◎もっとも予期せぬパフォーマンス賞=DMS~スーパー・ソウル・ジャズ・サミット
2011年9月14日 音楽◎もっとも予期せぬパフォーマンス賞=DMS~スーパー・ソウル・ジャズ・サミット
【TMUS= The Most Unexpected Award Given To DMS】
DMS。
このユニットの名前はDMS。これは、ジョージ・デューク、マーカス・ミラー、デイヴィッド・サンボーンの頭文字を取った3人を中心としたバンドの名前。フュージョン、ソウル、ブラック・ミュージック界でそれぞれ自身の名前を冠したライヴをやって観客を動員できる実力・人気ともにあるアーティストが3人も揃ったスーパー・ユニットだ。このライヴが大阪、東京のビルボードで行われた。東京最終日を見た。
そもそもこのDMSのアイデアは、マーカスとデイヴィッドが、しばらくライヴを一緒にやっていなかったので何か一緒にやろう、ということから始まった。だが、やるにはもう一人必要だ、そうしたら、ジョージがちょうどあいてた、そこで出来ることになった、という。マーカスとデイヴィッド、そして、ジョージもみな、スーパー・セッション・プレイヤーで旧知の仲。このメンバーで今年1月に「スムース・ジャズ・クルーズ」というイヴェントで一度プレイしていたことも追い風になった。マーカス、デイヴィッドはニューヨークのテレビ『サタデイ・ナイト・ライヴ』で一緒にやっていた仲だ。
2011年5月28日フロリダから始まったこのツアーは日本に来る前にすでに19本をこなしていた。それは、がっちりタイトに固まるはずである。
最初の音からがつーんと来る。1曲目ではジョージ・デュークが手持ちキーボードで歩きながらファンキーにプレイ。サンボーンはセンター、向かって右手(上手)にマーカス。彼ら3人のバックにドラムスと第二キーボードがいる。
3人の持ち歌を適当にまぜあわせて、それぞれにソロ・パートを存分に出し、圧倒的な演奏力で観客を打ちのめす。メロディー部分をサンボーンが、ファンク部分をマーカスが支える。ひとつ感じられるのが、サンボーンが単独のライヴで見せるより、一歩黒くなるということだ。彼自身のライヴより、むしろこういうサンボーンが僕は一番好きだ。
基本はインストだが、曲によってジョージが歌ったり、ドラムスのルイス・ケイトーも声をだす。マーカスが一番のった感じがしたのは、本編最後の「ブラスト」、ジョージは「スイート・ベイビー」かな。サンボーンは、「シカゴ・ソング」、MCでは「トウキョウ・ソング」と言っていた。そのあたりが輝く瞬間だ。
セットリストは基本同じで、最後の「ブラスト」が、「リーチ・フォー・イット」になったり、若干の入れ替えがある程度。演奏された下記セットリスト以外では、「リサ」「ノー・ライム」「スネイクス」「リーチ・フォー・イット」が予備曲としてセットリストに入っている。
しかし、何よりも一番驚いたのが、アンコールでマーカスが書いたワシントンDCの「ゴー・ゴー・サウンド」EUの大ヒット、「ダ・バット」をやったこと。それだけではない、そのヴォーカルを、ふだんはまず歌わない、デイヴィッド・サンボーンがのりのりで歌ったのだ。マーカスは、本編を終え、アンコールに出てくると、「ノー・モア・ジャズ!(もうジャズはおしまい)と言ってこの「ゴー・ゴー」をやりだした。このサウンド、このノリは最高で、こんなファンキーな曲をセットリストの7割ぐらいやってくれたら、もうたまらない。ソウル・サーチンから今年の「もっとも予期せぬパフォーマンス賞」を差し上げたい。
ライヴ後、マーカスになぜこの曲をと訊いたら、「僕が書いた曲だけど、もともとのアイデアはデイヴィッドだよ。彼がやりたがったんだ。で、やってもいいけど、やるなら、あなたが歌ってくれないとダメだ、と言って、デイヴィッドが歌うことになった。おもしろいだろ」という。
このスーパーユニットは、一回だけのツアーではもったいない。また再演して欲しい。スーパー・ソウル・ジャズ・サミットの名前もふさわしい。
■メンバー
ジョージ・デューク / George Duke(Keyboards)
マーカス・ミラー / Marcus Miller(Bass, Bass Clarinet)
デイヴィッド・サンボーン / David Sanborn(Alto Saxophone)
フェデリコ・ゴンザレス・ペニャ / Federico Gonzalez Peña(Keyboards)
ルイス・ケイトー / Louis Cato (Drums)
■セットリスト DMS @ ビルボードライブ東京、2011年9月12日(月)
Setlist : DMS @ Billboard Live Tokyo, September 12, 2011
Show started 21:41
01.Run For Cover
02.Straight To The Heart
03.Brazilian Love Affair
04.Maputo
05.Chicago Song (Tokyo Song)
06.Cobra
07.Tutu
08.Sweet Baby
09.Blast
Encore Da Butt (from Spike Lee movie School Daze) [E.U.]
Show ended 23:05
(2011年9月12日月曜、ビルボードライブ東京、DMSライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>DMS
2011-
【TMUS= The Most Unexpected Award Given To DMS】
DMS。
このユニットの名前はDMS。これは、ジョージ・デューク、マーカス・ミラー、デイヴィッド・サンボーンの頭文字を取った3人を中心としたバンドの名前。フュージョン、ソウル、ブラック・ミュージック界でそれぞれ自身の名前を冠したライヴをやって観客を動員できる実力・人気ともにあるアーティストが3人も揃ったスーパー・ユニットだ。このライヴが大阪、東京のビルボードで行われた。東京最終日を見た。
そもそもこのDMSのアイデアは、マーカスとデイヴィッドが、しばらくライヴを一緒にやっていなかったので何か一緒にやろう、ということから始まった。だが、やるにはもう一人必要だ、そうしたら、ジョージがちょうどあいてた、そこで出来ることになった、という。マーカスとデイヴィッド、そして、ジョージもみな、スーパー・セッション・プレイヤーで旧知の仲。このメンバーで今年1月に「スムース・ジャズ・クルーズ」というイヴェントで一度プレイしていたことも追い風になった。マーカス、デイヴィッドはニューヨークのテレビ『サタデイ・ナイト・ライヴ』で一緒にやっていた仲だ。
2011年5月28日フロリダから始まったこのツアーは日本に来る前にすでに19本をこなしていた。それは、がっちりタイトに固まるはずである。
最初の音からがつーんと来る。1曲目ではジョージ・デュークが手持ちキーボードで歩きながらファンキーにプレイ。サンボーンはセンター、向かって右手(上手)にマーカス。彼ら3人のバックにドラムスと第二キーボードがいる。
3人の持ち歌を適当にまぜあわせて、それぞれにソロ・パートを存分に出し、圧倒的な演奏力で観客を打ちのめす。メロディー部分をサンボーンが、ファンク部分をマーカスが支える。ひとつ感じられるのが、サンボーンが単独のライヴで見せるより、一歩黒くなるということだ。彼自身のライヴより、むしろこういうサンボーンが僕は一番好きだ。
基本はインストだが、曲によってジョージが歌ったり、ドラムスのルイス・ケイトーも声をだす。マーカスが一番のった感じがしたのは、本編最後の「ブラスト」、ジョージは「スイート・ベイビー」かな。サンボーンは、「シカゴ・ソング」、MCでは「トウキョウ・ソング」と言っていた。そのあたりが輝く瞬間だ。
セットリストは基本同じで、最後の「ブラスト」が、「リーチ・フォー・イット」になったり、若干の入れ替えがある程度。演奏された下記セットリスト以外では、「リサ」「ノー・ライム」「スネイクス」「リーチ・フォー・イット」が予備曲としてセットリストに入っている。
しかし、何よりも一番驚いたのが、アンコールでマーカスが書いたワシントンDCの「ゴー・ゴー・サウンド」EUの大ヒット、「ダ・バット」をやったこと。それだけではない、そのヴォーカルを、ふだんはまず歌わない、デイヴィッド・サンボーンがのりのりで歌ったのだ。マーカスは、本編を終え、アンコールに出てくると、「ノー・モア・ジャズ!(もうジャズはおしまい)と言ってこの「ゴー・ゴー」をやりだした。このサウンド、このノリは最高で、こんなファンキーな曲をセットリストの7割ぐらいやってくれたら、もうたまらない。ソウル・サーチンから今年の「もっとも予期せぬパフォーマンス賞」を差し上げたい。
ライヴ後、マーカスになぜこの曲をと訊いたら、「僕が書いた曲だけど、もともとのアイデアはデイヴィッドだよ。彼がやりたがったんだ。で、やってもいいけど、やるなら、あなたが歌ってくれないとダメだ、と言って、デイヴィッドが歌うことになった。おもしろいだろ」という。
このスーパーユニットは、一回だけのツアーではもったいない。また再演して欲しい。スーパー・ソウル・ジャズ・サミットの名前もふさわしい。
■メンバー
ジョージ・デューク / George Duke(Keyboards)
マーカス・ミラー / Marcus Miller(Bass, Bass Clarinet)
デイヴィッド・サンボーン / David Sanborn(Alto Saxophone)
フェデリコ・ゴンザレス・ペニャ / Federico Gonzalez Peña(Keyboards)
ルイス・ケイトー / Louis Cato (Drums)
■セットリスト DMS @ ビルボードライブ東京、2011年9月12日(月)
Setlist : DMS @ Billboard Live Tokyo, September 12, 2011
Show started 21:41
01.Run For Cover
02.Straight To The Heart
03.Brazilian Love Affair
04.Maputo
05.Chicago Song (Tokyo Song)
06.Cobra
07.Tutu
08.Sweet Baby
09.Blast
Encore Da Butt (from Spike Lee movie School Daze) [E.U.]
Show ended 23:05
(2011年9月12日月曜、ビルボードライブ東京、DMSライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>DMS
2011-