◎ アーマ・トーマス~ニューオーリンズのソウル・ジョイント
2011年12月8日 音楽◎アーマ・トーマス~ニューオーリンズのソウル・ジョイント
【Irma Thomas Live】
ニューオーリンズ。
ニューオーリンズのソウル・ジョイントがそのままビルボードにやってきた。そんな感じがしたアーマ・トーマスの約20年ぶりの来日ライヴだった。アーマは1987年4月、青山のレストラン・クラブ「カイ」のライヴで初来日。その後1991年9月「ガンボ・ジャンボ・カーニバル」で来日。このときは、渋谷クラブ・クアトロ、日比谷野外音楽堂などでライヴを行っていた。
キーボード2名、ギター、ドラムス、トランペット、サックスとい6人バンドにアーマという布陣。客席はこの手のソウルが大好きそうなファンが集まりほぼ満員。1曲、バンドが演奏曲で暖めてから、おもむろにアーマの登場。インスト曲、僕が見た回はJBズの「Pass The Peas」からだったが、ボビー・ウーマックの曲から始めた回もあったそうだ。
この日はたまたま事前にセットリストをもらえたのだが、そこには冒頭の4曲しか書かれていなかった。しかも、手書き。聞けば、これ以降は、本人がその場のノリで決めるという。それもあって、彼女は超分厚い歌詞カードのブック(ソング・ブック)を持って、ステージに上がった。めったにやらない曲をやろうとしたときに、歌詞を確認するのだろう。セットリストには4曲しか書かれていなかったが、アーマの1曲目からもう曲が違っていた。(笑) 紙には「Love Don’t Change」とあったが、実際歌われたのは「If You Want It, Come And Get It」。
では、どうやって次の曲を決めるのか、注視した。これがやはり「ジェームス・ブラウン・スタイル」ではないかと思った。曲が歌詞から始まるもの、たとえば7曲目の「ヒップ・シェイキン・ママ」は、アーマがその歌詞を歌い始めれば、バンドがついてくる。別の曲の頭は両手で「グー」の握りこぶしを作ってバンドに見せていた。あれが、キューではないだろうか。そうすれば、ほとんど曲間を空けずに、まるであたかも決まっているかのように、メドレーっぽくできる。歌詞カードを選んでから歌うものは、ステージで打ち合わせていた。たぶん20曲くらい分のキューがあるような気がする。だいたいアップ・テンポ、スローと交互に歌う感じ。
というわけで、おそらく毎回曲目が違ったアーマのライヴだが、基本は同じだ。ニューオーリンズの「セカンド・ライン」のリズムあり、R&Bあり、ブルーズあり、ゴスペル調あり、バラードありというルーツ臭たっぷりのライヴだ。やはり、60年代R&Bの雰囲気、空気は強く、いなたいヴォーカルが実に味があって魅力的である。
そして何より、その声の力強さが印象に残った。後半「セカンド・ライン」の楽曲が続いて、いい意味での「チトリン・サーキット」の趣を醸し出していた。
そうそう、ジェリー・ラゴヴォイ作ローリング・ストーンズで知られる「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」は歌われたり、歌われなかったり。でも、客席からリクエストすれば、きっと歌ってくれそう。
「ソウル・クイーン・オブ・ニューオーリンズ」は、ライヴ終了後、ほとんどすぐサイン会に登場し、ファンの長い列がたちまち出来た。
■アフター・ザ・レイン/アーマ・トーマス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000EULJVA/soulsearchiho-22/ref=nosim/
「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000013B0/soulsearchiho-22/ref=nosim/"
■メンバー
アーマ・トーマス / Irma Thomas(Vocals)
キム・フィリップス / Kim Phillips(Keyboards)
ワーナー・ジョセフ・ウィリアムズ / Warner Joseph Williams(Keyboards)
アーサー・V・ベル / Arthur V. Bell(Guitar)
エミール・ホール / Emile Hall(Saxophone)
パーシー・ウィリアムス / Percy Williams(Trumpet)
ラリー・"チュー"・キャンベル / Larry "Choo" Campbell(Drums)
■ セットリスト
Setlist : Irma Thomas, Billboard Live Tokyo, December 1,2011
Show started 21:37
01.[Band only] Pass The Peas
02.If You Want It, Come And Get It
03.Let It Be Me
04.You’ve Got To Bring It With You
05.In The Middle Of It All
06.Don’t Mess With My Man (You Can Have My Husband)
07.Hip Shakin’ Mama
08.I Did My Part
09.Ruler Of My Heart
10.Two Winters Long
11.It’s Raining
12.Breakaway
13.Wish Someone Would Care
14.The Same Love That Made Me Laugh
15.In Between Tears
16.At Last
17.I Done Got Over It – Iko Iko – Hey Pocky
Enc. Sing It
Show ended 22:53
(2011年12月1日、木曜、ビルボードライブ東京、アーマ・トーマス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Thomas, Irma
2011-
【Irma Thomas Live】
ニューオーリンズ。
ニューオーリンズのソウル・ジョイントがそのままビルボードにやってきた。そんな感じがしたアーマ・トーマスの約20年ぶりの来日ライヴだった。アーマは1987年4月、青山のレストラン・クラブ「カイ」のライヴで初来日。その後1991年9月「ガンボ・ジャンボ・カーニバル」で来日。このときは、渋谷クラブ・クアトロ、日比谷野外音楽堂などでライヴを行っていた。
キーボード2名、ギター、ドラムス、トランペット、サックスとい6人バンドにアーマという布陣。客席はこの手のソウルが大好きそうなファンが集まりほぼ満員。1曲、バンドが演奏曲で暖めてから、おもむろにアーマの登場。インスト曲、僕が見た回はJBズの「Pass The Peas」からだったが、ボビー・ウーマックの曲から始めた回もあったそうだ。
この日はたまたま事前にセットリストをもらえたのだが、そこには冒頭の4曲しか書かれていなかった。しかも、手書き。聞けば、これ以降は、本人がその場のノリで決めるという。それもあって、彼女は超分厚い歌詞カードのブック(ソング・ブック)を持って、ステージに上がった。めったにやらない曲をやろうとしたときに、歌詞を確認するのだろう。セットリストには4曲しか書かれていなかったが、アーマの1曲目からもう曲が違っていた。(笑) 紙には「Love Don’t Change」とあったが、実際歌われたのは「If You Want It, Come And Get It」。
では、どうやって次の曲を決めるのか、注視した。これがやはり「ジェームス・ブラウン・スタイル」ではないかと思った。曲が歌詞から始まるもの、たとえば7曲目の「ヒップ・シェイキン・ママ」は、アーマがその歌詞を歌い始めれば、バンドがついてくる。別の曲の頭は両手で「グー」の握りこぶしを作ってバンドに見せていた。あれが、キューではないだろうか。そうすれば、ほとんど曲間を空けずに、まるであたかも決まっているかのように、メドレーっぽくできる。歌詞カードを選んでから歌うものは、ステージで打ち合わせていた。たぶん20曲くらい分のキューがあるような気がする。だいたいアップ・テンポ、スローと交互に歌う感じ。
というわけで、おそらく毎回曲目が違ったアーマのライヴだが、基本は同じだ。ニューオーリンズの「セカンド・ライン」のリズムあり、R&Bあり、ブルーズあり、ゴスペル調あり、バラードありというルーツ臭たっぷりのライヴだ。やはり、60年代R&Bの雰囲気、空気は強く、いなたいヴォーカルが実に味があって魅力的である。
そして何より、その声の力強さが印象に残った。後半「セカンド・ライン」の楽曲が続いて、いい意味での「チトリン・サーキット」の趣を醸し出していた。
そうそう、ジェリー・ラゴヴォイ作ローリング・ストーンズで知られる「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」は歌われたり、歌われなかったり。でも、客席からリクエストすれば、きっと歌ってくれそう。
「ソウル・クイーン・オブ・ニューオーリンズ」は、ライヴ終了後、ほとんどすぐサイン会に登場し、ファンの長い列がたちまち出来た。
■アフター・ザ・レイン/アーマ・トーマス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000EULJVA/soulsearchiho-22/ref=nosim/
「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000013B0/soulsearchiho-22/ref=nosim/"
■メンバー
アーマ・トーマス / Irma Thomas(Vocals)
キム・フィリップス / Kim Phillips(Keyboards)
ワーナー・ジョセフ・ウィリアムズ / Warner Joseph Williams(Keyboards)
アーサー・V・ベル / Arthur V. Bell(Guitar)
エミール・ホール / Emile Hall(Saxophone)
パーシー・ウィリアムス / Percy Williams(Trumpet)
ラリー・"チュー"・キャンベル / Larry "Choo" Campbell(Drums)
■ セットリスト
Setlist : Irma Thomas, Billboard Live Tokyo, December 1,2011
Show started 21:37
01.[Band only] Pass The Peas
02.If You Want It, Come And Get It
03.Let It Be Me
04.You’ve Got To Bring It With You
05.In The Middle Of It All
06.Don’t Mess With My Man (You Can Have My Husband)
07.Hip Shakin’ Mama
08.I Did My Part
09.Ruler Of My Heart
10.Two Winters Long
11.It’s Raining
12.Breakaway
13.Wish Someone Would Care
14.The Same Love That Made Me Laugh
15.In Between Tears
16.At Last
17.I Done Got Over It – Iko Iko – Hey Pocky
Enc. Sing It
Show ended 22:53
(2011年12月1日、木曜、ビルボードライブ東京、アーマ・トーマス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Thomas, Irma
2011-