【シック、シック! ダンス・ダンス・ダンス!】

金曜。

フライデイ・ナイトはディスコ・ナイト。会場が暗転し、メンバーが楽屋からステージに向かい始めた瞬間、音が出る前から、超満員の観客はみな立ち上がった。総立音出前。期待度100%に観客の熱気が火をつけて大爆発。ポップでファンクでグルーヴィーでダンサブル。ブルーノートで見るナイル・ロジャースがやはり一番だ。シックの通算8回目の来日公演。

冒頭3曲メドレー約20分で一挙に観客は興奮のるつぼと化す。特にトップは、アルバム『リアル・ピープル』の1曲目「オープン・アップ」という珍しい選曲。初登場バリー・ジョンソンのベースもなかなかいい感じでナイルのファンキーなカッティング・ギターと相対する。またまた最高なのが、ドラムのオマー・ハキム。その他のジャズ・ミュージシャンなどのバックで来日したときなど、比較的クールなドラマーを演じているが、このシックでは全身全霊全力でドラムを叩く。しかも、それをひじょうに楽しそうにやる。シックでのハキムは特にすばらしい。

赤毛がシルヴァー・ローガン。「シックとツアーに出ていないときは、シルヴァーのジュエリー(宝石)のデザインをしてるのよ」とステージで言う。黒い髪の毛がジェシカ。基本はシルヴァーが歌うが、ダイアナ・ロス・メドレーなどは、ジェシカがリードをとる。

ドラムもしっかりしているが、ナイルのギターも延々と永遠にカッティングでリズムを刻む。「ル・フリーク(おしゃれフリーク)」は、1978年のヒット、「グッドタイムス」は1979年のヒット。30年近く経っても、その曲の魅力は色褪せない。ある意味本当にスタンダードになっている楽曲だ。だから、毎回セットリストがほとんど同じでもまた通って、楽しんでしまうことになるのだろう。オールディーズかもしれないが、現役感たっぷりのグループのグルーヴだ。いや、オールディーズではないな。リアルタイムのグループだ。これだけタイトでグルーヴ感があり、しかもメロディーのあるバンドはなかなかいない。

ナイルやシルヴァーたちは、ライヴが終わるとまもなく上に上がってサイン会。ファンを大事にする。Chic Cheer! Cheer For Chic!

(シックのライヴは、6月19日=火曜まで東京ブルーノートで)

■過去関連記事

June 14, 2007
Nile Rodgers & Chic Will Be At BN: 30th Anniversary Of Chic
【シック30周年、8回目の公演来日】
http://blog.soulsearchin.com/archives/001827.html
(ここに過去記事一覧があります)

■Members

Nile Rodgers(g,vo)
ナイル・ロジャース(ギター&ヴォーカル)
Sylver “Logan” Sharp(vo)
シルバー “ローガン” シャープ(ヴォーカル)
Jessica Wagner(vo)
ジェシカ・ワグナー(ヴォーカル)
Bill Holloman(tp, sax)
ビル・ホロマン(トランペット、サックス)
Curt Ramm(tp)
カート・ラム(トランペット)
“Sweet” Cherie Mitchel(key/back vo)
“スウィート” シェリー・ミッチェル(キーボード、バックヴォーカル)
Rich Hilton(key)
リッチ・ヒルトン(キーボード)
Barry "Bass" Johnson(b)
バリー “ベース” ジョンソン(ベース)
Omar Hakim(ds)
オマー・ハキム(ドラムス)
Gerardo Velez(per)
ジェラルド・ヴェレス(パーカッション)

■Setlist : Nile Rodgers & Chic, @ Blue Note Tokyo, June 15, 2007
セットリスト ナイル・ロジャース&シック @ブルーノート東京
(" ") indicates the album song taken from
transcribed by yoshioka.masaharu

show started 21:42
01. Open Up ("Real People" - 1980)
02. Everybody Dance ("Chic" - 1977)
03. Dance, Dance, Dance (Yowsah, Yowsah, Yowsah) ("Chic" - 1977)
--. A riff of "Fur Elise"(エリーゼのために)
04. I Want Your Love ("C’est Chic" - 1978)
--. A riff of "Reach Out And Touch"
05. Medley: I’m Coming Out ("Diana"/Diana Ross - 1980)
Upside Down ("Diana"/Diana Ross - 1980)
He’s The Greatest Dander ("We Are Family"/Sister Sledge - 1979)
We Are Family ("We Are Family"/Sister Sledge - 1979)
06. Thinking of You ("We Are Family"/Sister Sledge - 1979)
07. Chic Cheer ("C’est Chic" - 1978)
08. My Forbidden Lover ("Risque" - 1979)
09. Le Freak ("C’est Chic" - 1978)
Enc. A Riff Of "Do That Dance" ("Chic Freak and More Treats"/Nile Rodgers - 1996)
Enc. Good Times including rap of "Rappers Delight" ("Risque" - 1979)
show ended 23:04

Special thanks to Hit-Me Yoshiyuki

(なお、ブルーノート・ホームページのセットリストに書かれている”LOST IN MUSIC”は、実際にはまだ演奏されていない)

(2007年6月15日金曜、東京ブルーノート=ナイル・ロジャース&シック・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Rodgers, Nile & Chic
2007-79