Philippe Saisse Trio With Itoh Takeshi
2007年10月22日【フィリップ・セス・トリオに伊東たけし】
多国籍。
ステージの上の3人はユニークだ。一人は、マルセイユ出身パリ育ちのフランス人、一人はデンマーク人、そしてもう一人はアフリカン・アメリカン。国籍も人種も違うが、音楽のもとにひとつのユニットになる。そして、このトリオにゲストが登場、それが日本人伊東たけしだ。全員国籍が違うというところがおもしろい。
ニューヨークの音楽シーンで大活躍を続けるキーボード奏者、フィリップ・セスのトリオによるライヴ。基本は昨年(2006年)にリリースされた最新作『ボディー・アンド・ソウル・セッションズ』を中心にプレイ。この日のセット冒頭3曲は、同アルバムの冒頭3曲をそのまま演じた。
感じたのは、フィリップのピアノタッチの強さだ。この人はこんなに強く弾くとは思わなかった。もうひとりのフィリップ、フィリップ・ウーのタッチも異様に強いのだが、同じように強力だ。そして、アコースティック・ベースのクリスミン・ドーキーのベースプレイも相変わらず見事。僕はアコースティック系のベースでは近年彼が一番好きだ。本来であれば、レコーディングに参加したデイヴィッド・フィンクが来日のはずだったが、それがかなわずクリスになった、という。ドラマーはアルバムでも叩いているスクーター・ワーナー。最初、ちょっと叩きすぎという感じがしたが、だんだん慣れた。特に後半、スティックがもう折れそうになり、木の破片が薄く飛び散り始めたときには、驚いた。
そして20年以上前に、フィリップ・セスを迎えてレコーディングした日本のサックス奏者伊東たけしがスペシャル・ゲストとして登場。伊東たけしはソロアルバム2作目『L7』(1985年)で、フィリップたちとニューヨークでレコーディングしていた。(その後ももう一枚作っている) 彼がこの強力トリオをバックにサックスを吹いた。それまで3人だったステージにひとりサックス奏者が入るだけで、ぐっと音楽的にも幅が広くなる印象だ。まさにこの4人は多国籍バンドだ。
実は、伊東たけしさんの次の新作『メロウ・マッドネス』は、ソウル・ヒットのカヴァー集。スタイリスティックスやスティーヴィー・ワンダーなどの曲をカヴァーしていて、12月5日にリリースされる。それに関連して一足先にインタヴューをしたのだが、近いうちにここでも紹介しようと思っている。
ライヴを見ていたら、後ろから肩を叩かれた。振り向くとサックス奏者アンドレ・ピエールだった。なんとドラムのスクーターと昔からのなじみで、ルームメートだったという。わお。アンドレは数ヶ月前ニューヨークからこっちに引越し、やっと家が決まったそうだ。これを機に本格的にミュージシャン活動をするという。彼はここコットンでジーノ(日野賢二)バンドでプレイしていた。
□ 過去関連記事
クリス・ミン・ドーキー・インタヴュー
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/interview/chris20020810.html
(2002年8月)
□メンバー
フィリップ・セス・トリオ
Philippe Saisse(p,key), Chris Minh Doky(b), Skoota Warner(ds), special guest:伊東たけし(sax)
□ Setlist: Philippe Saisse Trio @ Cotton Club, October 21,2007
セットリスト フィリップ・セス・トリオ
Show started 20.01
01. Do It Again
02. September
03. Lady Madonna
04. Dolphine
05. Home Sweet Home
06. Body & Soul (+Itoh Takeshi)
07. Moanin’ (+Itoh Takeshi)
08. Constant Rain (+Itoh Takeshi)
09. Minds Alike (+Itoh Takeshi)
Enc. Roppongi Blues (including a riff of “Chicken”) (+Itoh Takeshi)
Show ended 21.37
(2007年10月21日日曜、丸の内コットン・クラブ=フィリップ・セス・トリオ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Saisse, Philippe Trio
2007-137
多国籍。
ステージの上の3人はユニークだ。一人は、マルセイユ出身パリ育ちのフランス人、一人はデンマーク人、そしてもう一人はアフリカン・アメリカン。国籍も人種も違うが、音楽のもとにひとつのユニットになる。そして、このトリオにゲストが登場、それが日本人伊東たけしだ。全員国籍が違うというところがおもしろい。
ニューヨークの音楽シーンで大活躍を続けるキーボード奏者、フィリップ・セスのトリオによるライヴ。基本は昨年(2006年)にリリースされた最新作『ボディー・アンド・ソウル・セッションズ』を中心にプレイ。この日のセット冒頭3曲は、同アルバムの冒頭3曲をそのまま演じた。
感じたのは、フィリップのピアノタッチの強さだ。この人はこんなに強く弾くとは思わなかった。もうひとりのフィリップ、フィリップ・ウーのタッチも異様に強いのだが、同じように強力だ。そして、アコースティック・ベースのクリスミン・ドーキーのベースプレイも相変わらず見事。僕はアコースティック系のベースでは近年彼が一番好きだ。本来であれば、レコーディングに参加したデイヴィッド・フィンクが来日のはずだったが、それがかなわずクリスになった、という。ドラマーはアルバムでも叩いているスクーター・ワーナー。最初、ちょっと叩きすぎという感じがしたが、だんだん慣れた。特に後半、スティックがもう折れそうになり、木の破片が薄く飛び散り始めたときには、驚いた。
そして20年以上前に、フィリップ・セスを迎えてレコーディングした日本のサックス奏者伊東たけしがスペシャル・ゲストとして登場。伊東たけしはソロアルバム2作目『L7』(1985年)で、フィリップたちとニューヨークでレコーディングしていた。(その後ももう一枚作っている) 彼がこの強力トリオをバックにサックスを吹いた。それまで3人だったステージにひとりサックス奏者が入るだけで、ぐっと音楽的にも幅が広くなる印象だ。まさにこの4人は多国籍バンドだ。
実は、伊東たけしさんの次の新作『メロウ・マッドネス』は、ソウル・ヒットのカヴァー集。スタイリスティックスやスティーヴィー・ワンダーなどの曲をカヴァーしていて、12月5日にリリースされる。それに関連して一足先にインタヴューをしたのだが、近いうちにここでも紹介しようと思っている。
ライヴを見ていたら、後ろから肩を叩かれた。振り向くとサックス奏者アンドレ・ピエールだった。なんとドラムのスクーターと昔からのなじみで、ルームメートだったという。わお。アンドレは数ヶ月前ニューヨークからこっちに引越し、やっと家が決まったそうだ。これを機に本格的にミュージシャン活動をするという。彼はここコットンでジーノ(日野賢二)バンドでプレイしていた。
□ 過去関連記事
クリス・ミン・ドーキー・インタヴュー
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/interview/chris20020810.html
(2002年8月)
□メンバー
フィリップ・セス・トリオ
Philippe Saisse(p,key), Chris Minh Doky(b), Skoota Warner(ds), special guest:伊東たけし(sax)
□ Setlist: Philippe Saisse Trio @ Cotton Club, October 21,2007
セットリスト フィリップ・セス・トリオ
Show started 20.01
01. Do It Again
02. September
03. Lady Madonna
04. Dolphine
05. Home Sweet Home
06. Body & Soul (+Itoh Takeshi)
07. Moanin’ (+Itoh Takeshi)
08. Constant Rain (+Itoh Takeshi)
09. Minds Alike (+Itoh Takeshi)
Enc. Roppongi Blues (including a riff of “Chicken”) (+Itoh Takeshi)
Show ended 21.37
(2007年10月21日日曜、丸の内コットン・クラブ=フィリップ・セス・トリオ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Saisse, Philippe Trio
2007-137