(若干ネタばれになります。これからご覧になる方は、あなたのリスクにおいてごらんください)
【ドリームズ・カム・トゥルー・ライヴ、夢次元ライヴ】
最強。
いやあ、驚かされました。屋外のこの規模のライヴを見たのは、マイケル・ジャクソンのミュンヘンとバンコック以来。次から次へと、めくるめく超大型絵巻。『史上最強』と銘打つだけのことはあった。4年に1度行われる「ドリームズ・カム・トゥルー・ワンダーランド」、会場は、札幌、福岡、名古屋、大阪の4ヵ所はすべてドーム、東京だけ屋外に6万人を2日間(計12万人)集める国立競技場だ。
それにしても、さまざまなアイデアと度肝を抜く演出が施され、約3時間半飽きさせない。ライヴというより、音楽を軸にした一大エンタテインメント・イヴェントという感じだ。これだけの仕掛けを作れるのも、トータル44万人という動員ができるからこそ。これだけのファンが集まるから、巨額のステージ制作予算が取れ、予算があるから、アイデアを存分にいかした試みが出来る。別の言葉で言えば、このスケールの大きいステージ、ライヴのすべては観客35万人とドリームズ・カム・トゥルーの見事な共同作品と言える。
最近で言えば、音楽のジャンルは別として、日本でやったマドンナやローリング・ストーンズよりも規模は大きい。彼らのライヴを見るのは初めてだったが、十分楽しめた。
少しネタばれになるので、もし最終日にご覧になる方はご注意ください。
夕方5時15分はまだ太陽も落ちておらず明るく、微妙にまだ蒸し暑い。メインスタンド側にメインステージが組まれ、左右中央に計5台のモニターが置かれている。さらに、中央に観客席にせり出すように花道のステージ。13個ほどの白い巨大バルーンがステージのあちこちにランダムに置かれ、さらに1個が花道の先端に置いてある。
オープニング、吉田美和は、花道に登場、そのバルーンが徐々に宙に浮かび、バルーンに吊られ歌いながら空中遊歩を始めた。1曲歌っているうちに、ゆっくりとそのバルーンがセンターステージに向かい徐々に着地。いきなりの度肝抜きだ。
そして、次々と作品を歌いながら、プログラムはどんどんと進んだ。10曲目、6時過ぎあたりでいつの間にか太陽は落ち、夜の帳(とばり)に包まれ、ステージや会場を照らす照明が美しく輝き始めた。そして、バックスタンド上には半月がぽっかりと浮かび、会場を見下ろし、時折、気持ちのいい秋風が吹き抜け、体を冷ます。
センターステージの向かいのバックスタンドに小さなバックスタンド・ステージがあり、センターとバックをつなぐ花道が、ふと気が付くと左右・両脇に出来上がっている。これらによってちょうど、アリーナ席を四方で囲む形になる。一片は100メートル以上はあるだろう。そして、ライヴが始まる前に14個あったバルーンはいつの間にか、ひとつ減り、ふたつ減りと最後には2個になっていく。
14曲目「眼鏡越しの空」から18曲目までは比較的スローからスロー・ミディアムの曲中心になったが、ここでまた、バルーンを使った空中の舞、空中遊歩が競技場の横ライン、左側から右側まで一挙に敢行された。
「何度でも/Love Love Love」では、バックコーラスのガッツとラヴらが、その歌い方を6万人に指導。体を揺らす振りとコーラスを教え、そのリハーサルを元に本番へ向かうが、しばしステージから隠れていた吉田・中村の2人は、いつの間にかバックスタンド後方の一番高い聖火台のところにいた。聖火を灯したふたりは、ファンにもみくちゃにされながら、下のバックスタンド・ステージへ。6万人のバックコーラスが国立競技場に響く。リハから本番終わりまでこの1曲のコーナーは30分を越えた。まさにこれも観客6万人とドリカムの共同作品だ。
空を舞い、地で踊り、花道を激走する吉田美和。グリーンのペンライトが会場全体のどこかしこで無数に光り、それらがゆっくりリズムに乗って揺れる様はまるで蛍がドリカムの歌を楽しんでいるかのようだ。
彼らは国立競技場という会場の全面積、全体積をすべてひとつのステージにし尽くしていた。それは2次元でなく3次元のステージであり、しかもそれは夢次元のステージになっていた。
■オフィシャル・ページ
http://www.dwl2007.com/index.html
■国立競技場の俯瞰図
http://www.naash.go.jp/kokuritu/rikujyou_seat.html
(メインスタンド側にメインステージ。バックスタンド側に小さなバックステージ。この図面で左右に立て位置にメインとバックスタンドをつなぐ花道が出来る)
■メンバー
ドリームズ・カム・トゥルー Dreams Come True
吉田美和(vocal)
中村正人(bass)
バックバンド・メンバー Wonderlander 007
佐藤博 Satou Hiroshi (piano) (音楽ディレクター)
松本幸弘 Matsumoto Yukihiro (drums)
武藤良明 Mutoh Yoshiaki (guitar)
永井誠一郎 Nagai Seiichiro (keyboards)
大儀見 元 Ogimi Gen (percussion)
佐々木史郎 Sasaki Shiro (trumpet)
中野 勇介 Nakano Yusuke (trumpet)
吉田治 Yoshida Osamu (sax)
本間将人 Honma Masato (sax)
五十嵐誠 Igarashi Makoto (trombone)
最上みきお Mogami Mikio (computer programming)
マースレス D ニーリー Mercellus D. Nealy (mc)
シゲ Shige (performer)
ケイタ Keita (performer)
ラヴ Love (backing vocal)
ガッツ Gatz (backing vocal, guitar)
■セットリスト
Setlist : Dreams Come True @ Kokuritsu Kyogijou, (The National Athletic Stadium) September 22, 2007
セットリスト ドリームズ・カム・トゥルー 史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2007
show started 17:17
01. うれしい!たのしい!大好き!
02. 薬指の決心
03. JET!!!
04. go for it!
05. マスカラまつげ
06. 朝がまた来る
07. サンキュ.
-----
08. 大阪LOVER
09. うれしはずかし朝帰り
10. ていうか
11. OL A! VITORIA!
12. Lovetide〜Make Me Your Own
13. さよならを待ってる
-----
14. 眼鏡越しの空
15. 空を読む
16. 星空が映る海
17. 悲しいKiss
18. やさしいキスをして
19. PROUD OF YOU
20. HAPPY HAPPY BIRTHDAY
-----
21. 何度でも/LOVE LOVE LOVE
-----
22. 彼は友達
23. SUNSHINE・・・サヨナラ59ers!
24. あなたに会いたくて
25. 時間旅行
26. 未来予想図?
27. あの夏の花火
-----
Encore1. きみにしか聞こえない
Encore2. ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜わたしたちの未来予想図〜
Encore3. LOVE GOES ON・・・
Encore4. 決戦は金曜日
show ended 20:40
(2007年9月22日土曜、国立競技場=ドリームズ・カム・トゥルー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dreams Come True
2007-120
【ドリームズ・カム・トゥルー・ライヴ、夢次元ライヴ】
最強。
いやあ、驚かされました。屋外のこの規模のライヴを見たのは、マイケル・ジャクソンのミュンヘンとバンコック以来。次から次へと、めくるめく超大型絵巻。『史上最強』と銘打つだけのことはあった。4年に1度行われる「ドリームズ・カム・トゥルー・ワンダーランド」、会場は、札幌、福岡、名古屋、大阪の4ヵ所はすべてドーム、東京だけ屋外に6万人を2日間(計12万人)集める国立競技場だ。
それにしても、さまざまなアイデアと度肝を抜く演出が施され、約3時間半飽きさせない。ライヴというより、音楽を軸にした一大エンタテインメント・イヴェントという感じだ。これだけの仕掛けを作れるのも、トータル44万人という動員ができるからこそ。これだけのファンが集まるから、巨額のステージ制作予算が取れ、予算があるから、アイデアを存分にいかした試みが出来る。別の言葉で言えば、このスケールの大きいステージ、ライヴのすべては観客35万人とドリームズ・カム・トゥルーの見事な共同作品と言える。
最近で言えば、音楽のジャンルは別として、日本でやったマドンナやローリング・ストーンズよりも規模は大きい。彼らのライヴを見るのは初めてだったが、十分楽しめた。
少しネタばれになるので、もし最終日にご覧になる方はご注意ください。
夕方5時15分はまだ太陽も落ちておらず明るく、微妙にまだ蒸し暑い。メインスタンド側にメインステージが組まれ、左右中央に計5台のモニターが置かれている。さらに、中央に観客席にせり出すように花道のステージ。13個ほどの白い巨大バルーンがステージのあちこちにランダムに置かれ、さらに1個が花道の先端に置いてある。
オープニング、吉田美和は、花道に登場、そのバルーンが徐々に宙に浮かび、バルーンに吊られ歌いながら空中遊歩を始めた。1曲歌っているうちに、ゆっくりとそのバルーンがセンターステージに向かい徐々に着地。いきなりの度肝抜きだ。
そして、次々と作品を歌いながら、プログラムはどんどんと進んだ。10曲目、6時過ぎあたりでいつの間にか太陽は落ち、夜の帳(とばり)に包まれ、ステージや会場を照らす照明が美しく輝き始めた。そして、バックスタンド上には半月がぽっかりと浮かび、会場を見下ろし、時折、気持ちのいい秋風が吹き抜け、体を冷ます。
センターステージの向かいのバックスタンドに小さなバックスタンド・ステージがあり、センターとバックをつなぐ花道が、ふと気が付くと左右・両脇に出来上がっている。これらによってちょうど、アリーナ席を四方で囲む形になる。一片は100メートル以上はあるだろう。そして、ライヴが始まる前に14個あったバルーンはいつの間にか、ひとつ減り、ふたつ減りと最後には2個になっていく。
14曲目「眼鏡越しの空」から18曲目までは比較的スローからスロー・ミディアムの曲中心になったが、ここでまた、バルーンを使った空中の舞、空中遊歩が競技場の横ライン、左側から右側まで一挙に敢行された。
「何度でも/Love Love Love」では、バックコーラスのガッツとラヴらが、その歌い方を6万人に指導。体を揺らす振りとコーラスを教え、そのリハーサルを元に本番へ向かうが、しばしステージから隠れていた吉田・中村の2人は、いつの間にかバックスタンド後方の一番高い聖火台のところにいた。聖火を灯したふたりは、ファンにもみくちゃにされながら、下のバックスタンド・ステージへ。6万人のバックコーラスが国立競技場に響く。リハから本番終わりまでこの1曲のコーナーは30分を越えた。まさにこれも観客6万人とドリカムの共同作品だ。
空を舞い、地で踊り、花道を激走する吉田美和。グリーンのペンライトが会場全体のどこかしこで無数に光り、それらがゆっくりリズムに乗って揺れる様はまるで蛍がドリカムの歌を楽しんでいるかのようだ。
彼らは国立競技場という会場の全面積、全体積をすべてひとつのステージにし尽くしていた。それは2次元でなく3次元のステージであり、しかもそれは夢次元のステージになっていた。
■オフィシャル・ページ
http://www.dwl2007.com/index.html
■国立競技場の俯瞰図
http://www.naash.go.jp/kokuritu/rikujyou_seat.html
(メインスタンド側にメインステージ。バックスタンド側に小さなバックステージ。この図面で左右に立て位置にメインとバックスタンドをつなぐ花道が出来る)
■メンバー
ドリームズ・カム・トゥルー Dreams Come True
吉田美和(vocal)
中村正人(bass)
バックバンド・メンバー Wonderlander 007
佐藤博 Satou Hiroshi (piano) (音楽ディレクター)
松本幸弘 Matsumoto Yukihiro (drums)
武藤良明 Mutoh Yoshiaki (guitar)
永井誠一郎 Nagai Seiichiro (keyboards)
大儀見 元 Ogimi Gen (percussion)
佐々木史郎 Sasaki Shiro (trumpet)
中野 勇介 Nakano Yusuke (trumpet)
吉田治 Yoshida Osamu (sax)
本間将人 Honma Masato (sax)
五十嵐誠 Igarashi Makoto (trombone)
最上みきお Mogami Mikio (computer programming)
マースレス D ニーリー Mercellus D. Nealy (mc)
シゲ Shige (performer)
ケイタ Keita (performer)
ラヴ Love (backing vocal)
ガッツ Gatz (backing vocal, guitar)
■セットリスト
Setlist : Dreams Come True @ Kokuritsu Kyogijou, (The National Athletic Stadium) September 22, 2007
セットリスト ドリームズ・カム・トゥルー 史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2007
show started 17:17
01. うれしい!たのしい!大好き!
02. 薬指の決心
03. JET!!!
04. go for it!
05. マスカラまつげ
06. 朝がまた来る
07. サンキュ.
-----
08. 大阪LOVER
09. うれしはずかし朝帰り
10. ていうか
11. OL A! VITORIA!
12. Lovetide〜Make Me Your Own
13. さよならを待ってる
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14. 眼鏡越しの空
15. 空を読む
16. 星空が映る海
17. 悲しいKiss
18. やさしいキスをして
19. PROUD OF YOU
20. HAPPY HAPPY BIRTHDAY
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21. 何度でも/LOVE LOVE LOVE
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22. 彼は友達
23. SUNSHINE・・・サヨナラ59ers!
24. あなたに会いたくて
25. 時間旅行
26. 未来予想図?
27. あの夏の花火
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Encore1. きみにしか聞こえない
Encore2. ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜わたしたちの未来予想図〜
Encore3. LOVE GOES ON・・・
Encore4. 決戦は金曜日
show ended 20:40
(2007年9月22日土曜、国立競技場=ドリームズ・カム・トゥルー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dreams Come True
2007-120