック・レコードの史上もっとも早いスピードでナンバーワンになった曲なのね」
で、「ル・フリーク(おしゃれフリーク)を歌った時のギャラはいくらだったんですか」と尋ねた。「スリー・フィフティーン(315ドル)よ」 しかし、この中途半端な15ドルはなんなんだ? (笑) 「でも、この曲にはまだあとの話があるのよ。(車の)フォードがCMを作る時に、『フリーク・アウト』をもじって、『ブレイク・アウト』という曲を録音したの。それを私が歌ったのね。ルーサーは参加しなかった。その曲で私は4万ドルもらったのよ(笑)」 へ〜〜〜、すごいっ。
ディーヴァは現在音楽学校で、ヴォーカル・トレーニングの先生をしている。日本人は日本語の発声の仕方ゆえに、歌う声の出し方がなかなかむずかしい、というかなり専門的な話をしてくれた。日本語は、特に小さな声でしゃべると「口元でしゃべる」感じで、英語を話す時は「おなかから声をだしている」感じがある。もちろん、日本語もマイクを通して、ちゃんとしゃべろうとすると、おなかから声を出すようになるが、日本語がそれほどはっきりと声をださなくてよい言語らしく、その違いを痛切に感じるという。
少々ネタばれになるが、彼女が歌う予定の曲をそっとお知らせしよう。ディーヴァ・グレイが歌う曲は、ルーサーの最後のスタジオアルバム『ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー』に収録されている「バイ・ミー・ア・ローズ(バラを買って)」という曲だ。何年か連れ添った夫婦の間にはもう愛がないのかもしれない。愛している気持ちを、表して欲しいと願う彼女。そんな彼女の願いは、「バラを買って」という些細なもの。
ルーサーが倒れた後、有志が集まりテレビ番組『オプラ・ウィンフリー・ショウ』で、ルーサーがよくなるようにと、みんなでこの曲が歌われた。ディーヴァはその番組を見ていて、自分も歌うならこの曲をぜひ歌いたいと申し出てくれた。改めてCDで聴くと、なんとも素晴らしいバラードだ。もし、ルーサーのアルバムをお持ちの方は、ぜひ予習してみるのもいいだろう。
先ほど、彼女がリハで歌っているところを見て、素晴らしいなと感動した。そして、ちょっとしたアイデアを思いついた。土曜日に『ソウル・サーチン・ザ・セッション』にいらっしゃる方の中で、もしよければ、一輪でいいのでバラの花をお持ちいただけないだろうか。彼女は第二部でトーク・セッションの後、この曲をケイリブのピアノ演奏で歌う。その時、途中から、ディーヴァにバラの花を観客席から彼女にあげるというのはいかがだろうか。僕もバラを何本か用意していくつもりだ。
シンガーが観客にバラを手渡すシーンは何度も見たが、観客からシンガーにバラを渡すというのは見たことがない。もし、そんなことをやってもいい、と思われた方は、ぜひ当日1本のバラをお持ちください。(笑) 「Buy Me A Rose」と、ローズは単数なのだ。(笑) 1本でいいから、バラでも買って、というニュアンスなんでしょう。
こんな歌です。
『バイ・ミー・ア・ローズ』
彼は、彼女が欲しいと思ってるものをすべて与えようと
一生懸命働いている
だが、そんなものは彼女の心には触れないので、
彼女は涙にくれる
夜遅く帰ってきて、おやすみのキスをするために、彼女を起こす
彼女のこんな思いを、彼は読めないのだろう
「1本でいいからバラを買って、
仕事場から1本でいいから電話をして
私のためにドアを開けて、別になにも損はしないでしょう
あなたの愛を心の目で語ってほしいわ
私の人生でもっとも欲しいものが、そんな些細なことなの」
こうして彼女は長年、孤独を感じてきた
彼に何かまちがったことをしてしまっただろうか
彼を振り向かせるためには、なんでもしていたからか
そんなことして、何か変わるのか
男は年を取れば取るほど、愛を表現しなくなる
だが、女が愛を与えれば与えるほど、男にもわかるはずだ
そう、これは君と僕の物語だったんだ
だから、僕は帰り道、バラを買ってきた
僕が傷つけてしまった君の心を癒すために
僕の愛を、僕の目に感じて欲しい
これから一生、僕はちゃんと君を愛していく
君を抱きしめ、些細なことを一生やっていくよ
(訳詞:ザ・ソウル・サーチャー)
Buy Me A Rose
(Written by Jim Funk & Erik Hickenlooper)
(Sung by Luther Vandross)
He works hard to give her all he thinks she wants
But it tears her apart cause nothing’s for her heart
He pulls in late to wake her up with a kiss goodnight
If he could only read her mind, she’d say?
[CHORUS]
Buy me a rose, call me from work
Open a door for me, what would it hurt
Show me you love me by the look in your eyes
These are the little things I need the most in my life
Now the days have grown to years of feelin’ all alone
As she sits and wonders if all she’s doin? is wrong
Cause lately she’d try anything just to turn his head
Would it make a difference if she said, if she said?
[CHORUS]
[BRIDGE]
And the more that he lives the less that he tries
To show her the love that he holds inside
And the more that she gives the more that he sees
This is the story of you and me
So I bought you a rose on the way home from work
To open the door to a heart that I hurt
And I hope you notice this look in my eyes
Cause I’m gonna make things right for the rest of your life
And I’m gonna hold you tonight, tonight
Do all those little things for the rest of your life
+++++
リハーサル。
それにしても、かなり盛りだくさんな内容になっている。木曜、都内のスタジオで長時間リハーサルをやった。ケイリブとソウル・サーチャーズたちが一堂に会し、ルーサー曲の練習、音合わせ。音が出来上がっていくのを聴いていると本当にわくわくする。
最初がバンド、途中からシンガーたちがやってきて、歌っていく。ディーヴァ・グレイに初めて直接会った。気のいいとてもフレンドリーな人物だった。彼女の歌のリハを終えた後、少々雑談。すると、しゃべるしゃべる。
ルーサーとの思い出話とか、ニューヨークのスタジオ・ミュージシャンの話とか、「わかった、わかった。とめといて、本番までとっておいてください」というくらいの立て板に水状態だ。おもしろかったのは、シックの最初のヒット「ダンス・ダンス・ダンス」をルーサーと一緒にレコーディングした時のこと。「あの時のギャラは、1曲歌って115ドルだったわ。まあ、通常のセッションとしては、OKっていう金額かしら。で、それが大ヒットして、次の『ル・フリーク』の時は、『ワン、ツー、ア〜〜、フリークアウトッ』っていう歌詞でしょ。ルーサーと一緒に、レコーディングが終わったら馬鹿みたいな歌詞ね、と、馬鹿にしてたのよ。(笑) そしたら、その何週間か後に、ルーサーが電話してきた。『おい、信じられないぞ、ビルボードを見てみろ、あのアホな曲がナンバーワンになってる! (笑) この曲はアトランティック・レコードの史上もっとも早いスピードでナンバーワンになった曲なのね」
で、「ル・フリーク(おしゃれフリーク)を歌った時のギャラはいくらだったんですか」と尋ねた。「スリー・フィフティーン(315ドル)よ」 しかし、この中途半端な15ドルはなんなんだ? (笑) 「でも、この曲にはまだあとの話があるのよ。(車の)フォードがCMを作る時に、『フリーク・アウト』をもじって、『ブレイク・アウト』という曲を録音したの。それを私が歌ったのね。ルーサーは参加しなかった。その曲で私は4万ドルもらったのよ(笑)」 へ〜〜〜、すごいっ。
ディーヴァは現在音楽学校で、ヴォーカル・トレーニングの先生をしている。日本人は日本語の発声の仕方ゆえに、歌う声の出し方がなかなかむずかしい、というかなり専門的な話をしてくれた。日本語は、特に小さな声でしゃべると「口元でしゃべる」感じで、英語を話す時は「おなかから声をだしている」感じがある。もちろん、日本語もマイクを通して、ちゃんとしゃべろうとすると、おなかから声を出すようになるが、日本語がそれほどはっきりと声をださなくてよい言語らしく、その違いを痛切に感じるという。
少々ネタばれになるが、彼女が歌う予定の曲をそっとお知らせしよう。ディーヴァ・グレイが歌う曲は、ルーサーの最後のスタジオアルバム『ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー』に収録されている「バイ・ミー・ア・ローズ(バラを買って)」という曲だ。何年か連れ添った夫婦の間にはもう愛がないのかもしれない。愛している気持ちを、表して欲しいと願う彼女。そんな彼女の願いは、「バラを買って」という些細なもの。
ルーサーが倒れた後、有志が集まりテレビ番組『オプラ・ウィンフリー・ショウ』で、ルーサーがよくなるようにと、みんなでこの曲が歌われた。ディーヴァはその番組を見ていて、自分も歌うならこの曲をぜひ歌いたいと申し出てくれた。改めてCDで聴くと、なんとも素晴らしいバラードだ。もし、ルーサーのアルバムをお持ちの方は、ぜひ予習してみるのもいいだろう。
先ほど、彼女がリハで歌っているところを見て、素晴らしいなと感動した。そして、ちょっとしたアイデアを思いついた。土曜日に『ソウル・サーチン・ザ・セッション』にいらっしゃる方の中で、もしよければ、一輪でいいのでバラの花をお持ちいただけないだろうか。彼女は第二部でトーク・セッションの後、この曲をケイリブのピアノ演奏で歌う。その時、途中から、ディーヴァにバラの花を観客席から彼女にあげるというのはいかがだろうか。僕もバラを何本か用意していくつもりだ。
シンガーが観客にバラを手渡すシーンは何度も見たが、観客からシンガーにバラを渡すというのは見たことがない。もし、そんなことをやってもいい、と思われた方は、ぜひ当日1本のバラをお持ちください。(笑) 「Buy Me A Rose」と、ローズは単数なのだ。(笑) 1本でいいから、バラでも買って、というニュアンスなんでしょう。
こんな歌です。
『バイ・ミー・ア・ローズ』
彼は、彼女が欲しいと思ってるものをすべて与えようと
一生懸命働いている
だが、そんなものは彼女の心には触れないので、
彼女は涙にくれる
夜遅く帰ってきて、おやすみのキスをするために、彼女を起こす
彼女のこんな思いを、彼は読めないのだろう
「1本でいいからバラを買って、
仕事場から1本でいいから電話をして
私のためにドアを開けて、別になにも損はしないでしょう
あなたの愛を心の目で語ってほしいわ
私の人生でもっとも欲しいものが、そんな些細なことなの」
こうして彼女は長年、孤独を感じてきた
彼に何かまちがったことをしてしまっただろうか
彼を振り向かせるためには、なんでもしていたからか
そんなことして、何か変わるのか
男は年を取れば取るほど、愛を表現しなくなる
だが、女が愛を与えれば与えるほど、男にもわかるはずだ
そう、これは君と僕の物語だったんだ
だから、僕は帰り道、バラを買ってきた
僕が傷つけてしまった君の心を癒すために
僕の愛を、僕の目に感じて欲しい
これから一生、僕はちゃんと君を愛していく
君を抱きしめ、些細なことを一生やっていくよ
(訳詞:ザ・ソウル・サーチャー)
Buy Me A Rose
(Written by Jim Funk & Erik Hickenlooper)
(Sung by Luther Vandross)
He works hard to give her all he thinks she wants
But it tears her apart cause nothing’s for her heart
He pulls in late to wake her up with a kiss goodnight
If he could only read her mind, she’d say?
[CHORUS]
Buy me a rose, call me from work
Open a door for me, what would it hurt
Show me you love me by the look in your eyes
These are the little things I need the most in my life
Now the days have grown to years of feelin’ all alone
As she sits and wonders if all she’s doin? is wrong
Cause lately she’d try anything just to turn his head
Would it make a difference if she said, if she said?
[CHORUS]
[BRIDGE]
And the more that he lives the less that he tries
To show her the love that he holds inside
And the more that she gives the more that he sees
This is the story of you and me
So I bought you a rose on the way home from work
To open the door to a heart that I hurt
And I hope you notice this look in my eyes
Cause I’m gonna make things right for the rest of your life
And I’m gonna hold you tonight, tonight
Do all those little things for the rest of your life
+++++
【『逃亡者』は大好きなテレビドラマ】
ナレーション。
この4月からNHK−BSの深夜12時からの枠で、かなり昔の海外テレビドラマを放送している。月曜深夜12時が『コンバット』、火曜が『ローハイド』、水曜が『逃亡者』、そして木曜が『ルーシー・ショウ』だ。だいたい60年代に日本でも放映されて人気となったテレビドラマだ。
この中で一番僕が好きなのが『逃亡者』。当時毎週土曜の夜8時からTBSで放送されていた。優秀な小児科医リチャード・キンブルが妻殺しの罪で死刑を宣告されるが、列車事故にあい辛くも脱走。彼が自宅に帰った時に見かけた片腕の男が真犯人ではないかと考えるキンブルはその片腕の男を捜して全米を駆け巡る。しかし、そのキンブルを執拗に追いかけるジェラード警部。
キンブルの性格もストーリーもいいのだが、このドラマ、キンブルの声、睦五郎、ジェラード警部の声、加藤精三、そして、ナレーションの矢島正明の声がみなすばらしい。
そういえば、ルーサーさんは矢島さんにお会いした時に「スポック博士!」と言ってください、と頼んだそうだが、僕がもし矢島さんにお会いする機会があれば、『逃亡者』の冒頭のナレーションをやってください、とお願いしたい。
ナレーションはこうだ。
「リチャード・キンブル、職業医師。
正しかるべき正義も時としてめしいる事がある。
彼は身に覚えのない妻殺しの罪で死刑を宣告され、
護送の途中、列車事故にあって辛くも脱走した。
孤独と絶望の逃亡生活が始まる…
髪の色を変え、重労働に耐えながら、
犯行現場から走り去った片腕の男を捜し求める。
彼は逃げる。
執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら、
現在を、今夜を、そして明日を生きるために…」
初期のナレーションは、微妙に違うが、途中からこれでずっと続いた。ずいぶん後から知ったが、この英語版のナレーションはウィリアム・コンラッドという人がやっていたそうだ。何度か再放送されているうちに、「二ヶ国語放送」になって、矢島さんのナレーションが、もともと英語であるものが訳されていたことを知って、びっくりしたものだ。根拠はないのだが、日本語のナレーションがあまりにかっこいいものだから、日本のテレビ局がくっつけているのかと思っていた。
今日のエピソードはシーズン1の第13回、「人知れぬ恐怖」、原題はTerror At High Point というもの。ユタ州の工事現場で働くキンブルと知恵遅れの人物との触れあいが軸となって物語が進む。ハイ・ポイントは地名。
『逃亡者』は1963年9月から1967年8月まで4年間にわたってアメリカABCテレビで毎週火曜日夜10時から放送されていた。ちょうど120本のエピソードが放送された。
ENT>TV>The Fugitive
ナレーション。
この4月からNHK−BSの深夜12時からの枠で、かなり昔の海外テレビドラマを放送している。月曜深夜12時が『コンバット』、火曜が『ローハイド』、水曜が『逃亡者』、そして木曜が『ルーシー・ショウ』だ。だいたい60年代に日本でも放映されて人気となったテレビドラマだ。
この中で一番僕が好きなのが『逃亡者』。当時毎週土曜の夜8時からTBSで放送されていた。優秀な小児科医リチャード・キンブルが妻殺しの罪で死刑を宣告されるが、列車事故にあい辛くも脱走。彼が自宅に帰った時に見かけた片腕の男が真犯人ではないかと考えるキンブルはその片腕の男を捜して全米を駆け巡る。しかし、そのキンブルを執拗に追いかけるジェラード警部。
キンブルの性格もストーリーもいいのだが、このドラマ、キンブルの声、睦五郎、ジェラード警部の声、加藤精三、そして、ナレーションの矢島正明の声がみなすばらしい。
そういえば、ルーサーさんは矢島さんにお会いした時に「スポック博士!」と言ってください、と頼んだそうだが、僕がもし矢島さんにお会いする機会があれば、『逃亡者』の冒頭のナレーションをやってください、とお願いしたい。
ナレーションはこうだ。
「リチャード・キンブル、職業医師。
正しかるべき正義も時としてめしいる事がある。
彼は身に覚えのない妻殺しの罪で死刑を宣告され、
護送の途中、列車事故にあって辛くも脱走した。
孤独と絶望の逃亡生活が始まる…
髪の色を変え、重労働に耐えながら、
犯行現場から走り去った片腕の男を捜し求める。
彼は逃げる。
執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら、
現在を、今夜を、そして明日を生きるために…」
初期のナレーションは、微妙に違うが、途中からこれでずっと続いた。ずいぶん後から知ったが、この英語版のナレーションはウィリアム・コンラッドという人がやっていたそうだ。何度か再放送されているうちに、「二ヶ国語放送」になって、矢島さんのナレーションが、もともと英語であるものが訳されていたことを知って、びっくりしたものだ。根拠はないのだが、日本語のナレーションがあまりにかっこいいものだから、日本のテレビ局がくっつけているのかと思っていた。
今日のエピソードはシーズン1の第13回、「人知れぬ恐怖」、原題はTerror At High Point というもの。ユタ州の工事現場で働くキンブルと知恵遅れの人物との触れあいが軸となって物語が進む。ハイ・ポイントは地名。
『逃亡者』は1963年9月から1967年8月まで4年間にわたってアメリカABCテレビで毎週火曜日夜10時から放送されていた。ちょうど120本のエピソードが放送された。
ENT>TV>The Fugitive
Arif Mardin Dies At 74: The Great Producer.
2006年6月28日【大物プロデューサー、アリフ・マーディン死去】
ノンストップ。
1960年代から現在に至るまで、あらゆるジャンルの音楽をプロデュースしてきた大物プロデューサー、アリフ・マーディンが去る2006年6月25日(日曜)ニューヨークの自宅で死去した。74歳だった。ここ1年ほどすい臓ガンを患っていた。てがけたアーティストは、アレサ・フランクリン、ダニー・ハザウェイ、チャカ・カーン、ウイルソン・ピケットなどのソウル系から、ビージーズ、メリサ・マンチェスターなどのポップ・アーティストまで幅広い。最近ではノラ・ジョーンズ、ラウル・ミドンの大ヒットが記憶に新しい。グラミー賞12回受賞、うち2回は「ベスト・プロデューサー」部門。アメリカ音楽業界における押しも押されぬ大プロデューサーだ。
アリフ・マーディンは1932年3月15日、トルコ・イスタンブールの裕福な家庭に生まれた。トルコ人。十代の頃から両親兄弟の影響で音楽、特にジャズに傾注。インスタンブール大学、ロンドンの学校などで教育を受けた。この頃は音楽は彼にとってただの趣味に過ぎなかったが、1956年、ジャズ・ジャイアンツのひとり、ディージー・ガレスピーがトルコにやってきた時に衝撃を受け、音楽の仕事をする決意を固めた。この時、クインシー・ジョーンズとも知り合い、クインシーがアリフの作曲能力に惚れこみ、アメリカのバークリー音楽院のクインシー・ジョーンズ奨学金を提供した。アリフはアメリカに渡り1961年に卒業。1963年、アトランティック・レコード創始者であり、同郷のアーティガン兄弟のひとりネスヒ・アーティガンのアシスタントとして同社に就職。まもなく、スタジオの管理から、音楽のアレンジ、プロデュースの仕事などを任されるようになる。
当初は、アトランティック・レコードに所属するエディー・ハリス、フレディー・ハバードなどジャズ・アーティストの作品をてがけていたが、1967年大きな転機が訪れた。同年、コロンビア・レコードからアトランティックに移籍してきたアレサ・フランクリンとの出会いだ。
アリフは、アトランティックのスタッフだったプロデューサー、ジェリー・ウェクスラー、エンジニアのトム・ダウドらの下で、アレサの作品にかかわるようになる。アレサのアトランティックでのデビュー作『アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン・・・』(1967年)では、「レコーディング・エンジニア」としてクレジットされている。このアルバムからは、「リスペクト」、「アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン・・・」、「ドゥ・ライト・ウーマン」などが大ヒット、アレサの名前を決定づけ、アルバムは傑作ソウル・アルバムとして高い評価を得るようになった。
初めて彼の名前がプロデューサーとしてクレジットされたのは、ラスカルズの作品。ジェリー・ウェクスラーとの共同プロデュースだったが、67年5月から「グッド・ラヴィン」が大ヒット。全米ナンバーワンになり、一躍注目されるようになった。
その後もアレサ・フランクリンの作品群にかかわるだけでなく、ラスカルズ、ダスティー・スプリングフィールド、ホール&オーツ、ベット・ミドラー、ロバータ・フラック、ウィリー・ネルソン、ビージーズ、アヴェレージ・ホワイト・バンド、ジョージ・ベンソンなど多数のアーティストをてがけた。ラスカルズ作品は「グルーヴィン」などほとんどすべてをてがけ、「5番目のメンバー」とさえ言われるほどにまでなった。
特にアレサ・フランクリンなどの黒人R&Bをプロデュースするノウハウを、白人アーティストにも応用し、ラスカルズ、ホール&オーツ、アヴェレージ・ホワイト・バンドなどに「ブルー・アイド・ソウル」と呼ばれる作品群を提供し注目された。
1990年代には、ミュージカルなどもてがけている。
2001年5月、マーディンはアトランティックのシニア・ヴァイス・プレジデントの役職を退任。しかしその数ヵ月後、EMIと「新人と契約しプロデュース権利を持つチーフ・プロデューサー」の役職に就いた。そして生まれたのが、2002年のセンセーション、ノラ・ジョーンズの『カム・アウエイ・ウィズ・ミー』だった。これは翌年グラミー賞主要4部門を独占する。60年代から40年以上にわたってまさにノンストップでヒットを生み出してきた偉大なプロデューサーだ。
マーディンは、48年間連れ添った妻ラティーフ、息子でプロデューサーでもあるジョー、二人の娘ネリーとネイザンによって送られる。
+++
1日。
アリフ・マーディンは大好きなプロデューサーのひとりだ。アレサ、チャカ、ダニー・・・。気に入ったアルバムにはいつも彼の名前があった。クインシーと同じくらい多数の作品をてがけてきた人物だ。一度、ゆっくり話が聞きたい人物のひとりだった。僕にとっては、彼は「ソウル・ミュージックのプロデューサー」という印象が圧倒的に強い。
アリフの恩人でもあるクインシー(Q)はアリフより1歳年下、1933年生まれ。誕生日がなんと一日違いなのだ。Qは3月14日シカゴ生まれ。一年と一日違いということを聞いたのは、クインシーにインタヴューした時のことだった。なにかのきっかけで、アリフの話になり、誕生日が一日違いだと教えられた。もう10年以上も前のことだ。
そして、昨年。ラウル・ミドンが来日しライヴを行った。その時、ほんの少しだけ話をする機会があった。誕生日を尋ねたら、「3月14日」との答え。その時は、クインシーかアリフかどっちの誕生日か覚えていなかったが、どちらかと同じでしょう、というとクインシー(3月14日)だと答えた。
3月15日生まれのアリフは、3月14日生まれのクインシーに大々的に世話になった。そして、そのアリフは、こんどは3月14日生まれの無名の新人ラウル・ミドンをプロデュースし、ヒットさせた。だから、どうだということはないのだが、なんとなく、因縁めいていておもしろいなと思った。
ラウフがステージで語ったアリフ・マーディン話は、ひじょうに興味深かった。(下記ブログに)
October 25, 2005
Raul Midon: From Donny To Stevie To Raul
http://blog.soulsearchin.com/archives/000603.html
この訃報記事を書き始めた時、アレサの『アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン・・・』をかけていたが、今はシャカ・カーンの『アイ・フィール・フォー・ユー』を聴いている。
ご冥福をお祈りしたい。
ENT>OBITUARY>Mardin, Arif / March 15, 1932 -- June 25, 2006 (74)
ノンストップ。
1960年代から現在に至るまで、あらゆるジャンルの音楽をプロデュースしてきた大物プロデューサー、アリフ・マーディンが去る2006年6月25日(日曜)ニューヨークの自宅で死去した。74歳だった。ここ1年ほどすい臓ガンを患っていた。てがけたアーティストは、アレサ・フランクリン、ダニー・ハザウェイ、チャカ・カーン、ウイルソン・ピケットなどのソウル系から、ビージーズ、メリサ・マンチェスターなどのポップ・アーティストまで幅広い。最近ではノラ・ジョーンズ、ラウル・ミドンの大ヒットが記憶に新しい。グラミー賞12回受賞、うち2回は「ベスト・プロデューサー」部門。アメリカ音楽業界における押しも押されぬ大プロデューサーだ。
アリフ・マーディンは1932年3月15日、トルコ・イスタンブールの裕福な家庭に生まれた。トルコ人。十代の頃から両親兄弟の影響で音楽、特にジャズに傾注。インスタンブール大学、ロンドンの学校などで教育を受けた。この頃は音楽は彼にとってただの趣味に過ぎなかったが、1956年、ジャズ・ジャイアンツのひとり、ディージー・ガレスピーがトルコにやってきた時に衝撃を受け、音楽の仕事をする決意を固めた。この時、クインシー・ジョーンズとも知り合い、クインシーがアリフの作曲能力に惚れこみ、アメリカのバークリー音楽院のクインシー・ジョーンズ奨学金を提供した。アリフはアメリカに渡り1961年に卒業。1963年、アトランティック・レコード創始者であり、同郷のアーティガン兄弟のひとりネスヒ・アーティガンのアシスタントとして同社に就職。まもなく、スタジオの管理から、音楽のアレンジ、プロデュースの仕事などを任されるようになる。
当初は、アトランティック・レコードに所属するエディー・ハリス、フレディー・ハバードなどジャズ・アーティストの作品をてがけていたが、1967年大きな転機が訪れた。同年、コロンビア・レコードからアトランティックに移籍してきたアレサ・フランクリンとの出会いだ。
アリフは、アトランティックのスタッフだったプロデューサー、ジェリー・ウェクスラー、エンジニアのトム・ダウドらの下で、アレサの作品にかかわるようになる。アレサのアトランティックでのデビュー作『アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン・・・』(1967年)では、「レコーディング・エンジニア」としてクレジットされている。このアルバムからは、「リスペクト」、「アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン・・・」、「ドゥ・ライト・ウーマン」などが大ヒット、アレサの名前を決定づけ、アルバムは傑作ソウル・アルバムとして高い評価を得るようになった。
初めて彼の名前がプロデューサーとしてクレジットされたのは、ラスカルズの作品。ジェリー・ウェクスラーとの共同プロデュースだったが、67年5月から「グッド・ラヴィン」が大ヒット。全米ナンバーワンになり、一躍注目されるようになった。
その後もアレサ・フランクリンの作品群にかかわるだけでなく、ラスカルズ、ダスティー・スプリングフィールド、ホール&オーツ、ベット・ミドラー、ロバータ・フラック、ウィリー・ネルソン、ビージーズ、アヴェレージ・ホワイト・バンド、ジョージ・ベンソンなど多数のアーティストをてがけた。ラスカルズ作品は「グルーヴィン」などほとんどすべてをてがけ、「5番目のメンバー」とさえ言われるほどにまでなった。
特にアレサ・フランクリンなどの黒人R&Bをプロデュースするノウハウを、白人アーティストにも応用し、ラスカルズ、ホール&オーツ、アヴェレージ・ホワイト・バンドなどに「ブルー・アイド・ソウル」と呼ばれる作品群を提供し注目された。
1990年代には、ミュージカルなどもてがけている。
2001年5月、マーディンはアトランティックのシニア・ヴァイス・プレジデントの役職を退任。しかしその数ヵ月後、EMIと「新人と契約しプロデュース権利を持つチーフ・プロデューサー」の役職に就いた。そして生まれたのが、2002年のセンセーション、ノラ・ジョーンズの『カム・アウエイ・ウィズ・ミー』だった。これは翌年グラミー賞主要4部門を独占する。60年代から40年以上にわたってまさにノンストップでヒットを生み出してきた偉大なプロデューサーだ。
マーディンは、48年間連れ添った妻ラティーフ、息子でプロデューサーでもあるジョー、二人の娘ネリーとネイザンによって送られる。
+++
1日。
アリフ・マーディンは大好きなプロデューサーのひとりだ。アレサ、チャカ、ダニー・・・。気に入ったアルバムにはいつも彼の名前があった。クインシーと同じくらい多数の作品をてがけてきた人物だ。一度、ゆっくり話が聞きたい人物のひとりだった。僕にとっては、彼は「ソウル・ミュージックのプロデューサー」という印象が圧倒的に強い。
アリフの恩人でもあるクインシー(Q)はアリフより1歳年下、1933年生まれ。誕生日がなんと一日違いなのだ。Qは3月14日シカゴ生まれ。一年と一日違いということを聞いたのは、クインシーにインタヴューした時のことだった。なにかのきっかけで、アリフの話になり、誕生日が一日違いだと教えられた。もう10年以上も前のことだ。
そして、昨年。ラウル・ミドンが来日しライヴを行った。その時、ほんの少しだけ話をする機会があった。誕生日を尋ねたら、「3月14日」との答え。その時は、クインシーかアリフかどっちの誕生日か覚えていなかったが、どちらかと同じでしょう、というとクインシー(3月14日)だと答えた。
3月15日生まれのアリフは、3月14日生まれのクインシーに大々的に世話になった。そして、そのアリフは、こんどは3月14日生まれの無名の新人ラウル・ミドンをプロデュースし、ヒットさせた。だから、どうだということはないのだが、なんとなく、因縁めいていておもしろいなと思った。
ラウフがステージで語ったアリフ・マーディン話は、ひじょうに興味深かった。(下記ブログに)
October 25, 2005
Raul Midon: From Donny To Stevie To Raul
http://blog.soulsearchin.com/archives/000603.html
この訃報記事を書き始めた時、アレサの『アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン・・・』をかけていたが、今はシャカ・カーンの『アイ・フィール・フォー・ユー』を聴いている。
ご冥福をお祈りしたい。
ENT>OBITUARY>Mardin, Arif / March 15, 1932 -- June 25, 2006 (74)
【クール&ザ・ギャングのオリジナルメンバー、チャールス・スミス死去】
生粋。
アメリカの人気ファンク・グループ、クール&ザ・ギャングのオリジナル・メンバーであり、ギター奏者だったクライデス・チャールズ・スミスが去る6月20日、地元ニュージャージーで死去した。57歳だった。今年の1月から、病気を理由にグループのツアーから退いていた。
チャールズ・スミスは1948年9月6日、ニュージャージー州ジャージー・シティーの生まれ。十代のころから父親の影響でジャズのレコードを聴き、ギターを始めた。
1964年、友人であるロバート・クール・ベル、ロナルド・ベルらとともに、ジャズ・グループの「ジャジアックス」を結成。地元やニューヨークのクラブなどで演奏し、評判を上げるが、名前を「ソウルタウン・バンド」「クール&ザ・フレイムス」などと変え、1968年「クール&ザ・ギャング」となった。1969年、ニューヨークのインディ・レーベル、デライトから『クール&ザ・ギャング』でデビュー。1973年、「ファンキー・スタッフ」「ハリウッド・スゥインギン」などの大ヒットで一躍メジャーな存在となった。
グループは79年に新しいリードシンガー、ジェームスJTテイラーを迎え心機一転再出発。さらに、ポピュラーな人気を獲得。その後もコンスタントにヒットを送り出し、クール&ザ・ギャングは、70年代から80年代にかけて押しも押されぬ人気バンドとなった。特に「セレブレーション」は、お祭りやなにかいいことがあった時のテーマ曲ともなり、高い人気を誇っている。
スミスは、「ファンキー・スタッフ」「ハリウッド・スゥィンギン」などのほか「セレブレーション」なども共作、多数のグループのヒット曲の制作に加わった。また、彼は1964年の前身「ジャジアックス」以来40年以上、クール&ザ・ギャングのギタリストとして、リズム隊の屋台骨を支えてきた生粋のメンバーである。
クール&ザ・ギャングとしての最新作は、2004年発売の『ザ・ヒッツ:リローデッド』。これは自分たちのヒットを、若い人たちとコラボレートして再録音したもの。
彼は6人の子供と9人の孫によって送られる。
ENT>OBITUARY>Smith, Charles Clydes / 1948.9.6-2006.6.20 (57)
(Soul Oz さん情報提供ありがとうございます)
生粋。
アメリカの人気ファンク・グループ、クール&ザ・ギャングのオリジナル・メンバーであり、ギター奏者だったクライデス・チャールズ・スミスが去る6月20日、地元ニュージャージーで死去した。57歳だった。今年の1月から、病気を理由にグループのツアーから退いていた。
チャールズ・スミスは1948年9月6日、ニュージャージー州ジャージー・シティーの生まれ。十代のころから父親の影響でジャズのレコードを聴き、ギターを始めた。
1964年、友人であるロバート・クール・ベル、ロナルド・ベルらとともに、ジャズ・グループの「ジャジアックス」を結成。地元やニューヨークのクラブなどで演奏し、評判を上げるが、名前を「ソウルタウン・バンド」「クール&ザ・フレイムス」などと変え、1968年「クール&ザ・ギャング」となった。1969年、ニューヨークのインディ・レーベル、デライトから『クール&ザ・ギャング』でデビュー。1973年、「ファンキー・スタッフ」「ハリウッド・スゥインギン」などの大ヒットで一躍メジャーな存在となった。
グループは79年に新しいリードシンガー、ジェームスJTテイラーを迎え心機一転再出発。さらに、ポピュラーな人気を獲得。その後もコンスタントにヒットを送り出し、クール&ザ・ギャングは、70年代から80年代にかけて押しも押されぬ人気バンドとなった。特に「セレブレーション」は、お祭りやなにかいいことがあった時のテーマ曲ともなり、高い人気を誇っている。
スミスは、「ファンキー・スタッフ」「ハリウッド・スゥィンギン」などのほか「セレブレーション」なども共作、多数のグループのヒット曲の制作に加わった。また、彼は1964年の前身「ジャジアックス」以来40年以上、クール&ザ・ギャングのギタリストとして、リズム隊の屋台骨を支えてきた生粋のメンバーである。
クール&ザ・ギャングとしての最新作は、2004年発売の『ザ・ヒッツ:リローデッド』。これは自分たちのヒットを、若い人たちとコラボレートして再録音したもの。
彼は6人の子供と9人の孫によって送られる。
ENT>OBITUARY>Smith, Charles Clydes / 1948.9.6-2006.6.20 (57)
(Soul Oz さん情報提供ありがとうございます)
【人気作家カニリカ先生のブログ講座】
トラックバック。
先日のミント・コンディションをコットンで見たが、なんと終わるとドンと背中を叩く輩(やから)が。誰かと思えば、あの有名な放送作家のカニリカ先生ではないか。お〜〜、ひさしぶりです。ミント・コンディションやサウンズ・オブ・ブラックネスは、カニリカ先生がレコード会社勤務時代にプロモーションをてがけたということで、けっこう思い入れというか、思い出というか、そういうのがあったらしく、この日、ライヴ会場に足を運んだようだ。
カニリカ先生と雑談し始めたが、コットンは閉店、しかし、トコトンまでしゃべる機関銃のごとくのカニリカ・トーク止まらないので、店を変えることに。こういう時には丸の内近く東銀座のバー、Bへ。最近の話題としては、自著 『いやーん!ばかーん!カニリカーン―人気女性放送作家のアイタタブログ999(?)連発』の発売、ミュンヘン出張の件、また、なんと『ブログをおいしく書く方法』というトーク講座を池袋コミュニティカレッジでやることなどなどAin’t No Stoppin Her Now。
「ええ? 何、講座の先生やるの? テーマは? いつから何時間?」 「事務所が持ってきたのよ。私のブログが本になったんで。上手な文章を書く講座とか、小説の書き方とか、エッセイ講座なんていうのはけっこうあるんだけど、ブログに絞った講座ってまだないでしょう。そういうのやったらおもしろいかな、って。7月から池袋のコミュニティ・カレッジで隔週2時間ずつ。でも、生徒が集まらないと、講座開講しないからさ、(あなたも)入って、入って。申し込み用紙、すぐ送るからさ。一回たしか3000円くらいよ。安いでしょ」と立て板に水の如くまくし立てる。
さすが「口八丁手八丁丁丁発止」で一レコード会社のプロモーターから、ラジオ番組制作会社社長を経て、売れっ子構成作家、作家、テレビコメンテーターにまで登りつめた勝ち組みの先生だけのことはある。もちろん、そのブログ講座の教科書は、生徒全員に買わせる自著『いや〜ん!・・・』である。さすがだWinner Takes All。
「ねえねえ、なんだってさ、そういうのには『お試しコース』とかあるじゃない。一回無料で見れたりしないの?」と僕。すると 「ないないサイズ!! お金払いなさい」 「ひえー、で、何教えてくれるの? あ、わかった。僕が文章書いたら、ちゃんと『赤』いれてくれる(校正してくれる)んだ。わざと『て』『に』『お』『は』デタラメな文章でも書いてみよっかな」 「いやな生徒ね。どうしたらブログのアクセス数を伸ばせるとか、文章の書き方とかよ。思った通りのこと、感じたことをそのまま書きなさい、とかよ。誰でもできるわよ(笑)」
「ほ〜〜〜。僕も細々とブログとやら書かせていただいんてるんですが、どうやったらアクセス数伸ばせるんですか」 「あなた、それは、講座聴きにいらっしゃい。なんで、ここでただでしゃべるか(笑&怒)」 「っていうかさ、何を教えるかっていうより、2時間、どうやって生徒を笑わせ続けるか、ネタを飽きさせないでやり続けられるか、そんなことばっかり考えてるんじゃないの?」 「んなこと、ないわよ!(プンプン)」 「いや、あちこちにネタ仕込んでるでしょ、間違いない! カニリカ先生だったら、カニリカーンのお笑い講座とか、ありがちだけど、大人の恋愛講座とか、カニリカーンのイケメン・リターンズなんかがいいんじゃない?」 「おだまり!」(ビシッ)
カニリカセンセイの公式ブログ
http://blog.eplus.co.jp/kanirica/
7月から始まるその講座
http://college.i-printnet.jp/html/200604/20060410/20060419078.htm
(おい、このアーティスト写真! なんだ、これ! やりすぎじゃないか?(笑))
そうだ、一日2000アクセスあるカニ先生の日記に毎回トラックバックすれば、一挙にアクセス数アップか。な〜んだ。これだな。これぞ「神頼み」ならぬ「カニ頼み」〜〜
(先生からお花丸もらえるかなあ・・・。万一このブログを読んでカニリカ講座申し込んだ人がいたら、ちゃんと報告するように(笑))
ENT>ESSAY>
PEOPLE>Kani, Rika
トラックバック。
先日のミント・コンディションをコットンで見たが、なんと終わるとドンと背中を叩く輩(やから)が。誰かと思えば、あの有名な放送作家のカニリカ先生ではないか。お〜〜、ひさしぶりです。ミント・コンディションやサウンズ・オブ・ブラックネスは、カニリカ先生がレコード会社勤務時代にプロモーションをてがけたということで、けっこう思い入れというか、思い出というか、そういうのがあったらしく、この日、ライヴ会場に足を運んだようだ。
カニリカ先生と雑談し始めたが、コットンは閉店、しかし、トコトンまでしゃべる機関銃のごとくのカニリカ・トーク止まらないので、店を変えることに。こういう時には丸の内近く東銀座のバー、Bへ。最近の話題としては、自著 『いやーん!ばかーん!カニリカーン―人気女性放送作家のアイタタブログ999(?)連発』の発売、ミュンヘン出張の件、また、なんと『ブログをおいしく書く方法』というトーク講座を池袋コミュニティカレッジでやることなどなどAin’t No Stoppin Her Now。
「ええ? 何、講座の先生やるの? テーマは? いつから何時間?」 「事務所が持ってきたのよ。私のブログが本になったんで。上手な文章を書く講座とか、小説の書き方とか、エッセイ講座なんていうのはけっこうあるんだけど、ブログに絞った講座ってまだないでしょう。そういうのやったらおもしろいかな、って。7月から池袋のコミュニティ・カレッジで隔週2時間ずつ。でも、生徒が集まらないと、講座開講しないからさ、(あなたも)入って、入って。申し込み用紙、すぐ送るからさ。一回たしか3000円くらいよ。安いでしょ」と立て板に水の如くまくし立てる。
さすが「口八丁手八丁丁丁発止」で一レコード会社のプロモーターから、ラジオ番組制作会社社長を経て、売れっ子構成作家、作家、テレビコメンテーターにまで登りつめた勝ち組みの先生だけのことはある。もちろん、そのブログ講座の教科書は、生徒全員に買わせる自著『いや〜ん!・・・』である。さすがだWinner Takes All。
「ねえねえ、なんだってさ、そういうのには『お試しコース』とかあるじゃない。一回無料で見れたりしないの?」と僕。すると 「ないないサイズ!! お金払いなさい」 「ひえー、で、何教えてくれるの? あ、わかった。僕が文章書いたら、ちゃんと『赤』いれてくれる(校正してくれる)んだ。わざと『て』『に』『お』『は』デタラメな文章でも書いてみよっかな」 「いやな生徒ね。どうしたらブログのアクセス数を伸ばせるとか、文章の書き方とかよ。思った通りのこと、感じたことをそのまま書きなさい、とかよ。誰でもできるわよ(笑)」
「ほ〜〜〜。僕も細々とブログとやら書かせていただいんてるんですが、どうやったらアクセス数伸ばせるんですか」 「あなた、それは、講座聴きにいらっしゃい。なんで、ここでただでしゃべるか(笑&怒)」 「っていうかさ、何を教えるかっていうより、2時間、どうやって生徒を笑わせ続けるか、ネタを飽きさせないでやり続けられるか、そんなことばっかり考えてるんじゃないの?」 「んなこと、ないわよ!(プンプン)」 「いや、あちこちにネタ仕込んでるでしょ、間違いない! カニリカ先生だったら、カニリカーンのお笑い講座とか、ありがちだけど、大人の恋愛講座とか、カニリカーンのイケメン・リターンズなんかがいいんじゃない?」 「おだまり!」(ビシッ)
カニリカセンセイの公式ブログ
http://blog.eplus.co.jp/kanirica/
7月から始まるその講座
http://college.i-printnet.jp/html/200604/20060410/20060419078.htm
(おい、このアーティスト写真! なんだ、これ! やりすぎじゃないか?(笑))
そうだ、一日2000アクセスあるカニ先生の日記に毎回トラックバックすれば、一挙にアクセス数アップか。な〜んだ。これだな。これぞ「神頼み」ならぬ「カニ頼み」〜〜
(先生からお花丸もらえるかなあ・・・。万一このブログを読んでカニリカ講座申し込んだ人がいたら、ちゃんと報告するように(笑))
ENT>ESSAY>
PEOPLE>Kani, Rika
【ソウル・サーチン・ザ・セッション〜ディーヴァ・グレイをフィーチャー】
秘話。
7月1日の開催が迫った『ソウル・サーチン・ザ・セッション 第1回〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス』だが、さらにゲストシンガーが決定した。昨年、ルーサーへのトリビュートとして自身のアルバムの中で「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」をカヴァーした和田昌哉さんだ。
また、既報の高山広さんの「ルーサー物語」も徐々に完成しつつあるようだ。一人芝居による「ルーサー物語」、一体登場人物は? ルーサーの人生のどこを切り取るのか。
さて、今回のゲストのなかで興味深いのがディーヴァ・グレイ。ディーヴァは元々ルーサーの同級生と知り合いだったことから、その同級生を通じてルーサーと知り合った。彼女自身、ゴスペルなどを歌っていたが、70年代に入って、ルーサーの誘いでニューヨークの音楽シーンに足を踏み入れた。
ルーサー自身は75年のデイヴィッド・ボウイの『ヤング・アメリカンズ』のレコーディングに参加したことをきっかけに、音楽業界で名前を売り出した。その後、ルーサーに誘われて業界入りしたディーヴァの名前が最初に表に出たのは1976年。モントルーでのライヴ録音が、アトランティック・レーベルの「ジャズ・サンプラー」に収録された。
78年には『ウイズ』のサントラに参加、以後、ジョージ・ベンソン、デイヴィッド・スピノザなどのフュージョン系から、ジーン・シモンズなどのロック系までありとあらゆるジャンルのセッションに参加するようになった。特に当時ブームであったディスコ曲のレコーディング・セッションなどには引っ張りだことなった。
さらに、彼女の名前を決定づけたのが、ルーサーとともに参加したシックの作品群。デビュー作から彼女のコーラスも聞かれる「ダンス・ダンス・ダンス」、さらに第2作から「ル・フリーク」、第3作から「グッドタイムス」などが大ヒットするにいたり、以後、ディーヴァはナイル・ロジャース関係のレコーディングに多数かかわるようになる。もちろん、その他のセッションにも多数参加。
そして、1979年、彼女は自身のアルバム『ホテル・パラダイス』を録音。ここからはディスコ・チャートで「マジック・カーペット・ライド」がヒットした。
ディーヴァは言う。「ルーサーとは本当に長いつきあい。だから、ルーサーのことは、仕事面でもプライヴェート面でもいろいろなことを知ってるわ。例えば、私たちがそれぞれ糖尿病で、体重について共通の悩みを持っていたこととかね。(ソウル・サーチン・ザ・セッションでは)話すテーマをいくつか決めて、話さないと、きりがないわよ(笑)」
ディーヴァには、ルーサーについて、僕たちが知らない秘話をぜひふんだんにしていただきたいと思う。そして、トークが終わった後、1曲歌ってもらうことになっている。一体どんな話が飛び出してくるのか、まさにすばらしいセッションになりそうで、僕も楽しみだ。
「ソウル・サーチン・ザ・セッション 第1回」では、およそ20分から30分程度ディーヴァ・グレイとのトークセッションに時間を割く予定だ。
ところで、今回はケイリブにバンドを結成してもらい、それに「ザ・ソウル・サーチャーズ」と名づけたが、言い忘れたが、この名づけ親は、誰あろう、ルーサー・ナンバー1・市村氏である。ルーサー・ヴァンドロス用のバンドに、「ソウル・サーチャーズ」と名づけたのが、もうひとりのルーサーさんというところがなんともすばらしい。ありがとうございます。
もう一点、このところかなりルーサー・ヴァンドロス作品を聞き込んでいるが、その声を聞くたびに、ケイリブの声が重なってくる。ケイリブの声が、けっこうルーサー系なのだ。そういう意味でも、ケイリブが歌うルーサー楽曲は、きっとすばらしいものになるだろう。
立ち見。
7月1日の「ソウル・サーチン・ザ・セッション第一回」、すでに座席は予約でいっぱいになっていますが、お立ち見でしたら、ご覧になれます。
下記予約受け付けアドレスに次の事項を明記の上、予約メールをお送りく ださ い。
1)お名前と総人数、2)メールアドレス(できればいらっしゃる方全員のも のが あれば幸いです)、3)緊急の際の連絡先(グループの場合、代表の方だけでけっこう です)、4)このイヴェントを何でお知りになったか。
折り返し確認メールを お送り します。
問い合わせ先・予約受け付けアドレス
soul_searchin_the_session@yahoo.co.jp
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin’ The Session Vol.1
秘話。
7月1日の開催が迫った『ソウル・サーチン・ザ・セッション 第1回〜トリビュート・トゥ・ルーサー・ヴァンドロス』だが、さらにゲストシンガーが決定した。昨年、ルーサーへのトリビュートとして自身のアルバムの中で「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」をカヴァーした和田昌哉さんだ。
また、既報の高山広さんの「ルーサー物語」も徐々に完成しつつあるようだ。一人芝居による「ルーサー物語」、一体登場人物は? ルーサーの人生のどこを切り取るのか。
さて、今回のゲストのなかで興味深いのがディーヴァ・グレイ。ディーヴァは元々ルーサーの同級生と知り合いだったことから、その同級生を通じてルーサーと知り合った。彼女自身、ゴスペルなどを歌っていたが、70年代に入って、ルーサーの誘いでニューヨークの音楽シーンに足を踏み入れた。
ルーサー自身は75年のデイヴィッド・ボウイの『ヤング・アメリカンズ』のレコーディングに参加したことをきっかけに、音楽業界で名前を売り出した。その後、ルーサーに誘われて業界入りしたディーヴァの名前が最初に表に出たのは1976年。モントルーでのライヴ録音が、アトランティック・レーベルの「ジャズ・サンプラー」に収録された。
78年には『ウイズ』のサントラに参加、以後、ジョージ・ベンソン、デイヴィッド・スピノザなどのフュージョン系から、ジーン・シモンズなどのロック系までありとあらゆるジャンルのセッションに参加するようになった。特に当時ブームであったディスコ曲のレコーディング・セッションなどには引っ張りだことなった。
さらに、彼女の名前を決定づけたのが、ルーサーとともに参加したシックの作品群。デビュー作から彼女のコーラスも聞かれる「ダンス・ダンス・ダンス」、さらに第2作から「ル・フリーク」、第3作から「グッドタイムス」などが大ヒットするにいたり、以後、ディーヴァはナイル・ロジャース関係のレコーディングに多数かかわるようになる。もちろん、その他のセッションにも多数参加。
そして、1979年、彼女は自身のアルバム『ホテル・パラダイス』を録音。ここからはディスコ・チャートで「マジック・カーペット・ライド」がヒットした。
ディーヴァは言う。「ルーサーとは本当に長いつきあい。だから、ルーサーのことは、仕事面でもプライヴェート面でもいろいろなことを知ってるわ。例えば、私たちがそれぞれ糖尿病で、体重について共通の悩みを持っていたこととかね。(ソウル・サーチン・ザ・セッションでは)話すテーマをいくつか決めて、話さないと、きりがないわよ(笑)」
ディーヴァには、ルーサーについて、僕たちが知らない秘話をぜひふんだんにしていただきたいと思う。そして、トークが終わった後、1曲歌ってもらうことになっている。一体どんな話が飛び出してくるのか、まさにすばらしいセッションになりそうで、僕も楽しみだ。
「ソウル・サーチン・ザ・セッション 第1回」では、およそ20分から30分程度ディーヴァ・グレイとのトークセッションに時間を割く予定だ。
ところで、今回はケイリブにバンドを結成してもらい、それに「ザ・ソウル・サーチャーズ」と名づけたが、言い忘れたが、この名づけ親は、誰あろう、ルーサー・ナンバー1・市村氏である。ルーサー・ヴァンドロス用のバンドに、「ソウル・サーチャーズ」と名づけたのが、もうひとりのルーサーさんというところがなんともすばらしい。ありがとうございます。
もう一点、このところかなりルーサー・ヴァンドロス作品を聞き込んでいるが、その声を聞くたびに、ケイリブの声が重なってくる。ケイリブの声が、けっこうルーサー系なのだ。そういう意味でも、ケイリブが歌うルーサー楽曲は、きっとすばらしいものになるだろう。
立ち見。
7月1日の「ソウル・サーチン・ザ・セッション第一回」、すでに座席は予約でいっぱいになっていますが、お立ち見でしたら、ご覧になれます。
下記予約受け付けアドレスに次の事項を明記の上、予約メールをお送りく ださ い。
1)お名前と総人数、2)メールアドレス(できればいらっしゃる方全員のも のが あれば幸いです)、3)緊急の際の連絡先(グループの場合、代表の方だけでけっこう です)、4)このイヴェントを何でお知りになったか。
折り返し確認メールを お送り します。
問い合わせ先・予約受け付けアドレス
soul_searchin_the_session@yahoo.co.jp
EVENT & ANNOUNCEMENTS>Soul Searchin’ The Session Vol.1
(ネタばれになります。ライヴをこれからご覧になる方は充分ご注意ください)
【ジャム&ルイスの金粉が降り注ぐミント・コンディションのライヴ】
金粉。
2000年8月以来約6年ぶりの来日というミネアポリスのミント・コンディションのライヴ。前回見たかどうか、東京のどこの会場だったかあまり記憶がない。よくサウンズ・オブ・ブラックネスと混同してしまうのだが。
何はともあれ、お初にせよ、二度目にせよ、結論を一言で言えば、ものすごくよかった!! これほどまでにたっぷり楽しませてくれるとは思わなかった。もう一度じっくり見てみたいと思った。
まず、今回来日している彼らは5人組で、ドラム以外の4人が正式メンバー。正式メンバーのギター奏者が今回事務的な理由で来日できずに、ギターレスの編成になっていたという。もっともサポートのドラマーも、彼らとはずっと演奏してきているだけに、ほとんどメンバーも同然の、息のあった演奏を見せた。バンドが自作曲をしっかり自分たちで演奏し歌い、聞かせるというところが、当たり前ながら見事だった。こういうバンドはいい。しかも、ヴォーカルもしっかりしている。
迫力ありつつシュアなドラムス、さらにキーボード2台でサウンドを形作り、ベースが屋台骨を支える。そして、リード・ヴォーカルのストークリー・ウィリアムスがまた、ミニ・マイケル・ジャクソンのように動き、踊り、熱くシャウトするのでたまらなくいい。
最初から6曲目までノンストップで、ミディアムからアップテンポまで聞かせ一気に観客のソウルをつかんだ。いいライヴは最初の5分でわかるが、彼らもほんの冒頭でこれはいいバンドだというのが瞬時にわかった。スローテンポの曲でもベースがはね、じつにグルーヴ感あふれる。
1曲だけロックぽい作品、またジャズ風インストゥルメンタル・ジャム、そして、R&B、ファンクと多様性を見せ、なによりもヴォーカルのストークリーの徹底したエンタテインメントぶりが見事だ。ばねのある動きが聞く者を動かす。また、ヴォーカル・テクニックでも時に、ボビー・マクファーリンかアル・ジャロウかと思わせられるほど多彩な声を聴かせる。初期作品からのメドレー(下記セットリストで10,11,12)では、ノーマイクでアカペラを聴かせ観客をうならせた。ラウル・ミドン並にマウス・トロンボーンまで聴かせる。見事だ。
ベース奏者リッキーは、アースのヴァーディン・ホワイトにつぐエンタメ系ベース奏者だ。楽しい。なんてったって、ベース持ちながら、ジャームス・ブラウンばりに股割(スプリット)をやって見せるのだ。
このセルフ・コンテインド・グループは、演奏も熱ければヴォーカルも熱い。常にミュージシャンの沸点を演じている。そして、大ヒット曲「ブレイキン・マイ・ハート」では、すべてが最高の沸点に到達した。その瞬間、僕はジャム&ルイスの金粉が彼らに降り注いでいるのを見た。本編最後のこの曲が終わった時、珍しく立ち上がって拍手してしまった。
付け加えると、この日の観客はみなミント・コンディションを見にやってきている音楽ファンがほとんどだったように思えた。ひじょうにいいリアクションだった。
(ミント・コンディション、ライヴは土曜と日曜まで。丸の内コットンクラブ。)
■コットンクラブ
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html
ミント・コンディション
¥ 8,400 (税込)
6.24(sat):7:00 p.m. & 9:30 p.m.
6/25(sun.):5:00p.m.&8:00p.m.
■ミント・コンディション来日メンバー
Stokley Williams(Lead vocal, ds),
Jeffrey Allen(key,sax,back vo),
Lawrence El(key,back vo),
Ricky Kinchen(bass,back vo),
Terry Wesley(drums)
Homer O’dell(g,back vo),=都合により今回は欠席
■ミント・コンディション公式ウェッブ(英語)
http://www.mintconditionmusic.com/main.htm
■Setlist
show started 21:35
01. Intro
02. Sista
03. So Fine
04. Whoaa
05. You Don’t Have To Hurt No More
06. Call Me
07. I’m Ready
08. Drum Solo (by Stokley & Terry Wesley) -- Instrumental Jam (Mintal)
09. Runaway
10. Someone To Love --
11. U Send Me Swingin’ --
12. Forever In Your Eyes (above 3 songs medley)
13. What You Bring To The Party
13. Breakin’ My Heart (Pretty Brown Eyes)
Enc.1. What Kind Of Man Would I Be
Enc.2. Swole
show ended 23:21
(2006年6月23日金曜、丸の内コットン・クラブ=ミント・コンディション・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Mint Condition
2006-129
【ジャム&ルイスの金粉が降り注ぐミント・コンディションのライヴ】
金粉。
2000年8月以来約6年ぶりの来日というミネアポリスのミント・コンディションのライヴ。前回見たかどうか、東京のどこの会場だったかあまり記憶がない。よくサウンズ・オブ・ブラックネスと混同してしまうのだが。
何はともあれ、お初にせよ、二度目にせよ、結論を一言で言えば、ものすごくよかった!! これほどまでにたっぷり楽しませてくれるとは思わなかった。もう一度じっくり見てみたいと思った。
まず、今回来日している彼らは5人組で、ドラム以外の4人が正式メンバー。正式メンバーのギター奏者が今回事務的な理由で来日できずに、ギターレスの編成になっていたという。もっともサポートのドラマーも、彼らとはずっと演奏してきているだけに、ほとんどメンバーも同然の、息のあった演奏を見せた。バンドが自作曲をしっかり自分たちで演奏し歌い、聞かせるというところが、当たり前ながら見事だった。こういうバンドはいい。しかも、ヴォーカルもしっかりしている。
迫力ありつつシュアなドラムス、さらにキーボード2台でサウンドを形作り、ベースが屋台骨を支える。そして、リード・ヴォーカルのストークリー・ウィリアムスがまた、ミニ・マイケル・ジャクソンのように動き、踊り、熱くシャウトするのでたまらなくいい。
最初から6曲目までノンストップで、ミディアムからアップテンポまで聞かせ一気に観客のソウルをつかんだ。いいライヴは最初の5分でわかるが、彼らもほんの冒頭でこれはいいバンドだというのが瞬時にわかった。スローテンポの曲でもベースがはね、じつにグルーヴ感あふれる。
1曲だけロックぽい作品、またジャズ風インストゥルメンタル・ジャム、そして、R&B、ファンクと多様性を見せ、なによりもヴォーカルのストークリーの徹底したエンタテインメントぶりが見事だ。ばねのある動きが聞く者を動かす。また、ヴォーカル・テクニックでも時に、ボビー・マクファーリンかアル・ジャロウかと思わせられるほど多彩な声を聴かせる。初期作品からのメドレー(下記セットリストで10,11,12)では、ノーマイクでアカペラを聴かせ観客をうならせた。ラウル・ミドン並にマウス・トロンボーンまで聴かせる。見事だ。
ベース奏者リッキーは、アースのヴァーディン・ホワイトにつぐエンタメ系ベース奏者だ。楽しい。なんてったって、ベース持ちながら、ジャームス・ブラウンばりに股割(スプリット)をやって見せるのだ。
このセルフ・コンテインド・グループは、演奏も熱ければヴォーカルも熱い。常にミュージシャンの沸点を演じている。そして、大ヒット曲「ブレイキン・マイ・ハート」では、すべてが最高の沸点に到達した。その瞬間、僕はジャム&ルイスの金粉が彼らに降り注いでいるのを見た。本編最後のこの曲が終わった時、珍しく立ち上がって拍手してしまった。
付け加えると、この日の観客はみなミント・コンディションを見にやってきている音楽ファンがほとんどだったように思えた。ひじょうにいいリアクションだった。
(ミント・コンディション、ライヴは土曜と日曜まで。丸の内コットンクラブ。)
■コットンクラブ
http://www.cottonclubjapan.co.jp/ccj/top.html
ミント・コンディション
¥ 8,400 (税込)
6.24(sat):7:00 p.m. & 9:30 p.m.
6/25(sun.):5:00p.m.&8:00p.m.
■ミント・コンディション来日メンバー
Stokley Williams(Lead vocal, ds),
Jeffrey Allen(key,sax,back vo),
Lawrence El(key,back vo),
Ricky Kinchen(bass,back vo),
Terry Wesley(drums)
Homer O’dell(g,back vo),=都合により今回は欠席
■ミント・コンディション公式ウェッブ(英語)
http://www.mintconditionmusic.com/main.htm
■Setlist
show started 21:35
01. Intro
02. Sista
03. So Fine
04. Whoaa
05. You Don’t Have To Hurt No More
06. Call Me
07. I’m Ready
08. Drum Solo (by Stokley & Terry Wesley) -- Instrumental Jam (Mintal)
09. Runaway
10. Someone To Love --
11. U Send Me Swingin’ --
12. Forever In Your Eyes (above 3 songs medley)
13. What You Bring To The Party
13. Breakin’ My Heart (Pretty Brown Eyes)
Enc.1. What Kind Of Man Would I Be
Enc.2. Swole
show ended 23:21
(2006年6月23日金曜、丸の内コットン・クラブ=ミント・コンディション・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Mint Condition
2006-129
【秋田慎治ライヴ】
多様性。
昨年は、期間限定プロジェクトTKYのキーボード奏者として活躍していたピアニスト秋田慎治が自らのソロアルバム『モーメンツ・イン・ライフ』をリリースし、その全国ツアーを行った。その最終日は、スイート・ベイジル。アルバムのほうが、ヨーロッパ調のかなりメロディアスな静かで白いイメージだったので、ある程度その路線かなとは思ったが、なるほど、という感じだった。さすが秋田さん人気で、会場は7−3で女性客多し。
同新作13曲中10曲をプレイ。日本在住のサックス奏者スティーヴ・サックスは、おもしろい日本語を操る。秋田さんに「何か一言ありますか」とうながされ、「一言はありません。レッツ・プレイ(演奏しましょう)」というのがおもしろかった。あと、セカンドセットの途中、みんなが話をするところでの、スティーヴのかたこと日本語での一口小話もビミョーなおもしろさ。ワールドカップにかけたこのネタは、いいオチだ。僕は、この小話を聞いていて、違うネタをおもいついた。
個人的には秋田さんのTKYでのプレイぶりの方向性が気に入っているので、後半、僕の聞く側としての集中力がなくなった。とはいうものの、ひとりのアーティストの音楽的多様性を示すものともいえるからいいのだろう。ただし、一歩まちがえると、イージーリスニング的なラウンジ風になってしまいそうなギリギリのところもあるので、そこのところ、ぜひよろしく。(笑)
ところでファーストとセカンドの間に20分弱の休憩があるが、これくらいだったら、休みなしで一気にやってしまったほうがよいのでは? 営業的に、休憩をいれないとだめなのかな。また、全曲トリオ(プラス、フルート、サックスなど)だったが、1-2曲、まったく彼のソロだけのパフォーマンスがあっても、メリハリがついたかもしれない。ソロだけというのを聞いてみたくなる。
■メンバー
秋田慎治(ピアノ)
鳥越啓介(ベース)
小松伸之(ドラムス)
スティーヴ・サックス(サックス、フルート)
Setlist
show started 20:03
01. Summer Time
02. Here, There And Everywhere
03. Blue On You
04. Fahrenheit
05. Road To The Lord
show ended 20:50
Second set
show started 21:07
01. I’ve Waited For You
02. Reflections
03. Just Like It
04. Love For Sale
05. Introduction
06. Division Of The View
Enc. Spread To The Sky
show ended 22:44
(2006年 6月 22日木曜、六本木・スイートベイジル=秋田慎治ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Akita, Shinji
2006-128
多様性。
昨年は、期間限定プロジェクトTKYのキーボード奏者として活躍していたピアニスト秋田慎治が自らのソロアルバム『モーメンツ・イン・ライフ』をリリースし、その全国ツアーを行った。その最終日は、スイート・ベイジル。アルバムのほうが、ヨーロッパ調のかなりメロディアスな静かで白いイメージだったので、ある程度その路線かなとは思ったが、なるほど、という感じだった。さすが秋田さん人気で、会場は7−3で女性客多し。
同新作13曲中10曲をプレイ。日本在住のサックス奏者スティーヴ・サックスは、おもしろい日本語を操る。秋田さんに「何か一言ありますか」とうながされ、「一言はありません。レッツ・プレイ(演奏しましょう)」というのがおもしろかった。あと、セカンドセットの途中、みんなが話をするところでの、スティーヴのかたこと日本語での一口小話もビミョーなおもしろさ。ワールドカップにかけたこのネタは、いいオチだ。僕は、この小話を聞いていて、違うネタをおもいついた。
個人的には秋田さんのTKYでのプレイぶりの方向性が気に入っているので、後半、僕の聞く側としての集中力がなくなった。とはいうものの、ひとりのアーティストの音楽的多様性を示すものともいえるからいいのだろう。ただし、一歩まちがえると、イージーリスニング的なラウンジ風になってしまいそうなギリギリのところもあるので、そこのところ、ぜひよろしく。(笑)
ところでファーストとセカンドの間に20分弱の休憩があるが、これくらいだったら、休みなしで一気にやってしまったほうがよいのでは? 営業的に、休憩をいれないとだめなのかな。また、全曲トリオ(プラス、フルート、サックスなど)だったが、1-2曲、まったく彼のソロだけのパフォーマンスがあっても、メリハリがついたかもしれない。ソロだけというのを聞いてみたくなる。
■メンバー
秋田慎治(ピアノ)
鳥越啓介(ベース)
小松伸之(ドラムス)
スティーヴ・サックス(サックス、フルート)
Setlist
show started 20:03
01. Summer Time
02. Here, There And Everywhere
03. Blue On You
04. Fahrenheit
05. Road To The Lord
show ended 20:50
Second set
show started 21:07
01. I’ve Waited For You
02. Reflections
03. Just Like It
04. Love For Sale
05. Introduction
06. Division Of The View
Enc. Spread To The Sky
show ended 22:44
(2006年 6月 22日木曜、六本木・スイートベイジル=秋田慎治ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Akita, Shinji
2006-128
ロンク。
ソウル・サーチン・ザ・セッションでの大活躍が期待される我らがケイリブ・ジェームスが結成したロック系グループ、フェイト(Phate)が新作ミニアルバム『ラバーマン(rubberman)』をリリース。そのリリース記念ライヴが横浜のサムズアップで行われた。同アルバムからは、「エレクトリファイド」がFM横浜の「プライムカッツ」に選ばれていて、なんと同局の水野氏を始めとする取締役らも来場。
ドラムスは、売れっ子ドラマーのアーミン、ギターにディッキー福田、ベースがレンジー・クロスビー、そしてキーボードと歌がケイリブ・ジェームス。これにゲスト・ヴォーカルで鈴木桃子がはいる。アンコール含め全10曲。
前回見てから9ヶ月ぶり。バンドは徐々にまとまってきているように感じる。今回参加のドラマーのアーミン・リンツビヒラは、クリスタル・ケイなどポップから、ジャズまで幅広くプレイするが、ソウル、ファンクよりこうしたロックもののサウンドにフィットする。
「次にやる曲は、(ロックグループ)インキュバスの作品だ。僕達の曲ではない。だから、僕達のサウンドを気に入ってくれてもいいけど、この曲を愛さないでくれ(笑)」とケイリブが話して演奏したのが、「ドライヴ」という曲。Don’t love it, you may like it.
アルバム・タイトル「ラバーマン」とは一体どんな意味? ケイリブが説明する。直訳すると「ゴム人間」だが、「例えば、妻にどんどん殴られても、必ず起き上がるような、ゴムのようにはね戻る、そんな男、という意味だ。レンジーがメインの歌詞を書いたが、みんなの共作みたいなものかな。この関係性は、長い間の夫婦関係だけでなく、男と男、女と女でもあてはまるかもしれない」。なるほど。
しかし、なんでケイリブがロックをやるのか、僕は中々理解できないが、でも、音楽的多様性を持つケイリブだからこそ、こういうものをやってみるんだろうな、とも思う。これはこれで、いいんじゃないでしょうか。(笑)
同行ソウルメイトSは、下記セットリストの中で5曲目の「イエロー・ブリック・ロード」が一番気に入った、という。次が3曲目の「エレクトリファイド」、そして、「ラバーマン」の順番だそうだ。「イエロー・・・」は桃子ちゃんがリードを取る、アルバム中のベスト曲。「オズの魔法使い」に登場する黄色のレンガの道を描いた歌。歌詞にも映画同様ティンマン(ぶりき男)、ライオン、かかしなども登場する。CDでは、前回「ソウル・サーチン・トーキング」に出演してくれたエドガーがヴァイオリンをプレイしている。
ケイリブ自身は、この音楽がいわゆる既存のジャンルに当てはまらないということを百も承知。「ロックとファンクをあわせてロンクだ」という。「CDショップの(ロンクの)棚で僕達のCDしかなくたっていいよ」と笑う。
さて日本の音楽ファンはlove them or like them?
■フェイト(Phate)オフィシャルウェッブ
http://www.phate.jp/index_e.html
歌詞および訳詞も。
■関連過去記事
July 23, 2005
Phate: New Acts of R&A, Stands For Rhythm & Alternative
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200507/2005_07_23.html
September 17, 2005
Kaleb James’s Own Group Phate
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200509/2005_09_17.html
Setlist
show started 20:26
01. Cup Of Tea
02. Everybody Falls
03. Electrified
04. Drive (Incubus)
05. Yellow Brick Road (Suzuki Momoko on vocal)
06. In My Shell (will be on next album)
07. Better Place
08. Rubberman
09. Star
Enc. Loose It All (will be on next album)
show ended 21.42
(2006年6月21日水曜、横浜サムズアップ=フェイト・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Phate
2006-126
ソウル・サーチン・ザ・セッションでの大活躍が期待される我らがケイリブ・ジェームスが結成したロック系グループ、フェイト(Phate)が新作ミニアルバム『ラバーマン(rubberman)』をリリース。そのリリース記念ライヴが横浜のサムズアップで行われた。同アルバムからは、「エレクトリファイド」がFM横浜の「プライムカッツ」に選ばれていて、なんと同局の水野氏を始めとする取締役らも来場。
ドラムスは、売れっ子ドラマーのアーミン、ギターにディッキー福田、ベースがレンジー・クロスビー、そしてキーボードと歌がケイリブ・ジェームス。これにゲスト・ヴォーカルで鈴木桃子がはいる。アンコール含め全10曲。
前回見てから9ヶ月ぶり。バンドは徐々にまとまってきているように感じる。今回参加のドラマーのアーミン・リンツビヒラは、クリスタル・ケイなどポップから、ジャズまで幅広くプレイするが、ソウル、ファンクよりこうしたロックもののサウンドにフィットする。
「次にやる曲は、(ロックグループ)インキュバスの作品だ。僕達の曲ではない。だから、僕達のサウンドを気に入ってくれてもいいけど、この曲を愛さないでくれ(笑)」とケイリブが話して演奏したのが、「ドライヴ」という曲。Don’t love it, you may like it.
アルバム・タイトル「ラバーマン」とは一体どんな意味? ケイリブが説明する。直訳すると「ゴム人間」だが、「例えば、妻にどんどん殴られても、必ず起き上がるような、ゴムのようにはね戻る、そんな男、という意味だ。レンジーがメインの歌詞を書いたが、みんなの共作みたいなものかな。この関係性は、長い間の夫婦関係だけでなく、男と男、女と女でもあてはまるかもしれない」。なるほど。
しかし、なんでケイリブがロックをやるのか、僕は中々理解できないが、でも、音楽的多様性を持つケイリブだからこそ、こういうものをやってみるんだろうな、とも思う。これはこれで、いいんじゃないでしょうか。(笑)
同行ソウルメイトSは、下記セットリストの中で5曲目の「イエロー・ブリック・ロード」が一番気に入った、という。次が3曲目の「エレクトリファイド」、そして、「ラバーマン」の順番だそうだ。「イエロー・・・」は桃子ちゃんがリードを取る、アルバム中のベスト曲。「オズの魔法使い」に登場する黄色のレンガの道を描いた歌。歌詞にも映画同様ティンマン(ぶりき男)、ライオン、かかしなども登場する。CDでは、前回「ソウル・サーチン・トーキング」に出演してくれたエドガーがヴァイオリンをプレイしている。
ケイリブ自身は、この音楽がいわゆる既存のジャンルに当てはまらないということを百も承知。「ロックとファンクをあわせてロンクだ」という。「CDショップの(ロンクの)棚で僕達のCDしかなくたっていいよ」と笑う。
さて日本の音楽ファンはlove them or like them?
■フェイト(Phate)オフィシャルウェッブ
http://www.phate.jp/index_e.html
歌詞および訳詞も。
■関連過去記事
July 23, 2005
Phate: New Acts of R&A, Stands For Rhythm & Alternative
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200507/2005_07_23.html
September 17, 2005
Kaleb James’s Own Group Phate
http://www.soulsearchin.com//soul-diary/archive/200509/2005_09_17.html
Setlist
show started 20:26
01. Cup Of Tea
02. Everybody Falls
03. Electrified
04. Drive (Incubus)
05. Yellow Brick Road (Suzuki Momoko on vocal)
06. In My Shell (will be on next album)
07. Better Place
08. Rubberman
09. Star
Enc. Loose It All (will be on next album)
show ended 21.42
(2006年6月21日水曜、横浜サムズアップ=フェイト・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Phate
2006-126
Glynis &Friends: Live At Cotton Club
2006年6月21日【グリニス・マーティン&フレンズ・ライヴ】
試行錯誤。
つい2ヶ月前に、目黒のブルースアレーでライヴをやったグリニス・マーティンと彼のバンドが、なんとコットン・クラブに2日間登場。基本的には日本在住の黒人ミュージシャンが集まったバンドで、グリニスはこのバンドに「サイエンス・インターナショナル・バンド」とつけている。
音楽的には前回とそれほど変わらないが、「ハロー」「デディケート」を80年代ブラコン風アレンジでアップテンポにしていたのが、ちょっとおもしろかった。この路線だと、「タイム・アフター・タイム」もキャッチーだ。全体的なサウンドが一昔前の80年代ブラコン風。キーボードのキースがかなりの部分を打ち込んでいて、その打ち込みリズムと実際のミュージシャンのプレイの重なり具合がよくわからない。
それはさておき、選曲も新旧いろいろとりまぜている。また、スティーヴィーの「ムーンブルー」などは、アルバムからの1曲でなかなかひねった選曲だ。
バンドの音楽的方向性は未知数だが、グリニスにぴったりの曲はまだめぐりあっていないようだ。グリニスの声は甘いハイトーンなので、ゆったりしたミディアム調の曲があう。そのあたりの楽曲を試行錯誤して探していこう。
■過去関連記事
April 10, 2006
Glynis "Bone" Martin & Argie Phine Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_10.html
March 31, 2006
Philip, Hank, Glynis Trio Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/000923.html
August 09, 2005
5 Request Songs Were Too Much?
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_08_09.html
■メンバー
グリニス "ボーン" マーティン & フレンズ
Glynis " Bone" Martin(vo),Argie Phine(vo),Kevin Biddle(vo),Keith Haines(MD,key),Aaron Blackmon(g),Clifford Archer(b),Jerome "Stixx" Davis(ds)
■グリニス&アージー公式ウェッブ
http://jpentertainment.jp/jp.html
Setlist: original artist in ( )
show started 21:33
01. Intro (Work To Do)
02. Nothing Better (Ray Jay)
03. Baby Boy (Beyonce)
04. Caught Up (Neyo)
05. Hello (Lionel Richie)
06. Dedicate (R.Kelly)
07. Moon Blue (Stevie Wonder)
08. Angel Of The Morning (Juice Newton)
09. Time After Time (Cindy Lauper)
10. I Wanna Know Your Name (Glynis original)
11. I Like It Just Like That (Glynis original)
Enc.1. Power
Enc.2. Let’s Groove (EWF)
Enc.3. Kiss (Prince)
show ended 22:47
(2006年6月20日火曜、グリニス・マーティン&アージー・ポーギー・ライヴ=コットンクラブ)
ENT>MUSIC>LIVE>Martin, Glynis & Phine, Argie
2006-125
試行錯誤。
つい2ヶ月前に、目黒のブルースアレーでライヴをやったグリニス・マーティンと彼のバンドが、なんとコットン・クラブに2日間登場。基本的には日本在住の黒人ミュージシャンが集まったバンドで、グリニスはこのバンドに「サイエンス・インターナショナル・バンド」とつけている。
音楽的には前回とそれほど変わらないが、「ハロー」「デディケート」を80年代ブラコン風アレンジでアップテンポにしていたのが、ちょっとおもしろかった。この路線だと、「タイム・アフター・タイム」もキャッチーだ。全体的なサウンドが一昔前の80年代ブラコン風。キーボードのキースがかなりの部分を打ち込んでいて、その打ち込みリズムと実際のミュージシャンのプレイの重なり具合がよくわからない。
それはさておき、選曲も新旧いろいろとりまぜている。また、スティーヴィーの「ムーンブルー」などは、アルバムからの1曲でなかなかひねった選曲だ。
バンドの音楽的方向性は未知数だが、グリニスにぴったりの曲はまだめぐりあっていないようだ。グリニスの声は甘いハイトーンなので、ゆったりしたミディアム調の曲があう。そのあたりの楽曲を試行錯誤して探していこう。
■過去関連記事
April 10, 2006
Glynis "Bone" Martin & Argie Phine Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_10.html
March 31, 2006
Philip, Hank, Glynis Trio Live
http://blog.soulsearchin.com/archives/000923.html
August 09, 2005
5 Request Songs Were Too Much?
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_08_09.html
■メンバー
グリニス "ボーン" マーティン & フレンズ
Glynis " Bone" Martin(vo),Argie Phine(vo),Kevin Biddle(vo),Keith Haines(MD,key),Aaron Blackmon(g),Clifford Archer(b),Jerome "Stixx" Davis(ds)
■グリニス&アージー公式ウェッブ
http://jpentertainment.jp/jp.html
Setlist: original artist in ( )
show started 21:33
01. Intro (Work To Do)
02. Nothing Better (Ray Jay)
03. Baby Boy (Beyonce)
04. Caught Up (Neyo)
05. Hello (Lionel Richie)
06. Dedicate (R.Kelly)
07. Moon Blue (Stevie Wonder)
08. Angel Of The Morning (Juice Newton)
09. Time After Time (Cindy Lauper)
10. I Wanna Know Your Name (Glynis original)
11. I Like It Just Like That (Glynis original)
Enc.1. Power
Enc.2. Let’s Groove (EWF)
Enc.3. Kiss (Prince)
show ended 22:47
(2006年6月20日火曜、グリニス・マーティン&アージー・ポーギー・ライヴ=コットンクラブ)
ENT>MUSIC>LIVE>Martin, Glynis & Phine, Argie
2006-125
【ソウルスナック「OA」の記事を読んで】
30年。
2006年5月10日、35年の歴史に幕を下ろした東京青山のソウルスナック「OA」。その最後の日についてこのブログで書いた。
May 10, 2006
The Last Day For Soul Snack OA, Aoyama
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_05_10.html
May 11, 2006
OA Finally Closed Its Door
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_05_11.html
そして、学生時代にOAに通っていたある方が、つい最近OAの近くに行き、OAの前まで行ったところ閉店していたことを知った。その後のOAがどうなっているのか、インターネットで調べてみると、このブログがヒットした。その方からご丁寧なEメールをいただいた。大変感銘を受けたので、ご本人に許諾を得て、そのまま掲載することにした。ゆっくりお読みください。
+++++
吉岡正晴様
突然のメールで失礼します。
昨日、青山の「OA」に行くと閉店になっていました。
家に戻って、ふとネットで調べてみようと思い、吉岡様のブログを拝見することが出来ました。
私は、1970年代中頃に青学大に在学していました。学生運動全体が後退期を迎えていた時代で、青学でも活動家が大量に処分されていきました。どんどん処分されて、少数派になっても、思えば懲りずに何度でも向かっていって、結局みな討ち死にのように大学から追われていきました。わたしも、そうやって除籍になりました。
そんな、七十年代の中頃、OAは私達のたまり場でした。メンバーの女の子たちがローテーションでバイトにも入っていたこともあったのでしょう。ここに顔を出せば、いつでも誰かがいて、シオリちゃん(註、お店のママ藤村さんの娘さん)は小学校に入ったころだったかな、僕等の中で子猫のようにじゃれていました。
そんな時間が、まるで日溜まりのように思い出されます。
私は、いつも0Aにいたメンバーの一人と一緒になりました(そのとき仲間が開いてくれた結婚パーティーもOAでした)。もう四半世紀も前のことです。
大学を追われた後。それぞれのメンバーにもそれぞれの人生がありました。OAは誰にとっても懐かしい場所ですが、でも、大学への言い難い敗北感なのか、悔しみなのか、あの辺にはなかなか行けないでいました。実際、五十を過ぎた今でもそれは拭いされないでいます。
私は一九八〇年に郊外で小さな古本屋を始めました。いつのまにか二十五年が過ぎて、そんな時間が過ぎても、あの頃のことはついこの前のことのように思えます。
今日、たまたま近くまで行く用事ができて、ふとOAどうしただろうと足を伸ばしてみました。小さな店が並んでいたあの通りも、ビルばかりになっていて、もうないだろうと思いながら、でも小さなOAを見つけたときには、胸がいっぱいになりました。ニスの剥げたドアを触ってみて、ここにも同じだけの時間が過ぎていたことを、私は初めて知ったように思います。
どこかで,OAは今でもあの頃のまま、ママがいて小さなシオリがいて、と、思っていたのかもしれません。
窓にベニヤ板が打ち付けられた店の前で、OAはどんなふうに閉じていったのかなと、寂しい終わりだったのだろうかと、ちょっと悲しい気持ちでいました。
吉岡様のブログで、たくさんの人たちに囲まれた賑やかな最後だったことを知って、本当に見事なものだと思いました。
もう三十年近くも前のことですから、ママは覚えていないかもしれません。でも、七十年代の一時期をOAと重なり合うように過ごしたことを、私は忘れていないし、これからも忘れないでおこうと思います。
一面識もない吉岡様に、突然こんなメールを差し上げて、ご迷惑だったと思います。申し訳ありません。
吉岡様のブログでOAの最後を様子を知ることができたのは、私には本当にありがたいことでした。
あの頃のままの店内の写真(涙が出るほど懐かしい!)、驚くほど変わってないママ(あの頃が老けていたということでしょうか)、シオリちゃんにもう十歳の子供がいるというお話し(あの頃のシオリより年上なんですから)・・・。まるでOAの最後に間に合って、そこでお別れができたような気持ちになれました。ありがとうございました。
ご迷惑を承知で身勝手なメールを差し上げてしまいました。どうぞお許し下さい。
内堀弘
+++++
内堀さんは、1974年に青学に入学した。内堀さんは言う。「OAは開業してまだ三年目だったんですね。あの頃は、三年前なんてずっと昔に思えたし三年先なんて、途方もなく先のことに思えました。でも、一昨日、閉じたOAの前に立ったときには過ぎた三十年なんて、あっという間なんだと思いました」
大学生の頃、3年先など本当にわからなかった。しかし、今3年前などつい昨日のように思える。30年前だって、去年くらいのようだ。それが年を取るということなのだろうか。
30年以上の歴史を持つひとつのお店には、内堀さんだけでなく、さらに多くの思い出があるのだろう。内堀さんの文章には30年分の思いと内堀さん自身の人生がつまっている。だからこそ、感銘を受けた。OAをきっかけにソウル・サーチン・ダイアリーにいらした内堀さん、掲載をご快諾いただきありがとうございました。
ENT>SOULBARS>OA, Aoyama
ENT>ESSAY>
30年。
2006年5月10日、35年の歴史に幕を下ろした東京青山のソウルスナック「OA」。その最後の日についてこのブログで書いた。
May 10, 2006
The Last Day For Soul Snack OA, Aoyama
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_05_10.html
May 11, 2006
OA Finally Closed Its Door
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_05_11.html
そして、学生時代にOAに通っていたある方が、つい最近OAの近くに行き、OAの前まで行ったところ閉店していたことを知った。その後のOAがどうなっているのか、インターネットで調べてみると、このブログがヒットした。その方からご丁寧なEメールをいただいた。大変感銘を受けたので、ご本人に許諾を得て、そのまま掲載することにした。ゆっくりお読みください。
+++++
吉岡正晴様
突然のメールで失礼します。
昨日、青山の「OA」に行くと閉店になっていました。
家に戻って、ふとネットで調べてみようと思い、吉岡様のブログを拝見することが出来ました。
私は、1970年代中頃に青学大に在学していました。学生運動全体が後退期を迎えていた時代で、青学でも活動家が大量に処分されていきました。どんどん処分されて、少数派になっても、思えば懲りずに何度でも向かっていって、結局みな討ち死にのように大学から追われていきました。わたしも、そうやって除籍になりました。
そんな、七十年代の中頃、OAは私達のたまり場でした。メンバーの女の子たちがローテーションでバイトにも入っていたこともあったのでしょう。ここに顔を出せば、いつでも誰かがいて、シオリちゃん(註、お店のママ藤村さんの娘さん)は小学校に入ったころだったかな、僕等の中で子猫のようにじゃれていました。
そんな時間が、まるで日溜まりのように思い出されます。
私は、いつも0Aにいたメンバーの一人と一緒になりました(そのとき仲間が開いてくれた結婚パーティーもOAでした)。もう四半世紀も前のことです。
大学を追われた後。それぞれのメンバーにもそれぞれの人生がありました。OAは誰にとっても懐かしい場所ですが、でも、大学への言い難い敗北感なのか、悔しみなのか、あの辺にはなかなか行けないでいました。実際、五十を過ぎた今でもそれは拭いされないでいます。
私は一九八〇年に郊外で小さな古本屋を始めました。いつのまにか二十五年が過ぎて、そんな時間が過ぎても、あの頃のことはついこの前のことのように思えます。
今日、たまたま近くまで行く用事ができて、ふとOAどうしただろうと足を伸ばしてみました。小さな店が並んでいたあの通りも、ビルばかりになっていて、もうないだろうと思いながら、でも小さなOAを見つけたときには、胸がいっぱいになりました。ニスの剥げたドアを触ってみて、ここにも同じだけの時間が過ぎていたことを、私は初めて知ったように思います。
どこかで,OAは今でもあの頃のまま、ママがいて小さなシオリがいて、と、思っていたのかもしれません。
窓にベニヤ板が打ち付けられた店の前で、OAはどんなふうに閉じていったのかなと、寂しい終わりだったのだろうかと、ちょっと悲しい気持ちでいました。
吉岡様のブログで、たくさんの人たちに囲まれた賑やかな最後だったことを知って、本当に見事なものだと思いました。
もう三十年近くも前のことですから、ママは覚えていないかもしれません。でも、七十年代の一時期をOAと重なり合うように過ごしたことを、私は忘れていないし、これからも忘れないでおこうと思います。
一面識もない吉岡様に、突然こんなメールを差し上げて、ご迷惑だったと思います。申し訳ありません。
吉岡様のブログでOAの最後を様子を知ることができたのは、私には本当にありがたいことでした。
あの頃のままの店内の写真(涙が出るほど懐かしい!)、驚くほど変わってないママ(あの頃が老けていたということでしょうか)、シオリちゃんにもう十歳の子供がいるというお話し(あの頃のシオリより年上なんですから)・・・。まるでOAの最後に間に合って、そこでお別れができたような気持ちになれました。ありがとうございました。
ご迷惑を承知で身勝手なメールを差し上げてしまいました。どうぞお許し下さい。
内堀弘
+++++
内堀さんは、1974年に青学に入学した。内堀さんは言う。「OAは開業してまだ三年目だったんですね。あの頃は、三年前なんてずっと昔に思えたし三年先なんて、途方もなく先のことに思えました。でも、一昨日、閉じたOAの前に立ったときには過ぎた三十年なんて、あっという間なんだと思いました」
大学生の頃、3年先など本当にわからなかった。しかし、今3年前などつい昨日のように思える。30年前だって、去年くらいのようだ。それが年を取るということなのだろうか。
30年以上の歴史を持つひとつのお店には、内堀さんだけでなく、さらに多くの思い出があるのだろう。内堀さんの文章には30年分の思いと内堀さん自身の人生がつまっている。だからこそ、感銘を受けた。OAをきっかけにソウル・サーチン・ダイアリーにいらした内堀さん、掲載をご快諾いただきありがとうございました。
ENT>SOULBARS>OA, Aoyama
ENT>ESSAY>
2006 World Cup: Dream Simulation
2006年6月19日【こうなればいい〜夢のシミュレーション】
複雑。
ということは、次のクロアチア対オーストラリアで、クロアチアが1−0で勝ち、日本がブラジル戦に2−0以上で勝てばいいのかな。ちがう? オーストラリアがクロアチアに勝ったら、もうおしまい。クロアチアが2−0以上となると、それにつれて、日本も対ブラジルに点差をつけなければならない。クロアチアが1−0で勝利なら、日本は2−0以上、クロアチアが2−0で勝ちなら、日本は3−0以上でブラジルに勝たなければならない。また、オーストラリアとクロアチアが引き分けだと、日本は3−0以上が必要。あってるかなあ。これでいいはずだが、違ったらご指摘ください。
つまり、対ブラジル戦、最低日本は2点差以上の差をつけて勝たないとだめ。また、オーストラリアがクロアチアに勝ったらだめ、というがけっぷちですね。
まとめると、一番いいのは、日本が2−0でブラジルに勝ち、クロアチアが1−0でオーストラリアに勝つパターン。これしかない。ただし、オーストラリアが勝ったり、日本が負けたりしたら、もちろん、すべてだめということ。ブラジルに対する勝ちも1−0ではだめということになる。
さて、木曜深夜4時(金曜の午前4時)、果たして対ブラジル戦、どうなるか。ブラジルはもう2勝して決勝進出を決めているので、ぜひ、主力選手をみんな休ませていただいて、まったりやってほしい。当日は、日本・ブラジル戦と同時刻にオーストラリア・クロアチア戦があるんですね。他力本願であることはまちがいないんですが、なんとか「おかげさまで・・・」と言えるようになるといいですね。(笑) ジーコさん、ブラジルに頭下げてきてください。(笑) あと、クロアチアにも。ダブル他力本願だな。
いやあ、計算は複雑だ・・・。
夢のシミュレーション。
6月22日日本がブラジルに2−0で勝ち、クロアチアがオーストラリアに1−0で勝った場合
ブラジル 2勝1敗 勝ち点 6
日本 1勝1敗1分け 勝ち点 4 得失点差 0 総得点3
クロアチア 1勝1敗1分け 勝ち点 4 得失点差 0 総得点1
オーストラリア 1勝2敗 勝ち点 3
しかし、ブラジルからどうやって2点とるのか、ということだ。「ブラジルから2点を奪取せよ」 これも、昨日に引き続き、「不可能な指令」か?
+++++
SPORTS>FOOTBALL(SOCCER)>World Cup 2006
複雑。
ということは、次のクロアチア対オーストラリアで、クロアチアが1−0で勝ち、日本がブラジル戦に2−0以上で勝てばいいのかな。ちがう? オーストラリアがクロアチアに勝ったら、もうおしまい。クロアチアが2−0以上となると、それにつれて、日本も対ブラジルに点差をつけなければならない。クロアチアが1−0で勝利なら、日本は2−0以上、クロアチアが2−0で勝ちなら、日本は3−0以上でブラジルに勝たなければならない。また、オーストラリアとクロアチアが引き分けだと、日本は3−0以上が必要。あってるかなあ。これでいいはずだが、違ったらご指摘ください。
つまり、対ブラジル戦、最低日本は2点差以上の差をつけて勝たないとだめ。また、オーストラリアがクロアチアに勝ったらだめ、というがけっぷちですね。
まとめると、一番いいのは、日本が2−0でブラジルに勝ち、クロアチアが1−0でオーストラリアに勝つパターン。これしかない。ただし、オーストラリアが勝ったり、日本が負けたりしたら、もちろん、すべてだめということ。ブラジルに対する勝ちも1−0ではだめということになる。
さて、木曜深夜4時(金曜の午前4時)、果たして対ブラジル戦、どうなるか。ブラジルはもう2勝して決勝進出を決めているので、ぜひ、主力選手をみんな休ませていただいて、まったりやってほしい。当日は、日本・ブラジル戦と同時刻にオーストラリア・クロアチア戦があるんですね。他力本願であることはまちがいないんですが、なんとか「おかげさまで・・・」と言えるようになるといいですね。(笑) ジーコさん、ブラジルに頭下げてきてください。(笑) あと、クロアチアにも。ダブル他力本願だな。
いやあ、計算は複雑だ・・・。
夢のシミュレーション。
6月22日日本がブラジルに2−0で勝ち、クロアチアがオーストラリアに1−0で勝った場合
ブラジル 2勝1敗 勝ち点 6
日本 1勝1敗1分け 勝ち点 4 得失点差 0 総得点3
クロアチア 1勝1敗1分け 勝ち点 4 得失点差 0 総得点1
オーストラリア 1勝2敗 勝ち点 3
しかし、ブラジルからどうやって2点とるのか、ということだ。「ブラジルから2点を奪取せよ」 これも、昨日に引き続き、「不可能な指令」か?
+++++
SPORTS>FOOTBALL(SOCCER)>World Cup 2006
【不可能な指令: 音を文字にせよ】
不可能。
即興演奏というのは、まったくあらかじめ楽譜などない。もちろんこういうメロディーで、こういうコード進行でという決まりもない。その瞬間に演奏家にひらめいたものが、頭から神経を経て指先に伝わり、その指先がなにがしかのキーを叩く。そして、叩かれた鍵盤がピアノの音をだす。深町純はその即興演奏を行う。それが時にメロディアスに、力強く、あるいは繊細に、しっとりと、あるいはグルーヴ感あふれて。
また、即興に限らず、ライヴの雰囲気は文字ではどうしても伝えられない。ライヴのその会場の空気感、温度、湿度、匂い、ざわめき、演奏家の演奏に対する観客の反応、音色、メロディー、その展開の早さ、遅さ、タッチの弱さ、強さ。しょせん、音楽は文字にではできない。せいぜい書けるのは、その演奏を見て聴いて書き手が何を感じたか、程度だ。1時間なり2時間のライヴから生まれる膨大な情報量からすれば、感想文で書く1000文字などほんのささいな一握りの情報量としかいいようがない。セットリスト(演奏した曲目表)などライヴの総情報量からすれば、取るに足りないものだ。
だが、読み手側に音楽を聴く力、文字を読み取る力があれば、そうした些細な情報からイメージを広げることができることもある。そして、そのライヴに行きたくても行けなかった人が、そんな情報からこのライヴはこんなだったのではないだろうか、などとイメージを広げられ、また行った人が、あ〜あそこはああだったと記憶をなぞることができれば、それは仮に些細な情報でも、意味はでてくるだろう。
深町純の即興演奏は、どう転んでも文字にできない。どうすればいいんだろう。(笑) 別にしなくてもいいか。(笑) ただ聴きに行けばいいだけの話だ。音楽を文字にするのは、元々不可能ではあるが、特にこの深町ピアノについて書くということは、まさに不可能な指令だ。
彼は、事前にミュージックチャージを決めていない。聴いた後、気に入った分だけの金額を払えばいいという。だが、「その封筒にいくらいれるかは、(聴く側の)あなたの文化レヴェルが問われていると思ってください」と言う。「あなたがたが僕(の演奏)を評価するのではなく、僕があなたがたの文化レヴェルを評価しているのです」と。
今日のトークネタのひとつ。「サッカーのFIFA(サッカー連盟)の加盟国は、国連加盟国より多いんだってね」 うちに戻って調べてみました。国連加盟国は現在191、そして、FIFAは207協会。だそうで、これはこれですごい数ですね。へえ〜という感じだった。
ところで、演奏に関して言えば、御題拝借作品の2曲目が、韓国のドラマあたりに使われそうなマイナー調のメロディーでひじょうにすばらしかった。御題拝借にしてはとても珍しく3分を超える大作になった。深町さんにもいいメロディーができた感触があったのだろう。
■関連ウェッブ
前回のライヴ評
May 28, 2006
Fukamachi Jun #65: Performer Knows How Do Audiences Feel
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_05_28.html
April 30, 2006
Fukamachi Jun Live #64
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_30.html(ここに過去記事一覧があります)
アートカフェ・オフィシャル・ウェッブ
http://artcafe1107.com/
深町純オフィシャル・ウェッブ
http://www.bekkoame.ne.jp/~cisum/
■Setlist
1st Set
show started 19:39
01. 2006年6月17日19時39分の作品 (11.07)
02. 2006年6月17日20時02分の作品 (14.52)
03. 2006年6月17日御題拝借作品1. (2.25) 夏の始まり(アルペジオ=分散和音から)
04. 2006年6月17日御題拝借作品2. (3.14)
05. 2006年6月17日御題拝借作品3.(1.45)
show ended 20:43
(approximately performing time 33:23 of 64 minutes show)(.5216)
2nd Set
show started 21.12
01. 二人で (ミュー[Myu}さんの歌と) (5.57)
02. ゆっくり歩く (ミューさんの歌と) (2.30)
03. Amazing Grace (ミューさんの歌と) (6.22)
04. 2006年6月17日21時46分の作品 (13.31)
show ended 22:00
(approximately performing time: 39.24 of 48 minutes show)(.5902)
■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します)(単位は%)
2005年11月 第一部 41.70 第二部 51.82
2005年12月 第一部 39.86 第二部 58.91
2006年01月 第一部 58.81 第二部 67.23
2006年02月 第一部 38.4 第二部 49.7
2006年03月 第一部 50.9 第二部 92.7
2006年04月 第一部 53.1 第二部 57.3
2006年05月 第一部 45.15 第二部 82.08
2006年06月 第一部 52.16 第二部 59.02
(2006年6月17日土曜、恵比寿アートカフェ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2006-124
不可能。
即興演奏というのは、まったくあらかじめ楽譜などない。もちろんこういうメロディーで、こういうコード進行でという決まりもない。その瞬間に演奏家にひらめいたものが、頭から神経を経て指先に伝わり、その指先がなにがしかのキーを叩く。そして、叩かれた鍵盤がピアノの音をだす。深町純はその即興演奏を行う。それが時にメロディアスに、力強く、あるいは繊細に、しっとりと、あるいはグルーヴ感あふれて。
また、即興に限らず、ライヴの雰囲気は文字ではどうしても伝えられない。ライヴのその会場の空気感、温度、湿度、匂い、ざわめき、演奏家の演奏に対する観客の反応、音色、メロディー、その展開の早さ、遅さ、タッチの弱さ、強さ。しょせん、音楽は文字にではできない。せいぜい書けるのは、その演奏を見て聴いて書き手が何を感じたか、程度だ。1時間なり2時間のライヴから生まれる膨大な情報量からすれば、感想文で書く1000文字などほんのささいな一握りの情報量としかいいようがない。セットリスト(演奏した曲目表)などライヴの総情報量からすれば、取るに足りないものだ。
だが、読み手側に音楽を聴く力、文字を読み取る力があれば、そうした些細な情報からイメージを広げることができることもある。そして、そのライヴに行きたくても行けなかった人が、そんな情報からこのライヴはこんなだったのではないだろうか、などとイメージを広げられ、また行った人が、あ〜あそこはああだったと記憶をなぞることができれば、それは仮に些細な情報でも、意味はでてくるだろう。
深町純の即興演奏は、どう転んでも文字にできない。どうすればいいんだろう。(笑) 別にしなくてもいいか。(笑) ただ聴きに行けばいいだけの話だ。音楽を文字にするのは、元々不可能ではあるが、特にこの深町ピアノについて書くということは、まさに不可能な指令だ。
彼は、事前にミュージックチャージを決めていない。聴いた後、気に入った分だけの金額を払えばいいという。だが、「その封筒にいくらいれるかは、(聴く側の)あなたの文化レヴェルが問われていると思ってください」と言う。「あなたがたが僕(の演奏)を評価するのではなく、僕があなたがたの文化レヴェルを評価しているのです」と。
今日のトークネタのひとつ。「サッカーのFIFA(サッカー連盟)の加盟国は、国連加盟国より多いんだってね」 うちに戻って調べてみました。国連加盟国は現在191、そして、FIFAは207協会。だそうで、これはこれですごい数ですね。へえ〜という感じだった。
ところで、演奏に関して言えば、御題拝借作品の2曲目が、韓国のドラマあたりに使われそうなマイナー調のメロディーでひじょうにすばらしかった。御題拝借にしてはとても珍しく3分を超える大作になった。深町さんにもいいメロディーができた感触があったのだろう。
■関連ウェッブ
前回のライヴ評
May 28, 2006
Fukamachi Jun #65: Performer Knows How Do Audiences Feel
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_05_28.html
April 30, 2006
Fukamachi Jun Live #64
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_04_30.html(ここに過去記事一覧があります)
アートカフェ・オフィシャル・ウェッブ
http://artcafe1107.com/
深町純オフィシャル・ウェッブ
http://www.bekkoame.ne.jp/~cisum/
■Setlist
1st Set
show started 19:39
01. 2006年6月17日19時39分の作品 (11.07)
02. 2006年6月17日20時02分の作品 (14.52)
03. 2006年6月17日御題拝借作品1. (2.25) 夏の始まり(アルペジオ=分散和音から)
04. 2006年6月17日御題拝借作品2. (3.14)
05. 2006年6月17日御題拝借作品3.(1.45)
show ended 20:43
(approximately performing time 33:23 of 64 minutes show)(.5216)
2nd Set
show started 21.12
01. 二人で (ミュー[Myu}さんの歌と) (5.57)
02. ゆっくり歩く (ミューさんの歌と) (2.30)
03. Amazing Grace (ミューさんの歌と) (6.22)
04. 2006年6月17日21時46分の作品 (13.31)
show ended 22:00
(approximately performing time: 39.24 of 48 minutes show)(.5902)
■過去の音楽比率(ライヴ全体の中での音楽の割合を表します)(単位は%)
2005年11月 第一部 41.70 第二部 51.82
2005年12月 第一部 39.86 第二部 58.91
2006年01月 第一部 58.81 第二部 67.23
2006年02月 第一部 38.4 第二部 49.7
2006年03月 第一部 50.9 第二部 92.7
2006年04月 第一部 53.1 第二部 57.3
2006年05月 第一部 45.15 第二部 82.08
2006年06月 第一部 52.16 第二部 59.02
(2006年6月17日土曜、恵比寿アートカフェ=深町純ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Fukamachi, Jun
2006-124